JPH08137567A - 油圧ショベルのゲートロック装置 - Google Patents

油圧ショベルのゲートロック装置

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JPH08137567A
JPH08137567A JP27388394A JP27388394A JPH08137567A JP H08137567 A JPH08137567 A JP H08137567A JP 27388394 A JP27388394 A JP 27388394A JP 27388394 A JP27388394 A JP 27388394A JP H08137567 A JPH08137567 A JP H08137567A
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JP
Japan
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gate lock
operating
rotation
console
hydraulic excavator
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Pending
Application number
JP27388394A
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English (en)
Inventor
Fumimasa Saeki
文将 佐伯
Hiroshi Iwashita
弘 岩下
Koji Sugaya
宏治 菅家
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hokuetsu Industries Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hokuetsu Industries Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 故障に対する信頼性の高い機械構造であっ
て、その構造の単純化を実現でき、また、操作装置の不
要な回動を防ぐことができる油圧ショベルのゲートロッ
ク装置の提供。 【構成】 左右のコンソール8,9を接続し、これらの
コンソール8,9の回動に伴って回動するリンク14、
軸体16、パイプ12から成る1つの連結体と、この連
結体の回動を移動力として伝えるロッド17と、このロ
ッド17によって切換えられる1つのゲートロックバル
ブ20を備え、連結体部分に、コンソール8,9のうち
の一方の回動を停止保持可能な回動停止保持手段を備
え、この回動停止保持手段が、例えばピン15,13
と、リンク14に形成されピン15が収納される上方切
欠部14b、下方切欠部14cと、パイプ12に形成さ
れ、ピン13が収納される上方切欠部12a、下方切欠
部12bとを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲートロックバルブを
切換えることにより、操作装置によるアクチュエータの
操作を不能に保持する油圧ショベルのゲートロック装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の機械構造のゲートロック装置と
して、従来、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケッ
トシリンダ、旋回モータ等のアクチュエータを操作する
操作レバーを有する一対の操作装置を備えた油圧ショベ
ルにあって、操作装置のそれぞれをオペレータの乗り降
り動作をしやすくするために、例えば運転席の前側側方
の所定の操作位置から所定の後方位置に回動させるゲー
トロックレバーを有する跳ね上げ装置と、アクチュエー
タが駆動しないように、操作装置とアクチュエータを制
御する方向制御弁とを連絡する操作回路を、油圧的にし
ゃ断するゲートロックバルブとを備えたゲートロック装
置がある。
【0003】この従来技術では、操作装置のそれぞれに
一体に、水平方向に延設される軸体と、これらの軸体に
リンクを介して連結されるロッドと、これらのロッドの
進退運動に応じてそれぞれ切換えられるゲートロックバ
ルブとを備えており、2つの操作装置のうちの少なくと
も一方が所定の操作位置から所定の後方位置に回動させ
られたとき、操作装置と一体的に該当する軸体が水平面
内で回動し、これに伴って該当するロッドが進退運動
し、これにより該当するゲートロックバルブが切換えら
れ、2つの操作装置のそれぞれに関連する操作回路が油
圧源からしゃ断される。したがって、この状態にあって
は、2つの操作装置のどちらを操作してもアクチュエー
タは駆動せず、例えば、本来操作すべきオペレータが降
車しているときに、別の者がいたずら等で操作装置を操
作しようとしてもアクチュエータは駆動せず、これらの
アクチュエータの駆動に伴う該当する作業機、旋回体等
の作動による不測の事故を防ぐことができ、不要な操作
装置の操作に対する安全性が確保される。
【0004】しかしながら、上述した従来技術では、各
操作装置に対応してロッド、ゲートロックバルブ等の組
み合わせが必要であり、すなわち、2組のロッド、ゲー
トロックバルブ等の組み合わせが必要であり、部品点数
が多くなり、配置設計が複雑化し、製作費用が高くなる
問題がある。
【0005】なお、電気的構造のゲートロック装置とし
ては、従来、操作装置を所定の後方位置に回動させた際
に、スイッチが作動して1つのゲートロックバルブが切
換えられ、これに伴って操作回路を油圧源からしゃ断す
る構成のゲートロック装置が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電気的
な構造のゲートロック装置は、ゲートロックバルブが1
つである点では構造が簡単であるが、基本的に電気系統
を含むことから、油圧ショベルのように土砂の掘削作業
等のために、大きな力と振動を発生させざるを得ない機
械で、また、使用される環境が屋外の風雪や熱射等にさ
らされる過酷な作業現場であるものでは、しばしば電気
系統の故障を生じる懸念があり、信頼性が乏しい問題が
ある。
【0007】また特に、この電気的なゲートロック装置
では、構造上、一方の操作装置を所定の後方位置まで跳
ね上げたとき、他方の操作装置も同時に跳ね上げられる
ようになっており、運転者が跳ね上げようとしていない
他方の操作装置の不意の回動により、その他方の操作装
置が運転者の身体等に当る懸念があり、安全性の上で十
分とはいえない。また、運転席がボックス状のキャブ内
に配置され、出入口がキャブの一方の側部にのみ設けら
れている構造の油圧ショベルでは、キャブの出入口と反
