JP3169730B2 - ねじ材に対する板状材の固定方法および固定構造 - Google Patents
ねじ材に対する板状材の固定方法および固定構造Info
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- JP3169730B2 JP3169730B2 JP04187393A JP4187393A JP3169730B2 JP 3169730 B2 JP3169730 B2 JP 3169730B2 JP 04187393 A JP04187393 A JP 04187393A JP 4187393 A JP4187393 A JP 4187393A JP 3169730 B2 JP3169730 B2 JP 3169730B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板状材を塑性変形させ
ることによりねじ材に対し板状材を固定する、ねじ材に
対する板状材の固定方法および固定構造に関する。
ることによりねじ材に対し板状材を固定する、ねじ材に
対する板状材の固定方法および固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平1−145411号は、図1〜6
に示されるような鍔付ボルト1およびそのボルト1の製
造方法を開示している。図1は雄ねじが形成される前の
ボルト軸3aを示しており、中間部に凸リング2を一体
的に設けられている。前記ボルト軸3aに固定されるべ
き鍔4は、最初は図2のように中心部に小孔5を設けら
れた平たい円板状とされているが、ボルト軸3aに固定
される前に、図3のように円錐状面を形成するように塑
性変形される。次に、図4のようにボルト軸3aを小孔
5に挿通した状態で鍔4をプレス加工により同図の一点
鎖線で示すように平たい状態に戻すと、鍔4の小孔5の
周縁部がボルト軸3aの外周面に食い込んで鍔4がボル
ト軸3aに固定される。しかる後に、図5のようにボル
ト軸3aに雄ねじ3bを形成することにより、鍔付ボル
ト1が完成する。
に示されるような鍔付ボルト1およびそのボルト1の製
造方法を開示している。図1は雄ねじが形成される前の
ボルト軸3aを示しており、中間部に凸リング2を一体
的に設けられている。前記ボルト軸3aに固定されるべ
き鍔4は、最初は図2のように中心部に小孔5を設けら
れた平たい円板状とされているが、ボルト軸3aに固定
される前に、図3のように円錐状面を形成するように塑
性変形される。次に、図4のようにボルト軸3aを小孔
5に挿通した状態で鍔4をプレス加工により同図の一点
鎖線で示すように平たい状態に戻すと、鍔4の小孔5の
周縁部がボルト軸3aの外周面に食い込んで鍔4がボル
ト軸3aに固定される。しかる後に、図5のようにボル
ト軸3aに雄ねじ3bを形成することにより、鍔付ボル
ト1が完成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の鍔付ボルト
1およびそのボルト1の製造方法においては、ボルト軸
3aに鍔4を固定した後、ボルト軸3aに雄ねじ3bを
形成するので、雄ねじ3bを形成する際に鍔4が邪魔に
なるという問題があった。
1およびそのボルト1の製造方法においては、ボルト軸
3aに鍔4を固定した後、ボルト軸3aに雄ねじ3bを
形成するので、雄ねじ3bを形成する際に鍔4が邪魔に
なるという問題があった。
【0004】また、図2のように鍔4が平らな状態で小
孔5を明けた時点では、小孔5の周面が鍔4の軸線に対
し平行となっているが、図3のように鍔4を円錐状に湾
曲すると、図6の拡大断面図によく示されるように小孔
5の周面が鍔4の軸線4a(円錐状面の軸線)に対し傾
斜してしまうので、図4,5のように鍔5を平らな状態
に戻したときのボルト軸3aに対する小孔5の周縁部の
食い込みが弱くなるため、ボルト軸3aに対する鍔4の
固定強度が小さいという問題点もあった。
孔5を明けた時点では、小孔5の周面が鍔4の軸線に対
