JPH08137280A - 静電潜像の液体現像装置 - Google Patents
静電潜像の液体現像装置Info
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- JPH08137280A JPH08137280A JP30275994A JP30275994A JPH08137280A JP H08137280 A JPH08137280 A JP H08137280A JP 30275994 A JP30275994 A JP 30275994A JP 30275994 A JP30275994 A JP 30275994A JP H08137280 A JPH08137280 A JP H08137280A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 画像支持体の潜像面に供給するトナーの濃度
を制御することができる高濃度高粘性の液体現像剤を用
いた静電潜像の液体現像装置を提供する。 【構成】 感光体10上に形成された静電潜像をトナー
によって現像する静電潜像の液体現像装置であって、絶
縁性液体中にトナーが高濃度に分散された高粘度の液体
現像剤が塗布された現像ベルト510を、感光体10の
回転方向と反対方向に回転させながら液体現像剤を介し
て感光体10に接触させることにより、感光体10の潜
像面にトナーを供給する現像装置50と、感光体10の
周速と現像ベルト510の周速との比率を変えることに
より、感光体10の潜像面に供給するトナーの濃度を制
御するコントロール部とを具備することを特徴とする。
を制御することができる高濃度高粘性の液体現像剤を用
いた静電潜像の液体現像装置を提供する。 【構成】 感光体10上に形成された静電潜像をトナー
によって現像する静電潜像の液体現像装置であって、絶
縁性液体中にトナーが高濃度に分散された高粘度の液体
現像剤が塗布された現像ベルト510を、感光体10の
回転方向と反対方向に回転させながら液体現像剤を介し
て感光体10に接触させることにより、感光体10の潜
像面にトナーを供給する現像装置50と、感光体10の
周速と現像ベルト510の周速との比率を変えることに
より、感光体10の潜像面に供給するトナーの濃度を制
御するコントロール部とを具備することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真や静電記録、
イオノグラフィ等の方法で形成された静電潜像を、液体
現像剤を用いて可視像化する静電潜像の液体現像装置に
関するものである。
イオノグラフィ等の方法で形成された静電潜像を、液体
現像剤を用いて可視像化する静電潜像の液体現像装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、静電潜像の液体現像装置で
は、画像支持体の潜像面に供給するトナーの濃度を制御
する方法として、現像剤支持体に印加する現像バイアス
電圧を制御する方法、または、画像支持体に供給する液
体現像剤の液量を制御する方法等が用いられている。
は、画像支持体の潜像面に供給するトナーの濃度を制御
する方法として、現像剤支持体に印加する現像バイアス
電圧を制御する方法、または、画像支持体に供給する液
体現像剤の液量を制御する方法等が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
静電記録装置等では、一般に有機溶剤であるIsoparG
(登録商標:Exxon 社製)にトナーを約1〜2%の割合
で混ぜた低粘性の液体現像剤が使用されている。このた
め、現像剤の供給量を換えても低粘性であることから画
像の乱れを生じることがなかった。しかし、画像支持体
への供給量が少量で薄層となる高濃度高粘性の液体現像
剤(絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散された100
〜10000mPa・sの高粘性の液体現像剤)を用い
た場合、トナー粘度により画像支持体の潜像面に供給す
るトナーの厚みに最適値があるため、トナのー濃度を制
御する方法として、いかなる方法が好適であるのか明ら
かでない。
静電記録装置等では、一般に有機溶剤であるIsoparG
(登録商標:Exxon 社製)にトナーを約1〜2%の割合
で混ぜた低粘性の液体現像剤が使用されている。このた
め、現像剤の供給量を換えても低粘性であることから画
像の乱れを生じることがなかった。しかし、画像支持体
への供給量が少量で薄層となる高濃度高粘性の液体現像
剤(絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散された100
〜10000mPa・sの高粘性の液体現像剤)を用い
た場合、トナー粘度により画像支持体の潜像面に供給す
るトナーの厚みに最適値があるため、トナのー濃度を制
御する方法として、いかなる方法が好適であるのか明ら
かでない。
【0004】
【目的】本発明は上記事情に基づいてなされたものであ
り、画像支持体の潜像面に供給するトナーの濃度を確実
に制御することができる高濃度高粘性の液体現像剤を用
いた静電潜像の液体現像装置を提供することを目的とす
るものである。
り、画像支持体の潜像面に供給するトナーの濃度を確実
に制御することができる高濃度高粘性の液体現像剤を用
いた静電潜像の液体現像装置を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明の静電潜像の液体現像装置は、
画像支持体上に形成された静電潜像を、帯電した顕像化
粒子であるトナーによって現像する静電潜像の液体現像
装置であって、絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散さ
れた100〜10000mPa・sの高粘度の液体現像
剤が塗布された現像剤支持体を、前記画像支持体の回転
方向と反対方向に回転させながら現像剤支持体上に薄層
に形成された前記液体現像剤を介して前記画像支持体に
接触させることにより、前記画像支持体の潜像面にトナ
ーを供給する現像手段と、前記画像支持体の周速と前記
現像剤支持体の周速との比率を変えることにより、前記
画像支持体の潜像面に供給するトナーの濃度を制御する
濃度制御手段と、を具備することを特徴とするものであ
る。
に、請求項1記載の発明の静電潜像の液体現像装置は、
画像支持体上に形成された静電潜像を、帯電した顕像化
粒子であるトナーによって現像する静電潜像の液体現像
装置であって、絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散さ
れた100〜10000mPa・sの高粘度の液体現像
剤が塗布された現像剤支持体を、前記画像支持体の回転
方向と反対方向に回転させながら現像剤支持体上に薄層
に形成された前記液体現像剤を介して前記画像支持体に
接触させることにより、前記画像支持体の潜像面にトナ
ーを供給する現像手段と、前記画像支持体の周速と前記
現像剤支持体の周速との比率を変えることにより、前記
画像支持体の潜像面に供給するトナーの濃度を制御する
濃度制御手段と、を具備することを特徴とするものであ
る。
【0006】請求項2記載の発明の静電潜像の液体現像
装置は、請求項1記載の発明において、前記濃度制御手
段が、前記液体現像剤の各色毎に前記比率と前記トナー
の濃度との関係を示すテーブルが記憶されたテーブル群
を有し、前記テーブル群の中から前記現像剤支持体上に
塗布された前記液体現像剤の色に対応するテーブルを選
択し、この選択したテーブルに基づいて前記比率を変え
ることにより、前記トナーの濃度を制御することを特徴
とするものである。
装置は、請求項1記載の発明において、前記濃度制御手
段が、前記液体現像剤の各色毎に前記比率と前記トナー
の濃度との関係を示すテーブルが記憶されたテーブル群
を有し、前記テーブル群の中から前記現像剤支持体上に
塗布された前記液体現像剤の色に対応するテーブルを選
択し、この選択したテーブルに基づいて前記比率を変え
ることにより、前記トナーの濃度を制御することを特徴
とするものである。
【0007】請求項3記載の発明の静電潜像の液体現像
装置は、請求項1又は2記載の発明において、前記画像
支持体及び前記現像剤支持体のうち、少なくとも一方が
可撓性を有する部材で形成されていることを特徴とする
ものである。
装置は、請求項1又は2記載の発明において、前記画像
支持体及び前記現像剤支持体のうち、少なくとも一方が
可撓性を有する部材で形成されていることを特徴とする
ものである。
【0008】請求項4記載の発明の静電潜像の液体現像
装置は、請求項1,2又は3記載の発明において、前記
液体現像剤の絶縁性液体の粘度が0.5〜1000mP
a・s、電気抵抗が1012Ωcm以上、表面張力が21
dyne/cm以下、沸点が100°C以上であること
を特徴とするものである。
装置は、請求項1,2又は3記載の発明において、前記
液体現像剤の絶縁性液体の粘度が0.5〜1000mP
a・s、電気抵抗が1012Ωcm以上、表面張力が21
dyne/cm以下、沸点が100°C以上であること
を特徴とするものである。
【0009】請求項5記載の発明の静電潜像の液体現像
装置は、請求項4記載の発明において、前記液体現像剤
がシリコンオイルを絶縁性液体として利用するものであ
ることを特徴とするものである。
装置は、請求項4記載の発明において、前記液体現像剤
がシリコンオイルを絶縁性液体として利用するものであ
ることを特徴とするものである。
【0010】請求項6記載の発明の静電潜像の液体現像
装置は、請求項1,2,3,4又は5記載の発明におい
て、前記液体現像剤が平均粒径0.1〜5μmのトナー
を5〜40%の濃度で含むものであることを特徴とする
ものである。
装置は、請求項1,2,3,4又は5記載の発明におい
て、前記液体現像剤が平均粒径0.1〜5μmのトナー
を5〜40%の濃度で含むものであることを特徴とする
ものである。
【0011】
【作用】請求項1記載の静電潜像の液体現像装置は、ト
ナーが高濃度に分散された液体現像剤を用いたことによ
り、従来の低濃度の液体現像剤を用いた場合に比べて、
液量をはるかに少なくすることができる。また、画像支
持体の周速と現像剤支持体の周速との比率を変えること
により、画像支持体への供給量が少量となる高濃度高粘
性の液体現像剤を用いた場合でも、画像支持体の潜像面
に供給するトナーの濃度を確実に制御することができ
る。尚、液体現像剤は、粘度が10000mPa・s以
上になると、絶縁性液体とトナーとの攪拌が難しくな
り、液体現像剤をどのようにして作るかが問題となる。
したがって、10000mPa・s以上の液体現像剤は
コスト的に見合わなくなり、現実的でなくなる。一方、
