JPH08147895A - ディスク記録再生装置のデータ再生装置 - Google Patents

ディスク記録再生装置のデータ再生装置

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JPH08147895A
JPH08147895A JP29260294A JP29260294A JPH08147895A JP H08147895 A JPH08147895 A JP H08147895A JP 29260294 A JP29260294 A JP 29260294A JP 29260294 A JP29260294 A JP 29260294A JP H08147895 A JPH08147895 A JP H08147895A
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read
phase
circuit
pulse
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JP29260294A
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Masahiko Tsunoda
昌彦 角田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】同期パルス生成回路を使用したデータ再生装置
において、同期パルス生成回路の入力であるリードデー
タとクロックとの初期位相差を圧縮するようにして、ロ
ックイン・レンジを減少させることなく、かつ位相引込
みのためのSYNCデータエリアを最小限に抑制するこ
とにある。 【構成】E/L検出回路21はリードデータRDとリー
ド同期パルスRVCとの正又は負の初期位相差を検出す
る。第2のチャージポンプ回路23は、初期位相差に応
じた補正電流CCを作成し、その補正電流を初期位相差
を段階的に圧縮するためにVCO16の周波数制御電流
として直接入力する。これにより、同期パルス生成回路
のロックイン・レンジを減少させることなく、SYNC
データエリアを最小限に抑制した状態で位相引き込みを
確実に行なうことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気ディスク装
置等のディスク記録再生装置において、ディスク上の記
録データをリードデータに再生するデータ再生装置に関
し、特にそのデータ再生装置に使用される同期パルス生
成回路(PLL回路)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばハードディスク装置(HD
D)等のディスク記録再生装置には、ヘッドによりディ
スクから読出されたリード信号を、2値化したリードデ
ータに変換して記録データを再生するデータ再生装置が
設けられている。
【0003】2値化したリードデータには、ディスクを
回転させるスピンドルモータの回転変動やHDDの機構
に関係するノイズ等によるジッタ成分(変動成分)が含
まれている。このため、2値化したリードデータはディ
スクに記録するときの周波数と必ずしも一致しない場合
がある。
【0004】そこで、HDD等のデータ再生装置には、
前記のような変動成分を含むリードデータから正確なタ
イミングにより、記録データを復調するために、同期パ
ルス生成回路が設けられている。同期パルス生成回路は
PLL(Phase Locked Loop)回路か
らなる。
【0005】同期パルス生成回路(リード位相同期回
路)は、図10に示すように、パルス列からなるリード
データRDの位相を遅延させるディレイ(遅延)回路
1、第1の位相比較回路2、第2の位相比較回路3、チ
ャージポンプ回路4、ループフィルタ5および電圧制御
発振回路(VCO)6を有する。
【0006】第2の位相比較回路3は、図11(A)に
示すように、フリップフロップFF3,FF4およびア
ンド(AND)回路11a〜11cを有する。第2の位
相比較回路3は、位相引込みスタート信号としてリード
・ゲートRGが入力されるまで、VCO6からのリード
VCOクロック(リード同期クロック)RVCとライト
VCOクロック(ライト同期クロック)WVCとの周波
数/位相比較を行なう。
【0007】ライト同期クロックWVCは、ライトデー
タを変調データに変調してヘッドに供給するときのタイ
ミングクロックである。変調データは、通常では1−7
RLLコードである。
【0008】第2の位相比較回路3により、リード同期
クロックRVCとライト同期クロックWVCとは同期し
ている。第2の位相比較回路3は、図11(B)に示す
ようなタイミングで、チャージポンプ回路4のチャージ
信号CPC1またはディスチャージ信号CPD1を出力
する。第2の位相比較回路3は、ゼロ位相スタート回路
7からの位相比較ストップ信号PSO2により比較動作
を停止する。
【0009】ここで、最近のHDDでは、ディスクの内
外周で記録線密度を変化させて、ゾーン(トラック群の
分割単位)毎の記録面密度をほぼ一定にするCDR(c
onstant density recordin
g)方式のディスクフォーマットが注目されている。こ
のCDR方式では、ライト同期クロックの発振周波数が
各ゾーン毎に設定されている。各ゾーン番号は、サーボ
エリアに記録されているサーボデータの中のシリンダコ
ードにより判別される。HDDのディスクドライブを制
御するCPUは、シリンダコードにより各ゾーン番号を
判別し、内部パラメータを設定・変更することにより、
各ゾーン毎のライト同期クロックの発振周波数を設定し
ている。
【0010】即ち、CDR方式では、ディスクからデー
タを再生する場合に、ゾーン毎にデータ転送レートを変
化させるため、同期クロック生成回路の出力クロック
(リード同期クロック)の中心周波数を切換える制御が
必要である。このようなCDR方式のHDDでは、同期
クロック生成回路には、位相引込みのためのSYNCデ
ータエリアを最小限に抑制し、かつ安定に引込みを完了
させるためにゼロ位相スタート回路7が設けられてい
る。
【0011】ゼロ位相スタート回路7は、図12(A)
に示すように、フリップフロップFF1,FF2および
アンド回路12aを有する。ゼロ位相スタート回路7
は、図12(B)に示すように、リードゲートRGが入
力されると、位相比較ストップ信号PSO2を出力して
第2の位相比較回路3の動作を停止し、リード同期クロ
ックRVCの出力を一時的に停止する。さらに、ゼロ位
相スタート回路7は、次のリードデータRDのエッジに
同期させて、位相比較スタート信号PSA1を第1の位
相比較回路2に出力して、リード同期クロックRVCの
出力を再スタートさせる(ゼロ位相スタート)。
【0012】したがって、リードゲートRGの入力に応
じて、第2の位相比較回路3から第1の位相比較回路2
の比較動作に切換えられて、リードデータRDとリード
同期クロックRVCとの位相比較が開始されて、位相引
込みモードがスタートすることになる。
【0013】第1の位相比較回路2は、図13(A)に
示すように、フリップフロップFF5,FF6およびア
ンド回路13a〜13cを有する。第1の位相比較回路
2は、図13(B)に示すようなタイミングで、ゼロ位
相スタート回路7からの位相比較スタート信号PSA1
の入力に応じて、リードデータRDとリード同期クロッ
クRVCとの位相比較をスタートし、チャージポンプ回