対側に位置するキャブの側部付近に位置する操作装置
は、跳ね上げる必要もないのに常に跳ね上げられること
になり、無駄な動作を生じている。
【0008】本発明は、上記した従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は、故障に対する信
頼性の高い機械構造であって、その構造の単純化を実現
でき、また、操作装置の不要な回動を防ぐことができる
油圧ショベルのゲートロック装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のうちの請求項1に記載の発明は、複数のア
クチュエータと、これらのアクチュエータを操作する一
対の操作装置とを有する油圧ショベルに備えられ、上記
操作装置のそれぞれを所定の操作位置から所定の後方位
置に回動させる跳ね上げ装置と、上記アクチュエータが
駆動しないように操作回路を保持するゲートロックバル
ブとを含み、上記跳ね上げ装置と連動させて上記ゲート
ロックバルブを切換え、上記操作装置によるアクチュエ
ータの操作を不能にする油圧ショベルのゲートロック装
置において、上記一対の操作装置を接続し、これらの操
作装置のそれぞれの上記回動に伴って回動する1つの連
結体と、この連結体の回動を移動力として伝える伝達手
段と、この伝達手段によって伝えられた移動力によって
切換えられる1つの上記ゲートロックバルブを備えると
ともに、上記連結体部分に、上記一対の操作装置のうち
の一方の操作装置のみの上記回動時には、他方の操作装
置の上記回動を停止保持する回動停止保持手段を備えた
構成にしてある。
【0010】また、本発明のうちの請求項2に記載の発
明は、請求項1に記載の発明において、上記跳ね上げ装
置が、上記一対の操作装置のそれぞれに対応して回動可
能に設けたゲートロックレバーと、上記一対の操作装置
のそれぞれに対応して設けられ、該当する操作装置を上
記所定の操作位置に回動不能にロックするとともに、対
応する上記ゲートロックレバーの上記回動に応じて当該
ロックを解除可能な操作装置ロック・解除装置と、上記
一対の操作装置のそれぞれに対応して設けられ、該当す
る操作装置に上記所定の後方位置に回動させる力を与え
る付勢手段とを含む構成にしてある。
【0011】また、本発明のうちの請求項3に記載の発
明は、請求項2に記載の発明において、上記操作装置ロ
ック・解除手段が、上記旋回体上の固定部材に固定され
る固定部と、上記操作装置と一体的に移動可能な可動部
と、上記固定部と上記可動部とを係合させるとともに、
上記ゲートロックレバーの回動に応じてその係合を解く
係脱手段とを含む構成にしてある。
【0012】また、本発明のうちの請求項4に記載の発
明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、
上記伝達手段が、進退運動が可能な1つのロッドから成
る構成にしてある。
【0013】また、本発明のうちの請求項5に記載の発
明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、
上記回動停止保持手段が、上記一対の操作装置のそれぞ
れと一体的に回動する回動部材と、これらの回動部材の
それぞれに一体に設けた突起体と、上記連結体に形成さ
れ、上記突起体のそれぞれが収納されるとともに、該突
起体が係合可能な縁部を有する空隙部とを含む構成にし
てある。
【0014】また、本発明のうちの請求項6に記載の発
明は、請求項5に記載の発明において、上記回動部材の
それぞれは、上記一対の操作装置に個別に一体的に設け
た軸体から成る構成にしてある。
【0015】また、本発明のうちの請求項7に記載の発
明は、請求項5または6記載の発明において、上記突起
体が、ピンから成る構成にしてある。
【0016】また、本発明のうちの請求項8に記載の発
明は、請求項5〜7のいずれかに記載の発明において、
上記空隙部が、上記連結体の両端部のそれぞれに設けら
れ、開口端を有する切欠部から成る構成にしてある。
【0017】また、本発明のうちの請求項9に記載の発
明は、請求項5〜7のいずれかに記載の発明において、
上記空隙部が、長穴から成る構成にしてある。
【0018】
【作用】本発明の請求項1に記載の発明は、例えばオペ
レータが降車する際、一対の操作装置のうちの出入口の
付近に配置されている操作装置を跳ね上げ装置で跳ね上
げると、該当する操作装置が回動し、これにより連結体
が回動し、この回動により伝達手段を介してゲートロッ
クバルブが切換えられ、それぞれの操作装置に関連する
操作回路が油圧的にしゃ断され、どちらの操作装置を操
作してもアクチュエータは駆動せず、これにより周囲環
境等に対する安全性が確保される。連結体、伝達手段、
ゲートロックバルブを含む基本構造はそれぞれ機械要素
を採用し得ることから、全体を機械構造とすることがで
きる。さらに、これらの連結体、伝達手段、ゲートロッ
クバルブの組み合わせが1つで済み、構造の単純化を実
現できる。また、一対の操作装置のうちの一方の操作装
置のみを操作したときには、回動停止保持手段により、
他方の操作装置が回動しない状態に停止保持され、した
がって、他方の操作装置の不要な回動を防ぐことができ
る。
【0019】また、本発明の請求項2に記載の発明は、
特に、出入口付近に配置される操作装置に対応するゲー
トロックレバーを回動させると、操作装置ロック・解除
装置が作動して、上記のゲートロックレバーに対応する
操作装置のロックが解除され、付勢手段により、その操
作装置が所定の後方位置に回動し、これにより連結体が
回動してゲートロックバルブが切換えられる。すなわ
ち、ゲートロックレバーの操作により、該当する操作装
置の跳ね上げ操作と、ゲートロックバルブの切換え操作
の双方をおこなうことができる。
【0020】また、本発明の請求項3に記載の発明は、
特に、ゲートロックレバーを回動させたとき、係脱手段
により、操作装置と一体的に移動可能な可動部と、旋回
体上の固定部材に固定される固定部との係合が解かれ、
操作装置の跳ね上げ動作が可能な状態となる。この発明
では、可動部、固定部、係脱手段も堅固な構造とするこ
とができる。
【0021】また、本発明の請求項4に記載の発明は、
連結体の回動部をゲートロックバルブの切換え動作とし
て伝える伝達手段が剛性を有するロッドであることか
ら、堅固な構造とすることができるとともに、連結体の
回動動作を瞬時にゲートロックバルブの切換え動作とし
て伝えることができる。
【0022】また、本発明の請求項5に記載の発明は、
跳ね上げることを意図されていない操作装置を停止保持
する回動停止保持手段が、回動部材と、この回動部材に
設けた突起体と、連結体に設けた空隙部との各機械要素
より成ることから、この回動停止保持手段も堅固な機械
構造とすることができる。
【0023】また、本発明の請求項6に記載の発明は、
