JPH0813808B2 - 2−アミノアルキル−5−アリールアルキル−1,3−ジオキサン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬 - Google Patents

2−アミノアルキル−5−アリールアルキル−1,3−ジオキサン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬

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JPH0813808B2
JPH0813808B2 JP3143090A JP14309091A JPH0813808B2 JP H0813808 B2 JPH0813808 B2 JP H0813808B2 JP 3143090 A JP3143090 A JP 3143090A JP 14309091 A JP14309091 A JP 14309091A JP H0813808 B2 JPH0813808 B2 JP H0813808B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D319/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D319/041,3-Dioxanes; Hydrogenated 1,3-dioxanes
    • C07D319/061,3-Dioxanes; Hydrogenated 1,3-dioxanes not condensed with other rings
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、2−アミノアルキル−5−アリ
ールアルキル−1,3−ジオキサンの誘導体、その製造
方法およびそれを含有する医薬に関するものである。
【0002】本発明の化合物は、一般式(I):
【化4】 [式中、mは0または1を表わし、nは1、2、3、また
は4を表わし、R1は水素原子またはメチル基を表わ
し、R2は水素原子またはメチル基、または一般式:C
OR'(ここにR'は水素原子または直鎖状または分枝鎖
状C1−C4−アルキル基である)で示されるアルカノイ
ル基、または一般式:COOR''(ここにR''は直鎖状
または分枝鎖状C1−C4−アルキル基である)で示され
るアルコキシカルボニル基を表わし、Arは、ハロゲン
原子およびC1−C4アルキル、メトキシおよびトリフル
オロメチル基から選択される1または2個の置換分を有
していることもあるフェニル基、またはハロゲン原子お
よびメチル、メトキシおよびシクロプロピルメトキシ基
から選択される置換分を有していることもあるナフタレ
ン−1−イルまたはナフタレン−2−イル基を表わす]
に対応する。一般式(I)で示される化合物は、シス−ま
たはトランス−立体異性体の形態、さらに遊離塩基また
は酸付加塩の形態で存在することができ、これらの種々
の形態も本発明の一部を構成する。
【0003】本発明によると、一般式(I)の化合物は、
下記の反応式で示される方法によって製造することがで
きる。この方法は、一般式(II)(式中、mおよびArは
上記と同意義である)で示されるジオールと、一般式(I
II)(式中、n、R1およびR2は上記と同意義であり、
RはC1−C4−アルキル基を表わす)で示されるアセタ
ールを、触媒としてのパラトルエンスルホン酸および/
またはエーテル性塩化水素の存在下、ジエチルエーテル
またはベンゼンのような溶媒中、使用される溶媒によっ
て20〜80℃の温度で反応させることからなる。
【化5】
【0004】一般式(II)で示されるジオールは、文献
に広範に記載されており、全て既知の方法によって製造
することができる。即ち、m=0の時、式:Ar−CH2
−COOHで示される酸を、例えば塩化チオニルの存在
下、エタノールによってエステル化し、得られた式:A
rCH2COOC25のエステルを、ナトリウムエトキシ
ドの存在下で炭酸エチルと反応させ、最後に、得られた
式:ArCH(COOC25)2のジエステルを水素化ホウ
素ナトリウムによって還元することができる。Arがナ
