JPH08139010A - 洗浄機能付き荷電ビーム装置および荷電ビーム装置の洗浄方法 - Google Patents

洗浄機能付き荷電ビーム装置および荷電ビーム装置の洗浄方法

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JPH08139010A
JPH08139010A JP6313715A JP31371594A JPH08139010A JP H08139010 A JPH08139010 A JP H08139010A JP 6313715 A JP6313715 A JP 6313715A JP 31371594 A JP31371594 A JP 31371594A JP H08139010 A JPH08139010 A JP H08139010A
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潤 高松
Munehiro Ogasawara
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Abstract

(57)【要約】 【目的】鏡筒内部の洗浄の際に、ドリフト原因となる酸
化膜やフッ化膜の発生を抑制できる荷電ビーム装置を提
供すること。 【構成】鏡筒1の外部に設けられ、プラズマ源を収容し
た原料タンク3と、原料タンク3から供給されたプラズ
マ源からプラズマを生成するプラズマ生成装置2と、プ
ラズマ生成装置2で生成されたプラズマを鏡筒1内に導
入し、排気するためのゲートバルブ6a〜6dおよび排
気用ポンプ4と、被洗浄部分9のうち、汚染物質が付着
している部分が主としてプラズマに供されるように、鏡
筒1内におけるプラズマの通路を限定するオーリング2
0とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子やイオン等の荷電
粒子を利用した荷電ビーム装置に係り、特に洗浄機能付
き荷電ビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路の高密度化に伴い、微細
パターン形成技術の主流をなしてきたフォトリソグラフ
ィはその限界が指摘され、この限界を打ち破るものとし
て電子ビームによるリソグラフィ(電子ビーム露光装
置)が急速に進歩している。
【0003】電子ビーム露光装置では、入射電子あるい
は散乱電子と残留ガスとの反応により、偏向用あるいは
ブランキング用の電極等に炭化水素系の汚染物が付着
し、この汚染物が露光中に帯電し、電子ビームの軌道を
変化させる原因となる。
【0004】このため、電極やアパーチャ等を洗浄し汚
染物を除去する必要があった。このような問題を解決す
る手段として、汚染された部分を鏡筒から取り出さず
に、プラズマを利用することにより、汚染物を除去する
in-situ 洗浄技術が知られている(特公平1−2297
8)。ここで、プラズマとは個々の分子がイオンと電子
に解離した状態で、ガス系全体としては電気的にほぼ中
性である状態を指す。
【0005】すなわち、図36に示すように、プラズマ
の原料タンク173からのO2 ガスとCF4 ガスとの混
合ガスを、電子ビーム露光装置の鏡筒171の外部に設
けられたプラズマ生成装置172に供給し、そこで上記
混合ガスをマイクロ波励起して生成されたプラズマを鏡
筒171内に引き込むとともに、ロータリーポンプ17
4により排気しながら、鏡筒171内の上下2枚のアパ
ーチャ175に流す。この結果、アパーチャ175や、
電子の運動を制御する偏向電極179などの金属部材に
付着した炭化水素系の汚染物は、プラズマ中の酸化力の
強い酸素イオンと反応して気化し、アパーチャ175や
偏向電極179等の金属部材から除去される。なお、図
中、176はゲートバルブ、177は電子ビーム発生
部、178は露光チェンバを示している。また、偏向電
極179は図示しない手段により所定の位置に保持され
ている。
【0006】しかしなが、このようなプラズマを使用す
る洗浄方法には以下のような問題があった。すなわち、
汚染物の除去を行なうプラズマ中のイオンは、汚染物で
ある炭化水素系の物質を除去するという作用の他に、偏
向電極等の金属部材を酸化やフッ化し、金属部材の表面
に酸化膜やフッ化膜を形成するという作用がある。
【0007】このような酸化膜やフッ化膜は絶縁性の物
質であるため、露光中の入射電子や散乱電子などにより
僅かに帯電する。このような僅かな帯電でも、微細なパ
ターンの形成を目的とする電子ビーム露光装置において
は、電子ビームをドリフトさせる原因となり、このドリ
フトにより高精度のパターン形成が困難になる。
【0008】また、イオンスパッタリングによる急激な
温度上昇により、材質あるいはその機械精度に損傷等の
悪影響を与える。
【0009】このような問題を解決するために、洗浄部
分の上方にグリットを設けることにより、酸化膜、フッ
化膜の原因となるプラズマ中のイオン等を跳ね返すとい
う方法が提案されている(特開平3−3225)が、酸
化による金属の濃変は避けられるものの依然として酸化
膜やフッ化膜が形成され、十分な洗浄効果は得られな
い。
【0010】また、他の解決方法として、プラズマ(イ
オン)より酸化力の小さい活性種により洗浄を行なった
後、洗浄部分を加熱することにより、酸化膜やフッ化膜
を除去する方法が提案されている(特開平5−1447
16)。また、この方法では、スパッタリングによる材
質の損傷を避けることが可能である。
【0011】ここで、活性種とは個々の分子が電気的に
中性である分子を指し、励起状態の分子およびラジカル
のことを指す。これら活性種は化学的に活性であり、反
応性に富んでいる。また、ラジカルとは不対電子を持つ
ような分子で例えばO原子がそうである。
【0012】しかしながら、洗浄部分の部材によって、
例えば、鉄製、Ni製、Cu製等の部品に形成された酸
化物は加熱によっては除去できないという問題がある。
【0013】また、活性種は酸化力がイオンに比べ小さ
く、活失しやすいため、活性種源から離れたところでは
洗浄能力が失われ、十分な洗浄は行なわれないという問
題がある。
【0014】また、鏡筒171内がアパーチャ175等
の排気コンダクタンスの小さな仕切りによって複数の独
立な領域に分割されているため、プラズマまたは活性種
が仕切りを通過する際あるいは鏡筒内を無秩序にガスが
流れる際に洗浄能力を失ってしまうという問題もあっ
た。この洗浄能力の低下は洗浄用のガスに活性種を使用
する特開平5−144716の方法では特に顕著に現れ
る。また、特公平1−22978のように洗浄能力の低
下を避けるためにプラズマの生成パワーを上げると、生
成部近傍では表面の酸化、あるいはフッ化がさらに激し
くなってしまうという問題がある。
【0015】また、上述した洗浄部分を加熱して酸化膜
やフッ化膜を除去する方法では、電子ビーム露光装置の
他に加熱を行なうための装置が必要となるため、装置全
体の大型化やコストの上昇を招くという問題がある。ま
た、鏡筒等の洗浄部分を高温加熱することは、機械的精
度の劣化を招く原因となる。
【0016】さらに、活性種はプラズマを利用して生成
しているが、特開平5−144716では、特に選択的
に活性種を導入する手段を設けていないので、活性種だ
けではなく、プラズマ中のイオン等の荷電粒子も装置内
に導入され、荷電粒子と鏡筒等の洗浄部分との衝突によ
り、洗浄部分の温度が急激に上がり、機械的精度が劣化
するという問題もある。このイオン衝突による温度上昇
は、特開平3−3225の手法では特に問題となり、洗
浄には非常にこまやかな時間およびパワー等の制御が必
要となる。
【0017】さらに、上記装置(汚染物の除去にプラズ
マ等のガスを用いるもの)には、内部汚染物の除去達成
度を測定するための測定成手段を備えておらず、適切な
処理が行なわれたかどうかを確認するには実際に描画す
るまでわからない。
【0018】また、もし、不十分だった場合には再度洗
浄を行なうことになり真空排気等の時間がむだになり、
スループットが低下するという問題がある。
【0019】なお、洗浄効果を測定するために、荷電ビ
ームを照射し、その電流の変化で洗浄の進行具合を評価
する方法が提案されいる(特開昭63−313458)
が、その方法をプラズマ等のガスを利用する洗浄方法に
適用するのは、困難なことであると考えられる。これは
荷電ビームを照射するには高真空(10-5Torr程
度)が要求されるが、プラズマ等のガスによる洗浄は、
低真空(0.1Torr程度)の状態で行なうからであ
る。
【0020】ところで、上述した従来の洗浄機能付き荷
電ビーム装置(特公平1−22978)は、洗浄ガスの
生成手段および洗浄ガスの排気手段が鏡筒と一体になっ
ているため、通常運転時に、荷電ビーム装置本体が上記
生成手段、排気手段の悪影響を受けるという問題があ
る。例えば、上記生成手段、排気手段により荷電ビーム
装置本体に振動が生じて抽画精度が低下したり、鏡筒内
の排気をスムーズに行なえないという問題がある。
【0021】さらに、生成手段および排気手段が鏡筒と
一体になった洗浄機能付き荷電ビーム装置を複数個を使
用する場合には以下のような問題がある。すなわち、各
洗浄機能付き荷電ビーム装置に生成手段および排気手段
が必要となるので、装置全体のコストが高くなるという
問題がある。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の洗
浄能力機能付き電子ビーム露光装置にあっては、汚染物
をプラズマあるいは活性種により除去するという洗浄を
行なっていた。
【0023】しかしながら、鏡筒内がアパーチャ等の排
気コンダクタンスの小さな仕切りによって複数の独立な
領域に分割されている場合や、ガスが鏡筒内を無秩序に
流される場合には、プラズマあるいは活性種、特に活性
種の場合は、洗浄能力が大幅に低下するという問題があ
った(第1の課題)。
【0024】また、このプラズマはドリフト原因となる
酸化膜やフッ化膜を形成するという問題があった。そこ
で、プラズマ(イオン)より酸化力の小さい活性種によ
り洗浄を行なった後、洗浄部分を加熱することにより、
酸化膜やフッ化膜を除去する方法が提案されている。
【0025】しかしながら、この方法では加熱を行なう
ための装置が必要となるため、装置全体の大型化やコス
トの上昇を招くという問題がある。また、鏡筒等の洗浄
部分を高温加熱すると、機械的精度が劣化するという問
題がある(第2の課題)。さらに、加熱が許されるとし
ても、Ni、Cu、Fe等により洗浄部分が形成されて
いる場合には、加熱により洗浄部分の酸化膜を除去する
ことはできないという問題がある。
【0026】さらに、活性種はプラズマを利用して生成
しているが、従来装置には特に選択的に活性種を導入す
る手段が備わっていないので、活性種だけではなく、プ
ラズマ中のイオン等の荷電粒子も装置内に導入され、荷
電粒子と鏡筒等の洗浄部分との衝突により、洗浄部分の
温度が急激に上がり、機械的精度が劣化し、洗浄に活性
種を利用する利点が損なわれるという問題があった(第
3の課題)。
【0027】さらに、内部汚染物の除去達成度を測定す
るための測定成手段を備えていないので、適切な処理が
行なわれたかどうかを確認するには実際に描画するまで
わからず、しかも、もし、不十分だった場合には再度洗
浄を行なうことになり真空排気等の時間がむだになり、
稼働率が低下するという問題があった(第4の課題)。
【0028】さらに、洗浄ガスの生成手段および洗浄ガ
スの排気手段が鏡筒と一体になっているため、通常運転
時に、荷電ビーム装置本体が上記生成手段、排気手段の
悪影響を受けたり、また、このような装置を複数個使用
する場合にはコストが高くなるという問題があった(第
5の課題)。
【0029】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的は、上記第1〜第5の課題を解決できる
洗浄機能付き荷電ビーム装置および上記第1の課題を解
決できる荷電ビーム装置の洗浄方法を提供することにあ
る。
【0030】
【課題を解決するための手段】上述した第1の課題を解
決するために、本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置
(請求項1)は、荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏光
制御する光学系とからなる鏡筒と、この鏡筒に接続して
設けられ、荷電ビームが照射される試料が収容されるチ
ェンバと、前記荷電ビーム発生部と前記光学系とを真空
的に分離する第1の分離手段と、この第1の分離手段に
よって区画された部分を排気する排気手段と、前記区画
部分に接続され、前記区画部分の内部汚染物の除去に供
するプラズマおよび活性種の少なくとも一方からなる内
部汚染物除去用ガスを生成するガス生成手段と、このガ
ス生成手段により生成された内部汚染物除去用ガスが、
前記ガス生成手段から前記区画部分に導入され前記排気
手段で排出される間に、前記内部汚染物除去用ガスが所
定の洗浄部分を通過するように、前記内部汚染物除去用
ガスの流路を制御する流路制御手段とを備えていること
を特徴とする。
