JPH08134403A - 常温乾燥型塗料用樹脂組成物 - Google Patents
常温乾燥型塗料用樹脂組成物Info
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- JPH08134403A JPH08134403A JP27230394A JP27230394A JPH08134403A JP H08134403 A JPH08134403 A JP H08134403A JP 27230394 A JP27230394 A JP 27230394A JP 27230394 A JP27230394 A JP 27230394A JP H08134403 A JPH08134403 A JP H08134403A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】エポキシ樹脂(a):エポキシ当量 450〜700
g/eq 、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル及び
又はビスフェノールF−ジグリシジルエーテル、及び多
官能アミン(b):多官能アルカノールアミン、又はそ
れとそれ以外の多官能アミンとの混合物を付加反応させ
た、数平均分子量 4,000〜10,000 のアミン変性エポキ
シ樹脂からなる一液性常温乾燥型塗料用樹脂組成物。a
成分中のエポキシ基 1.0当量に対し、b成分中の活性水
素が 1.1〜1.6当量である。 【効果】この組成物を用いた塗料は、素材への密着性、
耐食性及び耐溶剤性に優れ、それらのバランスがとれた
ものである。
g/eq 、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル及び
又はビスフェノールF−ジグリシジルエーテル、及び多
官能アミン(b):多官能アルカノールアミン、又はそ
れとそれ以外の多官能アミンとの混合物を付加反応させ
た、数平均分子量 4,000〜10,000 のアミン変性エポキ
シ樹脂からなる一液性常温乾燥型塗料用樹脂組成物。a
成分中のエポキシ基 1.0当量に対し、b成分中の活性水
素が 1.1〜1.6当量である。 【効果】この組成物を用いた塗料は、素材への密着性、
耐食性及び耐溶剤性に優れ、それらのバランスがとれた
ものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、素材への密着性、耐食
性、耐溶剤性等に優れ、それらのバランスがとれた一液
性常温乾燥型塗料用樹脂組成物に関するものであり、そ
れは自動車部品等に有用である。
性、耐溶剤性等に優れ、それらのバランスがとれた一液
性常温乾燥型塗料用樹脂組成物に関するものであり、そ
れは自動車部品等に有用である。
【0002】
【従来の技術とその問題点】フェノール性水酸基を有す
る化合物とエピハロゲノヒドリンとの反応で得られるエ
ポキシ樹脂は、反応性に富むエポキシ基を持つため、ア
ミン、ポリアミド、二塩基酸等により架橋され高分子化
し、一液性常温乾燥型塗料用樹脂として広く用いられて
いる。
る化合物とエピハロゲノヒドリンとの反応で得られるエ
ポキシ樹脂は、反応性に富むエポキシ基を持つため、ア
ミン、ポリアミド、二塩基酸等により架橋され高分子化
し、一液性常温乾燥型塗料用樹脂として広く用いられて
いる。
【0003】しかしながら、従来、この系統の樹脂で
は、特にその塗膜の耐食性や耐溶剤性の点で二液型エポ
キシ樹脂なみに優れたものを得ることは、困難であっ
た。まず、上記のアミン等の変性エポキシ樹脂におい
て、第一級水酸基を持つ多官能アルカノールアミンを用
いると、素材への密着性と耐溶剤性は向上するが、耐湿
性は悪くなり、耐食性も不充分である。また、エポキシ
当量が大きいエポキシ樹脂を用いたり、又は得られる変
性エポキシ樹脂の平均分子量を高くすれば、耐食性、耐
湿性及び耐溶剤性は向上するが、素材への密着性は悪く
なる。
は、特にその塗膜の耐食性や耐溶剤性の点で二液型エポ
キシ樹脂なみに優れたものを得ることは、困難であっ
た。まず、上記のアミン等の変性エポキシ樹脂におい
て、第一級水酸基を持つ多官能アルカノールアミンを用
いると、素材への密着性と耐溶剤性は向上するが、耐湿
性は悪くなり、耐食性も不充分である。また、エポキシ
当量が大きいエポキシ樹脂を用いたり、又は得られる変
性エポキシ樹脂の平均分子量を高くすれば、耐食性、耐
湿性及び耐溶剤性は向上するが、素材への密着性は悪く
なる。
【0004】上記のような変性エポキシ樹脂やその塗膜
の性能は、主にこの樹脂中の第一級水酸基の性質(共有
結合力、親水性、極性等)やその量に起因すると考えら
れる。すなわち、樹脂中の第一級水酸基を多くする場
合、この樹脂は素材面の水とは共有結合するので素材へ
の密着性は上がるが、逆に、この樹脂は親水性であるの
で外部の水を取り込み、その塗膜の耐湿性や耐食性は下
がり、更に、この樹脂は極性を有するので有機溶剤への
溶解性、いわゆる相溶性は下がるが、その塗膜の耐溶剤
性は上がる。
の性能は、主にこの樹脂中の第一級水酸基の性質(共有
結合力、親水性、極性等)やその量に起因すると考えら
れる。すなわち、樹脂中の第一級水酸基を多くする場
合、この樹脂は素材面の水とは共有結合するので素材へ
の密着性は上がるが、逆に、この樹脂は親水性であるの
で外部の水を取り込み、その塗膜の耐湿性や耐食性は下
がり、更に、この樹脂は極性を有するので有機溶剤への
溶解性、いわゆる相溶性は下がるが、その塗膜の耐溶剤
性は上がる。
【0005】本発明は、素材への密着性はもちろん、と
りわけ、耐食性と耐溶剤性に優れ、それらのバランスが
とれた一液性常温乾燥型塗料用樹脂組成物を提供するこ
とを目的とする。
りわけ、耐食性と耐溶剤性に優れ、それらのバランスが
とれた一液性常温乾燥型塗料用樹脂組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者らはこれらの
課題を解決するために鋭意検討した結果、特定なエポキ
シ当量のエポキシ樹脂に、網状化剤として主に多官能ア
ルカノールアミンを特定な割合で配合し、また、それに
よって得られるアミン変性エポキシ樹脂を特定な範囲の
分子量にすることが有効であるという事実を見出し、本
発明に至った。
課題を解決するために鋭意検討した結果、特定なエポキ
シ当量のエポキシ樹脂に、網状化剤として主に多官能ア
ルカノールアミンを特定な割合で配合し、また、それに
よって得られるアミン変性エポキシ樹脂を特定な範囲の
