JPH08135031A - コンクリート密着型止水材 - Google Patents

コンクリート密着型止水材

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JPH08135031A
JPH08135031A JP6272538A JP27253894A JPH08135031A JP H08135031 A JPH08135031 A JP H08135031A JP 6272538 A JP6272538 A JP 6272538A JP 27253894 A JP27253894 A JP 27253894A JP H08135031 A JPH08135031 A JP H08135031A
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concrete
resin
water
weight
water stop
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JP6272538A
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Takuo Fukushima
拓夫 福島
Akira Takahashi
亮 高橋
Yasuhiro Mori
保啓 森
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリートとの密着性が良好で、漏水箇所
の止水補修時に使用する漏水補修用当て板、連続した止
水層が恒久的に必要となる外防水シート、ナトム工法等
に使用する防水シート、補修工事用カバー等の防水シー
ト、あるいは、コンクリート打設用型枠、特に地下連続
壁構築時に使用する埋め込み式型枠として好適に使用さ
れるコンクリート密着型止水材の提供。 【構成】 融点の異なる2種以上の樹脂および界面活性
剤からなる成形原料を用いて成形された樹脂板体1であ
って、表裏面の少なくとも一方にエンボス凹凸面が形成
され、且つ該エンボス凹凸面の表面に上記界面活性剤に
よる親水性被膜層が形成されていることを特徴とするコ
ンクリート密着型止水材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化コンクリートの漏
水箇所の止水補修時に使用する漏水補修用当て板、連続
した止水層が恒久的に必要となる外防水シート、ナトム
工法等に使用する防水シート、補修工事用カバー等の防
水シート、あるいは、コンクリート打設用型枠、特に地
下連続壁構築時に使用する埋め込み式コンクリート型枠
等として好適に使用されるコンクリート密着型止水材に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】周知の
ように、コンクリートに多数のクラックが発生して漏水
している箇所の止水補修工事、特に、鉄道トンネル等の
止水補修工事では、作業時間が限定されるため、作業が
長期間に亘る注入工法等の止水工法の採用は困難であ
る。このような工期短縮や作業時間の限定された止水補
修工事では、従来から漏水補修用当て板を使用した止水
補修工法が採用されている。
【0003】この従来の漏水補修用当て板を使用した止
水補修工法は、まずクラック補修を行い、次いで当て板
をコンクリート用釘等で固定し、さらにこの上に上塗り
コンクリート等を塗って補修している。しかしながら、
この従来の工法では、当て板とコンクリートとの密着性
が不十分であり、当て板とコンクリートとの間や、当該
当て板にあいた釘穴等へ漏水が侵入し、当て板の継手部
分や端部等から漏水が起こったり、さらに仕上げの上塗
りコンクリートに剥離、脱落、クラック等が発生すると
いう問題点があった。
【0004】また、連続した止水層が恒久的に必要とな
る外防水シート、ナトム工法等に使用する防水シート、
補修工事用カバー等の防水シートとして使用される従来
の防水シートは、単に不透水性の連続層を形成して止水
効果を得ていた。この従来の防水シートは、施工作業や
シート運搬過程等で防水シートに穴が開いた場合は、止
水機能を発揮できなくなるため、製品を厚くして強度を
上げたり、継ぎ目を少なくするように幅の広い製品とし
ていた。このため、製品重量が重くなり作業性の面から
不都合が生じていた。
【0005】また、従来の防水シートはコンクリートと
の密着強度が不十分であることから、上塗り吹きつけコ
