JP6439620B2 - 電子源のクリーニング方法及び電子ビーム描画装置 - Google Patents

電子源のクリーニング方法及び電子ビーム描画装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子源のクリーニング方法及び電子ビーム描画装置に関する。
LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスの回路線幅は年々微細化されてきている。半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、縮小投影型露光装置を用いて、石英上に形成された高精度の原画パターン(マスク、或いは特にステッパやスキャナで用いられるものはレチクルともいう。)をウェーハ上に縮小転写する手法が採用されている。高精度の原画パターンは、電子ビーム描画装置によって描画され、所謂、電子ビームリソグラフィ技術が用いられている。
電子ビームは、電子ビーム描画装置の電子銃を構成する電子源から放出される熱電子が加速電圧によって加速されることで試料に照射される。電子銃では、輝度を向上させるために、電子源を構成する材料の表面を、その材料より仕事関数の大きい材料で被覆して、電子源からの電子の放出面積を削減する技術が知られている。例えば、電子源を構成する六ホウ化ランタン(LaB)の表面をカーボン(C)で被覆し、六ホウ化ランタンの露出した先端部から電子が放出されるようになっている。
電子銃は、高電圧が印加されると、アノードやウェネルトの表面におけるバリや傷等の突起部、塵埃等の付着物などの放電要因に起因した異常放電が発生することがある。このような異常放電の発生頻度は、新しい電子銃の取り付け後、交換後、あるいは電子銃のメンテナンス後において高い。このような異常放電の発生を防止するために、新しい電子銃の取り付け後、交換後、あるいは電子銃のメンテナンス後に、電子銃のコンディショニング処理(電極放電加工)を施すことが一般的に行われている。
電子銃のコンディショニング処理では、処理中にウェネルトとカソードとの間で放電が発生し、カーボンを含む不純物(コンタミ)が電子源の先端部表面に付着することがあった。また、電子銃の下方には、タンタルやタングステン等で構成された電流制限アパーチャが設けられており、電子銃から電子ビームを放出した際に、この電流制限アパーチャからガスが発生し、発生したガスにより電子源の先端部表面に不純物が付着することがあった。
電子源の先端部表面に不純物が付着して汚染されると、電子ビームが放出され難くなり、電子ビーム放射特性が劣化する。従来、このような不純物を除去するための加熱処理が行われていたが、加熱処理による不純物の除去には長時間(十数時間〜数十時間)を要し、その間は描画装置の稼働を停止させるため、稼働率低下を生じさせるという問題があった。
特開平1−132036号公報 特公昭59−8946号公報 特開平5−171423号公報
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであり、電子源に付着した不純物を効率良く除去し、電子ビーム放射特性の劣化及び描画装置の稼働率低下を防止する電子源のクリーニング方法及び電子ビーム描画装置を提供することを課題とする。
本発明の一態様による電子源のクリーニング方法は、電子ビーム描画装置の電子銃に設けられた電子源のクリーニング方法であって、電子銃室内に不活性ガスを供給する工程と、前記電子源から電子を放出して前記不活性ガスをイオン化し、生成されたイオンのイオン衝撃により前記電子源に付着した不純物を除去する工程と、前記電子銃の電子ビーム放射特性の変化に基づいて前記不活性ガスの供給を停止する工程と、を備えるものである。
本発明の一態様による電子源のクリーニング方法は、エミッション電流が一定となるように、前記電子銃のウェネルトに印加されるバイアス電圧を制御し、前記バイアス電圧の変動量が所定の基準値以下となった場合に前記不活性ガスの供給を停止することを特徴とする。
本発明の一態様による電子源のクリーニング方法は、前記電子銃のウェネルトに印加されるバイアス電圧を一定とし、エミッション電流の変動量が所定の基準値以下となった場合に前記不活性ガスの供給を停止することを特徴とする。
本発明の一態様による電子ビーム描画装置は、電子源を含むカソードと、接地されたアノードと、前記カソードと前記アノードとの間に配置されたウェネルトと、前記カソードと前記アノードとの間に加速電圧を印加する加速電圧電源と、前記加速電圧電源の陰極と前記ウェネルトとの間に電気的に接続されるように配置され、前記ウェネルトにバイアス電圧を印加するバイアス電圧電源と、エミッション電流を検出する電流計と、電子銃室に不活性ガスを供給するガス供給部と、前記電子源から電子を放出させて、前記ガス供給部から供給された前記不活性ガスをイオン化し、生成されたイオンのイオン衝撃により前記電子源に付着した不純物を除去すると共に、前記バイアス電圧又は前記エミッション電流の変化に基づいて前記不活性ガスの供給を停止する制御部と、前記電子源から放出された電子を前記加速電圧により加速した電子ビームを用いて、試料にパターンを描画する描画部と、を備えるものである。