し平行となっているが、図3のように鍔4を円錐状に湾
曲すると、図6の拡大断面図によく示されるように小孔
5の周面が鍔4の軸線4a(円錐状面の軸線)に対し傾
斜してしまうので、図4,5のように鍔5を平らな状態
に戻したときのボルト軸3aに対する小孔5の周縁部の
食い込みが弱くなるため、ボルト軸3aに対する鍔4の
固定強度が小さいという問題点もあった。
【0005】また、このように固定強度が小さい反面、
一旦、鍔4をプレス加工により平たい状態に戻してボル
ト軸3aに鍔4を固定すると、その後、種々の事情によ
りボルト軸3aから鍔4を取り外す必要が生じたとき、
その取り外しは困難であるという問題があった。
一旦、鍔4をプレス加工により平たい状態に戻してボル
ト軸3aに鍔4を固定すると、その後、種々の事情によ
りボルト軸3aから鍔4を取り外す必要が生じたとき、
その取り外しは困難であるという問題があった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、本発明の一つの目的は、ねじ材に雄ねじを形
成する際に板状材が邪魔になることがないねじ材に対す
る板状材の固定構造および固定方法を提供することにあ
る。
たもので、本発明の一つの目的は、ねじ材に雄ねじを形
成する際に板状材が邪魔になることがないねじ材に対す
る板状材の固定構造および固定方法を提供することにあ
る。
【0007】本発明の他の目的は、一旦固定後も、必要
が生じたときは、比較的に容易にねじ材から板状材を取
り外すことができるねじ材に対する板状材の固定構造お
よび固定方法を提供することにある。
が生じたときは、比較的に容易にねじ材から板状材を取
り外すことができるねじ材に対する板状材の固定構造お
よび固定方法を提供することにある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、ねじ材に対す
る板状材の回転方向以外の固定強度を大きくすることが
できるねじ材に対する板状材の固定構造および固定方法
を提供することにある。
る板状材の回転方向以外の固定強度を大きくすることが
できるねじ材に対する板状材の固定構造および固定方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明による
ねじ材に対する板状材の固定方法は、 少くとも一部に軸
状部分を備え、この軸状部分の外周に雄ねじ部とこの雄
ねじ 部に隣接して該軸状部分の周方向に延びる溝部とを
設けられたねじ材と、円錐状面を形成するとともにこの
円錐状面の中央部を貫通する穴を備えた板状材とを用意
し、前記ねじ材の前記軸状部分を前記穴に挿通し、前記
穴の周縁部を前記溝部に位置合わせした状態で前記円錐
状面を平面状に変形して前記穴の周縁部を前記溝部に食
い込ませることにより、前記板状材で前記ねじ材をかし
めるものである。
ねじ材に対する板状材の固定方法は、 少くとも一部に軸
状部分を備え、この軸状部分の外周に雄ねじ部とこの雄
ねじ 部に隣接して該軸状部分の周方向に延びる溝部とを
設けられたねじ材と、円錐状面を形成するとともにこの
円錐状面の中央部を貫通する穴を備えた板状材とを用意
し、前記ねじ材の前記軸状部分を前記穴に挿通し、前記
穴の周縁部を前記溝部に位置合わせした状態で前記円錐
状面を平面状に変形して前記穴の周縁部を前記溝部に食
い込ませることにより、前記板状材で前記ねじ材をかし
めるものである。
【0010】請求項2の本発明によるねじ材に対する板
状材の固定方法は、 少くとも一部に軸状部分を備え、
この軸状部分の外周に雄ねじ部とこの雄ねじ部に隣接し
て該軸状部分の周方向に延びる溝部とを設けられたねじ
材を用意する一方、板状材を変形して該板状材に円錐状
面を形成させた後、この円錐状面の中央部を貫通する穴
を該穴の周面が前記円錐状面の軸線に対し平行となるよ
うに明け、しかる後に前記ねじ材の前記軸状部分を前記
穴に挿通し、前記穴の周縁部を前記溝部に位置合わせし
た状態で前記円錐状面を平面状に変形して前記穴の周縁
