JPH11148202A - 防水改修工法 - Google Patents

防水改修工法

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JPH11148202A
JPH11148202A JP31550997A JP31550997A JPH11148202A JP H11148202 A JPH11148202 A JP H11148202A JP 31550997 A JP31550997 A JP 31550997A JP 31550997 A JP31550997 A JP 31550997A JP H11148202 A JPH11148202 A JP H11148202A
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JP
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waterproof
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JP31550997A
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English (en)
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Yoshihiro Sugitani
義弘 杉谷
Iwao Heii
岩夫 兵井
Miki Aoyama
幹 青山
Yukichi Terasawa
勇吉 寺沢
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KONSUTEC KK
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CK KK
KONSUTEC KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】既存防水層を除去することなく、早期に完全な
防水改修を行うことができ、既存下地層の劣化による動
きの影響を受けないようにし、既存下地層の浮き上がり
等による層間の動きを抑え、耐久性を高める。 【解決手段】既存下地層の表面を清掃し、表面上に脱気
性緩衝層を付着形成し、緩衝層上に通気層を設け、その
上に防水層を施工する。脱気性緩衝層は下地層と連結す
るアンカーを備え、かつ変形能を付与した三次元ネット
構造である。通気層は孔明繊維不織布を敷設して形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物その他の防水
層が劣化した時にこれを改修する防水層改修工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】建築物その他の防水層は、永年経過によ
って性能が劣化し、ひび割れ、材質変化等により漏水等
を生じ改修を必要とする場合がある。このような防水層
の従来の改修は既存防水層を除去して更新するとか、あ
るいは単に防水層を重ねて施工するかであった。
【0003】現在、行われている防水改修工法は、新防
水下地を既存防水層上に施工し、その上に単に樹脂モル
タルノロ引き仕上げすることによって行われており、下
地層に動きがあるとそれが直接防水層に伝わり、防水層
がその動きに対応してこれを吸収するようにしているの
が現状である。このような施工では、改修防水層は既存
下地層の劣化の悪影響を受け、十分な耐久性を得ること
が保証されない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】既存防水層を除去する
ことなく、完全な防水改修を行うには、既存下地層の劣
化による動きの影響を受けないようにする施工が必要で
ある。新規に施工する防水下地にも、既存下地層(シン
ダーコンクリート、モルタル)の劣化による動きの悪影
響を受けないようにし、既存下地層の浮き上がり等によ
る層間の動きを抑えるとともに、新防水下地に緩衝効果
を与えることが必要である。
【0005】本発明はこのような観点から開発された新
規な防水改修工法であって、耐震性をも考慮し、防水性
能の向上を重視し、耐久性に富み、意匠性、品質、安全
性、維持管理などに優れ、従来の防水改修工法を改良し
た工法を提供することを目的とする。本発明の課題は、
防水層の改修に当たって、 (a)既存防水層を除去することなくその上に完全な新
防水層を形成する。
【0006】(b)新防水層が既存防水層の劣化による
悪影響を受けない。 (c)新防水層が地震による既存下地層の動きの影響を
受けない。 ようにし、耐久性のある完璧な防水改修工法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、防水層を改修
