JPH08128433A - ねじ装置 - Google Patents

ねじ装置

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JPH08128433A
JPH08128433A JP26573194A JP26573194A JPH08128433A JP H08128433 A JPH08128433 A JP H08128433A JP 26573194 A JP26573194 A JP 26573194A JP 26573194 A JP26573194 A JP 26573194A JP H08128433 A JPH08128433 A JP H08128433A
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hole
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shaft
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Yasunobu Kobayashi
保信 小林
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SERU JAPAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な製造工程で、座金からのねじの脱落を防
止する。 【構成】座金23は、一端側に凹部24が形成され、こ
の凹部24の口部の外周となる位置にパイロット部25
が形成されている。また、座金23は、他端側に凹部2
6が形成され、この凹部26の底部から一端側に向けて
前記ねじ21の軸部31が挿入される貫通孔27が形成
されるとともに、該ねじ21の軸部31が挿入された状
態で、塑性変形により該貫通孔27の内径が該軸部31
のねじ部32が形成された部分の外径よりも小さくなっ
ている。この場合の組成変形は、プレス機で簡単に実現
できるので、簡単な製造工程で、座金からのねじの脱落
を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はねじ止め固定に用いられ
るねじ装置に係り、特に簡単な製造工程でねじの脱落を
防止できるねじ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ねじ止め固定する部材に座金をか
しめにより取付けるねじ装置が開発されている。
【0003】図9はこのような従来のねじ装置を示す分
解斜視図である。
【0004】図9において、符号71はプラスチック等
で形成された第1の部材としての本体側ケースであり、
この本体側ケース71には、アルミ合金等の部材を板状
に形成した第2の部材としてのパネル72を、ねじ81
と圧縮ばね82と座金83とから構成されるねじ装置に
よってねじ止め固定するようになっている。
【0005】さらに詳しく説明すると、本体側ケース7
1には、ねじ孔73が形成され、パネル72には、貫通
孔74が形成されている。
【0006】ねじ81は、該軸部91の一端側の一部に
前記本体側ケース71のねじ孔73と螺合するねじ部9
2が形成されるとともに、他端側に外径が該軸部91よ
りも大きいねじ頭93が形成されている。このねじ頭9
3の外周には、ローレット94が形成されている。ねじ
頭93の前記他端側の面には、プラス(+)のねじ回し
の先端が挿入されるプラス(+)の溝96が形成されて
いる。軸部91の首下95の外径は、ねじ部92が形成
された部分の外径よりも小さく形成されている。
【0007】座金83は、一端側にかしめでパネル72
の貫通孔74に固定されるパイロット部84が形成され
るとともに、他端側に凹部85が形成され、この凹部8
5の底部から一端側に向けて前記ねじ81の軸部91が
挿入される貫通孔86が形成される。凹部85には、圧
縮ばね82が挿入される。座金83は、ねじ頭93と前
記パネル72の間に介挿される。
【0008】圧縮ばね82は、外径が座金83の貫通孔
86より小さくなるように形成されるとともに、内径が
ねじ81の軸部91よりも大きく形成され、ねじ頭93
と前記座金83の間に介挿される。
【0009】図10は、図9の座金83を示す斜視図で
あり、パイロット部84側から見た状態を示している。
