JPH08135820A - 真空弁 - Google Patents

真空弁

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JPH08135820A
JPH08135820A JP27095194A JP27095194A JPH08135820A JP H08135820 A JPH08135820 A JP H08135820A JP 27095194 A JP27095194 A JP 27095194A JP 27095194 A JP27095194 A JP 27095194A JP H08135820 A JPH08135820 A JP H08135820A
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JP
Japan
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valve
vacuum
spring
closing force
valve body
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Application number
JP27095194A
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English (en)
Inventor
Tetsushi Otsuka
哲史 大塚
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08135820A publication Critical patent/JPH08135820A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空下水管内の真空度が低いときも弁の開作
動をスムーズに行なうことができ、弁開放時間中におけ
る汚水吸込み時間を短縮して空気の吸込み時間を確保す
ること。 【構成】 真空弁15において、弁体24に閉じ力を付
与する閉じ力付与手段が、弁体24の作動ストロークよ
りも長く弁体開度の全域で閉じ力を付与する長尺バネ2
6Aと、弁体24の作動ストロークよりも短く、弁体開
度の全開側でのみ閉じ力を付与する短尺バネ26Bとを
有してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空式下水道システム
等に用いて好適な真空弁に関する。
【0002】
【従来の技術】真空式下水道は、特開平3-43527 号公報
に記載される如く、家庭や工場等から排出される汚水を
自然流下式の汚水流入管から真空弁ユニットの汚水タン
クに流入せしめ、汚水タンクに溜った汚水を真空下水管
によって集水タンクに集め、その後圧送ポンプによって
下水処理場等に送る。
【0003】汚水タンクには真空弁が設置され、汚水タ
ンクの底部から立ちあげられていいる吸込み管と、真空
源に連通している真空下水管との間の連絡部をこの真空
弁によって開閉可能としている。そして、汚水タンクの
水位が一定以上に上昇したときに、上記真空弁を開き、
真空下水管の真空圧を吸込管に及ぼし、汚水タンクの水
面に作用して汚水を加圧している大気圧と、吸込み管に
付与された真空圧との差圧により、汚水タンク内の汚水
を真空下水管を介して集水タンクに送るのである。
【0004】真空弁は、弁作動室に内蔵されて弁体に閉
じ力を付与するバネからなる閉じ力付与手段と、弁作動
室に真空圧を付与して弁体に開き力を付与するコントロ
ーラ部とを有し、弁作動室内のバネ力に真空力が加わる
ことでそのバネを収縮させて弁体を持ち上げ開くように
構成されており、真空下水管の真空度が−25〜88kPaで
作動する。そして、閉じ力付与手段としてのバネは特に
真空度の低い−25kPaで作動できるバネ定数のものを採
用している。
【0005】然るに、真空式下水道では、真空下水管の
真空を発生させる真空ステーション内部の集水タンクの
真空圧が常に−60〜−70kPa 程度になるように制御され
ることが多く、真空下水管の真空度は管路末端部になる
ほど低くなることが多い。そこで、真空弁の作動時の開
放時間は、気液比(吸い込む汚水量と、その後吸い込む
空気量との比)がある一定値になるように、設置位置に
おける正常状態の真空圧においてセットすることとして
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