100mPa・s以下では、トナー濃度が低くなるとと
もに、トナーの分散性が悪くなるので、液体現像剤を薄
層にして現像することができなくなる。
ナーが高濃度に分散された液体現像剤を用いたことによ
り、従来の低濃度の液体現像剤を用いた場合に比べて、
液量をはるかに少なくすることができる。また、画像支
持体の周速と現像剤支持体の周速との比率を変えること
により、画像支持体への供給量が少量となる高濃度高粘
性の液体現像剤を用いた場合でも、画像支持体の潜像面
に供給するトナーの濃度を確実に制御することができ
る。尚、液体現像剤は、粘度が10000mPa・s以
上になると、絶縁性液体とトナーとの攪拌が難しくな
り、液体現像剤をどのようにして作るかが問題となる。
したがって、10000mPa・s以上の液体現像剤は
コスト的に見合わなくなり、現実的でなくなる。一方、
100mPa・s以下では、トナー濃度が低くなるとと
もに、トナーの分散性が悪くなるので、液体現像剤を薄
層にして現像することができなくなる。
【0012】請求項2記載の静電潜像の液体現像装置
は、液体現像剤の各色毎に、画像支持体の周速と現像剤
支持体の周速との比率と、画像支持体の潜像面に供給さ
れるトナーの濃度との関係を示すテーブルが記憶された
テーブル群の中から、現像剤支持体上に塗布された液体
現像剤の色に対応するテーブルを選択し、この選択した
テーブルに基づいて画像支持体の周速と現像剤支持体の
周速との比率を変えることにより、画像支持体の潜像面
に供給するトナーの濃度を制御する。これにより、カラ
ー化に対応した静電潜像の液体現像装置においても、所
望の色について所望の画像濃度が得られるように、画像
支持体の潜像面に供給されるトナーの濃度を各色毎に確
実に制御することができる。
は、液体現像剤の各色毎に、画像支持体の周速と現像剤
支持体の周速との比率と、画像支持体の潜像面に供給さ
れるトナーの濃度との関係を示すテーブルが記憶された
テーブル群の中から、現像剤支持体上に塗布された液体
現像剤の色に対応するテーブルを選択し、この選択した
テーブルに基づいて画像支持体の周速と現像剤支持体の
周速との比率を変えることにより、画像支持体の潜像面
に供給するトナーの濃度を制御する。これにより、カラ
ー化に対応した静電潜像の液体現像装置においても、所
望の色について所望の画像濃度が得られるように、画像
支持体の潜像面に供給されるトナーの濃度を各色毎に確
実に制御することができる。
【0013】請求項3記載の静電潜像の液体現像装置
は、画像支持体及び現像剤支持体のうち、少なくとも一
方を可撓性を有する部材で形成したことにより、液体現
像剤を介して現像剤支持体と画像支持体とが接触する際
の接触圧力を分散させることができるので、現像剤支持
体上の液体現像剤層が押しつぶされるのを防止すること
ができ、これにより、画像支持体上に形成されるトナー
像に乱れが生じるのを防止することができる。
は、画像支持体及び現像剤支持体のうち、少なくとも一
方を可撓性を有する部材で形成したことにより、液体現
像剤を介して現像剤支持体と画像支持体とが接触する際
の接触圧力を分散させることができるので、現像剤支持
体上の液体現像剤層が押しつぶされるのを防止すること
ができ、これにより、画像支持体上に形成されるトナー
像に乱れが生じるのを防止することができる。
【0014】請求項4記載の静電潜像の液体現像装置
は、絶縁性液体に前記特性のものを用いたことにより、
高粘度の液体現像剤を得ることができる。尚、現像剤支
持体上の液体現像剤は薄層状に形成されるため、液体現
像剤層中に含まれる絶縁性液体もきわめて少量である。
このため、画像支持体に供給される液体現像剤中に含ま
れる絶縁性液体もきわめて少量であり、したがって、転
写時に紙等に吸収される絶縁性液体はきわめて少量とな
るので、粘度が1000mPa・s以下であれば絶縁性
液体の紙等への付着の問題は特に生じない。しかし、粘
度が0.5mPa・s以下であると揮発性が高くなるの
で、危険物扱いとなり適当でない。絶縁性液体は沸点が
100°C以下であると、蒸発量が多くなるので現像剤
の保存方法に問題があり、装置全体を密閉構造にしなけ
ればならず、また作業環境を改善することも難しくな
る。電気抵抗は1012Ωcm以下になると、絶縁性が悪
くなり、トナーの導電性の問題が起こり現像剤として使
用できなくなる。したがって、電気抵抗はできるだけ高
い値が望ましい。表面張力は21dyne/cm以上に
なると、濡れ性が悪くなる。したがって、表面張力は、
できるだけ低い値が望ましい。
は、絶縁性液体に前記特性のものを用いたことにより、
高粘度の液体現像剤を得ることができる。尚、現像剤支
持体上の液体現像剤は薄層状に形成されるため、液体現
像剤層中に含まれる絶縁性液体もきわめて少量である。
このため、画像支持体に供給される液体現像剤中に含ま
れる絶縁性液体もきわめて少量であり、したがって、転
写時に紙等に吸収される絶縁性液体はきわめて少量とな
るので、粘度が1000mPa・s以下であれば絶縁性
液体の紙等への付着の問題は特に生じない。しかし、粘
度が0.5mPa・s以下であると揮発性が高くなるの
で、危険物扱いとなり適当でない。絶縁性液体は沸点が
100°C以下であると、蒸発量が多くなるので現像剤
の保存方法に問題があり、装置全体を密閉構造にしなけ
ればならず、また作業環境を改善することも難しくな
る。電気抵抗は1012Ωcm以下になると、絶縁性が悪
くなり、トナーの導電性の問題が起こり現像剤として使
用できなくなる。したがって、電気抵抗はできるだけ高
い値が望ましい。表面張力は21dyne/cm以上に
なると、濡れ性が悪くなる。したがって、表面張力は、
できるだけ低い値が望ましい。
【0015】請求項5記載の静電潜像の液体現像装置
は、絶縁性液体がシリコンオイルを主成分としたもので
あることにより、請求項4記載の特性を有する絶縁性液
体を得ることができる。
は、絶縁性液体がシリコンオイルを主成分としたもので
あることにより、請求項4記載の特性を有する絶縁性液
体を得ることができる。
【0016】請求項6記載の静電潜像の液体現像装置
は、液体現像剤が平均粒径0.1〜5μmのトナーを5
〜40%の濃度で含むものであることにより、絶縁性液
体中にトナーが高濃度に分散された液体現像剤を得るこ
とができる。また、トナーの粒径の大きさに略反比例し
て、解像度が良くなる。通常、トナーは、プリントアウ
トされた紙上で5〜10個位の固まりとなって、存在し
ているので、トナーの平均粒径が5μm以上になると、
解像度が悪くなる。一方、トナーの平均粒径が0.1μ
m以下になると、物理的な付着力が強くなり、転写の際
にトナーを剥がし難くなる。
は、液体現像剤が平均粒径0.1〜5μmのトナーを5
〜40%の濃度で含むものであることにより、絶縁性液
体中にトナーが高濃度に分散された液体現像剤を得るこ
とができる。また、トナーの粒径の大きさに略反比例し
て、解像度が良くなる。通常、トナーは、プリントアウ
トされた紙上で5〜10個位の固まりとなって、存在し
ているので、トナーの平均粒径が5μm以上になると、
解像度が悪くなる。一方、トナーの平均粒径が0.1μ
m以下になると、物理的な付着力が強くなり、転写の際
にトナーを剥がし難くなる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図1乃至図4を参
照して説明する。図1は本発明の一実施例である静電潜
像の液体現像装置の概略構成図、図2は図1に示す静電
潜像の液体現像装置の動作を説明するための図、図3は
感光体の周速と現像ベルトの周速との比率と、画像濃度
との関係を示す図、図4はモータ及びコントロール部の
概略ブロック図である。
照して説明する。図1は本発明の一実施例である静電潜
像の液体現像装置の概略構成図、図2は図1に示す静電
潜像の液体現像装置の動作を説明するための図、図3は
感光体の周速と現像ベルトの周速との比率と、画像濃度
との関係を示す図、図4はモータ及びコントロール部の
概略ブロック図である。
【0018】本発明の一実施例である静電潜像の液体現
像装置1は、図1に示すように、画像支持体である感光
体10と、感光体10上にプリウェット液を塗布するプ
リウェット装置20と、感光体10を帯電させる帯電装
置30と、感光体10上に像を露光する露光装置40
と、感光体10の静電潜像が形成された部分に液体現像
剤を供給することにより静電潜像を顕像化する現像装置
50と、感光体10上のトナーを所定の紙Pに転写する
と共に定着させる転写装置60と、感光体10上に残留
した液体現像剤を除去するクリーニング装置70と、図
示されていないが帯電された感光体10を除電する除電
装置を備えている。
像装置1は、図1に示すように、画像支持体である感光
体10と、感光体10上にプリウェット液を塗布するプ
リウェット装置20と、感光体10を帯電させる帯電装
置30と、感光体10上に像を露光する露光装置40
と、感光体10の静電潜像が形成された部分に液体現像
剤を供給することにより静電潜像を顕像化する現像装置
50と、感光体10上のトナーを所定の紙Pに転写する
と共に定着させる転写装置60と、感光体10上に残留
した液体現像剤を除去するクリーニング装置70と、図
示されていないが帯電された感光体10を除電する除電
装置を備えている。
【0019】帯電装置30、露光装置40、クリーニン
グ装置70、および除電装置については従来の電子写真
式プリンタに用いられている従来技術をほとんどの場合
について流用することができる。したがって、本実施例
では、上記の各装置の説明を省略して、本発明の主要部
であるプリウェット装置20、現像装置50及び転写装
置60について説明する。
グ装置70、および除電装置については従来の電子写真
式プリンタに用いられている従来技術をほとんどの場合
について流用することができる。したがって、本実施例
では、上記の各装置の説明を省略して、本発明の主要部
であるプリウェット装置20、現像装置50及び転写装
置60について説明する。
【0020】プリウェット装置20に要求される機能
は、一定のプリウェット液を感光体10上に均一に塗布
することである。その目的のためには、スポンジ状のも
のによりプリウェット液を塗布する方法、感光体10の
幅方向に並んだ複数のノズルからプリウェット液を吐出
する方法、スポンジローラ等によりプリウェット液を塗
布する方法等、他の目的でコーティングする方法を用い
ることができる。本発明者等は種々の方法を試みて、上
記の方法が可能であることを確認したが、最も簡便で性
能の良い方法として、ベルイータ(登録商標:カネボウ
(株))を用いてプリウェット液を塗布する方法があ
る。ベルイータは、気孔が連続した立体網目構造を有す
る連続多孔質体であり、気孔の体積分だけプリウェット
液を保持することができる。また、気孔の体積を越える