路4のチャージ信号CPC1またはディスチャージ信号
CPD1を出力する。
【0014】要するに、ゼロ位相スタート回路7は、任
意のタイミングで入力されているリードデータRDに対
して、リード同期クロックRVCのスタート位相をゼロ
に合わせることにより、安定した引込み時間を確保し、
不要なSYNCデータエリアをフォーマット内に確保し
ないようにしている。
【0015】チャージポンプ回路4とループフィルタ5
は、図14(A)に示すように接続されており、いわば
第1の位相比較回路2または第2の位相比較回路3の出
力位相差を電流に変換し、かつその電流を電圧LFVに
変換するための回路である。
【0016】チャージポンプ回路4は、チャージ電流源
14a、ディスチャージ電流源14b、およびスイッチ
回路14c,14dを有する。チャージポンプ回路4
は、第1の位相比較回路2または第2の位相比較回路3
から出力された位相比較の結果であるチャージ信号CP
C1またはディスチャージ信号CPD1に応じて、スイ
ッチ回路14c,14dの動作により、チャージ電流源
14aとディスチャージ電流源14bがオン/オフす
る。
【0017】ループフィルタ5は、抵抗R1とコンデン
サC1,C2からなる積分型フィルタである。ループフ
ィルタ5は、チャージポンプ回路4からのチャージ/デ
ィスチャージ電流を平滑し、電圧LFVに変換して出力
する。この出力電圧LFVは、図14(B)に示すよう
に、チャージ電流が多い時(チャージ信号CPC1がア
クティブで、チャージ期間が長い時)にレベルが上が
り、ディスチャージ電流が多い時(ディスチャージ信号
CPD1がアクティブで、ディスチャージ期間が長い
時)にレベルが下がる。
【0018】VCO6は、図15(A)に示すように、
抵抗R2,R3,RE1,RE2、ダイオードD1,D
2、トランジスタQ1〜Q4、コンデンサC3、スイッ
チ回路15bおよびレベルシフト回路15aを有する回
路からなる。
【0019】このVCO6の動作は、図15(B)のタ
イミングチャートに示すように、ループフィルタ5の出
力電圧LFVに応じて、リード同期クロックRVCを生
成する。VCO6のスイッチ回路15bは、図12に示
すように、ゼロ位相スタート回路7から出力されたゼロ
位相スタート信号ZSに応じてオンする。
【0020】即ち、VCO6では、図15(A),
(B)に示すように、ループフィルタ5の出力電圧LF
VはトランジスタQ3,Q4のベースに与えられ、それ
ぞれのベース・エミッタ間電圧VF及びエミッタ抵抗R
E1,RE2を介してコンデンサC3の充放電電流Io
1,Io2となる。
【0021】いま仮に、トランジスタQ1がオフし、ダ
イオードD1がオフして順方向電流が流れていないもの
と想定する。オン状態のトランジスタのベース・エミッ
タ間電圧及びダイオードの順方向電圧をVFとすると、
ダイオードD2がオンで、トランジスタQ1がオフであ
れば、コンデンサC3の端子電位Vaは「Vcc−VF」
となる。また、ダイオードD1がオフで、トランジスタ
Q2がオンであれば、コンデンサC3の端子電位Vbも
「Vcc−VF」となる。
【0022】トランジスタQ1がオフで、トランジスタ
Q3はオンであるため、コンデンサC3が放電状態とな
り、電流Io1が流れて端子電位Vaは「Vcc−2VF」
まで低下する。この端子電位VaがVa−Vb間の電位
差CVがVFになるまで低下したときに、トランジスタ
Q1がオンし、ダイオードD1もONする。
【0023】ここで、コンデンサC3の電荷は急激に変
化しないため、トランジスタQ1がオンした瞬間では、
端子電位Vbは「Vcc−VF」のレベルが維持される。
したがって、トランジスタQ2のベース・エミッタ間電
圧がつぶれてオフし、続いてダイオードD2もオフとな
る。
【0024】端子電位Vaが「Vcc−2VF」まで低下
したときに、コンデンサC3の電荷(Va−Vb間の電
位差VF分)を保持しているので、ダイオードD2がオ
フすると、端子電位Vaは「Vcc−VF」となり、また
端子電位VbはVccとなる。
【0025】一方、トランジスタQ2がオフで、トラン
ジスタQ4はオンであるため、コンデンサC3が放電状
態となり、電流Io2が流れて端子電位Vbは「Vcc−2
VF」まで低下する。
【0026】このようなサイクルが繰り返すことによ
り、VCO6は発振する。このサイクルはリード同期ク
ロックRVCの1/2周期に相当し、発振周期をTとす
ると、T/2=Q/Io =CΔV/Io =C×2VF/
{(VLPF −VF)×RE}ととなる。但し、VLPF
ループフィルタ5の出力電圧とする。
【0027】よって、VCO6の発振周波数はループフ
ィルタ5の出力電圧に比例して決定される。チャージポ
ンプ回路4は、リード同期クロックRVCの周波数がリ
ードデータより遅いときはチャージし、早いときはディ
スチャージする構成となっている。
【0028】図15(B)に示すように、VCO6の出
力であるリード同期クロックRVCの立ち上がりは、V
aの電位がVccになった時である。そこで、ゼロ位相ス
タート回路7は、Vaの電位がVccになった瞬間にVC
O6の発振動作を一旦止める。そして、Vccとなったリ
ードデータの立ち上がりエッジがきた瞬間に、リード同
期クロックRVCの立ち上がりから再スタートさせるこ
とになる。
【0029】原理としては、図15(A)に示すスイッ
チ回路15bを一旦オンして、次のリードデータのエッ
ジにより再度オフさせることにより可能となる。さら
に、ゼロ位相スタート時に、第1の位相比較回路2に入
力されるリード同期クロックRVCは、第1の位相比較
回路2、チャージポンプ回路4、ループフィルタ5、V
CO6を介している。これに対して、リードデータRD
が第1の位相比較回路2に直接入力されると、回路遅延
誤差が著しくなる。この回路遅延誤差はPLL回路のロ
ックイン・レンジを減少させ、誤動作の原因になる。そ
こで、図10に示すように、リードデータRDの位相を
遅延させるディレイ回路1を設けることにより、前記の
遅延誤差を解消する手法が採用されている。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】従来のCDR方式のH
DD等のディスク記録再生装置では、ゼロ位相スタート
回路7とディレイ回路1とが設けられた同期パルス生成
回路が使用されている。ディレイ回路1は通常では、図
16(A)に示すように、多段バッファを構成する半導
体ディレイ回路からなるため、製造誤差等により特性の
ばらつきが大きいものが多い。このため、リード同期ク
ロックRVCとリードデータRDとの遅延量が必ずしも
一致しない。
【0031】このような遅延調整誤差は、データの転送
レート(転送速度)が低い場合には、それほど問題とな
らず、無視できる範囲の場合が多い。しかし、高い転送
レートの場合には、誤差の絶対値が発振クロック(リー
ド同期クロックRVC)の周期に影響する。遅延調整誤
差は、通常では転送レートに関係なく一定である。
【0032】このため、図16(B)に示す低い転送レ
ートの場合と比較して、同図(C)に示す高い転送レー
トの場合には、スタート位相誤差が異なる現象が発生
し、ロックイン・レンジが減少するような事態となる。
【0033】本発明の目的は、同期パルス生成回路を使
用したデータ再生装置において、同期パルス生成回路の
入力であるリードデータとクロックとの初期位相差を圧