【0031】上述した第1の課題を解決するために、本
発明の他の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項2)
は、上記洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項1)にお
いて、前記所定の洗浄部分が、前記荷電ビームが通過す
る領域の部分と前記荷電ビームによる散乱電子が当たる
領域の部分であることを特徴とする。
【0032】上述した第1の課題を解決するために、本
発明の他の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項3)
は、上記洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項1、請求
項2)において、前記区画部分が排気コンダクタンスの
小さな仕切りによって分割され、この分割された小区画
部分毎に前記ガス生成手段、または前記ガス生成手段お
よび前記排気手段が設けられていることを特徴とする。
【0033】上述した第1および第2の課題を解決する
ために、本発明の他の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請
求項4)は、上記洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項
1、請求項2)において、前記区画部分のうち、前記内
部汚染物除去用のガスが通過する領域のうちの少なくと
も所定の洗浄部分の表面の全てまたは一部が、金、白
金、パラジウムまたはこれらの金属の合金から形成さ
れ、且つ前記区画部分には前記汚染物除去用ガスの流路
に沿って加熱手段が設けられていることを特徴とする。
【0034】上述した第1の課題を解決するために、本
発明の他の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項5)
は、荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏光制御する光学
系とからなる鏡筒と、この鏡筒に接続して設けられ、荷
電ビームが照射される試料が収容されるチェンバと、前
記荷電ビーム発生部と前記光学系とを真空的に分離する
第1の分離手段と、この第1の分離手段によって区画さ
れた部分を排気する排気手段と、前記区画部分に接続さ
れ、前記区画部分の内部汚染物の除去に供するプラズマ
および活性種の少なくとも一方からなる内部汚染物除去
用ガスを生成するガス生成手段と、前記鏡筒内に挿設さ
れ、一部または全てが絶縁体で形成され、前記放電手段
から前記区画部分に前記内部汚染物除去用ガスを導入す
るためのノズルと、前記ノズルと前記荷電ビームとの間
に設けられ、少なくとも表面が導電体で形成された可動
式のシャッタとを備えたことを特徴とする。
【0035】上述した第2の課題を解決するために、本
発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項6)は、荷
電ビーム発生部と荷電ビームを偏光制御する光学系とか
らなる鏡筒と、この鏡筒に接続して設けられ、荷電ビー
ムが照射される試料が収容されるチェンバと、前記荷電
ビーム発生部と前記光学系とを真空的に分離する第1の
分離手段と、この第1の分離手段によって区画された部
分を排気する排気手段と、前記区画部分に接続され、前
記区画部分の内部汚染物の除去に供する第1のプラズマ
および活性種の少なくとも一方からなる第1の内部汚染
物除去用ガスと、この第1の内部汚染物除去用ガスが供
されることにより前記区画部分の内部に形成された内部
汚染物を除去する第2のプラズマおよび活性種の少なく
とも一方からなる第2の内部汚染物除去用ガスとを生成
するガス生成手段とを備えたことを特徴とする。
【0036】上述した第2の課題を解決するために、本
発明の他の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項7)
は、上記洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項6)にお
いて、前記ガス生成手段により生成された第1および第
2の内部汚染物除去用ガスが、前記ガス生成手段から前
記区画部分に導入され前記排気手段で排出される間に、
前記第1および第2の内部汚染物除去用ガスが所定の洗
浄部分を通過するように、前記第1および第2の内部汚
染物除去用ガスの流路を制御する流路制御手段を有する
ことを特徴とする。
【0037】上述した第2の課題を解決するために、本
発明の他の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項8)
は、上記洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項6、請求
項7)において、前記区画部分のうち、前記内部汚染物
除去用のガスが通過する領域のうちの少なくとも所定の
洗浄部分の表面が、金、白金、パラジウムまたはこれら
金属の合金から形成され、且つ前記第2の内部汚染物除
去用ガスとなる原料ガスがH2 O、N2 、H2 、希ガス
またはこれらの混合ガスであることを特徴とする。
【0038】上述した第3の課題を解決するために、本
発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項9)は、荷
電ビーム発生部と荷電ビームを偏向する光学系とからな
る鏡筒と、この鏡筒に接続して設けられ、荷電ビームが
照射される試料が収容されるチェンバと、前記荷電ビー
ム発生部と前記光学系とを真空的に分離する第1の分離
手段と、この第1の分離手段によって区画された部分を
排気する排気手段と、この区画部分に接続されるように
前記鏡筒の外部に設けられ、活性種源ガスをプラズマ放
電させ、前記区画部分の内部汚染物の除去に供する活性
種を生成する活性種生成手段と、この活性種生成手段と
前記区画部分との間に静電場を生成し、前記活性種のみ
を前記区画部分に選択的に導入する活性種導入手段とを
備えたを特徴とする。
【0039】上述した第4の課題を解決するために、本
発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項10)は、
荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏光制御する光学系と
からなる鏡筒と、この鏡筒に接続して設けられ、荷電ビ
ームが照射される試料が収容されるチェンバと、前記荷
電ビーム発生部と前記光学系とを真空的に分離する第1
の分離手段と、この第1の分離手段によって区画された
部分を排気する排気手段と、前記区画部分に接続され、
前記区画部分の内部汚染物の除去に供するプラズマおよ
び活性種の少なくとも一方からなる内部汚染物除去用ガ
スを生成するガス生成手段と、前記内部汚染物の除去達
成度をモニタするモニタリング手段とを備えたことを特
徴とする。
【0040】上述した第4の課題を解決するために、本
発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項11)は、
上記発明(請求項10)において、前記モニタリング手
段が、前記内部汚染物除去用ガスにより除去される被洗
浄部分よりも、前記内部汚染物除去用ガスの流路の下流
に設けられていることを特徴とする。
【0041】上述した第4の課題を解決するために、本
発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項12)は、
上記発明(請求項10)において、前記モニタリング手
段が、前記内部汚染物除去の達成度を測るためのサンプ
ルと、このサンプルを前記鏡筒および前記チェンバ内の
真空を保持しながら、前記鏡筒または前記チェンバに搬
入・搬出する手段とからなることを特徴とする。
【0042】上述した第4の課題を解決するために、本
発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項13)は、
上記発明(請求項10)において、前記モニタリング手
段が、前記鏡筒または前記露光チェンバ内の活性種、プ
ラズマ、前記内部汚染物と前記活性種との反応物、およ
び前記内部汚染物と前記プラズマとの反応物の少なくと
も1つの量を測定する測定手段であることを特徴とす
る。
【0043】上述した第5の課題を解決するために、本
発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項14)は、
荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏光制御する光学系と
からなる鏡筒と、この鏡筒に接続して設けられ、荷電ビ
ームが照射される試料が収容されるチェンバと、前記荷
電ビーム発生部と前記光学系とを真空的に分離する第1
の分離手段と、この第1の分離手段によって区画された
部分を排気するものであって、少なくとも一部分が前記
鏡筒の外部に設けられた排気手段と、前記区画部分に接
続され、前記区画部分の内部汚染物の除去に供するプラ
ズマおよび活性種の少なくとも一方からなる内部汚染物
除去用ガスを生成するものであって、少なくとも一部分
が前記鏡筒の外部に設けられ、且つこの外部に設けられ
た部分が前記鏡筒から着脱自在なガス生成手段とを備え
たことを特徴とする。
【0044】また、本発明の他の洗浄機能付き荷電ビー
ム装置(請求項15)は、上記発明(請求項14)にお
いて、前記排気手段が、第2の分離手段により着脱可能
であることを特徴とする。
【0045】また、本発明の他の洗浄機能付き荷電ビー
ム装置(請求項16)は、上記発明(請求項1〜請求項
15)において、前記光学系と前記露光チェンバとを真
空的に分離する第3の分離手段を有することを特徴とす
る。
【0046】また、上述した第1の課題を解決するため
に、本発明の荷電ビーム装置の洗浄方法(請求項17)
は、荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏向制御する光学
系とからなる鏡筒と、この鏡筒に接続して設けられ、荷
電ビームが照射される試料が収容されるチェンバとを備
えた荷電ビーム装置内の内部汚染物を、ガス生成手段に
より生成されるプラズマおよび活性種の少なくとも一方
からなる内部汚染物除去用ガスにより洗浄する際に、前
記ガス生成手段から前記区画部分に導入され前記排気手
段で排出される間に、前記内部汚染物除去用ガスが所定
の洗浄部分を通過するように、前記内部汚染物除去用ガ
スの流路を制限することを特徴とする。また、本発明の
他の荷電ビーム装置の洗浄方法(請求項18)は、上記
発明(請求項17)において、前記所定の洗浄部分が、
前記荷電ビームが通過する領域の部分と前記荷電ビーム
による散乱電子が当たる領域の部分であることを特徴と
する。
【0047】
【作用】本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請求項
1〜5)によれば、流路制御手段が設けられ、これによ
りガスの流れを制限し、プラズマや活性種の洗浄能力の
低下を防止でき、効率良く洗浄を行なえるようになる。
この結果、放電のためのパワーを特公平1−22977
8のそれの1/10と小さくでき、簡単な装置構成で洗
浄が可能となる。
【0048】また、区画部分の被洗浄面を含まない部分
を通らないようにすれば、余計な部分の酸化あるいはフ
ッ化は防げる。
【0049】本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請
求項3)によれば、区画部分が排気コンダクタンスの小
さな仕切りによって複数の独立な領域に分割されてお
り、各領域毎に活性種およびプラズマの少なくと一方か
らなる内部汚染物除去用ガスが供給されるので、内部汚
染物除去用ガスが仕切りを通過することによる失活を防
ぐことができ、内部汚染物除去用ガスの洗浄能力の低下
を抑制できるようになる。
【0050】本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装置(請
求項4)によれば、被洗浄面に適切な材料を使用するこ
とにより、加熱手段により、低い加熱温度で洗浄中に生
成された酸化物あるいはフッ化物を洗浄化することがで
きる。すなわち、洗浄後に所望の部分を低い温度で加熱
することで、洗浄中に形成された酸化物等も除去でき、
汚れた表面を完全に再生することができる。これによ
り、洗浄により軽減したドリフトを更に軽減できる。低
温で加熱する場合、加熱部分とその他の部分は熱的に絶
縁しやすいため、問題が小さい。また、加熱手段として
流体を用いれば、定常運転中も加熱が可能となり、洗浄
期間の長期化、抽画精度の向上が図れる。本発明の洗浄
機能付き荷電ビーム装置(請求項5)によれば、ノズル
を介して区画部分に活性種等が導入されるので、活性種
等の洗浄能力の低下を防止でき、効果的に内部汚染物を
除去できるようになる。
【0051】さらに、本発明では、ノズルと荷電ビーム
との間に、少なくとも表面が導電体で形成された可動式
のシャッタを設けているので、ノズルの内面が絶縁体で
