JP2672472B2 - 連続地中壁への防水層形成方法 - Google Patents

連続地中壁への防水層形成方法

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良隆 岡崎
敬三 山口
喜三雄 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は海中や地中に築造される
場所打ち鉄筋コンクリート連続壁やソイルセメント柱列
壁などの連続地中壁の表面に形成する複合防水層の形成
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地下構造物に対する防水層の形成方法
は、従来、躯体構築後地山側から躯体の外側に防水層を
密着して取付ける所謂後やり工法と、躯体の打設前に土
留め壁を利用して平滑な防水下地面を予め作り、この下
地面に防水層を密着して取付ける所謂先やり工法とが一
般的である。
【0003】一方、連続地中壁は、本来土留めや止水を
目的としたものであるが、近年、構造物本体の一部とし
ての役割を担うことが多くなり、この場合、二次覆工は
連続地中壁に直接打設され一体化される。しかし、連続
地中壁はその規模や施工条件などにより差異はあるが、
大なり小なり漏水は避けられない。従って、二次覆工打
設前にこの連続地中壁に対して何らかの方法で防水層を
形成しておく必要がある。防水層を形成するに当たっ
て、従来なら、漏水箇所に薬液を注入して漏水を仮止め
するか、水抜きパイプで導排水した状態で、連続地中壁
表面にセメントモルタルの吹き付けや鏝作業により表面
を平滑にして防水下地面を作った後、防水シートを貼着
するのが一般的である。そして、防水シートとしては比
較的軟質で伸びの大きいゴム系シートや改質アスファル
ト系シートが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】防水層の施工時に連続
地中壁表面よりの漏水がなく、表面が比較的平滑で土砂
の付着も少ない場合は従来の方法で施工可能であるが、
そのような恵まれた条件はむしろ稀で、大部分の連続地
中壁では施工時の壁表面よりの漏水は避けられず、表面
の凹凸や段差も大きい。このため従来法では次のような
問題点があり、それが解決されなければならない。
【0005】(1)漏水箇所に薬液を注入して漏水を仮
止めしても、漏水箇所が別の箇所に変わるだけで全ての
漏水箇所を止水することは至難である。導排水する方法
によっても全ての漏水箇所から導排水することは多大の
労力と費用を要するのみでなく、防水シートを貼着し得
る程度にまでの乾燥状態とすることは容易ではない。
【0006】(2)大きな凹凸や段差をセメントモルタ
ルの吹き付けや鏝作業により、防水シートを貼着し得る
程度にまで平滑に修正することは多大の労力と費用を要
し、かつ容易ではない。
【0007】(3)連続地中壁表面が全体的には平滑に
見え、防水シートを貼着することができても部分的に大
きな凹凸があると、二次覆工コンクリートの打設圧や水
頭圧により、防水シートが伸びて破断する危険性が高く
なる。
【0008】(4)二次覆工コンクリートの硬化熱によ
り防水シートが軟化し、伸びて破断し易くなる。
【0009】本発明は、上記の問題点を順次解決し、漏
水が多く表面の凹凸や段差が大きい連続地中壁表面に破
断の危険性のない有効な複合防水層を形成することを目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、漏水の導排水、防水シートの性能の2点
から検討した結果からなされた発明である。
【0011】即ち、本発明は、(A)連続地中壁の表面
にポリプロピレン系保護シートを釘、鋲打ちまたはアン
カーにより固定する工程(B)芯材であるポリプロピレ
ン系シートの両面に改質アスファルトを積層した防水シ
ートを該保護シート表面に貼着する工程(C)該防水シ
ートの内側に二次覆工鉄筋コンクリートを構築する工
程、、よりなる連続地中壁への防水層形成方法である。
【0012】本発明を構成する各工程について順次説明
する。
【0013】(A)連続地中壁の表面にポリプロピレン
系保護シートを釘、鋲打ちまたはアンカーにより固定す
る工程 この工程は連続地中壁表面に遮水性の大きい保護シート
を固定して連続地中壁の漏水を遮断して保護シートと連
続地中壁表面との間隙を通して排水することにより、漏
水の保護シート内側への浸透を防止し保護シートの内面
側を乾燥状態に維持し、後で施工される防水シートを容
