JPH08148146A - アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル電極及びその製造方法並びにアルカリ蓄電池 - Google Patents

アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル電極及びその製造方法並びにアルカリ蓄電池

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JPH08148146A
JPH08148146A JP7195096A JP19509695A JPH08148146A JP H08148146 A JPH08148146 A JP H08148146A JP 7195096 A JP7195096 A JP 7195096A JP 19509695 A JP19509695 A JP 19509695A JP H08148146 A JPH08148146 A JP H08148146A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活物質の利用率向上及び過放電したときの容
量の低下を防止することを目的とする。 【解決手段】 亜鉛、カドミウム、マグネシウムまたは
カルシウムの1種以上を固溶状態で添加した水酸化ニッ
ケル粉末表面に、結晶構造の乱れた2価よりも大きいコ
バルト化合物の層を有する活物質を備えたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ蓄電池用ニッ
ケル電極の製造方法に関し、特に金属水素化物蓄電池や
ニッケル・カドミウム蓄電池のようなアルカリ蓄電池に
用いるニッケル電極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ蓄電池用水酸化ニッケル電極の
製造方法としては、 活物質保持体としての多孔性ニッケル焼結基板を硝
酸ニッケルなどの酸性ニッケル塩含浸液に浸漬し該基板
の孔中にニッケル塩を含浸した後、該ニッケル塩をアル
カリ中で水酸化ニッケルに変化させるという活物質充填
操作を繰り返し行って水酸化ニッケル電極を製造すると
いう焼結式、或るいは、 水酸化ニッケル粉末をメチルセルロース等の結着剤
を溶解させた水溶液と混合して、活物質スラリーとし
て、発泡体ニッケルに直接充填して水酸化ニッケル電極
を製造するという非焼結式がある。
【0003】の方法では、ニッケル焼結基板への活物
質の充填量は1回の操作では充分な充填量が得られない
ため、数回繰り返して行わなければ所望の活物質を充填
することができない。活物質の充填効率を上げ、製造工
程を簡略化するために、含浸液に高温高濃度硝酸ニッケ
ル水溶液を用い、少ない含浸回数で所望の活物質量を得
ることが行われているが、基板の腐食が激しいという問
題がある。また、焼結基板の腐食を防止しようとして、
焼結基板の表面に耐酸化性の酸化ニッケルを生成させる
方法が提案されているが、酸化ニッケルは、導電性が悪
く、活物質と基板との導電性が著しく損なわれるとうい
う問題があった。そこで、特開昭63−216268号
公報には、焼結基板の腐食防止及び活物質と基板との導
電性の向上を目的として、多孔性ニッケル焼結基板の表
面に水酸化コバルトを生成させ、次いで、前記基板をア
ルカリと酸素の共存下で加熱処理した後、該基板に酸性
ニッケル塩の含浸を伴う活物質充填操作を行うことが開
示されている。しかしながら、この方法では、活物質と
基板との導電性は向上しても、活物質である水酸化ニッ
ケル粒子間の導電性向上は不十分である。また、焼結式
は、基板の製法や活物質の充填等の点で、製法が煩雑で
ある。更に焼結式は基板の多孔度が非焼結式に比べて小
さく、活物質の充填量に限界があり、高容量化にも限界
がある。
【0004】の方法では、の焼結式に比べて水酸化
ニッケルの利用率がやや悪く、これを向上させるために
導電性の高い高次コバルトを添加することが有効であ
る。そこで、特開平1−200555号公報には、水酸
化ニッケルの利用率向上のために、前記水酸化ニッケル
よりなる活物質表面に水酸化コバルトを形成してアルカ
リ共存下で加熱処理を行うことにより、導電性の高い高
次コバルト酸化物、例えばCoOOH、Co23等を水
酸化ニッケル活物質表面に形成することが開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−200555に記載されているような方法では、活
物質の利用率は向上するものの、過放電したときの容量
の低下が著しいという問題があった。
【0006】本発明は、前記問題点に鑑みてなされたも
のであり、活物質の利用率向上及び過放電したときの容
量の低下を防止しようとすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、本発明は、亜鉛、カドミウム、マグネシウムまたは