縮するようにして、ロックイン・レンジを減少させるこ
となく、かつ位相引込みのためのSYNCデータエリア
を最小限に抑制することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明は、PLL回路か
らなる同期パルス生成回路を有するディスク記録再生装
置のデータ再生装置において、リードデータパルスにリ
ード同期パルスのスタート位相をゼロに合わせるための
ゼロ位相スタート手段、リードデータパルスとリード同
期パルスとのスタート位相差の正負を検出するためのス
タート位相差検出手段、およびリードデータパルスとリ
ード同期パルスとの初期位相差を段階的に圧縮するよう
に補正する補正手段を備えた装置である。
【0035】
【作用】本発明では、スタート位相差検出手段はリード
データとリード同期パルスとの正又は負の初期位相差を
検出する。補正手段は、検出された初期位相差に応じた
補正電流を作成し、その補正電流を初期位相差を段階的
に圧縮するためにVCOの周波数制御電流として直接入
力する。これにより、同期パルス生成回路のロックイン
・レンジを減少させることなく、SYNCデータエリア
を最小限に抑制した状態で位相引き込みを確実に行なう
ことが可能となる。
【0036】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。図1は第1の実施例に係わる同期パルス生成回路の
構成を示すブロック図、図2は同実施例に係わるHDD
の要部を示すブロック図、図3は同実施例に係わるVC
O16の構成を示すブロック図、図5は同実施例に係わ
る第3の位相比較回路20とE/L回路21の構成を示
すブロック図、図6は同実施例に係わる第2のチャージ
ポンプ回路23の構成を示すブロック図である。 (HDDの構成)本発明の実施例では、ディスク記録再
生装置としてHDDを想定し、このHDDのデータ再生
回路(リード/ライト回路に含まれる)に使用される同
期パルス生成回路(PLL回路)43の構成に特徴があ
る。
【0037】HDDは、図2に示すように、大別してヘ
ッド駆動系とデータ記録/再生系の各構成要素を有す
る。ヘッド駆動系は、ヘッド30を搭載したヘッドアク
チュエータ35およびその駆動源であるボイスコイルモ
ータ(VCM)35aを有する。ヘッドアクチュエータ
35は、VCM35aの駆動力によりディスク31の半
径方向にヘッド30を移動させる。VCM35aは、V
CMコントローラ37により制御されるVCMドライバ
36から駆動電流が供給される。
【0038】ディスク31はスピンドルモータ32によ
り高速回転運動している。スピンドルモータ32は、モ
ータコントローラ34により制御されるモータドライバ
33から駆動電流が供給される。
【0039】データ記録/再生系はリード/ライト回路
を構成するデータ記録回路とデータ再生回路からなる。
データ記録回路は、インターフェース49から出力され
るライトデータ(NRZ符号列)WDをRLL(Run
Length Limited)コードのライトデー
タに変調するためのエンコーダ46とライトデータに応
じた書込み電流をヘッド30に供給するためのリード/
ライト(R/W)アンプ38を有する。
【0040】インターフェース49は、HDDとホスト
コンピュータ間のデータ転送や各種インターフェース信
号の交換を制御するための回路である。エンコーダ46
はライト同期回路44からのライト同期クロック(ライ
トVCOクロック)WVCに同期して動作し、ライトゲ
ートWGの期間にRLLコードのライトデータに変換す
る処理を実行する。
【0041】R/Wアンプ38はデータ再生回路のヘッ
ドアンプを兼ねている。データ再生回路は、リード信号
を一定レベルに維持するためのAGCアンプと高周波の
ノイズを除去するためのローパスフィルタ(LPF)以
外に、リードパルス生成回路39、同期パルス生成回路
(PLL回路)43およびデコーダ45を有する。
【0042】リードパルス生成回路39は、LPFから
出力されたリード信号からリードパルスRP(リードデ
ータRDを意味する)を生成するための2値化回路を有
する。デコーダ45は、リードパルスRPからNRZ符
号列の再生データを復調する回路である。
【0043】さらに、HDDにはデータ再生回路を利用
して、ディスク31に予め記録されたサーボデータを再
生し、このサーボデータに基づいてヘッド30を目標ト
ラックに位置決めするためのサーボ系が設けられてい
る。
【0044】サーボ系は、サーボ復調回路40、A/D
変換回路41、サーボコントローラ42およびCPU4
8からなる。CPU48は、HDDの各構成要素を制御
するための制御回路であり、サーボ系の処理の一部を実
行している。サーボコントローラ42には、発振回路4
7からサーボクロックが供給されている。また、CPU
48には発振回路47からCPUクロックが供給されて
いる。発振回路47は、ライト同期回路44にリード・
リファレンスクロック(RRC)を供給している。
【0045】サーボコントローラ42は、リードパルス
生成回路12から出力されたリードパルスRPからアド
レスコードACを抽出し、ヘッド1が位置しているトラ
ック(シリンダ)を認識する。アドレスコードACは、
通常ではグレイコード等の2値化データによりディスク
30のサーボエリアに記録されている。
【0046】サーボ復調回路40は通常では、全波整流
回路やサンプル・ホールド回路を有し、リード信号から
バーストデータを復調するための回路である。バースト
データは、ヘッド30を目標トラックの中心に位置決め
するときの位置誤差情報を算出するための例えば4相の
データからなる。
【0047】A/D変換回路41は、サーボ復調回路4
0により復調されたバーストデータの各振幅値を位置情
報にコード化し、サーボコントローラ42に出力する。
サーボコントローラ42は位置情報を使用して、ヘッド
30の位置誤差情報を算出してCPU48に出力する。 (同期パルス生成回路43の構成)前記のように、同実
施例の同期パルス生成回路43はデータ再生回路の構成
要素である。この同期パルス生成回路43は、図1に示
すように、従来の同期パルス生成回路(図10を参照)
に、第3の位相比較回路20、E/L回路21、リード
データカウンタ22、第2のチャージポンプ回路23、
スイッチ回路24〜26およびインバータ27を追加し
た構成の回路である。
【0048】第3の位相比較回路20は、初期の位相補
正量を検出するための比較回路であり、図5に示すよう
に、フリップフロップ20a,20b、アンド回路20
c〜20fおよびノア(NOR)回路20gを有する。
E/L回路21は、位相差の正負を検出するためのea
rly/late検出回路であり、図5に示すように、
フリップフロップからなる。E/L回路21は、リード
同期クロックRVCのエッジがリードデータRDのエッ
ジより早い場合(early)には“H”のE/L信号
を出力し、遅い場合(late)には“L”のE/L信
号を出力する。
【0049】リードデータカウンタ22は、第3の位相
比較回路20がイネーブルになってからカウントを開始
し、リードデータRDのパルス数のカウント値を第2の
チャージポンプ回路23に出力する。
【0050】第2のチャージポンプ回路23は、図6に
示すように、E/L検出回路23a、レート(lat
e)サンプルホールド回路23b、アーリー(earl
y)サンプルホールド回路23c、ゲインコントロール
