JPH08143015A - シャツ類自動折り畳み装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動包装機に、シャツ類を人手によらずに、
機械によって自動的に折り畳んでから導入できるよう
な、シャツ類自動折り畳み装置を得て、シャツ類自動折
り畳み装置における無人化を図ることを目的とする。 【構成】 シャツ類を鈎吊する背板を、シャツ類を折り
畳む作業工程の順に応じて回転、停止する回転台上に立
設し、背板の両側にシャツ類の側方を背板の裏側に折り
畳むための開閉自在なフラップを具備し、背板の後方に
背板を斜めに傾けるための伸縮自在な傾斜用エアーシリ
ンダーと、背板に鈎吊されている折り畳まれたシャツ類
を包装機に導入するための伸縮自在な導入用エアーシリ
ンダーと、背板の横ブレを防止し背板を安定した状態に
保つための定荷重バネと、背板を元の状態あるいは位置
に戻すための引っ張りコイルバネとを配設し、背板の前
方にシャツ類の側方が背板の裏側に折り畳まれるように
するためのエアー噴出装置のエアー噴出口と、シャツ類
の大きさによって自由に包装袋の大きさが変えられる自
動包装機を具設して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は本出願人が先に開示した
実公平５−１１１２３号や、実公平６−８００３号の立
体包装機のような自動包装機に、ワイシャツ等のシャツ
類を人手によらずに、機械によって自動的に折り畳んで
から導入できるような、シャツ類自動折り畳み装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】本出願人は先に実開平４−６８８０４号
のシャツ類の折り畳み包装装置と、実開平６−５１１７
５号のハンガーに懸吊されたシャツ類の包装装置を開示
している。前者はハンガーのある型紙に着せられたシャ
ツが、板台の上に縦長に広がった状態で置かれ、その板
台の裏側に配設された開閉自在のフラップによって、そ
の板台上から垂れ下がっている側方部分を折り畳まれる
ものであり、その後、スライド板によって、包装袋に導
入され包装されていくものである。また、後者において
は、懸吊され折り畳まれたシャツの上部に、そのシャツ
を包装するための包装袋が配置されているものであり、
折り畳まれたシャツに上から袋をかぶせるようにして包
装していくものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前述の実開平４−６８
８０４号で開示されているような、ハンガーに着せられ
たシャツを板台上に広げた状態で置いて、フラップによ
って折り畳み包装するものは、シャツを縦長に寝かせて
搬送しなければならないため、非常に場所をとるもので
あった。また、実開平６−５１１７５号で開示されてい
るものは、シャツを懸吊して包装するものであるため設
置面積は少なくて済むが、シャツを折り畳むときに人の
手作業によって折り畳まなければならなく、作業能率が
悪かった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、シャツ類を鈎吊する背板を、シャツ類を折り畳む
作業工程の順に応じて回転、停止する回転台上に立設
し、各停止位置での作業工程が独立して作動するシャツ
類の自動折り畳み装置において、背板の両側にシャツ類
の側方を背板の裏側に折り畳むための開閉自在なフラッ
プを具備し、背板の後方に背板を斜めに傾けるための伸
縮自在な傾斜用エアーシリンダーと、背板に鈎吊されて
いる折り畳まれたシャツ類を包装機に導入するための伸
縮自在な導入用エアーシリンダーと、背板の横ブレを防
止し背板を安定した状態に保つための定荷重バネと、背
板を元の状態あるいは位置に戻すための引っ張りコイル
バネとを配設し、背板の前方にシャツ類の側方が背板の
裏側に折り畳まれるようにするためのエアー噴出装置の
エアー噴出口と、シャツ類の大きさによって自由に包装
袋の大きさが変えられる自動包装機を具設したシャツ類
自動折り畳み装置を発明した。

【０００５】

【作用】以上のように構成された本発明の折り畳み装置
は、回転台上に立設した、フラップが開いている状態の
背板にシャツ類を鈎吊し、エアーを吹き付けながらフラ
ップが閉じることによって、その側方部を折り畳み、自
動包装機に導入して包装した後、背板から取り除かれて
行くものであって、このような作業工程が、回転台が各
作業工程の位置で数秒間停止しながら順に回転すること
によって、行われるものである。

【０００６】

【実施例】以下、本発明のシャツ類自動折り畳み装置の
実施例について、ワイシャツを折り畳む場合を例とし、
図を参照して説明する。図１は本発明のシャツ類自動折
り畳み装置全体を示す斜視図であり、図２は真上から見
た平面図である。本発明は図１、図２で示すように、４
枚の背板が立設された円形の回転台（７）が、各作業工
程の位置で数秒間停止しながら順に１／４回転（９０度
回転）して、シャツ類を折り畳み包装するものである。
そこで、ワイシャツをフラップが開いている状態の背板
に鈎吊することを第１工程、エアーを吹き付けてからフ
ラップによってワイシャツの側方部を折り畳むことを第
２工程、フラップによって側方を折り畳まれたワイシャ
ツを自動包装機に導入して包装することを第３工程、包
装されたワイシャツを背板から取り除くことを第４工程
として説明する。

