JPH08134753A - 経緯の伸度バランスに優れた経編地 - Google Patents

経緯の伸度バランスに優れた経編地

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JPH08134753A
JPH08134753A JP30153094A JP30153094A JPH08134753A JP H08134753 A JPH08134753 A JP H08134753A JP 30153094 A JP30153094 A JP 30153094A JP 30153094 A JP30153094 A JP 30153094A JP H08134753 A JPH08134753 A JP H08134753A
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warp
elongation
fiber
fibers
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JP30153094A
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Kiyoshi Takizawa
清 滝沢
Kazuo Yamazaki
和男 山崎
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 経緯方向の伸縮性のバランス及び風合に優れ
た経編地を提供する。 【構成】 立体潜在を有する複合繊維とポリウレタン弾
性繊維からなる経編地であって、該編地の経緯の伸度が
ともに90%以上である経編地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衣料用途、特にファン
デ−ション衣料用途に好適な経緯の伸度バランスに優れ
た経編地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ファンデーション用途等とし
て、ナイロン繊維とポリウレタン繊維を交編した経編地
が多く使用されている。例えば、ナイロン(50d)とポリ
ウレタン(280d)からなるラッセルサテン編地が汎用され
ているが、かかる編地は経伸度に比べて緯伸度が低いも
のであった(経140%、緯60%程度)。従って、編
地の用途が限定されるのみでなく、着衣が困難である等
の様々な問題が生じていた。特に、ガードル等の製品に
加工した場合には、座る等の動作により布の伸度限界に
近い力が加わると、布が変形して着心地が悪化し、さら
に体(ヒップ等)が扁平に潰れて体の線が崩れる要因と
なっていた。また、これらの問題は、繰り返しの洗濯に
より編地が収縮した場合に、一層顕著に生じていた。
【0003】また、2枚以上の編地を組み合わせて製品
を製造した場合には、ある程度これらの問題は改善され
るものの、やはり緯伸度が不十分であり、製造工程が繁
雑になる問題があった。以上のことから、ポリウレタン
繊維(40d)を上記編地の緯方向に編み込む方法(実開昭
54−35921号公報)等、2種類のポリウレタン繊
維を用いて緯方向の伸度を向上させる方法が種々提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる方法で得られた
ラッセルサテン編地の伸度は、従来に比して改善されて
いるものの(経140%、緯80%程度)、経緯の伸度
を同等にするには至っていない。さらに、この方法で
は、高価なポリウレタン繊維の混率を上げる必要がある
ため製造コストが高くなり、製造工程が繁雑になる問題
がある。またさらにこれらの方法は編組織が限定される
ため多様なニ−ズに応える幅広いファブリケ−ションを
提供できない。本発明は、上記の問題に鑑み、経緯の優
れた伸度バランスを有し、かつ安価で生産性に優れた経
編地を提供することを目的とする。本発明の編地は、編
組織を限定することなく優れた緯方向の伸度が得られる
ため、インナ−用途のみでなくアウタ−用に用いること
もできる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、立体捲縮を有
する複合繊維とポリウレタン弾性繊維からなる経編地で
あって、タテ、ヨコともに90%以上の伸度を有する経
編地に関する。経編地において緯伸度が低い原因の一つ