回路23d、排他的論理和(EX−オア)回路23e、
可変ゲインアンプ(VGA)23f,23g、電圧/電
流変換(V/I)回路23h,23i、スイッチ回路2
3j,23k,23n,23o、チャージ用電流源23
lおよびディスチャージ用電流源23mを有する。
【0051】第2のチャージポンプ回路23は、リード
データカウンタ22からカウント値(“1”〜“4”)
が入力される。同実施例では、リードデータRDは4パ
ルスに圧縮されたものとして説明する。
【0052】第1番目のカウント値“1”は、E/L検
出回路23aとレート・サンプルホールド回路23bに
入力されて、位相補正量と補正方向を切り換えている。
また、第2番目移行のカウント値“2”〜“4”はVG
A23f,23gに入力されて、補正電流CCを得るた
めのゲインを切り換えている。
【0053】レート・サンプルホールド回路23bは、
第3の位相比較回路20から出力されたレート・サンプ
ルホールド信号LSHにより、第1番目の位相誤差量を
サンプルホールドして電圧に変換する。また、アーリー
・サンプルホールド回路23cは、第3の位相比較回路
20から出力されたアーリー・サンプルホールド信号E
SHにより、第1番目の位相誤差量をサンプルホールド
して電圧に変換する。
【0054】サンプルホールド回路23b(23c)
は、図7(A)に示すように、ホールドするためのコン
デンサC、バッファ回路233、コンデンサCのチャー
ジ電流源230、およびホールドクリア用スイッチ回路
232を有する。サンプルホールド回路23b(23
c)は、チャージ電流源230により一定電流をコンデ
ンサCに供給し、位相誤差量に対応したサンプリング信
号(LSH,ESH)のパルス幅に応じたホールド出力
電圧SHVを出力する(図7(B),(C)を参照)。
【0055】V/I回路23h,23iは、サンプルホ
ールド回路23b(23c)により検出された電圧を電
流に変換する。ここで、第1番目の位相誤差量の1/2
を第2番目のリードデータRDのエッジで合わせるの
で、ゲイン変更が必要である。さらに、第3番目のリー
ドデータRDのエッジではその半分の補正電流を供給す
るために、VGA23f,23gが設けられている。
【0056】ここで、例えばある1番目の検出した位相
誤差量に相当するサンプルホールド出力をa、位相誤差
量180deg(MAX値)に相当するサンプルホール
ド出力をAとした時、「a/A=d」とすると、2番目
のリードデータRDで位相誤差量を1/2にするVGA
23f,23gのゲインは以下のような関数により表現
される。即ち、アーリーの場合には「AVE=(1−d)
/(1−d/2)」となり、レートの場合には「AVL
(1+d)/(1+d/2)」となる。これにより、2
番目のリードデータRDのエッジで、位相誤差を1/2
にするような補正電流SHVを得ることができる。
【0057】3番目、4番目は2番目のdの値をそれぞ
れ1/2,1/4にすれば良い。いま仮に、位相誤差量
がd=1/2であったとすると、アーリーの場合ならば
2番目のリードデータRD時に与えるゲインは「AVE
2/3」となる。さらに、3番目、4番目はそれぞれ
「AVE=6/7」、「AVE=14/15」となり、補正
電流(ディスチャージ電流)はAVEとVCOの充放電電
流Io の積で与えられる。同様に、レートの場合なら
ば、2番目のリードデータRD時に与えるゲインは、
「6/5」となり、3番目、4番目はそれぞれ「AVL
10/9」と、「AVL=18/17」となる。
【0058】VGA23f,23gからの電圧は、V/
I回路23h,23iにより電流に変換されて、チャー
ジ/ディスチャージの補正電流CCとなる。この補正電
流CCは、第3の位相比較回路20により検出された位
相差パルス幅だけ、VCO16に供給される。1番目の
リードデータRD時の位相誤差量や、2番目,3番目で
補正した位相誤差量がリードデータRDのジッタより小
さくなり、E/L検出回路23aによる1番目のアーリ
ー/レート検出の結果と異なった場合、過補正とならな
いように、スイッチ回路23oにより補正電流CCをオ
フする構成が設けられている。即ち、例えば1番目のリ
ードデータRDでアーリーの位相誤差を検出して、2番
目のリードデータRDで補正したとする。このとき、3
番目のリードデータRDではリードデータがジッタでレ
ート側にシフトしたにもかかわらず、アーリーの補正を
かけてしまうと、ジッタに加えて過補正となってしまう
ことになる。このような事態を、スイッチ回路23oに
より補正電流CCをオフすることにより防止する。 (第1の実施例の動作)次に、同実施例のVCO16の
構成を示す図3と図4を参照して、同実施例の補正の原
理について説明する。なお、同実施例では、ライトデー
タの変調コードとして1−7RLLコードが使用されて
いる。1−7RLLコードでは、SYNC領域に3Tパ
ターンと呼ばれる“100”のデータ列の繰返しが用い
られる。したがって、リード同期クロックRVCの周波
数がリードデータの転送周波数に合致していれば、リー
ド同期クロックRVCの3周期に1回、リードデータが
立上がることになる。
【0059】同実施例のVCO(電圧制御発振回路)1
6は、図3に示すように、基本的な構成は従来のVCO
6(図15(A)を参照)と同様であるが、電圧/電流
変換(V/I)回路16aと電流源16bを有する。V
/I回路16aは、ループフィルタ5の出力電圧LFV
を電流源16bの制御電流として変換する。これは、周
波数に比例した充放電電流Io として、直接に補正電流
CCを流せるようにするための構成である。さらに、同
実施例では、リードデータRDの3ビットだけを補正す
る場合を想定しているので、リードデータカウンタ22
からのカウント値(“2”〜“4”)により、補正電流
CCをオン/オフするためのスイッチ回路16cが設け
られている。
【0060】このようなVCO16において、基本的な
発振動作は、図15(B)に示すような従来のVCO6
と同様である。図4は同実施例の補正の原理を説明する
ためのタイミングチャートである。図4(A)は位相誤
差がアーリー(early)の場合を示し、同図(B)
は位相誤差がレート(late)の場合を示す。同図
(A),(B)において、キャパシタ電圧(A−B)と
は、発振動作時のコンデンサC3の充放電により、A−
B両端の電位差を示す鋸波状の電圧波形である。
【0061】いま仮に、図4(A)の上段のリード同期
クロックRVCの立上がりエッジP1が、リードデータ
RDの立上がりエッジより早く立上がったとする(アー
リーの状態)。この各立上がりエッジが位相比較ポイン
トとなる。本来は、リード同期クロックRVCのエッジ
は、点線の位置P10にあることが望ましい。
【0062】そこで、充放電電流Io に図中Eの区間だ
け、マイナスの補正電流(ディスチャージ電流)CCを
供給し、次のリードデータRDのエッジとリード同期ク
ロックRVCが同じ位置になるようにすれば補正できる
ことになる。但し、リードデータRDにはジッタがある
ため、急激に本来あるべき位置に合わせようとすると過
補正になる可能性がある。
【0063】したがって、同実施例では、次のリードデ
ータRDのエッジでは1/2だけ補正し、さらに次のエ
ッジで残りの1/2を補正するような段階的な補正処理
を実行する。具体的には、図4(A)の下段の1点鎖線
に示す位置P3に、リード同期クロックRVCの立下が