フタレニル基を表わす時、対応する1,2,3,4−テト
ラヒドロナフタレノンを出発物質とし、同様にして式:
ArCH2COOC25で示されるエステルを得ることが
できる。この方法の詳細は実施例に示される。m=1の
時、式:ArCH2Clで示されるハロゲン化誘導体を、
例えば、ナトリウムエトキシドの存在下、マロン酸ジエ
チルと反応させ、最後に、得られた式:ArCH2CH
(COOC25)2のジエステルを水素化アルミニウムリ
チウムによって還元することができる。
【0005】一般式(III)で示されるアセタールも文
献に十分記載されており、既知の方法によって製造する
こともできる。即ち、例えば、R1および/またはR2
水素原子ではない一般式における化合物は、R1および
2が各々水素原子を表わす一般式(III)で示される
アミンを出発物質とし、アミドまたはカルバメートのア
ルキル化または製造の全て既知の方法によって製造する
ことができる。これらの同じ方法を、R1およびR2が各
々水素原子を表わす一般式(I)の化合物を、そのR1
よび/またはR2が水素原子ではないその他の化合物に
変換するために使用することができる。
【0006】以下の実施例は、本発明による幾つかの化
合物の製造を詳細に説明する。得られた生成物の構造
は、元素分析およびIRおよびNMRスペクトルによっ
て確認される。実施例の標題における括弧内の数は、下
記の表における数に対応する。
【0007】実施例1(化合物No.58) N−[5−(4
−クロロフェニル)メチル−1,3−ジオキサン−2−イ
ル]メチルアセトアミド 1.1. ジエチル 2−(4−クロロフェニル)メチルプ
ロパンジオエート ナトリウムエトキシドの溶液(エタノール50ml中、ナ
トリウム2.86g,124ミリモル)を、1−クロロ−
4−(クロロメチル)ベンゼン20g(124ミリモル)お
よびマロン酸ジエチルエステル19.9g(124ミリモ
ル)のエタノール50ml中溶液に加える。この混合物を
4時間加熱還流し、減圧下に溶媒を蒸発させ、残留物を
クロロホルム250mlにとる。有機相を炭酸水素ナトリ
ウムの飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ
て蒸発させ、残留物を減圧下で蒸留(80−85℃,4
Paまたは0.03mmHg)する。生成物16.8g(59ミ
リモル)を得る。
【0008】1.2. 2−[(4−クロロフェニル)メチ
ル]プロパン−1,3−ジオール ジエチル 2−(4−クロロフェニル)メチルプロパンジ
オエート16.8g(59ミリモル)のテトラヒドロフラン
50ml中溶液を、水素化アルミニウムリチウム5g(13
1ミリモル)のテトラヒドロフラン500ml中懸濁液に
滴下する。8時間加熱還流した後、この混合物を水5
g、10%水酸化ナトリウム15g、次に水5gで加水分
解し、次いで、混合物を減圧下で蒸発させる。残留物を
ジクロロメタン200mlにとり、この溶液を3回水洗
し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濾液を蒸発
させ、残留物に少量のジエチルエーテルおよびペンタン
を加える。得られた沈澱を濾過し、減圧乾燥させる。生
成物9.1g(45ミリモル)を得る。融点:58−60
℃。
【0009】1.3. N−(2,2−ジメトキシエチル)
アセトアミド 無水酢酸32g(313ミリモル)のベンゼン200ml中
溶液を、炭酸カリウム40g(290ミリモル)およびア
ミノアセトアルデヒドジメチルアセタール30g(285
ミリモル)のベンゼン200ml中懸濁液に滴下し、撹拌
し、加熱還流させる。還流を30分間維持し、次いで、
混合物を冷却し、濾過し、沈澱をベンゼンで洗浄し、濾
液を蒸発させ、残留油状物をジエチルエーテル300ml
中、植物性炭で処理する。濾過および蒸発後、生成物3
6.8g(250ミリモル)を得る。n25 D=1.4450。
【0010】1.4. N−[5−(4−クロロフェニル)
メチル−1,3−ジオキサン−2−イル]メチルアセトア
ミド 2−[(4−クロロフェニル)メチル]プロパン−1,3−
ジオール4g(20ミリモル)、N−(2,2ージメトキシ