形成されている場合に、このノズルの内面が荷電ビーム
から見えても、ノズルの内面が荷電ビームから見えない
ように、上記可動式のシャッタを移動させることによ
り、荷電ビーム中の荷電粒子によるノズルのチャージア
ップを防止できる。
【0052】また、本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装
置(請求項6〜8)によれば、洗浄用ガスとして、区画
部分の内部汚染物の除去に供する第1のプラズマまたは
活性種からなる第1の内部汚染物除去用ガスと、この第
1の内部汚染物除去用ガスが供されることにより区画部
分の内部に形成された内部汚染物を除去する第2のプラ
ズマまたは活性種からなる第2の内部汚染物除去用ガス
とを発生するものを用いているので、第1の内部汚染物
除去用ガスしか用いてない従来の荷電ビーム装置に比べ
て、内部汚染物の除去がより完全になり、もって描画精
度の向上を図ることができるようになる。また、この方
法では加熱の必要がなくなり、加熱による機械的精度劣
化の心配は不要になる。更に、加熱機構も不要なので装
置構成が簡単になる。
【0053】また、本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装
置(請求項9)によれば、活性種導入手段により、活性
種のみを選択的に区画部分に導入できるので、イオン等
の荷電粒子が装置に与える悪影響を無くすことができる
ようになる。
【0054】また、本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装
置(請求項10〜13)によれば、モニタリング手段に
より、内部汚染物除去の終了判定を正確に行なえ、荷電
ビーム装置の洗浄に起因する稼働率の低下を防止できる
ようになる。
【0055】モニタリング手段は、具体的には、鏡筒
や、内部汚染物除去用ガスを排気するための配管に備え
付ける。また、可動式のシャッタの少なくとも表面を形
成する導電体は、具体的には、金、白金、これらの合金
である。
【0056】また、本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装
置(請求項14、請求項15)によれば、鏡筒の外部に
設けられた部分が鏡筒から着脱可能なガス生成手段を用
いているので、通常運転時に、鏡筒からガス生成手段を
はずすことにより、ガス生成手段の悪影響を無くすこと
ができる。これにより、装置精度を高めることができ
る。また、本発明(請求項15)のように、ガス生成手
段のみならず、排気手段もガス生成手段と同様に鏡筒か
ら着脱可能なものにすれば、さらに装置精度を高めるこ
とができる。
【0057】さらに、一つのガス生成手段を複数の洗浄
機能付き荷電ビーム装置で共有すれば、コストの上昇を
防止できる。なお、共有するガス生成手段の数は、洗浄
機能付き荷電ビーム装置の数未満であれば、コスト削減
の目的は達成される。また、ガス排気手段も着脱自在の
場合には、ガス生成手段のみならず、排気手段もガス生
成手段と同様に共有することにより、コストの上昇を防
止できる。
【0058】本発明の荷電ビーム装置の洗浄方法(請求
項17、請求項18)によれば、内部汚染物除去用ガス
が所定の領域(荷電ビームが通過する領域と荷電ビーム
による散乱電子が当たる領域)を通過するようして、洗
浄を行なっているので、効率良く洗浄を行なえるように
なる。
【0059】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。
【0060】(第1の実施例)図1は、本発明の第1の
実施例に係る鏡筒内部を洗浄する機構を有する洗浄機能
付き電子ビーム露光装置の概略構成を示す模式図であ
る。
【0061】図1において、1は電子ビーム露光装置の
鏡筒を示しており、この鏡筒1は大きく分けて、電子ビ
ームを発生するところのビーム発生部7と偏向用電極等
から構成される電子ビームを偏向制御する光学系とから
なる。
【0062】鏡筒1内の上下にはゲートバルブ6が設け
られている。これらゲートバルブ6により、鏡筒1内を
電子ビームを発生するところのビーム発生部7、試料を
収容するところの露光チャンバ8および上記光学系を真
空的に分離でき、更に、鏡筒1内の大部分を10-7To
rrの減圧に保持したまま、鏡筒1内に10-2〜数10
Torrのプラズマ(活性種)を流すことができ、洗浄
後に減圧を回復する時間を大幅に短縮することができ
る。
【0063】また、鏡筒1の外部にはプラズマ生成部2
が設けられ、このプラズマ生成部2は原料タンク3から
供給されるプラズマ源ガス(例えば、O2 ガスとCF4
ガスとの混合ガス)をマイクロ波励起し、プラズマを生
成する。プラズマは鏡筒1に入る前に電気的に中性で化
学的に活性な活性種がメインになる。
【0064】なお、以下の実施例の説明において、内部
汚染物除去用ガスの意味で用いられている“プラズマ”
とは、内部汚染物除去用ガスとして供する物質が主とし
て“イオン”であるものを意味している。
【0065】また、以下の実施例の説明において、内部
汚染物除去用ガスの意味で用いられている“活性種”と
は、内部汚染物除去用ガスとして供する物質が主として
“電気的に中性分子(例えば、励起状態の分子、ラジカ
ル)”であるものを意味している。
【0066】また、本実施例では、原料タンクとして混
合ガスが収容されたものについて説明しているが、原料
ガス毎に別の原料タンクとしても良い。
【0067】例えば、O2 ガスを含んだ第1の原料タン
クとCF4 ガスを含んだ第2の原料タンクとからなり、
これら原料ガスを混合してプラズマ生成部2に供給でき
る構成を採用しても良い。
【0068】この洗浄機能付き電子ビーム露光装置の被
洗浄部分は参照符号9で示されており、具体的には、鏡
筒1内で電子と残留ガスとの作用によりもっとも汚れる
偏向用電極やアパーチャである。この被洗浄部分9の表
面は金で形成されており、絶縁体11により熱的、且つ
電気的にその周辺部分と絶縁分離されている。絶縁体1
1の材料としてアルミナが好ましい。これはアルミナは
誘電率が高く、加工性に優れ、プラズマ中の活性ガスに
対して、耐腐食性が高いからである。
【0069】また、被洗浄部分9には加熱のために通電
加熱用ヒーター10が設けられている。更に、被洗浄部
分9には熱電対13が設けられており、この熱電対13
で被洗浄部分9の温度をモニターし、所定の温度に保持
されるように、ヒーター10の電源12がフィードバッ
ク制御されるようになっている。
【0070】また、鏡筒1内は排気コンダクタンスの小
さいアパーチャ5によって真空的に独立な2つの領域C
1,C2(以下、セルと呼ぶ)に分けられ、セル同志は
真空的に分離されている。すなわち、4つの被洗浄部分
9が二つのセルC1,C2に分配された構成になってい
る。
【0071】また、各セルC1,C2には、それぞれ、
洗浄用のプラズマを導入する導入口および排気口が設け
られている。導入口は外部に設けられたプラズマ生成装
置2に接続され、排気口はドライポンプやロータリーポ
ンプなどの排気用ポンプ4に接続されている。プラズマ
生成装置2は原料タンク3から供給されたプラズマ源を
マイクロ波励起等の手段によりプラズマを生成できるよ
うになっている。
【0072】更に、セルC1,C2内の被洗浄部分9の
うち、洗浄用のガスが導入されて排気されるまでの間
に、被洗浄部分9の斜線部を必ず通過するように、流路
制御手段としてのオーリング20が設けられている。導
入口にはゲートバルブ6a,6bが設けられ、排気口に
はゲートバルブ6c,6dが設けられ、それぞれのセル
C1,C2を独立に洗浄することも可能になっている。
【0073】次にこのように構成された洗浄機能付き電
子ビーム露光装置の鏡筒1内の洗浄方法について述べ
る。
【0074】まず、ゲートバルブ6を閉じ、排気用ポン
プ4で圧力0.5Torrに排気しながら原料タンク3
からO2 +CF4 をプラズマ生成装置2に供給し、そこ
で、周波数2.45GHz、出力100Wのマイクロ波
励起によりプラズマを生成し、これを5分間継続して、
被洗浄部分9の洗浄を行なう。
【0075】このとき、本実施例の場合、流路制御手段
であるオーリング20が設けられているので、被洗浄部
分9のうち、汚染物が付着してない部分だけを通って排
気されるガス、つまり、斜線部を通過せずに排気される
ガスはない。
【0076】更に、鏡筒1内が排気コンダクタンスの小
さいアパーチャ5によって2つの真空的に独立なセルC
1,C2に分割されているが、本実施例では、各セルC
1,C2毎に導入口、排気口が設けられ、各セルC1,
C2毎にプラズマ洗浄できるようになっているので、排
気コンダクタンスの小さなオリフィスを通過することに
より、プラズマの洗浄能力が低下するという問題はな
い。
【0077】この後、例えば、10-6Torr以下まで
排気するとともに、ヒーター10により被洗浄部分9を
120℃まで加熱し、10分間、120℃に保持する。
この間、鏡筒1内の脱離ガスを排気用ポンプ4により排
気する。
【0078】この結果、プラズマ洗浄中に、被洗浄部分
9の表面を金にすることにより、被洗浄部分9の表面に
形成された酸化膜もその表面から脱離し、鏡筒1の外に
排気され、洗浄な表面が形成される。
【0079】以下、被洗浄部分9が電極(表面は金でコ
ーティングされている)の場合について詳しく説明す
る。ここで、表面がコーティングされている電極を選ん
だのは、一般に、鏡筒1内の電極は、酸化防止のために
表面がコーティングされているからである。
【0080】図2,図3,図4は、それぞれ、酸素プラ
ズマによる洗浄前、洗浄後(加熱無し)、洗浄後(加熱
有り)の電極表面のXPS測定の結果を示している。
【0081】洗浄前は、図2に示すように、電極表面に
は金同士の結合しか存在しない。しかし、洗浄後(加熱
無し)は、図3に示すように、金と酸素との結合による
ピークシフトが見られ,電極表面に酸化金が形成されて
いることが分かる。そこで、本実施例のように、大気中
での約140℃、5分間の加熱を行なうと、図4に示す
ように、金と酸素との結合によるピークシフトが無くな
り、元の状態(洗浄前)に戻っていることが分かる。
【0082】図5に、真空中での上記加熱(昇温脱離)
により脱離したガスの分析結果を示す。また、図6に図
5の横軸の時間と温度との関係を示す。
【0083】図5から約90秒で、すなわち、これを図
6を用いて温度に換算すると、約90℃で酸化金の脱離
が始まり(酸素および金原子の検出量の増加)、そし
て、約120℃で原子の脱離が終っていることが分か
る。
【0084】また、この範囲の温度(〜150℃)での
加熱では電極の機械的な設置精度に与える歪も小さく、
しかも、周辺の構成部分からも熱的に絶縁されているの
で、周辺の機構や構造物に加熱の悪影響が現れる恐れは
少ない。
【0085】以上述べたように本実施例によれば、導入
されたプラズマの通路を被洗浄部分の表面で囲まれる空
間に限定しているので、活性なガスの洗浄能力を失うこ
となく、荷電ビームのドリフト原因となる物質の削減を
図れ、ドリフト量を新品と同程度まで抑えることが可能
である。
【0086】更に、各セル毎に独立にプラズマの導入口
と排気口を設けているので、オリフィスにより、プラズ
マの洗浄効果が低下するという問題もない。また、低パ
ワーのプラズマで均一な処理ができ、金の酸化やフッ化
を最小限にできる。
【0087】すなわち、従来の方法のように、排気コン
ダクタンスの小さなアパーチャ等により、鏡筒内が複数
のセルに分割されていても、プラズマの導入口と排気口
とが1つしか無い場合には、アパーチャ等を通過すると
活性種などのプラズマ中の洗浄寄与する成分が失活して
しまい、実効的な洗浄能力は殆ど無くなり、アパーチャ
下流では汚染物の洗浄が不可能になる。
【0088】また、たとえ各セル毎に導入口と排気口と
を設けたとしても、その間のプラズマの通路を被洗浄部
分の表面で囲まれる部分に限定しなかった場合、つま
り、被洗浄部分を通過せずに排気される洗浄用ガスが存
在する場合には、活性種等は被洗浄面以外の部分に広が
ったり、あるいは被洗浄面以外の部分で失活するなどし
て洗浄効果が低下してしまう。
【0089】特に、偏向用電極などのように被洗浄部分
の表面で囲まれる空間が小さい場合には、上流と下流と
での洗浄効果の差が大きくなり、10cm程度の長さの
被洗浄面を洗浄する場合でも、上流部分では十分な洗浄
効果が得られても、下流の部分では全く洗浄効果は無く
なってしまう。ここで、本実施例のように、プラズマの
通路を限定すると、プラズマの上流部分では従来通りの
洗浄効果が得られ、下流部分でも上流部分とほぼ同等
(1/2程度)の洗浄効果が得られる。
【0090】また、プラズマの通路を限定することによ
り、結果的に周辺部の腐食を嫌う部分を保護することに
もなる。
【0091】被洗浄部分9の汚染物が帯電すると、電子
ビームのドリフトが生じるが、ドリフト量はアパーチャ
の下方に設置したファラデーカップに流れ込む電子ビー
ムの電流量の変化で評価できる。
【0092】すなわち、図12に示すように、初め実線
の位置にあった電子ビーム19aはその一部がアパーチ
ャ5に遮られ、残りがファラデーカップ17に流れ込