易かつ確実に連続地中壁表面に貼着させるための準備工
程である。保護シートはかかる目的に使用されるので、
遮水性や機械的強度の他、防水シートとの接着性、耐候
性、耐熱性、や施工のためのある程度の柔軟性および経
済性が要求される。本発明においては、かかる要求特性
から厚さ0.5 〜2mm程度のポリプロピレン系シートを保
護シートとして選定した。ポリプロピレン系シートには
ポリプロピレンから製造されるものの他、ポリプロピレ
ンに適量の改質剤を混合した合成樹脂から製造される市
販のシートが含まれる。ポリプロピレン系シートは硬質
であり、柔軟性に富むとはいえないが、上記の0.5 〜2
mm程度の厚さであれば、ロール状に巻いたり、それを解
きほどくことができ、輸送や施工の妨げとなることはな
い。
【0014】(B)防水シートを保護シート表面に貼着
する工程 この工程は保護シート表面に防水シートを貼着して複合
防水層を完成する工程である。この工程で使用される防
水シートは、芯材であるポリプロピレン系シートの両面
に改質アスファルトを積層した三層積層シートである。
芯材であるポリプロピレン系シートは保護シートと同一
または類似のシートであり、同様の理由で選定された
が、芯材の場合は機械的強度が重視される。積層される
改質アスファルトとしてはアスファルトに各種合成ゴム
や合成樹脂を添加して粘接着性や伸展性を改良した通常
のものが使用される。改質アスファルト層は芯材と同じ
く0.5 〜2mm程度の厚さに形成され、積層した防水シー
トはロール状に巻かれて輸送や施工に供される。
【0015】(C)防水シートの内側に二次覆工鉄筋コ
ンクリートを構築する工程 (A)、(B)の両工程で形成された複合防水層の内側
にコンクートを打設して鉄筋コンクリートによる二次覆
工コンクートを構築する工程である。防水シートの内側
に通常の通り、型枠の組み立て、配筋を行った後、コン
クリートを打設して二次覆工鉄筋コンクリートを構築す
る。
【0016】なお、施工中の土砂の崩落などのため連続
地中壁表面に大きな凹凸が形成されることもあり、この
現象は軟弱な砂地盤や掘削深度が大きく被圧が高くなる
程顕著になる。また、施工時の先行施工部と後行施工部
との継手部に段差を生ずることは避けられない。このよ
うな凹凸や段差が極端に大きい場合には上記(A)工程
に先立って凹凸や段差をある程度修正して連続地中壁表
面を平滑にしておくことが好ましい。凹凸や段差を修正
する方法としては軽量のプラスチック発泡体を凹部に充
填するのが簡単で好ましい方法である。プラスチック発
泡体としてはポリウレタン、ポリスチレン、ポリエチレ
ンなどのプラスチックから製造される比較的硬質の発泡
体が使用される。プラスチック発泡体は既に発泡した発
泡体を凹部の窪みを埋めるように取付けてもよいし、現
場発泡でプラスチックを発泡させながらプラスチック凹
部の窪みを埋めてもよい。さらに、凹部の窪みが大きい
場合にはプラスチック発泡体を取付けた表面を現場発泡
のプラスチックを発泡体で覆うように両者を併用しても
よい。何れにしても使用する材料や装置は軽量で施工は
容易に行うことができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
【0018】図1(a)は本発明により連続地中壁表面
に複合防水層を形成し、内側に二次覆工鉄筋コンクリー
トを構築した状態の縦断面図であり、図1(b)は使用
する防水シートの1例を示す断面図である。
【0019】図2は連続地中壁表面への保護シートの固
定および防水シートの貼着の状況を示す立面図である。
【0020】図面を参照しながら本発明の施工手順の例
を説明する。
【0021】本発明の防水層を形成する作業は連続地中
壁上方より吊り下げられたゴンドラに乗って行う。
【0022】(1)保護シート3として幅1〜2m程度
で連続地中壁1の高さに対応した長さのポリプロピレン
系シートを1巻にしたロールを準備する。ロールをクレ
ーンで吊り下げ、解きほどきながら、保護シート3の先
端を連続地中壁1の上端面に釘、鋲またはアンカーで固
定する。ロールを順次下降させ解きほどきながら、保護
シート3を連続地中壁1の壁面に上から下に順次釘、鋲
またはアンカーで固定していく。この作業を繰り返して
連続地中壁1の壁面全体に保護シート3を固定する。先
行保護シート3と後行保護シート3との継手は重ね合わ
せて施工する。(図2参照)継手部の施工には釘、鋲ま
たはアンカー打ちの前に両面粘着テープでの接着を併用
すると施工が容易になるので好ましい。