りエッジがくるように補正電流CCを供給する。
【0064】一方、図4(B)の上段に示すように、リ
ード同期クロックRVCの立上がりエッジP4が、リー
ドデータRDの立上がりエッジより遅く立上がった場合
(レートの状態)には、逆にプラスの補正電流(チャー
ジ電流)CCを供給する。これにより、図4(B)の下
段に示すように、リード同期クロックRVCの立下がり
エッジP5を早くすることができる。
【0065】この場合でも、位相誤差を1/2ずつ補正
することになるが、仮にレートの位相誤差量が180d
egであったとすると、1回で本来あるべき位置に補正
しようとすると理論的には無限大の補正電流CCが必要
になるので、こうした理由からも1/2ずつ補正した方
が良いといえる。
【0066】図8は、位相誤差がアーリー(earl
y)の場合において、第3の位相比較回路20、第2の
チャージポンプ回路23およびVCO16の動作に関す
るタイミングチャートである。また、図9は、位相誤差
がレート(late)の場合におけるそのタイミングチ
ャートである。
【0067】図8のアーリーの場合において、第3の位
相比較回路20がイネーブル状態となり、第1番目のリ
ードデータRDのエッジが入力されたときに、第3の位
相比較回路20は初期位相誤差を検出する(CPC
2)。第2番目のリードデータRDのエッジが入力され
たときに、第1番目の位相誤差量を1/2にするような
補正チャージ電流CCを、第3の位相比較回路20の検
出区間だけVCO16に供給する。
【0068】さらに、第3番目、4番目のリードデータ
RDのエッジが入力されたときに、第1番目の位相誤差
量を1/4、1/8にするような補正チャージ電流CC
をVCO16に供給する。VCO16のコンデンサC3
の端子電圧(A−B)は、補正電流CCが供給されたと
きだけ、周期を変えて発振するためアーリー分が圧縮さ
れていく。また、図9のレートの場合も同様の動作であ
り、補正電流CCが供給されたときだけ、レート分が圧
縮されていく。
【0069】以上のように第1の実施例によれば、位相
引き込みスタート時において、リード同期クロックRV
Cの初期位相補正を4ビット程度の複数ビットにより実
行し、ゼロ位相スタート時のクロックRVCとデータR
Dとの回路遅延誤差(位相誤差)を段階的に調整する。
具体的な構成としては、第3の位相比較回路20と第2
のチャージポンプ回路23を設け、ループフィルタ5を
通過しない補正電流CCを、VCO16の周波数制御電
流ライン(図3のスイッチ回路16cを参照)に直接供
給するものである。
【0070】第2のチャージポンプ回路23は、1ビッ
ト目に検出された位相誤差量に応じた補正電流CCを出
力する。さらに、過補正にならないように、2ビット
目、3ビット目で、その補正電流CCを半減させるよう
にコントロールする。さらに、リードデータRDのジッ
タを考慮し、エッジ毎にアーリー/レートのいずれにシ
フトしているかを検出するE/L回路21を設けてい
る。これにより、ジッタで1ビット目の位相誤差量とは
逆にずれた場合には、補正電流CCを供給しないように
制御している。 (第2の実施例)図17乃至図19は本発明の第2の実
施例に係わる図であり、図17が同実施例に係わる同期
パルス生成回路の構成を示すブロック図、図19が同実
施例に係わる第2のチャージポンプ回路23の構成を示
すブロック図である。
【0071】従来では前述したように、ゼロ位相スター
ト機能(ゼロ位相スタート回路7)により、位相引き込
みスタート時に最初の1ビット目を強制的にシフトさせ
て、位相引き込み時間を安定化を図っている。ところ
で、リードデータRDにはジッタ(jitter)が存
在するため、特に2ビット目のデータがジッタで大きく
シフトした場合には1ビット目の強制シフトの効果が軽
減される問題がある。
【0072】即ち、従来では1ビット目を強制的に位相
シフトさせ、2ビット目以降から同期パルス生成回路
(PLL)の位相ステップ応答を開始させている。この
とき、ステップ応答の2ビット目以降に大きなジッタが
ある場合には、このジッタに平均的にPLLが追従する
まで過渡応答が継続する。予測される過渡応答が継続す
る期間内では、SYNCデータエリアであることが望ま
しいので、SYNCデータエリアを著しく削減すること
は困難である。最近の高記録密度のHDDでは、20〜
30ビットのSYNCデータエリアが要求される。
【0073】そこで、第2の実施例では、リードデータ
RDのジッタに合わせた補正電流CCをVCO16に直
接供給することにより、ゼロ位相スタート後の過渡応答
を数ビットのSYNCデータエリアにより実現する。
【0074】具体的には、図17に示すように、従来の
同期パルス生成回路に対して第2のチャージポンプ回路
230を設けて、検出された位相誤差量に応じた補正電
流CCをVCO16に直接供給する構成である。なお、
VCO16やリードデータカウンタ22等の構成は、前
述の第1の実施例に係わる回路と同様である。
【0075】同実施例の第2のチャージポンプ回路23
0は、基本的には前述の第1の実施例に係わる回路(図
6を参照)と同様であるが、VGA23f,23gのそ
れぞれにはループフィルタ5からの出力電圧LFVが入
力されている。また、スイッチ回路23j,23kは、
第1の位相比較回路2からの第1のチャージポンプ回路
4と共通のチャージ信号CPC1またはディスチャージ
信号CPD1により制御されている。
【0076】図18は同実施例の補正の原理を説明する
ためのタイミングチャートである。同図(A)は位相誤
差がアーリー(early)の場合を示し、同図(B)
は位相誤差がレート(late)の場合を示す。同図
(A),(B)において、キャパシタ電圧(A−B)と
は、図3に示すVCO16のコンデンサC3の充放電に
より、A−B両端の電位差を示す鋸波状の電圧波形であ
る。
【0077】いま仮に、図18(A)の上段のリード同
期クロックRVCの立上がりエッジが、リードデータR
Dの立上がりエッジより早く立上がったとする(アーリ
ーの状態)。この各立上がりエッジが位相比較ポイント
となる。本来は、リード同期クロックRVCのエッジ
は、点線の位置にあることが望ましい。
【0078】そこで、充放電電流Io に図中Eの区間
(CPD1の期間)だけ、マイナスの補正電流(ディス
チャージ電流)CCを供給し、次のリードデータRDの
エッジとリード同期クロックRVCが同じ位置になるよ
うにすれば補正できることになる。即ち、RVCのエッ
ジが早い場合はVCO16のコンデンサC3のA端をV
CCに釣り上げて保持しておけば良いことになる。但
し、リードデータRDにはジッタがあるため、急激に本
来あるべき位置に合わせようとすると過補正になる可能
性がある。
【0079】したがって、同実施例では、次のリードデ
ータRDのエッジでは1/2だけ補正し、さらに次のエ
ッジで残りの1/2を補正するような段階的な補正処理
を実行する。具体的には、図18(A)の下段の1点鎖
線に示す位置に、リード同期クロックRVCの立下がり
エッジがくるように補正電流CCを供給する。
【0080】一方、図18(B)の上段に示すように、
リード同期クロックRVCの立上がりエッジが、リード
データRDの立上がりエッジより遅く立上がった場合
(レートの状態)には、逆にプラスの補正電流(チャー
ジ電流)CCを図中Lの区間(CPC1の期間)だけ供
給する。これにより、図18(B)の下段に示すよう
