JP2583831B2 - マンホール補修方法及びマンホール補修材 - Google Patents
マンホール補修方法及びマンホール補修材Info
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Description
グして補修するマンホール補修方法及びこの補修方法に
用いるのに特に適したマンホール補修材に関する。
あり、長い間には地中管、特に下水管内で発生する硫化
水素や雨水中の硫黄酸化物によって内壁面が腐食する。
また、マンホールの多くは公道に埋設されているために
車両の振動によって内壁面に亀裂が発生する場合もあ
る。マンホールの内壁面の腐食が進行したり、内壁面に
亀裂が生じたりすると地下水が地中管内に侵入し、下水
管の場合には侵入した地下水により下水量が増大し、下
水処理工数の増加をまねく可能性もある。この状態をさ
らに放置すればマンホールの崩壊のおそれもあるので、
適当な時期にマンホールの内壁面を補修しなければなら
ない。
例えば特開昭64−29526号公報、特開昭64−4
3623号公報又は特開平1−198325号公報に記
載されているように、筒状の柔軟な又は柔軟状態の補修
材を内壁面に押し付けて固着するものが一般的に採用さ
れているが、セラミック含有液状樹脂や硬質液状ウレタ
ン樹脂を内壁面に吹き付けてライニング層を形成すると
いう方法も用いられている。
の補修方法を用いてライニング層を形成すると、マンホ
ールの内壁面の腐食や亀裂に応じて、形成されるライニ
ング層が凹凸にうねって補修内面の仕上がり具合がよく
ない。しかも、内壁面に液状樹脂を吹き付ける方法で
は、内壁面から地下水が侵入している場合には侵入部分
で樹脂が充分に内壁面に接着せず、この部分のライニン
グ層が剥がれ落ちるおそれがある。
面を高圧水等で清掃した後に漏水部分を急結セメント等
で止水し、その後モルタルで内壁面の凹凸を慎重に修正
して平滑面を形成するという手間のかかる前処理作業を
行わなければならない。
しかも内面が平滑であるライニング層を簡単に形成する
ことのできるマンホール補修方法及びこの方法に用いる
のに適したマンホール補修材の提供を目的とする。
め、本発明のマンホール補修方法は、マンホール内をラ
イニングして補修するマンホール補修方法において、外
面に粘着層を有するパネル状のプラスチック製補修材を
マンホール内に挿入し、その後、マンホールの内壁面に
前記粘着層を押し付けてこの補修材を貼り付けるもので
ある。また、本発明の別のマンホール補修方法は、マン
ホール内をライニングして補修するマンホール補修方法
において、粘着シートをマンホールの内壁面に押し付け
て接着させてからパネル状のプラスチック製補修材をマ
ンホール内に挿入し、その後、この補修材を前記粘着シ
ートに押し付けて、貼り付けるものである。
うように成形された薄肉のプラスチック製環状体の1箇
所に縦方向の切断部を形成してパネル状としたものが好
ましく、この環状体の外面に粘着層(接着層)が設けら
れる。粘着層を設けない場合には別に粘着シート(接着
シート)を準備する。また、環状体の曲げ弾性率は10
0kg/mm2 以上1500kg/mm2 以下であるこ
とが適当である。使用するプラスチックとしてはポリエ
チレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリアミド等の
熱可塑性プラスチックと、不飽和ポリエステル、アクリ
ル、エポキシ等の熱硬化性プラスチックとがあるが、特
に繊維強化不飽和ポリエステルが好ましい。
押し付け時には軟化させることなくマンホールの内壁面
に貼り付けるので、ライニング層の内面、すなわち補修
材の内面には内壁面の凹凸に応じたうねりは生じにく
い。
シートには、内壁面の腐食部分や亀裂に入り込んで十分
な止水機能や補強機能を有することとなる材料を用いる
のが好ましく、さらに粘着剤など長期保存できる材料を
用いれば、粘着層が設けられた補修材、又は粘着シート
をあらかじめ製造しておき、この補修材又は粘着シート
を補修作業に備えて保存しておくこともできる。粘着剤
の例としては、アクリルエマルジョン系、天然ゴムラテ
ックス系、スチレン−ブタジエンラテックス系等のエマ
ルジョン型粘着剤やスチレン−イソプレン共重合体系、
スチレン−ブタジエン共重合体系、スチレン−エチレン
−ブチレン共重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合体
系等のホットメルト型等を好ましいものとして挙げるこ
とができる。ただし、粘着層又は粘着シートが補修作業
終了後に硬化して充分な剛性を有するようになることが
要求される場合もあり、このような場合には熱硬化性樹
脂や紫外線硬化性樹脂などの硬化性樹脂を用いる場合が
多く、湿度の高いマンホール内では特に湿気硬化性樹脂
を用いるのが得策である。
小径に構成されている場合がほとんどである。したがっ
て、マンホールの内壁面を全周にわたって、又はほぼ全
周にわたって補修するための補修材は入口を通過できる