それぞれの操作装置に設けられ、回動停止保持手段を構
成する回動部材が、軸体より成ることから、この回動部
材を堅固で簡単な構造とすることができる。
【0024】また、本発明の請求項7に記載の発明は、
回動停止保持手段を構成する回動部材に設けられる突起
体が、ピンより成ることから、この突起体を堅固で簡単
な構造とすることができる。
【0025】また、本発明の請求項8に記載の発明は、
回動停止保持手段を構成し連結体に形成される空隙部が
切欠部より成ることから、構造が簡単で製作が容易であ
る。
【0026】また、本発明の請求項9に記載の発明は、
連結体に形成される空隙部が長穴より成ることから、こ
の発明も構造が簡単で製作が容易である。
【0027】
【実施例】以下、本発明の油圧ショベルのゲートロック
装置の実施例を図に基づいて説明する。図1〜図17
は、本発明の請求項1〜8に記載の発明に相当する一実
施例を示す説明図であり、図1は本発明のゲートロック
装置が適用される油圧ショベルの一例として挙げたミニ
ショベルを示す要部側面図、図2は図1のA方向矢視に
おいて、ブーム等を含む作業機械を除いた状態を示す正
面図、図3は本発明の一実施例の基本構成を示す正面
図、図4は図3のC方向矢視図、図5は図4のD部の動
作を示す説明図、図6は本実施例に備えられるコンソー
ル・ロック・解除手段を示す側面図、図7は図6のE部
拡大図、図8は図6に示すコンソールを裏面側から見た
状態を示す側面図、図9は本実施例に備えられる操作回
路を示す回路図、図10〜図17は、連結体の動作を説
明する図である。
【0028】はじめに、図1,2により本実施例が備え
られるミニショベルの外観につい説明する。図1,2に
示すように、このミニショベルは、一対の履帯を含む走
行体1と、この走行体1上に配置される旋回体2とを備
えており、旋回体2上には、運転席3が配置され、ま
た、運転席3を覆うルーフ4aを有するキャノピ4を設
けてある。旋回体2の前方位置には、スイングポスト5
を設けてあり、このスイングポスト5にブーム6を接続
してある。ブーム6は上下方向に回動可能であるととも
に、スイングポスト5を介して水平面内の回動も可能に
なっている。なお、ブーム6に連結され、回動可能なア
ーム、このアームに連結される作業具、例えばバケット
については図示を省略してある。これらのバケットとア
ームとブーム6とにより、1つの作業機械すなわちフロ
ントが構成される。また、ブーム6を駆動するブームシ
リンダ、図示しないアームを駆動するアームシリンダ、
図示しないバケットを駆動するバケットシリンダ、及び
スイングシリンダ等のアクチュエータ等についても図示
を省略してある。
【0029】運転席3の正面には、走行体1の左側履帯
を駆動する図示しない左走行モータを操作する左走行レ
バー7aと、走行体1の右側履帯を駆動する図示しない
右走行モータを操作する右操作レバー7bとを配置して
あり、運転席3の前側左側方(図2では右側位置に該
当)には、例えばブーム6を駆動する図示しないブーム
シリンダと、図示しないバケットを駆動する図示しない
バケットシリンダとを操作する左操作装置、すなわち、
左操作レバー8aを有する左コンソール8を配置してあ
り、運転席3の前側右側方(図2では左側位置に該当)
には、例えば図示しないアームを駆動する図示しないア
ームシリンダと、旋回体2を駆動する図示しない旋回モ
ータとを操作する右操作装置、すなわち、右操作レバー
9aを有する右コンソール9を配置してある。また、左
コンソール8側には、後述する跳ね上げ装置を構成する
左ゲートロックレバー10aを配置してあり、右コンソ
ール9側には別の跳ね上げ装置を構成する右ゲートロッ
クレバー10bを配置してある。
【0030】本実施例のゲートロック装置は、その基本
構成が図3に示すように、左コンソール8aと一体的に
回動する回動部材、例えば水平方向に延設される軸体1
1aaと、この軸体11aに設けた突起体、例えばピン
15を介して当該軸体11aに接続され、レバー14a
を有するリンク14と、このリンク14に一端が固定さ
れる軸体16と、この軸体16の他端に固定されるパイ
プ12と、このパイプ12にピン13を介して接続し、
右コンソール9aと一体的に回動する回動部材、例えば
水平方向に延設される軸体11Bとを備えている。
【0031】上述した一体構造物を形成するリンク14
と、軸体16と、パイプ12とは、左コンソール8、右
コンソール9の少なくとも一方の回動に伴って回動する
1つの連結体を構成している。
【0032】上述したリンク14の上部及び下部には、
図3のB方向矢視である図10及び、この図10のG方
向矢視図である図11の(b)に示すように、前述した
軸体11aに一体に設けたピン15の上端及び下端のそ
れぞれが相対的に移動可能に収納され、ピン15が係合
可能な縁部を有する間隙部、例えば図10の右方に開口
端をそれぞれ有する上方切欠部14b、及び下方切欠部
14cを設けてある。同様に、上述したパイプ12の上
部及び下部には、図10及び、この図10のF方向矢視
図である図11の(a)に示すように、前述した軸体1
1bに一体に設けたピン13の上端及び下端のそれぞれ
が相対的に移動可能に収納され、ピン13が係合可能な
縁部を有する間隙部、例えば図10の左方に開口端をそ
れぞれ有する上方切欠部12a、下方切欠部12bを設
けてある。
【0033】上述した左コンソール8に一体に設けた軸
体11aと、この軸体11aに一体に設けたピン15
と、リンク14に形成され、ピン15が相対的に移動可
能に収納される上方切欠部14b、下方切欠部14c
と、右コンソール9に一体に設けた軸体11bと、この
軸体11bに一体に設けたピン13と、パイプ12に形
成され、ピン13が相対的に移動可能に収納される上方
切欠部12a、下方切欠部12bとは、一対の左コンソ
ール8、右コンソール9のうちの一方のコンソールのみ
の回動時には、他方のコンソールの回動を停止保持する
回動停止保持手段を構成している。
【0034】連結体を構成するリンク14に一体的に設
けられるレバー14aには、図3,4に示すように、連
結体の回動を移動力として伝える伝達手段、例えば連結
体の水平面内の回動を進退運動として伝えるロッド17
の上端部を、相対的回動可能に連結してある。ロッド1
7の下端付近には、図示しないアクチュエータが駆動し
ないように左コンソール8、右コンソール9の操作回路
を保持可能な1つのゲートロックバルブ20を配置して
ある。図4に示すように、このゲートロックバルブ20
に備えられ、油通路19aを有するプランジャ19に一
体的に設けられるアーム18に、前述したロッド17の
下端部を相対的回動可能に連結してある。図4のD部の
動作を示す図5の(a)から明らかなように、ロッド1
7が下方に移動してアーム8が下降した状態では、プラ