するに当り、既存下地層の表面を清掃し、表面上に脱気
性緩衝層を付着形成し、この緩衝層上に通気層を設け、
その上に防水層を施工することを特徴とする防水改修工
法である。既存下地層としてはシンダーコンクリート、
モルタル施工のものが多いが、本発明の対象はこれに限
定されるわけではなく、RC(鉄筋コンクリート)、A
LC(人工軽量コンクリート)、PC(プレキャストコ
ンクリート)、断熱ブロック又はデッキプレートからな
る下地層の何れであってもよい。
【0008】また、前記脱気性緩衝層は脱気と緩衝性能
を備えた耐久性のある層であればよいが、特に下地層と
連結するアンカーを備え、かつ変形能を付与した三次元
ネット構造の層とすれば、好適である。そして、前記通
気層は孔明繊維不織布を敷設して形成することとすれば
容易に実現することができ、さらに、前記孔明繊維不織
布の孔明部に塗膜防水材を充填することとしてもよい。
【0009】本発明の工法は、新規に施工する防水下地
にも重点をおき、既存下地層(シンダーコンクリート、
モルタル)の劣化による動きに対し、既存モルタル層の
浮き上がり等、層間の動きを抑える。さらに、新防水下
地に緩衝効果を持たせた。これによって新防水下地は既
存防水層からの劣化や地震の振動による悪影響を受ける
ことなく、さらに、新下地層の上に施工する防水層の耐
久性に対する悪影響をなくした。また新防水層は通気緩
衝塗膜防水工法を施工し、防水層での脱気緩衝効果も期
待できる複合工法にし、十分な耐久性を確保することが
できる完璧な防水改修工法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の防水層の改修工法は、下
地の動きを吸収するシステムを採用する。すなわち、既
存下地層(シンダーコンクリート・モルタル等)の劣化
による動きや地震等による振動に起因する動きに対し、
三次元ネット構造による緩衝機能とアンカーによる層間
の結合によって、脱気性緩衝層を形成し、新防水層と既
存下地層との層間の移動、モルタルの浮き、せり上がり
などを抑える。さらに、緩衝効果によって、防水層に対
する変位の影響を軽減して耐久性を向上させる。
【0011】本発明に用いる三次元ネット構造からなる
脱気性緩衝層は防水下地バリヤーと防水層の防水バリヤ
ーとを二重にした防水構造である。三次元ネット構造は
無機又は有機の長繊維糸と短繊維からなる不織布シート
とをウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、アクリル系
接着剤などの合成樹脂により複合した構造である。そし
て、三次元の網目構造を有し、変形能を有し、衝撃緩
衝、吸収効果を有するものである。厚みは通常1〜10
mmである。
【0012】また、脱気性緩衝層上に通気層を構成する
孔明繊維不織布を敷設し、脱気緩衝効果を促進するよう
にしたので、改修後の防水層の膨れ、剥がれを生じな
い。また、孔明繊維不織布の孔明部内に塗膜防水材を充
填させ、強力なアンカー効果により付着力をより強固な
ものとすることができ、信頼性の高い防水層を形成する
ことができる。
【0013】さらに、本発明は改修に最適な防水工法で
あって、RC,ALC,PC,断熱ブロック、デッキプ
レートなど、いかなる構造の下地層にも適用することが
でき、これらの既存防水層の形式や種類に左右されな
い。本発明の工法は、JIS認定工場で徹底した品質管
理のものとで生産された製品を使用し、品質管理が行き
届いており、防水下地バリヤーと防水仕上工事を一貫し
て施工するため、施工管理が容易である。また、防水改
修後アスファルト伸縮目地などの競り上がり現象や、モ
ルタルの浮き、ひび割れ等による亀裂防止が可能なの
で、維持管理費のコストダウンを図ることができる。ま
た、本発明では特殊な場合を除き、斫り工事、既存防水
層の撤去等が不要であり、コストダウンを図ることがで
き、トータルコストの低減が可能である。
【0014】以下図面を参照して実施例を説明する。図
1は本発明工法の実施例を示す改修防水層平滑部の断面
図、図2は立上り部の断面図である。躯体コンクリート
30上に防水層21、シンダーコンクリート22、モル
タル塗り仕上層23からなる既存防水層20が施工され
ている。本発明はこの既存防水層20を除去することな
く、その上に新防水層をオーバーレイするものである。
その工程は、次のとおりである。
【0015】まず、既存防水層20の表面をケレン清掃
する。ケレン清掃は防水効果の良否に決定的な影響があ
るので、慎重に行う必要がある。特に凸部のケレンは十
分に行う必要がある。砂、ほこりは残らないようにす
る。次に、既存防水層20にアンカー15を打込み施工