プリウェット液が供給されたときには、プリウェット液
を表面から均一に放出することができる。尚、本実施例
では感光体10との当接面が略半円状のものを用いた。
は、一定のプリウェット液を感光体10上に均一に塗布
することである。その目的のためには、スポンジ状のも
のによりプリウェット液を塗布する方法、感光体10の
幅方向に並んだ複数のノズルからプリウェット液を吐出
する方法、スポンジローラ等によりプリウェット液を塗
布する方法等、他の目的でコーティングする方法を用い
ることができる。本発明者等は種々の方法を試みて、上
記の方法が可能であることを確認したが、最も簡便で性
能の良い方法として、ベルイータ(登録商標:カネボウ
(株))を用いてプリウェット液を塗布する方法があ
る。ベルイータは、気孔が連続した立体網目構造を有す
る連続多孔質体であり、気孔の体積分だけプリウェット
液を保持することができる。また、気孔の体積を越える
プリウェット液が供給されたときには、プリウェット液
を表面から均一に放出することができる。尚、本実施例
では感光体10との当接面が略半円状のものを用いた。
【0021】現像装置50は、現像部51と、塗布部5
2とにより構成される。現像部51は、現像剤支持体で
ある現像ベルト510と、現像ベルト510を回転駆動
すると共に現像ベルト510の一部を感光体10に当接
させるようにして保持する駆動ローラ512a,512
bと、現像ベルト510上に残留する液体現像剤を除去
する掻き取りブレード514と、図1には図示されてい
ないが、図4に示すように、駆動ローラ512a,51
2bを回転駆動するモータ516と、を備えている。モ
ータ516は、図4に示すように、濃度制御手段である
コントロール部518により動作が制御される。塗布部
52は、現像ベルト510の表面に液体現像剤を塗布す
る塗布装置52a,52b,52c,52dを備えてい
る。
2とにより構成される。現像部51は、現像剤支持体で
ある現像ベルト510と、現像ベルト510を回転駆動
すると共に現像ベルト510の一部を感光体10に当接
させるようにして保持する駆動ローラ512a,512
bと、現像ベルト510上に残留する液体現像剤を除去
する掻き取りブレード514と、図1には図示されてい
ないが、図4に示すように、駆動ローラ512a,51
2bを回転駆動するモータ516と、を備えている。モ
ータ516は、図4に示すように、濃度制御手段である
コントロール部518により動作が制御される。塗布部
52は、現像ベルト510の表面に液体現像剤を塗布す
る塗布装置52a,52b,52c,52dを備えてい
る。
【0022】塗布装置52a〜52dは、液体現像剤を
貯蔵すると共に放出するベローズポンプ520と、ベロ
ーズポンプ520から放出された液体現像剤を現像ベル
ト510に搬送する複数の搬送ローラ522a,522
b,522c,522dと、図示されていないが、搬送
ローラ522aを現像ベルト510に離接する離接装置
とを備えている。塗布装置52aのベローズポンプ52
0aにはイエローのトナーを含む液体現像剤が、塗布装
置52bのベローズポンプ520bにはマゼンダのトナ
ーを含む液体現像剤が、塗布装置52cのベローズポン
プ520cにはシアンのトナーを含む液体現像剤が、そ
して、塗布装置52dのベローズポンプ520dにはブ
ラックのトナーを含む液体現像剤がそれぞれ貯蔵されて
いる。
貯蔵すると共に放出するベローズポンプ520と、ベロ
ーズポンプ520から放出された液体現像剤を現像ベル
ト510に搬送する複数の搬送ローラ522a,522
b,522c,522dと、図示されていないが、搬送
ローラ522aを現像ベルト510に離接する離接装置
とを備えている。塗布装置52aのベローズポンプ52
0aにはイエローのトナーを含む液体現像剤が、塗布装
置52bのベローズポンプ520bにはマゼンダのトナ
ーを含む液体現像剤が、塗布装置52cのベローズポン
プ520cにはシアンのトナーを含む液体現像剤が、そ
して、塗布装置52dのベローズポンプ520dにはブ
ラックのトナーを含む液体現像剤がそれぞれ貯蔵されて
いる。
【0023】現像ベルト510は、モータ516によっ
て回転駆動された駆動ローラ512aにより、感光体1
0の回転方向と反対方向に回転する。現像ベルト510
には、シームレスのニッケルベルト、ポリイミドベルト
のような樹脂ベルト等の可撓性を有するベルト部材が用
いられる。尚、現像ベルト510は現像バイアスを印加
できるものでなければならない。したがって、樹脂ベル
トを用いる場合には、ベルト表面を導電加工するか、ベ
ルト材質に導電性微粒子を添加するなどして電気抵抗値
を下げる必要がある。
て回転駆動された駆動ローラ512aにより、感光体1
0の回転方向と反対方向に回転する。現像ベルト510
には、シームレスのニッケルベルト、ポリイミドベルト
のような樹脂ベルト等の可撓性を有するベルト部材が用
いられる。尚、現像ベルト510は現像バイアスを印加
できるものでなければならない。したがって、樹脂ベル
トを用いる場合には、ベルト表面を導電加工するか、ベ
ルト材質に導電性微粒子を添加するなどして電気抵抗値
を下げる必要がある。
【0024】コントロール部518は、制御部518a
と、テーブル群518bとを有する。テーブル群518
bには、液体現像剤に含まれるトナーのイエロー、マゼ
ンダ、シアン及びブラックの各色毎に、図3に示すよう
な、感光体10の周速と現像ベルト510の周速との比
率(現像ベルト510の周速/感光体10の周速)と、
画像濃度O.D.(オプティカル・デンシティ)との関係を
示すテーブルが記憶されている。ここで、感光体10の
周速とは、感光体10の表面の移動速度、現像ベルト5
10の周速とは、現像ベルト510の移動速度である。
また、画像濃度は、感光体10の潜像面に供給されるト
ナーの濃度と比例する。液体現像剤に含まれるトナーの
各色毎にテーブルを用意したのは、色によって感光体1
0の周速と現像ベルト510の周速との比率と、画像濃
度との関係が多少異なるからである。尚、同じ色であっ
ても、液体現像剤中に含まれるトナーの濃度が異なる場
合は、感光体10の周速と現像ベルト510の周速との
比率と、画像濃度との関係が異なるので、トナーの濃度
に応じてテーブルを用意する必要がある。制御部518
aは、テーブル群518bの中から現像ベルト510に
塗布される液体現像剤のトナーの色に対応するテーブル
を選択し、この選択したテーブルに基づき、予め入力さ
れたオペレータの指示に従ってモータ516の回転速度
を制御することにより、現像ベルト510の周速を変え
る。これにより、感光体10の周速と現像ベルト510
の周速との比率を変え、所望の色について所望の画像濃
度が得られる。尚、本実施例では、感光体10の周速を
60mm/secに固定している。
と、テーブル群518bとを有する。テーブル群518
bには、液体現像剤に含まれるトナーのイエロー、マゼ
ンダ、シアン及びブラックの各色毎に、図3に示すよう
な、感光体10の周速と現像ベルト510の周速との比
率(現像ベルト510の周速/感光体10の周速)と、
画像濃度O.D.(オプティカル・デンシティ)との関係を
示すテーブルが記憶されている。ここで、感光体10の
周速とは、感光体10の表面の移動速度、現像ベルト5
10の周速とは、現像ベルト510の移動速度である。
また、画像濃度は、感光体10の潜像面に供給されるト
ナーの濃度と比例する。液体現像剤に含まれるトナーの
各色毎にテーブルを用意したのは、色によって感光体1
0の周速と現像ベルト510の周速との比率と、画像濃
度との関係が多少異なるからである。尚、同じ色であっ
ても、液体現像剤中に含まれるトナーの濃度が異なる場
合は、感光体10の周速と現像ベルト510の周速との
比率と、画像濃度との関係が異なるので、トナーの濃度
に応じてテーブルを用意する必要がある。制御部518
aは、テーブル群518bの中から現像ベルト510に
塗布される液体現像剤のトナーの色に対応するテーブル
を選択し、この選択したテーブルに基づき、予め入力さ
れたオペレータの指示に従ってモータ516の回転速度
を制御することにより、現像ベルト510の周速を変え
る。これにより、感光体10の周速と現像ベルト510
の周速との比率を変え、所望の色について所望の画像濃
度が得られる。尚、本実施例では、感光体10の周速を
60mm/secに固定している。
【0025】転写装置60は、中間転写体である中間転
写ベルト610と、中間転写ベルト610を回転駆動す
ると共に中間転写ベルト610の一部を感光体10に当
接させるようにして保持する駆動ローラ612a,61
2b,612cと、中間転写ベルト610と離接可能な
二次転写ローラ614と、中間転写ベルト610上に残
留するトナーを除去する掻き取りブレード616とを備
える。
写ベルト610と、中間転写ベルト610を回転駆動す
ると共に中間転写ベルト610の一部を感光体10に当
接させるようにして保持する駆動ローラ612a,61
2b,612cと、中間転写ベルト610と離接可能な
二次転写ローラ614と、中間転写ベルト610上に残
留するトナーを除去する掻き取りブレード616とを備
える。
【0026】中間転写ベルト610は、駆動ローラ61
2a,612b,612cによって感光体10の回転方
向と反対方向に回転駆動される。二次転写ローラ614
は、紙Pを介して中間転写ベルト610に押圧される。
駆動ローラ612cの内部には、中間転写ベルト610
上のトナー像を加熱する定着ヒータ618が設けられて
いる。
2a,612b,612cによって感光体10の回転方
向と反対方向に回転駆動される。二次転写ローラ614
は、紙Pを介して中間転写ベルト610に押圧される。
駆動ローラ612cの内部には、中間転写ベルト610
上のトナー像を加熱する定着ヒータ618が設けられて
いる。
【0027】次に、本発明の一実施例に用いた画像形成
用資材について説明する。本実施例に用いた液体現像剤
は、エポキシ等のバインダーとなるレジン、トナーに所
定の電荷を与える荷電制御剤、着色顔料、トナーを均一
に分散させる分散剤等からなるトナーと、キャリア液と
からなる。トナーの構成は、従来の液体現像剤に用いら
れてきたものと基本的には同様であるが、帯電特性及び
分散性の調整のためそれらの処方はシリコンオイルに適
合するよう変更してある。トナーの平均粒径は、小さい
程、解像度がよくなるが、粒径が小さいと物理的接着力
が大きくなり転写する際に、はがし難くなる。このた
め、本実施例ではトナーの平均粒径は、転写性の向上を
目的として2〜4μmあたりに中心が来るように調整し
てある。
用資材について説明する。本実施例に用いた液体現像剤
は、エポキシ等のバインダーとなるレジン、トナーに所
定の電荷を与える荷電制御剤、着色顔料、トナーを均一