カルシウムの1種以上を固溶状態で添加した水酸化ニッ
ケル粒子表面に、結晶構造の乱れた2価よりも大きいコ
バルト化合物の層を有する活物質を備えたことを特徴と
する。
【0008】また、前記亜鉛等を固溶状態で添加した水
酸化ニッケル粒子表面に、結晶構造の乱れた2価よりも
大きいコバルト化合物の層を有する活物質を備えた非焼
結式ニッケル電極を作製する方法としては、以下の2つ
の方法がある。
【0009】 亜鉛、カドミウム、マグネシウムまた
はカルシウムの1種以上を固溶状態で添加した水酸化ニ
ッケル粉末と、金属コバルトまたはコバルト化合物との
混合物を、酸素とアルカリ共存下で加熱処理して活物質
を得、この活物質を活物質保持体に保持させることを特
徴とする。
【0010】 亜鉛、カドミウム、マグネシウムまた
はカルシウムの1種以上を固溶状態で添加した水酸化ニ
ッケル粉末に、硫酸コバルトまたは硝酸コバルトの水溶
液を添加し、pH8.0〜12.0に調整された水溶液
中で中和した後、酸素とアルカリ共存下で加熱処理して
活物質を得、この活物質を活物質保持体に保持させるこ
とを特徴とする。
【0011】また、本発明のアルカリ蓄電池は、亜鉛、
カドミウム、マグネシウムまたはカルシウムの1種以上
を固溶状態で添加した水酸化ニッケル粒子表面に、結晶
構造の乱れた2価よりも大きいコバルト化合物の層を有
する活物質を備えたニッケル電極と、アルカリ電解液
と、ポリオレフィン樹脂繊維の不織布を主体とするセパ
レータと、MmNi5系水素吸蔵合金を備えた負極と、
を有していることを特徴とする。
【0012】
【作用】水酸化ニッケル粒子表面に水酸化コバルト等の
コバルト化合物の層を形成し、酸素とアルカリ共存下で
加熱処理することにより、結晶構造の乱れた2価よりも
大きい高次コバルト酸化物層が水酸化ニッケル粒子表面
に得られる。この結晶構造の乱れた2価よりも大きい高
次コバルト酸化物層は、非常に導電性が高いので活物質
の利用率が著しく向上する。更に、前記水酸化ニッケル
中に亜鉛、カドミウム、マグネシウムまたはカルシウム
の1種以上を固溶状態で存在させ、かつ結晶構造の乱れ
た2価よりも大きい高次コバルト酸化物層が、水酸化ニ
ッケル粒子表面に形成していると、高い利用率を維持し
つつ過放電したときの容量の低下が抑制される。
【0013】亜鉛、カドミウム、マグネシウムまたはカ
ルシウムの1種以上を固溶状態で添加した水酸化ニッケ
ル粒子表面に、結晶構造の乱れた2価よりも大きいコバ
ルト化合物の層を有する活物質の作製方法としては、前
記亜鉛等を固溶状態で添加した水酸化ニッケル粉末と金
属コバルトまたはコバルト化合物との混合物を、酸素と
アルカリ共存下で加熱処理する方法がある。この方法で
は粉末同士を混合するだけなので、製造方法が容易であ
るという特長がある。この方法において、前記金属コバ
ルトまたはコバルト化合物は、水酸化ニッケルに対して
5mol%以上14mol%以下混合することが好まし
い。これは、導電性の高い高次コバルト酸化物層を水酸
化ニッケル粒子表面に十分に形成させるには、水酸化ニ
ッケルに対して5mol%以上必要である。また、水酸
化ニッケル量の減少による容量に与える影響を最小限に
抑えるためには、14mol%以下にする必要がある。
【0014】一方、別の作製方法として、亜鉛、カドミ
ウム、マグネシウムまたはカルシウムの1種以上を固溶
状態で添加した水酸化ニッケル粉末に、硫酸コバルトま
たは硝酸コバルトの水溶液を添加し、pH8.0〜1
2.0に調整された水溶液中で中和した後、酸素とアル
カリ共存下で加熱処理する方法がある。この方法では、
前記水酸化ニッケル粉末粒子表面に結晶構造の乱れた2
価よりも大きいコバルト化合物の層をより均一にコーテ
ィングできる特長がある。また中和するときの水溶液の
pHの値が8.0未満になると前記コバルト化合物層を
水酸化ニッケル粒子表面に充分に生成できなく、また、
pHの値が12.0を越えると水酸化ニッケル粒子表面
に前記コバルト化合物層が表面に均一にコーティングで
きないので、活物質の利用率が低下する。従って、pH
8.0〜12.0に調整された水溶液中で中和する必要
がある。
【0015】水酸化ニッケル粒子表面に水酸化コバルト
を形成し、酸素とアルカリ共存下で加熱処理する時に用
いるアルカリは、濃度が15〜40重量%のアルカリ水
溶液にすると、アルカリへの水酸化コバルトの溶解性が
大きくなり、またアルカリ溶液の粘性も小さくなるの
で、活物質への浸透性が良く、活物質の利用率が向上す
る。また、前記アルカリ中にリチウムイオンが含有して
いると、過放電したときの容量低下の抑制効果が更に高
まる。
【0016】加熱処理において、加熱温度を50〜15
0℃とすると、アルカリへの水酸化コバルトの溶解性が
大きく、また水酸化ニッケルが活物質でない酸化ニッケ