エチル)アセトアミド2.94g(20ミリモル)、パラト
ルエンスルホン酸0.3gおよび塩化水素を飽和させたジ
エチルエーテル4mlを、ジエチルエーテル150mlに加
える。この混合物を減圧下で蒸発させ、次いで、残留物
にベンゼン150mlを2回加え、これをわずかな減圧
下、70−80℃に加熱し、溶媒を蒸発させる。残留物
を冷却し、ジクロロメタン150mlを加え、この溶液を
炭酸水素ナトリウムの飽和溶液、次に水で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥させる。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶離剤、クロロホルム)によって2
回精製し、これを最後に、シクロヘキサン/酢酸エチル
の70:4混液中で再結晶させる。生成物1.7g(6ミ
リモル)を得る。融点:95℃。
【0011】実施例2(化合物No.120) 2−アミノ
プロピル−5−(ナフタレン−1−イル)−1,3−ジオ
キサン,塩酸塩 十分量のエーテル性塩化水素を、ベンゼン500mlに入
れた4,4−ジエトキシブチルアミン4g(25ミリモル)
に加え、塩酸塩全てを沈澱させる。次いで、ベンゼン2
00mlに入れた2−(ナフタレン−1−イル)プロパン−
1,3−ジオール4g(20ミリモル)およびパラトルエン
スルホン酸100mgを加え、100℃の浴中でこの混合
物を蒸発乾固させる。更に700mlのベンゼンを加え、
混合物を同一条件下で蒸発させ、次に、残留物を100
℃にて4時間、減圧下に置く。これをジエチルエーテル
中で再結晶させ、60℃で乾燥させ、エタノール中で2
回再結晶させ、最初の再結晶の間に植物性炭で処理し、
ジエチルエーテルで洗浄し、80℃で乾燥させる。生成
物3.2g(10.4ミリモル)を得る。融点:191−1
92℃。
【0012】実施例3(化合物No.121) N−メチル
−2−アミノプロピル−5−(ナフタレン−1−イル)−
1,3−ジオキサン,塩酸塩 3.1. N−[3−[5−(ナフタレン−1−イル)−1,
3−ジオキサン−2−イル]プロピル]−2,2,2−トリ
フルオロアセトアミド ベンゼン350mlに入れた2−アミノプロピル−5−
(ナフタレン−1−イル)−1,3−ジオキサン,塩酸塩
20g(65ミリモル)および炭酸カリウム19.5g(14
1ミリモル)をディーン−スターク装置で3時間加熱す
る。次いで、トリフルオロ酢酸無水物14g(67ミリモ
ル)を導入し、混合物を更に3時間加熱する。混合物を
冷却し、濾過し、濾液を蒸発乾固する。残留物はペンタ
ン中で結晶化する。粗生成物15g(41ミリモル)を得
る。融点:83−84℃。
【0013】3.2. N−メチル−2−アミノプロピル
−5−(ナフタレン−1−イル)−1,3−ジオキサン,
塩酸塩 前工程で得た粗生成物12g(33ミリモル)をアセトン
200mlに溶解し、撹拌下にヨードメタン20.7g(1
46ミリモル)を滴下し、この混合物を加熱還流させ
る。次に、粉末水酸化カリウム8.2g(146ミリモル)
を加え、還流を15分間維持する。溶媒を蒸発させ、残
留物に水90mlを加え、混合物を10分間加熱還流さ
せ、冷却し、エーテルで3回抽出する。エーテル相を硫
酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濾液に、塩酸を飽
和させたジエチルエーテル十分量を加えると、塩酸塩が
沈澱する。これを、メタノール/ジエチルエーテル5
0:50混液中で2回再結晶させることによって精製す
る。ジエチルエーテルで洗浄して70℃で乾燥させた
後、最終的に、生成物6.9g(21.4ミリモル)を単離
する。 融点:142−144℃。
【0014】実施例4(化合物No.123) N−[3−
[5−(ナフタレン−1−イル)−1,3−ジオキサン−2
−イル]プロピル]アセトアミド 4.1. エチル ナフタレン−1−アセテート 無水エタノール200mlに入れたナフタレン−1−酢酸
100g(537ミリモル)を撹拌下に60℃に加熱し、
一方、還流が起こるように塩化チオニル80mlを除々に