分子量にすることが有効であるという事実を見出し、本
発明に至った。
【0007】すなわち、本発明は、エポキシ当量 450〜
700g/eq のエポキシ樹脂(a)及び多官能アミン
(b)を付加反応させて得られる、数平均分子量 4,000
〜10,000のアミン変性エポキシ樹脂からなり、a成分中
のエポキシ基 1.0当量に対し、b成分中の活性水素が
1.1〜1.6当量であることを特徴とする一液性常温乾燥型
塗料用樹脂組成物である。
700g/eq のエポキシ樹脂(a)及び多官能アミン
(b)を付加反応させて得られる、数平均分子量 4,000
〜10,000のアミン変性エポキシ樹脂からなり、a成分中
のエポキシ基 1.0当量に対し、b成分中の活性水素が
1.1〜1.6当量であることを特徴とする一液性常温乾燥型
塗料用樹脂組成物である。
【0008】本発明において、エポキシ樹脂(a)と
は、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールF−ジグリシジルエーテル、ノボラックグリシ
ジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステ
ル、ダイマー酸グリシジルエステル、テトラグリシジル
アミノジフェニルメタン、3,4-エポキシ-6-メチルシク
ロヘキシルメチルカルボキシレート、トリグリシジルイ
ソシアヌレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルカ
ルボキシレート、ポリプロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル等であり、好ましくは、ビスフェノールA−
ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF−ジグリシジ
ルエーテルである。これらは、一種類又は二種類以上用
いてもよい。また、そのエポキシ当量は、好ましくは 4
50〜700 g/eq の範囲である。エポキシ当量が 450g/e
q 未満では、得られる樹脂溶液の相溶性が下がる傾向に
なり、また、塗膜の耐食性や耐溶剤性が悪くなる。これ
が 700g/eq を越えると、塗膜の素材への密着性が悪く
なる。
は、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールF−ジグリシジルエーテル、ノボラックグリシ
ジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステ
ル、ダイマー酸グリシジルエステル、テトラグリシジル
アミノジフェニルメタン、3,4-エポキシ-6-メチルシク
ロヘキシルメチルカルボキシレート、トリグリシジルイ
ソシアヌレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルカ
ルボキシレート、ポリプロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル等であり、好ましくは、ビスフェノールA−
ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF−ジグリシジ
ルエーテルである。これらは、一種類又は二種類以上用
いてもよい。また、そのエポキシ当量は、好ましくは 4
50〜700 g/eq の範囲である。エポキシ当量が 450g/e
q 未満では、得られる樹脂溶液の相溶性が下がる傾向に
なり、また、塗膜の耐食性や耐溶剤性が悪くなる。これ
が 700g/eq を越えると、塗膜の素材への密着性が悪く
なる。
【0009】本発明において、多官能アミン(b)と
は、活性水素を一分子中に二個以上有するアミンであ
り、それらは多官能アルカノールアミン(b1)とそれ
以外の多官能アミン(b2)とに分けられる。前者の多
官能アルカノールアミン(b1)としては、イソプロパ
ノールアミン、モノプロパノールアミン、モノブタノー
ルアミン、モノエタノールアミン、2-アミノエチルエタ
ノールアミン等が挙げられ、その中、好ましくはモノエ
タノールアミンである。また、後者のそれ以外の多官能
アミン(b2)としては、ジエチレントリアミン、エチ
レンジアミン、ブチルアミン、プロピルアミン、イソホ
ロンジアミン、キシレンジアミン、ジアミノジフェニル
メタン、ジアミノスルホン、オクチルアミン、メタフェ
ニレンジアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシ
ルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチル
ピペラジン、メンセンジアミン、ジアミノジフェニルス
ルホン等が挙げられる。
は、活性水素を一分子中に二個以上有するアミンであ
り、それらは多官能アルカノールアミン(b1)とそれ
以外の多官能アミン(b2)とに分けられる。前者の多
官能アルカノールアミン(b1)としては、イソプロパ
ノールアミン、モノプロパノールアミン、モノブタノー
ルアミン、モノエタノールアミン、2-アミノエチルエタ
ノールアミン等が挙げられ、その中、好ましくはモノエ
タノールアミンである。また、後者のそれ以外の多官能
アミン(b2)としては、ジエチレントリアミン、エチ
レンジアミン、ブチルアミン、プロピルアミン、イソホ
ロンジアミン、キシレンジアミン、ジアミノジフェニル
メタン、ジアミノスルホン、オクチルアミン、メタフェ
ニレンジアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシ
ルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチル
ピペラジン、メンセンジアミン、ジアミノジフェニルス
ルホン等が挙げられる。
【0010】本発明における多官能アミン(b)として
は、上記の多官能アルカノールアミン(b1)だけを単
独に用いるか、又はそれとそれ以外の多官能アミン(b
2)とを併用してもよいが、好ましくは多官能アルカノ
ールアミン(b1)だけの一種類又は二種類以上であ
る。また、多官能アルカノールアミン(b1)とそれ以
外の多官能アミン(b2)とを併用する場合、それらの
成分の当量比を 0.7/0.3(両成分の合計 1.0当量)以上
にすることが好ましい。この当量比が 0.7/0.3 未満で
は、得られる塗膜の耐食性が悪くなり、また、その耐溶
剤性や素材への密着性も下がる傾向になる。
は、上記の多官能アルカノールアミン(b1)だけを単