部を前記溝部に食い込ませることにより、前記板状材で
前記ねじ材をかしめるものである。
状材の固定方法は、 少くとも一部に軸状部分を備え、
この軸状部分の外周に雄ねじ部とこの雄ねじ部に隣接し
て該軸状部分の周方向に延びる溝部とを設けられたねじ
材を用意する一方、板状材を変形して該板状材に円錐状
面を形成させた後、この円錐状面の中央部を貫通する穴
を該穴の周面が前記円錐状面の軸線に対し平行となるよ
うに明け、しかる後に前記ねじ材の前記軸状部分を前記
穴に挿通し、前記穴の周縁部を前記溝部に位置合わせし
た状態で前記円錐状面を平面状に変形して前記穴の周縁
部を前記溝部に食い込ませることにより、前記板状材で
前記ねじ材をかしめるものである。
【0011】また、請求項3の本発明によるねじ材に対
する板状材の固定構造は、本発明によるねじ材に対する
板状材の固定構造は、 少くとも一部に軸状部分を備え、
この軸状部分の外周に雄ねじ部とこの雄ねじ部に隣接し
て該軸状部分の周方向に延びる溝部とを設けられたねじ
材と、板状材とを有してなり、前記板状材は円錐状面を
形成するように変形されるとともにこの円錐状面の中央
部を貫通する穴を設けられた後、前記ねじ材の前記軸状
部分を前記穴に挿通され、前記穴の周縁部を前記溝部に
位置合わせされた状態で前記円錐状面を平面状に変形さ
れることにより、前記穴の周縁部を前記溝部に食い込ま
せて前記ねじ材をかしめているものである。
する板状材の固定構造は、本発明によるねじ材に対する
板状材の固定構造は、 少くとも一部に軸状部分を備え、
この軸状部分の外周に雄ねじ部とこの雄ねじ部に隣接し
て該軸状部分の周方向に延びる溝部とを設けられたねじ
材と、板状材とを有してなり、前記板状材は円錐状面を
形成するように変形されるとともにこの円錐状面の中央
部を貫通する穴を設けられた後、前記ねじ材の前記軸状
部分を前記穴に挿通され、前記穴の周縁部を前記溝部に
位置合わせされた状態で前記円錐状面を平面状に変形さ
れることにより、前記穴の周縁部を前記溝部に食い込ま
せて前記ねじ材をかしめているものである。
【0012】さらに、請求項4の本発明によるねじ材に
対する板状材の固定構造は、少くとも一部に軸状部分を
備え、この軸状部分の外周に雄ねじ部とこの雄ねじ部に
隣接して該軸状部分の周方向に延びる溝部とを設けられ
たねじ材と、板状材とを有してなり、前記板状材は円錐
状面を形成するように変形された後、この円錐状面の中
央部を貫通する穴を該穴の周面が前記円錐状面の軸線に
対し平行となるように明けられ、しかる後に前記ねじ材
の前記軸状部分を前記穴に挿通され、前記穴の周縁部を
前記溝部に位置合わせされた状態で前記円錐状面を平面
状に変形されることにより、前記穴の周縁部を前記溝部
に食い込ませて前記ねじ材をかしめているものである。
対する板状材の固定構造は、少くとも一部に軸状部分を
備え、この軸状部分の外周に雄ねじ部とこの雄ねじ部に
隣接して該軸状部分の周方向に延びる溝部とを設けられ
たねじ材と、板状材とを有してなり、前記板状材は円錐
状面を形成するように変形された後、この円錐状面の中
央部を貫通する穴を該穴の周面が前記円錐状面の軸線に
対し平行となるように明けられ、しかる後に前記ねじ材
の前記軸状部分を前記穴に挿通され、前記穴の周縁部を
前記溝部に位置合わせされた状態で前記円錐状面を平面
状に変形されることにより、前記穴の周縁部を前記溝部
に食い込ませて前記ねじ材をかしめているものである。
【0013】
【作用】請求項1〜4の本発明においては、板状材がね
じ材に固定される前に、予めねじ材に雄ねじ部を形成し
ておくので、ねじ材に雄ねじを形成する際に板状材が邪
魔になることがない。
じ材に固定される前に、予めねじ材に雄ねじ部を形成し
ておくので、ねじ材に雄ねじを形成する際に板状材が邪
魔になることがない。
【0014】また、請求項1〜4の本発明においては、
ねじ材の雄ねじ部に隣接して溝部が設けられているの
で、板状材の円錐状面を平面状に変形して穴の周縁部を