は、前述のように、ポリウレタン繊維が経方向に編み込
まれているため緯方向に効果が及ばないことが挙げられ
る。しかしながら、本発明者等は、鋭意研究の結果、よ
り重大な要因が存在することを見出だした。すなわち、
ナイロン繊維(50d)とポリウレタン繊維(210d)から
なるラッセルメッシュの編地において、ポリウレタン繊
維を除去した部分とそうでない部分のヨコ方向の伸度を
比較すると、前者の伸度が68%、後者のそれが60%
であり、ナイロンの伸度限界が68%であることが編地
の緯伸度不足の原因であることが明白である。要する
に、主体繊維(混率が高く、編地の風合を決定する繊
維:一般にはナイロン)の伸度物性の不足が緯方向の伸
度を著しく低下させているのである。
【0006】編地は一般に染色工程を経て製品となる
が、従来のナイロンからなる編地の染色物は、ポリウレ
タン繊維の回りのナイロン繊維がほとんど伸び切った状
態になっており、わずかな伸度しか得られなかった(図
1参照)。また、糸同志が密着して糸間の抵抗が大きい
ため、伸縮性は損なわれていた。しかしながら、ナイロ
ン糸としてウ−リ−糸を使用したとしても、得られる編
地はがさついて滑りが悪く風合が損なわれるため、経編
地の主用途であるインナ−ウエアには極めて不適当とな
る。本発明は、潜在捲縮性の複合繊維を主体繊維とする
ことにより、リラックス、染色時等に収縮が生じ、かつ
ファイナルセット時に伸度をコントロ−ルできる編地を
提供するものである。本発明により、タテ及びヨコ方向
の伸度が90%以上、好ましくは120%以上の優れた
経編地を得ることができる。かかる編地の回復率はタテ
およびヨコ方向ともに90%以上であることが望まし
い。
【0007】染色により十分巾入りした本発明の編地に
おいては、複合繊維がポリウレタン弾性繊維の回りに包
み込むように巻き付いており、布を伸長したときに糸間
の滑り抵抗が小さく、大きな伸度をもたらすと考えられ
る。さらに、複合繊維は染色中に捩じれを発現しながら
収縮するため、微細な捲縮が生じてバネのように機能し
て優れた伸縮性が得られる(図2参照)。これは、従来
の編地からポリウレタン弾性繊維を除去した編地の拡大
写真(図3)及び本発明の編地からポリウレタン弾性繊
維を除去した編地の拡大写真(図4)を比較することに
より明らかである。主体繊維がポリウレタン繊維を包み
込んでいる程度は、空間占有率により表現できる。すな
わち、編地の拡大写真に、編地の空隙部が完全な形で6
以上含まれるような正方形を作成し(図5参照)、下記
式により求められる。 空間占有率=(正方形の面積−空隙部の面積)/(正方
形の面積)×100 編地の拡大写真における空隙部を薄い紙等にトレ−ス
し、かかる空隙部に相当する紙の重さと、補助線で囲ま
れる正方形に相当する紙の重さを測定することによって
も求めることができる。
【0008】従来の編地(図1)の空間占有率は67.
6であり、本発明の編地(図2)では82.4であるこ
とから、本発明の編地においては複合繊維がポリウレタ
ン繊維を包み込むように存在して繊維の自由度が高いこ
とわかる。空間占有率は、編組織により異なるが、75
%以上、特に80%以上であるのが好ましい。本発明で
用いる複合繊維は、潜在捲縮性を有しているものであれ
ばよく、特にその形態を限定されるものではない。風
合、収縮性の点からは偏心芯鞘型等よりもサイドバイサ
イド型複合繊維が好ましい。断面形状は、円形である必
要はなく、偏平断面、多角断面、多葉断面、U字形断
面、Y字形断面、T字形断面等の各種異形断面のものを
採用することができる。繊度は適宜設定すればよいが、
単繊維デニ−ルは1〜3d、特に1.5〜2.5dが好
ましく、総デニ−ルが20〜100デニ−ル、特に2〜
75デニ−ルであるのが好ましい。さらに、該複合繊維
には、酸化防止剤、顔料、艶消し剤、、難燃剤、抗菌
剤、親水化剤、導電性微粒子、芳香剤、防臭剤等の各種
特性付与物質が含有または付着などされていても差支え
ない。
【0009】なお、本発明でいう潜在捲縮とは、適当な
熱処理を行ったときに収縮が発現し、かつ適当な加重に
より伸長するような弾性を有する性質をいう。沸水収縮
率が20%以上でかつ潜在堅牢性K1値が20以上(好
適には30〜50%)であることが好ましい。単に収縮
の発現が大きい複合繊維を用いた場合は編地の伸度が小