加える。還流を6時間維持し、次いで、溶媒を減圧下で
蒸発させる。残留物をジクロロメタン200mlにとり、
この溶液を炭酸水素ナトリウムの飽和溶液、次に水で洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減
圧下で蒸発させる。生成物104g(485ミリモル)を
油状物の形で得る。n25 D=1.5800。
【0015】4.2. ジエチル 2−(ナフタレン−1
−イル)プロパンジオエート エチル ナフタレン−1−アセテート103.9g(48
5ミリモル)および炭酸エチル430mlの混合物を10
5℃で撹拌し、次に、導入の途中でエタノールが蒸留す
るようにして、ナトリウムエトキシドの溶液(無水エタ
ノール255ml中ナトリウム11g(478ミリモル))を
加える。混合物を更に15分間加熱して最大量のエタノ
ールを蒸留し、フラスコを急速に冷却し、砕いた氷30
0gおよび濃塩酸20mlに混合物を注ぐ。これをジエチ
ルエーテルで抽出し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥
させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させる。油状物を
得、冷却下にペンタン中で結晶化する。結晶を濾過によ
って分離し、ジエチルエーテル中、植物性炭で処理し、
濾過し、濾液を蒸発させ、残留物をジエチルエーテル/
ペンタンの25:75混液中で再結晶させる。結晶97
g(339ミリモル)を得る。融点:57−59℃。
【0016】4.3. 2−(ナフタレン−1−イル)プロ
パン−1,3−ジオール ジオキサン310mlと水300mlに入れたジエチル 2
−(ナフタレン−1−イル)プロパンジオエート50g(1
75ミリモル)を周囲温度で撹拌し、次いで、過剰量
(2.2モル、即ち84g)の水素化ホウ素ナトリウムを少
量ずつ加え、混合物を8時間撹拌し、生成物をそのまま
2日間放置する。次に、撹拌下で混合物を加水分解し、
一方、砕いた氷および3N塩酸を、酸性pHが得られる
まで導入する。混合物をジエチルエーテルで抽出し、有
機相を蒸発させ、残留油状物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶離剤、酢酸エチル)によって精製する。
蒸発させ、5酸化リンの存在下、40℃で乾燥した後、
生成物18.5g(91ミリモル)を単離する。融点:58
−60℃。
【0017】4.4. N−(4,4−ジエトキシブチル)
アセトアミド ベンゼン600mlに、4,4−ジエトキシブチルアミン
32g(198ミリモル)と炭酸カリウム24g(174ミ
リモル)を入れた撹拌下の懸濁液に、還流下、ベンゼン
100mlに入れた無水酢酸20g(196ミリモル)を滴
下する。混合物を15分間加熱還流し、冷却し、沈澱を
濾過し、濾液を蒸発乾固する。残留した油状物を、ジエ
チルエーテル300ml中、植物性炭で処理し、濾過およ
び濾液の減圧下での蒸発後、油性生成物37.3g(18
3ミリモル)を得る。n20 D=1.4472。
【0018】4.5. N−[3−[5−ナフタレン−1−
イル)−1,3−ジオキサン−2−イル]プロピル]アセト
アミド エーテル性塩化水素10mlおよびパラトルエンスルホン
酸100mgを、2−(ナフタレン−1−イル)プロパン−
1,3−ジオール11.6g(57ミリモル)およびN−
(4,4−ジエトキシブチル)アセトアミド11.65gの
ジエチルエーテル300ml中混合物に加え、この混合物
を50℃の浴中で蒸発乾固させる。次いで、ベンゼン3
00mlを2回加え、混合物を70℃の浴中で蒸発乾固さ
せる。残留物を水流減圧下に45分間置き、残留物をジ
クロロメタン300mlにとり、溶液を炭酸水素ナトリウ
ムの飽和溶液、次に、水で洗浄する。これを硫酸マグネ
シウムで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固させる。残留物を
酢酸エチル/ジクロロメタンの80:20混液中で再結
晶させ、一方、これを植物性炭で処理する。更に再結晶
し、ジエチルエーテルで洗浄し、60℃で乾燥させた
