JPH08142606A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JPH08142606A
JPH08142606A JP6306789A JP30678994A JPH08142606A JP H08142606 A JPH08142606 A JP H08142606A JP 6306789 A JP6306789 A JP 6306789A JP 30678994 A JP30678994 A JP 30678994A JP H08142606 A JPH08142606 A JP H08142606A
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damping rubber
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    • B60C9/08Carcasses the reinforcing cords of each carcass ply arranged in a substantially parallel relationship the cords extend transversely from bead to bead, i.e. radial ply
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Abstract

(57)【要約】 【目的】雪路などにおける走行性能を損なうことなく、
走行時の通過騒音を低減でき、特に総輪駆動車に好適に
採用しうる。 【構成】2枚以上のカーカスプライ6A、6Bからなる
有機繊維コードのカーカス6と、内、外2枚のベルトプ
ライ7A、7Bからなるスチールコードのベルト層7と
を具えるとともに、トレッド部2に、最外側の第1のカ
ーカスプライ6Aとその内側の第2のカーカスプライ6
Bとの間に介在する第1の制振ゴム層9と、前記第1の
カーカスプライ6Aと内のベルトプライ7Aとの間に介
在する第2の制振ゴム層10とを設ける。第1、第2の
制振ゴム層9、10はともに、ゴム層巾W1、W2を内
のベルトプライのプライ巾WB2の0.8〜1.2倍、
かつ厚さT1、T2を0.5〜2.0mmとしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雪路などにおける走行
性能を損なうことなく、走行時の通過騒音を低減でき、
特に総輪駆動車に好適に採用しうる空気入りラジアルタ
イヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、タイヤの低騒音化が強く要求され
ており、走行時における通過騒音の低減を図るため、従
来、ベルト層のトッピングゴム、トレッドゴムの硬度を
小さくすること、トレッドパターンを形成する溝の溝容
積を減少することなどが行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらベルト層
のトッピングゴムの硬度を小さくすると、このベルト層
による拘束力が減少し、コーナリングパワーの低下を招
くなど、操縦安定性において劣ることになり、又トレッ
ドゴムの硬度の減少も、操縦安定性などの観点から限界
があり、通過騒音を十分に低減しえないという問題点が
ある。
【0004】又溝容積を減少させると、特に雪路走行時
のグリップ性能、制動性能を損なうことになり、雪路用
タイヤ、いわゆるM+Sタイヤには採用できなかった。
【0005】一方、通過騒音は、路面とトレッドパター
ンを形成する溝との間の気柱内において生じる共鳴音が
空気中に伝わることにより発生する他、タイヤの接地に
より生じる振動がトレッド部からサイドウォール部に伝
達することによっても発生する。
【0006】後者の場合、トレッドゴム、ベルト層、サ
イドウォールゴムなどの各部材が夫々伝達しやすい周波
数域を持っているが、通過騒音を低減するには、周波数
1000Hz〜1250Hzの領域の音圧レベルを低下
させることが効果的であることが知られており、本発明
者は、この周波数域を伝達しやすい部材が特にベルト層
であることを見出した。
【0007】従って、ベルト層における振動の発生を抑
制することが、通過騒音の低減に大きく役立つことが判
明した。