する。アンカー15の例を図6に示す。この例は直径6
mmφ、長さがそれぞれ50、60、70mmのSUS
304(オーステナイト系ステンレス鋼)製のアンカー
であって、先端側にウエジ固定部15aを備えたもので
ある。2〜4本/m2 施工する。その頭部15bに図7
に示すワッシャ16を取付ける。このワッシャ16は2
mmφの多数の小孔16bを3.2mmピッチで備え、
板厚0.8mm、外径25mmφ、SUS304製のも
のである。アンカー15は緩衝層3以下を機械的に既存
防水層20に固定するものである。アンカー15は金属
拡張アンカー15であって、ウエジ固定部15aを備
え、頭部15bの芯棒をたたき込むだけでアンカー効果
が得られるものである。
【0016】目地部31は不織布33でカバーする。目
地部31にアスファルトが施工してある場合はアスファ
ルトを撤去し、その撤去跡にバックアップ材32等を充
填しその上に不織布33を貼り付け橋掛け状に施工し、
いわゆるステ貼りを行う。図3は、下地層の施工説明図
である。次の手順で下地層の形成を行う。 (1)下地の吸水が多い場合、既存モルタル仕上層の上
にシーラー(吸水防止材)を塗布し、シーラー処理層6
を形成する。シーラーとしてエチレン酢酸ビニール共重
合系のシーラーの例を表1に示す。
【0017】(2)シーラー処理層6の上に、フィラー
を塗布する。フィラーは三次元ネット構造からなる脱気
性緩衝層3を貼りつける貼付用に使用する薄塗り用モル
タルである。フィラーは例えば珪砂を主体とした硬質材
料と普通ポルトランドセメントとを混練し、収縮防止
剤、作業改良剤等の添加物を添加し、合成高分子剤など
の添加材を加えたものである。フィラーの塗布にはフィ
ラーと混和液との混合材料を用いる。混和液としては変
性スチレン・ブタジェン共重合体等を用いる。本工法に
用いるフィラー及び混和液の例を表2に示した。
【0018】(3)フィラー塗布後、三次元ネット構造
からなる脱気性緩衝層3を固定する。三次元ネット構造
のシートは、二軸方向を強化した繊維と三次元の立体網
目を持つ材料を組み合せたもので、例えば、ネット強度
を増したビニロン系とポリプロピレン系合成繊維からな
る立体網目状不織布とを複合したものである。固定はフ
ィラーを塗布後、金ゴテでネットを押え込み、専用ロー
ラで張り付け、ローラ掛け後コテ仕上げる。実施例の三
次元ネットの仕様を表3に示す。
【0019】(4)アンカー15を打設する。打設量は
1m2 当り2本を標準とし、現場状況により増打ちをす
る。三次元ネット構造は下地の動きに対し緩衝効果があ
り、三次元ネット層を含めたモルタル層を既存シンダー
コンクリートにアンカー15で固定することによって、
モルタル層の動きを防ぐ。以上の下地工程が終了した時
には簡易防水機能がある。
【0020】次に防水工程について平場の防水工程図4
を参照して説明する。 (イ)接着剤塗布 既存モルタル仕上層23上に接着剤を塗布する。塗布剤
の性状は、例えば、比重:0.90〜0.91、固形
分:23±1である。 (ロ)下張緩衝材8の貼付け 通気層を形成する下張緩衝材8として長繊維不織布パン
チシートを貼り付ける。パンチシートはポリエステル1
00%の長繊維不織布を塗膜防水に適するよう、立体断
面に特殊加工し、片面を熱融着処理したもので、さらに
それに6mm径の孔を30mmピッチで1m2 当り12
30個空けた通気性のある下地緩衝体である。その性状
を表4に示す。長繊維目付量が300g/m2 の不織布
で、非常に強靭であり、複合した防水層は高モジュラス
となり、全体的な緩衝効果を発揮し、大幅な下地追従性
が期待できる。
【0021】通気層を形成するパンチシートは孔あきの
ため、空気抜けがよく、更に下地に不陸があっても、孔
の部分でひずみ調整ができ、下地に密着する。下地との
間に連気層を構成するように、立体的加工と表面融着処
理を行う。連気層によって水蒸気が分散減圧されて防水
層がふくらまない。また、小孔を多数あけて、孔の部分
に塗膜材を充填することによって通気性緩衝効果を保ち
ながら下地との間に強力なアンカー効果を得ることがで
きる。
【0022】(ハ)ウレタン防水材塗布 例えば、ウレタン防水材9を1kg/m2 塗布し、次に
補強材メッシュ入りのウレタン防水材10を0.3kg
/m2 塗布し、さらにその上にウレタン防水材11を
1.7kg/m2 塗布する。補強材メッシュ(クロス)
の性状の例を表5に示した。
【0023】(ニ)各種仕上げ材12を塗布して防水工
程を終了する。次に、立上りの場合の防水工程は次のと
おりである。すなわち、補強材メッシュ入りのネット貼
付け材塗布後、0.8kg/m2 のウレタン防水材塗布
を3回行い、その上に各種仕上材を塗布して防水工程を
終了する。以上のようにして施工された新防水層は既存
下地層の熱的動き、動的動き等に対して緩衝効果を持