【0023】(2)防水シート4としてポリプロピレン
系シートである芯材6の両面に改質アスファルト7を積
層した三層積層シートが準備される。防水シート4は保
護シート3と同様に幅1〜2m程度で連続地中壁1の高
さに対応した長さの防水シート4を1巻にしたロールの
形で使用される。図1(b)に示されるように、防水シ
ート4は保護シート3との貼着側には剥離紙8が貼着さ
れ、二次覆工コンクリート側は後行防水シート4との重
ね合わせ継手部には剥離紙9が貼着されているが、それ
以外には撒砂10が施された構成となっている。この構
成とすることによって、ロール形状の防水シート4の解
きほどき、先行後行防水シート4相互の接続が容易に行
えるばかりでなく、二次覆工コンクリートとの密着性が
向上する。ロール形状の防水シート4を保護シート3の
場合と同様にクレーンで吊り下げ、解きほどき、先行防
水シート4表面の剥離紙9の除去、剥離紙8の除去を行
いながら防水シート4を保護シート3の表面に上から下
に順次貼着していく。この作業を繰り返して保護シート
3の表面全体に防水シート4を貼着する。先行防水シー
ト4と後行防水シート4との継手は保護シート3と同様
に重ね合わせ継手とする。なお、図2に示すように防水
シート4としては保護シート3より幅の狭いものを使用
するのが好ましい。
【0024】(4)最後に防水シート4の内側に通常の
通り、型枠の組み立て、配筋を行った後、コンクリート
を打設して二次覆工鉄筋コンクリートを構築する。
【0025】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、次のような効果を奏する。
【0026】(1)保護シートの固定により漏水の通路
が保護シートの外側に確保され、保護シートの内側は常
に乾燥状態であるので、内側への防水シートの施工が容
易かつ確実に行うことができる。
【0027】(2)保護シートおよび防水シートの芯材
はポリプロピレン系シートであり、耐熱性、機械的強度
のよい材料であるので、二次覆工コンクリートの打設圧
や水頭圧、および二次覆工コンクリートの硬化熱による
防水層の変形に起因する破断がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明により連続地中壁表面に複合
防水層を形成し、内側に二次覆工鉄筋コンクリートを構
築した状態の縦断面図であり、(b)は使用する防水シ
ートの断面図である。
【図2】 連続地中壁表面への保護シートの固定および
防水シートの貼着の状況を示す立面図である。
【符号の説明】
1・・連続地中壁、2・・プラスチック発泡体、3・・
保護シート、4・・防水 シート、5・・二次覆工鉄筋
コンクリート、6・・芯材、7・・改質アスファルト、
8・・保護シート貼着側剥離紙、9・・継手部剥離紙、
10・・撒砂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 良隆 埼玉県蓮田市閏戸4071−32 (72)発明者 山口 敬三 神奈川県横浜市鶴見区下末吉4−24−2 (72)発明者 田中 喜三雄 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭和シェル石油株式会社内 (72)発明者 板垣 和芳 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭和シェル石油株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)連続地中壁の表面にポリプロピレン
    系保護シートを釘、鋲打ちまたはアンカーにより固定す
    る工程(B)芯材であるポリプロピレン系シートの両面
    に改質アスファルトを積層した防水シートを該保護シー
    ト表面に貼着する工程(C)該防水シートの内側に二次
    覆工鉄筋コンクリートを構築する工程、よりなる連続地
    中壁への防水層形成方法。
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JP4551149B2 (ja) * 2004-07-26 2010-09-22 クニミネ工業株式会社 地中構造物外壁用止水材
JP6374736B2 (ja) * 2014-09-17 2018-08-15 大成建設株式会社 地下構造物および地下構造物の施工方法

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