JPH08129810A - ヘッドドラム装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テープの耐久性を高める。 【構成】 回転上ドラム３を、表面粗度０．２ｓ以上の
粗面加工が施されたドラムによって構成し、固定下ドラ
ム１を、表面粗度０．１ｓ以下の鏡面加工が施されＳｉ
粒子を分散含有するアルミニウム合金製のドラムによっ
て構成した。このため、回転上ドラム３が回転すること
により固定下ドラム１と磁気テープＴとの間にエアフィ
ルムＡ_fが入り込むと共に、回転上ドラム３と磁気テー
プＴとの間にエアフィルムＡ_fが形成されるから、磁気
テープＴの損傷発生を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばビデオテープレ
コーダ（以下、「ＶＴＲ」と称する。）等の磁気記録再
生装置に使用して好適なヘッドドラム装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のヘッドドラム装置は、上
ドラム回転方式によるものあるいは中ドラム回転方式に
よるものが採用されている。

【０００３】このうち上ドラム回転方式によるヘッドド
ラム装置は、磁気テープを案内するリードをそのドラム
外周面に有する固定下ドラムと、この固定下ドラムの上
方に空隙をもって回転自在に設けられ駆動モータによっ
て高速回転する回転上ドラムと、この回転上ドラムに設
けられドラム外周面より突出するヘッドとを備えたもの
である。

【０００４】一方、中ドラム回転方式によるヘッドドラ
ム装置は、各々が互いに所定の空隙をもって並列する上
下２つの固定ドラムと、これら両固定ドラム間に回転自
在に設けられ駆動モータによって高速回転する回転中ド
ラムと、この回転中ドラムに設けられドラム外周面より
突出するヘッドとを備えたものである。

【０００５】このように構成されたヘッドドラム装置に
おいては、回転ドラムと共に高速回転するヘッドがドラ
ム周囲を所定の速度で走行する磁気テープに押圧接触し
て記録および／または再生が行われる。

【０００６】ところで、この種のヘッドドラム装置のテ
ープ走行系においては、特に表面が平滑で薄物の高密度
記録用メタルテープ等が走行する場合には各ドラムのテ
ープ走行面に鏡面加工を施したり、あるいは粗面加工を
施したりすることにより磁気テープの損傷あるいは貼り
付きを抑制してテープ耐久性に十分な配慮が必要とな
る。

【０００７】なお、ドラムのテープ走行面に対して粗面
加工を施すと、テープローディング状態のまま長時間放
置して再動作した時に磁気テープの貼り付き現象は起こ
り難い。

【０００８】また、ドラムのテープ走行面に対して鏡面
加工を施すと、磁気テープとテープ走行面における摩擦
係数の変化による磁気テープの損傷発生および多数回テ
ープ走行に起因する凝着現象やアブレシブ摩耗による磁
気テープの損傷発生が抑制される。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、ドラムのテ
ープ走行面に粗面加工を施してなるものにおいては、テ
ープ走行による摩耗によってテープ走行面の状態が変化
するため、磁気テープとテープ走行面のテープ幅方向に
おける摩擦係数μが変化して磁気テープが走行変動を起
こしたり、多数回テープ走行に起因する凝着現象が起き
たり、あるいはアブレシブ摩耗が発生したりして磁気テ
ープが損傷し、テープ耐久性が低下するという問題があ
った。

【００１０】一方、ドラムのテープ走行面に鏡面加工を
施してなるものにおいては、テープローディング状態の
まま長時間放置して再動作した時に磁気テープの貼り付
きによって磁気テープが損傷し、テープ耐久性を高める
ことができないという問題があった。

【００１１】なお、テープローディング状態のまま長時
間（３０分）放置して再動作した時のテープ貼り付き現
象の発生有無は、テープ走行回数に対する固定下ドラム
と磁気テープの摩擦係数μを測定して得た結果からも理
解することができる。