独に用いるか、又はそれとそれ以外の多官能アミン(b
2)とを併用してもよいが、好ましくは多官能アルカノ
ールアミン(b1)だけの一種類又は二種類以上であ
る。また、多官能アルカノールアミン(b1)とそれ以
外の多官能アミン(b2)とを併用する場合、それらの
成分の当量比を 0.7/0.3(両成分の合計 1.0当量)以上
にすることが好ましい。この当量比が 0.7/0.3 未満で
は、得られる塗膜の耐食性が悪くなり、また、その耐溶
剤性や素材への密着性も下がる傾向になる。
【0011】本発明においては、上記のエポキシ樹脂
(a)と多官能アミン(b)とを特定な当量比で配合
し、また、得られるアミン変性エポキシ樹脂の分子量を
特定な範囲にすることが必要である。a成分とb成分の
配合量は、a成分中のエポキシ基 1.0当量に対し、b成
分中の活性水素が 1.1〜1.6当量、好ましくは 1.1〜1.4
当量の範囲になるようにする。b成分中の活性水素の量
が 1.1当量未満では、得られる樹脂溶液は高分子化しす
ぎて、ゲル化し、また、1.6当量を越えると、得られる
塗膜の耐湿性が悪くなり、いずれも好ましくない。ま
た、アミン変性エポキシ樹脂の数平均分子量は、4,000
〜10,000の範囲である。この分子量が 4,000未満では、
得られる塗膜が硬くなり、その加工性や耐衝撃性が悪く
なる。これが 10,000 を越えると、得られる樹脂中の第
一級水酸基が不足するため、塗膜の素材への密着性が悪
くなる。
(a)と多官能アミン(b)とを特定な当量比で配合
し、また、得られるアミン変性エポキシ樹脂の分子量を
特定な範囲にすることが必要である。a成分とb成分の
配合量は、a成分中のエポキシ基 1.0当量に対し、b成
分中の活性水素が 1.1〜1.6当量、好ましくは 1.1〜1.4
当量の範囲になるようにする。b成分中の活性水素の量
が 1.1当量未満では、得られる樹脂溶液は高分子化しす
ぎて、ゲル化し、また、1.6当量を越えると、得られる
塗膜の耐湿性が悪くなり、いずれも好ましくない。ま
た、アミン変性エポキシ樹脂の数平均分子量は、4,000
〜10,000の範囲である。この分子量が 4,000未満では、
得られる塗膜が硬くなり、その加工性や耐衝撃性が悪く
なる。これが 10,000 を越えると、得られる樹脂中の第
一級水酸基が不足するため、塗膜の素材への密着性が悪
くなる。
【0012】本発明において、このアミン変性エポキシ
樹脂を製造するには、エポキシ樹脂(a)を溶剤に溶解
し、その溶液中に多官能アミン(b)を加え、窒素雰囲
気下、70〜150℃にて4〜10時間付加反応して高分子化
させ、溶剤で粘度5〜70poise 程度に希釈し、樹脂溶液
を得る。この際、溶剤としては、トルエン、キシレン、
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
樹脂を製造するには、エポキシ樹脂(a)を溶剤に溶解
し、その溶液中に多官能アミン(b)を加え、窒素雰囲
気下、70〜150℃にて4〜10時間付加反応して高分子化
させ、溶剤で粘度5〜70poise 程度に希釈し、樹脂溶液
を得る。この際、溶剤としては、トルエン、キシレン、
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
【0013】本発明において、塗料を製造するには、公
知の方法による、すなわち、上記の樹脂溶液に防錆顔
料、体質顔料、レベリング剤及び各種の添加剤を加え、
ディスパー、サンドミル、ボールミル等を用いて混練・
分散すればよい。また、塗装方法としては、刷毛塗り、
スプレー塗装、各種のコーター塗装等の一般的な方法に
より、上記のように得られる塗料を、素材に直接又は塗
装前処理を施した後に塗装する。適用できる素材として
は、各種の金属素材、例えば、冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼
板、合金化亜鉛メッキ鋼板、クロムメッキ鋼板、アルミ
ニウムメッキ鋼板、スズメッキ鋼板、鉛メッキ鋼板、ニ
ッケルメッキ鋼板、アルミニウム板、チタン板、ステン
レス板;プラスチックス素材;無機質素材等が挙げられ
る。
知の方法による、すなわち、上記の樹脂溶液に防錆顔
料、体質顔料、レベリング剤及び各種の添加剤を加え、
ディスパー、サンドミル、ボールミル等を用いて混練・
分散すればよい。また、塗装方法としては、刷毛塗り、
スプレー塗装、各種のコーター塗装等の一般的な方法に
より、上記のように得られる塗料を、素材に直接又は塗
装前処理を施した後に塗装する。適用できる素材として
は、各種の金属素材、例えば、冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼
板、合金化亜鉛メッキ鋼板、クロムメッキ鋼板、アルミ
ニウムメッキ鋼板、スズメッキ鋼板、鉛メッキ鋼板、ニ
ッケルメッキ鋼板、アルミニウム板、チタン板、ステン
レス板;プラスチックス素材;無機質素材等が挙げられ
る。
【0014】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を詳細
に説明する。以下において、「部」と「%」は重量基準
である。また、以下、使用するエポキシ樹脂、多官能ア
ミン及び一部の溶剤は、次の略号で示す。BP−A:ビ
スフェノールA−ジグリシジルエーテル系エポキシ樹
脂、BP−F:ビスフェノールF−ジグリシジルエーテ
ル系エポキシ樹脂;i−PA:イソプロパノールアミ
ン、MEA:モノエタノールアミン、MBA:モノブタ
ノールアミン、PA:プロピルアミン、BA:ブチルア
ミン;IPA:イソプロピルアルコール、MEK:メチ
ルエチルケトン、PMA:プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート。
に説明する。以下において、「部」と「%」は重量基準
である。また、以下、使用するエポキシ樹脂、多官能ア
ミン及び一部の溶剤は、次の略号で示す。BP−A:ビ
スフェノールA−ジグリシジルエーテル系エポキシ樹
脂、BP−F:ビスフェノールF−ジグリシジルエーテ
ル系エポキシ樹脂;i−PA:イソプロパノールアミ
ン、MEA:モノエタノールアミン、MBA:モノブタ
ノールアミン、PA:プロピルアミン、BA:ブチルア
ミン;IPA:イソプロピルアルコール、MEK:メチ
ルエチルケトン、PMA:プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート。