ンジャ19の油通路19aとゲートロックバルブ20の
本体に形成される油通路20aとが接続して圧油の流通
を許容させるロック解除状態となる。また、図5の
(b)から明らかなように、ロッド17が上方移動して
アーム18が上昇した状態では、プランジャ19の油通
路19aとゲートロックバルブ20の本体側の油通路2
0aとが接続せず、圧油の流通が不能となるロック状態
となる。
【0035】なお、図4に示すように、ゲートロックバ
ルブ20の一方の端部、例えば上端側には、油圧源から
の圧油を導く管路21が接続され、下端側には、左コン
ソール8の操作回路、及び右コンソール9の操作回路に
圧油を供給する分岐管22を接続してある。
【0036】前述したゲートロックレバー、例えば左ゲ
ートロックレバー10aの下端には、図6に示すよう
に、左コンソール8を構成する部材に回動可能に保持さ
れる支軸23aを一体的に設けてあり、また、支軸23
aには、側方から見た形状が例えば「へ」の字形状のプ
レート23bを一体に設けてある。プレート23bの下
方部分には、キャッチャ24を設けてある。このキャッ
チャ24は、図6のE部拡大図である図7に示すよう
に、旋回体2上の所定の固定部材に固定され、突起体2
4aを有する固定部24aと、左コンソール8に一体に
設けられ、突起体24aに係合可能な爪部24c、押圧
力により爪部24cを開く動作をおこなう押圧操作部2
4dを有する可動部24eとを備えている。可動部24
eの押圧操作部24dは、図6に示すように、プレート
23bに対向するように配置してあり、プレート23で
押圧されることにより図7の破線で描いたように下降
し、これに伴って爪部24cを開き、爪部24cと突起
体24aとの係合を解除する。
【0037】また、左コンソール8の下方部分には、図
6の裏面側を示す図8のように、一端を旋回体2上の所
定部材に回動支点26を介して保持され、常時、左コン
ソール8に、所定の後方位置に回動させる力を与える付
勢手段、例えばガスシリンダ25を配置してある。図8
に示す状態は、左コンソール8が所定の操作位置にある
ことに伴って、ガスシリンダ25は付勢力を十分に蓄え
た収縮状態を維持している。
【0038】上述したゲートロックレバー10a、支軸
23a、プレート23bと、キャッチャ24と、ガスシ
リンダ25とは、左コンソール8を所定の操作位置から
所定の後方位置に回動させる跳ね上げ装置を構成してい
る。
【0039】また、上述の跳ね上げ装置の構成のうち、
支軸23a及びプレート23bと、キャッチャ24と
は、左コンソール8を所定の操作位置に回動不能にロッ
クするとともに、左ゲートロックレバー10aの回動に
応じて当該ロックを解除可能な左コンソール・ロック・
解除手段23、すなわち、左操作装置ロック・解除手段
を構成している。
【0040】そして特に、キャッチャ24に備えられる
突起体24aと、爪部24cと、押圧操作部24dと
は、左ゲートロックレバー10aの回動に応じて突起体
24aと爪部24cとの係合、すなわち、固定部24b
と可動部24eとの係合を解く係脱手段を構成してい
る。
【0041】図示しないが、上述した跳ね上げ装置を右
コンソール9側にも設けてある。
【0042】なお、前述した連結体を構成する軸体11
aは、図6,8に示す左コンソール8の回動支点27部
分に一体に設けてある。すなわち、左コンソール8は回
動支点27を中心にして図6に示す場合は時計方向に、
図8に示す場合は反時計方向に、所定の後方位置まで回
動可能になつており、この回動時に同時に軸体11aが
回動する。また、前述した連結体を形成する軸体11b
についても全く同様であり、右コンソール9の図示しな
い回動支点部分に一体に設けてある。
【0043】図9は前述した操作回路を示す回路図であ
るが、油圧源、例えばパイロットポンプ30の圧油がフ
ィルタ31を介して、リリーフ弁32で設定される圧力
で前述したゲートロックバルブ20に供給可能になって
おり、ゲートロックバルブ20は前述したロッド17の
進退運動で切換えられる。ゲートロックバルブ20が同
図9の左位置である連通位置に切換えられちときは、ロ
ック解除状態であり、このゲートロックバルブ20を介
してコンソール8、及びコンソール9に圧油が供給され
る。ここで例えば、左操作レバー8aを操作すると、そ
の操作量に応じたパイロット圧がパイロット管路8bを
介して図示しないアクチュエータを制御する方向制御弁
の駆動部に与えられ、この方向制御弁を切換え、該当す
るアクチュエータに図示しない主油圧ポンプからの圧油
を供給し、そのアクチュエータを駆動する。右操作レバ
ー9aを操作したときも同様であり、パイロット圧がパ
イロット管路9bを介して供給される。
【0044】左操作レバー8a、右操作レバー9aの中
立時には、各パイロット管路8bね9bがタンク33に
連通し、関係する各方向制御弁は中立位置に復帰する。
【0045】また、ゲートロックバルブ20が、同図9
に示す右位置に切換えられたときには、油圧ポンプ30
の圧油の各コンソール8,9への供給が阻止され、ロッ
ク状態となる。
【0046】このように構成した実施例の動作は、以下
のとおりである。左コンソール8及び右コンソール9
が、図1の実線で示すように、アクチュエータの操作が
可能な所定の操作位置に配置されている場合には、パイ
プ12、軸体16、及びリンク14から成る連結体は、
図3のB矢視に相応する図10に示す状態に保たれる。
このとき、右コンソール9に一体に設けられる軸体11
bに固定されたピン13の上端は、図11の(a)に示
すように、パイプ12の上方切欠部12aの図示左側の
縁部に位置し、ピン13の下端は、下方切欠部12bの
図示右側の縁部に位置する。また、左コンソール8に一
体に設けられる軸体11aに固定されたピン15の上端
は、図11の(b)に示すように、リンク14の上方切
欠部14bの図示右側の縁部に位置し、ピン15の下端
は、下方切欠部14cの図示左側の縁部に位置する。
【0047】これに伴って、リンク14のレバー14a
は、図4の破線で示すように下降した形態に保たれ、こ
のレバー14aに連結されるロッド17も、同図4の破
線で示すように下方に移動した形態に保たれ、このロッ
ド17に連結されるゲートロックバルブ20のアーム1
8も図5の(a)に示すように、下降した形態に保たれ
る。これにより、アーム18に一体に設けられるプラン
ジャ19の油通路19aが、ゲートロックバルブ20の
本体側の油通路20aに連通する。したがって、ゲート
ロックバルブ20は圧油の流通が可能なロック解除形態
に保たれる。
【0048】また、このとき、例えば左コンソール8に
一体に設けられる左ゲートロックレバー10aは、図6
の実線で示す形態に保たれ、このゲートロックレバー1
0aと一体的に設けられるプレート23bは、同図6の
実線で示すように、キャッチャ24の押圧操作部24d