に分散させる分散剤等からなるトナーと、キャリア液と
からなる。トナーの構成は、従来の液体現像剤に用いら
れてきたものと基本的には同様であるが、帯電特性及び
分散性の調整のためそれらの処方はシリコンオイルに適
合するよう変更してある。トナーの平均粒径は、小さい
程、解像度がよくなるが、粒径が小さいと物理的接着力
が大きくなり転写する際に、はがし難くなる。このた
め、本実施例ではトナーの平均粒径は、転写性の向上を
目的として2〜4μmあたりに中心が来るように調整し
てある。
【0028】液体現像剤の粘性は、用いるキャリア液、
レジン、着色顔料、荷電制御剤などおよびそれらの濃度
により決まる。本実施例では、粘度を50〜6000m
Pa・s、トナー濃度を5〜40%の範囲で変化させて
実験した。
レジン、着色顔料、荷電制御剤などおよびそれらの濃度
により決まる。本実施例では、粘度を50〜6000m
Pa・s、トナー濃度を5〜40%の範囲で変化させて
実験した。
【0029】キャリア液は、高電気抵抗を示すジメチル
ポリシロキサンオイル、環状ポリジメチルシロキサンオ
イル等の低粘度のものを用いる。尚、現像ベルト510
上に形成される液体現像剤層は薄層状に形成されるた
め、液体現像剤層中に含まれるキャリア液はきわめて少
量である。したがって、感光体10の潜像面に供給され
る液体現像剤中に含まれるキャリア液もきわめて少量と
なるので、転写時に紙等に吸収されるキャリア液はきわ
めて少量となる。このため、粘度が1000mPa・s
以下であれば定着後に残留するキャリア液は、ほとんど
見られない。
ポリシロキサンオイル、環状ポリジメチルシロキサンオ
イル等の低粘度のものを用いる。尚、現像ベルト510
上に形成される液体現像剤層は薄層状に形成されるた
め、液体現像剤層中に含まれるキャリア液はきわめて少
量である。したがって、感光体10の潜像面に供給され
る液体現像剤中に含まれるキャリア液もきわめて少量と
なるので、転写時に紙等に吸収されるキャリア液はきわ
めて少量となる。このため、粘度が1000mPa・s
以下であれば定着後に残留するキャリア液は、ほとんど
見られない。
【0030】本発明者等の実験によれば、キャリア液に
粘度が2.5mPa・sである米国ダウコーニング社の
DC344を用いて出画実験を行ったときは、定着後に
紙上に残留するキャリア液は見られなかった。しかし、
揮発性が高いため、現像装置を密閉構造にする必要が生
じた。また、キャリア液に粘度が6.5mPa・sであ
る米国ダウコーニング社のDC345を用いて出画実験
を行ったときは、DC344を用いて出画実験を行った
ときと同様に、定着後に紙上に残留するキャリア液は見
られなかった。しかし、揮発性が高いため、現像装置を
密閉構造にする必要が生じた。さらに、キャリア液に粘
度が20mPa・sである信越シリコン社のKF−96
−20を用いて出画実験を行ったときは、定着後に紙上
に残留するキャリア液は見られなかった。また、揮発性
がそれほど高くないので、現像装置を密閉構造にする必
要は生じなかった。DC344,DC345及びKF−
96−20は、一般的に化粧品に用いられるもので毒性
等の安全性は高い。キャリア液については、信越シリコ
ン社のKF9937等他に多くの種類があり、電気抵
抗、蒸発特性、表面張力、安全性等が満たされていれば
いずれを選択してもよい。
粘度が2.5mPa・sである米国ダウコーニング社の
DC344を用いて出画実験を行ったときは、定着後に
紙上に残留するキャリア液は見られなかった。しかし、
揮発性が高いため、現像装置を密閉構造にする必要が生
じた。また、キャリア液に粘度が6.5mPa・sであ
る米国ダウコーニング社のDC345を用いて出画実験
を行ったときは、DC344を用いて出画実験を行った
ときと同様に、定着後に紙上に残留するキャリア液は見
られなかった。しかし、揮発性が高いため、現像装置を
密閉構造にする必要が生じた。さらに、キャリア液に粘
度が20mPa・sである信越シリコン社のKF−96
−20を用いて出画実験を行ったときは、定着後に紙上
に残留するキャリア液は見られなかった。また、揮発性
がそれほど高くないので、現像装置を密閉構造にする必
要は生じなかった。DC344,DC345及びKF−
96−20は、一般的に化粧品に用いられるもので毒性
等の安全性は高い。キャリア液については、信越シリコ
ン社のKF9937等他に多くの種類があり、電気抵
抗、蒸発特性、表面張力、安全性等が満たされていれば
いずれを選択してもよい。
【0031】また、本発明者等が行った実験では、表面
張力が大きい場合にはかぶりやトナーの塊が感光体10
に付着することがあり、実験的には21dyne/cm
以上では画質に問題が起こりやすいことが分かった。
張力が大きい場合にはかぶりやトナーの塊が感光体10
に付着することがあり、実験的には21dyne/cm
以上では画質に問題が起こりやすいことが分かった。
【0032】電気抵抗値としては、トナーの帯電安定性
の問題があり、1014Ωcm以上が望ましい。最低限1
012Ωcm以上は必要である。本実施例の説明では、こ
れらの実験結果に鑑み、価格が低く入手の容易なDC3
45を用いた例を示す。
の問題があり、1014Ωcm以上が望ましい。最低限1
012Ωcm以上は必要である。本実施例の説明では、こ
れらの実験結果に鑑み、価格が低く入手の容易なDC3
45を用いた例を示す。
【0033】プリウェット液は、感光体10上に形成さ
れた静電潜像を乱すことなく、定着時に容易に蒸発し、
かぶりやトナーの塊が感光体10に付着しないものであ
ることが要求される。例としては、米国ダウコーニング
社のDC344,DC200−0.65,−1.0,−
2.0、信越シリコン社のKF96L−1,KF993
7等が挙げられる。一般的に、蒸発性の高いシリコンオ
イルを選択する必要がある。
れた静電潜像を乱すことなく、定着時に容易に蒸発し、
かぶりやトナーの塊が感光体10に付着しないものであ
ることが要求される。例としては、米国ダウコーニング
社のDC344,DC200−0.65,−1.0,−
2.0、信越シリコン社のKF96L−1,KF993
7等が挙げられる。一般的に、蒸発性の高いシリコンオ
イルを選択する必要がある。
【0034】本発明者等の行った実験では、液粘度が
0.5〜3mPa・sの範囲で問題なく現像、転写、定
着による液の乾燥が行われたが、5mPa・sから6m
Pa・s程度ではやや定着時の液の乾燥に時間と温度が
必要になる傾向が見られた。10mPa・sでは乾燥に
要するエネルギーが大きくなり過ぎ一般的ではない。ま
た、0.5mPa・s以下であると揮発性が高くなるの
で、危険物扱いとなり適当でない。また、紙への加熱の
影響もあり、沸点は、250°C以下のものである必要
がある。
0.5〜3mPa・sの範囲で問題なく現像、転写、定
着による液の乾燥が行われたが、5mPa・sから6m
Pa・s程度ではやや定着時の液の乾燥に時間と温度が
必要になる傾向が見られた。10mPa・sでは乾燥に
要するエネルギーが大きくなり過ぎ一般的ではない。ま
た、0.5mPa・s以下であると揮発性が高くなるの
で、危険物扱いとなり適当でない。また、紙への加熱の
影響もあり、沸点は、250°C以下のものである必要
がある。
【0035】表面張力は、液体現像剤と感光体10との
付着力をなくし、離型性をよくして画像の汚れ、かぶり
を防ぎ、また画質の解像力、かぶりを向上させるため、
できるだけ低いものがよい。本発明者等の実験によれ
ば、20〜21dyne/cm程度が限界でこれより低
いものを選択する必要がある。
付着力をなくし、離型性をよくして画像の汚れ、かぶり
を防ぎ、また画質の解像力、かぶりを向上させるため、
できるだけ低いものがよい。本発明者等の実験によれ
ば、20〜21dyne/cm程度が限界でこれより低
いものを選択する必要がある。
【0036】電気抵抗は、低い場合、絶縁性が悪くなり
電荷をリークしてしまう。従って、できるだけ高いもの
を使用する必要がある。実験的には1014Ωcm程度以
上が望ましい。最低限1012Ωcmは必要である。
電荷をリークしてしまう。従って、できるだけ高いもの
を使用する必要がある。実験的には1014Ωcm程度以
上が望ましい。最低限1012Ωcmは必要である。
【0037】次に、図1に示す静電潜像の現像装置1の
動作について説明する。先ず、図2(A)に示すよう
に、帯電装置30により感光体10を帯電する。一般に
帯電装置30には、コロナ放電器が用いられる。次に、
帯電した感光体10上に像を露光する。例えば、レーザ
ースキャナーにより像を露光して感光体10の表面に静
電潜像を形成する。図2(B)に示すようにレーザース
キャナーの光が当たった部分は、導電化するので電荷が
消失し、光の当たらなかった部分は電荷の像である静電
潜像として残る。
動作について説明する。先ず、図2(A)に示すよう
に、帯電装置30により感光体10を帯電する。一般に
帯電装置30には、コロナ放電器が用いられる。次に、
帯電した感光体10上に像を露光する。例えば、レーザ
ースキャナーにより像を露光して感光体10の表面に静
電潜像を形成する。図2(B)に示すようにレーザース
キャナーの光が当たった部分は、導電化するので電荷が
消失し、光の当たらなかった部分は電荷の像である静電
潜像として残る。
【0038】次に、図2(C)に示すように、プリウェ
ット装置20により感光体10上に前述したプリウェッ
ト液を塗布する。
ット装置20により感光体10上に前述したプリウェッ
ト液を塗布する。
【0039】次に、現像装置50により静電潜像を顕像
化する。ベローズポンプ520から放出された液体現像
剤は、複数の搬送ローラ522a〜522dを介して現
像ベルト510の表面に薄くムラなく塗布される。これ
により、現像ベルト510上に液体現像剤の薄層を形成
する。現像装置50は、図示されていない離接装置によ
り、いずれかの塗布装置52a〜52bを現像ベルト5
10に当接する。これにより、現像ベルト510上にイ
エロー、マゼンダ、シアン及びブラックのうちいずれか
のトナーを含む液体現像剤を薄くムラなく塗布すること
ができる。
化する。ベローズポンプ520から放出された液体現像
剤は、複数の搬送ローラ522a〜522dを介して現
像ベルト510の表面に薄くムラなく塗布される。これ
により、現像ベルト510上に液体現像剤の薄層を形成
する。現像装置50は、図示されていない離接装置によ
り、いずれかの塗布装置52a〜52bを現像ベルト5
10に当接する。これにより、現像ベルト510上にイ
エロー、マゼンダ、シアン及びブラックのうちいずれか
のトナーを含む液体現像剤を薄くムラなく塗布すること
ができる。
【0040】次に、現像ベルト510上に形成された液
体現像剤層を、図2(D)に示すように、感光体10の