【0015】実施例1 ガラス製四つ口フラスコ(撹拌機、温度計、外部加熱
器、冷却管、凝縮器及び窒素導入管付き)に、BP−A
(エポキシ当量 450g/eq )1000部を仕込み、トルエン
600部及びシクロヘキサノン 400部を加え溶解し、トル
エンにて還流脱水後、i−PA 95部を加え、100℃で5
時間反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 3
00部及びMEK 200部を加え希釈し、数平均分子量 7,0
00、固形分40%及び粘度 23 poise の樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液の組成を表1にまとめる。次に、この樹脂
溶液 200部に、酸化チタン(R 920:商品名、デュポン
社製)60部、リンモリブデン酸アルミニウム(菊池色素
工業社製)20部及び溶剤(トルエン:シクロヘキサノ
ン:MEK:IPA=50:10:20:20重量比)を配合
し、サンドミルを用いて混練・分散し、塗料を得た。こ
の塗料をリン酸亜鉛処理鋼板(150mm ×70mm×0.8mm 厚
さ)にエアースプレーにて塗装し、その膜厚さを 20μm
に調整する。塗装後、この鋼板を 20℃×7日間放置・
乾燥させ、試験板に供する。この試験板の塗膜物性を下
記の方法により評価し、それらの結果を表5に示す。
器、冷却管、凝縮器及び窒素導入管付き)に、BP−A
(エポキシ当量 450g/eq )1000部を仕込み、トルエン
600部及びシクロヘキサノン 400部を加え溶解し、トル
エンにて還流脱水後、i−PA 95部を加え、100℃で5
時間反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 3
00部及びMEK 200部を加え希釈し、数平均分子量 7,0
00、固形分40%及び粘度 23 poise の樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液の組成を表1にまとめる。次に、この樹脂
溶液 200部に、酸化チタン(R 920:商品名、デュポン
社製)60部、リンモリブデン酸アルミニウム(菊池色素
工業社製)20部及び溶剤(トルエン:シクロヘキサノ
ン:MEK:IPA=50:10:20:20重量比)を配合
し、サンドミルを用いて混練・分散し、塗料を得た。こ
の塗料をリン酸亜鉛処理鋼板(150mm ×70mm×0.8mm 厚
さ)にエアースプレーにて塗装し、その膜厚さを 20μm
に調整する。塗装後、この鋼板を 20℃×7日間放置・
乾燥させ、試験板に供する。この試験板の塗膜物性を下
記の方法により評価し、それらの結果を表5に示す。
【0016】実施例2 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−F(エポ
キシ当量 450g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びPMA 400部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、i−PA 79部及びPA 12部を加え、90℃で7時間
反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 300部
及びMEK 336部を加え希釈し、数平均分子量 7,000、
固形分40%及び粘度 27 poise の樹脂溶液を得た。この
樹脂溶液の組成を表1にまとめる。これ以降、実施例1
の後半の操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜
物性を評価し、それらの結果を表5に示す。
キシ当量 450g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びPMA 400部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、i−PA 79部及びPA 12部を加え、90℃で7時間
反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 300部
及びMEK 336部を加え希釈し、数平均分子量 7,000、
固形分40%及び粘度 27 poise の樹脂溶液を得た。この
樹脂溶液の組成を表1にまとめる。これ以降、実施例1
の後半の操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜
物性を評価し、それらの結果を表5に示す。
【0017】実施例3 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−A(エポ
キシ当量 650g/eq )1000部を仕込み、トルエン 900部
及びシクロヘキサノン 500部を加え溶解し、トルエンに
て還流脱水後、MEA 43部及びBA 13部を加え、100
℃で8時間反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、I
PA 261部及びMEK 300部を加え希釈し、数平均分子
量 9,000、固形分35%及び粘度 46.5 poise の樹脂溶液
を得た。この樹脂溶液の組成を表1にまとめる。これ以
降、実施例1の後半の操作と全く同様にして、試験板を
得、その塗膜物性を評価し、それらの結果を表5に示
す。
キシ当量 650g/eq )1000部を仕込み、トルエン 900部
及びシクロヘキサノン 500部を加え溶解し、トルエンに
て還流脱水後、MEA 43部及びBA 13部を加え、100
℃で8時間反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、I
PA 261部及びMEK 300部を加え希釈し、数平均分子
量 9,000、固形分35%及び粘度 46.5 poise の樹脂溶液
を得た。この樹脂溶液の組成を表1にまとめる。これ以
降、実施例1の後半の操作と全く同様にして、試験板を
得、その塗膜物性を評価し、それらの結果を表5に示
す。
【0018】実施例4 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−F(エポ
キシ当量 650g/eq )1000部を仕込み、トルエン 700部
及びシクロヘキサノン 300部を加え溶解し、トルエンに
て還流脱水後、MEA 58部を加え、90℃で6時間反応
させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 287部及び
MEK 300部を加え希釈し、数平均分子量 6,000、固形
分40%及び粘度 11 poise の樹脂溶液を得た。この樹脂
溶液の組成を表1にまとめる。これ以降、実施例1の後
半の操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物性
を評価し、それらの結果を表5に示す。
キシ当量 650g/eq )1000部を仕込み、トルエン 700部
及びシクロヘキサノン 300部を加え溶解し、トルエンに
て還流脱水後、MEA 58部を加え、90℃で6時間反応
させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 287部及び
MEK 300部を加え希釈し、数平均分子量 6,000、固形
分40%及び粘度 11 poise の樹脂溶液を得た。この樹脂
溶液の組成を表1にまとめる。これ以降、実施例1の後
半の操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物性
を評価し、それらの結果を表5に示す。
【0019】
【表1】
【0020】実施例5 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−A(エポ
キシ当量 550g/eq )1000部を仕込み、トルエン 500部
及びPMA 300部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、MBA 103部を加え、100℃で7時間反応させる。
反応後、60℃以下に冷却し、IPA 248部及びMEK 3
00部を加え希釈し、数平均分子量 4,500、固形分45%及
び粘度 26 poise の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液の組
成を表2にまとめる。これ以降、実施例1の後半の操作
と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物性を評価
し、それらの結果を表5に示す。
キシ当量 550g/eq )1000部を仕込み、トルエン 500部
及びPMA 300部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、MBA 103部を加え、100℃で7時間反応させる。
反応後、60℃以下に冷却し、IPA 248部及びMEK 3
00部を加え希釈し、数平均分子量 4,500、固形分45%及
び粘度 26 poise の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液の組
成を表2にまとめる。これ以降、実施例1の後半の操作
と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物性を評価
し、それらの結果を表5に示す。
【0021】実施例6 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−F(エポ
キシ当量 550g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びPMA 400部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、MEA 60部及びPA 6部を加え、80℃で5時間反
応させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 299部及
びMEK 300部を加え希釈し、数平均分子量 6,000、固
形分40%及び粘度 28 poise の樹脂溶液を得た。この樹
脂溶液の組成を表2にまとめる。これ以降、実施例1の
後半の操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物
性を評価し、それらの結果を表5に示す。
キシ当量 550g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びPMA 400部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、MEA 60部及びPA 6部を加え、80℃で5時間反
応させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 299部及
びMEK 300部を加え希釈し、数平均分子量 6,000、固
形分40%及び粘度 28 poise の樹脂溶液を得た。この樹
脂溶液の組成を表2にまとめる。これ以降、実施例1の
後半の操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物
性を評価し、それらの結果を表5に示す。
【0022】
【表2】
【0023】比較例1 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−A(エポ
キシ当量 400g/eq )1000部を仕込み、トルエン 400部
及びシクロヘキサノン 600部を加え溶解し、トルエンに
て還流脱水後、i−PA 109部を加え、100℃で5時間
反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 200
部、PMA 200部及びMEK 264部を加え希釈し、数平
均分子量 5,500、固形分40%及び粘度 24.5 poise の樹
脂溶液を得た。この樹脂溶液の組成を表3にまとめる。
これ以降、実施例1の後半の操作と全く同様にして、試
験板を得、その塗膜物性を評価し、それらの結果を表5
に示す。
キシ当量 400g/eq )1000部を仕込み、トルエン 400部
及びシクロヘキサノン 600部を加え溶解し、トルエンに
て還流脱水後、i−PA 109部を加え、100℃で5時間
反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 200
部、PMA 200部及びMEK 264部を加え希釈し、数平
均分子量 5,500、固形分40%及び粘度 24.5 poise の樹
脂溶液を得た。この樹脂溶液の組成を表3にまとめる。
これ以降、実施例1の後半の操作と全く同様にして、試
験板を得、その塗膜物性を評価し、それらの結果を表5
に示す。