む。そして、この状態にしたままで時間が経過すると、
汚染物の帯電の影響で電子ビームの軌道が変化しドリフ
トが起こり、破線で示した位置に電子ビーム19bが移
動する。
【0093】この間、電子ビームがアパーチャで遮られ
る面積が変化し、結果的にファラデーカップ17に流れ
込む電子ビームの量(電流量)が変化する。この電流量
の変化、つまり、ドリフト量を示したのが図7、8、9
である。
【0094】図7はプラズマ洗浄前の電子ビームのドリ
フト量を示しており、汚染物の影響によって電子ビーム
がドリフトしていることが分かる。
【0095】図8は従来のプラズマ洗浄を行なった後の
電子ビームのドリフト量を示しており、ドリフト量は多
少減少しているが、依然として電子ビームの量が変化し
ていることが分かる。この変化は、プラズマ洗浄中に新
たに電極表面に形成された酸化膜の影響である。
【0096】図9は本実施例のプラズマ洗浄を行なった
後の電子ビームのドリフト量を示しており、図7(プラ
ズマ洗浄前)に比べて、電子ビームのドリフト量がほぼ
0になっていることが分かる。なお、ここでの加熱は1
20℃、10分間の電極の加熱である。
【0097】(第2の実施例)図10は、本発明の第2
の実施例に係る鏡筒内部を洗浄する機構を有する洗浄機
能付き電子ビーム露光装置の概略構成を示す模式図であ
る。なお、図1の洗浄機能付き電子ビーム露光装置と対
応する部分には図1と同一符号を付してあり、詳細な説
明は省略する。
【0098】本実施例の洗浄機能付き電子ビーム露光装
置が先の実施例と異なる点は、被洗浄部分の加熱手段に
ある。すなわち、本実施例では、流体を用いて被洗浄部
分9の加熱を行なっている。
【0099】被洗浄部分9と恒温漕15とはパイプ16
で繋がっており、更にこのパイプ16は被洗浄部分9の
内部を循環しており、恒温漕15で加熱された液体によ
り被洗浄部分9を加熱できるようになっている。
【0100】図10においては熱電対13は被洗浄部分
9の温度を測定するように設けられているが、パイプ1
9の出入口の温度を測定するように設けても良い。いず
れにしても、被洗浄部分9の温度を一定に保持できるよ
うにフィールドバック制御を行なう。また、液体として
は、ガス、水、油などの液体、液体金属など、設定温
度、制御範囲を考慮して適切に選ぶ。
【0101】鏡筒1内の洗浄方法は基本的には先の実施
例と同じである。
【0102】すなわち、先の実施例と同様にプラズマ洗
浄を施した後、鏡筒1内を10-6Torr以下まで排気
し、被洗浄部分9中を流れる液体を加熱し被洗浄部分9
を120℃まで加熱する。そして、120℃に達したら
10分間温度を一定に保つ。この間、鏡筒1内の脱離ガ
スを排気する。この結果、プラズマ洗浄中に形成された
被洗浄部分9の表面の酸化膜が脱離し、鏡筒1の外に排
気され、表面が清浄な被洗浄部分9が得られる。
【0103】このような先の実施例と同様な効果の他に
以下のような本実施例に特有な効果も得られる。
【0104】すなわち、本実施例では、液体により加熱
を行なっているので、通電を行なう必要がなく、加熱中
に偏向用、あるいはレンズ用の磁場や電場が乱れること
がない。このため、定常運転中においても加熱すること
ができ、この定常運転中の加熱により、汚染物の生成を
遅らせることができる。したがって、先の実施例より
も、洗浄間隔を長くできたり、描画精度を高くできるな
どの利点がある。
【0105】なお、定常運転中に加熱する場合におい
て、被洗浄部分9以外の部分を低温に保ちたい場合は、
その低温に保ちたい部分に低温の液体が流れるように、
被洗浄部分9の場合と同様に、パイプや恒温漕や熱電対
等で構成された温度調整機構を設ければ良い。
【0106】(第3の実施例)図11は、本発明の第3
の実施例に係る鏡筒内部を洗浄する機構を有する洗浄機
能付き電子ビーム露光装置の概略構成を示す模式図であ
る。
【0107】本実施例の洗浄機能付き電子ビーム露光装
置が第1の実施例のそれと異なる点は、被洗浄部分9の
加熱手段として、加熱されたガスを利用していることに
ある。これを実現するために、本実施例では、ヒーター
10で加熱される原料タンク3aが付け加えられてい
る。
【0108】また、第1の実施例と同様に、被洗浄部分
9の温度を熱電対13によりモニターし、フィードバッ
ク制御により被洗浄部分9の温度を一定に保持できるよ
うになっている。ここで、被洗浄部分9の代わりに、排
気口の温度をモニタしても良い。
【0109】更に、オーリング20だけではガスの通路
を制限できない構造になっている場合には、本実施例の
ようにアダプタリング21とオーリング20と組み合わ
せるなどして、プラズマの通路を被洗浄面で囲まれる部
分に制限すれば良い。
【0110】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではないく、以下のように種々変形して実施でき
る。
【0111】例えば、上記の3つの実施例では被洗浄部
分として電極、その材質として金を例に挙げたが、その
他の部分(例えばアパーチャ等)の別の材質(例えば白
金等)でも、本発明は有効である。この場合も、洗浄後
は表面に酸化膜等が形成されるので、加熱する手段を具
備し、酸化膜等を昇温脱離することにより、本発明の洗
浄効果を高めることができる。このときの設定温度や加
熱時間や加熱温度勾配などは、材質、真空度、酸化の様
子によって適切に選んでやれば良い。
【0112】また、第1,第3の実施例は、加熱手段を
被洗浄部分だけに設けた場合だけについて説明したが、
必要に応じて被洗浄部分以外の部分に加熱手段を設け酸
化膜を脱離させることも可能である。また、熱伝導を適
当に良くすることによって、一ケ所を加熱することで、
必要な部分を全て加熱できるようになる。
【0113】また、プラズマの通路を限定する手段とし
て以下のようなものを採用しても良い。
【0114】すなわち、上実施例のようにオーリングな
どを用いて、通路を厳密なもの、つまり、他の通路にプ
ラズマがほとんど漏れないようにする代わりに、例え
ば、図13に示すように、蓋22をかぶせコンダクタン
スを十分小さくしてやるだけでも良い。この蓋22の材
質に活性ガスを失活させ易いNiなどを用いれば、周辺
部の材料を腐食から守ることもできる。
【0115】勿論、図13のような手段より、オーリン
グなどを用いてより通路を厳密にした方がより効果があ
がる。このときに使用するオーリングはバイトンなどの
材質でも良いし、腐食が問題になる場合は耐腐食性のあ
る材質、例えば、カルレッツなどを使用すれば良い。ま
た、メタル性のガスケット等でも良い。
【0116】また、プラズマの通路を限定する他の手段
として、図14に示すように、図示しない手段により所
定の位置に保持された被洗浄部分9の周辺を円筒23で
覆う方法もある。この円筒23の材質はSUSなどの金
属を使用しても良いし、用途に合わせ適宜選べば良い。
【0117】なお、プラズマの通路を被洗浄面内に限定
した場合、定常運転中の真空排気が効率よく行なわれな
い可能性があるが、これにはゲートなどを設けて洗浄中
と定常運転中でガスの通路を適切に変えるようにしてや
れば良い。
【0118】(第4の実施例)図15は、本発明の第4
の実施例に係る鏡筒内部を洗浄する機構を有する洗浄機
能付き電子ビーム露光装置の概略構成を示す模式図であ
る。
【0119】図15において、31は電子ビーム露光装
置の鏡筒を示しており、この鏡筒1は大きく分けて、電
子ビームを発生するところのビーム発生部7と偏向用電
極39等により構成される電子ビームを偏向制御する光
学系とからなる。
【0120】鏡筒31内の上下にはゲートバルブ36が
設けられている。これらゲートバルブ36により、鏡筒
31内を電子ビームを発生するところのビーム発生部3
7、試料を収容するところの露光チャンバ38および光
学系を真空的に分離できるようになっている。また、ゲ
ートバルブ36の内側の上下にはアパーチャ35が設け
られ、これらアパーチャ35の内側には偏向用電極39
が設けられている。また、下方のゲートバルブ36側に
ある排気口はドライポンプやロータリーポンプなどの排
気用ポンプ34に接続されている。
【0121】鏡筒31の外部にはプラズマ生成部32が
設けられ、このプラズマ生成部32には、切替えバルブ
41により、前洗浄用のガスが入った第1の原料タンク
33内または後洗浄用のガスが入った第2の原料タンク
40内の一方のプラズマ源ガスが供給され、そして、供
給されたプラズマ源ガスをマイクロ波励起し、プラズマ
を生成する。
【0122】第1の原料タンク33内には、例えば、O
2 とCF4 の混合ガスが前洗浄用のガスとして収容され
ている。また、後洗浄用の原料タンク40内には、例え
ば、H2 Oが後洗浄用のガスとして収容されている。
【0123】次にこのように構成された洗浄機能付き電
子ビーム露光装置の鏡筒31内の洗浄方法について述べ
る。
【0124】まず、切換えバルブ41により第1の原料
タンク33内の前洗浄用のガス(O2 とCF4 との混合
ガス)を選択的にプラズマ発生装置32に供給し、上記
ガスのプラズマまたは活性種を鏡筒31内に流して、洗
浄部分であるアパーチャ35および偏向用電極39の表
面に付着した炭化水素系の内部汚染物を酸化し、気化す
ることにより、内部汚染物を除去する。ここで、アパー
チャ35および偏向用電極39の表面は金により形成さ
れている。また、気化したガスはポンプ34により排気
口を介して外部に排出される。このとき、洗浄部分の表
面は従来と同様に酸化されたり、フッ化されたりする。
【0125】次に切換えバルブ41により第2の原料タ
ンク40内の後洗浄用のガス(H2Oガス)を選択的に
プラズマ発生装置32に供給し、上記ガスのプラズマま
たは活性種を鏡筒31内に流して、洗浄部分の表面に形
成された酸化膜やフッ化膜を除去する。酸化やフッ化が
除去されるメカニズムはいくつかあるが、例えば、H2
Oガスのプラズマにより酸化された洗浄部分の表面が還
元されるからである。このとき、鏡筒31内に供給され
たガスや、還元等により発生したガスは、ポンプ34に
より外部に排出される。
【0126】かくして本実施例によれば、前洗浄(通常
通りの洗浄)を行なった後に、この前洗浄により生じた
ドリフトの原因となる酸化膜やフッ化膜を後洗浄により
除去できるので、精度の高い描画が行なえるようにな
る。
【0127】更に、本実施例によれば、後洗浄用のガス
が収まった第2の原料タンクと、前洗浄用の第1の原料
タンクと、第2の原料タンクとを切り換えるためのバル
ブを従来の洗浄機能付き電子ビーム露光装置に追加する
だけ酸化膜等の除去を行なえるようになり、加熱による
酸化膜等の除去に比べて装置構成が簡単になり、また、
加熱による鏡筒の機械的精度劣化という問題もない。
【0128】なお、本実施例では、第1の原料タンクと
第2の原料タンクとをバルブにより切り換える方法を取
ったが、その代わりに、第1の原料タンクを取り付けて
前洗浄を行なった後、第1の原料タンクをはずして第2
の原料タンクを取り付けて後洗浄を行っても良い。
【0129】本実施例において重要な点は洗浄部分の材
料と後洗浄用のガスとの組合わせにある。すなわち、洗
浄部分の表面は、金、白金、パラジウム、あるいはこれ
らの合金により形成し、そして、後洗浄用のガスとし
て、H2 Oガス、N2 ガス、H2 ガス,希ガス(不活性
ガス)、あるいはこれらの含む混合ガスを使用すること
により、前洗浄工程で形成された酸化膜等を効果的に除
去できる。
【0130】以下、このことについて具体的に説明す
る。
【0131】まず、洗浄部分の表面が金により形成され
ている場合、金部材の表面に付着あるいは形成された汚
染物を除去するために、前洗浄用のガスとしてO2 とC
4との混合ガスを使用すると、金表面が酸化される。
【0132】図16(a)にそのことを示す上記前洗浄
用のガスで洗浄した金表面のXPS測定の結果を示す。
図16(a)から、本来の材料である金のスペクトルS
P1の他に、酸化による金のサテライトSP2が現れて
いることが分かる。
【0133】ここで、この酸化した金表面に後洗浄用の
ガスとしてのH2 Oガスを放電して生成したプラズマ
(活性ガス)を供給すると、金表面の酸化膜が除去され
る。
【0134】図16(b)にそのことを示す上記後洗浄
用のガスで洗浄した表面が酸化された金部材の表面のX
PS測定の結果を示す。図16(b)から、Auのサテ
ライトSP2は消失し、完全に清浄な金の場合と同様な
スペクトルが得られていることが分かる。
【0135】つまり、図16から、H2 Oガスと金との
組合せの場合には、ほぼ完全な清浄効果が得られること
が分かる。
【0136】図17(a)は、表面が酸化されたニッケ
ル部材のXPS測定の結果である。図17(a)から、
2つのNiのスペクトルと2つのNiのサテライトとが
現れていることが分かる。
【0137】図17(b)は、上記表面が酸化されたニ
ッケル部材をH2 Oガスを放電して生成したプラズマに
より洗浄した後のXPS測定の結果である。図17
(b)から、Niの酸化サテライトは依然として残って
いることが分かる。
【0138】つまり、図17からH2 Oガスとニッケル
との組合せの場合には、十分な清浄効果は得られないこ