から離れた状態に保持される。このとき、図7に示すよ
うに、左コンソール8に一体に設けられる可動部24e
の爪部24cは、旋回体2の固定部材に固定されて移動
不能な固定部24bの突起体24aに係合し、可動部2
4eと固定部24bとがロックされた状態に保たれる。
したがって、この状態では図8に示すガスシリンダ25
は、内部に左コンソール8を跳ね上げる付勢力を蓄えた
まま、収縮した状態に保持される。なお、右コンソール
9側についてもそれぞれ同様の形態に保たれる。
【0049】この状態にあっては、図9に示す操作回路
は、ゲートロックバルブ20が左位置に切換えられた連
通状態となる。したがって、例えば操作レバー8aを操
作すると、パイロットポンプ30のパイロット圧が、図
4の管路21、ゲートロックバルブ20、分岐管22を
介して左コンソール8に供給され、さらに図9に示すパ
イロット管路8bに導かれ、このパイロット圧により該
当するアクチュエータに対応する図示しない方向制御弁
が切換えられ、図示しない主油圧ポンプから吐出される
圧油が方向制御弁を介して該当するアクチュエータに供
給される。これにより、該当するアクチュエータは、操
作レバー8aの操作量に応じた作動速度で作動し、図示
しないアームの駆動、あるいは旋回体2の旋回をおこな
わせることができる。 なお、右操作レバー9aを操作
した場合、あるいは左操作レバー8aと右操作レバー9
aを同時に操作した場合も、上述とほぼ同様の動作をお
こなう。
【0050】このように運転席3に座って操作していた
オペレータが、例えば左コンソール8aの位置する左側
から(図2では右側に該当)降車しようとするとき、左
ゲートロックレバー10aを図1の時計方向に回動させ
る動作がおこなわれる。図6の二点鎖線で示す左ゲート
ロックレバー10aは、このときの状態を示している。
この左ゲートロックレバー10aが回動すると、支点を
形成する図6に示す支軸23aが一体に回動し、これに
伴いプレート23bも同図6の二点鎖線で示すように一
体的に回動し、キャッチャ24の押圧操作部24dを押
圧する。これにより、図7で示す爪部24cが開かれ、
爪部24cと突起体24aとの係合、すなわち、可動部
24eと固定部24bとの係合が解かれ、この部分のロ
ックが解除される。このとき直ちに、それまで収縮して
いた図8に示すガスシリンダ25が所定ストローク伸長
し、左コンソール8は、回動支点27を中心にして同図
8で言えば反時計方向に所定の後方位置まで回動する。
図1の破線で示す状態は、このようにして左コンソール
8が跳ね上げられた状態を示している。
【0051】この状態では、運転席3の前方左側部分
(図2で言えば右側に該当)のスペースが広くなり、運
転席3に座っていたオペレータの降車動作が容易にな
る。
【0052】また、上述のようにして左コンソール8が
跳ね上げられたとき、図6,8に示す左コンソール8の
回動支点27部分に一体に設けられた軸体11aが一体
的に回動し、連結体は図14、及び図15の(a)、
(b)に示す状態になる。すなわち、この間、前述の軸
体11aに設けられたピン15が一体的に回動すること
により、図15の(b)で示すように、ピン15の上端
がリンク14の上方切欠部14bの図示右側の縁部を押
圧し、ピン15の下端がリンク14の下方切欠部14b
の図示左側の縁部を押圧し、リンク14を図14の矢印
方向に回動させる。これに伴って、リンク14に一体的
に設けられた軸体16、パイプ12、すなわち連結体が
同図14の矢印方向に回動する。
【0053】したがって、右コンソール9側に位置する
パイプ12も上述のように回動するが、その回動量は例
えば、図11の(a)ではパイプ12の上方切欠部12
aの図示左側の縁部がピン13の左側に対向し、下方切
欠部12bの右側の縁部がピン13の右側に対向してい
た状態から、図15の(a)に示すように、ピン13の
上方切欠部12aの図示右側の縁部がピン13の右側に
対向し、下方切欠部12bの左側の縁部がピン13の左
側に対向するまでの量となっている。すなわち、ピン1
3の回動量と、上方切欠部12a、下方切欠部12bの
空隙の寸法との関係をあらかじめこのように設定してあ
る。これにより、パイプ12の回動にかかわらず、ピン
13が動くことがない。これに伴い、右側コンソール9
及び右ゲートロックレバー9aも回動せず、所定の操作
位置のまま保持される。
【0054】また、上述の図14の矢印で示すように連
結体が回動したとき、図4の実線で示すようにリンク1
4のレバー14aが上昇し、これに伴って実線で示すよ
うにロッド17が上方に移動し、ゲートロックバルブ2
0のアーム18が上昇し、図5の(b)に示すように、
アーム18に一体のプランジャ19が回動し、このプラ
ンジャ19の油通路19aと、ゲートロックバルブ20
の本体側の油通路20aとの連通は断たれる。図9の操
作回路は、このときの状態を示している。したがって、
パイロットポンプ30の圧油に対する左コンソール8、
右コンソール9への供給は阻止され、左操作レバー8
a、右操作レバー9aのいずれを操作しても、パイロッ
ト管路8b、9bにパイロット圧が導かれず、図示しな
い方向制御弁が駆動せず、図示しない主油圧ポンプから
アクチュエータへの圧油の供給は阻止され、該当するそ
れぞれのアクチュエータが作動しないように保持され
る。すなわち、ゲートロック状態が形成される。
【0055】このような状態では、正規のオペレータで
ない者が、例えば子供などが操作レバー8a,9aを操
作してもアクチュエータが作動せず、該当する作業機械
が駆動したり、旋回体2が旋回したりすることがなく、
不測の事故が防止され、周囲環境等に対する安全性が確
保される。
【0056】なお、上述では左コンソール8のみを跳ね
上げた場合について説明したが、右コンソール9のみを
跳ね上げる場合についても、ほとんど同様の動作がおこ
なわれる。すなわち、右ゲートロックレバー10bの回
動に伴う右コンソール9の跳ね上げ動作は、左コンソー
ル8の跳ね上げの場合と同じである。そして、右コンソ
ール9を跳ね上げたときには、連結体は図12、及び図
13の(a)、(b)に示す状態となる。この間、図1
3の(a)に示すように、右コンソール9の軸体11b
の回動と一体にピン13が回動し、ピン13と係合する
パイプ12が回動し、連結体が図12の矢印方向に回動
し、したがってリンク14も一体に回動するものの、そ
の回動量は、図13の(b)に示すリンク14に形成し
た上方切欠部14b、下方切欠部14cの間隙寸法に相
応し、このためにピン15は回動せず、図11の(b)
の状態のまま保たれる。これにより、ピン15に一体の
軸体11aは回動せず、左コンソール8及び左ゲートロ
ックレバー8aも回動しない状態に保持される。この場
合には、運転席3に座っていたオペレータは、運転席3