に、リード同期クロックRVCの立下がりエッジを早く
することができる。
【0081】この場合でも、位相誤差を1/2ずつ補正
することになるが、仮にレートの位相誤差量が180d
egであったとすると、1回で本来あるべき位置に補正
しようとすると理論的には無限大の補正電流CCが必要
になるので、こうした理由からも1/2ずつ補正した方
が良いといえる。
【0082】次に、第2のチャージポンプ回路230に
関する動作を説明する。まず、リードデータカウンタ2
2は、第1の位相比較回路2がイネーブルになってから
カウントを開始し、リードデータRDのパルス数のカウ
ント値を第2のチャージポンプ回路230に出力する。
同実施例では、リードデータRDは4パルスに圧縮され
たものとして説明する。
【0083】ゲインコントロール回路23dは、リード
データRDが入力される度に、図19に示すように、カ
ウント値(“2”〜“4”)に応じてVGA23f,2
3gのゲインを切り換えている。即ち、補正電流CCの
ゲインが切り換えられる。
【0084】前述したように、リードゲートRGがオン
する以前では、同期パルス生成回路(PLL)では、ラ
イト同期クロックWVCにロックしているので、ループ
フィルタ5の出力電圧LFVは、リード同期クロックR
VCがこれから読み出されるリードデータRDの復調ク
ロック中心周波数とほぼ等しい周波数になるように出力
されている。
【0085】ここで、リードゲートRGがオンし、ゼロ
位相スタート後に第1の位相比較回路2の動作が開始さ
れたときに、リードデータRDの1bit目が入力され
たことになる。このとき、リードデータカウンタ22
は、第1のチャージポンプ回路4の電流がループフィル
タ5に出力されないようにスイッチ回路25をオフして
いる。したがって、ループフィルタ5の出力電圧LFV
は、ライト同期クロックWVCの中心周波数に相当する
電圧に保持されている。
【0086】このループフィルタ5の出力電圧LFVに
より決定されるVCO16のコンデンサC3の端子電圧
の傾きを「A」とする。ループフィルタ5の出力電圧L
FVは、第2のチャージポンプ回路230にも供給され
ている。第2のチャージポンプ回路230では、VGA
23f,23gは電圧LFVをAの傾きに相当する電圧
まで増幅し、V/I回路23h,23iにより電流に変
換される。
【0087】ここで、第1番目の位相誤差量を第2番目
のリードデータRDのエッジで1/2にするには、Aを
1/2した電圧に相当した電流をVCOのIoより増減
してやれば良いことになる。さらに、前述のように、1
/2づつ補正感度を下げて過度のリードデータRDのジ
ッタに対する過補正がないようにする。
【0088】リードゲートRGがオンになる以前では、
ライト同期クロックWVCに中心周波数がロックしてい
るため、ループフィルタ5の出力電圧LFVは過度応答
後に安定する電圧にほぼ等しいので、リードゲートRG
のオン後でも、できるだけこの電圧を変えない方が周波
数合わせは早くなる。ゼロ位相スタートもこうした発想
と考えられるが、ゼロ位相スタートでPLL制御ループ
の他の構成要素が位相合わせに絡まずに、ロジック的に
スタート位相だけ合わせようとするのでそれ以降はPL
Lの過度応答が吸収する必要がある。
【0089】そこで、同実施例の方式では、初期位相合
わせにPLL制御ループの各構成要素を絡め、リードデ
ータRDのジッタに平均的に追従させた後にPLL制御
ループに切り換えているので、ゲインの高い帰還ループ
無しにPLL制御ループに切り換えることが可能でかつ
大幅にSYNCデータを削減することができる。
【0090】以上のように、第2の実施例によれば、位
相引き込みスタート時において、従来は位相引き込みを
有利にするためゼロ位相スタート機能だけを使用してい
た。しかし、最初の1bitだけを強制的にシフトさせ
てもリードデータRDにはジッタがあるため、特に2b
it目のデータがジッタで大きくシフトした場合には1
bit目の強制シフトの効果が軽減される。
【0091】そこで、ループフィルタ5を通過させない
補正電流CCをVCO16の周波数制御電流として直接
入力し、ゼロ位相スタート後の初期位相合わせを行い、
リードPLLの高速追従とSYNC領域の大幅削減の両
立を実現する。特に、ジッタの多い高記録密度のシステ
ムやPRML方式を使用するデータ再生糸のリードPL
Lの高速追従とフォーマット効率の改善を図ることが可
能である。 (第3の実施例)図20乃至図24は本発明の第3の実
施例に係わる図であり、図20が同実施例に係わる同期
パルス生成回路の構成を示すブロック図、図21が同実
施例に係わるスタート位相比較回路200の構成を示す
ブロック図であり、図24が同実施例に係わるスタート
位相比較回路200の変形例を示すブロック図である。
【0092】前述のように、位相引き込み時間の安定化
とSYNCデータエリアの最小限を図るために、ゼロ位
相スタート回路7が設けられている。さらに、リードデ
ータRDが第1の位相比較回路2に直接入力されると、
回路遅延誤差が著しくなるため、図10に示すように、
リードデータRDの位相を遅延させるディレイ回路1が
設けられて、遅延誤差を解消することが図られている。
【0093】しかしながら、前述したように、ディレイ
回路1は通常では、多段バッファを構成する半導体ディ
レイ回路からなるため、製造誤差等により特性のばらつ
きが大きいものが多い。このため、リード同期クロック
RVCとリードデータRDとの遅延量が必ずしも一致し
ない。
【0094】そこで、第3の実施例は、遅延量を調整す
る機能により、位相比較される2つの信号であるデータ
RDとクロックRVCの伝搬経路による遅延量の差を正
確に合わせ込むことによって、SYNC領域を最小限に
したままで位相同期回路のロック・イン・レンジを減少
させることなく、安定した位相引き込みを実現させる。
【0095】具体的には、図20に示すように、従来の
同期パルス生成回路に対して、可変ディレイ回路100
とスタート位相比較回路200を設けて、可変ディレイ
回路100の遅延量をスタート位相比較回路200の遅
延調整信号DSにより調整する構成である。
【0096】ゼロ位相スタート回路7は従来と同様の目
的で配置されている。即ち、リードゲートRGが入力さ
れる以前では、VCO6はライト同期クロックWVCに
同期している。リードゲートRGが入力されると、第1
の位相比較回路2が動作し、リードデータRDとリード
同期クロックRVCとの位相比較を開始し、位相引き込
みモードに入る。このとき、ゼロ位相スタート回路7
は、リードゲートRGの入力時にVCO6からのリード
同期クロックRVCの出力を一旦停止し、次のリードデ
ータRDのエッジにラッチさせて再スタートさせて、ス
タート(初期)位相誤差を圧縮している。
【0097】このとき、VCO6の再スタート信号とな
るリードデータRDのエッジが入力されてから、ゼロ位
相スタート回路7が再スタートさせるまでに、従来では
かなりの回路遅延誤差が発生している。このため、リー
ドデータRDのエッジと再スタートしたクロックRVC
のエッジとに位相誤差が発生してしまう。
【0098】そこで、第3の実施例では、可変ディレイ
回路100とスタート位相比較回路200により、ゼロ
位相スタート回路7によるスタート時のスタート位相誤
差を調整するために、遅延量を調整する。
【0099】スタート位相比較回路200は、図21に
示すように、フリップフロップ200a〜200e、ア