【００１２】この測定においては、固定下ドラムとして
表面粗度０．１ｓの鏡面加工が施され２０％のＳｉ粒子
を含有するＡｌ−Ｓｉ系のアルミニウム合金（商品名
「ＰＡ−４２０」）からなるドラムあるいは表面粗度
０．１ｓの鏡面加工が施され１０％のＳｉ粒子を含有す
るＡｌ−Ｓｉ−Ｃｕ−Ｍｇ系のアルミニウム合金（商品
名「ＡＨＳ」）からなるドラムと表面粗度０．３ｓの粗
面加工が施されたアルミニウム合金からなるドラムを使
用し、被測定テープは蒸着メタルテープＭＥと塗布メタ
ルテープＭＰを使用した。

【００１３】そして、これら各テープＭＥ，ＭＰの走行
速度が２．５ｍｍ／ｓ，５．０ｍｍ／ｓ，１０ｍｍ／
ｓ，２０ｍｍ／ｓである場合のテープ走行回数に対する
摩擦係数を測定した。

【００１４】但し、各テープＭＥ，ＭＰが静状態から動
状態に移り変わる時（テープＭＥ，ＭＰをテープローデ
ィング状態のまま放置して再動作した時）の摩擦係数μ
の測定値が他の摩擦係数μの測定値より相当大きい場合
にテープ貼り付き現象が起きたものとする。

【００１５】また、各テープＭＥ，ＭＰの走行回数が５
０回と５１回との間および１５０回と１５１回との間は
テープ走行を３０分停止し、他の走行間隔は３秒とす
る。

【００１６】これにより、固定下ドラムのテープ走行面
に表面粗度０．１ｓの鏡面加工が施されている場合、図
３（Ａ），（Ｂ）および図４（Ａ），（Ｂ）に示すよう
にテープ速度の低い方（２．５ｍｍ／ｓ，５．０ｍｍ／
ｓ）ではテープ貼り付き現象は認められないが、図３
（Ｃ），（Ｄ）および図４（Ｃ），（Ｄ）に矢印↑で示
すようにテープ速度の高い方（１０ｍｍ／ｓ，２０ｍｍ
／ｓ）では示すテープ貼り付き現象が認められる。

【００１７】このテープ貼り付き現象はテープ速度が高
くなる程大きく（平均μ値が低いため相対的に際立
つ）、塗布メタルテープＭＰの方が蒸着メタルテープＭ
Ｅより顕著に現れる。

【００１８】因に、蒸着メタルテープＭＥは塗布メタル
テープＭＰと比較し、各テープ速度における摩擦係数μ
の変動が小さい。

【００１９】また、摩擦係数μはテープ速度が高くなる
程小さくなり、速度依存性が明確となる。

【００２０】この速度依存性は低速である程平均の摩擦
係数μ値（走行回数５１と１５１以外のμ値）が高い。

【００２１】これに対して、固定下ドラムのテープ走行
面に表面粗度０．３の粗面加工が施されている場合、図
５および図６に示すようにテープ貼り付き現象は認めら
れない。

【００２２】また、各テープＭＥ，ＭＰにおける摩擦係
数μの速度依存性は不明確であり、特に塗布メタルテー
プＭＰの速度依存性は殆ど認められない。

【００２３】このため、従来より粗面加工を施してなる
ドラムおよび鏡面加工を施してなるドラムがもつ各問題
点を共に解消することができるヘッドドラム装置の出現
が要望されていた。

【００２４】本発明はこのような要望に応じるべくなさ
れたもので、テープ損傷発生を抑制することができ、も
ってテープ耐久性を高めることができるヘッドドラム装
置を提供するものである。

【００２５】

【課題を解決するための手段】本発明に係るヘッドドラ
ム装置は、回転上ドラムを、表面粗度０．２ｓ以上の粗
面加工が施されたテープ走行面を有するドラムによって
構成し、固定下ドラムを、表面粗度０．１ｓ以下の鏡面
加工が施されたテープ走行面を有しＳｉ粒子を分散含有
するアルミニウム合金からなるドラムによって構成した
ものである。