【0008】このため2枚のベルトプライからなるベル
ト層のベルトプライ間にゴム層を配することも提案され
てはいるが、このものはベルト層の拘束力を低下させ、
そのタガ効果を減少させるため、コーナリングパワーな
どの操縦安定性の劣化を招き、走行性能を低下させるこ
とがあった。
【0009】本発明は第1、第2のカーカスプライの
間、及び第1のカーカスプライと内のベルトプライとの
間に夫々制振ゴム層を配設することを基本として、ベル
ト層の変形及びベルト層の振動・伝達を減じることがで
き、特に周波数1000Hz〜1250Hzの領域の音
圧レベルを効果的に低下して通過騒音を減じうる空気入
りラジアルタイヤの提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の空気入りラジアルタイヤは、トレッド部か
らサイドウォール部を通りビード部のビードコアの廻り
で折返されるとともに有機繊維のカーカスコードを有す
る2枚以上のカーカスプライからなるカーカスと、この
カーカスの半径方向外側かつトレッド部内方に配される
とともにスチールのベルトコードを有しかつ半径方向内
外に重なる2枚の内、外のベルトプライからなるベルト
層とを具える空気入りラジアルタイヤであって、前記ト
レッド部に、前記2枚以上のカーカスプライのうち半径
方向最外側の第1のカーカスプライとその内側で隣り合
う第2のカーカスプライとの間に介在する第1の制振ゴ
ム層と、前記第1のカーカスプライと前記内のベルトプ
ライとの間に介在する第2の制振ゴム層とを設けるとと
もに、前記第1、第2の制振ゴム層はともに、タイヤ軸
方向のゴム層巾W1、W2を前記内のベルトプライのプ
ライ巾WB2の0.8〜1.2倍、かつ厚さT1、T2
を0.5〜2.0mmとしている。
【0011】
【作用】ベルト層下に、第1、第2の制振ゴム層を設け
ているために、走行時におけるベルト層の振動、変形を
抑制でき、特にベルト層から主として生じる周波数10
00〜1250Hzの領域の音圧レベルを減少させる。
又第1、第2の制振ゴム層は、ベルト層の振動がカーカ
スを媒体としてサイドウオール部3からビード部4に伝
播するのを防止する。特にカーカスプライ間に配する第
1の制振ゴム層は、接地面の周方向における曲げ剛性を
高めるのにも役立ち、その結果、通過騒音を効果的に低
減できる。
【0012】他方、第1、第2の制振ゴム層は、ベルト
プライ間に介在しないために、ベルト層におけるタガ効
果を阻害することがなく、しかもベルト層等のトッピン
グゴムを、50〜60度程度の通常の硬度に設定できる
とともに、トレッドの溝容積も減少させないため、特に
雪路用タイヤ、いわゆるM+Sタイヤにあってもその操
縦安定性などの走行性能を損なうことがなく、従って、
本発明のタイヤは、不整地を走行する総輪駆動車に好適
に採用しうる。
【0013】なお前記制振ゴム層のJISA硬度を55
〜65度と比較的硬質とすることにより、ベルト層の振
動を効果的に抑制しうる。なお55度未満では、ベルト
層の変形を十分に抑制できず、逆に65度より大きくす
ると、トレッド部の剛性が過度に大きくなり、通過騒音
の低減を達成しえない。
【0014】また制振ゴム層の厚さT1、T2は大なほ
ど、ベルト層の振動抑制に効果的ではあるものの、タイ
ヤ重量が増しかつこのゴム層のジョイント部において均
一性を損ねるなど、タイヤのフォースバリエーション
(FV)を低下する。従って、厚さT1、T2を0.5
〜2.0mmの範囲としている。又2つの制振ゴム層と
しているために、各ゴム層のジョイント部を周方向に分
散でき、例えば厚さが大な1つのゴム層を用いる場合に
比して、FVの低下を防止できる。
【0015】又制振ゴム層のゴム層巾W1、W2が内の
ベルトプライのプライ巾WB2の0.8倍未満の時、ベ
ルト層の振動を十分に抑制できず、又接地面の剛性及び
接地圧に不均一を招くなど、操縦安定性及び耐摩耗性を
低下する。逆に1.2倍より大のとき、タイヤ重量を不
必要に高めるとともに、トレッドゲージ分布が不均一に
なる傾向がある。
【0016】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1において本発明の空気入りラジアルタイヤ1
(以下タイヤ1という)は、トレッド部2と、その両端
からタイヤ半径方向内方にのびるサイドウォール部3