後、最後に生成物9g(29ミリモル)を単離する。融
点:158−160℃。
【0019】実施例5(化合物No.125) エチル
[3−[5−(ナフタレン−1−イル)−1,3−ジオキサ
ン−2−イル]プロピル]カルバメート 2−アミノプロピル−5−(ナフタレン−1−イル)−
1,3−ジオキサン,塩酸塩4g(13ミリモル)を、ジク
ロロメタン200ml中、トリエチルアミン4mlと一緒に
周囲温度で10分間撹拌し、次いで、ジクロロメタン2
0mlに入れたクロルギ酸エチル1.4g(13ミリモル)を
滴下し、この混合物を周囲温度で3時間撹拌する。希塩
酸を加え、有機相を分離し、水および炭酸水素ナトリウ
ムの飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、
濾過し、蒸発乾固する。油状物を得てペンタン中で結晶
化し、この固形物を濾過し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶離剤、酢酸エチル)によって精製する。最
後に生成物2.4g(7ミリモル)を単離する。融点:93
−94℃。
【0020】実施例6(化合物No.128) N−メチル
−N−[3−[5−(ナフタレン−1−イル)−1,3−ジ
オキサン−2−イル]プロピル]アセトアミド N−メチル−2−アミノプロピル−5−(ナフタレン−
1−イル)−1,3−ジオキサン,塩酸塩3g(9.3ミリ
モル)と炭酸カリウム2.45g(18ミリモル)のベンゼ
ン100ml中混合物を撹拌下に60℃に加熱する。無水
酢酸1g(10ミリモル)を加え、混合物を30分間加熱
還流し、これを冷却して濾過し、濾液を水洗し、硫酸マ
グネシウムで乾燥させ、濾過し、濾液を蒸発乾固する。
残留物をジエチルエーテルにとり、植物性炭で処理して
濾過し、濾液を蒸発させる。50℃で乾燥後、油性生成
物1.3g(4ミリモル)を得る。n21 D=1.5752。
【0021】実施例7(化合物No.136) N−[5−
(6−メトキシナフタレン−1−イル)−1,3−ジオキ
サン−2−イル]メチルアセトアミド 7.1. エチル 6−メトキシナフタレン−1−アセテ
ート 6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン
−1−オン50g(284ミリモル)、ブロモ酢酸エチル
62g(371ミリモル)、ヨウ素5g(39ミリモル)およ
び亜鉛粉33g(500ミリモル)をアルゴン雰囲気下、
テトラヒドロフラン500mlを含有している2Lの反応
容器に入れ、この混合物を反応が開始するように油浴で
加熱する。温度が約50℃に達した時、反応が開始し、
生成する泡を破壊するために攪拌を強める。混合物は緑
色を呈し、これを1時間還流させる。これを冷却し、硫
酸水素カリウムの溶液を加えてpHを1〜2に調節し、
混合物を更に1時間加熱還流し、次いで、これを濾過
し、濾液をジエチルエーテルで抽出する。乾燥して有機
相を蒸発させた後、エチル 6−メトキシ−3,4−ジ
ヒドロナフタレン−1−アセテートとエチル (6−メ
トキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,1
−ジイル)アセテートの混合物である粗エステル72gを
得る。混合物70g(284ミリモル)をベンゼン500m
lに溶解し、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノシクロ
ヘキサン−2,5−ジエン−1,4−ジオン74g(292
ミリモル)を加え、この混合物を6時間加熱還流する。
混合物を濾過して濾液を蒸発させ、残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶離剤、ヘキサン/酢酸エ
チルの95:5混液)によって精製し、エステル39.4
g(161ミリモル)を単離する。
【0022】7.2. ジエチル 2−(6−メトキシナ
フタレン−1−イル)プロパンジオエート エチル 6−メトキシナフタレン−1−アセテート14
g(57ミリモル)の炭酸ジエチル46ml中溶液を油浴に
て110℃に加熱し、新しく調製したナトリウムエトキ