本発明の一態様による電子ビーム描画装置において、前記描画部は、前記電子ビームの照射を受けてマルチビームを形成する複数の開口部が形成されたアパーチャ部材を有することを特徴とする。
本発明によれば、電子源に付着した不純物を効率良く除去し、電子ビーム放射特性の劣化及び描画装置の稼働率低下を防止することができる。
本発明の実施形態による電子ビーム描画装置の全体構成を示すブロック図である。 同実施形態による電子銃の概略構成図である。 同実施形態による電子源のクリーニング方法を説明するフローチャートである。 カソード温度とバイアス電圧との関係を示すグラフである。 バイアス電圧とエミッション電流との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態による電子ビーム描画装置の概略図である。ここでは、電子ビーム描画装置の一例としてマルチ電子ビームを用いた構成について説明する。
図1に示す描画装置1は、マスクやウェーハ等の対象物に電子ビームを照射して所望のパターンを描画する描画部10と、描画部10の動作を制御する制御部50とを備える。描画部10は、電子ビーム鏡筒12及び描画室30を有している。
電子ビーム鏡筒12内には、電子銃14、照明レンズ16、アパーチャ部材18、ブランキングプレート20、縮小レンズ22、制限アパーチャ部材24、対物レンズ26、及び偏向器28が配置されている。また、電子銃14と照明レンズ16との間には図示しない電流制限アパーチャが設けられている。
描画室30内には、XYステージ32が配置される。XYステージ32上には、描画対象基板となるマスクブランク34が載置されている。対象物として、例えば、ウェーハや、ウェーハにエキシマレーザを光源としたステッパやスキャナ等の縮小投影型露光装置や極端紫外線露光装置を用いてパターンを転写する露光用のマスクが含まれる。また、描画対象基板には、例えば、既にパターンが形成されているマスクも含まれる。例えば、レベンソン型マスクは2回の描画を必要とするため、1度描画されマスクに加工された物に2度目のパターンを描画することもある。
制御部50は、制御計算機52、偏向制御部54、ステージ制御部56、及び電子銃制御部58を有している。制御計算機52、偏向制御部54、ステージ制御部56、及び電子銃制御部58は、バスを介して互いに接続されている。
電子銃14から放出された電子ビーム40は、電流制限アパーチャにより所望の電流密度分布を有するビームに成形されると、照明レンズ16によりほぼ垂直にマルチビーム成形用のアパーチャ部材18全体を照明する。このアパーチャ部材18には、穴(開口部)が所定の配列ピッチでマトリクス状に形成されている。電流制限アパーチャを通過した電子ビーム40は、アパーチャ部材18のすべての穴が含まれる領域を照明する。これらの複数の穴を電子ビーム40の一部がそれぞれ通過することで、図1に示すようなマルチビーム40a〜40eが形成されることになる。
ブランキングプレート20には、アパーチャ部材18の各穴の配置位置に合わせて通過孔が形成され、各通過孔には、対となる2つの電極からなるブランカが、それぞれ配置される。各通過孔を通過する電子ビーム40a〜40eは、それぞれ独立に、ブランカに印加される電圧によって偏向される。かかる偏向によってブランキング制御される。このように、複数のブランカが、アパーチャ部材18の複数の穴を通過したマルチビームのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う。
ブランキングプレート20を通過したマルチビーム40a〜40eは、縮小レンズ22によって縮小され、制限アパーチャ部材24に形成された中心の穴に向かって進む。ここで、ブランキングプレート20のブランカにより偏向された電子ビームは、制限アパーチャ部材24の中心の穴から位置がはずれ、制限アパーチャ部材24によって遮蔽される。一方、ブランキングプレート20のブランカによって偏向されなかった電子ビームは、制限アパーチャ部材24の中心の穴を通過する。