ち、また新下地層と新防水層との間に通気層を形成し、
水蒸気を全面に分散させ、防水層の膨れを防止する。水
分が過剰にあるような条件の場合は、脱気筒を設置する
ことにより水蒸気を外部に逃すことができる。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、既存防水層を除去する
ことなく、早期に完全な防水改修を行うことができ、既
存下地層の劣化による動きの影響を受けないようにし、
既存下地層の浮き上がり等による層間の動きを抑え、耐
久性を高めることができる。また、新防水下地に効果的
に緩衝効果を与えることができる。さらに、耐震性、防
水性能、耐久性、意匠性、品質、安全性、維持管理など
に優れた防水改修を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の施工断面図である。
【図2】実施例の施工断面図である。
【図3】実施例の下地層の説明図である。
【図4】実施例の防水層の説明図である。
【図5】実施例のアンカーの施工図である。
【図6】実施例のアンカーボルトの側面図である。
【図7】実施例のワッシャの平面図である。
【符号の説明】
1 防水層 2 新防水下地 3 脱気性緩衝層 4 補強層 5 防水層 6 シーラー処理層 7 ネット固定部 8 緩衝材 9 ウレタン防水材塗布層 10 ウレタン防水材塗布層 11 ウレタン防水材塗布層 12 仕上材塗布層 15 アンカー 15a ウエジ固定部 15b 頭部 16 ワッシャ 16b 小孔 20 既存防水層 21 防水層 22 シンダーコンクリート 23 モルタル塗り仕上層 30 躯体コンクリート 31 目地部 32 バックアップ材 33 不織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉谷 義弘 大阪府枚方市大垣内町1丁目1番3号 株 式会社コンステック内 (72)発明者 兵井 岩夫 名古屋市千種区春岡1丁目1番2号 有限 会社シーケー内 (72)発明者 青山 幹 東京都保谷市住吉町3−6−8 (72)発明者 寺沢 勇吉 名古屋市千種区新西2丁目3番6号 株式 会社リノテック内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水層を改修するに当り、既存下地層の
    表面を清掃し、該表面上に脱気性緩衝層を付着形成し、
    該緩衝層上に通気層を設け、その上に防水層を施工する
    ことを特徴とする防水改修工法。
  2. 【請求項2】 前記既存下地層はRC、ALC、PC、
    断熱ブロック又はデッキプレートからなる下地層である
    ことを特徴とする請求項1記載の防水改修工法。
  3. 【請求項3】 前記脱気性緩衝層は下地層と連結するア
    ンカーを備え、かつ変形能を付与した三次元ネット構造
    の層であることを特徴とする請求項1又は2記載の防水
    改修工法。
  4. 【請求項4】 前記通気層は孔明繊維不織布を敷設して
    形成することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
    の防水改修工法。
  5. 【請求項5】 前記孔明繊維不織布の孔明部に塗膜防水
    材を充填することを特徴とする請求項4記載の防水改修
    工法。
JP31550997A 1997-11-17 1997-11-17 防水改修工法 Withdrawn JPH11148202A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003313817A (ja) 2002-04-24 2003-11-06 Mitsubishi Chemicals Corp 床版防水構造
JP2009097251A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Sanzeon:Kk 壁面の補修構造
JP2009215732A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Tajima Roofing Inc 改修塗膜防水工法
JP2015007314A (ja) * 2013-06-24 2015-01-15 有限会社ハイパーシール工業 防水構造及び防水方法
JP2015151761A (ja) * 2014-02-14 2015-08-24 旭化成ホームズ株式会社 防水層改修方法
JP2016084642A (ja) * 2014-10-28 2016-05-19 シバタ工業株式会社 防水断熱構造体

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