JPH08136553A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

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JPH08136553A
JPH08136553A JP6271082A JP27108294A JPH08136553A JP H08136553 A JPH08136553 A JP H08136553A JP 6271082 A JP6271082 A JP 6271082A JP 27108294 A JP27108294 A JP 27108294A JP H08136553 A JPH08136553 A JP H08136553A
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JP
Japan
Prior art keywords
ball
base
feed screw
stage base
unit
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6271082A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Harada
満雄 原田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
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Publication of JPH08136553A publication Critical patent/JPH08136553A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】探針と試料との間の相対的な位置変動の少ない
走査型プローブ顕微鏡を提供する。 【構成】ステージ基台を支持する三本の送りねじ40の
各々の上端には円形の凹部42が形成されており、その
中に三つの小球50が収容されている。小球50はいず
れも凹部42の底面46と周壁44に接していて、それ
ぞれ正三角形の頂点の位置にあり、これらの三つの小球
50の上にボール48が乗っている。つまり、ボール4
8は三つの小球50と接する三点で支持されている。送
りねじ40の上端には樹脂製のボール抑え52が設けら
れている。このボール抑え52はボール48の脱落を防
止するためだけに設けられたものであり、送りねじ40
が上を向いている状態ではボール48の回転をいっさい
妨げない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料に近づけて支持し
た探針を走査することにより、試料表面の種々の情報を
得る走査型プローブ顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型プローブ顕微鏡としては走査型ト
ンネル顕微鏡と原子間力顕微鏡が特に良く知られてい
る。走査型トンネル顕微鏡では、トンネル電流を得るた
め、探針は探針先端と試料表面の間の距離が1nm程度
になるまで試料に近づけられる。原子間力顕微鏡でも同
様に探針は試料に近づけられ、その距離は0.1nm程
度である。
【0003】走査型プローブ顕微鏡では、たとえば試料
表面の凹凸形状を観察する場合では観察対象である凹凸
は数十nm〜数μmであり、nmオーダーといった非常
に高い分解能が要求される。このような高分解能の画像
を得るには、温度変化による装置の各部の変位、音によ
る振動、床から伝わってくる振動、装置自体が発生する
振動などを極力排除する必要がある。すなわち、探針と
試料の間の相対的な位置変動を極力排除することが望ま
れる。
【0004】この要望に応えるものとして、基台に対し
て上下方向に移動可能に設けられた三本の送りねじによ
って、探針を含むユニットまたは試料ステージを含むユ
ニットを支持する構造がある。一般に、送りねじの先端
は球状となっており、また、送りねじに支持されるユニ
ットには、位置ずれ等のない安定な支持が得られるよう
に、送りねじの先端の球状部が接する部分に溝や凹部な
どが形成されている。さらに、安定性の向上を図るため
に、通常は、三本の送りねじに支持されたユニットと基
台の間にばねが取り付けられ、ばねの弾性力によってユ
ニットが基台へ引っ張られる構造となっている。
【0005】測定に先だって、ユニットの上に載せられ
た試料を探針の測定範囲まで接近させることが必要であ
る。ユニットの移動は、送りねじを回転させて、これを
上下方向に移動させることにより行なわれる。通常、三
本の送りねじは独立して回転される構造となっており、
このためユニットを水平を保ったまま上下動させるには
かなりの熟練を要する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の構造において、
送りねじの先端の球状部は送りねじと一緒に回転するた
め、送りねじを回転させた際に、この球状部とユニット
の接面との間の摩擦によって振動が発生する。このよう
な振動は、試料ステージを安定に探針に接近させる上で
好ましくない。
【0007】また、試料や探針を交換するため、三本の
送りねじに支持されたユニットを基台から取り外すこと
が度々あり、この取り外したユニットを再び基台に取り
付ける際にはその都度ばねをユニットに設けたばね掛け
に掛けなければならない。この作業は、ユニットの装着
作業の円滑化を阻害する原因ともなっており、このよう
な手間のかからない構造が望まれている。
【0008】本発明の目的は、探針と試料との間の相対
的な位置変動の少ない走査型プローブ顕微鏡を提供する
ことである。本発明の別の目的は、ユニットを基台に装
着する際の手間が少ない走査型プローブ顕微鏡を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の走査型プローブ
顕微鏡は、基台と、基台に設けられた回転により上下に