表面に形成された静電潜像に近接させて、静電気力によ
り、帯電したトナーを感光体10の潜像面上に移動す
る。これにより、感光体10上にトナー像を形成する。
尚、感光体10の潜像面に供給するトナーの濃度は、感
光体10の周速と現像ベルト510の周速との比率を変
えることにより制御することができる。本実施例では、
前述したように、図4に示す制御部518aは、テーブ
ル群518bの中から現像ベルト510に塗布された液
体現像剤のトナーの色に対応するテーブルを選択し、こ
の選択したテーブルに基づき、予め入力されたオペレー
タの指示に従ってモータ516の回転速度を制御するこ
とにより、現像ベルト510の周速を変える。これによ
り、感光体10の周速と現像ベルト510の周速との比
率を変え、所望の色について所望の画像濃度、すなわ
ち、感光体10の潜像面に供給するトナーの濃度が得ら
れる。
体現像剤層を、図2(D)に示すように、感光体10の
表面に形成された静電潜像に近接させて、静電気力によ
り、帯電したトナーを感光体10の潜像面上に移動す
る。これにより、感光体10上にトナー像を形成する。
尚、感光体10の潜像面に供給するトナーの濃度は、感
光体10の周速と現像ベルト510の周速との比率を変
えることにより制御することができる。本実施例では、
前述したように、図4に示す制御部518aは、テーブ
ル群518bの中から現像ベルト510に塗布された液
体現像剤のトナーの色に対応するテーブルを選択し、こ
の選択したテーブルに基づき、予め入力されたオペレー
タの指示に従ってモータ516の回転速度を制御するこ
とにより、現像ベルト510の周速を変える。これによ
り、感光体10の周速と現像ベルト510の周速との比
率を変え、所望の色について所望の画像濃度、すなわ
ち、感光体10の潜像面に供給するトナーの濃度が得ら
れる。
【0041】次に、図2(E)に示すように、転写装置
60により感光体10上に形成されたトナー像を中間転
写ベルト610上に一次転写する。一方、感光体10
は、クリーニング装置70により感光体10上に残留し
た液体現像剤が除去され、その後、図示されていない除
電装置により除電される。そして、図示されていない離
接手段によって現像ベルト510に当接する塗布装置5
2a〜52dを切り換えた後、再び上記の帯電から除電
までのサイクルを繰り返すことにより、中間転写ベルト
610上にイエロー、マゼンダ、シアン及びブラックの
トナー像を次々と重ねて転写する。これにより、中間転
写ベルト610上にカラー化に対応したトナー像を形成
する。
60により感光体10上に形成されたトナー像を中間転
写ベルト610上に一次転写する。一方、感光体10
は、クリーニング装置70により感光体10上に残留し
た液体現像剤が除去され、その後、図示されていない除
電装置により除電される。そして、図示されていない離
接手段によって現像ベルト510に当接する塗布装置5
2a〜52dを切り換えた後、再び上記の帯電から除電
までのサイクルを繰り返すことにより、中間転写ベルト
610上にイエロー、マゼンダ、シアン及びブラックの
トナー像を次々と重ねて転写する。これにより、中間転
写ベルト610上にカラー化に対応したトナー像を形成
する。
【0042】次に、図2(F)に示すように、転写装置
60により中間転写ベルト610上に形成されたカラー
化に対応したトナー像を紙Pに二次転写すると同時に定
着させる。中間転写ベルト610上に形成されたカラー
化に対応したトナー像は、二次転写ローラ614の中間
転写ベルト610への押圧力及び定着ヒータ618によ
る熱により、紙P上に移動し二次転写されると同時に熱
的に溶融し定着する。これにより、紙P上にカラー画像
を形成する。
60により中間転写ベルト610上に形成されたカラー
化に対応したトナー像を紙Pに二次転写すると同時に定
着させる。中間転写ベルト610上に形成されたカラー
化に対応したトナー像は、二次転写ローラ614の中間
転写ベルト610への押圧力及び定着ヒータ618によ
る熱により、紙P上に移動し二次転写されると同時に熱
的に溶融し定着する。これにより、紙P上にカラー画像
を形成する。
【0043】図5乃至図9は本発明の一実施例の現像過
程について詳細に説明するための図であり、図5は現像
過程の全体を説明するための図、図6は接近過程の様子
を示す図、図7はトナー移動過程の様子を示す図、図8
は非画像部の分離過程の様子を示す図、図9は画像部の
分離過程の様子を示す図である。従来の現像過程と異な
り、本実施例の現像過程は、図5に示すように、現像ベ
ルト510が感光体10に接近して液体現像剤が感光体
10の表面に接近する接近過程と、液体現像剤層とプリ
ウェット液層とがソフトコンタクトしてトナーが移動す
るトナー移動過程と、現像ベルト510が感光体10か
ら離れて現像ベルト510に付着するトナーと感光体1
0に付着するトナーとに分離される分離過程との3つの
過程から成り立っていると考えられる。
程について詳細に説明するための図であり、図5は現像
過程の全体を説明するための図、図6は接近過程の様子
を示す図、図7はトナー移動過程の様子を示す図、図8
は非画像部の分離過程の様子を示す図、図9は画像部の
分離過程の様子を示す図である。従来の現像過程と異な
り、本実施例の現像過程は、図5に示すように、現像ベ
ルト510が感光体10に接近して液体現像剤が感光体
10の表面に接近する接近過程と、液体現像剤層とプリ
ウェット液層とがソフトコンタクトしてトナーが移動す
るトナー移動過程と、現像ベルト510が感光体10か
ら離れて現像ベルト510に付着するトナーと感光体1
0に付着するトナーとに分離される分離過程との3つの
過程から成り立っていると考えられる。
【0044】接近過程では、現像ベルト510を可撓性
を有するベルト部材で構成したことにより、図6に示す
ように、現像ベルト510上の液体現像剤層と感光体1
0上のプリウェット層とが接触する際の接触圧力が分散
され、キャリア液とトナーからなる高粘度の液体現像剤
とプリウェット液とはソフトコンタクトされる。これに
より粘度の低いプリウェット液は前後に若干押し出され
てプリウェット液の液溜りが生ずる。
を有するベルト部材で構成したことにより、図6に示す
ように、現像ベルト510上の液体現像剤層と感光体1
0上のプリウェット層とが接触する際の接触圧力が分散
され、キャリア液とトナーからなる高粘度の液体現像剤
とプリウェット液とはソフトコンタクトされる。これに
より粘度の低いプリウェット液は前後に若干押し出され
てプリウェット液の液溜りが生ずる。
【0045】トナー移動過程においては、図7に示すよ
うに、画像部では、現像ベルト510上のトナーが、感
光体10上の電荷と現像ベルト510との間に形成され
る電界によって、主にクーロン力により、プリウェット
液層を通過して潜像面に移動する。一方、非画像部で
は、現像ベルト510上のトナーは、感光体10の表面
と液体現像剤層とがプリウェット液層により分離されて
いるので、感光体10の表面に移動しない。
うに、画像部では、現像ベルト510上のトナーが、感
光体10上の電荷と現像ベルト510との間に形成され
る電界によって、主にクーロン力により、プリウェット
液層を通過して潜像面に移動する。一方、非画像部で
は、現像ベルト510上のトナーは、感光体10の表面
と液体現像剤層とがプリウェット液層により分離されて
いるので、感光体10の表面に移動しない。
【0046】分離過程においては、非画像部では、図8
に示すように、液体現像剤は現像ベルト510上に残留
する。プリウェット液層と液体現像剤層との界面では2
つの層が分離する際に、粘度の低いプリウェット液層の
一部が液体現像剤層に転移して分離する。したがって、
2つの層の分離点は、プリウェット液層の内部にあると
考えられる。一方、画像部では、図9に示すように、感
光体10の表面に移動したトナーがプリウェット液層を
押しのけるため、プリウェット液層はトナー層の上に位
置し、プリウェット液層の内部で分離する。現像ベルト
510上には、トナーが移動した後に残るキャリア液の
一部とプリウェット液の一部が層を形成する。
に示すように、液体現像剤は現像ベルト510上に残留
する。プリウェット液層と液体現像剤層との界面では2
つの層が分離する際に、粘度の低いプリウェット液層の
一部が液体現像剤層に転移して分離する。したがって、
2つの層の分離点は、プリウェット液層の内部にあると
考えられる。一方、画像部では、図9に示すように、感
光体10の表面に移動したトナーがプリウェット液層を
押しのけるため、プリウェット液層はトナー層の上に位
置し、プリウェット液層の内部で分離する。現像ベルト
510上には、トナーが移動した後に残るキャリア液の
一部とプリウェット液の一部が層を形成する。
【0047】図10は液体現像剤を薄層化したことの意
義を説明するための図である。現像ベルト510上に塗
布された液体現像剤層が厚すぎると、液体現像剤の粘度
が高いので、静電気力によって現像ベルト510から感
光体10の表面に移動しようとするトナー群が、その周
りに位置するトナーに対して粘性を断ち切れずにクラス
ターを形成して、感光体10の表面に移動する。このた
め、トナーが過剰に移動し、感光体10上に形成された
トナー像に乱れが生じて画像ノイズが発生する。このク
ラスターの発生を抑えるために、液体現像剤層の層厚を
現像が十分にできる最小限の値に抑える必要がある。
義を説明するための図である。現像ベルト510上に塗
布された液体現像剤層が厚すぎると、液体現像剤の粘度
が高いので、静電気力によって現像ベルト510から感
光体10の表面に移動しようとするトナー群が、その周
りに位置するトナーに対して粘性を断ち切れずにクラス
ターを形成して、感光体10の表面に移動する。このた
め、トナーが過剰に移動し、感光体10上に形成された
トナー像に乱れが生じて画像ノイズが発生する。このク
ラスターの発生を抑えるために、液体現像剤層の層厚を
現像が十分にできる最小限の値に抑える必要がある。
【0048】図11は金属等の剛体で形成された現像支
持体である剛体ローラと感光体10とをハードコンタク
トさせたようすを示す図であり、図12は本実施例のソ
フトコンタクトを説明するための図である。図11に示
すように、剛体ローラと感光体10とをハードコンタク
トさせると、プリウェット液層及び液体現像剤層が押し
つぶされて感光体10上に形成されたトナー像に乱れが
生じ、画像ノイズが発生する。このため、本実施例で
は、図12に示すように、現像剤支持体として可撓性を
有するベルト部材で構成された現像ベルト510を用
い、感光体10上のプリウェット液層と現像ベルト51
0上の液体現像剤層とが接触する際の接触圧力を分散さ
せることにより、液体現像剤層が押しつぶされないよう
にしている。
持体である剛体ローラと感光体10とをハードコンタク