ンクリートの剥離、脱離、クラック等が発生している。
これらを防止するためにコンクリート自信の強度で保持
させる必要があり、上塗りコンクリートの厚塗りが必須
であった。これらの問題の解決策として、水膨張シート
単体の使用も提案されているが、雨水等での水膨張に対
して養生が必要であり、問題点を解決するには至ってい
なかった。
【0006】また、従来のコンクリート型枠は、取り外
し式、埋め込み式共にコンクリートとの密着性は十分で
なく、たとえ埋め込み式型枠材であってもコンクリート
との密着性は不十分であり、コンクリート打設後に型枠
材との接合面に水が侵入してコンクリートと型枠材との
剥離が生じ、コンクリートの保護において問題があっ
た。特に地下連続壁における先行パネルと後打ちパネル
のコンクリート打ち継ぎ部分において、埋め込み式型枠
が無い場合はもちろん、型枠を使用した場合もコンクリ
ート同士あるいはコンクリートと型枠の接合面からの漏
水は大きな問題であった。従来はこの部分に塩化ビニル
製止水板等を用いてきたが、柔軟性があるため固定が困
難であり、かつ密着性が不十分であるため、止水効果も
完璧ではなかった。更に、地下連続壁等の構築において
は、構築するコンクリート構造物が大きくなり、コンク
リートの打設量も多くなるため、止水効果を上げるため
には大きな型状の止水板を使用する必要があった。この
ため、コンクリートの打設時にこの止水板が邪魔となり
ジャンカ等が発生し構築物の強度低下の原因にもなって
いた。
【0007】上記に掲げた幾つかの問題点は全て、型枠
や防水シートと、コンクリートとの密着性が不十分であ
るため、止水効果が充分に得られない点で共通してい
る。
【0008】本発明の目的は、コンクリートとの密着性
が良好で、漏水箇所の止水補修時に使用する漏水補修用
当て板、連続した止水層が恒久的に必要となる外防水シ
ート、ナトム工法等に使用する防水シート、補修工事用
カバー等の防水シート、あるいは、コンクリート打設用
型枠、特に地下連続壁構築時に使用する埋め込み式型枠
として好適に使用されるコンクリート密着型止水材を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の幾
つかの問題点を解決すべく鋭意研究した結果、特定の組
成の成形原料を、特定の方法で成形して得られた樹脂板
又は樹脂シートが上記問題を解決し得ることを知見し
た。
【0010】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
であり、融点の異なる2種以上の樹脂および界面活性剤
からなる成形原料が成形された樹脂板又は樹脂シートで
あって、表裏面の少なくとも一方にエンボス凹凸面が形
成され、且つ該エンボス凹凸面の表面に上記界面活性剤
による親水性被膜層が形成されていることを特徴とする
コンクリート密着型止水材を提供するものである。
【0011】また、本発明は、成形原料が、第1の樹脂
60〜70重量部、該第1の樹脂より融点の高い第2の
樹脂30〜40重量部、及び上記界面活性剤0.3〜1
0重量部からなり、該成形原料が加熱押出成形により成
形されていることを特徴とするコンクリート密着型止水
材を提供するものである。
【0012】さらに、本発明は、上記第1の樹脂がポリ
エチレン樹脂であり、且つ上記第2の樹脂が架橋ポリエ
チレン樹脂であることを特徴とするコンクリート密着型
止水材を提供するものである。
【0013】またさらに、本発明は、上記親水性皮膜層
の表面に、水膨張性層が形成されていることを特徴とす
るコンクリート密着型止水材を提供するものである。
【0014】以下、本発明について詳述する。本発明に
係るコンクリート密着型止水材は、融点の異なる2種以
上の樹脂および界面活性剤からなる成形原料を用いて成
形された樹脂板体又は樹脂シートであり、その表裏面の
少なくとも一方であってコンクリートに接する面にエン
ボス凹凸面が形成され、且つ該エンボス凹凸面の表面に
上記界面活性剤による親水性被膜層が形成されているも
のである。
【0015】上記成形原料としての樹脂は、融点の異な
る2種類以上の樹脂であれば特に制限されるものではな
い。また、上記成形原料としての界面活性剤は、通常の
界面活性能を有する化合物ならば特に制限されるもので
はないが、カチオン界面活性剤、アニオン活性剤、非イ
オン界面活性剤、両性界面活性剤何れもが好適に使用さ
れ、これらの中でも特に非イオン界面活性剤が好ましく
使用される。