移動し得る三本の送りねじと、三本の送りねじに支持さ
れるユニットと、三本の送りねじを同時に回転させる手
段とを備え、送りねじは滑らかに回転するボールを先端
部に備えている。
【0010】さらに、本発明の走査型プローブ顕微鏡
は、一端が基台に固定されたばねと、ばねの他端に取り
付けられた係合部材とを備え、ユニットは基台に装着さ
れた際に係合部材と係合する爪を備えている。
【0011】
【作用】ユニットに接触する送りねじの先端のボールは
自在に回転するので、送りねじが回転された際に、ボー
ルはユニットの接触面から抵抗を受けるため、両者間に
発生する静止摩擦力によって回転することはない。した
がって、ユニットとボールとの間に滑りが生じないた
め、摩擦は発生せず、送りねじの回転に起因する振動は
発生しない。
【0012】また、ユニットを基台に装着した際に、ユ
ニットに設けた爪が、基台に固定されたばねに取り付け
られた係合部に自動的に係合するので、これまでのよう
にユニットのばね掛けにばねをいちいち掛ける手間が不
要となる。
【0013】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照しな
がら説明しよう。図1と図2に示すように、走査型プロ
ーブ顕微鏡は、探針基台86と、探針変位センサー14
と、ステージ基台60と、これらを保持する基台12と
を有している。探針基台86は例えば積層型圧電素子を
有していて、探針88を上下方向に微動可能に支持して
いる。探針変位センサー14は、探針88の上下方向の
変位を測定する光学系を含んでいる。これら探針変位セ
ンサー14と探針基台86は基台12に確実に固定され
ている。
【0014】図1に示すように、基台12に、ステージ
基台60を支持するための三つの送りねじ機構が設けら
れている。それぞれの送りねじ機構は、周面に歯を有す
るプーリー26を有している。このプーリー26は、そ
の軸30がベアリング30に保持されていて、滑らかに
回転できるようになっている。三つの送りねじ機構の三
つのプーリー26は共に一本の歯付ベルト56と噛み合
っており、歯付ベルト56はモーター18により正逆両
方向に回転される駆動プーリー22と噛み合っている。
駆動プーリー22とプーリー26は互いの回転軸が平行
となるように設けられている。モーター18はギヤヘッ
ド20と共に、基台12に取り付けれたモーター基台1
6に固定されている。
【0015】図1と図6に示すように、プーリー軸30
の上端部にはピン32が設けられており、このピン32
にカップリング34の下端部に形成された溝が係合して
いる。カップリング34の上端部には下端部の溝に直交
するように別の溝が形成されており、この溝にスプライ
ン軸36の下端部に設けたピン38が係合している。ス
プライン軸36は軸断面が四角形をしており、基台12
に固定されたナット54と螺合している送りねじ40の
下部に形成した四角い穴に係合している。送りねじ40
の上端部にはボール48が回転自在に設けられている。
カップリング34とプーリー軸30の間には僅かな隙間
があり、ピン32の軸方向に僅かに移動できるようにな
っている。同様に、カップリング34とスプライン軸3
6との間にも僅かな隙間があり、ピン38の軸方向に僅
かに移動できるようになっている。この結果、プーリー
軸30のピン32とカップリング34とスプライン軸3
6のピン38は相俟ってオルダムカップリングを形成し
ており、送りねじ40とプーリー軸30の偏心を緩衝す
る機能を有している。
【0016】ここで、送りねじ40の先端部のボール4
8の保持構造について、図7を参照しながら説明しよ
う。送りねじ40の上端には円形の凹部42が形成され
ており、その中に三つの小球50が収容されている。小
球50はいずれも凹部42の底面46と周壁44に接し
ていて、それぞれ正三角形の頂点の位置にある。周壁4
4により外方向への移動が規制されたこれらの三つの小
球50の上にボール48が乗っている。つまり、ボール
48は三つの小球50と接する三点で支持されている。
送りねじ40の上端には樹脂製のボール抑え52が設け
られている。このボール抑え52はボール48の脱落を
防止するためだけに設けられたものであり、送りねじ4
0が上を向いている状態ではボール48の回転をいっさ
い妨げない。
【0017】ステージ基台60は、図2に示すように、
中央を貫通する穴を有しており、その内部に圧電素子基
台64に下端が固定された円筒型圧電素子66が配置さ
れている。圧電素子66の上端に、試料84を載せるた
めの試料ステージ68が固定されている。
【0018】また、図3に示すように、基台12には横
方向に開いた凹部があり、この凹部にステージ基台60
が収容される。ステージ基台60は横方向から挿入され
る。ステージ基台60は、図1と図3から分かるよう
に、基台12に設けられた三本の送りねじ40の先端の
ボール48によって支持される。ステージ基台60に
は、図4に示すように、直線的に放射状に延びる三本の
V溝62が形成されており、これら三本のV溝62にそ
れぞれの送りねじ40のボール48が納まることで、ス
テージ基台60が安定に支持される。それぞれのV溝6
2に対してボール48は二点で接しており、したがって
ステージ基台60は六点によって支持される。このよう
に六点によって六自由度が固定されることで、ステージ
基台60は三次元体的に固定される。
【0019】このように六自由度を固定することにより
ステージ基台60を三次元体的に固定するためにステー
ジ基台60に設ける構造は、異なる方向に延びる三本の
溝に限らず、ボール48との係合により六自由度を規制
する構造であればどのようなものでもよい。たとえば図
5に示すように、一本のV溝と円錐状の凹部であっても
よい。この場合、ボールがV溝と二点で接することによ
り二自由度が固定され、別のボールが平面と一点で接す
ることにより一自由度が固定され、さらに別のボールが
円錐状凹部と円で接することにより三自由度が固定さ
れ、結局、三本の溝の場合と同様に六自由度が固定され
る。
【0020】また、基台12には、ステージ基台60の