トさせたようすを示す図であり、図12は本実施例のソ
フトコンタクトを説明するための図である。図11に示
すように、剛体ローラと感光体10とをハードコンタク
トさせると、プリウェット液層及び液体現像剤層が押し
つぶされて感光体10上に形成されたトナー像に乱れが
生じ、画像ノイズが発生する。このため、本実施例で
は、図12に示すように、現像剤支持体として可撓性を
有するベルト部材で構成された現像ベルト510を用
い、感光体10上のプリウェット液層と現像ベルト51
0上の液体現像剤層とが接触する際の接触圧力を分散さ
せることにより、液体現像剤層が押しつぶされないよう
にしている。
【0049】次に、現像ベルト510上の液体現像剤層
の層厚、感光体10上のプリウェット液層の層厚につい
て説明する。現像ベルト510上の液体現像剤層の層厚
は、液体現像剤の粘性が50〜100mPa・s以上の
ものについては、特に500mPa・s以上のものにつ
いては、薄くする必要がある。理想的には、現像時に要
求されるトナー現像量(すなわち、ベタ黒を出したとき
の濃度)を満たす層厚より若干厚目が良い。これは、粘
度の高い液体現像剤を用いた場合、現像時に、静電気的
に選択されたトナーが液の粘性により余計なトナーを引
き連れて感光体10上に移動してしまうため、感光体1
0上に形成されたトナー像に乱れが生じるからである。
本発明者等の実験では、トナー濃度の高い液体現像剤に
ついては約5μmの層厚で、また、トナー濃度の低いも
のについては約40μmの層厚で良好な画像が得られ
た。特に、トナー濃度20〜30%の液体現像剤を用い
た場合、液体現像剤の層厚が8〜20μmで良好な画質
が得られた。
の層厚、感光体10上のプリウェット液層の層厚につい
て説明する。現像ベルト510上の液体現像剤層の層厚
は、液体現像剤の粘性が50〜100mPa・s以上の
ものについては、特に500mPa・s以上のものにつ
いては、薄くする必要がある。理想的には、現像時に要
求されるトナー現像量(すなわち、ベタ黒を出したとき
の濃度)を満たす層厚より若干厚目が良い。これは、粘
度の高い液体現像剤を用いた場合、現像時に、静電気的
に選択されたトナーが液の粘性により余計なトナーを引
き連れて感光体10上に移動してしまうため、感光体1
0上に形成されたトナー像に乱れが生じるからである。
本発明者等の実験では、トナー濃度の高い液体現像剤に
ついては約5μmの層厚で、また、トナー濃度の低いも
のについては約40μmの層厚で良好な画像が得られ
た。特に、トナー濃度20〜30%の液体現像剤を用い
た場合、液体現像剤の層厚が8〜20μmで良好な画質
が得られた。
【0050】感光体10上のプリウェット液層の層厚
は、選択されたプリウェット液の粘度、表面張力により
最適値が存在する。薄過ぎる場合には、現像ベルト51
0上のトナーが感光体10上に不規則に移動して感光体
10上に形成されるトナー像に乱れが生じる。プリウェ
ット液の量を増やしていくに従って、トナー像の乱れは
改善されて、最適値が確認される。更に量を増やしてい
くと、感光体10上のトナーが流れて、感光体10上の
トナー像がぼける傾向を示す。DC344を用いた実験
では、30μm以下、特に20μm以下の厚みで良好な
結果を得られた。これより粘性の低いものについては、
この結果より薄めでも、厚目でも良い結果を得られる。
しかしながら、高粘度のものに関しては、最適値は範囲
が狭くなる傾向にある。
は、選択されたプリウェット液の粘度、表面張力により
最適値が存在する。薄過ぎる場合には、現像ベルト51
0上のトナーが感光体10上に不規則に移動して感光体
10上に形成されるトナー像に乱れが生じる。プリウェ
ット液の量を増やしていくに従って、トナー像の乱れは
改善されて、最適値が確認される。更に量を増やしてい
くと、感光体10上のトナーが流れて、感光体10上の
トナー像がぼける傾向を示す。DC344を用いた実験
では、30μm以下、特に20μm以下の厚みで良好な
結果を得られた。これより粘性の低いものについては、
この結果より薄めでも、厚目でも良い結果を得られる。
しかしながら、高粘度のものに関しては、最適値は範囲
が狭くなる傾向にある。
【0051】上述の条件下で画出し実験をおこなった結
果、本実施例の静電潜像の現像装置に最適な液体現像剤
及びプリウェット液の粘性に関する範囲は、液体現像剤
が100mPa・sから6000mPa・s、プリウェ
ット液が0.5mPa・sから5mPa・sの間である
ことが分かった。尚、プリウェット液のシリコンオイル
には、ダウコーニング社製のDC200シリーズを用
い、また現像液のキャリア液には、同社製のDC345
を用いた。
果、本実施例の静電潜像の現像装置に最適な液体現像剤
及びプリウェット液の粘性に関する範囲は、液体現像剤
が100mPa・sから6000mPa・s、プリウェ
ット液が0.5mPa・sから5mPa・sの間である
ことが分かった。尚、プリウェット液のシリコンオイル
には、ダウコーニング社製のDC200シリーズを用
い、また現像液のキャリア液には、同社製のDC345
を用いた。
【0052】本実施例によれば、液体現像剤のキャリア
液としてシリコンオイルを用いたことにより、従来のも
のに比べて以下に述べる利点を有する。
液としてシリコンオイルを用いたことにより、従来のも
のに比べて以下に述べる利点を有する。
【0053】従来の液体現像剤は、一般にキャリア液と
してIsoparG (登録商標:Exxon 社製)を用いている。
このIsoparは、シリコンオイルほど抵抗値が高くないの
で、トナー濃度を濃くすると、即ち粒子間距離が小さく
なると、トナーの帯電性が悪くなる。したがって、Isop
arの場合は、トナー濃度に限界がある。これに対して、
本実施例で用いたシリコンオイルは、抵抗値が十分に大
きいので、トナー濃度を濃くすることができる。また、
一般にIsoparの場合、トナーの分散状態が良く、したが
って、トナー濃度が1〜2%でも、トナー同士が反発し
あうので、均一にトナーが分散している。これに対し
て、シリコンオイルは、トナー濃度が1〜2%の場合、
分散性が良くなく、じきに沈殿してしまう。しかし、ト
ナー濃度を5〜40%にすると、密に詰まった状態とな
り、安定して分散する。このため、本実施例では、トナ
ーが高密度に分散された高粘度の液体現像剤を使用して
いる。これにより、従来の低濃度の液体現像剤に比べ
て、現像液の液量を大幅に低減することができ、装置の
小型化を図ることができる。更に、本実施例の液体現像
剤は高粘度の液体であるので、保管や取り扱いの点で
も、従来の低粘度の液体現像剤や粉体現像剤に比べて容
易になる。
してIsoparG (登録商標:Exxon 社製)を用いている。
このIsoparは、シリコンオイルほど抵抗値が高くないの
で、トナー濃度を濃くすると、即ち粒子間距離が小さく
なると、トナーの帯電性が悪くなる。したがって、Isop
arの場合は、トナー濃度に限界がある。これに対して、
本実施例で用いたシリコンオイルは、抵抗値が十分に大
きいので、トナー濃度を濃くすることができる。また、
一般にIsoparの場合、トナーの分散状態が良く、したが
って、トナー濃度が1〜2%でも、トナー同士が反発し
あうので、均一にトナーが分散している。これに対し
て、シリコンオイルは、トナー濃度が1〜2%の場合、
分散性が良くなく、じきに沈殿してしまう。しかし、ト
ナー濃度を5〜40%にすると、密に詰まった状態とな
り、安定して分散する。このため、本実施例では、トナ
ーが高密度に分散された高粘度の液体現像剤を使用して
いる。これにより、従来の低濃度の液体現像剤に比べ
て、現像液の液量を大幅に低減することができ、装置の
小型化を図ることができる。更に、本実施例の液体現像
剤は高粘度の液体であるので、保管や取り扱いの点で
も、従来の低粘度の液体現像剤や粉体現像剤に比べて容
易になる。
【0054】従来の液体現像剤で用いていたIsoparは、
前述のように、揮発性が高く、しかも悪臭を放つので、
作業環境を悪化させるだけでなく、公害を起こすという
問題があった。これに対して本実施例で用いているシリ
コンオイルは、化粧品用として用いられていることから
も明らかなように、安全な液体であり、また無臭である
ので、本実施例によれば、作業環境を改善することがで
き、また公害の問題も発生しない。
前述のように、揮発性が高く、しかも悪臭を放つので、
作業環境を悪化させるだけでなく、公害を起こすという
問題があった。これに対して本実施例で用いているシリ
コンオイルは、化粧品用として用いられていることから
も明らかなように、安全な液体であり、また無臭である
ので、本実施例によれば、作業環境を改善することがで
き、また公害の問題も発生しない。
【0055】また、本実施例によれば、感光体10の周
速と現像ベルト510の周速との比率を変えることによ
り、感光体10の潜像面に供給するトナーの濃度を制御
するので、感光体10への供給量が少量となる高濃度高
粘性の液体現像剤を用いた場合でも、感光体10の潜像
面に供給するトナーの濃度を確実に制御することができ
る。
速と現像ベルト510の周速との比率を変えることによ
り、感光体10の潜像面に供給するトナーの濃度を制御
するので、感光体10への供給量が少量となる高濃度高
粘性の液体現像剤を用いた場合でも、感光体10の潜像
面に供給するトナーの濃度を確実に制御することができ
る。
【0056】さらに、本実施例によれば、液体現像剤中
に含まれるトナーのイエロー、マゼンダ、シアン及びブ
ラックの各色毎に、感光体10の周速と現像ベルト51
0の周速との比率と、画像濃度との関係を示すテーブル
が記憶されたテーブル群518bの中から、現像ベルト
510上に塗布された液体現像剤のトナーの色に対応す
るテーブルを選択し、この選択したテーブルに基づいて
現像ベルト510の周速を制御する制御部518aを設
けたことにより、所望の色について所望の画像濃度が得
られるように、感光体10の周速と現像ベルト510の
周速との比率を変えることができる。
に含まれるトナーのイエロー、マゼンダ、シアン及びブ
ラックの各色毎に、感光体10の周速と現像ベルト51
0の周速との比率と、画像濃度との関係を示すテーブル
が記憶されたテーブル群518bの中から、現像ベルト
510上に塗布された液体現像剤のトナーの色に対応す
るテーブルを選択し、この選択したテーブルに基づいて
現像ベルト510の周速を制御する制御部518aを設
けたことにより、所望の色について所望の画像濃度が得
られるように、感光体10の周速と現像ベルト510の
周速との比率を変えることができる。
【0057】加えて、本実施例によれば、現像剤支持体
として、可撓性を有するベルト部材で形成された現像ベ
ルト510を用いたことにより、液体現像剤を介して現