【0016】本発明における上記樹脂は、第1の樹脂及
び該第1の樹脂より融点の高い第2の樹脂の2種類とす
ることができる。
【0017】上記樹脂として、上記第1、第2の樹脂の
二種類を使用する場合の成形原料の配合割合は、第1の
樹脂60〜70重量部、上記第2の樹脂30〜40重量
部、上記界面活性剤0.3〜10重量部である。上記第
1の樹脂に対する第2の樹脂の配合比率が多いと、後述
する樹脂板又は樹脂シートの表裏面の少なくとも一方に
形成されるエンボス凹凸面の粗さが大きくなってセメン
トミルクがエンボス凹凸面の窪み内に適切に入り込め
ず、その結果樹脂板又は樹脂シートとコンクリートとの
間に気泡が残留することになるからである。したがって
第2の樹脂の配合比率は第1の樹脂の半分以下に抑え
て、エンボス凹凸面の粗さがあまり大きくならないよう
にすることが望ましい。
【0018】本発明において、上記第1の樹脂としては
ポリエチレンが好ましく使用され、また、上記第2の樹
脂としては架橋ポリエチレン樹脂が好ましく使用され
る。
【0019】上記成形原料および成形方法によって製造
された樹脂板又は樹脂シートにおいては、エンボス凹凸
面の表面に成形原料中に混入された界面活性剤により親
水性被膜層が形成されるので、この親水性被膜層がセメ
ントミルクとの接触性を積極的に促進して、凹凸面に対
するセメントミルクの喰い込み絡合が的確になされ、コ
ンクリートとの確実な結合作用が発揮される。
【0020】本発明に係るコンクリート密着型止水材
は、上記成形原料を、加熱押出成形するとともに、その
表裏面の少なくとも一方に、エンボスローラー等を用い
てエンボス凹凸加工を施した樹脂板又は樹脂シートとし
て成形することができる。
【0021】樹脂板として使用する場合の厚さは、0.
5〜30mm、好ましくは5〜20mmに設定される。ま
た、樹脂板として使用する場合の形状は、平板状はもち
ろん、断面型状を、Ω字状あるいはL字状とする等、施
工場所における最適な型状に成形することができる。上
記Ω字状とした場合には、特に導水路を設ける場合に好
適であり、また、上記L字状とした場合には、角部を設
ける場合に好適である。
【0022】また、樹脂シートとして使用する場合の厚
さは、0.1〜10mm、好ましくは0.2〜5mmに設定
される。
【0023】本発明に係るコンクリート密着型止水材
は、上記樹脂板又は上記樹脂シートとしてそのまま用い
ることができるが、上記樹脂板又は上記樹脂シートの片
面又は両面であって、コンクリートに接する面に水膨張
性層を形成して使用することもできる。
【0024】上記水膨張性層に使用する水膨張性材料と
しては、水膨張性ポリウレタン樹脂、該水膨張性ポリウ
レタン樹脂と天然ゴム、合成ゴム、もしくは再生ゴム等
の混合物からなる水膨張性ポリウレタン樹脂含有可撓性
物質、又はカルボン酸系などの高吸水性樹脂を上記ゴム
に練りこんだ水膨張性ゴム等が好ましく使用される。
【0025】上記水膨張性層は、上記水膨張性材料を、
流し込み、押し出し、ロール切りだしなどの成形方法に
て、テープ状、平板状、紐状などに成形し、上記樹脂板
若しくは樹脂シートに張り付けて形成することができ
る。また上記水膨張性層は、上記水膨張性材料をペース
ト状、パテ状、塗料状などにて塗布可能な性状に調製
し、上記樹脂板若しくは樹脂シートに塗布して形成する
こともできる。
【0026】上記水膨張性層の厚さは、本発明に係るコ
ンクリート密着型止水材を適用する場所に応じて適宜変
更することができるが、0.5〜50mm、好ましくは2
〜30mmに設定される。厚さが上記0.5mm未満である
と止水効果が不充分でだからである。
【0027】本発明に係るコンクリート密着型止水材
は、必要に応じ、炭素繊維、ポリアラミド繊維等の有機
補強繊維材、針金、鉄筋、金網等の金属補強材等といっ
た各種の補強材で補強することができる。上記補強材に
よる補強方法としては、止水材の成形時に樹脂内部へ補
強材を埋め込む方法、止水材の成形後に補強材を貼り付
ける方法、あるいは補強材にて止水材を挟み込む方法等
が挙げられる。従って、従来品と同等あるいはそれ以上
の強度を与えることもできる。
【0028】本発明に係るコンクリート密着型止水材に
よれば、溶融温度の異なる樹脂及び界面活性剤からなる
成形材料を成形するとともに、表裏面の少なくとも一方
にエンボス凹凸面を形成し、且つこのエンボス凹凸面の
表面に上記界面活性剤による親水性被膜層を設けること