には、下記、の問題点がある。 真空下水管の真空度が低くなったとき、真空弁の開き
速度が鈍くなる。即ち、真空弁は、前述の如く、弁作動
室内のバネ力に真空力が加わることでバネを収縮させて
弁体を持ち上げ開くようになっているため、真空度が低
くなると、弁体の持ち上がる速度即ち開き速度が遅くな
る。このことは、換言すれば、弁体が開き切るまでの間
に、弁体が真空下水管と吸込み管との間で汚水の流れの
抵抗になり、汚水のスムーズな流れを妨げる。
【0007】然るに、真空弁の作動時の汚水量は、真空
下水管の真空度に拘らず一定量(例えば約40リットル)
であるため、真空度が低くなると、真空度が高い場合に
比して汚水の全量を吸い込むのに必要な時間が長くな
る。他方、真空弁の作動時間についてみると、汚水の水
位を検知する検知管内の圧力が低下すること(汚水の吸
い込みによって水位が下がるとその圧力が下がる)によ
り真空弁のコントローラースイッチが切れるようになっ
ているため、真空弁の作動時間はほぼ一定であることが
多い。
【0008】このため、真空下水管の真空度が下がる
と、真空弁の開放時間中における汚水吸込み時間の割合
が伸び、代わりに空気の吸込みの時間が短くなるため、
真空度が高い状態でセットされた前述の気液比が徐々に
下がり、汚水の円滑な搬送を困難にする。
【0009】上記の解決策として、真空下水管の真
空度が低くなったとき、真空弁の開き速度を速くするよ
うに、閉じ力付与手段を構成するバネのバネ定数を弱く
すると、真空度が高めの通常真空弁の使用時に問題があ
る。即ち、バネ定数を弱くすると、弁の開閉速度が極端
に俊敏になり過ぎる他、バネの下部を支えて弁体と連結
されているプランジャが、弁全開時に弁作動室内上部本
体と強打し、弁成形品の耐久性を損なう。
【0010】本発明は、真空下水管内の真空度が低いと
きも弁の開作動をスムーズに行なうことができ、弁開放
時間中における汚水吸込み時間を短縮して空気の吸込み
時間を確保することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、タンクに連通する吸込み管と真空源に連通する真空
下水管との間の連絡部を開閉可能とし、上記連絡部を開
閉する弁体と、弁体と連結されているプランジャを収容
する弁作動室と、弁作動室に内蔵されて弁体に閉じ力を
付与する閉じ力付与手段と、弁作動室に真空圧を付与し
て弁体に開き力を付与するコントローラ部とを有して構
成される真空弁において、前記閉じ力付与手段が弁体に
付与する閉じ力によって規制される弁体の開き速度が、
弁体の小〜中開度側では速く、全開側では遅くなるよう
に設定されてなるようにしたものである。
【0012】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記閉じ力付与手段が、弁体
の作動ストロークよりも長く弁体開度の全域で閉じ力を
付与する長尺バネと、弁体の作動ストロークよりも短く
弁体開度の全開側でのみ閉じ力を付与する短尺バネとを
有してなるようにしたものである。
【0013】請求項3に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記閉じ力付与手段が、バネ
定数の大きなバネとバネ定数の小さなバネとを直列接続
し、それらの合計長が弁体の作動ストロークよりも長い
直列バネを有してなるようにしたものである。
【0014】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば下記、の
作用がある。 真空下水管内の真空度が低くなったときにも、弁体の
小〜中開度側では、閉じ力付与手段が弁体の開き速度を
速くするから、(a) 弁体の開作動がスムーズに行なわ
れ、圧力均衡による弁のチャタリングを防止できる。
(b) 弁体が上り切るまでの時間が短くなり、弁体による
汚水の流れ抵抗を低減し、弁の開放時間に占める汚水吸
込み時間を短縮するとともに、空気の吸込み時間を延長
又は確保できる。これにより、真空下水管による搬送汚
水の気液比を適正維持できる。
【0015】弁体の全開側では、閉じ力付与手段が弁
体の開き速度を遅くするから、弁全開時のプランジャと
弁作動室内上部本体(ボンネット)との接触による衝撃
を緩和できる。
【0016】請求項2に記載の本発明によれば下記、
の作用がある。 閉じ力付与手段が、長さの異なる複数のバネを並列設
置したから、長尺バネのバネ定数を弱めに設定したもの
を採用できる。これにより、真空弁が開き始めてから全
開するまでの時間を短縮し、弁体による汚水の流れ抵抗