像ベルト510と感光体10とが接触する際の接触圧力
を分散させることができるので、現像ベルト510上の
液体現像剤層が押しつぶされるのを防止することがで
き、これにより、感光体10上に形成されるトナー像に
乱れが生じ、画像ノイズが発生するのを防止することが
できる。
として、可撓性を有するベルト部材で形成された現像ベ
ルト510を用いたことにより、液体現像剤を介して現
像ベルト510と感光体10とが接触する際の接触圧力
を分散させることができるので、現像ベルト510上の
液体現像剤層が押しつぶされるのを防止することがで
き、これにより、感光体10上に形成されるトナー像に
乱れが生じ、画像ノイズが発生するのを防止することが
できる。
【0058】本発明は上記の実施例に限定されるもので
はなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
たとえば、上記の実施例では、画像支持体として、有機
感光体10を用いた場合について説明したが、本発明は
これに限定されるものではない。画像支持体は、カール
ソン法で用いる各種感光体、あるいはイオノグラフィ等
の静電潜像を直接形成する導体上に絶縁体層を形成した
もの、静電プロッタのような静電記録紙でもよい。
はなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
たとえば、上記の実施例では、画像支持体として、有機
感光体10を用いた場合について説明したが、本発明は
これに限定されるものではない。画像支持体は、カール
ソン法で用いる各種感光体、あるいはイオノグラフィ等
の静電潜像を直接形成する導体上に絶縁体層を形成した
もの、静電プロッタのような静電記録紙でもよい。
【0059】また、上記の実施例では、露光装置40に
より帯電した感光体10上に像を露光し、その後、プリ
ウェット装置20により感光体10上にプリウェット液
を塗布するものについて説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、プリウェット液の塗布は、現像
工程に先立って行われるものであればよい。また、たと
えば、画像支持体の表面に離型性を有する材料をコーテ
ィングしたものであれば、画像支持体の表面にプリウェ
ット液を塗布する必要はない。
より帯電した感光体10上に像を露光し、その後、プリ
ウェット装置20により感光体10上にプリウェット液
を塗布するものについて説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、プリウェット液の塗布は、現像
工程に先立って行われるものであればよい。また、たと
えば、画像支持体の表面に離型性を有する材料をコーテ
ィングしたものであれば、画像支持体の表面にプリウェ
ット液を塗布する必要はない。
【0060】さらに、上記の実施例では、塗布装置とし
て、複数の搬送ローラ522a〜522dを介して現像
ベルト510上に液体現像剤を塗布したものについて説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、現
像ベルト510上に薄層の液体現像剤層を形成すること
ができるものであればどのような方法によるものであっ
てもよい。たとえば、現像ベルト510上に塗布された
液体現像剤をゴム又は剛体のブレードによって層厚を規
制することにより、現像ベルト510上に薄層の液体現
像剤層を形成するものでもよい。また、イエローのトナ
ーを含む液体現像剤を現像ベルト510に塗布する塗布
装置52aと、マゼンダのトナーを含む液体現像剤を現
像ベルト510に塗布する塗布装置52bと、シアンの
トナーを含む液体現像剤を現像ベルト510に塗布する
塗布装置52cと、ブラックのトナーを含む液体現像剤
を現像ベルト510に塗布する塗布装置52dとを備え
るものについて説明したが、本発明はこれに限定される
ものではない。所望の色のトナーを含む液体現像剤を現
像ベルト510上に塗布する塗布装置を必要に応じて少
なくとも一個設けたものであればよい。
て、複数の搬送ローラ522a〜522dを介して現像
ベルト510上に液体現像剤を塗布したものについて説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、現
像ベルト510上に薄層の液体現像剤層を形成すること
ができるものであればどのような方法によるものであっ
てもよい。たとえば、現像ベルト510上に塗布された
液体現像剤をゴム又は剛体のブレードによって層厚を規
制することにより、現像ベルト510上に薄層の液体現
像剤層を形成するものでもよい。また、イエローのトナ
ーを含む液体現像剤を現像ベルト510に塗布する塗布
装置52aと、マゼンダのトナーを含む液体現像剤を現
像ベルト510に塗布する塗布装置52bと、シアンの
トナーを含む液体現像剤を現像ベルト510に塗布する
塗布装置52cと、ブラックのトナーを含む液体現像剤
を現像ベルト510に塗布する塗布装置52dとを備え
るものについて説明したが、本発明はこれに限定される
ものではない。所望の色のトナーを含む液体現像剤を現
像ベルト510上に塗布する塗布装置を必要に応じて少
なくとも一個設けたものであればよい。
【0061】また、上記の実施例では、現像剤支持体と
して可撓性を有するベルト部材で構成された現像ベルト
510を用いたものについて説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではない。現像剤支持体は、導電性を
有し、弾性部材で形成された弾性ローラ、金属等の剛体
ローラでもよい。但し、現像剤支持体として剛体ローラ
を用いる場合、剛体ローラ上に形成された液体現像剤層
を押しつぶすことなく剛体ローラと画像支持体とを接触
させるため、画像支持体に可撓性を有するベルト部材で
構成された画像支持体ベルトを用いるか、または、剛体
ローラと画像支持体との間に微小なギャップ即ち間隔が
形成されるようにして剛体ローラを設置する必要があ
る。
して可撓性を有するベルト部材で構成された現像ベルト
510を用いたものについて説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではない。現像剤支持体は、導電性を
有し、弾性部材で形成された弾性ローラ、金属等の剛体
ローラでもよい。但し、現像剤支持体として剛体ローラ
を用いる場合、剛体ローラ上に形成された液体現像剤層
を押しつぶすことなく剛体ローラと画像支持体とを接触
させるため、画像支持体に可撓性を有するベルト部材で
構成された画像支持体ベルトを用いるか、または、剛体
ローラと画像支持体との間に微小なギャップ即ち間隔が
形成されるようにして剛体ローラを設置する必要があ
る。
【0062】さらに、上記の実施例では、感光体10の
周速を一定とし、現像ベルト510の周速を変えること
により、感光体10の周速と現像ベルト510の周速と
の比率を変えるものについて説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、感光体10の周速を変える
ことにより、あるいは、感光体10及び現像ベルト51
0の周速を変えることにより、感光体10の周速と現像
ベルト510の周速との比率を変えるものであってもよ
い。
周速を一定とし、現像ベルト510の周速を変えること
により、感光体10の周速と現像ベルト510の周速と
の比率を変えるものについて説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、感光体10の周速を変える
ことにより、あるいは、感光体10及び現像ベルト51
0の周速を変えることにより、感光体10の周速と現像
ベルト510の周速との比率を変えるものであってもよ
い。
【0063】また、上記の実施例では、転写装置とし
て、感光体10上に形成されたトナー像を中間転写体で
ある中間転写ベルト610上に一次転写した後、中間転
写ベルト610上に一次転写されたトナー像を紙P上に
二次転写することにより、紙P上に画像を形成するもの
について説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はない。転写装置は、画像支持体上に形成されたトナー
像を記録媒体に転写することができるものであればよ
く、たとえば、モノクロ用の液体現像装置では、画像支
持体上に形成されたトナー像を中間転写体上に一次転写
することなく記録媒体上に直接転写するものであっても
よい。
て、感光体10上に形成されたトナー像を中間転写体で
ある中間転写ベルト610上に一次転写した後、中間転
写ベルト610上に一次転写されたトナー像を紙P上に
二次転写することにより、紙P上に画像を形成するもの
について説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はない。転写装置は、画像支持体上に形成されたトナー
像を記録媒体に転写することができるものであればよ
く、たとえば、モノクロ用の液体現像装置では、画像支
持体上に形成されたトナー像を中間転写体上に一次転写
することなく記録媒体上に直接転写するものであっても
よい。
【0064】また、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、液体現像剤の層厚が5〜40μmであれ
ば、液体現像剤の粘度は10000mPa・sであって
も良い。現状では、6000mPa・s以上の高粘度の
現像剤は、キャリア液とトナーとの攪拌が難しくなるの
で、コスト的にあわなくなると考えるが、安価に入手で
きるようになれば、6000mPa・s以上でもよい。
但し、粘度が10000mPa・sを越えるものは、現
実的でなくなる。また、液体現像剤のキャリア液はシリ
コンオイルに限定されない。
ものではなく、液体現像剤の層厚が5〜40μmであれ
ば、液体現像剤の粘度は10000mPa・sであって
も良い。現状では、6000mPa・s以上の高粘度の
現像剤は、キャリア液とトナーとの攪拌が難しくなるの
で、コスト的にあわなくなると考えるが、安価に入手で
きるようになれば、6000mPa・s以上でもよい。
但し、粘度が10000mPa・sを越えるものは、現
実的でなくなる。また、液体現像剤のキャリア液はシリ
コンオイルに限定されない。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、トナーが高濃度に分散された高粘度の液体現
像剤を薄層にして現像したことにより、高解像度で小型
化が容易であり、しかも低公害化が可能であり、また、
画像支持体の周速と現像剤支持体の周速との比率を変え
ることにより、画像支持体への供給量が少量となる高濃
度高粘性の液体現像剤を用いた場合でも、画像支持体の