溝部に食い込ませたとき、該穴の周縁部の一部が雄ねじ
部のうちの溝部に隣接する部分にはみ出してきてかみ合
い、該部分にきつく螺合している状態となる。したがっ
て、板状材の円錐状面を平面状に変形してねじ材に対し
板状材を固定した後も、ある程度大きな力を作用してね
じ材に対し板状材を前記螺合の緩み方向に回転すると、
セルフタッピング作用が生じ、雄ねじ部が板状材の穴の
周縁部のうちの該雄ねじ部に螺合していなかった部分に
も雌ねじを切って行くため、ねじ材を板状材から回転し
ながら抜き出すことができる。これにより、一旦固定後
も、必要が生じたときは、比較的に容易にねじ材から板
状材を取り外すことができる。
ねじ材の雄ねじ部に隣接して溝部が設けられているの
で、板状材の円錐状面を平面状に変形して穴の周縁部を
溝部に食い込ませたとき、該穴の周縁部の一部が雄ねじ
部のうちの溝部に隣接する部分にはみ出してきてかみ合
い、該部分にきつく螺合している状態となる。したがっ
て、板状材の円錐状面を平面状に変形してねじ材に対し
板状材を固定した後も、ある程度大きな力を作用してね
じ材に対し板状材を前記螺合の緩み方向に回転すると、
セルフタッピング作用が生じ、雄ねじ部が板状材の穴の
周縁部のうちの該雄ねじ部に螺合していなかった部分に
も雌ねじを切って行くため、ねじ材を板状材から回転し
ながら抜き出すことができる。これにより、一旦固定後
も、必要が生じたときは、比較的に容易にねじ材から板
状材を取り外すことができる。
【0015】また、請求項2,4の本発明においては、
板状材を変形して該板状材に円錐状面を形成させた後、
板状材に穴を明けるので、この穴の周面を容易に前記円
錐状面の軸線に対し平行とすることができる。そして、
このように穴の周面を前記円錐状面の軸線に対し平行と
すると、前記円錐状面を平面状に変形して穴の周縁部を
溝部に食い込ませたとき、溝部に対する穴の周縁部の食
い込みが強くなるため、ねじ材に対する板状材の回転方
向以外の固定強度を大きくすることができる。
板状材を変形して該板状材に円錐状面を形成させた後、
板状材に穴を明けるので、この穴の周面を容易に前記円
錐状面の軸線に対し平行とすることができる。そして、
このように穴の周面を前記円錐状面の軸線に対し平行と
すると、前記円錐状面を平面状に変形して穴の周縁部を
溝部に食い込ませたとき、溝部に対する穴の周縁部の食
い込みが強くなるため、ねじ材に対する板状材の回転方
向以外の固定強度を大きくすることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
説明する。図7〜13は、本発明の一実施例を示す。図
7は本実施例におけるねじ材11を示しており、全体に
軸状をなしている(なお、本発明におけるねじ材は、本
実施例のように全体が軸状をなしておらず、一部のみが
軸状をなしていてもよい)。前記ねじ材11は、その軸
方向中間部につば状部12を一体的に設けられており、
このつば状部12はねじ材11の軸線方向に対して垂直
方向に広がっている。前記ねじ材11のつば状部12よ
り一端側の部分の外周には、大径雄ねじ部13が形成さ
れる一方、ねじ材11のつば状部12より他端側の部分
の外周には、大径雄ねじ部13より径が小さい小径雄ね
じ部14が形成されている。そして、前記ねじ材11の
つば状部12と小径雄ねじ部14との間の部分の外周に
は、円周方向に一周して延びる溝部15が小径雄ねじ部
14に隣接して設けられている。
説明する。図7〜13は、本発明の一実施例を示す。図
7は本実施例におけるねじ材11を示しており、全体に
軸状をなしている(なお、本発明におけるねじ材は、本
実施例のように全体が軸状をなしておらず、一部のみが
軸状をなしていてもよい)。前記ねじ材11は、その軸
方向中間部につば状部12を一体的に設けられており、
このつば状部12はねじ材11の軸線方向に対して垂直
方向に広がっている。前記ねじ材11のつば状部12よ
り一端側の部分の外周には、大径雄ねじ部13が形成さ
れる一方、ねじ材11のつば状部12より他端側の部分