を低減する。長尺バネのバネ定数は、弁作動室に大気が
導入されたとき、バネ力で弁体が完全に閉作動できる大
きさとし、長尺バネの長さは、全体の全閉〜全開に必要
な長さとする。
【0017】短尺バネを備えることにより弁全閉時の
プランジャと弁作動室内上部本体との衝突を緩和する。
即ち、真空弁の弁体がある程度開いてから、弁作動室内
のプランジャに作用する負荷が、長尺バネのバネ力に短
尺バネのバネ力も加わって大となり、プランジャと弁作
動室内上部本体との接触による激しい衝突を防止でき
る。
【0018】請求項3に記載の本発明によれば下記、
の作用がある。 閉じ力付与手段がバネ定数の異なる複数のバネを直列
接続した直列バネであるから、一方のバネのバネ定数を
下げ、真空弁が開き始めてから全開するまでの時間を短
縮し、弁体による汚水の流れ抵抗を低減する。
【0019】弁体がある程度開くまでは主にバネ定数
の小さなバネで短時間のうちに上昇ストロークを稼ぎ、
そのバネが完全に縮んだ後の動きはバネ定数の大きなバ
ネに委ねることで弁体の上昇速度が低下し、弁全閉時の
プランジャと弁作動室内上部本体(ボンネット)との接
触による激しい衝突を防止できる。
【0020】
【実施例】図1は真空式汚水収集装置を示す模式図、図
2は真空弁の第1実施例を示す模式図、図3は真空弁の
コントローラ部を示す断面図、図4は真空式汚水収集シ
ステムを示す模式図、図5は真空弁の第2実施例を示す
模式図である。
【0021】(第1実施例)(図1〜図4) 真空式汚水収集装置10は、図1に示す如く、汚水タン
ク11に汚水流入管12を接続しており、タンク11に
連通する吸込み管13と、真空源に連通する真空下水管
14との間の連絡部を開閉可能とする真空弁15を有し
ている。
【0022】即ち、各家庭等から排出される汚水は、自
然流下式の汚水流入管12からタンク11に流込む。そ
して汚水がタンクに溜まると、真空弁15が開き、タン
ク11内の汚水は吸込み管13から吸込まれる。そし
て、この汚水は真空弁15を通って真空下水管14に吸
込まれ、真空ポンプ上の集水タンクに集められ、その後
圧送ポンプによって下水処理場等に送られる。
【0023】真空弁15は、図1、図2に示す如く、第
1と第2の各ハウジング21、22をバンドクランプ2
3によって一体化して構成されており、弁体24と弁作
動室25と、閉じ力付与手段としてのバネ26A、26
Bと、コントローラ部27を有して構成されている。
【0024】弁体24は上述の吸込み管13と真空下水
管14との連絡部を構成する連絡路28を開閉する。
【0025】弁作動室25はバルブ弁体24と弁棒29
を介して連結されているカップ状のプランジャ30と、
ローリングダイヤフラム31とをスライド可能に収容す
る。
【0026】バネ26A、26Bは弁作動室25のプラ
ンジャ30より上室に内蔵されて、プランジャ30にバ
ネ力を及ぼし、弁体24に閉止力を付与する。バネ26
Aは、弁体24の作動ストロークよりも長く弁体開度の
全域で閉じ力を付与する長尺バネである。バネ26B
は、弁体24の作動ストロークよりも短く弁体開度の全
開側でのみ閉じ力を付与する短尺バネである。これによ
り、長尺バネ26Aと短尺バネ26Bとからなる本実施
例の閉じ力付与手段は、弁体24に付与する閉じ力によ
って規制される弁体24の開き速度を、弁体24の小〜
中開度側では速く、全開側では遅くなるように設定す
る。尚、弁作動室25のプランジャ30より下室は、大
気連通管43がホース46を介して接続され大気圧にな
っている。
【0027】コントローラ部27は、タンク11内の汚
水レベルの上昇時に弁作動室25の上室に真空圧を付与
し、上下室の差圧(下室は大気圧)によってプランジャ
30を引上げることにてバルブ弁体24に開力を付与
し、真空弁15を開状態として吸込み管13に真空下水
管14を導通せしめる。
【0028】コントローラ部27は以下の如く構成され
ている。コントローラ部27は、図3に示す如く、第1
〜第5のシリンダ状のケース51〜55を通しボルトで
一体化して構成されている。通常第4のケース54を真
空弁15の第2ハウジング22にバンドクランプ36に
よって一体化される。
【0029】コントローラ部27には、タンク11に連
通する液位検知管37がホース38を介して接続される
液位検知管接続口56を有している。液位検知管接続口
56は第1ケース51に制振防止ダイヤフラム59を介
して接続されている。ダイヤフラム59には微小な貫通
孔が設けられており圧力が伝わるようになっているとと