と、各サイドウォール部3のタイヤ半径方向内方端に位
置するビード部4とを具える。
【0017】又タイヤ1には、前記トレッド部2からサ
イドウォール部3を通りビード部4のビードコア5に至
るトロイド状の本体部6aの両端に、このビードコア5
の廻りをタイヤ軸方向内側から外側に向かって折返され
る折返し部6bを設けたカーカス6と、このカーカス6
の半径方向外側かつ前記トレッド部2の内方に配される
ベルト層7とが設けられ、タイヤを補強しかつその剛性
が高められる。
【0018】前記カーカス6は、2枚以上、本例では内
外2枚のカーカスプライからなり、従って、外のカーカ
スプライによって半径方向最外側の第1のカーカスプラ
イ6Aを、また内のカーカスプライによってその内側で
隣り合う第2のカーカスプライ6Bを夫々構成する。第
1、第2のカーカスプライ6A、6Bは、タイヤ赤道C
に対して75〜90度の角度で配列するカーカスコード
を具え、各コードはJISA硬度が50〜60度のトッ
ピングゴムで被覆する。なお、カーカスコードとして
は、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリア
ミド等の有機繊維コードが用いられる。
【0019】又前記第2のカーカスプライ6Bの折返し
部6b2の上端は、タイヤ最大巾をなす最大巾点22よ
りも半径方向やや内方、例えば5mm前後内方で途切れる
とともに、第1のカーカスプライ6Aの折返し部6b1
は、前記折返し部6b2を被覆しかつその上端を例えば
20mm程度こえた半径方向外側で終端する。
【0020】又カーカス6の前記本体部6aと折返し部
6bとの間には、前記ビードコア5から半径方向外側に
立上がる断面略三角形状のビードエイペックスゴム8が
配され、前記折返し部6bとともにビード部4からサイ
ドウオール部3にかけて補強する。
【0021】前記ベルト層7は、半径方向の内外で重な
り合う2枚のベルトプライ7A、7Bからなり、各ベル
トプライ7A、7Bは、タイヤ赤道Cに対して10〜4
5度の角度で配列したスチールのベルトコードを、前記
カーカスのトッピングゴムと同様のJISA硬度が50
〜60度のトッピングゴムで被覆している。又ベルトプ
ライ7A、7Bは、各コードがプライ間相互で交差する
ように向きを違えて配している。
【0022】前記外のベルトプライ7Bのタイヤ軸方向
外縁間の長さであるプライ巾WB1はトレッド巾WTの
80〜90%、内のベルトプライ7Aのプライ巾WB2
は前記プライ巾WB1よりも大かつトレッド巾WTの9
0〜100%としている。
【0023】ここでトレッド巾WTは、トレッド面2A
のタイヤ軸方向外縁から該トレッド面2Aを滑らかに延
長した仮想線と、タイヤのバットレス面2Bの半径方向
外端から該バットレス面2Bを滑らかに延長した仮想線
との交点F、F間のタイヤ軸方向の長さとして定義され
る。なおトレッド面2Aは、タイヤ子午断面において、
本実施例では、タイヤ赤道面上に中心を有しかつ曲率半
径Rがタイヤ最大巾の1.0倍以上かつ2.5倍以下の
単一の円弧に沿って湾曲する。
【0024】又トレッド部2には、図2に拡大して示す
ように、前記第1、第2のカーカスプライ6A、6B間
に介在する第1の制振ゴム層9と、前記第1のカーカス
プライ6Aと内のベルトプライ7Aとの間に介在する第
2の制振ゴム層10とが設けられる。
【0025】第1、第2の制振ゴム層9、10は、夫々
タイヤ赤道Cを中心として配される薄肉なシート状をな
し、第1の制振ゴム層9は、0.5〜2.0mmの範囲
の略一定な厚さT1を有する主部9a両端に、厚さが漸
減する漸減部9bを設けることによって、カーカスプラ
イ6A、6Bが滑らかに離接し、この離接点での応力の
集中を緩和する。なお第1の制振ゴム層9のタイヤ軸方
向のゴム層巾W1は、前記プライ巾WB2の0.8〜
1.2倍であって、漸減部9bはゴム層巾W1の0.1
倍以下、さらに好ましくは0.06倍以下とするのがよ
い。
【0026】又第2の制振ゴム層10は、略全巾に亘
り、0.5〜2.0mmの範囲の略一定な厚さT2を有
し、このゴム層巾W2は、前記第1の制振ゴム層9と同
様に、前記プライ巾WB2の0.8〜1.2倍としてい
る。なお本実施例では、ゴム層巾W2は、前記ゴム層巾
W1より小であって、第1の制振ゴム層9の主部9aの