【0024】比較例2 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−F(エポ
キシ当量 750g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びPMA 400部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、i−PA 51部及びPA 8部を加え、90℃で7時間
反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 289部
及びMEK 300部を加え希釈し、数平均分子量 7,000、
固形分40%及び粘度 38 poise の樹脂溶液を得た。この
樹脂溶液の組成を表3にまとめる。これ以降、実施例1
の後半の操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜
物性を評価し、それらの結果を表5に示す。
キシ当量 750g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びPMA 400部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、i−PA 51部及びPA 8部を加え、90℃で7時間
反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 289部
及びMEK 300部を加え希釈し、数平均分子量 7,000、
固形分40%及び粘度 38 poise の樹脂溶液を得た。この
樹脂溶液の組成を表3にまとめる。これ以降、実施例1
の後半の操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜
物性を評価し、それらの結果を表5に示す。
【0025】比較例3 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−A(エポ
キシ当量 650g/eq )1000部を仕込み、トルエン 900部
及びシクロヘキサノン 500部を加え溶解し、トルエンに
て還流脱水後、MEA 40部及びBA 26部を加え、100
℃で8時間反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、I
PA 263部及びMEK 300部を加え希釈し、数平均分子
量 9,000、固形分35%及び粘度 70 poise の樹脂溶液を
得た。この樹脂溶液の組成を表3にまとめる。これ以
降、実施例1の後半の操作と全く同様にして、試験板を
得、その塗膜物性を評価し、それらの結果を表5に示
す。
キシ当量 650g/eq )1000部を仕込み、トルエン 900部
及びシクロヘキサノン 500部を加え溶解し、トルエンに
て還流脱水後、MEA 40部及びBA 26部を加え、100
℃で8時間反応させる。反応後、60℃以下に冷却し、I
PA 263部及びMEK 300部を加え希釈し、数平均分子
量 9,000、固形分35%及び粘度 70 poise の樹脂溶液を
得た。この樹脂溶液の組成を表3にまとめる。これ以
降、実施例1の後半の操作と全く同様にして、試験板を
得、その塗膜物性を評価し、それらの結果を表5に示
す。
【0026】比較例4 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−F(エポ
キシ当量 650g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びシクロヘキサノン 400部を加え溶解し、トルエンに
て還流脱水後、MEA 53部を加え、90℃で6時間反応
させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 280部及び
MEK 300部を加え希釈し、数平均分子量11,000、固形
分40%及び粘度 13 poise の樹脂溶液を得た。この樹脂
溶液の組成を表3にまとめる。これ以降、実施例1の後
半の操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物性
を評価し、それらの結果を表5に示す。
キシ当量 650g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びシクロヘキサノン 400部を加え溶解し、トルエンに
て還流脱水後、MEA 53部を加え、90℃で6時間反応
させる。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 280部及び
MEK 300部を加え希釈し、数平均分子量11,000、固形
分40%及び粘度 13 poise の樹脂溶液を得た。この樹脂
溶液の組成を表3にまとめる。これ以降、実施例1の後
半の操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物性
を評価し、それらの結果を表5に示す。
【0027】
【表3】
【0028】比較例5 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−A(エポ
キシ当量 550g/eq )1000部を仕込み、トルエン 500部
及びPMA 300部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、MBA 109部を加え、100℃で7時間反応させる。
反応後、60℃以下に冷却し、IPA 255部及びMEK 3
00部を加え希釈し、数平均分子量 3,500、固形分45%及
び粘度 11 poise の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液の組
成を表4にまとめる。これ以降、実施例1の後半の操作
と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物性を評価
し、それらの結果を表5に示す。
キシ当量 550g/eq )1000部を仕込み、トルエン 500部
及びPMA 300部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、MBA 109部を加え、100℃で7時間反応させる。
反応後、60℃以下に冷却し、IPA 255部及びMEK 3
00部を加え希釈し、数平均分子量 3,500、固形分45%及