【００２６】本発明の別の発明（請求項２）に係るヘッ
ドドラム装置は、回転上ドラムを、ドラム上方からドラ
ム下方に向かって漸次小さくなるようなテーパをもつド
ラムによって形成し、この回転上ドラムのドラム外径よ
り固定下ドラムのドラム外径を小さい寸法に設定したも
のである。

【００２７】

【作用】本発明においては、回転上ドラムの回転によっ
て発生するエアフィルムが固定下ドラムのテープ走行面
とテープの記録面との間に入り込むと共に、回転上ドラ
ムのテープ走行面とテープの記録面との間にエアフィル
ムが形成される。

【００２８】本発明の別の発明（請求項２）において
は、ドラム回転時にテープがテープテンションによって
固定下ドラムのリードに添う方向の移動力を得てテープ
走行面上を走行する。

【００２９】

【実施例】以下、本発明の構成等を図に示す実施例によ
って詳細に説明する。

【００３０】図１は本発明に係るヘッドドラム装置の要
部を示す断面図である。

【００３１】同図において、符号１で示すものは磁気テ
ープＴを案内するリード２をそのドラム外周面に有する
固定下ドラムで、ＶＴＲ用のシャーシ（図示せず）上に
固定されている。

【００３２】この固定下ドラム１は、表面粗度０．１以
下の鏡面加工が施されたテープ走行面１ａを有し１０〜
２０％のＳｉ粒子を分散含有するアルミニウム合金によ
って形成されている。

【００３３】３はドラム外径方向に突出する複数のヘッ
ド（図示せず）を有する回転上ドラムで、前記固定下ド
ラム１の軸線方向上方に所定の空隙をもって回転自在に
設けられており、駆動モータ（図示せず）によって高速
回転するように構成されている。

【００３４】この回転上ドラム３は、表面粗度０．２ｓ
以上の粗面加工が施されたテープ走行面３ａを有するア
ルミニウム合金によって形成されている。

【００３５】なお、図中符号Ａ_fはドラム回転時に回転
上ドラム３のテープ走行面３ａと磁気テープＴの記録面
ｔとの間に形成されるエアフィルムである。

【００３６】このように構成されたヘッドドラム装置に
おいては、回転上ドラム３が回転することにより固定下
ドラム１のテープ走行面１ａと磁気テープＴの記録面ｔ
との間にエアフィルムが形成されないが、回転上ドラム
３が回転することにより回転上ドラム３のテープ走行面
３ａと磁気テープＴの記録面ｔとの間に形成されるエア
フィルムＡ_fが固定下ドラム１のテープ走行面１ａと磁
気テープＴの記録面ｔとの間に入り込むため、回転上ド
ラム３が回転しない状態で磁気テープＴをテープローデ
ィング状態のまま長時間放置して再動作した時に固定下
ドラム１のテープ走行面１ａに対して図３（Ｃ），
（Ｄ）および図４（Ｃ），（Ｄ）に矢印↑で示すような
磁気テープＴの貼り付き現象が起きても、磁気テープＴ
を固定下ドラム１のテープ走行面１ａから剥離させるこ
とができる。

【００３７】一方、回転上ドラム３のテープ走行面３ａ
には、表面粗度０．２ｓ以上の粗面加工が施されている
から、回転上ドラム３が回転しない状態で磁気テープＴ
をテープローディング状態のまま長時間放置して再動作
した時に回転上ドラム３のテープ走行面３ａに対する磁
気テープＴの貼り付き現象は起きない。

【００３８】また、本実施例においては、固定下ドラム
１として表面粗度０．１ｓ以下の鏡面加工が施されたテ
ープ走行面１ａを有しＳｉ粒子を分散含有するアルミニ
ウム合金からなるものであるから、通常のテープ走行動
作時に固定下ドラム１のテープ走行面１ａと磁気テープ
Ｔの記録面ｔの摩擦係数として安定した低い摩擦係数が
得られ、磁気テープＴの損傷発生を抑制することができ
る。

【００３９】一方、回転上ドラム３のテープ走行面３ａ
と磁気テープＴの記録面ｔとの間には、ドラム回転時に
エアフィルムＡ_fが形成されるから、多数回テープ走行
に起因する凝着現象やアブレシブ摩耗による磁気テープ
Ｔの損傷発生を抑制することができる。