の前方右側から(図2では左側に該当)降車することに
なる。なお、リンク14の回動によりゲートロックバル
ブ20がロック状態に切換えられる点は、上述と同様で
ある。
【0057】また、左ゲートロックレバー10a、右ゲ
ートロックレバー10bを共に操作して、左コンソール
8、右コンソール9の双方を跳ね上げたときには、連結
体は図16、及び図17の(a)、(b)に示す状態に
なる。この間、図17の(a)、(b)に示すように、
左コンソール8の軸体11aの回動と一体にピン15が
回動し、また、右コンソール9の軸体11bの回動と一
体にピン13が回動し、連結体は、ピン15,13のう
ちの速く動く方のピンの力を受けて図16の矢印方向に
回動し、リンク14も一体に回動する。この場合には、
運転席3の前方左右のスペースが広くなり、オペレータ
は左右のいずれからも容易に降車できる。なお、リンク
14の回動によりゲートロックバルブ20がロック状態
に切換えられる点は、上述した左コンソール8のみが跳
ね上げられた場合、あるいは右コンソール9のみが跳ね
上げられた場合と同様である。
【0058】なお、左コンソール8、あるいは右コンソ
ール9を所定の操作位置に復帰させるように、左ゲート
ロックレバー10a、右ゲートロックレバー10bを戻
したときの動作は、上述した動作の逆となる。例えば、
キャッチャ24の突起体24aに爪部24cが係合する
ことにより、左コンソール8がロック状態となる。右コ
ンソールについても同様である。また、このとき、ロッ
ド17を介してゲートロックバルブ20は連通位置、す
なわち、ロック解除位置に切換えられ、左操作レバー8
a、右操作レバー9aによる該当するアクチュエータの
操作が可能な状態となる。
【0059】以上のように構成した実施例にあっては、
左ゲートロックレバー10aを操作して左コンソール8
のみを跳ね上げた場合、右ゲートロックレバー10bを
操作して右コンソール9のみを跳ね上げた場合、ゲート
ロックレバー10a,10bを共に操作して左コンソー
ル8、右コンソール9の双方を跳ね上げた場合のいずれ
も、連結体が回動し、この回動によりロッド17を介し
てゲートロックバルブ20がロック位置に切換えられ、
左コンソール8、右コンソール9の双方の操作回路が油
圧的にしゃ断され、操作レバー8a、9aのどちらを操
作してもアクチュエータの作動を生じることがなく、し
たがって該当するアクチュエータに係る作業機械や旋回
体2が駆動することがなく、周囲環境等に対する安全性
を確保できる。また、リンク14、軸体16、パイプ1
2から成る連結体、この連結体に連動するロッド17、
このロッド17の動作に応じて切換えられるゲートロッ
クバルブ20を含む基本構造は、それぞれ機械要素によ
って構成し得ることから全体を機械構造とすることがで
き、電気系統の構造に比べて故障に対する高い信頼性を
確保することができる。
【0060】また、上述のように、連結体、ロッド1
7、ゲートロックバルブ20を含む基本構造の組み合わ
せが1つで済むことから、構造の単純化を実現でき、部
品点数を抑え、配置設計を簡単にすることができ、これ
らに伴い、製作費を安くすることができる。
【0061】また、左コンソール8のみを跳ね上げた場
合には、右コンソール9及び右ゲートロックレバー9a
は回動しないように保持され、逆に右コンソール9のみ
を跳ね上げた場合には、左コンソール8及び左ゲートロ
ックレバー8aは回動しないように保持されるので、跳
ね上げることをオペレータが意図していないコンソール
の跳ね上げ動作がおこなわれることがなく、運転席3の
オペレータ等に対する安全性が確保される。なお、油圧
ショベルが、運転室としてボックス状で出入口が1つの
キャブを備えたものである場合には、出入口とは反対側
に位置するコンソールの無用な跳ね上げを生じないよう
にすることができる。
【0062】また、この実施例では、左ゲートロックレ
バー10aだけを操作したときには、左コンソール8の
跳ね上げ操作とゲートロックバルブ20のロック位置へ
の切換え操作の双方をおこなうことができ、また、右ゲ
ートロックレバー10bだけを操作したときには、右コ
ンソール9の跳ね上げ操作とゲートロックバルブ20の
ロック位置への切換え操作の双方をおこなうことがで
き、それぞれゲートロック関連操作に対して優れた操作
性が得られる。
【0063】また、この実施例では、例えば左コンソー
ル・ロック・解除手段23を構成するキャッチャ24
を、可動部24eと、固定部24bと、係脱手段を形成
する押圧操作部24d、爪部24c、突起体24aとを
含む堅固な機械構造とすることができ、この点でも信頼
性の向上に貢献する。
【0064】また、この実施例では、連結体の回動をゲ
ートロックバルブ20を切換えるアーム18の移動力と
して伝える伝達手段が剛性を有するロッド17であるこ
とから、この点でも堅固な構造であり、信頼性の向上に
貢献する。また、連結体の回動動作を瞬時にゲートロッ
クバルブ20の切換え動作として伝えることができ、優
れた伝達性が得られる。
【0065】また、この実施例では、跳ね上げることを
意図していないコンソール8,9を停止保持する回動停
止保持手段が、コンソール8,9に一体に設けられる回
動部材と、この回動部材に設けられる突起体と、連結体
に設けた空隙部とから成ることから、この回動停止保持
手段も堅固な機械構造とすることができ、この点でも信
頼性の向上に貢献する。
【0066】また、この実施例では、コンソール8,9
を停止保持する上述の回動停止保持手段を構成する回動
部材が、軸体11a,11bより成ることから、この点
でも堅固な構造とすることができ、信頼性の向上に貢献
する。
【0067】また、この実施例では、回動停止保持手段
を構成する回動部材に設けられる突起体が、ピン15,
13から成ることから、この点でも堅固な構造とするこ
とができ、信頼性の向上に貢献する。
【0068】また、この実施例では、回動停止保持手段
を構成する連結体に形成される空隙部が切欠部、すなわ
ち、リンク14に形成される上方切欠部14b、下方切
欠部14c、パイプ12に形成される上方切欠部12
a、下方切欠部12bより成ることから、この点でも構
造が簡単で、製作が容易であり、製作費を安くすること
に貢献する。
【0069】なお、上記実施例では、跳ね上げ装置を構
成し、例えば左コンソール8を跳ね上げる力を与える付
勢手段として、ガスシリンダ25を設けたが、本発明は
これに限られず、ガスシリンダ25に代えて、ばね力を
利用したものを設ける構成にしてもよい。
【0070】また、上記実施例では、操作装置ロック・
解除手段、例えば、左コンソール・ロック・解除手段と
して、左ゲートロックレバー10aに一体に設けられる
支軸23a、及びプレート23bと、キャッチャ24と
の組み合わせから成るものを挙げたが、本発明は、これ