【0010】座金83のパイロット部84は、先端側か
ら逆テーパのシャンク87と歯車状のローレット部88
とを重ねた形状になっている。シャンク87は、図9に
示したパネル72の貫通孔74とほぼ同径に形成され、
ローレット部88は、図9に示したパネル72の貫通孔
74よりも大きく形成されている。
【0011】このようなねじ装置を用いて本体側ケース
71にパネル72をねじ止め固定する場合の作業を以下
に説明する。
【0012】まず、座金83のパイロット部84のシャ
ンク87をパネル72の貫通孔74に挿入し、座金83
にプレス機を用いて圧力を加えて、ローレット部88を
貫通孔74に圧入する。これにより、パネル72が貫通
孔74の内側へ変形してその材質がシャンク87の外周
に充填し、座金83はパネル72に取り付け固定され
る。
【0013】次に、作業者は、ねじ81の軸部91を圧
縮ばね82の巻軸に挿入する。この状態で、作業者は、
軸部91を座金83の貫通孔86に挿入するともに、圧
縮ばね82を座金83の凹部85に挿入する。次に、作
業者は、座金83の貫通孔86から一端側に突出した軸
部91の一端側を、本体側ケース71のねじ孔73に合
わせ、作業者がローレット94に持ってねじ81を回転
させるか、溝96にドライバの先端を嵌合してドライバ
を回転させることにより、軸部91をねじ孔73に螺入
する。これにより、本体側ケース71にパネル72をね
じ止め固定できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のねじ
装置によれば、ねじ孔が形成された第1の部材にねじの
軸部が挿入される貫通孔が形成された第2の部材をねじ
止めすることができるが、ねじを第1の部材から外した
状態では、ねじと圧縮コイルが座金から脱落しやすく、
第1の部材に第2の部材をねじ止めする場合の作業にお
いて、ねじや圧縮ばねを紛失する可能性が高く、慎重な
作業が要求されていた。このことに対応して、座金のパ
イロット部側の内周にねじのねじ部と螺合するめねじを
形成し、ねじの脱落を防止することも考えられるが、座
金は硬度の高い材料で形成するため、めねじを形成する
のにコストがかかり、ねじ装置の生産コストが大幅に増
大してしまう。
【0015】そこで本発明は、簡単な製造工程で、座金
からのねじの脱落を防止することができるねじ装置の提
供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
よるねじ装置は、ねじ孔が形成された第1の部材に、貫
通孔が形成された第2の部材をねじ止め固定するねじ装
置であって、軸部の一端側に前記第1の部材のねじ孔と
螺合するねじ部が形成され、他端側に外径が該軸部より
も大きいねじ頭が形成されるとともに、該ねじ部とねじ
頭の間の少なくとも一部の外径が該ねじ部が形成された
部分よりも小さく形成されたねじと、前記第2の部材の
貫通孔にかしめにより取付け固定されるパイロット部が
一端側に形成され、他端側から一端側に向けて前記ねじ
の軸部が挿入される貫通孔が形成されるとともに、該ね
じの軸部が挿入された状態で、塑性変形により該貫通孔
の一部の内径を該軸部のねじ部が形成された部分の外径
よりも小さくした座金とを具備したことを特徴とする。
【0017】請求項2記載の本発明によるねじ装置は、
ねじ孔が形成された第1の部材に、貫通孔が形成された
第2の部材をねじ止め固定するねじ装置であって、軸部
の一端側に前記第1の部材のねじ孔と螺合するねじ部が
形成され、他端側に外径が該軸部よりも大きいねじ頭が
形成されるとともに、該ねじ部とねじ頭の間の少なくと
も一部の外径が該ねじ部が形成された部分よりも小さく
形成されたねじと、前記第2の部材の貫通孔にかしめに
より取付け固定されるパイロット部が一端側に形成さ
れ、他端側に凹部が形成され、この凹部の底部から一端
側に向けて前記ねじの軸部が挿入される貫通孔が形成さ
れるとともに、該ねじの軸部が挿入された状態で、塑性
変形により該貫通孔の一部の内径を該軸部のねじ部が形
成された部分の外径よりも小さくした座金と、この座金
の凹部と前記ねじのねじ頭との間に介挿される圧縮ばね
とを具備したことを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1記載の構成によれば、簡単に実現でき
る塑性変形により、座金の貫通孔の一部の内径をねじの