ルに変化しないため、活物質の利用率が更に向上する。
【0017】水酸化ニッケル活物質と遊離状態で亜鉛、
亜鉛化合物、カドミウムまたはカドミウム化合物の一種
以上を存在させると、充電時の酸素発生電位が貴にシフ
トし、高温での充電受け入れ性が向上する。
【0018】
【実施例】
〈実験1(過放電特性)〉 〔実施例1〕 (正極の作製)硫酸ニッケル水溶液に、硫酸ニッケルに
対して2mol%の硫酸亜鉛水溶液と、水酸化ナトリウ
ム水溶液とを、アンモニア水でpHを調整しながら徐々
に加えて亜鉛を2mol%固溶状態で添加させた水酸化
ニッケル粉末を析出させた。
【0019】次に、亜鉛を2mol%固溶状態で添加さ
せた水酸化ニッケル粉末と、前記水酸化ニッケルに対し
て10mol%の水酸化コバルト粉末との混合粉末を2
5重量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、その後、
空気中で100℃で加熱処理し、水洗、乾燥させて本発
明活物質a1を作製した。
【0020】このようにして作製した活物質a1100
重量部に、0.2重量%のメチルセルロースを溶解させ
た水溶液50重量部とを混合して、スラリー液とした。
このスラリー液を多孔度95%の発泡体ニッケル(厚み
約1.6mm)に充填、保持し、乾燥する。その後、圧
延して厚み約0.6mmの本発明ニッケル電極A1を作
製した。
【0021】(負極の作製)合金成分のミッシュメタル
(Mm;希土類元素の混合物)、ニッケル、コバルト、
アルミニウム、及びマンガンを、それぞれの添加比率が
1:3.6:0.6:0.2:0.6となるように所定
量秤量して混合した。そして、この混合物を、アルゴン
ガス雰囲気の高周波誘導炉で誘導加熱して溶融させた
後、合金溶融物をロール法にて冷却し、Mm1.0Ni3.6
Co0.6Al0.2Mn0.6で示される水素吸蔵合金のイン
ゴットを作製した。次に、この水素吸蔵合金のインゴッ
トを機械的に粉砕し、平均粒径約100μmの水素吸蔵
合金粉末を得た。
【0022】この後、前記水素吸蔵合金粉末に、ポリエ
チレンオキサイド等の結着剤と適量の水を加えて混合
し、水素吸蔵合金ペーストを調整した。この水素吸蔵合
金ペーストをパンチングメタルに塗布し、圧延して厚み
約0.4mmの水素吸蔵合金負極を作製した。
【0023】(電池の作製)そして、前記本発明ニッケ
ル電極A1、水素吸蔵合金電極、及びポリオレフィン樹
脂繊維の不織布を主体とするセパレータをそれぞれ所定
寸法に切断し、前記ニッケル電極と水素吸蔵合金電極と
をセパレータを介して巻き取り、電池ケースに挿入した
後、アルカリ電解液を注液して、公称容量1200mA
Hのニッケル・水素蓄電池(A1)を作製した。
【0024】実施例1における硫酸亜鉛水溶液を硫酸カ
ドミウム水溶液に代え、水酸化ニッケル粉末にカドミウ
ムを2mol%固溶状態で添加した以外は、前記実施例
1と同様にして本発明電池(A2)を作製した。
【0025】実施例1における硫酸亜鉛水溶液を硝酸マ
グネシウム水溶液に代え、水酸化ニッケル粉末にマグネ
シウムを2mol%固溶状態で添加した以外は、前記実
施例1と同様にして本発明電池(A3)を作製した。
【0026】実施例1における硫酸亜鉛水溶液を硝酸カ
ルシウム水溶液に代え、水酸化ニッケル粉末にカルシウ
ムを2mol%固溶状態で添加した以外は、前記実施例
1と同様にして本発明電池(A4)を作製した。
【0027】実施例1における2mol%の硫酸亜鉛水
溶液に代え、1mol%の硫酸亜鉛水溶液と1mol%
の硫酸カドミウム水溶液を用いて、水酸化ニッケル粉末
に亜鉛を1mol%及びカドミウム1mol%を固溶状
態で添加した以外は、前記実施例1と同様にして本発明
電池(A5)を作製した。
【0028】実施例1における10mol%の水酸化コ
バルトに代えて、水酸化ニッケルに対して10mol%
の金属コバルト粉末を混合した以外は、実施例1と同様
にして本発明電池(A6)を作製した。
【0029】水酸化ニッケル粉末と水酸化コバルト粉末
との混合粉末に、実施例1における25重量%の水酸化
ナトリウム水溶液に代えて、25重量%の水酸化ナトリ
ウム水溶液と同一のモル数の水酸化ナトリウムと水酸化
リチウムの混合溶液(水酸化ナトリウムと水酸化リチウ
ムのモル比が9:1)を添加する以外は、前記実施例1
と同様にして本発明電池(A7)を作製した。
【0030】〔実施例2〕硫酸ニッケルに、硫酸ニッケ
ルに対して2mol%の硫酸亜鉛水溶液と、水酸化ナト
リウム水溶液とを、アンモニア水でpHを調整しながら
徐々に加えて亜鉛を2mol%固溶状態で添加させた水
酸化ニッケル粉末を析出させた。
【0031】次に、亜鉛を2mol%固溶状態で添加さ
せた水酸化ニッケル粉末に硫酸コバルトの水溶液と水酸
化ナトリウム水溶液とを添加し、その添加量を調整し、
pH10に維持したアルカリ水溶液中で、前記水酸化ニ
