JPH0868867A - 時計用受足とその製造方法 - Google Patents

時計用受足とその製造方法

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JPH0868867A
JPH0868867A JP20394694A JP20394694A JPH0868867A JP H0868867 A JPH0868867 A JP H0868867A JP 20394694 A JP20394694 A JP 20394694A JP 20394694 A JP20394694 A JP 20394694A JP H0868867 A JPH0868867 A JP H0868867A
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Tetsuya Yazaki
哲哉 矢▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 時計の基枠と部品とを固定するために固定ネ
ジが螺入される受足において、迅速かつ低コストで製造
でき、用途に適した材質を備えた受足を得る。 【構成】 鍛造加工により受足の形状を成形し、その
後、所定の温度で焼鈍処理を施して、所定硬度を備えた
受足を製造する。多段階の鍛造工程により受足の硬度は
次第に上昇するが、焼鈍処理により受足をタッピングに
適した硬度に調整することができる。製造された受足2
は時計の基枠1の取付孔11に圧入され、押さえ板4を
介在させた状態で、セルフタッピングネジ3によりタッ
ピングされながら締結される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は時計用受足とその製造方
法に係り、特に、時計のムーブメントの基枠に対して時
計の各種部品を固定するための固定ネジに螺合するよう
に構成された時計用受足に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、時計のムーブメントは、基枠と、
この基枠上に配置されたステッピングモータ、歯車、水
晶振動子、電池、及びこれらを固定するための押さえ板
等の各種部品とを有し、基枠にこれらの部品をカシメ、
フック、ネジ止め等により固定するようになっている。
これらの固定方法のうち、ネジ止めは取り外しや再取付
けが自在であることから最も好都合である。
【0003】この場合、基枠上に各種部品を介在させた
状態で、基枠に直接形成したネジ穴若しくは基枠に取付
けた雌ネジに固定ネジ(雄ネジ)を螺入することによっ
て、固定ネジと基枠との間に部品を挟圧固定するように
している。しかし、この固定方法では、ネジ寸法が小さ
いこともあり、雄ネジと雌ネジとのネジピッチの相違や
ネジ径の不適合、あるいはピッチむらやネジ山不良等に
より組込み不良やネジ浮きが発生し、製品の歩留りが低
くなるという問題点がある。そこで、樹脂製の基枠に中
心穴を有するピン形状部を一体的に設け、このピン形状
部にセルフタッピングネジによりネジ立てを行いながら
同時に上記各種部品を固定する場合がある。この方法に
よれば、上述のネジ不良による問題点は発生しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の固定方法の樹脂製のピン形状部ではセルフタッピン
グネジの固定強度を充分に得ることができず、必然的に
ねじ込み長さが大きくなって、時計の小型化、薄型化に
反する結果となる。そこで、ピン形状部の代わりに基枠
とは別体の金属製の受足を形成し、この受足を基枠に取
付ける方法が考えられる。この方法によれば、金属製の
受足にセルフタッピングネジを適用するため、ねじ込み
長さを大きくとることなく確実に固定できる。この場
合、受足を切削により製造しようとすると、寸法が小さ
いために、形成時間と製造コストがかかるという問題点
がある。
【0005】そこで、本発明は上記問題点を解決するた
めになされたものであり、その課題は、迅速かつ低コス
トに製造できる金属製の受足を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明が講じた手段は、基枠に取付けられた状態で固
定ネジに螺合し、基枠上に部品を固定するように形成さ
れた時計用受足において、前記基枠に係合する鍔部と、
前記固定ネジによりネジ立てされるように形成された中
心孔とを鍛造工程により成形した後に焼鈍処理を施して
成る時計用受足である。
【0007】この場合に、前記鍔部の外縁には、前記基
枠に係合するローレットを形成することが好ましい。
【0008】また、前記中心孔における前記固定ネジの
螺入側の反対側を閉鎖することが好ましい。
【0009】次に、本発明に係る時計用受足の製造方法
としては、前記基枠に係合する鍔部と、前記固定ネジに
よりネジ立てされるように形成された中心孔とを鍛造加
工により成形する工程と、この成形物を焼鈍処理する工
程とを設けるものである。
【0010】
【作用】請求項1又は請求項4によれば、時計用受足の
形状を鍛造加工により成形し、その後、焼鈍処理を施し
て成ることにより、鍛造加工により迅速かつ低コストに
製造できるとともに、焼鈍処理によりセルフタッピング
に適した硬度に調整することができる。
【0011】請求項2によれば、時計用受足の鍔部にロ
ーレットを設けたので、基枠に対して確実かつ強固に固
定することができる。
【0012】請求項3によれば、時計用受足の中心孔を
閉鎖することによって、セルフタッピングネジによるタ
ッピング時に発生する削りクズを穴内に閉じ込めること
ができ、クズを外部に放出させることなく、時計の不
良、誤動作等を防止できる。
【0013】
【実施例】次に、図面を参照して本発明に係る実施例を
説明する。図1は、本実施例の受足を時計の基枠と部品
との固定に用いた状態を示すものである。基枠1に取付
孔11が形成され、この取付孔11に中心孔21を備え
た受足2が圧入されている。この受足2は、取付孔11
の下端部に形成されたザグリ部11aに対応する鍔部2
2を備え、この鍔部22の外縁にローレット22aが形
成されている。受足2を基枠1の取付孔11に圧入する
と、ローレット22aが基枠1に食い込み、受足2を基
枠1に固定するようになっている。
【0014】基枠1には、取付孔11の上方に位置する