【００４０】次に、本発明の別の発明に係るヘッドドラ
ム装置につき、図２を用いて説明する。

【００４１】同図において、符号１１で示すものは磁気
テープＴを案内するリード１２をそのドラム外周面に有
する固定下ドラムで、ＶＴＲ用のシャーシ（図示せず）
上に固定されている。

【００４２】この固定下ドラム１１は、表面粗度０．１
以下の鏡面加工が施されたテープ走行面１ａを有し１０
〜２０％のＳｉ粒子を分散含有するアルミニウム合金に
よって形成されている。

【００４３】１３はドラム外径方向に突出する複数のヘ
ッド（図示せず）を有する回転上ドラムで、前記固定下
ドラム１１の軸線方向上方に所定の空隙をもって回転自
在に設けられており、駆動モータ（図示せず）によって
高速回転するように構成されている。

【００４４】この回転上ドラム１３は、表面粗度０．２
ｓ以上の粗面加工が施されたテープ走行面１３ａを有す
るアルミニウム合金によって形成されている。

【００４５】また、この回転上ドラム１３はドラム上方
からドラム下方に向かって漸次小さくなるような例えば
０．０５／１００のテーパをもつドラムによって形成さ
れており、このドラム外径は前記固定下ドラム１１のド
ラム外径より大きい寸法に設定されている。

【００４６】なお、この回転上ドラム１３の大径部およ
び小径部の各ドラム外径ａ，ｂは例えば１３４．６２０
ｍｍと１３４．６００ｍｍに設定されており、また前記
固定下ドラム１１のドラム外径ｃは例えば１３４．５８
０ｍｍに設定されている。

【００４７】また、図中符号Ａ_fはドラム回転時に回転
上ドラム１３のテープ走行面１３ａと磁気テープＴの記
録面ｔとの間に形成されるエアフィルムである。

【００４８】このように構成されたヘッドドラム装置に
おいては、ドラム回転時に磁気テープＴがテープテンシ
ョンによって固定下ドラム１１のリード１２に添う方向
の移動力を得てテープ走行面１１ａ上を走行することに
なるから、テープ走行時に磁気テープＴのテープ幅方向
揺動を抑制することができる。

【００４９】さらに、本実施例においては、回転上ドラ
ム１３が回転することにより固定下ドラム１のテープ走
行面１１ａと磁気テープＴの記録面ｔとの間にエアフィ
ルムが形成されないが、回転上ドラム１３が回転するこ
とにより回転上ドラム１３のテープ走行面１３ａと磁気
テープＴの記録面ｔとの間に形成されるエアフィルムＡ
_fが固定下ドラム１１のテープ走行面１１ａと磁気テー
プＴの記録面ｔとの間に入り込むため、回転上ドラム１
３が回転しない状態で磁気テープＴをテープローディン
グ状態のまま長時間放置して再動作した時に固定下ドラ
ム１１のテープ走行面１１ａに対して図３（Ｃ），
（Ｄ）および図４（Ｃ），（Ｄ）に矢印↑で示すような
磁気テープＴの貼り付き現象が起きても、磁気テープＴ
を固定下ドラム１１のテープ走行面１１ａから剥離させ
ることができる。

【００５０】一方、回転上ドラム１３のテープ走行面１
３ａには、表面粗度０．２ｓ以上の粗面加工が施されて
いるから、回転上ドラム１３が回転しない状態で磁気テ
ープＴをテープローディング状態のまま長時間放置して
再動作した時に回転上ドラム１３のテープ走行面１３ａ
に対する磁気テープＴの貼り付き現象は起きない。

【００５１】また、本実施例においては、固定下ドラム
１１として表面粗度０．１ｓ以下の鏡面加工が施された
テープ走行面１１ａを有しＳｉ粒子を分散含有するアル
ミニウム合金からなるものであるから、通常のテープ走
行動作時に固定下ドラム１１のテープ走行面１ａと磁気
テープＴの記録面ｔの摩擦係数として安定した低い摩擦
係数が得られ、磁気テープＴの損傷発生を抑制すること
ができる。