もに、ダイヤフラム59の外周部は固定されておらず、
下側からの空気はダイヤフラム59の周囲も通り抜ける
ようになっている。
【0030】また、コントローラ部27は、真空下水管
14がホース41を介して接続される真空圧接続口57
を第3ケース53に設けている。
【0031】また、コントローラ部27は、大気連通管
43がホース44を介して接続される大気圧接続口58
を第3ケース53に設けている。
【0032】第1ケース51と第2ケース52は液位検
知ダイヤフラム60を介して接続されている。第1ケー
ス51の上部には液位検知ダイヤフラム60を手動で変
位できるようプランジャ61、バネ63、弾性体カバー
62で構成されるプッシュボタンを有している。第2ケ
ース52にはダイヤフラム60の下にプランジャ65
が、第3ケース53に設置した検知弁68に届くよう設
けている。第2ケース52と第3ケース53とが形成す
る圧力制御室としての上部部屋83に空気の漏洩を生じ
ないようにプランジャ65の部屋83への挿通部回りに
はOリング67等の軸シールが設けられている。
【0033】検知弁68は、部屋83内に配設されてプ
ランジャ65により作動せしめられ、該部屋83内に真
空力を導入可能とする。即ち、第3ケース53は真空圧
接続口57に連通する通路57Aを備え、検知弁68は
通路57Aの部屋83への開口(真空口)を開閉可能と
するのである。尚、66はプランジャ65の戻しバネで
ある。
【0034】第4ケース54と第5ケース55には弁座
72、73が設けられ、第4ケース54の上部部屋85
は大気に通路92を通じて連通しており、第5ケース5
5の下部部屋87は真空下水管に通路91を通じて連通
している。第4ケース54下部と第5ケース55上部で
作られる部屋86は真空弁本体の作動室25に通路96
を通じて連通している。両者の弁座72、73の間に設
けた弁体71は、上下スライドすることにより大気と真
空のいずれかを部屋86に導くよう3方弁としての役割
を果たしている。弁体71は第3ケース53と第4ケー
ス54との間に設けた3方弁ダイヤフラム70に連結さ
れ、ダイヤフラム70の上部には圧縮バネ69が設けら
れ第5ケース55の弁座73に押付けられている。第3
ケース53には隔壁が設けられているが一部に連通口8
8があり、検知弁68が作動して開になったとき上部部
屋83に付与される真空圧を下部部屋84に通じるよう
になっている。
【0035】また、第3ケース53の上部部屋83(圧
力制御室)の内外を連通する通路93には真空力解除弁
としてのダイヤフラム付きニードル弁74が設けられて
おり、ニードル弁74を通って大気が徐々に入ってくる
ようになっている。
【0036】ニードル弁74は、ダイヤフラム102が
取付けられ、ばね103の押し圧力と通路95から連通
している真空下水管14の真空圧の強さによって平衡を
保ち、適切な位置にニードル弁74が変位するようにな
っている。即ち、真空下水管14の真空度が高い場合に
はニードル弁74は大きく開き、真空度が低い場合には
ニードル弁74が小さく開くようになっている。
【0037】真空弁15は以下の如く動作する。 タンク11内の汚水の液位が上昇すると、液位検知管
37、ホース38、制振防止ダイヤフラム59の微小孔
を通じ、液位検知ダイヤフラム上部室81の空気圧力が
上昇し、液位検知ダイヤフラム下部室82が大気に連通
しているため、圧力差を生じた液位検知ダイヤフラム6
0を下方に変位させる。
【0038】液位検知ダイヤフラム60の下部に設け
たプランジャ65がダイヤフラム60の変位により押さ
れて下方に変位し第3ケース53の上部部屋83に設け
た検知弁68を下方に押し下げる。
【0039】プランジャ65がある変位下がる(汚水
の液位があるレベル上昇する)と、検知弁68が反転
し、通路57Aの真空口を開く。
【0040】検知弁68の開作動により第3ケース室
83、84が真空になり、3方弁ダイヤフラム70の下
方室85が大気に連通していることから圧力差を生じた
ダイヤフラム70が上方に引上げられ、これに伴って弁
体71も上昇して第5ケース55の弁座73から第4ケ
ース54の弁座72に移動し、真空弁本体の作動室25
の上室に通じる部屋86を真空状態にさせる。これによ
り弁作動室25の内部に真空圧が導入され、この圧力と
プランジャ30を押えつけている長尺バネ26Aのバネ
力との差によりプランジャ30とそれに連結されている
弁体24を開状態に引き上げる。弁体24が一定量引き
上がった段階で、弁作動室25内のもう一つの短尺バネ
