JPH0812794A - ポリウレタン発泡体の製造法 - Google Patents
ポリウレタン発泡体の製造法Info
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Abstract
体を短時間で脱型できる製造法を提供する。 【構成】 ポリイソシアネートと、ポリオール、触媒、
発泡剤、必要に応じて、架橋剤、内部離型剤、補強剤お
よびその他の助剤の混合物から、反応射出成形法によっ
て、密度が0.2〜0.8g/cm3の微小なセルを有
するポリウレタン発泡体を製造する方法において、発泡
剤が、ポリオール混合物100重量部当り0.4〜2重
量部の蟻酸であり、ポリオール混合物の水分含量が0.
4重量%以下であるポリウレタン発泡体の製造法。 【効果】 本発明の反応射出成形法によれば、高い生産
性で、表面状態の優れた低密度のポリウレタン発泡体を
製造できるとともに、第3級アミン触媒を増量したり、
中和剤を用いれば、成形機の寿命を延ばせるとともに、
原料の貯蔵安定性を向上することができる。
Description
g/cm3の微小なセルを有するポリウレタン発泡体
を、反応射出成形法によって、短時間で、効率よく製造
する方法に関するものであり、かかる微小なセルを有す
るポリウレタン発泡体は、自動車のバンパー、アームレ
スト、ハンドルなどに用いられる。さらに、この発泡体
は、自動車の内装トリム、例えばドアトリム、コンソー
ルのバックアップ材などにも用いられる。
ート、NCO基と反応性の水素を少なくとも2個含有す
る化合物(以下、ポリオールという。)、触媒などに、
フロン系炭化水素あるいはポリイソシアネートと反応し
て炭酸ガスを発生する水などを発泡剤として加え、これ
を密閉できる型に導入することによって製造される。原
料は、型内で泡化膨張後硬化して、ポリウレタン発泡体
として取出される。型は、反応温度を制御するため、熱
伝導性の高い素材で作られ、一般には、金属製の型(以
下、金型という。)や樹脂製の型が用いられる。得られ
る発泡体の密度は、その体積と型に導入されるポリウレ
タン原料の量によって決まるが、発泡体が均一な表面と
均一な密度分布を持つためには、オープン状態で発泡し
たとき(以下、フリー発泡という。)の密度の約1/2
以下になるように発泡剤が加えられる。
ーボン(以下、CFCという。)、なかでもトリクロロ
フルオロメタン(CFC−11)が主として使われてき
たが、近年、CFCが大気中のオゾン層を破壊すること
が判り、その使用の制限、禁止が進められている。大気
中のオゾン層を破壊する可能性の低いフロン系発泡剤と
してハイドロクロロフルオロカーボン(以下、HCFC
という。)、例えばジクロロトリフルオロエタン(HC
FC−123)やクロロジフルオロメタン(HCFC−
22)あるいはオゾン層を破壊しないフロン系発泡剤と
してハイドロフルオロカーボン(以下、HFCとい
う。)、例えばテトラフルオロエタン(HFC−134
a)の使用が検討されている。
壊しないフロン系発泡剤であるHFC−134aは、沸
点が−26.3℃で、常温での取扱いが困難であるのみ
ならず、コストを含めた供給問題も残されている。コス
トおよび環境問題の両面からは、水を使って発泡させる
水発泡が有利と考えられ、この検討が広く行なわれてい
る(特開平5−339338号公報)。
の軟質ポリウレタン発泡体の製造には、水発泡が主とし
て行なわれてきた(ポリウレタン樹脂ハンドブック/岩
田敬治編/日刊工業新聞社/178〜185頁参照)
が、密度が0.2〜0.8g/cm3の微小なセルを有
するポリウレタン発泡体を水発泡で製造する場合、水と
ポリイソシアネートから炭酸ガスを発生する泡化反応と
ポリイソシアネートとポリオールが反応する高分子化反
応のバランスを確実に調整する必要があり、ともすれ
ば、発泡体表面にピンホールが発生したり、発泡体の部
位による密度差が大きくなる傾向がある。
すると、泡化時に発泡圧力が高くなり、発泡体を型から
取出した後に、発泡体が膨らんだり、内部にワレが生じ
たり、発泡体中のエアーボイドが発泡体表面の変形を引
起したりする。
型までの時間を延ばさざるを得ないが、生産性の高さが
求められる反応射出成形法によるポリウレタン発泡体の
製造にとって大きな問題である。また、カルボン酸とポ
リイソシアネートは反応して炭酸ガスを発生することか
ら、カルボン酸、とくに蟻酸を用いることも考えられる
(特開昭58−29837号公報、特開平3−6431
2号公報、特開平3−134036号公報、特開平4−