シドの溶液(エタノール30ml中ナトリウム1.45g、
63ミリモル)を加え、一方、45分間でアルコールを
蒸留する。1時間加熱を維持し、次いで、この混合物を
水100mlで加水分解し、塩酸水溶液でpH=1にし、
ジクロロメタン150mlで2回抽出する。有機相を乾燥
および蒸発させた後、粗生成物20gを得、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶離剤、最初95:5、次
に80:20のヘキサン/ジエチルエーテル混液)によ
って精製する。ジエステル14.5g(46ミリモル)を単
離する。
【0023】7.3. 2−(6−メトキシナフタレン−
1−イル)プロパン−1,3−ジオール ジエチル 2−(6−メトキシナフタレン−1−イル)プ
ロパンジオエート31g(98ミリモル)をテトラヒドロ
フラン150mlに溶解し、この溶液を、テトラヒドロフ
ラン150mlに懸濁した水素化アルミニウムリチウム
7.5g(197ミリモル)に加える。混合物を6時間加熱
還流し、冷却し、水7.5g、10%炭酸ナトリウム21
gおよび水7.5gを順次加えながら加水分解する。混合
物を約50℃で1時間撹拌し、濾過し、固形物を熱テト
ラヒドロフランで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮し、残留
物をクロロホルムにとり、溶液を2回水洗し、乾燥さ
せ、溶媒を蒸発させる。残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶離剤、最初ヘキサン/酢酸エチルの
1:1混液、次に純粋な酢酸エチル)によって精製す
る。ジオール9.5g(41ミリモル)を単離する。
【0024】7.4. N−[5−(6−メトキシナフタレ
ン−1−イル)−1,3−ジオキサン−2−イル]メチル
アセトアミド 2−(6−メトキシナフタレン−1−イル)プロパン−
1,3−ジオール2.3g(10ミリモル)、パラトルエンスルホ
ン酸0.45gおよびN−(2,2−ジメトキシエチル)ア
セトアミド1.6g(11ミリモル)を、ベンゼン200ml
を含有しているフラスコに導入する。混合物を60℃で
1時間加熱し、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をベン
ゼン200mlにとり、混合物を60℃で更に1時間加熱
し、溶媒を減圧下で蒸発させる。残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶離剤、クロロホルム/酢酸
エチルの1:1混液)によって精製する。酢酸エチル中
で再結晶後、最後に化合物1.2g(3.8ミリモル)を単
離する。融点:158℃。
【0025】実施例8(化合物No.137) メチル
[[5−(6−メトキシナフタレン−1−イル)−1,3−
ジオキサン−2−イル]メチル]カルバメート ベンゼン200ml、2−(6−メトキシナフタレン−1
−イル)プロパン−1,3−ジオール3g(13ミリモ
ル)、2,2−ジメトキシエチルアミン1.5g(14ミリ
モル)およびガス状塩酸を飽和させたジエチルエーテル
50mlの混合物を、3時間加熱還流させる。溶媒を減圧
下で蒸発させ、残留物をクロロホルムにとり、炭酸カリ
ウムの溶液を加え、有機相を分離し、乾燥させ、蒸発さ
せる。残留物をクロロホルム100mlにとり、トリエチ
ルアミン2.6g(26ミリモル)を加え、次に、クロルギ
酸メチル1.35g(14ミリモル)を滴下し、混合物を周
囲温度で撹拌しながら数時間放置する。有機相を酸性媒
質中、次に塩基性媒質中で洗浄し、乾燥させて減圧下で
蒸発させる。残留油状物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶離剤、クロロホルム/エタノールの99:
1混液)によって精製する。酢酸エチル中で再結晶後、
最後に純粋な化合物1.9g(5.7ミリモル)を単離す
る。融点:142−144℃。
【0026】実施例9(化合物No.138) N−[3−
[5−(6−メトキシナフタレン−1−イル)−1,3−ジ
オキサン−2−イル]プロピル]アセトアミド(トランス