【００５２】一方、回転上ドラム１３のテープ走行面１
３ａと磁気テープＴの記録面ｔとの間には、ドラム回転
時にエアフィルムＡ_fが形成されるから、多数回テープ
走行に起因する凝着現象やアブレシブ摩耗による磁気テ
ープＴの損傷発生を抑制することができる。

【００５３】なお、本発明および別発明における回転上
ドラムの材料は、前述した実施例に特に限定されるもの
ではない。

【００５４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、回
転上ドラムを、表面粗度０．２ｓ以上の粗面加工が施さ
れたテープ走行面を有するドラムによって構成し、固定
下ドラムを、表面粗度０．１ｓ以下の鏡面加工が施され
たテープ走行面を有しＳｉ粒子を分散含有するアルミニ
ウム合金からなるドラムによって構成したので、回転上
ドラムの回転時に固定下ドラムのテープ走行面とテープ
の記録面との間にエアフィルムが入り込むことになる。

【００５５】したがって、テープローディング状態のま
ま長時間放置して再動作した時にテープ貼り付き現象が
起きても固定下ドラムからテープを剥離させてテープ貼
り付き状態を解除することができるから、テープの損傷
発生を抑制することができ、テープの耐久性を高めるこ
とができる。

【００５６】また、ドラム回転時に回転上ドラムのテー
プ走行面とテープの記録面との間にエアフィルムが形成
されるから、凝着現象やアブレシブ摩耗によるテープの
損傷発生を抑制することができ、テープの耐久性を高め
ることができる。

【００５７】請求項２において、回転上ドラムを、ドラ
ム上方からドラム下方に向かって漸次小さくなるような
テーパをもつドラムによって形成し、この回転上ドラム
のドラム外径より固定下ドラムのテープ走行面のドラム
外径を小さい寸法に設定したので、ドラム回転時にテー
プがテープテンションによって固定下ドラムのリードに
添う方向の移動力を得てテープ走行面上を走行する。

【００５８】したがって、テープ走行時にテープのテー
プ幅方向揺動を抑制することができるから、安定したテ
ープ走行を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るヘッドドラム装置を示す正面図。

【図２】本発明の別の発明に係るヘッドドラム装置を示
す正面図。

【図３】（Ａ）はテープ走行面に鏡面加工が施されたＡ
ＨＳ材からなる固定下ドラムに対して静止する塗布メタ
ルテープＭＰを、テープ速度を２．５ｍｍ／ｓにして走
行させた時の摩擦係数μを示す特性図。（Ｂ）はテープ
走行面に鏡面加工が施されたＡＨＳ材からなる固定下ド
ラムに対して静止する塗布メタルテープＭＰを、テープ
速度を５．０ｍｍ／ｓにして走行させた時の摩擦係数μ
を示す特性図。（Ｃ）はテープ走行面に鏡面加工が施さ
れたＡＨＳ材からなる固定下ドラムに対して静止する塗
布メタルテープＭＰを、テープ速度を１０ｍｍ／ｓにし
て走行させた時の摩擦係数μを示す特性図。（Ｄ）はテ
ープ走行面に鏡面加工が施されたＡＨＳ材からなる固定
下ドラムに対して静止する塗布メタルテープＭＰを、テ
ープ速度を２０ｍｍ／ｓにして走行させた時の摩擦係数
μを示す特性図。