巾とは略一致している。
【0027】ここで前記第1、第2の制振ゴム層9、1
0は、前記カーカス及びベルト層のトッピングゴムより
硬質のゴムからなり、そのJISA硬度は55〜65度
の範囲でまた前記トッピングゴムのJISA硬度よりも
3〜15度大とすることが好ましい。
【0028】このような第1、第2の制振ゴム層9、1
0は、ベルト層7の走行時における振動、変形を抑制
し、該ベルト層7から主として生じる周波数1000〜
1250Hzの領域の音圧レベルを減少させるととも
に、振動がカーカスを媒体としてサイドウオール部3か
らビード部4に伝播するのを防止する。その結果、通過
騒音を効果的に低減できる。特に第1の制振ゴム層9
は、接地面の周方向における曲げ剛性を高めるのにも役
立ち、ベルト層7の振動、変形抑制効果をさらに発揮す
る。
【0029】なお前記制振ゴム層9、10のJISA硬
度を55〜65度と比較的硬質とすることにより、ベル
ト層7の振動を効果的に抑制しうる。なお55度未満で
は、ベルト層の変形を十分に抑制できず、逆に65度よ
り大きくすると、トレッド部の剛性が過度に大きくな
り、通過騒音の低減を達成しえない。
【0030】また制振ゴム層9、10の厚さT1、T2
は大なほど、ベルト層の振動抑制に効果的ではあるもの
の、タイヤ重量が増しかつこのゴム層のジョイント部に
おいて均一性を損ねるなど、タイヤのフォースバリエー
ション(FV)を低下する。従って、厚さT1、T2が
0.5mm未満の時、通過騒音の低減を達成しえず、逆
に、2.0mmを越えるとタイヤ重量を不必要に増加す
るとともに、FVを低下する。従って、より好ましく
は、厚さT1、T2は0.8〜1.2mmの範囲であ
る。
【0031】又制振ゴム層9、10は、ゴム層巾W1、
W2が夫々内のベルトプライ7Aのプライ巾WB2の
0.8倍未満の時、ベルト層の振動を十分に抑制でき
ず、又接地面の剛性及び接地圧に不均一を招くなど、操
縦安定性及び耐摩耗性を低下する。逆に1.2倍より大
の時には、タイヤ重量を不必要に高めるとともに、トレ
ッドゲージ分布が不均一になる傾向がある。
【0032】又第1、第2の制振ゴム層9、10は、夫
々損失係数(Tan δ)を0.05〜0.15以下、かつ
100%モジュラス(M100)を20〜30kgf/
cm2とすることが好ましく、これによって、制振ゴム層
9、10と、カーカス6及びベルト層7との間の剥離を
防止する。従ってこれら規制値の上限、下限をこえたと
きには、剥離損傷が生じやすく、トレッド部の耐久性を
低下させる。
【0033】なおこのようなJISA硬度、損失係数、
100%モジュラス等の範囲は、例えば表1のゴム配合
とすることによって得られる。なお損失係数、及び表1
記載の複素弾性率(E*)の値は、温度70℃、初期歪
10%、動歪2%、振動数10Hzの条件下において、
岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて測定し
た値である。
【0034】
【表1】
【0035】又本実施例では、前記ベルト層7のプライ
巾WB2が大であってかつ前記カーカス6のショルダー
部分が大きく湾曲することに原因して、第2の制振ゴム
層10の外端部分は、第1のカーカスプライ6A又は、
内のベルト層7Aから離間し、この離間部分Hには、サ
イドウオール部3の外壁面をなすサイドウオールゴム1
5の先端が充填する。
【0036】なおサイドウォールゴム15は、前記トッ
ピングゴムと同様に、第2の制振ゴム層10より小なゴ
ム硬度を有し、前記カーカス6のタイヤ軸方向外側を通
ってビードヒールから半径方向外側にのびるビードゴム
16から立ち上がるとともに、その上端部分は、薄肉な
接着層17を介してトレッドゴム19に結合される。前
記接着層17は、前記トレッドゴム19とサイドウォー
ルゴム16との各硬度の中間の硬度を有するゴム材から
なるとともに、そのタイヤ軸方向内方部は前記ベルト層
7の外端部上面を被覆する。
【0037】なおベルト層7のJISA硬度、トレッド
ゴム19のJISA硬度、さらにはトレッド面2Aに設
けるトレッドパターンの溝容積などは、従来と同様のも
のが使用でき、これにより操縦安定性などの走行性能を
維持する。
【0038】又第1、第2の制振ゴム層9、10は、同
一のゴム材を用いて形成することが均一性の面で好まし