軸部のねじ部が形成された部分の外径よりも小さくした
ので、簡単な製造工程で、座金からのねじの脱落を防止
することができる。
【0019】請求項2記載の構成によれば、簡単に実現
できる塑性変形により、座金の貫通孔の一部の内径をね
じの軸部のねじ部が形成された部分の外径よりも小さく
したので、簡単な製造工程で、座金からのねじの脱落を
防止することができ、座金の凹部とねじのねじ頭との間
に圧縮ばねを介挿したので、ねじの第1の部材への螺入
量により、座金が第2の部材に加える力を容易に調整で
きる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して説明する。
【0021】図1は本発明に係るねじ装置の一実施例を
示す断面図である。
【0022】図1において、符号11はプラスチック等
で形成された第1の部材としての本体側ケースであり、
この本体側ケース11には、アルミ合金等の部材を板状
に形成した第2の部材としてのパネル12を、ねじ21
と圧縮ばね22と座金23とから構成されるねじ装置に
よってねじ止め固定するようになっている。
【0023】さらに詳しく説明すると、本体側ケース1
1には、ねじ孔13が形成され、パネル12には、貫通
孔14が形成されている。
【0024】ねじ21は、軸部31の一端側に前記本体
側ケース11のねじ孔13と螺合するねじ部32が形成
され、他端側に外径が該軸部31よりも大きいねじ頭3
3が形成されるとともに、該ねじ部とねじ頭の間となる
首下35の外径が該ねじ部32が形成された部分よりも
小さく形成されている。
【0025】座金23は、ステンレススチール等の硬度
の高い金属を円筒状に形成したものであり、一端側に凹
部24が形成され、この凹部24の口部の外周となる位
置にパイロット部25が形成されている。また、座金2
3は、他端側に凹部26が形成され、この凹部26の底
部から一端側に向けて前記ねじ21の軸部31が挿入さ
れる貫通孔27が形成されるとともに、該ねじ21の軸
部31が挿入された状態で、塑性変形により該貫通孔2
7の内径が該軸部31のねじ部32が形成された部分の
外径よりも小さくなっている。座金23のパイロット部
25は、先端側から逆テーパのシャンク28と歯車状の
ローレット部29とを重ねた形状になっており、パネル
12の貫通孔14にかしめにより取付け固定される。ロ
ーレット部29の外径は、シャンク28の外径よりも小
さく形成されている。座金23の凹部26の内径は、ね
じ頭33よりも小さく形成されている。また、座金23
の外周面に形成された凹部30は、前記組成変形を行っ
た場合に形成されたものである。
【0026】圧縮ばね22は、外径が前記座金23の凹
部26の内径よりも小さく形成されるとともに、内径が
該ねじ32の軸部31よりも大きく形成され、該ねじ頭
33と前記座金23の凹部26の間に介挿される。本実
施例では、圧縮ばね22を設けて、ねじ21の本体側ケ
ース11への螺入量の調整により、座金23がパネル1
2に加える力を容易に調整できるようにしている。
【0027】図2は図1のねじ装置を示す分解斜視図で
あり、組立てられる前の状態を示している。
【0028】図2において、ねじ21のねじ頭33に
は、プラス(+)のねじ回しの先端と嵌合するプラス
(+)の溝36が形成されてい。ねじ21と本体側ケー
ス11とは、図1の状態と同じ状態になっている。
【0029】本実施例のねじ装置は、組立てられる前の
段階において、座金23に図1における塑性変形は行わ
れておらず、該貫通孔27の内径が該軸部31のねじ部
32が形成された部分の外径よりも大きくなっている。
パネル12の貫通孔14は、内面が円筒状になってお
り、パイロット部25のシャンク28とほぼ同径に形成
されている。圧縮ばね22は、図1の状態よりも若干伸
びた状態になっている。
【0030】以下、このようなねじ装置を用いて本体側
ケース11にパネル12をねじ止め固定する場合の作業
を以下に説明する。
【0031】まず、作業者は、ねじ21の軸部31を圧
縮ばね22の巻軸に挿入する。次に、作業者は、軸部3
1を座金23の貫通孔27に挿入し、圧縮ばね22を座
金23の凹部26に挿入する。このような状態で、座金
23の組成変形を行う。
【0032】図3はこのようなねじ装置の一実施例にお
ける組成変形の作業を示す説明図であり、図3(a)は
組成変形を行う前の状態を示し、図3(b)は組成変形