によって、コンクリートやモルタルとの高い密着性が得
られるため、従来に比べて高い止水効果が得られる。
【0029】本発明に係るコンクリート密着型止水材
は、平板状の樹脂板に成形することにより、漏水補修用
当て板として使用することができる。この場合には、コ
ンクリートあるいはモルタルとの密着性に優れるほか、
当該当て板に穴が開いても穴の回りの接合部分で止水す
るため漏水がほとんどないため、直接コンクリート釘等
によってコンクリート面に固定することが可能である。
しかも、クラック補修工事が必ずしも必要でないほか、
漏水補修用当て板を施工した後に、上塗りコンクリート
あるいはモルタルを施しても、上塗りコンクリートある
いはモルタルの剥離、脱落、クラックの発生が起こらな
いため、短時間で漏水補修施工を行うことができる。さ
らに、樹脂板の片面(コンクリートに当接する面)に水
膨張性層を形成した場合にはより優れた止水効果が得ら
れる。
【0030】また、本発明に係るコンクリート密着型止
水材は、上記成形原料をシート状に引き延ばして成形す
ることにより、連続した止水層が恒久的に必要となる外
防水シート、ナトム工法等に使用する防水シート、補修
工事用カバー等の防水シートとして使用することができ
る。この場合にも、本防水シートは、セメントミルクと
の付着絡合性が良好で、密着性に優れているため、従来
の防水シートのように施工時に接着剤を使用する必要が
ない。また、シートに穴が開いた場合でも穴の回りのコ
ンクリートあるいはモルタルとの接合面の接着力により
止水効果が発揮されるため、従来用いられてきた防水シ
ートより薄くすることができる。したがって、作業性を
大幅に向上できるとともに、シート幅も作業に適切な寸
法に調整して施工できる。さらに、本防水シートはコン
クリートあるいはモルタルとの密着性が優れるためコン
クリート等の吹きつけ厚さが薄くできる。したがって導
水路用トンネル等への施工では仕上がりトンネル径を大
きくすることが可能であり、その分従来に比べて作業の
自由度を高くすることができる。また、本防水シートか
らは流出物質がほとんど無いため、流水場所や外防水場
所への使用が可能である。
【0031】さらに、本発明に係るコンクリート密着型
止水材は、上記成形原料を上記成形方法によって所定の
形状に成形して埋め込み式型枠として使用することがで
きる。本埋め込み式型枠は、セメントミルクとの付着絡
合性が良好であり、コンクリートあるいはモルタルとの
密着性が優れているため、コンクリート等と型枠の接合
面が強固に接着され、コンクリートからの漏水(コンク
リートの混練水、ブリージング水等の漏れ)が効果的に
阻止される。また、型枠に釘等により穴が開いても穴の
回りのコンクリート等と型枠材との強固な密着性により
穴からの漏水は防止される。本型枠は加熱押出成形法に
よって製造されるため、長尺や幅広に成形することが容
易で、巻物としての取扱が可能であり、輸送、保管、施
工等の際に作業性が良好である。
【0032】特に成形原料の主成分としてポリエチレン
樹脂を用いて型枠を成形した場合は柔軟性が付与され、
湾曲するような箇所へ適用可能な形状の型枠を一体的に
直接作ることが容易にできる。したがって、例えば、貫
通部の箱抜き部分や、推進管工法で使用される小径の立
坑のような円型で加工しにくい部分等への型枠に、一体
物とした型枠を用いることで容易に施工できる。また、
型枠を直接釘、リベット、溶接、融着接着等で固定する
ことが可能であり、施工時間を大幅に短縮することがで
きる。
【0033】さらに、止水効果を更に向上させるために
上記水膨張性材料によって水膨張層を形成してもよい。
【0034】またさらに、本埋め込み式型枠は、必要に
応じ、炭素繊維、ポリアラミド繊維等の有機補強繊維
材、針金、鉄筋、金網等の金属補強材等といった各種の
補強材で補強することができる。上記補強材による補強
方法としては、止水材の成形時に樹脂内部へ補強材を埋
め込む方法、止水材の成形後に補強材を貼り付ける方
法、あるいは補強材にて止水材を挟み込む方法等が挙げ
られる。従って、従来品と同等あるいはそれ以上の強度
を与えることもできる。特に柔軟性が必要な場合は材料
の厚さを薄くすることで自由な強度の型枠を製造するこ
とができる。本埋め込み式型枠は、地下連続壁構築時の
パネル型枠として特に有効である。
【0035】なお、本発明に係るコンクリート密着型止
水材は、上記埋め込み式型枠としてはもちろん、埋め込
みを要しない通常のコンクリート打設用型枠としても好