【０００７】まず、第１工程を説明する。しわを伸ばさ
れ、ハンガー（ｂ）で懸吊された状態で搬送されてきた
ワイシャツ（ａ）は、図３のように背板（１）の両側に
具備されているフラップ（２）（２）が完全に開いた状
態の背板（１）に鈎吊される。すると、図７のようにワ
イシャツ（ａ）が鈎吊された背板（１）は、第２工程で
あるエアー噴出装置のエアー噴出口（８）（８）が具設
されている所へ、回転台（７）が回転することによって
移送される。 なお、この回転台（７）は、回転台
（７）の下部に設置されている回転用エアーシリンダー
（１１）によって回転するものである。

【０００８】次に第２工程を説明する。図８のようにエ
アー噴出装置のエアー噴出口（８）（８）の正面に来て
停止した背板（１）は、図５で示すように背板（１）の
後方の回転台（７）上に配設されてある伸縮自在の傾斜
用エアーシリンダー（３）が伸びて、背板（１）の裏側
の右下部（１３）を押し上げることによって、背板
（１）のほぼ中央に取り付けられた蝶番（１２）を支点
にして、後方に倒されるような恰好に、斜めに傾けられ
る。なお、この傾斜用エアーシリンダー（３）の先端部
にはボールキャスター（３ａ）が付いている。そして、
その後、図９で示すようにエアー噴出口（８）（８）か
らワイシャツ（ａ）の両側方部（１５）（１５）にエア
ーが吹き付けられ、背板（１）上のワイシャツ（ａ）の
両側方部（１５）（１５）が後ろになびくように背板
（１）の裏側の方に送られる。すると、背板（１）の両
側に具備されている開いていたフラップ（２）（２）
が、図１０のように同時に閉じられて行き、ワイシャツ
（ａ）のエアーによって背板（１）の裏側に送られてい
た両側方部（１５）（１５）は、図１１で示すように背
板（１）とフラップ（２）（２）とで挟持されるように
して完全に折り畳まれる。

【０００９】こうして両側方部（１５）（１５）が折り
畳まれたワイシャツ（ａ）を鈎吊している背板（１）
は、傾斜用エアーシリンダー（３）が元の状態に縮むこ
とと、回転台（７）上に固着されていて、その端部が背
板（１）の下部（１６）に取り付けられている銅板でで
きた定荷重バネ（５）の復元力と、同じように一方の端
部が回転台（７）上に固着され、他方の端部が背板
（１）の下部（１７）（１７）に取り付けられている引
っ張りコイルバネ（６）（６）の復元力によって、傾け
られる前と同じように回転台（７）と垂直な状態に戻
り、第３工程である自動包装機（９）のある所へ、前述
と同様に回転台（７）が回転することによって移送され
る。なお、この定荷重バネ（５）は、背板（１）の横ブ
レを防止し、背板（１）を安定させる働きがあるもので
ある。

【００１０】さらに、第３工程を説明する。移送されて
きた、ワイシャツ（ａ）の両側方部（１５）（１５）を
折り畳んだ背板（１）は、自動包装機（９）の正面に来
ると停止し、図６で示すように背板（１）の後方の回転
台（７）上に配設されている導入用エアーシリンダー
（４）が伸びて、背板（１）の裏側の中下部（１４）を
押動することによって、ワイシャツ（ａ）を折り畳んだ
背板（１）全体が自動包装機（９）に導入される。な
お、この導入用エアーシリンダー（４）の先端部には低
硬度ウレタン（４ａ）が付いている。そして、自動包装
機（９）に導入された、両側方部（１５）（１５）が折
り畳まれたワイシャツ（ａ）は、背板（１）と一緒にそ
の自動包装機（９）によって上部から包装袋（１０）を
かぶせられ、包装される。なお、この自動包装機（９）
は、ワイシャツ（ａ）の大きさをセンサー（図示しな
い）によって検知し、自由に包装袋（１０）の大きさを
変えられるものであるため、ワイシャツ（ａ）の種類に
よらずに包装できるものである。

【００１１】その後、その包装された背板（１）は導入
用エアーシリンダー（４）が元の状態に縮むことと、前
述のような定荷重バネ（５）及び引っ張りコイルバネ
（６）（６）の復元力によって、導入前の位置に戻さ
れ、第４工程の所へ、再度回転台（７）が回転すること
によって移送される。