を行った状態を示し、図3(c)は組成変形を行ってか
ら第1のポンチを放した状態を示している。
【0033】図3(a)において、符号37は第1のプ
レス機に取付けられた第1のポンチであり、この第1の
ポンチ37は、先が円錐状で、この円錐の頂点が座金2
3の他端側に寄っている。作業者は、ねじ装置を、座金
23の貫通孔27が形成された部分が第1のポンチ37
の頂点の下に来るようにして、第1のプレス機にセット
する。この場合には、第1のプレス機に取付けられた部
材を用いて、ねじ21を圧縮ばね22の反発力に逆らっ
て座金23に最も挿入した状態で固定している。このよ
うな状態で、第1のポンチ37を下降させ、座金23の
貫通孔27を形成した部分の外周の一部分38に圧力を
加え、図3(b)に示すように、第1のポンチ37によ
り、座金23の一部分38およびその付近を組成変形さ
せて、貫通孔27の内径を軸部31のねじ部32が形成
された部分の外径よりも小さくする。この後、第1のポ
ンチ37を放した状態でも、図3(c)に示すように、
組成変形は維持され、座金23の一部分38に凹部30
が形成され、貫通孔27の内径は軸部31のねじ部32
が形成された部分の外径よりも小さくなっている。この
れにより、ねじ装置を第1のプレス装置から外し、ねじ
21の固定を解除した場合にも、座金23からのねじ2
1の脱落は防止され、これにより、圧縮ばね22の脱落
も防止される。
【0034】図4は図3で組成変形されたねじ装置をパ
ネル12に取付ける作業を示す説明図であり、図4
(a)はかしめを行う前の状態を示し、図4(b)はか
しめを行った状態を示し、図4(c)は第2のポンチ3
9を放した状態を示している。
【0035】まず、図4(a)に示すように、座金23
のパイロット部25のシャンク28をパネル12の貫通
孔14に挿入する。次に、図4(b)に示すように、座
金23に第2のプレス機の第2のポンチ39を用いて圧
力を加えて,ねじ21のねじ頭33を座金23に接触さ
せ、パイロット部25のローレット部29を貫通孔14
に圧入する。これにより、パネル12が貫通孔14の内
側へ変形してその材質がシャンク28の外周に充填し、
座金23は、パネル12に取り付け固定される。この
後、第2のポンチ39を放すと、図4(c)に示すよう
に、圧縮ばね22の反発力により、ねじ21のねじ頭3
3は、座金23から離れた状態になる。
【0036】このような状態のねじ装置を用いて本体側
ケース11にパネル12をねじ止め固定する場合の作業
を図3を用いて説明する。
【0037】図5は図4(c)に示した状態のねじ装置
を用いて本体側ケース11にパネル12をねじ止め固定
する場合の動作を示す説明図であり、図5(a)はパネ
ル12にねじ装置を取り付けた状態を示し、図5(b)
は本体側ケース11にパネル12をねじ止め固定した状
態を示している。
【0038】図5(a)に示すように、ねじ21と圧縮
ばね22と座金23とから成るねじ装置をパネル12に
取り付けただけの状態では、ねじ21のねじ頭33は、
座金23から離れた状態になる。このような状態で、ね
じ21の軸部31の一端側を本体側ケース11のねじ孔
13に合わせ、作業者がローレット34を持ってねじ2
1を回転させるか、溝36にドライバの先端を嵌合して
ドライバを回転させることにより、軸部31をねじ孔1
3に螺入する。これにより、図5(b)に示すように、
本体側ケース11にパネル12がねじ止め固定される。
この場合、ねじ21のねじ頭33は、座金23に接触し
た状態になっているが、ねじ頭33を座金23に完全に
接触するまでねじ21を螺入に本体側ケース11する必
要はなく、ねじ21の本体側ケース11への螺入量を調
整することにより、圧縮ばね22の反発力を調整し、座
金23がパネル12に加える力を容易に調整できる。
【0039】図6の図1のねじ装置を適用したモニタ装
置を示す斜視図である。
【0040】符号40はパーソナルコンピュータ用のモ
ニタ装置であり、このモニタ装置40は第1の部材とな
る本体側ケース11の正面側に第2の部材となるパネル
12を図1に示したねじ装置41,41…41でねじ止
め固定したものである。
【0041】パネル12の左上、左下、右上、右下に
は、ねじ装置41,41…41が設けられており、本体
側ケース11の正面側の左上、左下、右上、右下には、
図1に示したねじ孔が形成されている。