26Bにプランジャ30が当たり、更に上昇するとき、
短尺バネ26Bのバネ力が増した分、上昇速度が落ち
る。バネ26A、26Bの合力は導入真空圧最低保証の
−25kPa を下回る大きさに設定しておけば、そのままプ
ランジャ30のカップ先端が真空弁ボンネット内面と接
触し、この時点で弁体24は全開状態となる。真空弁1
5が開き始めた時点より、真空下水管14の真空圧が吸
込み管13に導通し、タンク内の汚水を吸い込み始め
る。汚水は吸込み管13から真空弁15の連絡路を経て
真空下水管14に排出される。汚水が吸い込まれた後
も、しばらく空気が吸引される。
【0041】タンク内の液体が排出されると、液位が
低下し、液位検知ダイヤフラム60の加圧が低下し、プ
ランジャ65に設けたバネ66により押し戻され、制振
防止ダイヤフラム59の外周端部より空気が直ちに抜け
る。
【0042】反転していた検知弁68が戻って通路5
7Aの真空口を閉じ、部屋83、84に真空が導入され
なくなる。
【0043】第3ケース53の部屋83にあった真空
は真空下水管14の真空圧の度合に応じてニードル弁7
4が適切な開度を保ち、通路93、検知ダイヤフラム6
0の下部の部屋、通路94を通じ大気を導入するため、
多少時間遅れが生じて大気状態になり、3方弁ダイヤフ
ラム70の両側の圧力差がなくなりバネ69に押されて
元の状態に戻り、弁体71も元の第5ケース55の弁座
73を閉じ、真空弁本体の作動室25に通じる部屋を大
気状態にさせる。このとき、通路92を通じ大気を取り
込むが、通路93を通じ液位検知ダイヤフラム60の下
部の部屋が減圧状態になり、液位検知ダイヤフラム60
を下方に引きつけようとするが、ダイヤフラム59が弁
座101に引きつけられ、弁座101の孔を塞ぎ液位検
知ダイヤフラム60の上部部屋81を密封するため、液
位検知ダイヤフラム60は下方に変位しないため、この
下方にあるプランジャ65を押し下げ、再び検知弁68
を作動させることがなくなる。
【0044】真空弁15の作動室25の上室にコント
ローラ部27の大気圧接続口58、大気弁通管43を介
して大気が流入し、始めは長尺バネ26Aと短尺バネ2
6Bの合計バネ力で、続いて長尺バネ26Aのバネ力の
みでプランジャ30を押し下げ、真空弁15を閉じる。
【0045】以下、本実施例の作用について説明する。 真空下水管14内の真空度が低くなったときにも、弁
体24の小〜中開度側では、閉じ力付与手段が弁体24
の開き速度を速くするから、(a) 弁体24の開作動がス
ムーズに行なわれ、圧力均衡による弁のチャタリングを
防止できる。(b) 弁体24が上り切るまでの時間が短く
なり、弁体24による汚水の流れ抵抗を低減し、弁の開
放時間に占める汚水吸込み時間を短縮するとともに、空
気の吸込み時間を延長又は確保できる。これにより、真
空下水管14による搬送汚水の気液比を適正維持でき
る。
【0046】具体的には、閉じ力付与手段が、長さの異
なる複数のバネ26A、26Bを並列設置したから、長
尺バネ26Aのバネ定数を弱めに設定したものを採用で
きる。これにより、真空弁15が開き始めてから全開す
るまでの時間を短縮し、弁体24による汚水の流れ抵抗
を低減する。長尺バネ26Aのバネ定数は、弁作動室2
5に大気が導入されたとき、バネ力で弁体24が完全に
閉作動できる大きさとし、長尺バネ26Aの長さは、全
体の全閉〜全開に必要な長さとする。
【0047】弁体24の全開側では、閉じ力付与手段
が弁体24の開き速度を遅くするから、弁全開時のプラ
ンジャ30と弁作動室25内上部本体(ボンネット)と
の接触による衝撃を緩和できる。
【0048】具体的には、短尺バネ26Bを備えること
により弁全閉時のプランジャ30と弁作動室25内上部
本体との衝突を緩和する。即ち、真空弁15の弁体24
がある程度開いてから、弁作動室25内のプランジャ3
0に作用する負荷が、長尺バネ26Aのバネ力に短尺バ
ネ26Bのバネ力も加わって大となり、プランジャ30
と弁作動室25内上部本体との接触による激しい衝突を
防止できる。
【0049】(第2実施例)(図5) 第2実施例の真空弁15が第1実施例の真空弁15と異
なる点は、閉じ力付与手段として、直列バネ200を用
いたことのみにある。直列バネ200は、バネ定数の大
きな第1のバネ201とバネ定数の小さな第2のバネ2
02とを溶接等によって直列接続し、それらの合計長を
弁体24の作動ストロークよりも長く設定している。こ
れにより、直列バネ200が構成する本実施例の閉じ力