ッケル粉末の粒子表面に水酸化ニッケルに対して10m
ol%のコバルト化合物層をコーティングさせた。そし
て、表面にコバルト化合物層をコーティングさせた前記
水酸化ニッケル粉末を25重量%の水酸化ナトリウム水
溶液を添加した後、空気中で100℃で加熱処理し、水
洗、乾燥させて本発明活物質b1を作製した。その他
は、前記実施例1と同様にして本発明電池(B1)を作
製した。
【0032】実施例2における硫酸亜鉛水溶液を硫酸カ
ドミウム水溶液に代え、水酸化ニッッケル粉末にカドミ
ウムを2mol%固溶状態で添加させた水酸化ニッケル
粉末を用いた以外は前記実施例2と同様にして本発明電
池(B2)を作製した。
【0033】実施例2における硫酸亜鉛水溶液を硝酸マ
グネシウム水溶液に代え、水酸化ニッケル粉末にマグネ
シウムを2mol%固溶状態で添加させた水酸化ニッケ
ル粉末を用いた以外は前記実施例2と同様にして本発明
電池(B3)を作製した。
【0034】実施例2における硫酸亜鉛水溶液を硝酸カ
ルシウム水溶液に代え、水酸化ニッケル粉末にカルシウ
ムを2mol%固溶状態で添加させた水酸化ニッケル粉
末を用いた以外は前記実施例2と同様にして本発明電池
(B4)を作製した。
【0035】実施例2における2mol%の硫酸亜鉛水
溶液を1mol%の硫酸亜鉛水溶液と1mol%の硫酸
カドミウム水溶液に代え、水酸化ニッケル粉末に亜鉛を
1mol%及びカドミウムを1mol%固溶状態で添加
させた水酸化ニッケル粉末を用いた以外は前記実施例2
と同様にして本発明電池(B5)を作製した。
【0036】〔比較例〕実施例1の水酸化ニッケル活物
質の作製に際し、硫酸ニッケルに対し硫酸亜鉛等を全く
加えない以外は全て同様にして比較電池(C1)を作製
した。
【0037】また、実施例1の水酸化ニッケル活物質の
作製に際し、硫酸ニッケルに対して2重量%の酸化亜鉛
を遊離状態で添加した以外は全て同様にして比較電池
(C6)を作製した。
【0038】実施例2の水酸化ニッケル活物質の作製に
際し、硫酸ニッケルに対し硫酸亜鉛等を全く加えない以
外は全て同様にして比較電池(D1)を作製した。
【0039】また、実施例2の水酸化ニッケル活物質の
作製に際し、硫酸ニッケルに対して2重量%の酸化亜鉛
を遊離状態で添加した以外は全て同様にして比較電池
(D6)を作製した。
【0040】前記本発明電池(A1)〜(A7)、
(B1)〜(B5)及び比較電池(C1)、(C6)、(D
1)、(D6)について、1サイクル目の放電容量と、過
放電を5サイクル施した時の5サイクル目の放電容量を
測定し、1サイクル目の放電容量に対する前記5サイク
ル目の放電容量の比を求め、この結果を表1に示す。こ
のときの試験条件は、室温にて1Cの電流(1200m
A)で充電を行い、−ΔV(充電電圧が最大値を示して
からの電圧降下量)の値が10mVを検出した時点で充
電を止め、1時間休止した後、1Cの電流で放電を行
い、放電終止電圧が1Vになった時放電を終止した。
【0041】また、過放電については、前記充放電後、
更に0.05Cの電流で(60mA)16時間強制的に
放電させるという条件で行った。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかなように、本発明電池(A
1)〜(A7)、(B1)〜(B5)は、水酸化ニッケル活
物質中に亜鉛、カドミウム、マグネシウムまたはカルシ
ウムを全く添加していない比較電池(C1)、(D1)及
び遊離状態で亜鉛を添加した比較電池(C6)、(D6
に比べて、過放電したときの容量の低下を抑制すること
ができた。
【0044】また、リチウムイオンを含有したアルカリ
を使用した本発明電池(A7)では、更に過放電したと
きの容量の低下を抑制することができた。以上のことか
ら、ニッケル活物質中に亜鉛、カドミウム、マグネシウ
ムまたはカルシウムを固溶状態で添加することが重要で
ある。更にリチウムイオンを含有したアルカリ溶液を添
加、加熱処理すれば、過放電したときの容量の低下を更
に抑制することができることがわかる。 <実験2(活物質の利用率の測定)>実施例1の水酸化
ニッケル電極の作製に際し、水酸化ニッケル粉末と前記
水酸化ニッケルに対して10mol%の水酸化コバルト
との混合粉末を水酸化ナトリウム水溶液を添加せず、即
ち、アルカリを存在させずに空気中で100℃で加熱処
理する以外は全て同様にして比較電極C2を作製した。
【0045】実施例1の水酸化ニッケル電極の作製に際
し、水酸化ニッケル粉末と前記水酸化ニッケルに対して
10mol%の水酸化コバルトとの混合粉末をH22
酸化する以外は全て同様にして比較電極C3を作製し
た。
【0046】実施例1の水酸化ニッケル電極の作製に際
し、水酸化コバルト単独を25重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液を添加し、その後空気中で100℃で加熱処理