【0042】このような実施例によれば、座金23は、
第1のプレス機を用いた塑性変形により、貫通孔27の
一部の内径が軸部31のねじ部32が形成された部分の
外径よりも小さくなるので、簡単な製造工程で、座金2
3からのねじ21の脱落を防止することができ、これと
同時に圧縮ばね22の脱落も防止できる。これにより、
製造コストをあまり上昇させることなく、第1の部材に
第2の部材をねじ止めする場合の作業において、ねじや
圧縮ばねの紛失を防止し、作業を簡単にすることができ
る。
【0043】図7は本発明に係るねじ装置の他の実施例
を示す分解斜視図であり、図1ないし図6に示した実施
例と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略して
いる。
【0044】図7において、本実施例では、ねじ50の
ねじ頭53に、ねじ50を回転させる手段として、ロー
レット34のみ設け、プラス(+)のねじ回しの先端と
嵌合するプラス(+)の溝を設けないようにしている。
ねじ50の軸部31は図1の実施例と同様になっている
このような実施例によれば、図1ないし図6に示した実
施例と同様の効果があるとともに、プラス(+)の溝を
設けないので、図1ないし図6に示した実施例よりも製
造コストの低減が可能となる。
【0045】図8は本発明に係るねじ装置のもう一つの
他の実施例を示す分解斜視図であり、図1ないし図6に
示した実施例と同じ構成要素には同じ符号を付して説明
を省略している。
【0046】図8において、本実施例では、ねじ60の
ねじ頭63に、ねじ60を回転させる手段として、プラ
ス(+)のねじ回しの先端と嵌合するプラス(+)の溝
36のみ設け、ローレットを設けないようにしている。
【0047】このような実施例によれば、図1ないし図
6に示した実施例と同様の効果があるとともに、プラス
(+)の溝を設けないので、図1ないし図6に示した実
施例よりも製造コストの低減が可能となる。
【0048】尚、図1ないし図8に示した実施例では、
第1の部材に本体側ケースを用い、第2の部材にパネル
を用いたが、第1及び第2の部材として他のものを適用
してもよい。また、図1ないし図8に示した実施例で
は、ねじ装置をねじと圧縮ばねと座金とで構成したが、
圧縮ばねを設けずに構成してもよい。さらに、図1ない
し図8に示した実施例では、座金23の一端側と他端側
に凹部24,26を形成し、凹部24,26の間の貫通
孔27の内径を塑性変形により該軸部31のねじ部32
が形成された部分の外径よりも小さくしたが、座金23
は、凹部24,26を設けずに、他端側から一端側に向
けて前記ねじの軸部が挿入される貫通孔が形成し、該ね
じの軸部が挿入された状態で、該貫通孔の一部の内径を
塑性変形により該軸部のねじ部が形成された部分の外径
よりも小さくなるようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、簡単な製造工程で、座金からのねじの脱落を
防止することができ、これにより、製造コストをあまり
上昇させることなく、第1の部材に第2の部材をねじ止
めする場合の作業において、ねじの紛失を防止し、作業
を簡単にすることができる。
【0050】以上説明したように請求項2記載の発明に
よれば、簡単な製造工程で、座金からのねじの脱落を防
止することができ、これにより、製造コストをあまり上
昇させることなく、第1の部材に第2の部材をねじ止め
する場合の作業において、ねじや圧縮ばねの紛失を防止
し、作業を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るねじ装置の一実施例を示す断面
図。
【図2】図1のねじ装置を示す分解斜視図。
【図3】図1のねじ装置における組成変形の作業を示す
説明図。
【図4】図3で組成変形されたねじ装置を第2の部材に
取付ける作業を示す説明図。
【図5】図4(c)に示した状態のねじ装置を用いて本
体側ケースに第2の部材をねじ止め固定する場合の動作
を示す説明図。
【図6】図1のねじ装置を適用したモニタ装置を示す斜
視図。
【図7】本発明に係るねじ装置の他の実施例を示す分解
斜視図。
【図8】本発明に係るねじ装置のもう一つの他の実施例
を示す分解斜視図。
【図9】従来のねじ装置を示す分解斜視図。
【図10】図9の座金を示す斜視図。
【符号の説明】