び粘度 11 poise の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液の組
成を表4にまとめる。これ以降、実施例1の後半の操作
と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物性を評価
し、それらの結果を表5に示す。
【0029】比較例6 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−F(エポ
キシ当量 550g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びPMA 400部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、MEA 50部及びPA 5部を加え、80℃で反応させ
たが、2時間でゲル化した。この樹脂溶液の組成を表4
にまとめる。
キシ当量 550g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びPMA 400部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、MEA 50部及びPA 5部を加え、80℃で反応させ
たが、2時間でゲル化した。この樹脂溶液の組成を表4
にまとめる。
【0030】比較例7 実施例1で用いたものと同様な容器に、BP−A(エポ
キシ当量 550g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びPMA 400部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、i−PA 130部を加え、100℃で5時間反応させ
る。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 300部及びME
K 375部を加え希釈し、数平均分子量 8,500、固形分40
%及び粘度 80 poise の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液
の組成を表4にまとめる。これ以降、実施例1の後半の
操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物性を評
価し、それらの結果を表5に示す。
キシ当量 550g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部
及びPMA 400部を加え溶解し、トルエンにて還流脱水
後、i−PA 130部を加え、100℃で5時間反応させ
る。反応後、60℃以下に冷却し、IPA 300部及びME
K 375部を加え希釈し、数平均分子量 8,500、固形分40
%及び粘度 80 poise の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液
の組成を表4にまとめる。これ以降、実施例1の後半の
操作と全く同様にして、試験板を得、その塗膜物性を評
価し、それらの結果を表5に示す。
【0031】
【表4】
【0032】なお、上記の実施例及び比較例で得た試験
板について、その塗膜物性を評価する方法は次のとおり
である。 ・耐食性: カッターナイフにて試験板面に、十字形切
り口を素材まで達するように入れる。 JIS-Z-2371 の塩
水噴霧試験法に準じて、この試験板を1000時間試験す
る。その後、切り口をセロテープ(ニチバン社製)で剥
離し、そのときの塗膜剥離幅を測り、耐食性を5段階で
評価する。 ◎・・0〜1mm未満、○・・1〜2mm未満、△・・2〜
3mm未満 ×・・3〜5mm未満、××・・5mm以上 ・耐湿性: 湿潤試験機(49℃×98%RH)中に試験板
を入れ、1000時間放置する。その後、塗膜面のブリスタ
ー発生状態を目視観察し、耐湿性を5段階で評価する。 ◎・・異常なし、○・・1〜5個、△・・5〜10個、×
・・10〜20個 ××・・全面ブリスター ・耐溶剤性(MEKラビング): MEKを含ませたガ
ーゼを塗膜面に乗せ、手で塗膜面上の同じ場所を往復さ
せてこする。その際、塗膜が剥離する状態を目視観察
し、剥離するまでの往復回数を数え、耐溶剤性を5段階
で評価する。 ◎・・50回以上、○・・40〜49回、△・・30〜39回、×
・・20〜29回 ××・・19回以下 ・加工性: 塗膜面を外側にして試験板を折り曲げ、こ
のときに生じる塗膜の上面と下面との伸び率の差による
割れの抵抗性を調べる。折り曲げ部分をセロテープ(ニ
チバン社製)で剥離し、そのときの剥がれ状態を目視観
察し、加工性を5段階で評価する。 ◎・・全く剥がれない、○・・僅かに剥がれる、△・・
1/3程度剥がれる ×・・半分以上剥がれる、××・・ほとんど剥がれる ・耐衝撃性: JIS-K-5400.6.13.3B法の衝撃変形試験
機にて、衝撃性を試験する。撃ち型は半径6.35±0.03 m
m を使用し、試験板の塗膜面を下向きにして、その間に
はさむ。重り(質量1000±1g)を 50cm の高さから撃
ち型の上に落し、塗膜の破壊状態を目視観察し、耐衝撃
性を5段階で評価する。 ◎・・異常なし、○・・僅かにクラックあり、△・・全
体にクラックあり ×・・一部剥離、××・・全面剥離 ・鉛筆硬度: JIS-K-5400.6.14 の鉛筆引っかき試験に
準じて、試験板の塗膜の硬度を評価する。 ・密着性: JIS-K-5400.6.15 の碁盤目試験に準じて、
試験板の塗膜の密着性を5段階で評価する。 ◎・・100/100 、○・・99/100〜80/100 、△・・79/1
00〜50/100 ×・・49/100〜30/100 、××・・29/100以下
板について、その塗膜物性を評価する方法は次のとおり
である。 ・耐食性: カッターナイフにて試験板面に、十字形切
り口を素材まで達するように入れる。 JIS-Z-2371 の塩
水噴霧試験法に準じて、この試験板を1000時間試験す
る。その後、切り口をセロテープ(ニチバン社製)で剥
離し、そのときの塗膜剥離幅を測り、耐食性を5段階で
評価する。 ◎・・0〜1mm未満、○・・1〜2mm未満、△・・2〜
3mm未満 ×・・3〜5mm未満、××・・5mm以上 ・耐湿性: 湿潤試験機(49℃×98%RH)中に試験板
を入れ、1000時間放置する。その後、塗膜面のブリスタ
ー発生状態を目視観察し、耐湿性を5段階で評価する。 ◎・・異常なし、○・・1〜5個、△・・5〜10個、×
・・10〜20個 ××・・全面ブリスター ・耐溶剤性(MEKラビング): MEKを含ませたガ