【図４】（Ａ）はテープ走行面に鏡面加工が施されたＡ
ＨＳ材からなる固定下ドラムに対して静止する蒸着メタ
ルテープＭＥを、テープ速度を２．５ｍｍ／ｓにして走
行させた時の摩擦係数μを示す特性図。（Ｂ）はテープ
走行面に鏡面加工が施されたＡＨＳ材からなる固定下ド
ラムに対して静止する蒸着メタルテープＭＥを、テープ
速度を５．０ｍｍ／ｓにして走行させた時の摩擦係数μ
を示す特性図。（Ｃ）はテープ走行面に鏡面加工が施さ
れたＡＨＳ材からなる固定下ドラムに対して静止する蒸
着メタルテープＭＥを、テープ速度を１０ｍｍ／ｓにし
て走行させた時の摩擦係数μを示す特性図。（Ｄ）はテ
ープ走行面に鏡面加工が施されたＡＨＳ材からなる固定
下ドラムに対して静止する蒸着メタルテープＭＥを、テ
ープ速度を２０ｍｍ／ｓにして走行させた時の摩擦係数
μを示す特性図。

【図５】（Ａ）はテープ走行面に粗面加工が施されたＡ
ＨＳ材からなる固定下ドラムに対して静止する塗布メタ
ルテープＭＰを、テープ速度を２．５ｍｍ／ｓにして走
行させた時の摩擦係数μを示す特性図。（Ｂ）はテープ
走行面に粗面加工が施されたＡＨＳ材からなる固定下ド
ラムに対して静止する塗布メタルテープＭＰを、テープ
速度を５．０ｍｍ／ｓにして走行させた時の摩擦係数μ
を示す特性図。（Ｃ）はテープ走行面に粗面加工が施さ
れたＡＨＳ材からなる固定下ドラムに対して静止する塗
布メタルテープＭＰを、テープ速度を１０ｍｍ／ｓにし
て走行させた時の摩擦係数μを示す特性図。（Ｄ）はテ
ープ走行面に粗面加工が施されたＡＨＳ材からなる固定
下ドラムに対して静止する塗布メタルテープＭＰを、テ
ープ速度を２０ｍｍ／ｓにして走行させた時の摩擦係数
μを示す特性図。

【図６】（Ａ）はテープ走行面に粗面加工が施されたＡ
ＨＳ材からなる固定下ドラムに対して静止する蒸着メタ
ルテープＭＥを、テープ速度を２．５ｍｍ／ｓにして走
行させた時の摩擦係数μを示す特性図。（Ｂ）はテープ
走行面に粗面加工が施されたＡＨＳ材からなる固定下ド
ラムに対して静止する蒸着メタルテープＭＥを、テープ
速度を５．０ｍｍ／ｓにして走行させた時の摩擦係数μ
を示す特性図。（Ｃ）はテープ走行面に粗面加工が施さ
れたＡＨＳ材からなる固定下ドラムに対して静止する蒸
着メタルテープＭＥを、テープ速度を１０ｍｍ／ｓにし
て走行させた時の摩擦係数μを示す特性図。（Ｄ）はテ
ープ走行面に粗面加工が施されたＡＨＳ材からなる固定
下ドラムに対して静止する蒸着メタルテープＭＥを、テ
ープ速度を２０ｍｍ／ｓにして走行させた時の摩擦係数
μを示す特性図。

【符号の説明】

１…固定下ドラム １ａ…テープ走行面 ２…リード ３…回転上ドラム ３ａ…テープ走行面 Ｔ…磁気テープ ｔ…記録面 Ａ_f…エアフィルム

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 テープを案内するリードをそのドラム外
   周面に有する固定下ドラムと、この固定下ドラムに対し
   て回転自在に設けられドラム外径方向に突出するヘッド
   を有する回転上ドラムとを備えたヘッドドラム装置にお
   いて、前記回転上ドラムを、表面粗度０．２ｓ以上の粗
   面加工が施されたテープ走行面を有するドラムによって
   構成し、前記固定下ドラムを、表面粗度０．１ｓ以下の
   鏡面加工が施されたテープ走行面を有しＳｉ粒子を分散
   含有するアルミニウム合金からなるドラムによって構成
   したことを特徴とするヘッドドラム装置。
2. 【請求項２】 前記回転上ドラムを、ドラム上方からド
   ラム下方に向かって漸次小さくなるようなテーパをもつ
   ドラムによって形成し、この回転上ドラムのドラム外径
   より前記固定下ドラムのドラム外径を小さい寸法に設定
   したことを特徴とする請求項１記載のヘッドドラム装
   置。