11 本体側ケース 12 パネル 13 ねじ孔 14 貫通孔 21 ねじ 22 圧縮ばね 23 座金 24,26 凹部 25 パイロット部 27 貫通孔 31 軸部 32 ねじ部 33 ねじ頭
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】ねじ81は、軸部91の一端側の一部に前
記本体側ケース71のねじ孔73と螺合するねじ部92
が形成されるとともに、他端側に外径が該軸部91より
も大きいねじ頭93が形成されている。このねじ頭93
の外周には、ローレット94が形成されている。ねじ頭
93の前記他端側の面には、プラス(+)のねじ回しの
先端が挿入されるプラス(+)の溝96が形成されてい
る。軸部91の首下95の外径は、ねじ部92が形成さ
れた部分の外径よりも小さく形成されている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
よるねじ装置は、軸部の一端側にねじ部を形成し、前記
軸部の他端側に外径がこの軸部よりも大きいねじ頭を形
成するとともに、前記ねじ部とこのねじ頭との間の少な
くとも一部の軸部の外径をこのねじ部を形成した部分よ
りも小さく形成したねじと、パイロット部を一端側に形
成し、他端側から一端側に向けて前記ねじの軸部を挿入
する貫通孔を形成するとともに、この貫通孔に前記ねじ
の軸部を挿入した状態で、塑性変形により前記貫通孔の
一部の内径を前記軸部のねじ部を形成した部分の外径よ
りも小さくした座金とを具備したことを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】請求項2記載の本発明によるねじ装置は、
軸部の一端側にねじ部を形成し、前記軸部の他端側に外
径がこの軸部よりも大きいねじ頭を形成するとともに、
前記ねじ部とこのねじ頭との間の少なくとも一部の軸部
の外径をこのねじ部を形成した部分よりも小さく形成し
たねじと、パイロット部を一端側に形成し、他端側に凹
部を形成し、この凹部の底部から一端側に向けて前記ね
じの軸部を挿入する貫通孔を形成するとともに、この貫
通孔に前記ねじの軸部を挿入した状態で、塑性変形によ
り前記貫通孔の一部の内径を前記軸部のねじ部を形成し
た部分の外径よりも小さくした座金と、この座金の凹部
と前記ねじのねじ頭との間に介挿する圧縮ばねとを具備
したことを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】座金23は、ステンレススチール等の硬度
の高い金属を円筒状に形成したものであり、一端側に凹
部24が形成され、この凹部24の口部の外周となる位
置にパイロット部25が形成されている。また、座金2
3は、他端側に凹部26が形成され、この凹部26の底
部から一端側に向けて前記ねじ21の軸部31が挿入さ
れる貫通孔27が形成されるとともに、該ねじ21の軸
部31が挿入された状態で、塑性変形により該貫通孔2
7の内径が該軸部31のねじ部32が形成された部分の
外径よりも小さくなっている。座金23のパイロット部
25は、先端側から逆テーパのシャンク28と歯車状の
ローレット部29とを重ねた形状になっており、パネル
12の貫通孔14にかしめにより取付け固定される。ロ
ーレット部29の外径は、シャンク28の外径よりも小
さく形成されている。座金23の凹部26の内径は、ね
じ頭33よりも小さく形成されている。また、座金23
の外周面に形成された凹部30は、前記塑性変形を行っ
た場合に形成されたものである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】まず、作業者は、ねじ21の軸部31を圧
縮ばね22の巻軸に挿入する。次に、作業者は、軸部3
1を座金23の貫通孔27に挿入し、圧縮ばね22を座
金23の凹部26に挿入する。このような状態で、座金
23の塑性変形を行う。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】図3はこのようなねじ装置の一実施例にお
ける塑性変形の作業を示す説明図であり、図3(a)は
塑性変形を行う前の状態を示し、図3(b)は塑性変形
を行った状態を示し、図3(c)は塑性変形を行ってか
ら第1のポンチを放した状態を示している。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】図3(a)において、符号37は第1のプ