ように変形させられてマンホール内に挿入されることと
なるが、補修材はうねりの生じにくい硬さ(繊維強化プ
ラスチック製の場合が多い)を有していることが必要な
ので、変形させやすい構造を採用すべきである。単純な
プレート体はロール状に巻いて小径に変形させることが
なかなか困難な場合が多い。もっとも、そのまま挿入で
きる大きさの複数個の補修材をマンホール内に挿入した
後、周方向に接続して内壁面に貼り付ける、又は内壁面
に貼り付けながら周方向に接続するという方法を用いれ
ば、挿入時に補修材を変形させる必要はなくなるが、貼
り付け作業が煩雑となってしまう。補修材に1箇所縦方
向に切断した薄肉の環状体を用いれば、この環状体をオ
ーバーラップ状態となるように変形させて簡単にマンホ
ールの入口を通過できるように縮径させることができる
し、またマンホール内で簡単にオーバーラップ状態を解
除して内壁面又は粘着シートに押し付けることもでき
る。このとき、切断部を連続させてシールする場合に
は、一部重ねて固定してもよいし、切断部の両端に突き
合わせ部材を用いて連続させてもよい。
未満では粘着層又は粘着シートの厚さなどによって内壁
面の凹凸に応じてうねる可能性がないとはいえない。逆
に曲げ弾性率が1500kg/mm2 を超えると挿入時
に変形させにくくなる。
する。
視図である。
錐状部5とから構成され、この円筒状部3及び截頭円錐
状部5はそれぞれ厚さ1.5mmのプラスチック製環状
体7,9の外面に厚さ5mmの粘着層11,13を設け
たものであり、1箇所に縦方向の切断部15,17が形
成されている。円筒状部3と截頭円錐状部5とを一体的
に形成すると、円筒状部3と截頭円錐状部5とでは円滑
にオーバーラップさせる変形態様が異なるためにオーバ
ーラップさせて縮径させることがなかなか困難であり、
したがって、円筒状部3と截頭円錐状部5とを別々に形
成し、円筒状部3をまず、小径に変形させてマンホール
内に挿入し、その後、截頭円錐状部5を小径に変形させ
て挿入するように構成している。円筒状部3及び截頭円
錐状部5を形成するには、円柱外面を有する金型及び截
頭円錐外面を有する金型にガラス繊維強化不飽和ポリエ
ステル樹脂をハンドレイアップ法により成形し、型抜き
を行なってマンホールの内壁面に対応する形状の環状体
を形成してから、この環状体の外面に軟質の湿気硬化性
接着シート(粘着層11,13を構成することとなる)
を貼り付け、その後、この湿気硬化性接着シート及び環
状体を縦方向に1箇所切断すればよいが、環状体の成形
時に切断部15,17を同時に形成してもよい。金型の
外面は補修すべきマンホールの内壁面と対応するように
形成されている。
9,21は約10mmにわたって厚さ1mmに薄く形成
されている。また、粘着層11,13の表面は剥離紙2
3,25で被覆されている。この剥離紙23,25は剥
がしやすいように周方向に分割されていてもよい。さら
に、ここでは湿気硬化性接着シートを環状体7,9の外
面に貼り付けているが、この湿気硬化性接着シートの両
面を剥離紙で被覆して粘着シートを構成し、環状体7,
9には粘着層を設けないでおくようにしてもよい。
更例を示す断面図である。
との接合構造を変更したものである。マンホール補修材
1´の截頭円錐状部5´には下端に筒部分27が形成さ
れ、この筒部分27は円筒状部3´の上端部分外側に嵌
まるように形成されている。円筒状部3´の粘着層11
´は環状体7の上端手前で終了し、截頭円錐状部5´の
環状体9´は厚さ1.5mmに形成されているが、外面
に設けられた粘着層13´は厚さ3.5mmに形成され
ている。
た状態を示す断面図、図4は円筒状部3をマンホールの
内壁面に貼り付けた状態を示す断面図である。
弾性率が約800kg/mm2 であり、図1の仮想線で
示すような態様でオーバーラップ状態となるように縮径
させてマンホール29の入口31から挿入する(図
3)。その後、剥離紙23を剥がして拡径させながら粘
着層11を内壁面33に押し付けて円筒状部3を内壁面
33に貼り付ける(図4:図1も参照)。切断部15に
は約10mmの重なりが生じているが、粘着層11の一
方の端部19(図1参照)が約10mmにわたって薄く
形成されているので、重なり部分に大きな段差は生じて
いない。マンホール29が深い場合には複数個の円筒状
部材を重ねて円筒状部3を構成することもある。
立ってマンホール29の内壁面33を必要に応じて高圧
水等で清掃しておく。また、内壁面33の凹凸が激しい
場合には粘着層11,13を内壁面33に確実に接着さ
せるために、簡単に凹凸を修正する下地調整作業を行う
ことがある。この場合の下地調整作業では内壁面33の
凹凸を慎重に修正して高い平滑度を得る必要は必ずしも
ない。また、プライマー塗布作業を行って粘着層11,
13が強固な接着力をながく持続するようにしてもよ
い。
に挿入して貼り付けた状態を示す断面図である。
環状体9(図1も参照)の曲げ弾性率が約800kg/
mm2 である截頭円錐状部5を図1の仮想線で示すよう