適に使用し得ることはいうまでもない。
【0036】
【実施例】本発明の実施例を添付図面を参照しながら更
に詳しく説明する。なお、本発明は本実施例に限定され
るものではない。
【0037】図1は、本発明に係るコンクリート密着型
止水材を漏水補修用当て板に適用した例を示したもので
ある。なお図1において、符号1は、漏水補修用当て板
を示している。
【0038】上記漏水補修用当て板1は、配合割合がポ
リエチレン樹脂65重量部、架橋ポリエチレン樹脂35
重量部、ノニオン性界面活性剤0.5重量部である成形
原料を上記加熱押出成形方法によって成形された厚さ
5.0mmの樹脂板であり、表面にはエンボス凹凸面が形
成されるとともに、このエンボス凹凸面の表面には上記
界面活性剤による親水性被膜層が形成されている。ま
た、この親水性被服膜層の表面には、厚さ5.0mmの水
膨張性ゴムが貼り付けられて水膨張性層2が形成されて
いる。
【0039】この漏水補修用当て板1を用いて同ずに示
したように漏水補修を行う手順を説明する。まず、クラ
ック4の発生したコンクリート壁3に、漏水補修用当て
板1の水膨張性層2の表面をあて、コンクリート用釘5
で固定する。そして、漏水補修用当て板1の上に上塗り
としてモルタルを塗り付けて上塗り仕上げ層6を形成し
補修を完了する。
【0040】このように、上記労使補修当て板1によれ
ば、クラック補修工事が必要ないため、従来法に比べて
作業時間が大幅に短縮される。また、上塗りのモルタル
が硬化した後は漏水が確実に止水されていることが確認
された。
【0041】図2は、本発明に係るコンクリート密着型
止水材を、埋め込み式型枠として適用した例を示したも
のである。なお、図2において、符号10は、埋め込み
式型枠を示している。
【0042】上記埋め込み式型枠10は、配合割合がポ
リエチレン樹脂60重量部、架橋ポリエチレン樹脂40
重量部、ノニオン性界面活性剤0.5重量部である成形
原料を上記加熱押出成形方法によって厚さ20mmの平板
状に成形した樹脂板からなり、表面にはエンボス凹凸面
が形成されるとともに、このエンボス凹凸面の表面に上
記界面活性剤による親水性被膜層が形成されている。
【0043】上記埋め込み式型枠10を用いてコンクリ
ート打設を行う場合には、例えば同図に示すように、型
枠押さえ板11で型枠10を支持しておき、コンクリー
トを打設するだけでよい。
【0044】本実施例の埋め込み式型枠10は、打設し
たコンクリート12との密着性が優れているため。コン
クリート打ち継ぎ面13や、後日発生するクラック14
からの漏水が完全に防止できる。なお、型枠押さえ板1
1は、コンクリート打設後コンクリートが固まってから
取り外す。また、型枠押さえ板11と型枠10との間に
は特に離型剤の塗布を必要としない。
【0045】本発明に係るコンクリート密着型止水材
は、図3に示すような、断面形状がΩ字状の一体型の埋
め込み式型枠20としても使用することができる。この
型枠20は、配合割合が、ポリエチレン樹脂63重量
部、架橋ポリエチレン樹脂37重量部及びノニオン性界
面活性剤0.5重量部である成形原料を、上記加熱押出
成形方法によって、厚さ10mmで断面形状がΩ字状に成
形された樹脂板である。
【0046】このような一体型の埋め込み式型枠20を
用いた場合には、例えば同図に示したように所定間隔を
おいて補強部材21で支持固定しておくだけもよく、従
来のように、短冊状になった型枠を継ぎ合わせて湾曲面
を形成するなどの手間が不要であり、補強材も大掛かり
でなくて済むので、施工作業を大幅に簡素化、短縮化す
ることができる。
【0047】なお、図には示していないが、配合割合が
ポリエチレン樹脂65重量部、架橋ポリエチレン樹脂3
5重量部、ノニオン性界面活性剤0.5重量部である成
形原料を上記加熱押出成形方法によって厚さ2.0mmの
樹脂シートに成形し、防水シートに適用したところ良好
な止水効果が得られることが確認された。
【0048】
【本発明の効果】本発明に係るコンクリート密着型止水
材は、コンクリートとの密着性が良好であるので、硬化
コンクリートの漏水箇所の止水補修時に使用する漏水補
修用当て板、連続した止水層が恒久的に必要となる外防
水シート、ナトム工法等に使用する防水シート、補修工
事用カバー等の防水シート、あるいは、コンクリート打
設用型枠、特に地下連続壁構築時に使用する埋め込み式