レス機に取付けられた第1のポンチであり、この第1の
ポンチ37は、先が円錐状で、この円錐の頂点が座金2
3の他端側に寄っている。作業者は、ねじ装置を、座金
23の貫通孔27が形成された部分が第1のポンチ37
の頂点の下に来るようにして、第1のプレス機にセット
する。この場合には、第1のプレス機に取付けられた部
材を用いて、ねじ21を圧縮ばね22の反発力に逆らっ
て座金23に最も挿入した状態で固定している。このよ
うな状態で、第1のポンチ37を下降させ、座金23の
貫通孔27を形成した部分の外周の一部分38に圧力を
加え、図3(b)に示すように、第1のポンチ37によ
り、座金23の一部分38およびその付近を塑性変形さ
せて、貫通孔27の内径を軸部31のねじ部32が形成
された部分の外径よりも小さくする。この後、第1のポ
ンチ37を放した状態でも、図3(c)に示すように、
塑性変形は維持され、座金23の一部分38に凹部30
が形成され、貫通孔27の内径は軸部31のねじ部32
が形成された部分の外径よりも小さくなっている。これ
により、ねじ装置を第1のプレス装置から外し、ねじ2
1の固定を解除した場合にも、座金23からのねじ21
の脱落は防止され、これにより、圧縮ばね22の脱落も
防止される。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】図4は図3で塑性変形されたねじ装置をパ
ネル12に取付ける作業を示す説明図であり、図4
(a)はかしめを行う前の状態を示し、図4(b)はか
しめを行った状態を示し、図4(c)は第2のポンチ3
9を放した状態を示している。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】図3で塑性変形されたねじ装置を第2の部材に
取付ける作業を示す説明図。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ孔が形成された第1の部材に、貫通
    孔が形成された第2の部材をねじ止め固定するねじ装置
    であって、 軸部の一端側に前記第1の部材のねじ孔と螺合するねじ
    部が形成され、他端側に外径が該軸部よりも大きいねじ
    頭が形成されるとともに、該ねじ部とねじ頭の間の少な
    くとも一部の外径が該ねじ部が形成された部分よりも小
    さく形成されたねじと、 前記第2の部材の貫通孔にかしめにより取付け固定され
    るパイロット部が一端側に形成され、他端側から一端側
    に向けて前記ねじの軸部が挿入される貫通孔が形成され
    るとともに、該ねじの軸部が挿入された状態で、塑性変
    形により該貫通孔の一部の内径を該軸部のねじ部が形成
    された部分の外径よりも小さくした座金とを具備したこ
    とを特徴とするねじ装置。
  2. 【請求項2】 ねじ孔が形成された第1の部材に、貫通
    孔が形成された第2の部材をねじ止め固定するねじ装置
    であって、 軸部の一端側に前記第1の部材のねじ孔と螺合するねじ
    部が形成され、他端側に外径が該軸部よりも大きいねじ
    頭が形成されるとともに、該ねじ部とねじ頭の間の少な
    くとも一部の外径が該ねじ部が形成された部分よりも小
    さく形成されたねじと、 前記第2の部材の貫通孔にかしめにより取付け固定され
    るパイロット部が一端側に形成され、他端側に凹部が形
    成され、この凹部の底部から一端側に向けて前記ねじの
    軸部が挿入される貫通孔が形成されるとともに、該ねじ
    の軸部が挿入された状態で、塑性変形により該貫通孔の
    一部の内径を該軸部のねじ部が形成された部分の外径よ
    りも小さくした座金と、 この座金の凹部と前記ねじのねじ頭との間に介挿される
    圧縮ばねとを具備したことを特徴とするねじ装置。
  3. 【請求項3】 前記ねじのねじ頭の外周にローレットを
    形成したことを特徴とする請求項1及び2のいずれか一
    つに記載のねじ装置。
  4. 【請求項4】 前記ねじのねじ頭にねじ回しの一端と嵌
    合する溝を形成したことを特徴とする請求項1及び2の
    いずれか一つに記載のねじ装置。
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