の外周には、大径雄ねじ部13より径が小さい小径雄ね
じ部14が形成されている。そして、前記ねじ材11の
つば状部12と小径雄ねじ部14との間の部分の外周に
は、円周方向に一周して延びる溝部15が小径雄ねじ部
14に隣接して設けられている。
【0017】前記ねじ材11に固定されるべき板状材1
6は、最初は図8のように平たい円板状となっている
が、次に従来公知のプレス加工法によって絞り加工され
ることにより、図9のようにその中央部に円錐状面17
を形成される。なお、本明細書において「円錐状面」と
は、幾何学的に純粋な円錐面のみならず、例えばドーム
面のようなそれに類似して機能的に同一の役割を果す形
状をも含むものとする。また、本実施例では、板状材1
6の一部のみが円錐状面17を形成するように板状材1
6を変形しているが、板状材16全体が円錐状面17を
形成するように変形してもよい。
6は、最初は図8のように平たい円板状となっている
が、次に従来公知のプレス加工法によって絞り加工され
ることにより、図9のようにその中央部に円錐状面17
を形成される。なお、本明細書において「円錐状面」と
は、幾何学的に純粋な円錐面のみならず、例えばドーム
面のようなそれに類似して機能的に同一の役割を果す形
状をも含むものとする。また、本実施例では、板状材1
6の一部のみが円錐状面17を形成するように板状材1
6を変形しているが、板状材16全体が円錐状面17を
形成するように変形してもよい。
【0018】次に、図10のように円錐状面17の中央
部を該円錐状面17の軸線方向に貫通する穴18をプレ
ス加工等により明ける。ここで、図11の拡大断面図に
示されるように、この穴18の周面18aは円錐状面1
7の軸線17aに対し平行となるようにする。
部を該円錐状面17の軸線方向に貫通する穴18をプレ
ス加工等により明ける。ここで、図11の拡大断面図に
示されるように、この穴18の周面18aは円錐状面1
7の軸線17aに対し平行となるようにする。
【0019】図12には、板状材16とねじ材11との
固定作業に用いるプレス上型19および下型20が示さ
れており、プレス上型19には、ねじ材11の小径雄ね
じ部14を収容するための型穴21が設けられている。
また、このプレス上型19の下面19aは水平面とされ
ている。他方、プレス下型20には、ねじ材11の大径
雄ねじ部13およびつば状部12を収容するための型穴
22が設けられている。また、このプレス下型20の上
面20aは水平面とされている。
固定作業に用いるプレス上型19および下型20が示さ
れており、プレス上型19には、ねじ材11の小径雄ね
じ部14を収容するための型穴21が設けられている。
また、このプレス上型19の下面19aは水平面とされ
ている。他方、プレス下型20には、ねじ材11の大径
雄ねじ部13およびつば状部12を収容するための型穴
22が設けられている。また、このプレス下型20の上
面20aは水平面とされている。
【0020】次に、図12のように前記ねじ材11を板
状材16の穴18に挿通し、つば状部12を板状材16
の穴18の部分に当接させることにより、穴18の周縁
部を溝部15に位置合わせした状態で、プレス下型20
の型穴22にねじ材11の大径雄ねじ部13およびつば
状部12を嵌合し、プレス下型20の上面20aとつば
状部12の上面とが同一平面に位置するようにする。し
かる後に、プレス上型19を下降させると、板状材16
がプレス上型19の下面19aとプレス下型20の上面
20aとの間に挟まれることにより、同図の一点鎖線で
示されるように、板状材16の円錐状面17部分が平面
状に戻される。そして、このとき、穴18の径が小さく
なり、この穴18の周縁部が溝部15に食い込むことに
より、板状材16でねじ材11がかしめられ、ねじ材1
1に対して板状材16が固定される。
状材16の穴18に挿通し、つば状部12を板状材16
の穴18の部分に当接させることにより、穴18の周縁
部を溝部15に位置合わせした状態で、プレス下型20