な態様でオーバーラップ状態となるように縮径させて入
口31から挿入し、剥離紙25を剥がして拡径させなが
ら円筒状部3の上端に下端が載るように粘着層13を内
壁面33に貼り付ける。切断部17には約10mmの重
なりが生じているが、粘着層13の一方の端部21(図
1参照)が約10mmにわたって薄く形成されているの
で、やはり重なり部分に大きな段差は生じていない。そ
の後、下水管35の開口端部分に孔37を穿けて補修作
業を完了する。ここではマンホール補修材1を内壁面3
3に押し付けるだけでライニング層を構成できるので、
きわめて短時間で補修作業を完了できる。粘着層11,
13は軟質であり、かつ十分な厚さを有しているので図
6に示すように内壁面33の腐食部分や亀裂に十分入り
込んで効果的な止水機能・補修機能を達成するととも
に、環状体7,9を内壁面33に強固に接着固定する。
円筒状部3´をマンホール29内に挿入した後に途中ま
で拡径させ、それから截頭円錐状部5´を挿入して途中
まで拡径させるとともに、筒部分27を円筒状部3´の
上端部分外側に嵌め込み、その後に円筒状部3´と截頭
円錐状部5´を内壁面33に押し付けられるまで拡径さ
せるのが普通である。筒部分27の嵌まり込みにより円
筒状部3´と截頭円錐状部5´との接合部分が十分にシ
ールされることとなる。
状部5の切断部17及び円筒状部3の上端と截頭円錐状
部5の下端に、嵌め込み式等の接合構造を構成しておい
てもよい。この接合構造は成形時に同時に形成するとよ
い。
い場合には剥離紙23,25を剥がしてから縮径してマ
ンホール29内に挿入してもよい。
の一方の剥離紙を剥がして内壁面33にこの粘着シート
を接着させ、その後、環状体7,9をオーバーラップ状
態となるように縮径させてマンホール29内に挿入す
る。そして、他方の剥離紙も剥がされた粘着シートにこ
の環状体7,9を拡径させながら押し付けて貼り付ける
こととなる。
ル補修方法を用いれば、マンホールの内壁面の凹凸の程
度によっては、少なくとも漏水部分の止水及び内壁面の
凹凸の修正といった完了までに長時間を要する作業を行
なうことなく、うねりの生じない、かつ十分な補修効果
を有するライニング層を形成することができる。また、
漏水部分の止水や内壁面の凹凸の修正を行う場合にもそ
れ程慎重な作業は必要とされない。
に縮径状態に変形させてマンホール内に挿入し、かつマ
ンホール内で拡径させて内壁面に貼り付けることのでき
るものである。
る。
断面図である。
断面図である。
態を示す断面図である。
けた状態を示す断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 マンホール内をライニングして補修する
マンホール補修方法において、 外面に粘着層を有するパネル状のプラスチック製補修材
をマンホール内に挿入し、その後、マンホールの内壁面
に前記粘着層を押し付けてこの補修材を貼り付けること
を特徴とするマンホール補修方法。 - 【請求項2】 マンホール内をライニングして補修する
マンホール補修方法において、 粘着シートをマンホールの内壁面に押し付けて接着させ
てからパネル状のプラスチック製補修材をマンホール内
に挿入し、その後、この補修材を前記粘着シートに押し
付けて、貼り付けることを特徴とするマンホール補修方
法。 - 【請求項3】 前記補修材はマンホールの前記内壁面を
覆うような環状体に成形されていて、この補修材をオー
バーラップ状態となるように縮径させてマンホール内に
挿入し、その後、オーバーラップ状態を解除して貼り付
けることを特徴とする請求項1又は2記載のマンホール
補修方法。 - 【請求項4】 前記環状体の曲げ弾性率は100kg/
mm2 以上1500kg/mm2 以下であることを特徴
とする請求項3記載のマンホール補修方法。 - 【請求項5】 前記粘着層又は前記粘着シートには湿気
硬化性樹脂が用いられていることを特徴とする請求項
1,2,3又は4記載のマンホール補修方法。 - 【請求項6】 マンホール内をライニングして補修する
方法に用いるマンホール補修材において、 マンホールの内壁面を覆うように成形された薄肉のプラ
スチック製環状体の1箇所に縦方向の切断部を形成し、
かつこの環状体の外面に粘着層を設けたことを特徴とす
るマンホール補修材。 - 【請求項7】 前記粘着層には湿気硬化性樹脂が用いら
れていることを特徴とする請求項6記載のマンホール補
修材。
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JPH0874280A JPH0874280A (ja) | 1996-03-19 |
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1994
- 1994-09-08 JP JP6239676A patent/JP2583831B2/ja not_active Expired - Lifetime
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