−ジエクアトリアル立体配置) 9.1. N−(4,4−ジエトキシブタン−1−イル)アセ
トアミド ベンゼン100mlに入れた無水酢酸20g(196ミリモ
ル)を還流下、4,4−ジエトキシブチルアミン32g(1
98ミリモル)および炭酸カリウム24g(174ミリモ
ル)のベンゼン600ml中の、撹拌された懸濁液に滴下
する。この混合物を15分間加熱還流させ、冷却し、生
成した沈澱を濾過し、濾液を蒸発乾固する。残留油状物
をジエチルエーテル300ml中、植物性炭で処理し、濾
過して濾液を減圧下で蒸発させた後、油性生成物37.
3gを得る。n20 D=1.4472。
【0027】9.2. N−[3−[5−(6−メトキシナ
フタレン−1−イル)−1,3−ジオキサン−2−イル]
プロピル]アセトアミド 2−(6−メトキシナフタレン−1−イル)プロパン−
1,3−ジオール9.5g(41ミリモル)、パラトルエン
スルホン酸1g、N−(4,4−ジエトキシブチル)アセト
アミド9.2g(45ミリモル)を、ベンゼン300mlを含
有しているフラスコに導入する。この混合物を50℃で
2時間撹拌し、蒸発乾固し、ベンゼン300mlを加え、
この操作を繰り返す。ベンゼン300mlおよびN−(4,
4−ジ−エトキシブチル)アセトアミド1.4g(7ミリモ
ル)を更に1回加え、混合物を50℃で更に1時間加熱
する。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶離剤、酢酸エチル)によって
精製する。植物性炭で処理した後、生成物11.6gを
得、酢酸エチル中で2回再結晶させる。最後に、純粋な
化合物7.6g(22ミリモル)を単離する。融点:146
℃。
【0028】以下の表は、本発明による幾つかの化合物
の化学構造および物理特性を示す。“Ar"欄中、C6x
は5−x置換分を有するフェニル基を示し、C107-x
−(1)−およびC107-x−(2)−はそれぞれ、7−x
置換分を有するナフタレン−1−イルおよびナフタレン
−2−イル基を示し、cC35はシクロプロピル基を示
す。“R2"欄中、C25、iC37、iC49およびtC4
9はそれぞれエチル、イソプロピル、イソブチルおよ
び4級ブチル基を示す。“T/C"欄では、化合物のト
ランス/シス比が示される。
【0029】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【0030】本発明の化合物を、その薬理特性を証明す
る薬理試験に付した。これらの試験では、スウィニャー
ドおよびウッドヘッド(E.A. Swinyard andJ.H. Woodhe
ad, “Experimental detection, quantification and e
valuation of anticonvulsants", in Antiepileptic Dr
ugs, D.M. Woodbury), J.K.Penry and C.E. Pippenger
(Eds), Raven Press, New York, pp.111-125 (1982))に
よって記載されたプロトコールに従い、マウスにおける
種々の実験モデル(最大電気ショックによって惹起され
た痙攣およびビククリン(bicuculline)またはストリク
ニン(strychnine)によって誘導された死亡率)におい
て、その抗痙攣活性を試験した。これらのモデルでは、
最も活性な化合物は、腹腔内経路によって20mg/kgの
オーダー、経口経路によって40mg/kgのオーダーのA
50(種々の痙攣発現剤によって惹起される痙攣または
致死率を50%阻害する活性な投与量)を有する。
【0031】本発明化合物を同様にして、フロイリーに
よって記載された別の試験(C.Fleury,“Nouvelle tech
nique pour mesurer l'effort musculaire de lasouri
s, dite test de l'agrippement" [握り試験と呼ばれ
る、マウスの筋力の新規な測定方法] in Arch.Sci.(Gen
eva),10,107-113 (1957))に付した。この試験で最も活