ーゼを塗膜面に乗せ、手で塗膜面上の同じ場所を往復さ
せてこする。その際、塗膜が剥離する状態を目視観察
し、剥離するまでの往復回数を数え、耐溶剤性を5段階
で評価する。 ◎・・50回以上、○・・40〜49回、△・・30〜39回、×
・・20〜29回 ××・・19回以下 ・加工性: 塗膜面を外側にして試験板を折り曲げ、こ
のときに生じる塗膜の上面と下面との伸び率の差による
割れの抵抗性を調べる。折り曲げ部分をセロテープ(ニ
チバン社製)で剥離し、そのときの剥がれ状態を目視観
察し、加工性を5段階で評価する。 ◎・・全く剥がれない、○・・僅かに剥がれる、△・・
1/3程度剥がれる ×・・半分以上剥がれる、××・・ほとんど剥がれる ・耐衝撃性: JIS-K-5400.6.13.3B法の衝撃変形試験
機にて、衝撃性を試験する。撃ち型は半径6.35±0.03 m
m を使用し、試験板の塗膜面を下向きにして、その間に
はさむ。重り(質量1000±1g)を 50cm の高さから撃
ち型の上に落し、塗膜の破壊状態を目視観察し、耐衝撃
性を5段階で評価する。 ◎・・異常なし、○・・僅かにクラックあり、△・・全
体にクラックあり ×・・一部剥離、××・・全面剥離 ・鉛筆硬度: JIS-K-5400.6.14 の鉛筆引っかき試験に
準じて、試験板の塗膜の硬度を評価する。 ・密着性: JIS-K-5400.6.15 の碁盤目試験に準じて、
試験板の塗膜の密着性を5段階で評価する。 ◎・・100/100 、○・・99/100〜80/100 、△・・79/1
00〜50/100 ×・・49/100〜30/100 、××・・29/100以下
【0033】
【表5】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、得られる樹脂組成物を
用いた一液性常温乾燥型塗料は、その塗膜の素材への密
着性、耐食性及び耐溶剤性に優れ、それらのバランスが
とれたものである。
用いた一液性常温乾燥型塗料は、その塗膜の素材への密
着性、耐食性及び耐溶剤性に優れ、それらのバランスが
とれたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 忠司 千葉県茂原市東郷1900番地 三井東圧化学 株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 エポキシ当量 450〜700g/eq のエポキ
シ樹脂(a)及び多官能アミン(b)を付加反応させて
得られる、数平均分子量 4,000〜10,000 のアミン変性
エポキシ樹脂からなり、a成分中のエポキシ基 1.0当量
に対し、b成分中の活性水素が 1.1〜1.6当量であるこ
とを特徴とする一液性常温乾燥型塗料用樹脂組成物。 - 【請求項2】 多官能アミン(b)が多官能アルカノー
ルアミン(b1)である請求項1に記載の塗料用樹脂組
成物。 - 【請求項3】 多官能アミン(b)が多官能アルカノー
ルアミン(b1)とそれ以外の多官能アミン(b2)との
混合物であり、それらの成分の当量比が 0.7/0.3(両成
分の合計 1.0当量)以上である請求項1に記載の塗料用
樹脂組成物。 - 【請求項4】 エポキシ樹脂(a)がビスフェノールA
−ジグリシジルエーテル及び又はビスフェノールF−ジ
グリシジルエーテルである請求項1に記載の塗料用樹脂
組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27230394A JPH08134403A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 常温乾燥型塗料用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27230394A JPH08134403A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 常温乾燥型塗料用樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08134403A true JPH08134403A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17512000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27230394A Pending JPH08134403A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 常温乾燥型塗料用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08134403A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003073449A (ja) * | 2001-08-31 | 2003-03-12 | Hitachi Chem Co Ltd | プリプレグ用変性エポキシ樹脂組成物、それを用いるプリプレグおよび積層板 |
WO2004069945A1 (ja) * | 2003-02-04 | 2004-08-19 | Mitsui Chemicals Inc. | 非芳香族溶剤系塗料用樹脂組成物 |
CN100365084C (zh) * | 2003-02-04 | 2008-01-30 | 三井化学株式会社 | 非芳香族溶剂系涂料用树脂组合物 |
-
1994
- 1994-11-07 JP JP27230394A patent/JPH08134403A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003073449A (ja) * | 2001-08-31 | 2003-03-12 | Hitachi Chem Co Ltd | プリプレグ用変性エポキシ樹脂組成物、それを用いるプリプレグおよび積層板 |
WO2004069945A1 (ja) * | 2003-02-04 | 2004-08-19 | Mitsui Chemicals Inc. | 非芳香族溶剤系塗料用樹脂組成物 |
CN100365084C (zh) * | 2003-02-04 | 2008-01-30 | 三井化学株式会社 | 非芳香族溶剂系涂料用树脂组合物 |
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