して、水酸化ニッケルと混合した以外は全て同様にして
比較電極C4を作製した。
【0047】実施例1の水酸化ニッケル活物質の作製に
際し、水酸化ニッケル粉末と前記水酸化ニッケルに対し
て10mol%の水酸化コバルトとの混合粉末に水酸化
ナトリウム水溶液を添加せず、また、空気中で加熱処理
しない以外は全て同様にして比較電極C5を作製した。
【0048】実施例2の水酸化ニッケル活物質の作製に
際し、水酸化ニッケル粉末に硫酸コバルト塩の水溶液と
水酸化ナトリウム水溶液とを添加し、水酸化コバルト層
を水酸化ニッケル表面に形成させたものに水酸化ナトリ
ウム水溶液を添加せず、また、空気中で加熱処理しない
以外は全て同様にして比較電極D2を作製した。
【0049】前記本発明電極A1、B1及び上記比較電極
2、C3、C4、C5、D2について活物質の利用率を測
定し、その結果を表2に示す。
【0050】この時の試験方法としては、対極をNi板
として、解放系の約25重量%の水酸化カリウム溶液中
で、充電電流0.1C(120mA)で24時間充電を
行い、1/3C(400mA)の電流で放電を行い、前
記Ni板に対して放電終止電圧が−0.8Vになった時
放電を終止した。
【0051】
【表2】
【0052】表2から明らかなように本発明電極A1
びB1は、空気中のみで酸化させた比較電極C2、H22
等の酸化剤によって酸化させた比較電極C3、水酸化コ
バルトを単独酸化させた比較電極C4、全く酸化させて
いない比較電極C5及びD2に比較して、著しく利用率が
高いことがわかる。また、前記比較電極C2、C3、C4
は酸化させていない比較電極C5及びD2と比較しても利
用率が低くなっている。これは、アルカリが存在してい
ない下で酸化させると、導電性の悪い2価よりも大きい
高次コバルト酸化物層が生成され、かえって利用率の低
下をもたらしたものといえる。
【0053】以上のことから、水酸化ニッケルの表面上
に水酸化コバルト層を形成したものを酸素とアルカリ共
存下で加熱処理することが重要である。
【0054】また、図1は水酸化コバルトを、酸素とア
ルカリ共存下で加熱処理したものと全くそのような処理
をしていないものとのX線回折の分析結果を示してい
る。
【0055】ここで、図1(a)は水酸化コバルトを、
酸素とアルカリ共存下で加熱処理したもののX線回折を
表している。
【0056】また、図1(b)は水酸化コバルトであ
り、酸素とアルカリ共存下で加熱処理を全く施していな
いもののX線回折を表している。
【0057】図1から明らかなように、(a)のX線回
折ピークは、(b)のX線回折ピークが殆ど消失してい
る。特に、19度と38度付近のX線回折のピークの消
失が著しい。
【0058】このことから、酸素とアルカリ共存下で加
熱処理によりコバルト酸化物の結晶構造が乱れているこ
とがわかる。
【0059】<実験3(単位活物質量当りの容量測定)
>実施例1における水酸化ニッケル活物質の作製におい
て、水酸化ニッケルに対して水酸化コバルト粉末の添加
量を種々変えて混合して作製した水酸化ニッケル活物質
の単位活物質量当りの容量測定結果を表3及び図2に示
す。
【0060】尚、この時の試験方法も前記実験2と同様
にして行った。
【0061】
【表3】
【0062】表3及び図2より明らかなように、実施例
1の製造方法のように水酸化ニッケル粉末と水酸化コバ
ルト粉末とを混合した場合、添加する水酸化コバルトの
量は水酸化ニッケルに対して5〜14mol%であるこ
とが好ましい。これは、水酸化コバルト量が水酸化ニッ
ケルに対して5mol%未満であれば、水酸化コバルト
量が少ないために導電性の高い高次コバルト酸化物層の
形成が不十分であるためである。また、14mol%を
越える範囲では、酸素とアルカリ共存下での加熱処理の
効果よりも活物質である水酸化ニッケル量の減少の方が
容量に与える影響が大きいためであると考えられる。
【0063】また、実施例2における水酸化ニッケル活
物質の作製において、硫酸コバルト塩の水溶液の添加量
を種々変えて作製した水酸化ニッケル活物質の単位活物
質量当りの容量測定結果を表4及び図3に示す。
【0064】尚、この時の試験方法も前記実験2と同様
にして行った。
【0065】
【表4】
【0066】表4及び図3より明らかなように、実施例
2の製造方法のように水酸化ニッケル粉末に硫酸コバル
ト塩の水溶液とアルカリ溶液とを添加した場合、添加す
る水酸化コバルトの量は水酸化ニッケルに対して3〜1
4mol%であることが好ましい。これは、3mol%
未満では、コバルト化合物量が少ないために導電性の高
いコバルト酸化物層の形成が不十分であるためである。
また14mol%を越える範囲では酸素とアルカリ共存
下での加熱処理の効果よりも活物質である水酸化ニッケ
ル量の減少の方が容量に与える影響が大きいためと考え