制限アパーチャ部材24は、ブランキングプレート20のブランカによってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽する。そして、ビームONになってからビームOFFになるまでに制限アパーチャ部材24を通過したビームが、1回分のショットのビームとなる。制限アパーチャ部材24を通過したマルチビーム40a〜40eは、対物レンズ26により焦点が合わされ、所望の縮小率のパターン像となる。制限アパーチャ部材24を通過した各ビーム(マルチビーム全体)は、偏向器28によって同方向にまとめて偏向され、各ビームのマスクブランク34上のそれぞれの照射位置に照射される。
XYステージ32が連続移動している時、ビームの照射位置がXYステージ32の移動に追従するように偏向器28によって制御される。XYステージ32の移動はステージ制御部56により行われる。
制御計算機52は、描画データに対し複数段のデータ変換処理を行って装置固有のショットデータを生成する。ショットデータには、各ショットの照射量及び照射位置座標等が定義される。
制御計算機52は、ショットデータに基づき各ショットの照射量を偏向制御部54に出力する。偏向制御部54は、入力された照射量を電流密度で割って照射時間tを求める。そして、偏向制御部54は、対応するショットを行う際、照射時間tだけブランカがビームONするように、ブランキングプレート20の対応するブランカに偏向電圧を印加する。
また、制御計算機52は、ショットデータが示す位置(座標)に各ビームが偏向されるように、偏向位置データを偏向制御部54に出力する。偏向制御部54は、偏向量を演算し、偏向器28に偏向電圧を印加する。これにより、その回にショットされるマルチビームがまとめて偏向される。
図2は、電子ビーム40を放出する電子銃14、及び電子銃14に接続された電子銃制御部58の概略構成を示す。電子銃14は電子ビーム鏡筒12の上方部に配設され、カソード62、ウェネルト68、及びアノード69を収納する電子銃室60(真空チャンバ)を有する。電子銃制御部58は、バイアス電圧電源80、加速電圧電源82、及び電流計84を有する。
カソード62は、六ホウ化ランタン(LaB)や、単結晶六ホウ化セリウム(CeB)、単結晶炭化ハフニウム(HfC)、焼結LaB、焼結CeB、焼結HfC、焼結タングステン−バリウム−酸素−Al(W−Ba−Al−O)、焼結スカンデート(Ba−Sc−W−O)などからなる電子源64と、電子源64を挟持する一対の電極66、66(加熱ヒータ)とを有する。図示しない電源により電極66、66間に電圧が印加されると、電子源64が加熱されて高温の状態となるように構成されている。電子源64は表面がカーボンで覆われ、先端部(下端部)が露出している。
ウェネルト68は、カソード62とアノード69との間に配置され、電子源64から放出される電子ビーム40が通過する開口部を備える。アノード69は接地され、電位がグランド電位に設定されている。
加速電圧電源82の陰極(−)側がカソード62に接続される。加速電圧電源82の陽極(+)側は、アノード69に接続されると共に接地(グランド接続)されている。また、加速電圧電源82の陰極(−)側は、バイアス電圧電源80の陽極(+)側にも分岐して接続されている。バイアス電圧電源80の陰極(−)側は、ウェネルト68に接続されている。電流計84は、加速電圧電源82の陽極(+)とアノード69(グランド)との間に直列に接続されている。
加速電圧電源82は、カソード62とアノード69との間に加速電圧を印加する。バイアス電圧電源80は、カソード62とウェネルト68との間にバイアス電圧を印加する。
加速電圧電源82からカソード62に負の加速電圧が印加され、バイアス電圧電源80からウェネルト68に負のバイアス電圧が印加された状態で電子源64が加熱されると、電子源64から電子が放出され、放出された電子(電子群)は加速電圧によって加速されて電子ビーム40となってアノード69に向かって進む。そして、アノード69に設けられた開口部を電子ビーム40が通過して、電子銃14から放出される。これにより、エミッション電流Iがカソード62とアノード69との間に流れる。
エミッション電流Iは、電流計84により計測される。制御計算機52は、電流計84の計測結果を取得する。また、制御計算機52は、バイアス電圧電源80を制御し、バイアス電圧を制御する。
電子銃室60には、電子銃室60内に窒素ガスを供給するガス供給管70の一端側が接続されている。ガス供給管70の他端側には、図示しないガスボンベが設けられている。ガス供給管70にはバルブ72が設けられている。
また、電子銃室60には、電子銃室60内のガスを排気するためのガス排気管74が接続されており、ガス排気管74にはポンプ76(真空ポンプ)が設けられている。
バルブ72の開閉及びポンプ76の動作は制御計算機52により制御されるようになっている。
電子銃14は、図2に示すように電子源64が1つ設けられたシングル電子銃でもよいし、回転体に複数の電子源64が設けられたタレット電子銃であってもよい。