に限られず、例えば図18に示す構成にしてもよい。
【0071】この18図に示すものは、旋回体2上に配
置され、固定部を形成する固定部材34と、この固定部
材34に一体に設けたピン35とを設けるとともに、左
ゲートロックレバー10aに一体に支軸23aを設け、
この支軸23aに一体に作動片36を設けてある。支軸
23aは、コンソール8の構成部材に回動可能に保持さ
せてある。また、作動片36は、前述したピン35が挿
入可能な溝36aと、左コンソール8に設けられる図示
しない可動部に形成した係合部と係合可能な突起部36
bとを有する構成にしてある。
【0072】上記の構成のうちの、特に、ピン35と溝
36aとはゲートロックレバー10aの回動に応じて、
作動片36と、左コンソール8に設けられる図示しない
可動部に形成した係合部との係合を解く係脱手段を構成
している。
【0073】このように左コンソール・ロック・解除手
段を構成したものでは、左ゲートロックレバー10aが
同図18の実線で示すように所定の操作位置に位置する
少し倒された状態では、左ゲートロックレバー10aに
一体に設けた作動片36の溝36aとピン35とが係合
し、作動片36の突起部36bと、左コンソール8に設
けられる図示しない可動部に形成した係合部とが係合す
る。すなわち、作動片36がピン35、及び溝36aに
より係止され、作動片36によって図示しない可動部が
係止され、これによって、ここでは図示を省略した左コ
ンソール8は所定の操作位置に保持される。 そして、
左ゲートロックレバー10aが同図18の二点鎖線で示
すように引き上げられると、この左ゲートロックレバー
10aaと一体に作動片36が二点鎖線で示すように回
動し、これによりピン35と溝36aとの係合が解か
れ、同時に突起部36bと、図示しない左コンソール8
の可動部に形成した係合部との係合が解かれ、ここでは
図示しない付勢手段により、左コンソール8及び左ゲー
トロックレバー10aは所定の後方位置まで一体的に回
動する。
【0074】このようにコンソール・ロック・解除手
段、すなわち操作装置ロック・解除手段を構成したもの
では、構造がより簡単になり、製作費を安くすることが
できる。
【0075】また、上記実施例では、回動停止保持手段
を構成する連結体に形成される空隙部として切欠部、す
なわち、リンク14に形成される上方切欠部14b、下
方切欠部14c、及びパイプ12に形成される上方切欠
部12a、下方切欠部12bを備えているが、このよう
に切欠部を備える代りに、図19に示すように、ピンを
相対的に移動可能に収納する長穴を設けてもよい。この
構成は、本発明の請求項9に記載の発明に相当する。
【0076】図19は、レバー14aを有するリンク1
4部分を示しているが、リンク14の上方部分及び下方
部分に、左コンソール8に一体に設けられる軸体11a
に固定したピン15が挿入される長穴37を形成してあ
る。このように構成したものも、前述した切欠部を設け
た場合と同等の作用効果を奏する。
【0077】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の発明によれ
ば、故障に対する信頼性の高い機械構造であって、その
構造の単純化を実現でき、部品点数を抑え、配置設計を
簡単にすることができ、これらに伴い、従来に比べて製
作費を安くすることができる。また、跳ね上げることを
意図していない操作装置が跳ね上げられることがなく、
これにより従来に比べて、運転席のオペレータ等に対す
る優れた安全性を確保することができる。
【0078】また、本発明の請求項2に記載の発明によ
れば、ゲートロックレバーの操作により、操作装置の跳
ね上げ操作とゲートロックバルブのロック位置への切換
え操作の双方をおこなうことができ、ゲートロック関連
操作に対して優れた操作性が得られる。
【0079】また、本発明の請求項3に記載の発明によ
れば、可動部、固定部、及び係脱手段を堅固な機械構造
とすることができ、この点でも信頼性の向上に貢献す
る。
【0080】また、本発明の請求項4に記載の発明によ
れば、伝達手段が剛性を有するロッドであることから、
この点でも堅固な構造であり、信頼性の向上に貢献す
る。また、ロッドによって連結体の回動動作を瞬時にゲ
ートロックバルブの切換え動作として伝えることがで
き、優れた伝達性能が得られる。
【0081】また、本発明の請求項5に記載の発明によ
れば、跳ね上げることを意図されていない操作装置を停
止保持する回動停止保持手段が、回動部材と、突起体
と、連結体に設けられる空隙部との各機械要素から成る
ことから、この回動停止保持手段も堅固で簡単な機械構
造とすることができ、信頼性の向上に貢献する。
【0082】また、本発明の請求項6に記載の発明によ
れば、回動停止保持手段を構成する回動部材が、軸体よ
り成ることから、この回動部材を堅固で簡単な構造とす
ることができ、この点でも信頼性の向上に貢献する。
【0083】また、本発明の請求項7に記載の発明によ
れば、回動停止保持手段を構成する回動部材に設けられ
る突起体がピンより成ることから、この突起体を堅固で
簡単な構造とすることができ、この点でも信頼性の向上
に貢献する。
【0084】また、本発明の請求項8に記載の発明によ
れば、回動停止保持手段を構成し、連結体に形成される
空隙部が切欠部より成ることから、構造が簡単で製作が
容易であり、製作費を安くすることに貢献する。
【0085】また、本発明の請求項9に記載の発明によ
れば、回動停止保持手段を構成し、連結体に形成される
空隙部が長穴より成ることから、これも構造が簡単で製
作が容易であり、製作費を安くすることに貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゲートロック装置が適用される油圧シ
ョベルの一例として挙げたミニショベルを示す要部側面
図である。
【図2】図1のA方向矢視においてブーム等を含む作業
機械を除いた状態を示す正面図である。
【図3】本発明の請求項1〜8に記載の発明に相当する
一実施例の基本構成を示す正面図である。
【図4】図3のC方向斜視図である。
【図5】図4のD部の動作を示す説明図である。
【図6】図3に示す実施例に備えられるコンソール・ロ
ック・解除手段を示す側面図である。
【図7】図6のE部拡大図である。
【図8】図6に示すコンソールを裏面側から見た状態を
示す側面図である。
【図9】図3に示す実施例に備えられる操作回路を示す
回路図である。
【図10】図3のB方向矢視である連結体の平面図であ
る。
【図11】図10に示す連結体を形成するパイプとリン
クそれぞれの端部の状態を示すF矢視図及びG矢視図で
ある。
【図12】右コンソールを跳ね上げたときの連結体の平
面図である。
【図13】図12に示す連結体を形成するパイプとリン
クそれぞれの端部の状態を示すH矢視図及びI矢視図で
ある。