ンド回路200f〜200h、ナンド回路200i、ア
ーリー用(E用)サンプルホールド回路200j、レー
ト用(L用)サンプルホールド回路200k、およびオ
ペアンプ200lを有する。図21において、「PSO
2」は、図20に示す第2の位相比較回路3の停止信号
であり、「PSA1」は、図20に示す第1の位相比較
回路2の起動信号である。
【0100】スタート位相比較回路200は、図22ま
たは図23に示すタイミングチャートに従って動作す
る。図22と図23において、「ESG」はリードデー
タパルスRDがリード同期クロックRVCより位相が早
い場合(アーリーE)に、E用サンプルホールド回路2
00jに供給されるサンプルゲートである。また、「L
SG」はリードデータパルスRDがリード同期クロック
RVCより位相が遅い場合(レートL)に、L用サンプ
ルホールド回路200kに供給されるサンプルゲートで
ある。
【0101】即ち、図22はアーリーの場合に、スター
ト位相比較回路200の動作を示すタイミングチャート
である。また、図23はレートの場合に、スタート位相
比較回路200の動作を示すタイミングチャートであ
る。図22ではリードパルスRDがクロックRVCより
早い時間分だけ、E用サンプルホールド回路200jの
ゲートが開き、L用サンプルホールド回路200にはフ
リップ・フロップ200a,200bのリセット(R)
がかかる遅延時間分だけひげが発生する。サンプルホー
ルド回路200j,200kにおいて、パルス幅に応じ
た電圧を作成し、ダイオード200mによるレベルシフ
ト後に、オペアンプ200lは遅延量に比例した出力電
圧である遅延調整信号DSを可変ディレイ回路100に
供給する。 (第3の実施例の変形例)図24は第3の実施例の変形
例に関するブロック図である。この変形例では、粗調整
用ディレイ回路101と微調整用ディレイ回路102が
設けられている。各回路101,102は、コントロー
ルレジスタ103にセットされた制御データにより、そ
れぞれ独立に遅延量が設定されるように構成されてい
る。
【0102】このような構成であれば、スタート位相比
較回路200を不要にでき、コントロールレジスタ10
3を介して外部から、HDDの製造時または同期パルス
生成回路の製造時に調整して、遅延量を最適化すること
が可能となる。
【0103】最近のHDDで使用する同期パルス生成回
路(PLL)はLSI化されているものが多い。このた
め、外部から調整できない従来のようなディレイ回路を
精度良く製造する場合には、LSI製造段階でのチュー
ニングや高度な製造ばらつき管理等のコスト・アップを
余儀なくされる。そこで、変形例のように外部から調整
可能な構成により、それらのコストを削減できる効果が
ある。
【0104】但し、最近のような高転送レートでは遅延
量調整の最小ステップは少なくとも1ns以下にする必
要がある。このため、微調整用ディレイ回路102のみ
では、ディレイ回路段数が膨大となる。そこで、遅延量
調整の最小ステップが微調整用より大きな粗調整用ディ
レイ回路101を併用することで、回路量の削減が可能
となる。
【0105】以上のように第3の実施例によれば、位相
引き込みモードにおいて、ディレイ回路の遅延量を最適
化できることにより、位相比較される2つの信号である
データRDとクロックRVCの伝搬経路による遅延量の
差を正確に合わせ込むことができる。したがって、結果
的にSYNC領域を最小限にしたままで位相同期回路の
ロック・イン・レンジを減少させることなく確実な位相
引き込みを実現することができる。
【0106】さらに、変形例により、遅延量を外部から
設定できるようにして、製造時に最適な遅延量を得るこ
とができる。また、微調整用ディレイ回路102と粗調
整用ディレイ回路101を併用することにより、ディレ
イ回路の接続段数を削減し、ディレイ回路量を最小限に
することが可能となる。
【0107】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、磁
気ディスク装置等のいわゆるPLL回路である同期パル
ス生成回路を備えたデータ再生装置において、同期パル
ス生成回路の入力であるリードデータとクロックとの初
期位相誤差を効果的に圧縮できるようにして、ロックイ
ン・レンジを減少させることなく、かつ位相引込みのた
めのSYNCデータエリアを最小限に抑制することを実
現できる。したがって、ディスクのフォーマット効率の
減少を招くことなく、確実なデータ再生処理を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わる同期パルス生成
回路の構成を示すブロック図。
【図2】同実施例に係わるHDDの要部を示すブロック
図。
【図3】同実施例に係わるVCOの構成を示すブロック
図。
【図4】同実施例の動作を説明するためのタイミングチ
ャート。
【図5】同実施例に係わる第3の位相比較回路とE/L
回路の構成を示すブロック図。
【図6】同実施例に係わる第2のチャージポンプ回路の
構成を示すブロック図。
【図7】同実施例の動作を説明するためのタイミングチ
ャート。
【図8】同実施例の動作を説明するためのタイミングチ
ャート。
【図9】同実施例の動作を説明するためのタイミングチ
ャート。
【図10】従来の同期パルス生成回路の構成を示すブロ
ック図。
【図11】従来の第2の位相比較回路の構成と動作を説
明するための図。
【図12】従来のゼロ位相スタート回路の構成と動作を
説明するための図。
【図13】従来の第1の位相比較回路の構成と動作を説
明するための図。
【図14】従来のチャージポンプ回路とループフィルタ
の構成と動作を説明するための図。
【図15】従来のVCOの構成と動作を説明するための
図。
【図16】従来のディレイ回路の構成と動作を説明する
ための図。
【図17】本発明の第2の実施例に係わる同期パルス生
成回路の構成を示すブロック図。
【図18】第2の実施例の動作を説明するためのタイミ
ングチャート。
【図19】第2の実施例に係わる第2のチャージポンプ
回路の構成を示すブロック図。
【図20】本発明の第3の実施例に係わる同期パルス生
成回路の構成を示すブロック図。
【図21】第3の実施例に係わるスタート位相比較回路
の構成を示すブロック図。
【図22】第3の実施例の動作を説明するためのタイミ
ングチャート。
【図23】第3の実施例の動作を説明するためのタイミ
ングチャート。
【図24】第3の実施例の変形例に係わる同期パルス生
成回路の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…ディレイ回路、100…可変ディレイ回路、101
…粗調整用ディレイ回路、102…微調整用ディレイ回
路、103…コントロールレジスタ、2…第1の位相比
較回路、3…第2の位相比較回路、20…第3の位相比
較回路、4…第1のチャージポンプ回路、23,230
…第2のチャージポンプ回路、5…ループフィルタ、
6、16…VCO、7…ゼロ位相スタート回路、21…
E/L検出回路、22…リードデータカウンタ、200
…スタート位相比較回路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドによりディスクから読出されたリ
    ードデータパルスに位相同期したリード同期パルスを生
    成する同期パルス生成回路を有するディスク記録再生装