さくなるので好ましくない。なおK1とは、糸の熱水収
縮によって得られた収縮の加えられた伸長荷重に対する
堅牢性を示したものである。具体的には、綛巻き取り機
にて50デニ−ルの綛となるまで試料を巻き取った後、
綛の下端中央に10グラムの荷重を吊して上部中央でこ
の綛を固定し、0.001グラム/デニ−ルの荷重のか
かった状態で30分間熱水処理を行う。ついで、無荷重
状態で室温に放置した後、再び10グラムの荷重をかけ
30秒間放置後の糸長を測定し、これをL1とし、次い
で1キログラムの荷重をかけ30秒間放置後の糸長を測
定しL2とするとき、K1=(L1−L2)/L2×1
00で表される。また、破断伸度は20〜40%のもの
が好適に使用できる。
【0010】経編地を構成する主体繊維には、収縮性、
伸度、回復性、低洗濯収縮率等の性能が要求されるのみ
でなく、最終製品とした際のディメンジョンの設定し易
さが要求される。これは通常ファイナルセットと呼ば
れ、一般に160〜200℃程度の乾熱セットで実現さ
れる。このとき、様々なタテ、ヨコの伸度を有する製品
を提供するには、編地がタテ、ヨコ方向ともに同時にセ
ット性を有することが要求される。以上のことから、本
願発明者等は、複合繊維を構成するポリマ−として、ポ
リブチレンテレフタレ−ト(PBT)を1成分として用
いたものが好ましいことを見出だした。PBTはポリウ
レタンと近似のセット温度を有しているため、タテおよ
びヨコの伸度を適宜設定することが可能となり、優れた
経編地を得ることができる。風合の点からは、PBTと
ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)からなる複合繊
維、特に延伸糸が好ましい。PBTのみからなる繊維で
あっても、仮撚糸にすることにより伸縮性を得ることが
できるが、風合がざらついたものとなるため好ましくな
い。
【0011】複合繊維を構成するポリブチレンテレフタ
レ−ト(PBT)には、他の成分を共重合させたものを
用いてもよいが、好ましくは主鎖の80%以上をPBT
とする。極限粘度は[η]は、0.75〜1.35とす
るのが好ましい。複合繊維を構成するポリエステルはど
のようなものを用いてもよいが、主鎖の80%以上がポ
リエチレンテレフタレ−ト(PET)であるポリマ−を
用いるのが好ましく、極限粘度[η]は、0.3〜0.
8であるのが好ましい。複合繊維を構成するPBTとP
ETの重量比は、40:60〜60:40とするのが好
ましい。なお、複合繊維は、同一の形態を有するものの
みを使用してもよく、他の形態を有する複合繊維や他の
ポリマ−からなる複合繊維を併用してもよい。また、本
発明の効果を損なわない範囲であれば、複合繊維でない
繊維が混在していてもよい。
【0012】本発明で使用するポリウレタン弾性繊維
は、ポリエ−テル系、ポリエステル系、ポリカ−ボネ−
ト系などのあらゆるポリウレタン弾性繊維を使用するこ
とができる。繊度は10〜500デニ−ル、特に100
〜300デニ−ルとするのが好ましい。なお、編地にお
ける複合繊維とポリウレタン繊維の重量比率は90:1
0〜70:30であることが好ましい。さらに、ポリウ
レタン繊維は、乾熱及び湿熱に優れたもの、特に湿熱は
115〜130℃(染色条件)に耐えるものが好まし
い。具体的には、例えば、「ロイカ」(旭化成製)、
「スパンテル」(株式会社クラレ製)などが挙げられ
る。特に「スパンテル」は、PBT繊維と熱セット温度
が極めて近いため、好適に使用することができる。プレ
セット条件は用いる繊維により適宜選択すればよいが、
220℃以下、特に170〜200℃とするのが好まし
い。
【0013】例えば、横巾2m20cm程度の本発明の
経編地を拡布の状態でリラックス(60〜100℃)さ
せると、従来の縦編地(巾150〜180cmに収縮)
に比して大きな収縮が生じ、巾130〜150cm程度
のものが得られる。次いで、乾燥後にプレセット又は乾
燥と同時にプレセットを行うが、プレセット条件は、使
用するポリウレタンの特性に合わせて適宜設定するのが
好ましい。例えば、熱セット性の低いポリウレタン繊維
を用いる場合には、巾180〜220cm、温度180
〜220℃程度が適当である。このような条件は、ナイ
ロンに対して用いられることがあるが、ナイロンの場合
には、後に高温で染色を行っても収縮が生じず、緯方向