とが分かる。
【0139】なお、本発明者等の研究によれば、加熱に
より酸化膜等の除去方法には以下のような事実があるこ
とが分かった。すなわち、本実施例の除去方法と類似し
て、洗浄部分の材料によっては十分な洗浄効果が得られ
ないことが分かった。
【0140】図18は、そのことを示すXPS測定の結
果であり、図18(a)は、表面が酸化された金部材を
150度で加熱した場合のスペクトルを示している。ま
た、図18(b)は、表面が酸化されたニッケル部材を
150度で加熱した場合のスペクトルを示している。
【0141】図18から、金の場合にはそのサテライト
は消失し、ほぼ完全な清浄効果が得られ、一方、ニッケ
ルの場合にはそのサテライトは残存し、十分な清浄効果
が得られないことが分かる。
【0142】したがって、第1〜第3の実施例に示され
る酸化膜除去方法は、被洗浄部品表面の材質が適当に選
ばれた場合にのみ有効で、その材質とはAu、Pt、P
dあるいはその合金である。
【0143】なお、第1〜第4の実施例では、鏡筒の上
下にゲートバルブを設けているが、下側、つまり、試料
室側にはゲートバルブが設けられていなくても良い。ま
た、ゲートバルブの代わりに、排気コンダクタンスの小
さなスリーブを設けても良い。
【0144】(第5の実施例)図19は、本発明の第5
の実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光装置の概略
構成を示す模式図である。
【0145】図19において、51は電子ビーム露光装
置の鏡筒を示しており、この鏡筒51の上下にはゲート
バルブ56が設けられている。これらのゲートバルブ5
6により鏡筒51内を電子ビームの発生するところの電
子ビーム発生部分57および試料を収容するところの露
光チェンバ58から遮断できる。
【0146】なお、差圧を保つ手段として、ゲートバル
ブの代わりに、コンダクタンスの十分小さいオリフィス
とポンプを用いて差動排気を行ない、鏡筒51とビーム
発生部57、鏡筒51とビーム発生部58との間に十分
な差圧が保てる構造にしても良い。
【0147】また、鏡筒61の外部にはプラズマ生成部
52が設けられ、原料タンク53から供給されるガス
(ここではCF4 とO2 の混合ガス)をマイクロ波放電
し、プラズマを生成する。このプラズマは鏡筒51に流
入する。
【0148】プラズマの導入部分にはグリッド60,6
1が設けられ、電源62により、グリッド60,61に
それぞれプラズマ発生部分に対して正の電位と負の電位
を与えることができるようになっている。すなわち、グ
リッド60,61および電源62により活性種導入手段
が構成されている。
【0149】これらグリッド60,61により、プラズ
マ中の正イオン負イオンはともに跳ね返され鏡筒51に
流入できなくなる。これによって、鏡筒51内部に電気
的に中性な活性種のみを選択的に導入できるようになっ
ている。この活性種は鏡筒51内でアパーチャ(オリフ
ィス)55や静電偏向器59上に付着した汚染物と反応
し、気化して、排気用ポンプ54により排気される。
【0150】(第6の実施例)図20、本発明の第6の
実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光装置の概略構
成を示す模式図である。なお、図19の洗浄機能付き電
子ビーム露光装置と対応する部分には図19と同一符号
を付してあり、詳細な説明は省略する。
【0151】本実施例の洗浄機能付き電子ビーム露光装
置が第5の実施例のそれと異なる点は、偏向器59の上
下に流路制限用のオーリング65が設けられていること
にある。偏向器59は図示しない手段により所定の位置
に保持されている。
【0152】これにより、グリッド60,61により装
置内に選択的に導入された活性種により、被洗浄部分を
効率良く洗浄できるとともに、周辺部分へのダメージも
防止できるようになる。
【0153】図21は、他の活性種導入手段を示す模式
図である。図21中、72はマイクロ波の電源、73は
マイクロ波放電のためのキャビティーを示している。こ
のキャビティー73は接地されている。また、74a,
74bは静電場を生成するためのグリッドを示してお
り、グリッド74aには+20V、グリッド74bには
−20Vの電位が印加されている。また、71はプラズ
マ発生部分の石英製の放電管を示している。
【0154】放電管71とグリッド74a,74bとの
間にすき間があるが、このすき間はイオンを追い返すの
に十分な電場が維持できる程度に十分小さい。また、7
5はオーリングを示している。
【0155】上記の如くにグリッド74a,74bにそ
れぞれ正電位、負電位を印加することにより、キャビテ
ィー73で放電しプラズマ化したガスのうちイオンは、
グリッド74a,74bにより跳ね返されるので、鏡筒
51内に流入するのは電気的に中性な活性種のみとな
る。
【0156】図22は、他の活性種導入手段を示す模式
図である。放電管71は上述しように石英製であるの
で、つまり、放電管71は電気的に絶縁性な物質により
形成されているので、図示の如くに、放電管71の外部
に円筒型の電極76a,76bを設け、これら電極76
a,76bにそれぞれ正電圧、負電圧を与えて静電場を
形成すれば、イオンを追い返すことができ、よって電気
的に中性な活性種を鏡筒51内に選択的に導入すること
が可能となる。
【0157】図23は、他の活性種導入手段を示す模式
図である。図中、71aは放電管を示しており、この放
電管71aは石英製の部分と金属製の部分とを交互に配
置した構成になっている。図中、77,78は金属製の
部分を示している。金属製の部分にそれぞれ正電圧、負
電圧を印加することにより、図22の場合と同様に、電
気的に中性な活性種を鏡筒51内に選択的に導入するこ
とができる。
【0158】図24は、他の活性種導入手段を示す模式
図である。キャビティー73はアースに対して−20V
の電圧が印加されている。これによって正のイオンはこ
の領域に閉じ込められる。
【0159】このとき、負のイオンは加速されて出てく
るが、電極79に負電圧を印加することにより負のイオ
ンを追い返すことができるので、図21〜図23の場合
と同様に、電気的に中性な活性種を鏡筒51内に選択的
に導入することができる。
【0160】なお、ここでは、円筒型の電極を用いたが
グリッド型の電極を用いても良い。ところで、述した図
21から図24の活性種導入手段は、活性種の生成に利
用するプラズマの密度(電子密度)や温度等によって、
適切に使い分ける必要がある。例えば、電子密度が電子
温度に比べてある程度大きくなると、遮蔽効果が働くた
め円筒型の電極よりグリッド型を用いる方が良い。ま
た、グリッドのメッシュも必要によりその大きさを調整
する必要がある。
【0161】なお、第5、第6の実施例では、試料室と
鏡筒を分離する手段として、ゲートバルブの代わりにコ
ンダクタンスの十分小さいオリフィスを用いているが、
もちろんゲートバルブを用いても良い。
【0162】(第7の実施例)図25は、本発明の第7
の実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光装置の概略
構成を示す模式図である。
【0163】図25において、81は電子ビーム露光装
置の鏡筒を示しており、この鏡筒81の上下にはゲート
バルブ86が設けられている。これらのゲートバルブ8
6により、鏡筒81内を電子ビームの発生するところの
電子ビーム発生部分87および試料を収容するところの
露光チェンバ88から遮断できる。
【0164】また、鏡筒81の外部にはプラズマ生成部
82が設けられ、94はそのコントローラである。この
プラズマ生成部82は原料タンク83から供給されるプ
ラズマまたは活性種のガス源(例えば、O2 とCF4
混合ガス)をマイクロ波励起してプラズマを生成する。
【0165】このプラズマは鏡筒81に流入する前に再
結合し、電気的に中性な活性種がメインになる。この活
性種は鏡筒内に流れ込みアパーチャ85や静電偏向器9
0の表面に付着した汚染物89と反応し、気化して排気
除去する。静電偏向器90は図示しない手段により所定
の位置に保持されている。
【0166】さらに、鏡筒の下側のアパーチャ85aの
下流側には洗浄の進行具合を測定するためのサンプル9
1およびこのサンプル91を載置するサンプルホルダー
92が備わっている。このサンプル91はゲートバルブ
86aで仕切られた予備室93へ鏡筒内部の真空度を劣
化させることなく搬入および搬出できるようになってい
る。なお、予備室93にガラス窓を設けておけば、この
ガラス窓から直接サンプル91の様子を調べることがで
きるようになる。
【0167】すなわち、サンプル91の搬出は、ゲート
バルブ86aを閉じ、ゲートバルブ86dを開いた状態
で、予備室93内を排気用ポンプ84aにより排気した
後、サンプルホルダー92を鏡筒81から搬出すること
により行なわれる。
【0168】一方、サンプル91の搬入は、ゲートバル
ブ86a,86dを閉じた状態で、予備室93内を排気
用ポンプ84aにより排気した後、ゲートバルブ86a
を開いてンプルホルダー92を鏡筒81に搬出すること
により行なわれる。
【0169】なお、予備室113の排気用ポンプ84a
は排気用ポンプ84と共用にしてバルブ等によって切り
替えて使用しても差しつかえない。
【0170】また、サンプル91の設置位置は使用して
いる鏡筒81内で洗浄が必要となる部分のうち、最も洗
浄効果が小さくなる部分の近傍に置くことが好ましい。
【0171】本実施例では、サンプル91として、シリ
コン基板上に成膜したカーボンを用いている。カーボン
膜の厚さは約1ミクロン程度とする。これは電子ビーム
露光装置では、この厚さに相当するほどの厚さの汚染物
が付着することはほとんどない十分安全係数を見積もっ
た値である。
【0172】洗浄中一定の時間が経過した後、鏡筒81
からサンプル91を搬出するが、鏡筒81内の洗浄は続
ける。そして、サンプル91のカーボン膜のエッチング
の様子を観察する。
【0173】カーボン膜が完全に除去されていなけれ
ば、サンプル91を鏡筒81内に戻して、カーボン膜が
完全に除去されるのを確認できるまで洗浄を行なう。こ
のようにして、カーボン膜が完全に除去できた段階で、
洗浄が完全に終了したことを確認できる。
【0174】なお、カーボン膜の厚さは、その装置の稼
働状況により適切に決める必要がある。また、カーボン
の代わりにレジストを用いても良い。要は洗浄ガス雰囲
気中でエッチングされるものを用いれば良い。さらに、
サンプル91として、カーボン膜あるいはレジストを成
膜する基板としてシリコン基板ではなく被洗浄部分と同
じ材質を用いても良いし、その他、適切に選ぶことが可
能である。
【0175】(第8の実施例)図26は、本発明の第8
の実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光装置の概略
構成を示す模式図である。なお、図25の洗浄機能付き
電子ビーム露光装置と対応する部分には図25と同一符
号を付してあり、詳細な説明は省略する。
【0176】本実施例の洗浄機能付き電子ビーム露光装
置が第7の実施例のそれと異なる点は、内部汚染物の除
去達成度をモニタするために、活性種の量を利用してい
ることにある。
【0177】すなわち、鏡筒81の下部のアパーチャ8
5aの下流は、ゲートバルブ86bを介して、四重極質
量分析器95に接続しており、この四重極質量分析器9
5は排気用ポンプ84aによって作動排気されている。
なお、96は四重極質量分析器95のコントローラを示
している。
【0178】ゲートバルブ86bは排気コンダクタンス
が小さく、これにより、洗浄中でも四重極質量分析器9
5が作動可能のように、鏡筒81と四重極質量分析器9
5との間で十分な差圧が確保できるようになっている。
【0179】実際のモニターは次のように行なう。すな
わち、洗浄中に活性種、例えば、酸素の活性種の量を測
定する。洗浄開始直後は汚染物が多く、活性種が汚染物
と反応するため検出される活性種の量はその分少ない。
しかし、洗浄が進行すると、反応しない活性種が増える
ため、検出できる活性種の量が増える。この検出量が飽
和した段階が、洗浄の終了を示すことになる。
【0180】なお、活性種の量を測定する代わりに、活
性種と汚染物との反応物の量を測定しても良い。この場
合、生成物の量が減少し、生成物を検出できなくなった
段階が、洗浄の終了である。さらに、プラズマ、プラズ
マと内部汚染物との反応物(これらはプラズマを用いた
場合)の量を測定しても良い。
【0181】また、四重極質量分析器は、分析器内で分
子の分解等が起こるため、ガスの量や、ガスの種類によ
っては、1つの質量数ではなく、複数の質量数に渡って
測定し、そのスペクトルの変化をみるほうが良い場合も
ある。
【0182】この場合も、スペクトルの変化(注目する
全ての質量数が同時に増加あるいは減少するとは限らず
あるものは増加しあるものは減少しあるものは増減を繰
り返すかもしれない)が飽和した段階が、洗浄の終了で
ある。
【0183】また、本実施例では、鏡筒81に直接四重
極質量分析器95を設置したが、この設置位置はより下
流の配管に設置しても良い。配管に設置する場合、鏡筒