支持を更に安定にするためにステージ基台60を下方へ
引っ張るためのコイルばね74に代表される二つの与圧
機構が設けられている。図2に示すように、基台12に
は貫通穴80が形成されている。貫通穴80の上下端に
はそれぞれ径が太くなっている径拡大部78と82が設
けられている。コイルばね74は貫通穴80の中を延
び、その下端は下側径拡大部82に収容された固定部材
76に固定され、その上端は上側径拡大部78に納まる
係合部材72に固定されている。この係合部材72は上
側径拡大部78に納まったとき、その上端部のみが基台
から突出した状態になる。また、ステージ基台60に
は、これが正しい位置に装着された際に係合部材72と
係合する爪70が設けられている。
【0021】続いて、ステージ基台60の装着について
説明する。前述したように、ステージ基台60は、基台
12に設けられた凹部に横から挿入される。最初すなわ
ち挿入前は、図8に示すように、係合部材72はその上
端の係合部72aのみが基台12から突出した状態にあ
る。そして、ステージ基台60が基台12の凹部に挿入
され、ステージ基台60が所定位置すなわちV溝62が
送りねじ40の真上にある位置に来る際に、係合部材7
2の上端部の係合部72aが爪70の内側の空間71に
入る。
【0022】ステージ基台60が所定位置に配置された
後、モーター18が駆動され、駆動プーリー22が回転
される。駆動プーリー22の回転は歯付ベルト56を介
して三つのプーリー26を回転させる。これにより三本
の送りねじ40が同期して上方に繰り出される。したが
って、ステージ基台60は、これを下方に引っ張るコイ
ルばね74の弾性力に逆らって上方に押し上げられる。
【0023】ステージ基台60は、三本のV溝62と送
りねじ40の先端のボール48の接触によって六自由度
が固定され、三次元体的に固定されている上に、コイル
ばね74の弾性力によって下方に引っ張られているの
で、極めて安定に保持されている。
【0024】ところで、ステージ基台60が上下に移動
される際、ボール48とV溝62の間に摩擦は生じな
い。その理由は次の通りである。図7を参照しての説明
において既に触れたように、ボール48はV溝62に二
点で接触し、小球50は送りねじ40の凹部42に底面
46と周面44の二点で接触し、ボール48と小球50
は一点で接している。このため、送りねじ40が回転し
たとき、ボール48はV溝62に対しては静止摩擦力に
よって固定され、小球50は凹部42内を転がり、送り
ねじ40の回転軸周りを公転する。したがって、ボール
48がV溝62の接面に対して滑ることなく、すなわち
ボール48とV溝62の接面の間に摩擦が生じることな
く、ステージ基台60が上下される。このため、ステー
ジ基台60を上下させる際に、送りねじ40の回転に起
因する振動は発生しない。
【0025】これまでに説明したように、本実施例の走
査型プローブ顕微鏡では、ステージ基台を装着する際の
手間が少なくなるとともに、ステージ基台を上下させる
際の送りねじの回転に起因する振動の発生が防止され
る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、探針と試料との間の相
対的な位置変動の少ない走査型プローブ顕微鏡を得られ
る。さらに、ユニットを基台に装着する際の手間が少な
い走査型プローブ顕微鏡が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の走査型プローブ顕微鏡を図3のI−I
線に沿って破断したときの側断面図である。
【図2】実施例の走査型プローブ顕微鏡を図3のII−
II線に沿って破断したときの側断面図である。
【図3】実施例の走査型プローブ顕微鏡の模式的な上面
図である。
【図4】ボールとの接触により六自由度を固定するため
にステージ基台に形成する構造を説明する図である。
【図5】ボールとの接触により六自由度を固定するため
にステージ基台に形成する別の構造を説明する図であ
る。
【図6】ステージ基台を支持する送りねじ機構の部分断
面斜視図である。
【図7】図6に示した送りねじの先端部の構造を示す図
である。
【図8】ステージ基台を挿入した際に爪が係合部に係合
する様子を示す図である。
【符号の説明】
12…基台、40…送りねじ、48…ボール、50…小
球、60…ステージ基台、62…V溝。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台と、 基台に設けられた回転により上下に移動し得る三本の送
    りねじと、 三本の送りねじに支持されるユニットと、 三本の送りねじを同時に回転させる手段とを備え、さら
    に送りねじは滑らかに回転するボールを先端部に備えて
    いる、走査型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 一端が基台に固定されたばねと、 ばねの他端に取り付けられた係合部材とを更に備え、 ユニットは、基台に装着された際に係合部材と係合する
    爪を備えている、走査型プローブ顕微鏡。
JP6271082A 1994-11-04 1994-11-04 走査型プローブ顕微鏡 Withdrawn JPH08136553A (ja)

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JP6271082A JPH08136553A (ja) 1994-11-04 1994-11-04 走査型プローブ顕微鏡

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100442428C (zh) * 2003-12-30 2008-12-10 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 带有防滑脱样片取放装置的扫描式电子显微镜
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