通孔41を備えた押さえ板4が載置され、この押さえ板
4の上から、セルフタッピングネジ3が螺入されてい
る。セルフタッピングネジ3は、頭部31とネジ形成部
32とを備えている。セルフタッピングネジ3のネジ形
成部32は、回転しながら受足2の中心孔21内に挿入
され、中心孔21の内面上にネジを切りながら螺入さ
れ、押さえ部材4が基枠1上に固定されるように締付け
られる。
【0015】図2は、上記図1に示す受足2とは異なる
受足5を示す。この受足5は、受足2と同様に鍔部52
とローレット52aとを有するが、中心孔21の代わり
に底部側が閉鎖された丸穴51を備えている。この丸穴
51によれば、図1に示すセルフタッピングネジ3によ
り内面にネジが刻設される際に削りクズが発生しても、
クズは丸穴内に閉じ込められるため、外部に放出される
ことがないという利点がある。したがって、時計の組立
時にクズ等が混入して不良品となったり、誤動作の原因
となったりすることを防止できる。
【0016】図3は上記受足5を鍛造により成形する様
子を示すものである。まず、(a)に示すように、鍛造
用の断面円形のワイヤ材を切断して軸材100を形成
し、これを(b)に示すようにパンチa1とダイb1に
より鍛造して、周面にテーパ面101aを備えるととも
に、下端面から上方に穿設された丸穴101bを備えた
1次加工品101が成形される。さらに、1次加工品1
01は、そのままの姿勢でパンチa2,a3とダイb2
により鍛造加工を行い、(c)に示すように、鍔部の外
縁部にローレット102aを備え、下端部に開口した丸
穴102bを備えた2次加工品102が成形される。
【0017】上記鍛造加工では、図3の(a)、(b)
及び(c)に示す工程により受足5を成形しているが、
実際には各工程の前後に1又は複数の予備的な鍛造加工
工程を設けることにより、例えば6工程で製造して、加
工の容易性と材料特性の均質化及び安定化を図ってい
る。
【0018】このようにして鍛造工程により受足5の形
状が成形されるが、この鍛造により金属材料の硬度は大
幅に上昇する。例えば、ビッカース硬度HV=140程
度の鍛造用材料を用いた場合、上記鍛造工程終了後には
硬度が約HV=230程度まで上昇する。しかし、この
硬度ではセルフタッピングネジの締結に支障があるた
め、硬度を落とすために焼鈍処理を行う。この焼鈍処理
は、約350度で施される。図4には、金属材料として
JIS規格のC2600W−1/4H材を鍛造加工し焼
鈍処理した際の焼鈍特性を示す。この材質では350度
で焼鈍処理を行うことにより約HV=100程度まで硬
度を低下させることができ、この焼鈍処理により軟化さ
れた受足5は、セルフタッピングネジによりネジ固定す
るに適した硬度になる。
【0019】本実施例では、切削加工により形成する場
合と較べて大幅に製造時間を短縮することができ、ま
た、原材料をほぼ100%利用して製造することができ
るので、材料の無駄が殆どない。ちなみに、上記形状の
受足5を製造する場合、原材料の使用率は15%程度で
ある。したがって、従来よりも製造コストを低減するこ
とができる。また、図4に示すように、最後に焼鈍処理
を行うことによって、受足をタッピングに適した所望の
硬度に調整することができるので、セルフタッピングネ
ジの確実かつ容易な取付け固定を行うことができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果を奏する。
【0021】請求項1又は請求項4によれば、時計用受
足の形状を鍛造加工により成形し、その後、焼鈍処理を
施して成ることにより、鍛造加工により迅速かつ低コス
トに製造できるとともに、焼鈍処理によりセルフタッピ
ングに適した硬度に調整することができる。
【0022】請求項2によれば、時計用受足の鍔部にロ
ーレットを設けたので、基枠に対して確実かつ強固に固
定することができる。
【0023】請求項3によれば、時計用受足の中心孔を
閉鎖することによって、セルフタッピングネジによるタ
ッピング時に発生する削りクズを穴内に閉じ込めること
ができ、クズを外部に放出させることなく、時計の不
良、誤動作等を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る時計用受足の実施例を用いて基枠
と押さえ板とを固定した状態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る時計用受足の別の実施例を示す断
面図である。
【図3】本発明に係る時計用受足の鍛造工程を示す工程
図である。
【図4】本発明に係る時計用受足の焼鈍特性を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 基枠 2,5 受足 3 セルフタッピングネジ 4 押さえ板 21 中心孔 51 丸穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基枠に取付けられた状態で固定ネジに螺
    合し、基枠上に部品を固定するように形成された時計用
    受足において、 前記基枠に係合する鍔部と、前記固定ネジによりネジ立
    てされるように形成された中心孔とを鍛造工程により成
    形した後に焼鈍処理を施して成ることを特徴とする時計
    用受足。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記鍔部の外縁に
    は、前記基枠に係合するローレットが形成されているこ
    とを特徴とする時計用受足。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記中心孔は、前記
    固定ネジの螺入側の反対側が閉鎖されていることを特徴
    とする時計用受足。
  4. 【請求項4】 基枠に取付けられた状態で固定ネジに螺
    合し、基枠上に部品を固定するように形成された時計用
    受足の製造方法において、 前記基枠に係合する鍔部と、前記固定ネジによりネジ立
    てされるように形成された中心孔とを鍛造加工により成
    形する工程と、この成形物を焼鈍処理する工程とを有す
    ることを特徴とする時計用受足とその製造方法。
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