新しい電子銃14の取り付け後や、電子銃14のメンテナンス後に、電子銃14のコンディショニング処理が施される。このコンディショニング処理において、ウェネルト68とカソード62との間で放電が発生すると、カーボンを含む不純物が電子源64の先端部表面に付着することがある。また、電子銃14から電子ビームを放出した際に、電子銃14の下方に配設されたタングステンやタンタル等の金属からなる電流制限アパーチャが加熱され、金属材料中に内蔵されていたガスが放出し(脱ガス)、発生したガスにより電子源64の先端部表面に不純物が付着することがある。
電子源64の先端部表面に不純物が付着して汚染されると、電子ビーム放射特性が劣化する。このような不純物を効率良く除去するクリーニング方法を、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
電子源64のクリーニングでは、まず、電子ビーム鏡筒12及び電子銃室60の内部を高真空にし、電極66、66間に電圧を印加し、電子源64が所定温度となるように加熱する(ステップS102)。さらに、加速電圧電源82を用いて、カソード62とアノード69との間に加速電圧を印加し(ステップS104)、バイアス電圧電源80を用いてカソード62とウェネルト68との間にバイアス電圧(引き出し電圧)を印加する(ステップS106)。例えば、加速電圧は50kV程度である。制御計算機52は、電流計84の計測結果を取得し、エミッション電流Iが所定値(一定値)となるようにバイアス電圧を制御する。加熱された電子源64から熱電子が出射し、加速電圧により加速されて電子ビームとして放出される。
次に、バルブ72を開き、ガス供給管70を介して電子銃室60内に窒素ガスを導入する(ステップS108)。導入された窒素ガスは分子に電子ビームが衝突することでイオン化(電離)し、窒素イオンのイオン衝撃により電子源64に付着している不純物が徐々に除去される。窒素ガスは、電子銃室60内の圧力が0.01Pa以上となるように一定の流量で導入される。
不純物の除去に伴い、電子銃14の電子ビーム放射特性は改善される。図4は、エミッション電流Iを一定とした時の、電子源64の温度とバイアス電圧との関係を示すグラフである。図中破線は電子ビーム放射特性の改善前に対応し、実線は改善後に対応する。
図4に示すように、エミッション電流I及び電子源64の温度を一定とした場合、電子源64の表面から不純物が除去されると、バイアス電圧は増加する。電子源64の表面に不純物が存在し、イオン衝撃による不純物の除去が続いている間は、バイアス電圧の変動(増加)は続く。電子源64の表面から不純物が十分に除去されると、バイアス電圧の変動(増加)が収まる。
本実施形態では、エミッション電流I及び電子源64の温度を一定とした場合のバイアス電圧の変動に着目し、電子源64の表面からの不純物除去処理の終了時点を判定する。
制御計算機52は、エミッション電流Iが一定となるようにバイアス電圧を制御すると共に、バイアス電圧の変動量をモニタする。制御計算機52は、バイアス電圧の変動量が所定の基準値(例えば0.1V/分)以下になった場合(ステップS110_Yes)、電子源64の表面から不純物が十分に除去されたと判定し、バルブ72を閉じて窒素ガスの導入を停止する(ステップS112)。
バイアス電圧の変動量が所定の基準値より大きい場合は(ステップS110_No)、電子源64の表面に不純物が残存しており、イオン衝撃による不純物の除去が続いていると判定し、窒素ガスの導入を継続する。窒素ガスの導入量の上限は、電子銃室60内の圧力が1Pa程度となる量である。
窒素ガスの導入停止後、ポンプ76を用いて電子銃室60から窒素ガスを排出する(ステップS114)。電子源64の表面から不純物を除去することで、電子ビーム放射特性の劣化を防止できる。
本実施形態では、イオン衝撃により不純物を除去するため、従来のような加熱処理による不純物除去と比較して、不純物を効率良く除去することができる。また、エミッション電流Iを一定とした時のバイアス電圧の変化に基づいて、クリーニング処理の終了時点を判定する。そのため、クリーニング処理を不必要に長く行うことがなく、不純物除去に要する時間を短縮し、描画装置の稼働率低下を防止することができる。例えば、本実施形態によるクリーニング処理によれば、不純物の除去に要する時間を30分〜3時間程度に抑えることができる。
また、不純物の除去に伴いクリーニング処理を速やかに終了することで、イオン衝撃により電子源64が削れることを防止することができる。
上記実施形態では、クリーニング処理の終了時点を、エミッション電流Iを一定とした時のバイアス電圧の変化に基づいて判定していたが、バイアス電圧を一定とした時のエミッション電流Iの変化に基づいて判定してもよい。