潜像面に供給するトナーの濃度を確実に制御することが
できる静電潜像の液体現像装置を提供することができ
る。
によれば、トナーが高濃度に分散された高粘度の液体現
像剤を薄層にして現像したことにより、高解像度で小型
化が容易であり、しかも低公害化が可能であり、また、
画像支持体の周速と現像剤支持体の周速との比率を変え
ることにより、画像支持体への供給量が少量となる高濃
度高粘性の液体現像剤を用いた場合でも、画像支持体の
潜像面に供給するトナーの濃度を確実に制御することが
できる静電潜像の液体現像装置を提供することができ
る。
【0066】請求項2記載の発明によれば、液体現像剤
の各色毎に用意されたテーブルが記憶されたテーブル群
の中から、現像剤支持体上に塗布された液体現像剤の色
に対応するテーブルを選択し、この選択したテーブルに
基づいて画像支持体の周速と現像剤支持体の周速との比
率を変えることにより、画像支持体の潜像面に供給する
トナーの濃度を制御するので、カラー化に対応した静電
潜像の液体現像装置においても、所望の色について所望
の画像濃度が得られるように、画像支持体の潜像面に供
給するトナーの濃度を各色毎に確実に制御することがで
きる静電潜像の液体現像装置を提供することができる。
の各色毎に用意されたテーブルが記憶されたテーブル群
の中から、現像剤支持体上に塗布された液体現像剤の色
に対応するテーブルを選択し、この選択したテーブルに
基づいて画像支持体の周速と現像剤支持体の周速との比
率を変えることにより、画像支持体の潜像面に供給する
トナーの濃度を制御するので、カラー化に対応した静電
潜像の液体現像装置においても、所望の色について所望
の画像濃度が得られるように、画像支持体の潜像面に供
給するトナーの濃度を各色毎に確実に制御することがで
きる静電潜像の液体現像装置を提供することができる。
【0067】請求項3記載の発明によれば、画像支持体
及び現像剤支持体のうち少なくとも一方を可撓性を有す
る部材で形成したことにより、液体現像剤を介して現像
剤支持体と画像支持体とが接触する際の接触圧力を分散
させることができるので、現像剤支持体上の液体現像剤
層が押しつぶされるのを防止することができ、これによ
り、画像支持体上に形成されるトナー像に乱れが生じ、
画像ノイズが発生するのを防止することができる静電潜
像の液体現像装置を提供することができる。
及び現像剤支持体のうち少なくとも一方を可撓性を有す
る部材で形成したことにより、液体現像剤を介して現像
剤支持体と画像支持体とが接触する際の接触圧力を分散
させることができるので、現像剤支持体上の液体現像剤
層が押しつぶされるのを防止することができ、これによ
り、画像支持体上に形成されるトナー像に乱れが生じ、
画像ノイズが発生するのを防止することができる静電潜
像の液体現像装置を提供することができる。
【0068】請求項4記載の発明によれば、前記の構成
としたことにより、請求項1記載の発明の効果に加え
て、液体現像剤の濡れ性がよい静電潜像の液体現像装置
を提供することができる。
としたことにより、請求項1記載の発明の効果に加え
て、液体現像剤の濡れ性がよい静電潜像の液体現像装置
を提供することができる。
【0069】請求項5記載の発明によれば、前記の構成
としたことにより、請求項4記載の発明の効果に加え
て、公害が少なく、作業環境の改善を図ることができる
静電潜像の液体現像装置を提供することができる。
としたことにより、請求項4記載の発明の効果に加え
て、公害が少なく、作業環境の改善を図ることができる
静電潜像の液体現像装置を提供することができる。
【0070】請求項6記載の発明によれば、前記の構成
としたことにより、請求項1記載の発明の効果に加え
て、転写の際にトナーを剥がしやすくなる静電潜像の液
体現像装置を提供することができる。
としたことにより、請求項1記載の発明の効果に加え
て、転写の際にトナーを剥がしやすくなる静電潜像の液
体現像装置を提供することができる。
【図1】本発明の一実施例である静電潜像の液体現像装
置の概略構成図である。
置の概略構成図である。
【図2】図1に示す静電潜像の液体現像装置の動作を説
明するための図である。
明するための図である。
【図3】感光体の周速と現像ベルトの周速との比率と、
画像濃度との関係を示す図である。
画像濃度との関係を示す図である。
【図4】モータ及びコントロール部の概略ブロック図で
ある。
ある。
【図5】現像過程の全体を説明するための図である。
【図6】接近過程のようすを示す図である。
【図7】トナー移動過程のようすを示す図である。
【図8】非画像部の分離過程を示す図である。
【図9】画像部の分離過程を示す図である。
【図10】液体現像剤を薄層化したことの意義を説明す
るための図である。
るための図である。
【図11】現像ローラと感光体とをハードコンタクトさ
せたようすを示す図である。
せたようすを示す図である。
【図12】本実施例である静電潜像の液体現像装置のソ
フトコンタクトを説明するための図である。
フトコンタクトを説明するための図である。
10 感光体 20 プリウェット装置 30 帯電装置 40 露光装置 50 現像装置 51 現像部 52 塗布部 52a,52b,52c,52d 塗布装置 60 転写装置 70 クリーニング装置 510 現像ベルト 512a,512b,612a,612b,612c
駆動ローラ 514,616 掻き取りブレード 520 ベローズポンプ 516 モータ 518 コントロール部 518a 制御部 518b テーブル群 522a,522b,522c,522d 搬送ロー
ラ 614 二次転写ローラ 618 ヒータ
駆動ローラ 514,616 掻き取りブレード 520 ベローズポンプ 516 モータ 518 コントロール部 518a 制御部 518b テーブル群 522a,522b,522c,522d 搬送ロー
ラ 614 二次転写ローラ 618 ヒータ
Claims (6)
- 【請求項1】 画像支持体上に形成された静電潜像を、
帯電した顕像化粒子であるトナーによって現像する静電
潜像の液体現像装置であって、 絶縁性液体中にトナーが高濃度に分散された100〜1
0000mPa・sの高粘度の液体現像剤が塗布された
現像剤支持体を、前記画像支持体の回転方向と反対方向
に回転させながら現像剤支持体上に薄層に形成された前
記液体現像剤を介して前記画像支持体に接触させること
により、前記画像支持体の潜像面にトナーを供給する現
像手段と、 前記画像支持体の周速と前記現像剤支持体の周速との比
率を変えることにより、前記画像支持体の潜像面に供給
するトナーの濃度を制御する濃度制御手段と、 を具備することを特徴とする静電潜像の液体現像装置。 - 【請求項2】 前記濃度制御手段は、前記液体現像剤の
各色毎に前記比率と前記トナーの濃度との関係を示すテ
ーブルが記憶されたテーブル群を有し、前記テーブル群
の中から前記現像剤支持体上に塗布された前記液体現像
剤の色に対応するテーブルを選択し、この選択したテー
ブルに基づいて前記比率を変えることにより、前記トナ
ーの濃度を制御することを特徴とする請求項1記載の静
電潜像の液体現像装置。 - 【請求項3】 前記画像支持体及び前記現像剤支持体の
うち、少なくとも一方が可撓性を有する部材で形成され
ていることを特徴とする請求項1又は2記載の静電潜像
の液体現像装置。 - 【請求項4】 前記液体現像剤は、絶縁性液体の粘度が
0.5〜1000mPa・s、電気抵抗が1012Ωcm
以上、表面張力が21dyne/cm以下、沸点が10
0°C以上であることを特徴とする請求項1,2又は3
記載の静電潜像の液体現像装置。 - 【請求項5】 前記液体現像剤は、シリコンオイルを絶
縁性液体として利用するものであることを特徴とする請
求項4記載の静電潜像の液体現像装置。 - 【請求項6】 前記液体現像剤は、平均粒径0.1〜5
μmのトナーを5〜40%の濃度で含むものであること
を特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の静電潜
像の液体現像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30275994A JPH08137280A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | 静電潜像の液体現像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30275994A JPH08137280A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | 静電潜像の液体現像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08137280A true JPH08137280A (ja) | 1996-05-31 |
Family
ID=17912810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30275994A Pending JPH08137280A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | 静電潜像の液体現像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08137280A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100414384B1 (ko) * | 2000-03-30 | 2004-01-07 | 닛본 덴끼 가부시끼가이샤 | 액체전자사진영상시스템들의 현상장치 |
-
1994
- 1994-11-11 JP JP30275994A patent/JPH08137280A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100414384B1 (ko) * | 2000-03-30 | 2004-01-07 | 닛본 덴끼 가부시끼가이샤 | 액체전자사진영상시스템들의 현상장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040330 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040423 |
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A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20040610 |
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