コンクリート型枠等として好適に使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンクリート密着型止水材を漏水
補修用当て板に適用した例を示す概略側断面図である。
【図2】本発明に係るコンクリート密着型止水材を埋め
込み式型枠に適用した例を示す概略側断面図である。
【図3】本発明に係るコンクリート密着型止水材を埋め
込み式型枠に適用した例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 漏水補修用当て板(コンクリート密着型止水材) 2 水膨張性層 10、20 埋め込み式型枠(コンクリート密着型止水
材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 保啓 神奈川県川崎市川崎区浜町4−12−12 昭 和梱包資材株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点の異なる2種以上の樹脂および界面
    活性剤からなる成形原料を用いて成形された樹脂板体又
    は樹脂シートであって、表裏面の少なくとも一方にエン
    ボス凹凸面が形成され、且つ該エンボス凹凸面の表面に
    上記界面活性剤による親水性被膜層が形成されているこ
    とを特徴とするコンクリート密着型止水材。
  2. 【請求項2】 上記成形原料が、第1の樹脂60〜70
    重量部、該第1の樹脂より融点の高い第2の樹脂30〜
    40重量部、及び上記界面活性剤0.3〜10重量部か
    らなり、該成形原料が加熱押出成形されていることを特
    徴とする請求項1に記載のコンクリート密着型止水材。
  3. 【請求項3】 上記第1の樹脂がポリエチレン樹脂であ
    り、且つ上記第2の樹脂が架橋ポリエチレン樹脂である
    請求項2に記載のコンクリート密着型止水材。
  4. 【請求項4】 上記親水性皮膜層の表面に水膨張性層が
    形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれかに記載のコンクリート密着型止水材。
  5. 【請求項5】 漏水補修用当て板として使用される請求
    項1ないし請求項4のいずれかに記載のコンクリート密
    着型止水材。
  6. 【請求項6】 防水シートとして使用される請求項1な
    いし請求項4のいずれかに記載のコンクリート密着型止
    水材。
  7. 【請求項7】 埋め込み式型枠として使用される請求項
    1ないし請求項4のいずれかに記載のコンクリート密着
    型止水材。
JP6272538A 1994-11-07 1994-11-07 コンクリート密着型止水材 Pending JPH08135031A (ja)

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JP (1) JPH08135031A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5602280B1 (ja) * 2013-05-23 2014-10-08 中国電力株式会社 ケーシングの補修方法及び補修構造
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JP2016061052A (ja) * 2014-09-17 2016-04-25 大成建設株式会社 地下構造物および地下構造物の施工方法
CN107724339A (zh) * 2017-11-21 2018-02-23 中国水利水电科学研究院 一种工程表层止水模板结构及其施工方法
CN109024696A (zh) * 2018-07-24 2018-12-18 中冶天工集团有限公司 一种混凝土变形缝处止水带下填充沥青麻丝的方法
US10293449B2 (en) 2013-05-17 2019-05-21 3M Innovative Properties Company Easy-clean surface and method of making the same
JP2020503465A (ja) * 2016-12-30 2020-01-30 シーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト 防水システム

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