性な化合物は、経口経路による600mg/kgの最大試験
投与量で効果を有さない。
【0032】最後に、ダンハムおよびミヤ(N.W.Dunham
and T.S.Miya,“A note on a simple apparatus for d
etecting neurological deficit in rats and mice", i
n J.Am.Pharm.Assoc., 46, 208-209 (1957))によって記
載された、ロッタ・ロッド(rota rod)試験と呼ばれるそ
の他の試験は、本発明の化合物が経口経路による400
mg/kgの最大試験投与量で神経毒的徴候を呈示しないこ
とを示した。
【0033】これらの試験の結果は、その抗痙攣特性に
よって、本発明の化合物をてんかんの治療のために使用
し得ることを示している。痙性、運動異常、うつ病のよ
うなその他の病気の治療にも同様に使用することができ
る。
【0034】この目的のために、本発明化合物を適当な
賦形剤と一緒に、1日当たり5〜15mg/kgの活性薬物
の投薬を可能とする投薬量に分割して、例えば、錠剤、
コーティングした錠剤、ゼラチン硬カプセル剤を包含す
るカプセル剤、坐剤、飲用または注射用溶液および懸濁
液のような、その腸内または非経口投与可能な全ての医
薬形態で提供することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 [式中、mは0または1を表わし、 nは1、2、3、または4を表わし、 R1は水素原子またはメチル基を表わし、 R2は水素原子またはメチル基、または一般式:COR'
    (ここにR'は水素原子または直鎖状または分枝鎖状C1
    −C4−アルキル基である)で示されるアルカノイル基、
    または一般式:COOR''(ここにR''は直鎖状または
    分枝鎖状C1−C4−アルキル基である)で示されるアル
    コキシカルボニル基を表わし、 Arは、ハロゲン原子およびC1−C4アルキル、メトキ
    シおよびトリフルオロメチル基から選択される1または
    2個の置換分を有していることもあるフェニル基、また
    はハロゲン原子およびメチル、メトキシおよびシクロプ
    ロピルメトキシ基から選択される置換分を有しているこ
    ともあるナフタレン−1−イルまたはナフタレン−2−
    イル基を表わす]で示される、シスまたはトランス立体
    異性体の、遊離塩基または酸付加塩の形態の化合物。
  2. 【請求項2】 Arが、置換されていることもあるナフ
    タレン−1−イルまたはナフタレン−2−イル基を表わ
    す請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 N−[3−[5−(ナフタレン−1−イル)
    −1,3−ジオキサン−2−イル]プロピル]アセトアミ
    ドである請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 N−[3−[5−(6−メトキシナフタレ
    ン−1−イル)−1,3−ジオキサン−2−イル]プロピ
    ル]アセトアミドである請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】N−[3−[5−(6−シクロプロピルメト
    キシ)ナフタレン−1−イル]−1,3−ジオキサン−
    2−イル]プロピル]アセトアミドである請求項1に記載
    の化合物。
  6. 【請求項6】 一般式(II): 【化2】 (式中、mおよびArは請求項1と同意義である)で示され
    るジオールを一般式(III): 【化3】 (式中、n、R1およびR2は請求項1と同意義であり、R
    はC1−C4−アルキル基を表わす)で示されるアセター
    ルと反応させることを特徴とする請求項1に記載の化合
    物の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物
    を活性成分とする抗痙攣剤。
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