図5は、電子源64の温度を一定とした時の、バイアス電圧とエミッション電流Iとの関係を示すグラフである。図中破線は電子ビーム放射特性の改善前に対応し、実線は改善後に対応する。
図5に示すように、バイアス電圧及び電子源64の温度を一定とした場合、電子源64の表面から不純物が除去されると、エミッション電流Iは増加する。電子源64の表面に不純物が存在し、イオン衝撃による不純物の除去が続いている間は、エミッション電流Iの変動(増加)は続く。電子源64の表面から不純物が十分に除去されると、エミッション電流Iの変動(増加)が収まる。
制御計算機52は、バイアス電圧が一定となるように制御すると共に、エミッション電流Iの変動量をモニタする。制御計算機52は、エミッション電流の変動量が所定の基準値(例えば0.01μA/分)以下になった場合、電子源64の表面から不純物が十分に除去されたと判定し、バルブ72を閉じて窒素ガスの導入を停止する。
このように、バイアス電圧を一定とした時のエミッション電流の変化に基づいて、クリーニング処理の終了時点を判定することで、不純物の除去に伴いクリーニング処理を速やかに終了することができる。
クリーニング処理の終了時点を判定するための電子ビーム放射特性の変化は、エミッション電流を一定とした時のバイアス電圧の変動量、バイアス電圧を一定とした時のエミッション電流の変動量以外のものでもよい。例えば、エミッション電流が流れ始めるバイアス電圧の値の変化でもよい。図5に示すように、不純物の除去に伴い、エミッション電流が流れ始めるバイアス電圧は低下する。制御計算機52は、エミッション電流が流れ始めるバイアス電圧の値が所定値以下になった場合、電子源64の表面から不純物が十分に除去されたと判定し、バルブ72を閉じて窒素ガスの導入を停止する。
イオン衝撃のために電子銃室60に供給されるガスは窒素ガスに限定されず、アルゴンガス等の他の不活性ガスを用いてもよい。
上記実施形態では、マルチビーム描画装置について説明したが、シングルビームの描画装置でもよい。但し、大電流を必要とするマルチビーム描画装置への適用がより好ましい。また、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明したが、荷電粒子ビームは電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
14 電子銃
40 電子ビーム
58 電子銃制御部
60 電子銃室
62 カソード
64 電子源
66 電極
68 ウェネルト
69 アノード
70 ガス供給管
72 バルブ
74 ガス排気管
76 ポンプ
80 バイアス電圧電源
82 加速電圧電源
84 電流計

Claims (3)

  1. 電子ビーム描画装置の電子銃に設けられた電子源のクリーニング方法であって、
    電子銃室内に不活性ガスを供給する工程と、
    前記電子源から電子を放出して前記不活性ガスをイオン化し、生成されたイオンのイオン衝撃により前記電子源に付着した不純物を除去する工程と、
    前記電子銃の電子ビーム放射特性の変化に基づいて前記不活性ガスの供給を停止する工程と、
    を備え
    エミッション電流が一定となるように、前記電子銃のウェネルトに印加されるバイアス電圧を制御し、前記バイアス電圧の変動量が所定の基準値以下となった場合に前記不活性ガスの供給を停止することを特徴とする電子源のクリーニング方法。
  2. 電子源を含むカソードと、
    接地されたアノードと、
    前記カソードと前記アノードとの間に配置されたウェネルトと、
    前記カソードと前記アノードとの間に加速電圧を印加する加速電圧電源と、
    前記加速電圧電源の陰極と前記ウェネルトとの間に電気的に接続されるように配置され、前記ウェネルトにバイアス電圧を印加するバイアス電圧電源と、
    エミッション電流を検出する電流計と、
    電子銃室に不活性ガスを供給するガス供給部と、
    前記電子源から電子を放出させて、前記ガス供給部から供給された前記不活性ガスをイオン化し、生成されたイオンのイオン衝撃により前記電子源に付着した不純物を除去すると共に、前記エミッション電流が一定となるように前記バイアス電圧を制御し、前記バイアス電圧の変動量が所定の基準値以下となった場合に前記不活性ガスの供給を停止する制御部と、
    前記電子源から放出された電子を前記加速電圧により加速した電子ビームを用いて、試料にパターンを描画する描画部と、
    を備える電子ビーム描画装置。
  3. 前記描画部は、前記電子ビームの照射を受けてマルチビームを形成する複数の開口部が形成されたアパーチャ部材を有することを特徴とする請求項に記載の電子ビーム描画装置。
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