81に設置するよりも、簡単に改造が行なえるという利
点がある。ただし、上述したように測定する質量数を適
切に選ぶ必要もある。
【0184】また、本実施例では、分析器として四重極
質量分析器95を用いたが、この分析器はその他の原理
の質量分析器でも良い。この場合も、プラズマ、活性
種、プラズマと内部汚染物との反応物または活性種と内
部汚染物との反応物の発光スペクトルを分析する。
【0185】また、質量分析器とレーザー等との組み合
わせ、プラズマ、活性種、プラズマと内部汚染物との反
応物または活性種と内部汚染物との反応物の吸収スペク
トルを分析する装置を用いても良い。
【0186】(第9の実施例)図27は、本発明の第9
の実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光装置の概略
構成を示す模式図である。なお、図26の洗浄機能付き
電子ビーム露光装置と対応する部分には図26と同一符
号を付してあり、詳細な説明は省略する。
【0187】本実施例の洗浄機能付き電子ビーム露光装
置が第8の実施例と異なる点は、モニタリング手段とし
て、四重極質量分析器95の代わりに、分光器98を用
いたことにある。図27におて、99は分光器98のコ
ントローラを示し、100はフィルター付きのレンズを
示している。
【0188】本実施例では、発光を増幅するためにアシ
ストガスとしてNOガスを用いている。このNOガスは
アシストガス源97から供給される。また、NOガスの
供給量(流量)はバルブ86cにより調節できるように
なっている。
【0189】本実施例によれば、活性種である酸素だけ
では発光が小さい場合でも、NOガスと酸素との反応に
より、発光全体は大きいものとなるので、酸素の量を見
積もることが可能となる。この場合も、先の実施例と同
様に、活性種(酸素)の量、つまり発光の強度の変化が
飽和した段階が洗浄の終了となる。
【0190】本実施例では、酸素の活性種を検出するこ
とを考えたが、酸素以外の他の活性種でも、その活性種
に対して適切なアシストガスを選ぶことにより、検出可
能である。もちろん、十分な発光が得られる場合は、ア
シストガスは不用である。また、アシストガスの代わり
に、活性種と反応を起こす金属プレート等のアシストソ
リッドを配置しても良い。
【0191】(第10の実施例)図28は、本発明の第
10の実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光装置の
概略構成を示す模式図である。なお、図26の洗浄機能
付き電子ビーム露光装置と対応する部分には図26と同
一符号を付してあり、詳細な説明は省略する。
【0192】本実施例では、静電偏向器90とアパーチ
ャ85との間にオーリング101を設け、活性種の流路
を制限している。さらに、ノズ102が鏡筒81に挿設
されている。これにより、活性種はこのノズル102を
通って被洗浄部分近傍に運ばれ、吹き付けられる。
【0193】本実施例によれば、活性種の流路を制限す
ることにより洗浄効果が改善されるのに加えて、ノズル
102を用いることによりさらに洗浄効果が改善され
る。
【0194】これは、ノズルを用いて活性種を流すこと
により、鏡筒81内に導入される途中に活性種が失活し
てしまうのを防止できるからである。
【0195】ここで、ノズル102は、石英、テフロ
ン、サファイア、セラミック等の絶縁性の物質が好まし
い。これは金属に比べて活性種が失活しにくいからであ
る。さらに、ノズル102の外面を導体、例えば、金で
コートすると、通常運転時のノズル102のチャージア
ップを低減できる。
【0196】(第11の実施例)図29は、本発明の第
11の実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光装置の
要部の概略構成を示す模式図である。なお、図28の洗
浄機能付き電子ビーム露光装置と対応する部分には図2
6と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略する。
【0197】本実施例の洗浄機能付き電子ビーム露光装
置が第10の実施例のそれと異なる点は、可動式のノズ
ル102を用いたことにある。このノズル102の内面
は石英、外面は金でコートされている。
【0198】ノズル102をを可動式にしておくと、通
常運転時には退避させておき、洗浄時に鏡筒中心部まで
挿入させることができる。なお、105はオーリングを
示している。
【0199】図29において、点107は鏡筒81の中
心軸、つまり、電子ビームの位置を示している。鏡筒8
1の中心部107からの破線が示すように、ノズル10
2の内面が鏡筒81の中心軸86、つまり、電子ビーム
から見える。
【0200】このため、ノズル102の外面を金属でコ
ートしても、ノズル102の絶縁性の内面が電子ビーム
から見えることになるので、内面がチャージアップする
可能性がある。
【0201】本実施例では、このような不都合を回避す
るために、アースされ、表面が導体でコートされたシャ
ッター103を用いている。
【0202】すなわち、通常運転中は、ベローズ104
により真空に影響を与えずに、シャッター103を破線
106の位置まで移動させ、ノズル102の内面が鏡筒
81の電子ビームから見えないようにし、電子ビーム中
の電子によるノズル102の内面のチャージアップを防
止している。
【0203】なお、ベローズ104の表面をコートする
金属としては、例えば、金、白金または白金と金との合
金を用いる。また、(第12の実施例)図30は、本発
明の第12の実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光
装置の要部の概略構成を示す模式図である。なお、図2
9の洗浄機能付き電子ビーム露光装置と対応する部分に
は図29と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略す
る。
【0204】本実施例の洗浄機能付き電子ビーム露光装
置が第11の実施例と異なる点は、先端部分がドーナツ
形状のノズル102を用いたことにある。ノズル穴はド
ーナツ形状の先端部分の内側の内周面に沿って設けられ
ている。
【0205】このようなノズル102を用いることに伴
って、円柱状のシャッター108を用いている。すなわ
ち、通常運転中は、ベローズ109により、円柱状のシ
ャッター108が破線110の位置に移動させることに
より、ノズル102を電子ビームから完全に隠すことが
可能となっている。
【0206】なお、他の形状のノズルを使用した場合
や、ノズル以外の絶縁製部材物が洗浄に必要な場合に
は、それぞれの形状に応じて適切な方法でシャッターを
設けることにより、通常運転中の絶縁製部材のャージア
ップを防ぐことができる。
【0207】(第13の実施例)図31は、本発明の第
13の実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光装置の
要部の概略構成を示す模式図である。なお、図25の洗
浄機能付き電子ビーム露光装置と対応する部分には図2
5と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略する。
【0208】本実施例は、サンプルとして、被洗浄部分
と同じ材料を用いたサンプルを用いた例である。ここで
は、主たる被洗浄部分が静電偏向器としているので、そ
の直下にダミーの静電偏向器を用いている。
【0209】すなわち、ガス流に対して下流側の静電偏
向器90には、静電偏向器90と同じ材質のダミー電極
91が設けられいてる。
【0210】ダミー電極91は通常運転時も鏡筒81内
に設けたままにしておき、ビームドリフトが現われてき
たら洗浄を行なう。そして、洗浄中にサンプルとしての
ダミー電極91を取り出し、汚染物の除去状況を確認
し、ダミー電極91に汚染物が存在しなくなった段階
で、洗浄を終了する。
【0211】本実施例によれば、実際に鏡筒81内で付
着した汚染物を除去し、評価するので、非常に正確に洗
浄の終了が決定できる。
【0212】本実施例では、静電偏向器90とは別個の
ダミー電極91を用いたが、静電偏向器90の一部分
が、ダミー電極91の場合と同様に、搬入・搬出可能と
なるように、静電偏向器90を構成していも良い。
【0213】(第14の実施例)図32は、本発明の第
14の実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光装置の
概略構成を示す模式図である。
【0214】図32において、121は電子ビーム露光
装置の鏡筒を示しており、この鏡筒121は大きく分け
て、電子ビームを発生するところのビーム発生部127
と偏向用電極等から構成される電子ビームを偏向制御す
る光学系とからなる。
【0215】鏡筒121内の上下にはゲートバルブ12
6が設けられている。これらゲートバルブ126によ
り、鏡筒121内を電子ビームを発生するところのビー
ム発生部127、試料を収容するところの露光チャンバ
128および上記光学系を真空的に分離できる。更に、
鏡筒121内の大部分を10-7Torrの減圧に保持し
たまま、鏡筒121内に10-2〜数10Torrのプラ
ズマまたは活性種の内部汚染物除去用ガスを流すことが
でき、洗浄後に減圧を回復する時間を大幅に短縮するこ
とができる。
【0216】また、図中、120は鏡筒121の外部に
設けられ、この鏡筒121から着脱自在なプラズマ生成
部を示している。このプラズマ生成部120は、大きく
分けて、第1の原料ガスタンク122と、第2の原料ガ
スタンク123と、これら原料ガスタンク122,12
3内の各原料ガスの混合ガスをマイクロ波励起等の手段
により、プラズマまたは活性種を生成する内部汚染物除
去用ガス生成装置130と、この内部汚染物除去用ガス
生成装置130を制御するためのコントローラ125
と、着脱手段131の一部分を構成する着脱部とから構
成されている。なお、図中、プラズマ生成部120内の
129a〜129cはゲートバルブを示している。
【0217】さらに、鏡筒121の外部には、この鏡筒
121から着脱自在な排気部140が設けられている。
この排気部140は、大きく分けて、鏡筒121内のガ
ス等を外部に排気するためのドライポンプやロータリー
ポンプなどの排気用ポンプ124と、着脱手段132の
一部分を構成する着脱部と、この着脱部と排気用ポンプ
124との間に設けられたゲートバルブ129eとから
構成されている。
【0218】本実施例の洗浄機能付き電子ビーム露光装
置には、鏡筒121の外部に設けられ、この鏡筒121
から着脱自在なガス生成部120および排気部140が
用いられている。
【0219】したがって、通常運転時(露光時)に、鏡
筒121からガス生成部120および排気部140をは
ずすことにより、ガス生成部120および排気部140
の悪影響を無くすことができるので、精度の高い抽画が
可能となる。
【0220】さらに、1組のガス生成部120と排気部
140とを複数の同じ洗浄機能付き電子ビーム露光装置
で共有すれば、コストの上昇を効果的に防止できる。な
お、共有するガス生成部120と排気部140との組数
は、使用する洗浄機能付き電子ビーム露光装置の数未満
であれば、コスト削減の目的は達成される。
【0221】さらに、着脱部の形状を適切に選ぶことに
より、1組のガス生成部120と排気部140とを洗浄
機能付き電子ビーム露光装置とは異なる荷電ビーム装
置、例えば、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Elect
ron Microscope)と共有することもできる。
【0222】なお、本実施例では、ガス生成部120お
よび排気部140の両方が着脱自在な場合について説明
したが、ガス生成部120のみが着脱自在であっても良
い。この場合、通常運転時にゲートバルブ129fを閉
じることにより、排気部140の悪影響を低減できる。
【0223】また、ガス生成部120および排気部14
0の両方が着脱自在でない場合には、通常運転時にゲー
トバルブ129d,fを閉じる。ゲートバルブ129d
を閉じることにより、排気用ポンプ124はガス生成部
120に係る部分の排気を行なわずに済むので、鏡筒1
21内の排気をスムーズに行なうことができ、鏡筒12
1内を高真空に保つことが容易になる。
【0224】図33は、着脱手段131の具体的な構成
を示す断面図である。この着脱手段131は、ガス生成
部120側の着脱部132がアダプタ133を介して鏡
筒121側の着脱部134に接続するタイプのものであ
る。
【0225】ガス生成部120側の着脱部132、アダ
プタ133側の着脱部132、アダプタ133側の着脱
部134および鏡筒121側の着脱部134の径は全て
同じであり、これにより、アダプタ133は、ガス生成
部120側の着脱部132、鏡筒121側の着脱部13
4とそれぞれ着脱自在になっている。
【0226】アダプタ133内には可動式のノズル13
5が設けられている。これにより、例えば、鏡筒121
の内部が複雑な構造である場合には、ノズル135を鏡
筒中心部まで挿入することにより、効果的な洗浄を行な
うことが可能となる。