の収縮性に優れた編地は得られない。また、熱セット性
に優れたポリウレタン弾性繊維(例:「スパンテル」:
株式会社クラレ製)を用いた場合には、170〜190
℃の低温でプレセットにより弾性繊維の収縮を適度に抑
制することができる。低温でプレセットを行った場合に
は複合繊維の収縮性が十分に温存され、後に染色時に編
地の巾縮みを発生させることができる。プレセット巾は
160〜210cm程度が適当である。
【0014】本発明の経編地は、染色を行うことにより
優れた効果を発揮することができる。かかる複合繊維の
染色特性から、分散染料で染色を行うのが好ましく、染
色温度は115℃以上、特に120〜125℃が好まし
い。特に、PBTとPETからなる複合繊維を用いた場
合には、従来のナイロンを使用した編地の染色温度(約
100℃)より高温で染色を行えるため、複合繊維の収
縮が十分発現される。本発明で得られた経編地は、タテ
およびヨコの伸度が高くかつ風合に優れているためイン
ナ−用(ガ−ドル等)、アウタ−用等様々な用途に用い
ることができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれにより何等限定されるものではな
い。 [伸度、回復率]編地の経方向及び緯方向にそれぞれ巾
5cm、長さ30cmの試料(2)を採取し、下端から
5cm程度の部分(x)と、(x)から長さ方向に20
cmの部分(y)に印を付ける。次いで、布の上端と下
端を約2cm折り返してミシンで縫い、形成された輪に
適当な金具を挿入して、上端には固定された止め金、下
端には重り(20g)を取り付け、(x)と(y)間の
距離aを測定する。次に、1.5kgの重りを取り付け
て1時間放置したときの(x)と(y)間の距離bを測
定する。測定後ただちに重りを取り外して1時間放置し
たときの(x)と(y)の距離cを測定し、下式により
伸度、回復率を求める。 伸度 (%)=(b−a)/a×100 回復率(%)=(b−c)/(b−a)×100 [洗濯収縮率(%)]JIS 103法に従って測定し
た。
【0016】<実施例1>ポリブチレンテレフタレ−ト
(PBT)とポリエチレンテレフタレ−ト(PET)が
重量比1:1で円形断面の半円をそれぞれが占めるサイ
ドバイサイド型の複合繊維(45d/18f)とポリウ
レタン弾性繊維(「スパンテル」株式会社クラレ製 2
10d)とを使用して、図6(a)のようなラッセルパ
ワ−ネットを製造した。該編地(巾215cm)を90
℃の熱水でリラックスすることで編地巾を収縮させた
後、175℃、30秒間プレセット処理した(セット巾
170cm)。これを液流染色機を使用して125℃に
て45分間、濃度4%owfの分散染料(「ディスパ−
ゾルネ−ビ−XF」ゼネカ社製)にて染色した。次いで
編地を遠心脱水し、ショ−トル−プ乾燥機にて乾燥した
後、3g/lのシリコン系柔軟剤(「ニッカシリコンF
K」日華化学株式会社製)をパッドし、テンタ−を使用
して150℃にて各仕上げ巾に仕上げた。得られた編地
の性能を表1に示す。
【0017】[比較例1]主体繊維をナイロン6(50
d/24f)とした以外は実施例1と同様にラッセルパ
ワ−ネットを製造した。かかる編地(巾218cm)を
90℃の熱水でリラックスして巾収縮させ、その後17
5℃にて30秒間プレセット処理した(セット巾170
cm)。これを液流染色機を使用して100℃にて45
分間、濃度3%owfの酸性染料(「Mitsui Nylon Bla
ck GL」 三井東圧社製)にて染色した。次いで編地を
遠心脱水し、ショ−トル−プ乾燥機にて乾燥した後、3
g/lのシリコン系柔軟剤(「ニッカシリコンFK」日
華化学株式会社製)をパッドし、テンタ−を使用して1
50℃にて様々な仕上げ巾とした。得られた編地の性能
を表1に示す。
【0018】[比較例2]主体繊維をナイロン6(50
d/24f)、ポリウレタン弾性繊維を「オペロン(東
レ株式会社製)」とした以外は実施例1と同様にラッセ
ルパワ−ネットを製造した。かかる編地(巾212c
m)を90℃の熱水でリラックスして巾収縮させ、その
後200℃にて30秒間プレセット処理した(セット巾
170cm)。次いで比較例1と同様に染色、ファイナ
ルセットを施した編地を得た。性能を表1に示す。
【0019】[比較例3]主体繊維として、PET延伸