付与手段は、弁体24に付与する閉じ力によって規制さ
れる弁体24の開き速度を、弁体24の小〜中開度側で
は速く、全開側では遅くなるように設定する。
【0050】第2実施例の真空弁15の開動作は以下の
如くになる。即ち、コントローラ部27の作動により、
弁作動室25に真空圧が導入されて弁体24が引き上げ
られるとき、弁体24が一定量引き上がった段階で、第
2のバネ202が完全に縮み切り、ストロークの余裕が
なくなる。その後は、第1のバネ201のストロークの
余裕のみで縮むので、その分、上昇速度が落ちる。バネ
201、202の合力は導入真空圧最低保証の−25kPa
を下回る大きさに設定しておけば、そのままプランジャ
30のカップ先端が真空弁ボンネット内面と接触し、こ
の時点で真空弁24は全開状態となる。
【0051】以下、本実施例の作用について説明する。 閉じ力付与手段がバネ定数の異なる複数のバネ20
1、202を直列接続した直列バネ200であるから、
一方のバネ202のバネ定数を下げ、真空弁15が開き
始めてから全開するまでの時間を短縮し、弁体24によ
る汚水の流れ抵抗を低減する。
【0052】弁体24がある程度開くまでは主にバネ
定数の小さなバネ202で短時間のうちに上昇ストロー
クを稼ぎ、そのバネ202が完全に縮んだ後の動きはバ
ネ定数の大きなバネ201に委ねることで弁体24の上
昇速度が低下し、弁全閉時のプランジャ30と弁作動室
25内上部本体(ボンネット)との接触による激しい衝
突を防止できる。
【0053】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
たが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があっても本発明に含まれる。例えば、閉じ力付与
手段は、長さの異なる3個以上のバネの組合わせにて構
成し、或いはバネ定数の異なる3個以上のバネの組合わ
せにて構成するものであっても良い。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、真空下水
管内の真空度が低いときも弁の開作動をスムーズに行な
うことができ、弁開放時間中における汚水吸込み時間を
短縮して空気の吸込み時間を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は真空式汚水収集装置を示す模式図であ
る。
【図2】図2は真空弁の第1実施例を示す模式図であ
る。
【図3】図3は真空弁のコントローラ部を示す断面図で
ある。
【図4】図4は真空式汚水収集システムを示す模式図で
ある。
【図5】図5は真空弁の第2実施例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
11 タンク 13 吸込み管 14 真空下水管 15 真空弁 24 弁体 25 弁作動室 26A 長尺バネ 26B 短尺バネ 27 コントローラ部 200 直列バネ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンクに連通する吸込み管と真空源に連
    通する真空下水管との間の連絡部を開閉可能とし、 上記連絡部を開閉する弁体と、弁体と連結されているプ
    ランジャを収容する弁作動室と、弁作動室に内蔵されて
    弁体に閉じ力を付与する閉じ力付与手段と、弁作動室に
    真空圧を付与して弁体に開き力を付与するコントローラ
    部とを有して構成される真空弁において、 前記閉じ力付与手段が弁体に付与する閉じ力によって規
    制される弁体の開き速度が、弁体の小〜中開度側では速
    く、全開側では遅くなるように設定されてなる真空弁。
  2. 【請求項2】 前記閉じ力付与手段が、弁体の作動スト
    ロークよりも長く弁体開度の全域で閉じ力を付与する長
    尺バネと、弁体の作動ストロークよりも短く弁体開度の
    全開側でのみ閉じ力を付与する短尺バネとを有してなる
    請求項1記載の真空弁。
  3. 【請求項3】 前記閉じ力付与手段が、バネ定数の大き
    なバネとバネ定数の小さなバネとを直列接続し、それら
    の合計長が弁体の作動ストロークよりも長い直列バネを
    有してなる請求項1記載の真空弁。
JP27095194A 1994-11-04 1994-11-04 真空弁 Pending JPH08135820A (ja)

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