【0227】なお、SEM等の荷電ビーム装置の場合に
は、ノズル135が邪魔になって、ガス生成部120と
鏡筒121との接続が困難になる可能性があるが、この
ような場合には、アダプタ133をはずし、ガス生成部
120と鏡筒121とを直接接続するば良い。
【0228】また、ガス生成部120側の着脱部132
の径と鏡筒121側の着脱部134の径とが異なる場合
には、アダプタ133の代わりに、径変換用のアダプタ
を用いることにより、ガス生成部120と鏡筒121と
を着脱自在にすることができる。このように適切なアダ
プタを用いることにより、装置の制限を受けずに、ガス
生成部120と鏡筒121とを着脱自在にすることがで
きる。
【0229】また、本実施例のように、装置本体とは独
立したガス生成部120を用意すれば、洗浄機能を有し
ない荷電ビーム装置の既存のポートにガス生成部120
を接続することにより、容易に洗浄機能を持たせること
ができるようになる。
【0230】また、既存のポートが存在しない場合で
も、ポートを設ける程度の比較的簡単な改造で洗浄機能
を付加させることが可能となる。
【0231】なお、第7〜第14の実施例では、試料室
の真空分離の手段として、ゲートバルブを用いている
が、排気コンダクタンスの十分小さいオリフィスを代わ
りに用いることも可能である。
【0232】(第15の実施例)図34は、本発明の第
15の実施例に係る洗浄機能付きSEMの概略構成を示
す模式図である。
【0233】図34において、141はSEMの鏡筒を
示しており、この鏡筒141はゲートバルブ143によ
り上方の電子銃側と真空分離され、また、コンダクタン
スの小さなスリーブ142により下方の試料側と真空分
離されている。なお、このコンダクタンスの小さなスリ
ーブの代わりにゲートバルブを設けても良い。
【0234】この鏡筒141の内部には、洗浄部品であ
るアパーチャ149が設けられている。アパーチャ14
9は図示しない手段により所定の位置に保持されてい
る。一方、鏡筒141の外部には、内部汚染部除去用ガ
スであるプラズマまたは活性種を生成し、着脱手段14
7により鏡筒141から着脱自在なガス生成部が設けら
れている。このガス生成部は、第1の原料ガスタンク1
44、第2の原料ガスタンク145、プラズマ発生装置
146等により構成されている。
【0235】さらに、鏡筒141の外部には、鏡筒14
1内のガスを外部に排気する排気用ポンプ151により
構成された排気部が設けられ、この排気用ポンプ部は着
脱手段150により鏡筒141から着脱自在となってい
る。
【0236】なお、図中、148a,148bはゲート
バルブを示しており、ガス生成部、排気部を鏡筒141
からはずす際に、これらゲートバルブ148a,148
bを閉じることにより、鏡筒141内の真空度を所定レ
ベルに維持できる。
【0237】本実施例の洗浄機能付きSEMは、ガス生
成部、排気部が鏡筒141から着脱自在な構成になって
いるので、通常運転時における精度低下の防止や、コス
ト上昇の抑制など、第14の実施例の洗浄機能付き電子
ビーム露光装置と同様な効果が得られる。
【0238】本実施例では、ガス生成部120および排
気部140の両方が着脱自在な場合について説明した
が、ガス生成部120のみが着脱自在であっても良い。
【0239】なお、第14、第15の実施例において
は、ガス生成部の全体が鏡筒の外部に設けられ、ガス生
成部の全体が鏡筒から着脱自在であったが、ガス生成部
の一部分(例えば、プラズマ生成装置、コントローラ)
を鏡筒内に設け、他の部分だけが鏡筒から着脱自在にし
ても良い。同様に、排気部の一部だけを着脱自在にして
も良い。
【0240】(第16の実施例)図35は、本発明の第
16の実施例に係る洗浄機能付き電子ビーム露光装置の
要部を示す模式図である。
【0241】図中、161は鏡筒を示しており、この鏡
筒161内に被洗浄部分である偏向電極162が設けら
れている。この偏向電極162の上部にはオーリング等
の固定式のガス流路制御手段164が設けられている。
一方、偏向電極162の下部には腐食防止用の可動式の
仕切り板163が設けられている。
【0242】通常運転時には、真空排気をスムーズに行
なうために、仕切り板163は実線で示された上方の位
置(待機位置)にある。一方、洗浄を行なう場合には、
隙間が完全に無くなるまで、あるいは活性種またはプラ
ズマが失活する程度の隙間になるまで、仕切り板163
を破線で示された下方の位置に移動させる。
【0243】これにより、偏向電極162の背面にある
配線等の腐食を嫌う部品を活性種またはプラズマから保
護できるので、洗浄後の排気をスムーズに行なうことが
できるようになる。
【0244】なお、本実施例では、ガス流路制御手段1
61を固定式としたが、仕切り板163と同様に可動式
にしても良い。この場合、可動後の隙間のコンダクタン
スが十分に小さくなるようにする。すなわち、可動後の
隙間を通るガスの流量が、被洗浄部分を流れるガスの流
量に対して、十分に小さくなるようにする。
【0245】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。例えば、上記実施例では、本発明を電
子ビーム露光装置、SEMに適用した場合について説明
したが、本発明は他の荷電ビーム装置に適用できる。他
の荷電ビーム装置としては、例えば、透過型電子顕微
鏡、分析電子顕微鏡、走査型トンネル顕微鏡、収束イオ
ンビーム装置、電子プローブマイクロアナライザ、ウェ
ハプロセス評価装置、微細加工評価装置、走査型イオン
顕微鏡などがあげられる。
【0246】また、プラズマの通路を限定する発明と洗
浄を2段階で行なう発明とを組合わせても良い。
【0247】また、上記実施例では、光学系と露光チェ
ンバとを真空的に分離する電子ビーム露光装置の場合に
ついて説明したが、光学系と露光チェンバとは必ずしも
真空的に分離する必要はない。露光チェンバと鏡筒内と
の差圧を十分保ちたい場合には、排気コンダクタンスの
十分小さいオリフィス(開口)を設けることで達成でき
る。
【0248】また、上記実施例では、洗浄ガスとしてC
4 ガスとO2 ガスとの混合ガスを用い場合について主
として説明したが、上記混合ガスと同様な効果が得られ
る他の洗浄ガスを用いても良い。他の洗浄ガスとして
は、例えば、オゾンガス、オゾンを含む混合ガス、H2
ガス、NF3 ガス、COF2 ガス、SF6 ガス、H2
ガスおよびO2 ガスからなるガス群から選ばれたガスの
混合ガスであって、フッ素と酸素とを含む混合ガスがあ
げられる。
【0249】また、上記実施例では、流路制御手段とし
て、オーリングを用いた場合について主として説明した
が、要は気密を保持することによりガスの流れを制御で
きるものであれば良い。
【0250】また、上記実施例では、チャンバが鏡筒の
下に設けられている荷電ビーム装置の場合について説明
したが、本発明は、チャンバが鏡筒の上に設けられてい
る荷電ビーム装置にも適用できる。
【0251】その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施できる。
【0252】
【発明の効果】以上詳述したように本発明(請求項1〜
5)によれば、流路制御手段が設けられ、これによりガ
スの流れを制限でき、プラズマや活性種の洗浄能力の低
下を防止でき、効率良く洗浄を行なえるようになる。ま
た、これにより、放電のためのパワーを小さくでき、簡
単な装置構成でも効果的な洗浄が可能となる。
【0253】また、本発明(請求項6〜8)によれば、
洗浄用ガスとして、区画部分の内部汚染物の除去に供す
る第1のプラズマまたは活性種からなる第1の内部汚染
物除去用ガスと、この第1の内部汚染物除去用ガスが供
されることにより区画部分の内部に形成された内部汚染
物を除去する第2のプラズマまたは活性種からなる第2
の内部汚染物除去用ガスとを発生するものを用いている
ので、第1の内部汚染物除去用ガスしか用いてない従来
の荷電ビーム装置に比べて、内部汚染物の除去がより完
全になり、もって描画精度の向上を図ることができるよ
うになる。
【0254】また、この方法では加熱の必要がなくな
り、加熱による機械的精度劣化の心配は不要になる。更
に、加熱機構も不要なので装置構成が簡単になる。
【0255】また、本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装
置(請求項9)によれば、活性種導入手段により、活性
種のみを選択的に区画部分に導入できるので、イオン等
の荷電粒子が装置に与える悪影響を無くすことができる
ようになる。
【0256】また、本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装
置(請求項10〜13)によれば、モニタリング手段に
より、内部汚染物除去の終了判定を正確に行なえ、荷電
ビーム装置の洗浄に起因するスループットの低下を防止
できるようになる。
【0257】また、本発明の洗浄機能付き荷電ビーム装
置(請求項14、請求項15)によれば、少なくとも一
部分が鏡筒の外部に設けられ、且つこの外部に設けられ
た部分が鏡筒から着脱自在なガス生成手段を用いている
ので、通常運転時に、鏡筒からガス生成手段をはずすこ
とにより、装置精度を高めることができる。さらに、一
つのガス生成手段を複数の洗浄機能付き荷電ビーム装置
で共有すれば、コストの上昇を防止できる。
【0258】本発明の荷電ビーム装置の洗浄方法(請求
項17、請求項18)によれば、内部汚染物除去用ガス
が所定の領域(荷電ビームが通過する領域と荷電ビーム
による散乱電子が当たる領域)を通過するようして、洗
浄を行なっているので、効率良く洗浄を行なえるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る洗浄機能付き電子
ビーム露光装置の概略構成を示す模式図
【図2】酸素プラズマによる洗浄前の電極表面のXPS
測定の結果を示す図
【図3】酸素プラズマによる洗浄後(加熱無し)の電極
表面のXPS測定の結果を示す図
【図4】酸素プラズマによる洗浄後(加熱有り)の電極
表面のXPS測定の結果を示す図
【図5】加熱により脱離したガスの分析結果を示す図
【図6】図5の横軸の時間とを温度との関係を示す図
【図7】洗浄前の電子ビームのドリフト量を示す図
【図8】従来の洗浄を行なった後の電子ビームのドリフ
ト量を示す図
【図9】本発明の洗浄を行なった後の電子ビームのドリ
フト量を示す図
【図10】本発明の第2の実施例に係る洗浄機能付き電
子ビーム露光装置の概略構成を示す模式図
【図11】本発明の第3の実施例に係る洗浄機能付き電
子ビーム露光装置の概略構成を示す模式図
【図12】汚染物による電子ビームの軌道変化を評価す
る方法を説明するための図
【図13】プラズマの通路を限定する手段を示す図
【図14】プラズマの通路を限定する他の手段を示す図
【図15】本発明の第4の実施例に係る鏡筒内部を洗浄
する機構を有する洗浄機能付き電子ビーム露光装置の概
略構成を示す模式図
【図16】金部材をH2 Oガスにより洗浄した場合のX
PS測定の結果を示す図
【図17】ニッケル部材をH2 Oガスにより洗浄した場
合のXPS測定の結果を示す図
【図18】加熱による洗浄方法の洗浄部材の材料の依存
性を示すXPS測定の結果を示す図
【図19】本発明の第5の実施例に係る洗浄機能付き電
子ビーム露光装置の概略構成を示す模式図
【図20】本発明の第6の実施例に係る洗浄機能付き電
子ビーム露光装置の概略構成を示す模式図
【図21】活性種導入手段の具体的な構成を示す模式図
【図22】他の活性種導入手段の具体的な構成を示す模
式図
【図23】他の活性種導入手段の具体的な構成を示す模
式図
【図24】他の活性種導入手段の具体的な構成を示す模
式図
【図25】本発明の第7の実施例に係る鏡筒内部を洗浄
する機構を有する洗浄機能付き電子ビーム露光装置の概
略構成を示す模式図
【図26】本発明の第8の実施例に係る鏡筒内部を洗浄
する機構を有する洗浄機能付き電子ビーム露光装置の概
略構成を示す模式図
【図27】本発明の第9の実施例に係る鏡筒内部を洗浄
する機構を有する洗浄機能付き電子ビーム露光装置の概
略構成を示す模式図
【図28】本発明の第10の実施例に係る鏡筒内部を洗
浄する機構を有する洗浄機能付き電子ビーム露光装置の
概略構成を示す模式図
【図29】本発明の第11の実施例に係る鏡筒内部を洗
浄する機構を有する洗浄機能付き電子ビーム露光装置の
概略構成を示す模式図
【図30】本発明の第12の実施例に係る鏡筒内部を洗
浄する機構を有する洗浄機能付き電子ビーム露光装置の
概略構成を示す模式図
【図31】本発明の第13の実施例に係る鏡筒内部を洗
浄する機構を有する洗浄機能付き電子ビーム露光装置の
概略構成を示す模式図
【図32】本発明の第14の実施例に係る洗浄機能付き
電子ビーム露光装置の概略構成を示す模式図
【図33】着脱手段の具体的な構成を示す断面図
【図34】本発明の第15の実施例に係る洗浄機能付き
SEMの概略構成を示す模式図
【図35】本発明の第16の実施例に係る洗浄機能付き
電子ビーム露光装置の要部を示す模式図
【図36】従来の洗浄機能付き電子ビーム露光装置の模
式図
【符号の説明】