糸50d/36fを使用した以外は実施例1と同様に行
った。得られた編地の性能を表1に示す。 [比較例4]PBT100%からなる仮撚糸(50d/
24f)とスパンテル(210d)を使用した以外は実
施例1と同様に行った。得られた編地の性能を表1に示
す。
【0020】[実施例2、実施例3]ポリウレタン繊維
として、オペロン(東レ社製 210d)を使用した以
外は、実施例1と同様にラッセルパワ−ネットを作製し
た。編地(巾210cm)を90℃の熱水でリラックス
することで巾を縮め、その後200℃にて30秒間(実
施例2)または、175℃にて30秒間(実施例3)乾
燥機でプレセット処理した(セット巾180cm)。これ
を液流染色機を使用して125℃にて60分間、濃度3
%owfの分散染料(「ダイアニックスネ−ビ−SP
H」三菱化成社製)にて染色した。次いで編地を遠心脱
水し、ショ−トル−プ乾燥機にて乾燥した後、3g/l
のシリコン系柔軟剤(「ニッカシリコンFK」日華化学
株式会社製)をパッドし、乾燥機を使用して150℃に
て仕上げた。このときの仕上げ巾を160cmとした。
得られた編地の性能を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】[実施例4〜6、比較例5〜7]図6
(b)に示す編組織を表2のように28ゲ−ジの機械で
作成した。プレセット温度を170℃(プレセット巾1
70℃)とした以外は、実施例1と同様に染色された編
地(仕上げ巾170cm)を作成した。なお、比較例6
のみは、比較例1の染色方法に従った。得られた編地の
性能を表2に示す。なお、表中PUYはポリウレタン繊
維(「スパンテル」280d株式会社クラレ製)を示
す。ナイロン、PET、PBT、はそれぞれ比較例1、
比較例3、比較例4で用いたものと同じものを用いた。
【0023】
【表2】
【0024】本発明の経編地は、いずれも経および緯方
向の伸度に優れたものであるが、特に「スパンテル」を
用いたものは伸度が高く、風合も優れていた(実施例
1)。一方、ナイロン、PET延伸糸を用いたものは空
間占有率が低く、緯方向の伸度も低くなっている(比較
例1〜3)。またPBT繊維は仮撚加工を施しているた
め比較的高い緯伸度が得られているが、風合がざらざら
したものであり、表面の摩擦が大きいものであった。さ
らに光沢が乏しく衣料用には適当なものではなかった
(比較例4、比較例7)。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、縦緯方向がともに伸度
90%以上でかつ風合に優れた経編地が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の経編地の拡大写真
【図2】本発明の経編地の1例を示した拡大写真
【図3】従来の経編地からポリウレタン繊維を除去した
ものの拡大写真。
【図4】本発明の経編地において、ポリウレタン繊維を
除去したものの1例を示した拡大写真。
【図5】編地における空隙率を求めるための正方形の1
例を示した図。
【図6】本発明で適用される編組織の具体例。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の経編地の1例を示した模式図。
【図2】本発明の経編地の1例を示した模式図。
【図3】従来の経編地からポリウレタン繊維を除去した
ものの1例を示した模式図。
【図4】本発明の経編地からポリウレタン繊維を除去し
たものの1例を示した模式図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体捲縮を有する複合繊維とポリウレタ
    ン弾性繊維からなる経編地であって、タテ、ヨコともに
    90%以上の伸度を有する経編地。
  2. 【請求項2】 立体捲縮を有する複合繊維がポリブチレ
    ンテレフタレ−トと他のポリエステルから構成されてな
    る請求項1に記載の経編地。
JP30153094A 1994-11-09 1994-11-09 経緯の伸度バランスに優れた経編地 Pending JPH08134753A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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