    置のデータ再生装置において、 前記同期パルス生成回路に入力された前記リードデータ
    パルスに前記リード同期パルスのスタート位相をゼロに
    合わせるためのゼロ位相スタート手段と、 前記リードデータパルスと前記リード同期パルスとの初
    期位相誤差の正負を検出するための検出手段と、 この検出手段により検出された前記初期位相誤差の正ま
    たは負の方向に前記リードデータパルスと前記リード同
    期パルスとの初期位相誤差を段階的に圧縮するように補
    正する補正手段とを具備したことを特徴とするディスク
    記録再生装置のデータ再生装置。
  2. 【請求項2】 ディスク記録再生装置のデータ再生装置
    において、 リードデータパルスに位相同期したリード同期クロック
    を作成するために両者の位相誤差量を検出するための第
    1の位相比較手段と、 この位相比較手段の出力位相差に応じた電流を出力する
    チャージポンプ手段と、 このチャージポンプ手段の出力電流を平滑し、電圧に変
    換する積分型フィルタであるループフィルタ手段と、 このループフィルタ手段の出力電圧に比例した周波数で
    発振する電圧制御発振回路手段と、 位相引き込み開始時に前記リードデータパルスと前記リ
    ード同期クロックの第1番目の位相差を無くすように、
    前記リード同期クロックのエッジを第1番目のリードデ
    ータパルスのエッジに強制的に合わせようと動作するゼ
    ロ位相スタート回路手段と、 前記リードデータパルスと前記リード同期クロックのス
    タート位相差が正又は負のいずれであるかを検出するア
    ーリー/レート検出回路手段と、 前記リードデータパルスと前記リード同期クロックのス
    タート及びその後の複数bitの位相差を検出する第2
    の位相比較手段と、 この第2の位相比較手段により検出された前記リードデ
    ータパルスと前記リード同期クロックの初期位相誤差を
    1/2にするような補正電流を作成し、かつ前記リード
    データパルスが入力される毎に前記補正電流を減衰させ
    補正感度を減衰させると共に、前記電圧制御発振回路手
    段の周波数制御電流として前記補正電流を供給する第2
    のチャージポンプ手段とを具備したことを特徴とするデ
    ィスク記録再生装置のデータ再生装置。
  3. 【請求項3】 ヘッドによりディスクから読出されたリ
    ードデータパルスに位相同期したリード同期パルスを生
    成する同期パルス生成回路を有するディスク記録再生装
    置のデータ再生装置において、 前記同期パルス生成回路に入力された前記リードデータ
    パルスに前記リード同期パルスのスタート位相をゼロに
    合わせるためのゼロ位相スタート手段と、 前記リードデータパルスと前記リード同期パルスとの初
    期位相誤差を検出するための検出手段と、 この検出手段により検出された前記リードデータパルス
    と前記リード同期パルスとの前記初期位相誤差を圧縮す
    る補正処理を実行し、初期時以降の前記リードデータパ
    ルスの入力に応じて補正感度を減衰させる補正手段とを
    具備したことを特徴とするディスク記録再生装置のデー
    タ再生装置。
  4. 【請求項4】 ディスク記録再生装置のデータ再生装置
    において、 リードデータパルスに位相同期したリード同期クロック
    を作成するために両者の位相誤差量を検出するための位
    相比較手段と、 この位相比較手段の出力位相差に応じた電流を出力する
    チャージポンプ手段と、 このチャージポンプ手段の出力電流を平滑し、電圧に変
    換する積分型フィルタであるループフィルタ手段と、 このループフィルタ手段の出力電圧に比例した周波数で
    発振する電圧制御発振回路手段と、 位相引き込み開始時に前記リードデータパルスと前記リ
    ード同期クロックの第1番目の位相差を無くすように、
    前記リード同期クロックのエッジを第1番目のリードデ
    ータパルスのエッジに強制的に合わせようと動作するゼ
    ロ位相スタート回路手段と、 前記位相比較手段により検出された前記リードデータパ
    ルスと前記リード同期クロックの初期位相誤差を1/2
    にするような補正電流を作成し、かつ前記リードデータ
    パルスが入力される毎に前記補正電流を減衰させ補正感
    度を減衰させると共に、前記電圧制御発振回路手段の周
    波数制御電流として前記補正電流を供給する第2のチャ
    ージポンプ手段とを具備したことを特徴とするディスク
    記録再生装置のデータ再生装置。
  5. 【請求項5】 ヘッドによりディスクから読出されたリ
    ードデータパルスに位相同期したリード同期パルスを生
    成する同期パルス生成回路を有するディスク記録再生装
    置のデータ再生装置において、 遅延量を可変する手段を有し、前記同期パルス生成回路
    に入力された前記リードデータパルスの位相を設定され
    た遅延量に基づいて遅延させる可変遅延手段と、 この可変遅延手段により遅延された前記リードデータパ
    ルスに前記リード同期パルスのスタート位相をゼロに合
    わせるためのゼロ位相スタート手段と、 前記リードデータパルスと前記リード同期パルスとのス
    タート位相誤差を検出し、このスタート位相誤差を補正
    するために前記可変遅延手段の前記遅延量を設定するス
    タート位相誤差検出手段とを具備したことを特徴とする
    ディスク記録再生装置のデータ再生装置。
  6. 【請求項6】 ヘッドによりディスクから読出されたリ
    ードデータパルスに位相同期したリード同期パルスを生
    成する同期パルス生成回路を有するディスク記録再生装
    置のデータ再生装置において、 前記同期パルス生成回路の内部に配置されて、位相引き
    込み開始時に前記リードデータパルスと前記リード同期
    クロックの第1番目の位相差を無くすように、前記リー
    ド同期クロックのエッジを第1番目のリードデータパル
    スのエッジに強制的に合わせようと動作するゼロ位相ス
    タート回路手段と、 外部から設定される設定値に基づいて、前記リードデー
    タパルスの遅延量を可変できる遅延回路であって、前記
    遅延量の増減の微調整用として使用される微調整遅延回
    路手段と、 外部から設定される設定値に基づいて、前記リードデー
    タパルスの遅延量を可変できる遅延回路であって、前記
    遅延量の増減の粗調整用として使用される粗調整遅延回
    路手段とを具備したことを特徴とするディスク記録再生
    装置のデータ再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100417233B1 (ko) * 1996-06-26 2004-04-29 삼성전자주식회사 네가티브 펄스를 이용한 동기신호 생성회로

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KR100417233B1 (ko) * 1996-06-26 2004-04-29 삼성전자주식회사 네가티브 펄스를 이용한 동기신호 생성회로

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