1…鏡筒 2…プラズマ生成装置 3…原料タンク 4…排気用ポンプ 5…アパーチャ 6a,6b,6c,6d…ゲートバルブ 7…電子ビーム発生部 8…露光チャンバー 9…被洗浄部分 10…ヒーター 11…絶縁体 12…電源 13…熱電対 15…恒温漕 16…パイプ 17…ファラデーカップ 18…電流計 19a,19b…電子ビーム 20…オーリング 21…アダプタリング 22…蓋 23…円筒 31…鏡筒 32…プラズマ生成部 33…第1の原料タンク 34…排気用ポンプ 35…アパーチャ 36…ゲートバルブ 37…ビーム発生部 38…露光チャンバ 39…偏向用電極 40…第2の原料タンク 41…切換えバルブ 51…鏡筒 52…プラズマ生成装置 53…原料タンク 54…排気用ポンプ 55…アパーチャ(オリフィス) 56…ゲートバルブ 57…電子ビーム発生部 58…露光チャンバー 59…静電偏向器 60…グリッド 61…グリッド 62…電源 81…鏡筒 82…プラズマ生成装置 83…原料タンク 84,84a…排気用ポンプ 85,85a…アパーチャ(オリフィス) 86,86a,86b,86c,86d…ゲートバルブ 87…電子ビーム発生部 88…露光チャンバー 89…汚染物 90…静電偏向器 91…ダミー電極 92…サンプルホルダー 93…予備室 94…コントローラ 95…四重極質量分析器 96…コントローラ 97…アシストガス原 120…プラズマ生成部 121…鏡筒 122…第1の原料タンク 123…第2の原料タンク 124…排気用ポンプ 125…コントローラ 126…ゲートバルブ 127…ビーム発生部 128…露光チェンバ 129a〜129f…ゲートバルブ 130…内部汚染物除去用ガス生成装置 131…着脱手段 132…着脱手段 140…排気部 141…鏡筒 142…スリーブ 144…第1の原料タンク 145…第2の原料タンク 146…プラズマ発生装置 147…着脱手段 148a,148b…ゲートバルブ 149…アパーチャ 150…着脱手段 151…排気用ポンプ 161…鏡筒 162…偏向電極 163…仕切り板 164…ガス流路制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高松 潤 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 小笠原 宗博 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 杉原 和佳 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏光制御
    する光学系とからなる鏡筒と、 この鏡筒に接続して設けられ、荷電ビームが照射される
    試料が収容されるチェンバと、 前記荷電ビーム発生部と前記光学系とを真空的に分離す
    る第1の分離手段と、 この第1の分離手段によって区画された部分を排気する
    排気手段と、 前記区画部分に接続され、前記区画部分の内部汚染物の
    除去に供するプラズマおよび活性種の少なくとも一方か
    らなる内部汚染物除去用ガスを生成するガス生成手段
    と、 このガス生成手段により生成された内部汚染物除去用ガ
    スが、前記ガス生成手段から前記区画部分に導入され前
    記排気手段で排出される間に、前記内部汚染物除去用ガ
    スが所定の洗浄部分を通過するように、前記内部汚染物
    除去用ガスの流路を制御する流路制御手段とを具備して
    なることを特徴とする洗浄機能付き荷電ビーム装置。
  2. 【請求項2】前記所定の洗浄部分は、前記荷電ビームが
    通過する領域の部分と前記荷電ビームによる散乱電子が
    当たる領域の部分であることを特徴とする請求項1に記
    載の洗浄機能付き荷電ビーム装置。
  3. 【請求項3】前記区画部分は排気コンダクタンスの小さ
    な仕切りによって分割され、この分割された小区画部分
    毎に前記ガス生成手段、または前記ガス生成手段および
    前記排気手段が設けられていることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の洗浄機能付き荷電ビーム装
    置。
  4. 【請求項4】前記区画部分のうち、前記内部汚染物除去
    用のガスが通過する領域のうちの少なくとも所定の洗浄
    部分の表面の全てまたは一部が、金、白金、パラジウム
    またはこれらの金属の合金から形成され、且つ前記区画
    部分には前記汚染物除去用ガスの流路に沿って加熱手段
    が設けられていることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の洗浄機能付き荷電ビーム装置。
  5. 【請求項5】荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏光制御
    する光学系とからなる鏡筒と、 この鏡筒に接続して設けられ、荷電ビームが照射される
    試料が収容されるチェンバと、 前記荷電ビーム発生部と前記光学系とを真空的に分離す
    る第1の分離手段と、 この第1の分離手段によって区画された部分を排気する
    排気手段と、 前記区画部分に接続され、前記区画部分の内部汚染物の
    除去に供するプラズマおよび活性種の少なくとも一方か
    らなる内部汚染物除去用ガスを生成するガス生成手段
    と、 前記鏡筒内に挿設され、一部または全てが絶縁体で形成
    され、前記放電手段から前記区画部分に前記内部汚染物
    除去用ガスを導入するためのノズルと、 前記ノズルと前記荷電ビームとの間に設けられ、少なく
    とも表面が導電体で形成された可動式のシャッタとを具
    備してなることを特徴とする洗浄機能付き荷電ビーム装
    置。
  6. 【請求項6】荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏光制御
    する光学系とからなる鏡筒と、 この鏡筒に接続して設けられ、荷電ビームが照射される
    試料が収容されるチェンバと、 前記荷電ビーム発生部と前記光学系とを真空的に分離す
    る第1の分離手段と、 この第1の分離手段によって区画された部分を排気する
    排気手段と、 前記区画部分に接続され、前記区画部分の内部汚染物の
    除去に供する第1のプラズマおよび活性種の少なくとも
    一方からなる第1の内部汚染物除去用ガスと、この第1
    の内部汚染物除去用ガスが供されることにより前記区画
    部分の内部に形成された内部汚染物を除去する第2のプ
    ラズマおよび活性種の少なくとも一方からなる第2の内
    部汚染物除去用ガスとを生成するガス生成手段とを具備
    してなることを特徴とする洗浄機能付き荷電ビーム装
    置。
  7. 【請求項7】前記ガス生成手段により生成された第1お
    よび第2の内部汚染物除去用ガスが、前記ガス生成手段
    から前記区画部分に導入され前記排気手段で排出される
    間に、前記第1および第2の内部汚染物除去用ガスが所
    定の洗浄部分を通過するように、前記第1および第2の
    内部汚染物除去用ガスの流路を制御する流路制御手段を
    有することを特徴とする請求項6に記載の洗浄機能付き
    荷電ビーム装置。
  8. 【請求項8】前記区画部分のうち、前記内部汚染物除去
    用のガスが通過する領域のうちの少なくとも所定の洗浄
    部分の表面が、金、白金、パラジウムまたはこれら金属
    の合金から形成され、且つ前記第2の内部汚染物除去用
    ガスとなる原料ガスがH2 O、N2 、H2 、希ガスまた
    はこれらの混合ガスであることを特徴とする請求項6ま
    たは請求項7に記載の洗浄機能付き荷電ビーム装置。
  9. 【請求項9】荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏向する
    光学系とからなる鏡筒と、 この鏡筒に接続して設けられ、荷電ビームが照射される
    試料が収容されるチェンバと、 前記荷電ビーム発生部と前記光学系とを真空的に分離す
    る第1の分離手段と、 この第1の分離手段によって区画された部分を排気する
    排気手段と、 この区画部分に接続されるように前記鏡筒の外部に設け
    られ、活性種源ガスをプラズマ放電させ、前記区画部分
    の内部汚染物の除去に供する活性種を生成する活性種生
    成手段と、 この活性種生成手段と前記区画部分との間に静電場を生
    成し、前記活性種のみを前記区画部分に選択的に導入す
    る活性種導入手段とを具備してなることを特徴とする洗
    浄機能付き荷電ビーム装置。
  10. 【請求項10】荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏光制
    御する光学系とからなる鏡筒と、 この鏡筒に接続して設けられ、荷電ビームが照射される
    試料が収容されるチェンバと、 前記荷電ビーム発生部と前記光学系とを真空的に分離す
    る第1の分離手段と、 この第1の分離手段によって区画された部分を排気する
    排気手段と、 前記区画部分に接続され、前記区画部分の内部汚染物の
    除去に供するプラズマおよび活性種の少なくとも一方か
    らなる内部汚染物除去用ガスを生成するガス生成手段
    と、 前記内部汚染物の除去達成度をモニタするモニタリング
    手段とを具備してなることを特徴とする洗浄機能付き荷
    電ビーム装置。
  11. 【請求項11】前記モニタリング手段は、前記内部汚染
    物除去用ガスにより除去される被洗浄部分よりも、前記
    内部汚染物除去用ガスの流路の下流に設けられているこ
    とを特徴とする請求項10に記載の洗浄機能付き荷電ビ
    ーム装置。
  12. 【請求項12】前記モニタリング手段は、前記内部汚染
    物除去の達成度を測るためのサンプルと、このサンプル
    を前記鏡筒および前記チェンバ内の真空を保持しなが
    ら、前記鏡筒または前記チェンバに搬入・搬出する手段
    とからなることを特徴とする請求項10に記載の洗浄機
    能付き荷電ビーム装置。
  13. 【請求項13】前記モニタリング手段は、前記鏡筒また
    は前記露光チェンバ内の活性種、プラズマ、前記内部汚
    染物と前記活性種との反応物、および前記内部汚染物と
    前記プラズマとの反応物の少なくとも1つの量を測定す
    る測定手段を備えてなることを特徴とする請求項10に
    記載の洗浄機能付き荷電ビーム装置。
  14. 【請求項14】荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏光制
    御する光学系とからなる鏡筒と、 この鏡筒に接続して設けられ、荷電ビームが照射される
    試料が収容されるチェンバと、 前記荷電ビーム発生部と前記光学系とを真空的に分離す
    る第1の分離手段と、 この第1の分離手段によって区画された部分を排気する
    ものであって、少なくとも一部分が前記鏡筒の外部に設
    けられた排気手段と、 前記区画部分に接続され、前記区画部分の内部汚染物の
    除去に供するプラズマおよび活性種の少なくとも一方か
    らなる内部汚染物除去用ガスを生成するものであって、
    少なくとも一部分が前記鏡筒の外部に設けられ、且つこ
    の外部に設けられた部分が前記鏡筒から着脱自在なガス
    生成手段とを具備してなることを特徴とする洗浄機能付
    き荷電ビーム装置。
  15. 【請求項15】前記排気手段は、第2の分離手段により
    着脱可能であることを特徴とする請求項14に記載の洗
    浄機能付き荷電ビーム装置。
  16. 【請求項16】前記光学系と前記露光チェンバとを真空
    的に分離する第3の分離手段を有することを特徴とする
    請求項1〜請求項15のいずれかに記載の洗浄機能付き
    荷電ビーム装置。
  17. 【請求項17】荷電ビーム発生部と荷電ビームを偏向制
    御する光学系とからなる鏡筒と、この鏡筒に接続して設
    けられ、荷電ビームが照射される試料が収容されるチェ
    ンバとを具備してなる荷電ビーム装置内の内部汚染物
    を、ガス生成手段により生成されるプラズマおよび活性
    種の少なくとも一方からなる内部汚染物除去用ガスによ
    り洗浄する際に、前記ガス生成手段から前記区画部分に
    導入され前記排気手段で排出される間に、前記内部汚染
    物除去用ガスが所定の洗浄部分を通過するように、前記
    内部汚染物除去用ガスの流路を制限することを特徴とす
    る荷電ビーム装置の洗浄方法。
  18. 【請求項18】前記所定の洗浄部分は、前記荷電ビーム
    が通過する領域の部分と前記荷電ビームによる散乱電子
    が当たる領域の部分であることを特徴とする請求項17
    に記載の荷電ビーム装置の洗浄方法。
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