の型穴22にねじ材11の大径雄ねじ部13およびつば
状部12を嵌合し、プレス下型20の上面20aとつば
状部12の上面とが同一平面に位置するようにする。し
かる後に、プレス上型19を下降させると、板状材16
がプレス上型19の下面19aとプレス下型20の上面
20aとの間に挟まれることにより、同図の一点鎖線で
示されるように、板状材16の円錐状面17部分が平面
状に戻される。そして、このとき、穴18の径が小さく
なり、この穴18の周縁部が溝部15に食い込むことに
より、板状材16でねじ材11がかしめられ、ねじ材1
1に対して板状材16が固定される。
【0021】このような固定方法および固定構造によれ
ば、板状材16をねじ材11に固定する前に、ねじ材1
1に雄ねじ部13,14を形成しておくので、ねじ材1
1に雄ねじ部13,14を形成する際に板状材16が邪
魔になることがない。
ば、板状材16をねじ材11に固定する前に、ねじ材1
1に雄ねじ部13,14を形成しておくので、ねじ材1
1に雄ねじ部13,14を形成する際に板状材16が邪
魔になることがない。
【0022】また、ねじ材11の小径雄ねじ部14に隣
接して溝部15が設けられているので、板状材16の円
錐状面17を平面状に変形して穴18の周縁部を溝部1
5に食い込ませたとき、該穴18の周縁部の一部が小径
雄ねじ部14のうちの溝部15に隣接する部分にはみ出
してきてかみ合い、該部分にきつく螺合している状態 と
なる。したがって、板状材16の円錐状面17を平面状
に変形してねじ材11に対し板状材16を固定した後
も、ある程度大きな力を作用してねじ材11に対し板状
材16を前記螺合の緩み方向に回転すると、セルフタッ
ピング作用が生じ、小径雄ねじ部14が板状材16の穴
18の周縁部のうちの該雄ねじ部14に螺合していなか
った部分にも雌ねじを切って行くため、ねじ材11を板
状材16から回転しながら抜き出すことができる。これ
により、一旦固定後も、必要が生じたときは、比較的に
容易にねじ材11から板状材16を取り外すことができ
る。
接して溝部15が設けられているので、板状材16の円
錐状面17を平面状に変形して穴18の周縁部を溝部1
5に食い込ませたとき、該穴18の周縁部の一部が小径
雄ねじ部14のうちの溝部15に隣接する部分にはみ出
してきてかみ合い、該部分にきつく螺合している状態 と
なる。したがって、板状材16の円錐状面17を平面状
に変形してねじ材11に対し板状材16を固定した後
も、ある程度大きな力を作用してねじ材11に対し板状
材16を前記螺合の緩み方向に回転すると、セルフタッ
ピング作用が生じ、小径雄ねじ部14が板状材16の穴
18の周縁部のうちの該雄ねじ部14に螺合していなか
った部分にも雌ねじを切って行くため、ねじ材11を板
状材16から回転しながら抜き出すことができる。これ
により、一旦固定後も、必要が生じたときは、比較的に
容易にねじ材11から板状材16を取り外すことができ
る。
【0023】また、本実施例では、板状材16を変形し
て該板状材16に円錐状面17を形成させた後、板状材
16に穴18を明けるので、この穴18の周面18aを
容易に前記円錐状面17の軸線に対し平行とすることが
できる。そして、このように穴18の周面18aを円錐
状面17の軸線17aに対し平行とすると、円錐状面1
7を平面状に戻して穴18の周縁部を溝部15に食い込
ませたとき、前記従来の図6の場合のように穴5の周面
5aが傾斜している場合より、溝部15に対する穴18
の周縁部の食い込みが強くなるため、ねじ材11に対す
る板状材16の回転方向以外の固定強度を大きくするこ
とができる。
て該板状材16に円錐状面17を形成させた後、板状材
16に穴18を明けるので、この穴18の周面18aを
容易に前記円錐状面17の軸線に対し平行とすることが
できる。そして、このように穴18の周面18aを円錐
状面17の軸線17aに対し平行とすると、円錐状面1
7を平面状に戻して穴18の周縁部を溝部15に食い込