【図14】左コンソールを跳ね上げたときの連結体の平
面図である。
【図15】図14に示す連結体を形成するパイプとリン
クそれぞれの端部の状態を示すJ矢視図及びK矢視図で
ある。
【図16】左右コンソールを共に跳ね上げたときの連結
体の平面図である。
【図17】図16に示す連結体を形成するパイプとリン
クそれぞれの端部の状態を示すL矢視図及びM矢視図で
ある。
【図18】コンソール・ロック・解除手段の別の例を示
す図である。
【図19】回動停止保持手段を構成する連結体に形成さ
れる空隙部の別の例を示す図である。
【符号の説明】
1 走行体 2 旋回体 3 運転席 6 ブーム 8 左コンソール(左操作装置) 8a 左操作レバー 8b パイロット管路 9 右コンソール(右操作装置) 9a 右操作レバー 9b パイロット管路 10a 左ゲートロックレバー(跳ね上げ装置) 10b 右ゲートロックレバー(跳ね上げ装置) 11a 軸体(回動部材) 11b 軸体(回動部材) 12 パイプ(連結体) 12a 上方切欠部(空隙部)〔回動停止保持手段〕 12b 下方切欠部(空隙部)〔回動停止保持手段〕 13 ピン(突起体)〔回動停止保持手段〕 14 リンク(連結体) 14a レバー 14b 上方切欠部(空隙部)〔回動停止保持手段〕 14c 下方切欠部(空隙部)〔回動停止保持手段〕 15 ピン(突起体)〔回動停止保持手段〕 16 軸体(連結体) 17 ロッド(伝達手段) 18 アーム 19 プランジャ 19a 油通路 20 ゲートロックバルブ 20a 油通路 23 左コンソール・ロック・解除手段(左操作装置
ロック・解除手段) 23a 支軸(左コンソール・ロック・解除手段) 23b プレート(左コンソール・ロック・解除手段) 24 キャッチャ(左コンソール・ロック・解除手
段) 24a 突起体(係脱手段) 24b 固定部 24c 爪部(係脱手段) 24d 押圧操作部(係脱手段) 24e 可動部 25 ガスシリンダ(付勢手段) 26 回動支点 27 回動支点 30 パイロットポンプ 33 タンク 34 固定部材(固定部)〔操作装置・ロック・解除
手段〕 35 ピン(係脱手段) 36 作動片〔操作装置・ロック・解除手段〕 36a 溝(係脱手段) 36b 突起部〔操作装置・ロック・解除手段〕 37 長穴(空隙部)〔回動停止保持手段〕
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩下 弘 新潟県西蒲原郡分水町大字大武新田113番 地1 北越工業株式会社内 (72)発明者 菅家 宏治 新潟県西蒲原郡分水町大字大武新田113番 地1 北越工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアクチュエータと、これらのアク
    チュエータを操作する一対の操作装置とを有する油圧シ
    ョベルに備えられ、上記操作装置のそれぞれを所定の操
    作位置から所定の後方位置に回動させる跳ね上げ装置
    と、上記アクチュエータが駆動しないように操作回路を
    保持するゲートロックバルブとを含み、上記跳ね上げ装
    置と連動させて上記ゲートロックバルブを切換え、上記
    操作装置によるアクチュエータの操作を不能にする油圧
    ショベルのゲートロック装置において、 上記一対の操作装置を接続し、これらの操作装置のそれ
    ぞれの上記回動に伴って回動する1つの連結体と、 この連結体の回動を移動力として伝える伝達手段と、 この伝達手段によって伝えられた移動力によって切換え
    られる1つの上記ゲートロックバルブを備えるととも
    に、 上記連結体部分に、上記一対の操作装置のうちの一方の
    操作装置のみの上記回動時には、他方の操作装置の上記
    回動を停止保持する回動停止保持手段を備えたことを特
    徴とする油圧ショベルのゲートロック装置。
  2. 【請求項2】 上記跳ね上げ装置が、 上記一対の操作装置のそれぞれに対応して回動可能に設
    けたゲートロックレバーと、 上記一対の操作装置のそれぞれに対応して設けられ、該
    当する操作装置を上記所定の操作位置に回動不能にロッ
    クするとともに、対応する上記ゲートロックレバーの上
    記回動に応じて当該ロックを解除可能な操作装置ロック
    ・解除装置と、 上記一対の操作装置のそれぞれに対応して設けられ、該
    当する操作装置に上記所定の後方位置に回動させる力を
    与える付勢手段とを含むことを特徴とする請求項1記載
    の油圧ショベルのゲートロック装置。
  3. 【請求項3】 上記操作装置ロック・解除手段が、 上記旋回体上の固定部材に固定される固定部と、 上記操作装置と一体的に移動可能な可動部と、 上記固定部と上記可動部とを係合させるとともに、上記
    ゲートロックレバーの回動に応じてその係合を解く係脱
    手段とを含むことを特徴とする請求項2記載の油圧ショ
    ベルのゲートロック装置。
  4. 【請求項4】 上記伝達手段が、進退運動が可能な1つ
    のロッドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の油圧ショベルのゲートロック装置。
  5. 【請求項5】 上記回動停止保持手段が、 上記一対の操作装置のそれぞれと一体的に回動する回動
    部材と、 これらの回動部材のそれぞれに一体に設けた突起体と、 上記連結体に形成され、上記突起体のそれぞれが収納さ
    れるとともに、該突起体が係合可能な縁部を有する空隙
    部とを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の油圧ショベルのゲートロック装置。
  6. 【請求項6】 上記回動部材のそれぞれは、上記一対の
    操作装置に個別に一体的に設けた軸体であることを特徴
    とする請求項5記載の油圧ショベルのゲートロック装
    置。
  7. 【請求項7】 上記突起体が、ピンであることを特徴と
    する請求項5または6記載の油圧ショベルのゲートロッ
    ク装置。
  8. 【請求項8】 上記空隙部が、上記連結体の両端部のそ
    れぞれに設けられ、開口端を有する切欠部であることを
    特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の油圧ショベ
    ルのゲートロック装置。
  9. 【請求項9】 上記空隙部が、長穴であることを特徴と
    する請求項5〜7のいずれかに記載の油圧ショベルのゲ
    ートロック装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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