られる。 <実験4(アルカリ濃度と利用率の関係)>実施例1に
おけるニッケル電極の作製において、水酸化ニッケル粉
末と水酸化コバルト粉末との混合粉末を、様々な濃度の
水酸化ナトリウム水溶液を添加、加熱処理して作製した
水酸化ニッケル電極の利用率の値を表5及び図4に示
す。
【0067】尚、この時の試験方法も前記実験2の試験
方法と同様にして行った。
【0068】
【表5】
【0069】表5及び図4より明らかなように、アルカ
リ水溶液の濃度範囲は15〜40重量%であることが好
ましい。
【0070】これは、水酸化ナトリウム濃度が15重量
%未満であると、水酸化コバルトの溶解性が低く、効果
が認められなかったと考えられる。
【0071】また、水酸化ナトリウム濃度が40重量%
を越えると水酸化ナトリウム水溶液の粘性が高くなるた
めに活物質への浸透性が低下し効果が認められなかった
と考えられる。
【0072】また、実施例2におけるニッケル電極の作
製において、水酸化ニッケル粉末に硫酸コバルト塩の水
溶液と水酸化ナトリウム水溶液とを添加することによっ
て、水酸化ニッケル表面にコバルト化合物層をコーティ
ングさせたものに、様々な濃度の水酸化ナトリウム水溶
液を添加、加熱処理して作製した水酸化ニッケル電極の
利用率の値を表6及び図5に示す。
【0073】尚、この時の試験方法も前記実験2の試験
方法と同様にして行った。
【0074】
【表6】
【0075】表6及び図5より明らかなように、アルカ
リ水溶液の濃度範囲は15〜40重量%であることが好
ましい。
【0076】これは、水酸化ナトリウム濃度が15重量
%未満であると、水酸化コバルトの溶解性が低く、効果
が認められなかったと考えられる。
【0077】また、水酸化ナトリウム濃度が40重量%
を越えると水酸化ナトリウム水溶液の粘性が高くなるた
めに活物質への浸透性が低下し効果が認められなかった
と考えられる。
【0078】尚、アルカリ種については、水酸化カリウ
ム水溶液についても同様の効果が認められた。また、水
酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム水溶液中にLiO
Hが含有していても同様の効果が認められた。 <実験5(加熱温度と利用率の関係)>実施例1におけ
るニッケル電極の作製において、水酸化ニッケル粉末と
水酸化コバルト粉末との混合粉末を、様々な温度で加熱
処理して作製した水酸化ニッケル電極の利用率の値を表
7及び図6に示す。尚、他の条件は全て実施例1と同様
である。
【0079】また、この時の試験方法も前記実験2と同
様にして行った。
【0080】
【表7】
【0081】表7及び図6より明らかなように、加熱温
度は50℃〜150℃の範囲が好ましい。
【0082】これは、加熱温度が50℃未満であると、
アルカリへの水酸化コバルトの溶解性が低く効果が認め
られなかったと考えられる。また、加熱温度が150℃
を越えると水酸化ニッケル自身の結晶構造も変化し、利
用率の低下を招いたと考えられる。
【0083】また、実施例2におけるニッケル電極の作
製において、水酸化ニッケル粉末に硫酸コバルト塩の水
溶液と水酸化ナトリウム水溶液とを添加することによっ
て、水酸化ニッケル表面にコバルト化合物層をコーティ
ングさせたものを、様々な温度で加熱処理して作製した
利用率の値を表8及び図7に示す。尚、他の条件は全て
実施例2と同様である。
【0084】また、この時の試験方法も前記実験2の試
験方法と同様にして行った。
【0085】
【表8】
【0086】表8及び図7より明らかなように、加熱温
度は50℃〜150℃の範囲が好ましい。
【0087】これは、加熱温度が50℃未満であると、
アルカリへの水酸化コバルトの溶解性が低く効果が認め
られなかったと考えられる。また、加熱温度が150℃
を越えると水酸化ニッケル自身の結晶構造も変化し、利
用率の低下を招いたと考えられる。 <実験6(高温での充電温度特性)>実施例1の正極の
作製における活物質a1100重量部に代えて、活物質
1100重量部に4重量部の酸化亜鉛を添加する以外
は、前記実施例1と同様にして本発明電池(A8)を作
製した。
【0088】実施例1における2mol%の硫酸亜鉛水
溶液を6mol%の硫酸亜鉛水溶液に代えて、水酸化ニ
ッケル粉末に亜鉛を6mol%固溶状態で添加し、即ち
上記本発明電池(A8)の正極に含まれる亜鉛の量と同
一にした以外は、前記実施例1と同様にして本発明電池
(A9)を作製した。
【0089】本発明電池(A8)及び本発明電池(A9
ついて、40℃と60℃で充電した時における放電容量
について測定し、25℃で充電した時における放電容量
との比を求めた。この結果を表9に示す。尚、25℃で
充電した時の放電容量を100%とした。
【0090】このときの試験条件は、25℃、40℃及
び60℃にて0.1Cの電流(120mA)で16時間