ませたとき、前記従来の図6の場合のように穴5の周面
5aが傾斜している場合より、溝部15に対する穴18
の周縁部の食い込みが強くなるため、ねじ材11に対す
る板状材16の回転方向以外の固定強度を大きくするこ
とができる。
【0024】
【発明の効果】以上のように請求項1〜4の本発明によ
れば、ねじ材に雄ねじを形成する際に板状材が邪魔にな
ることがないとともに、一旦固定後も、必要が生じたと
きは、比較的に容易にねじ材11から板状材16を取り
外すことができる。
れば、ねじ材に雄ねじを形成する際に板状材が邪魔にな
ることがないとともに、一旦固定後も、必要が生じたと
きは、比較的に容易にねじ材11から板状材16を取り
外すことができる。
【0025】また、請求項2,4の本発明によれば、ね
じ材に対する板状材の回転方向以外の固定強度を大きく
することができる等の優れた効果を得られる。
じ材に対する板状材の回転方向以外の固定強度を大きく
することができる等の優れた効果を得られる。
【図1】従来の鍔付ボルトの製造方法におけるボルト軸
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図2】前記従来の鍔付ボルトの製造方法における鍔の
最初の状態を示す断面図である。
最初の状態を示す断面図である。
【図3】前記従来の鍔付ボルトの製造方法において鍔を
円錐状面を形成するように変形した状態を示す断面図で
ある。
円錐状面を形成するように変形した状態を示す断面図で
ある。
【図4】前記従来の鍔付ボルトの製造方法において鍔を
平らな状態に戻すプレス作業を示す断面図である。
平らな状態に戻すプレス作業を示す断面図である。
【図5】前記従来の鍔付ボルトの製造方法における鍔付
ボルトの完成品を示す断面図である。
ボルトの完成品を示す断面図である。
【図6】図3における小孔の周縁部を示す拡大断面図で
ある。
ある。
【図7】本発明によるねじ材に対する板状材の固定方法
および固定構造の一実施例におけるねじ材を示す正面図
である。
および固定構造の一実施例におけるねじ材を示す正面図
である。
【図8】前記実施例における板状材の最初の状態を示す
正面図である。
正面図である。
【図9】前記板状材を円錐状面を形成するように変形し
た状態を示す断面図である。
た状態を示す断面図である。
【図10】前記板状材に穴を明けた状態を示す断面図で
ある。
ある。
【図11】図10における穴の周縁部を示す拡大断面図
である。
である。
【図12】前記板状材の円錐状面を平面状に戻すプレス
作業を示す断面図である。
作業を示す断面図である。
【図13】前記実施例においてねじ材に対する板状材の
固定作業が完了した状態を示す断面図である。
固定作業が完了した状態を示す断面図である。
11 ねじ材 13 大径雄ねじ部 14 小径雄ねじ部 15 溝部 16 板状材 17 円錐状面 17a 円錐状面の軸線 18 穴 18a 穴の周面
Claims (4)
- 【請求項1】 少くとも一部に軸状部分を備え、この軸
状部分の外周に雄ねじ部とこの雄ねじ部に隣接して該軸
状部分の周方向に延びる溝部とを設けられたねじ材と、
円錐状面を形成するとともにこの円錐状面の中央部を貫
通する穴を備えた板状材とを用意し、 前記ねじ材の前記軸状部分を前記穴に挿通し、前記穴の
周縁部を前記溝部に位置合わせした状態で前記円錐状面
を平面状に変形して前記穴の周縁部を前記溝部に食い込
ませることにより、前記板状材で前記ねじ材をかしめる
ことを特徴とするねじ材に対する板状材の固定方法。 - 【請求項2】 少くとも一部に軸状部分を備え、この軸
状部分の外周に雄ねじ部とこの雄ねじ部に隣接して該軸
状部分の周方向に延びる溝部とを設けられたねじ材を用
意する一方、 板状材を変形して該板状材に円錐状面を
形成させた後、この円錐状面の中央部を貫通する穴を該
穴の周面が前記円錐状面の軸線に対し平行となるように
明け、しかる後に前記ねじ材の前記軸状部分を前記穴に
挿通し、前記穴の周縁部を前記溝部に位置合わせした状