いが、要求によって、ゴム物性を前記範囲内で互いに違
えてもよい。
【0039】
【具体例】タイヤサイズが265/70R16でありか
つ図1に示す構成を有するタイヤを表2に示す仕様に基
づき試作するとともに、試作タイヤの通過騒音性能、操
縦安定性、転がり抵抗についてテストし、その結果を、
制振ゴム層を設けない従来タイヤと比較した。
【0040】
【表2】
【0041】テスト方法は次の通り。 1)通過騒音レベル テストはJASO C606に規定する実車惰行試験に
よって実施し、試供タイヤを装着した車両を直線状のテ
ストコースにおいて、通過速度を57km/Hとしかつ5
0mの距離を惰行させるとともに、該テストコースの中
間点において走行中心線から横に7.5mを隔てて、か
つテスト路面から高さ1.2mの位置に設置した定置マ
イクロホンにより通過騒音を測定し、その通過最大音レ
ベルをdB(A)で示した。
【0042】2)操縦安定性 実車走行におけるドライバーのフィーリングにより判定
するとともに、従来タイヤを100とする指数で表示し
た。
【0043】3)転がり抵抗 試供タイヤを標準リムに装着しかつ1.9kg/cm2
内圧を加えるとともに、該タイヤをドラム径が170
7.6mmのドラム式タイヤ転がり抵抗試験機を用いてタ
イヤ1本当たり275kgの荷重のもとで該タイヤを80
km/Hの速度で走行させ、そのころがり抵抗値を測定し
た。なお測定値を従来タイヤを100とする指数で表示
するとともに、数値が小さいほど転がり抵抗が少ないこ
とを示す。テストの結果を表2に示す。
【0044】テストの結果、実施例のものは従来タイヤ
のものに比べて、操縦安定性を略維持しながら通過最大
音レベルを低減したことが確認できた。
【0045】
【発明の効果】叙上の如く本発明の空気入りラジアルタ
イヤは、所定巾、所定厚さの第1、第2制振ゴム層を配
しているため、操縦安定性などの走行性能を損なうこと
なく通過騒音を低減でき、特に雪路用タイヤ、いわゆる
M+Sタイヤ、および総輪駆動車用タイヤとして好適に
採用しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤ子午断面図であ
る。
【図2】トレッド部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】 2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 6A 第1のカーカスプライ 6B 第2のカーカスプライ 7 ベルト層 7A 内のベルトプライ 7B 外のベルトプライ 9 第1の制振ゴム層 10 第2の制振ゴム層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を通りビ
    ード部のビードコアの廻りで折返されるとともに有機繊
    維のカーカスコードを有する2枚以上のカーカスプライ
    からなるカーカスと、このカーカスの半径方向外側かつ
    トレッド部内方に配されるとともにスチールのベルトコ
    ードを有しかつ半径方向内外に重なる2枚の内、外のベ
    ルトプライからなるベルト層とを具える空気入りラジア
    ルタイヤであって、 前記トレッド部に、前記2枚以上のカーカスプライのう
    ち半径方向最外側の第1のカーカスプライとその内側で
    隣り合う第2のカーカスプライとの間に介在する第1の
    制振ゴム層と、前記第1のカーカスプライと前記内のベ
    ルトプライとの間に介在する第2の制振ゴム層とを設け
    るとともに、前記第1、第2の制振ゴム層はともに、タ
    イヤ軸方向のゴム層巾W1、W2を前記内のベルトプラ
    イのプライ巾WB2の0.8〜1.2倍、かつ厚さT
    1、T2を0.5〜2.0mmとした空気入りラジアル
    タイヤ。
  2. 【請求項2】前記第1、第2の制振ゴム層はともに、損
    失係数Tan δを0.05〜0.15、かつJISA硬度
    を55〜65度、しかも100%モジュラスM100を
    20〜30kgf/cm2 としたことを特徴とする請求項
    1記載の空気入りラジアルタイヤ。
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