【００１２】最後に第４工程を説明する。背板（１）ご
と包装され移送されてきたワイシャツ（ａ）は、別の装
置（図示しない）が、ハンガー（ｂ）を引っ張り上げる
ことによって背板（１）から取り除かれ、順に搬送され
て行く。そして、図４のようにワイシャツ（ａ）が取り
除かれた背板（１）は、さらに、回転台（７）が回転す
ることによって、最初の第１工程であるワイシャツが鈎
吊される位置に戻ると、閉じていた両側のフラップ
（２）（２）を開き、再び新たなワイシャツが鈎吊され
得る状態となる。

【００１３】以上のような作業工程を４枚の背板が繰り
返し行うものであって、それぞれの作業工程が独立して
作動するものである。なお、背板にワイシャツが鈎吊さ
れていないときはセンサー（図示しない）によって検知
され、ワイシャツを折り畳むための第２工程並びに第３
工程である自動包装機による包装処理は一切省かれるよ
うになっており、その場合は、何も鈎吊されていない背
板が回転台上を回っているだけとなるが、本装置の作動
上、何等支障はないものである。また、第２工程におい
て、ワイシャツの側方部をエアーによって折り畳む以外
に、板状のものを押し当てて折り畳むことも可能であ
る。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、シャツ類の大きさによ
って自由に包装袋の大きさが変えられる自動包装機に、
人間の手間をかけずに自動的にシャツ類を折り畳んでか
ら導入することができるため無人化が図れ、かつ、各々
の作業工程が独立して作動するために、作業能率、時間
効率が極めて向上する。具体的に数字を挙げると、１時
間に、人間による手作業では約５０枚、従来技術である
実開平４−６８８０４号の装置では約１７０枚であるの
に対し、本発明の装置を使用すれば、運転速度の違いに
もよるが、１時間に最低でも約２５０枚、最大では約５
００枚シャツ類を処理することができる。また、シャツ
類を鈎吊する背板を回転台上に立設したために、今まで
のようなシャツ類を板台上に縦長に寝かせて折り畳む装
置よりも、設置面積が少なくて済むという効果があるも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のシャツ類自動折り畳み装置全体を示す
斜視図

【図２】本発明のシャツ類自動折り畳み装置全体を真上
から見た平面図

【図３】背板に具備されたフラップが開いている状態を
裏側から見た正面図

【図４】背板に具備されたフラップが閉じている状態を
裏側から見た正面図

【図５】背板が傾斜用エアーシリンダーによって傾けら
れた状態を示す側面図

【図６】背板が導入用エアーシリンダーによって自動包
装機に導入される様子を示す側面図

【図７】背板にワイシャツが鈎吊された様子を示す状態
図

【図８】背板にワイシャツが鈎吊され、エアーが吹き付
けられた様子を正面から見た状態図

【図９】背板にワイシャツが鈎吊され、エアーが吹き付
けられた様子を側面から見た状態図

【図１０】ワイシャツの側方がフラップによって折り畳
まれて行く様子を示す状態図

【図１１】ワイシャツの側方がフラップによって完全に
折り畳まれた様子を示す状態図

【符号の説明】

１ 背板 ２ フラップ ３ 傾斜用エアーシリンダー ４ 導入用エアーシリンダー ５ 定荷重バネ ６ 引っ張りコイルバネ ７ 回転台 ８ エアー噴出口 ９ 自動包装機 １０ 包装袋 ａ ワイシャツ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シャツ類を鈎吊する背板を、シャツ類を
   折り畳む作業工程の順に応じて回転、停止する回転台上
   に立設し、各停止位置での作業工程が独立して作動する
   シャツ類の自動折り畳み装置であって、背板の両側にシ
   ャツ類の側方を背板の裏側に折り畳むための開閉自在な
   フラップを具備し、背板の後方に背板を斜めに傾けるた
   めの伸縮自在な傾斜用エアーシリンダーと、背板に鈎吊
   されている折り畳まれたシャツ類を包装機に導入するた
   めの伸縮自在な導入用エアーシリンダーと、背板の横ブ
   レを防止し背板を安定した状態に保つための定荷重バネ
   と、背板を元の状態あるいは位置に戻すための引っ張り
   コイルバネとを配設したシャツ類自動折り畳み装置。
2. 【請求項２】 背板の前方にシャツ類の側方が背板の裏
   側に折り畳まれるようにするためのエアー噴出装置のエ
   アー噴出口が具設されている請求項１に記載のシャツ類
   自動折り畳み装置。
3. 【請求項３】 背板の前方にシャツ類の大きさによって
   自由に包装袋の大きさが変えられる自動包装機が具設さ
   れている請求項１に記載のシャツ類自動折り畳み装置。