態で前記円錐状面を平面状に変形して前記穴の周縁部を
前記溝部に食い込ませることにより、前記板状材で前記
ねじ材をかしめることを特徴とするねじ材に対する板状
材の固定方法。 - 【請求項3】 少くとも一部に軸状部分を備え、この軸
状部分の外周に雄ねじ部とこの雄ねじ部に隣接して該軸
状部分の周方向に延びる溝部とを設けられたねじ材と、
板状材とを有してなり、 前記板状材は円錐状面を形成するように変形されるとと
もにこの円錐状面の中央部を貫通する穴を設けられた
後、前記ねじ材の前記軸状部分を前記穴に挿通され、前
記穴の周縁部を前記溝部に位置合わせされた状態で前記
円錐状面を平面状に変形されることにより、前記穴の周
縁部を前記溝部に食い込ませて前記ねじ材をかしめてい
ることを特徴とするねじ材に対する板状材の固定構造。 - 【請求項4】 少くとも一部に軸状部分を備え、この軸
状部分の外周に雄ねじ部とこの雄ねじ部に隣接して該軸
状部分の周方向に延びる溝部とを設けられたねじ材と、
板状材とを有してなり、 前記板状材は円錐状面を形成するように変形された後、
この円錐状面の中央部を貫通する穴を該穴の周面が前記
円錐状面の軸線に対し平行となるように明けられ、しか
る後に前記ねじ材の前記軸状部分を前記穴に挿通され、
前記穴の周縁部を前記溝部に位置合わせされた状態で前
記円錐状面を平面状に変形されることにより、前記穴の
周縁部を前記溝部に食い込ませて前記ねじ材をかしめて
いることを特徴とするねじ材に対する板状材の固定構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04187393A JP3169730B2 (ja) | 1993-02-06 | 1993-02-06 | ねじ材に対する板状材の固定方法および固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04187393A JP3169730B2 (ja) | 1993-02-06 | 1993-02-06 | ねじ材に対する板状材の固定方法および固定構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06226376A JPH06226376A (ja) | 1994-08-16 |
JP3169730B2 true JP3169730B2 (ja) | 2001-05-28 |
Family
ID=12620389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04187393A Expired - Lifetime JP3169730B2 (ja) | 1993-02-06 | 1993-02-06 | ねじ材に対する板状材の固定方法および固定構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3169730B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10118973A1 (de) * | 2001-04-18 | 2002-10-24 | Profil Verbindungstechnik Gmbh | Verfahren zum Anbringen eines Funktionselements in Form eines Gewindestifts in ein Blechteil |
JP4917989B2 (ja) * | 2007-08-06 | 2012-04-18 | ナブテスコ株式会社 | ディスクパッド |
-
1993
- 1993-02-06 JP JP04187393A patent/JP3169730B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06226376A (ja) | 1994-08-16 |
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