充電を行い、25℃にて3時間休止した後、1C(12
00mA)の電流で放電を行い、放電終止電圧が1Vに
なった時放電を終止した。
【0091】
【表9】
【0092】また、実施例2の正極の作製における活物
質b1100重量部に代え、活物質b1100重量部に4
重量部の酸化亜鉛を添加する以外は、前記実施例2と同
様にして本発明電池(B6)を作製した。
【0093】実施例2における2mol%の硫酸亜鉛水
溶液を6mol%の硫酸亜鉛水溶液に代えて、水酸化ニ
ッケル粉末に亜鉛を6mol%固溶状態で添加し、即ち
上記本発明電池(B6)の正極に含まれる亜鉛の量と同
一にした以外は、前記実施例1と同様にして本発明電池
(B7)を作製した。
【0094】本発明電池(B6)及び本発明電池(B7
について、40℃と60℃で充電した時における放電容
量について測定し、25℃で充電した時における放電容
量との比を求めた。この結果を表10に示す。尚、25
℃で充電した時の放電容量を100%とした。
【0095】このときの試験条件も前記と同様に、25
℃、40℃及び60℃にて0.1Cの電流(120m
A)で16時間充電を行い、25℃にて3時間休止した
後、1C(1200mA)の電流で放電を行い、放電終
止電圧が1Vになった時放電を終止した。
【0096】
【表10】
【0097】表9及び表10から明らかなように、本発
明電池(A8)及び(B6)は、本発明電池(A9)及び
(B7)より高温での充電温度特性が向上した。これ
は、水酸化ニッケルと遊離状態で酸化亜鉛を存在させた
ために、充電時の酸素発生電位が貴にシフトし、高温で
の充電受け入れ性が向上したものと考えられる。
【0098】尚、酸化亜鉛だけを遊離状態で保持させた
以外に、亜鉛、亜鉛化合物、カドミウム、カドミウム化
合物の1種以上を保持させても同様の効果が得られた。 <実験7(pHと利用率の関係)>実施例2におけるニ
ッケル電極の作製において、水酸化ニッケル粉末に硫酸
コバルト塩の水溶液と水酸化ナトリウム水溶液のpH値
を種々変化させた時の利用率の値を表11及び図8に示
す。尚、他の条件は全て実施例2と同様である。
【0099】この時の試験方法も前記実験2と同様にし
て行った。
【0100】
【表11】
【0101】表11及び図8より明らかなように、pH
の値は8〜12.0の範囲が好ましい。これは、pHが
8未満では完全なコバルト化合物として生成しない。
【0102】また、pHが12.0を越えると、水酸化
ニッケル表面に均一にコーティングできないためであ
る。
【0103】尚、本実施例では、亜鉛等を固溶させた水
酸化ニッケル粉末表面に水酸化コバルト層を形成した
後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、空気中で加熱処
理しているが、これに限定されるべきではなく、水酸化
ナトリウム水溶液を霧状態で吹き付けて、空気中で加熱
しても同様の効果が認められた。
【0104】また、本実施例では、水酸化ナトリウム水
溶液を用いたが、水酸化カリウム水溶液等のアルカリを
用いてもよい。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
活物質の単位重量あたりの容量及び利用率が高いものが
得られると共に、過放電したときの容量低下を抑制でき
るので、本発明電極を備えたアルカリ蓄電池は、容量が
大きく安定性にも優れており、その工業的価値は極めて
高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明活物質と比較活物質とのX線回折図であ
る。
【図2】実施例1の単位活物質量当りの容量と水酸化コ
バルト濃度の関係図である。
【図3】実施例2の単位活物質量当りの容量と水酸化コ
バルト濃度の関係図である。
【図4】実施例1のニッケル電極の製造方法における水
酸化ナトリウム水溶液濃度と利用率の関係図である。
【図5】実施例2のニッケル電極の製造方法における水
酸化ナトリウム水溶液濃度と利用率の関係図である。
【図6】実施例1のニッケル電極の製造方法における加
熱温度と利用率の関係図である。
【図7】実施例2のニッケル電極の製造方法における加
熱温度と利用率の関係図である。
【図8】実施例2のニッケル電極の製造方法における水
酸化ナトリウム水溶液のpHの値と利用率の関係図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 良貴 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛、カドミウム、マグネシウムまたは
    カルシウムの1種以上を固溶状態で添加した水酸化ニッ
    ケル粒子表面に、結晶構造の乱れた2価よりも大きいコ
    バルト化合物の層を有する活物質を備えたことを特徴と
    するアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル電極。
  2. 【請求項2】 亜鉛、カドミウム、マグネシウムまたは
    カルシウムの1種以上を固溶状態で添加した水酸化ニッ
    ケル粉末と、金属コバルトまたはコバルト化合物粉末と
    の混合物を、酸素とアルカリ共存下で加熱処理して活物
    質を得、この活物質を活物質保持体に保持させることを
    特徴とするアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル電極の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記金属コバルトまたはコバルト化合物
    は、水酸化ニッケルに対して、5〜14mol%である
    ことを特徴とする請求項2に記載のアルカリ蓄電池用非
    焼結式ニッケル電極の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アルカリは、濃度が15〜40重量
    %のアルカリ溶液であることを特徴とする請求項2に記
    載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル電極の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記アルカリは、リチウムイオンを含ん
    でいることを特徴とする請求項2に記載のアルカリ蓄電
    池用非焼結式ニッケル電極の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱処理時の温度は、50〜150
    ℃であることを特徴とする請求項2に記載のアルカリ蓄
    電池用非焼結式ニッケル電極の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記活物質保持体に、前記活物質と、亜
    鉛、亜鉛化合物、カドミウムまたはカドミウム化合物の
    一種以上を保持させることを特徴とする請求項2に記載
    のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル電極の製造方法。
  8. 【請求項8】 亜鉛、カドミウム、マグネシウムまたは
    カルシウムの1種以上を固溶状態で添加した水酸化ニッ
    ケル粉末を、硫酸コバルト塩または硝酸コバルト塩の水
    溶液中に添加すると共にpH8.0〜12.0に調整さ
    れた水溶液中で中和した後、酸素とアルカリ共存下で加
    熱処理して活物質を得、この活物質を活物質保持体に保
    持させることを特徴とするアルカリ蓄電池用非焼結式ニ
    ッケル電極の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記コバルト塩は水酸化ニッケルに対し
    て3〜14mol%であることを特徴とする請求項8記
    載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル電極の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記アルカリは、濃度が15〜40重
    量%のアルカリ溶液であることを特徴とする請求項8記
    載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル電極の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記加熱温度は、50〜150℃であ
    ることを特徴とする請求項8記載のアルカリ蓄電池用非
    焼結式ニッケル電極の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記活物質保持体に、前記活物質と、
    亜鉛、亜鉛化合物、カドミウムまたはカドミウム化合物
    の一種以上を保持させることを特徴とする請求項8記載
    のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル電極の製造方法。
  13. 【請求項13】 亜鉛、カドミウム、マグネシウムまた
    はカルシウムの1種以上を固溶状態で添加した水酸化ニ
    ッケル粒子表面に、結晶構造の乱れた2価よりも大きい
    コバルト化合物の層を有する活物質を備えたニッケル電
    極と、 アルカリ電解液と、 ポリオレフィン樹脂繊維の不織布を主体とするセパレー
    タと、 MmNi5系水素吸蔵合金を備えた負極と、を有してな
    るアルカリ蓄電池。
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