126732号公報)が、多量の蟻酸の使用は、精度の
高い成形機を使う反応射出成形法にとって、とくに重要
な金属腐食の問題が生じ、必ずしも充分な製造法とはい
えない。
ねた結果、発泡剤として少量の蟻酸を用い、かつ水分含
量の低い原科を用いることによって、高い生産性で、表
面状態の優れた低密度のポリウレタン発泡体を製造する
ことができることを見出し、本発明を完成した。
ネートと、ポリオール、触媒、発泡剤、必要に応じて、
架橋剤、内部離型剤、補強剤およびその他の助剤の混合
物(以下、ポリオール混合物という。)から、反応射出
成形法によって、密度が0.2〜0.8g/cm3の微
小なセルを有するポリウレタン発泡体を製造する方法に
おいて、発泡剤が、ポリオール混合物100重量部当り
0.4〜2重量部の蟻酸であり、ポリオール混合物の水
分含量が0.4重量%以下であるポリウレタン発泡体の
製造法に関するものである。
しては、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニ
ルメタンジイソシアネートとその多核体との混合物、ト
ルエンジイソシアネート、トルエンジイソシアネートと
その多核体との混合物、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、これらのポリイソシ
アネートをウレタン変性したりカルボジイミド変性した
変性イソシアネート、これらの混合物などがある。
ル、ジエチレングリコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗
糖などの水酸基含有化合物、トリエタノールアミン、ジ
エタノールアミンなどのアミノ基や水酸基を含有する化
合物あるいはエチレンジアミン、ジアミノトルエンなど
のアミノ基含有化合物に、エチレンオキシド、プロピレ
ンオキシドなどのアルキレンオキシドを付加した分子中
に2〜6個の水酸基を含有し、平均水酸基当量が100
〜3000のポリエーテルポリオールあるいはこれらの
ポリエーテルポリオールにビニル化合物を重合したポリ
マーポリオールなどが用いられる。また、ポリカルボン
酸と低分子量の水酸基含有化合物を反応して得られるポ
リエステルポリオール、カプロラクトンを開環重合して
得たポリカーボネートポリオール、ポリエーテルボリオ
ールの水酸基をアミノ化し、あるいはポリエーテルポリ
オールのイソシアネートプレポリマーを加水分解して得
られるポリエーテルポリアミンであって、平均活性水素
当量が100〜3000のものであってもよい。
1,8−ジアザビシクロ−5,4,0−ウンデセン−
7、ジメチルアミノエタノール、テトラメチルエチレン
ジアミン、ジメチルベンジルアミン、テトラメチルヘキ
サメチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチ
ル)エーテルなどの第3級アミンや蟻酸、酢酸、プロピ
オン酸などのカルボン酸の第3級アミン塩やジブチル錫
ジラウレート、オクタン酸錫、ジブチル錫ジアセテート
などの有機金属化合物が用いられる。トリエチレンジア
ミン、1,8−ジアザビシクロ−5,4,0−ウンデセ
ン−7などの比較的強い第3級アミン触媒が好ましい。
リオール混合物100重量部当り、0.4〜2重量部で
ある。0.4重量部より少ないと、発泡が不充分とな
り、2重量部より多いと、ポリオール混合物の反応性が
遅くなり、脱型後に発泡体が膨らんだりする。低沸点の
炭化水素、フロン系発泡剤、窒素ガス、空気などを発泡
剤として部分的に併用してもよい。
は、あまり好ましいことではない。蟻酸発泡に対する水
発泡の度合が増えるに従い、発泡圧力が上昇し、短時間
の脱型に悪影響を及ぼす。けれども、補強剤の添加など
原料の取扱い上、水の混入は避け難い。また蟻酸も、1
0%程度の水を含んだもののほうが容易に取扱えること
から、水の混入を否定することはできないが、その量
は、ポリオール混合物の0.4重量%以下、好ましくは
0.2重量%以下でなければならない。0.4重量%よ
り多いと金属腐食が助長され、成形機の補修、部品の交
換などが多くなり、ポリウレタン発泡体の生産性がその
分低下する。
の多価アルコール、例えばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロール
プロパン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールや多価アミン、例えばジ
エチルトルエンジアミン、t−ブチルトルエンジアミ
ン、ジエチルジアミノベンゼン、トリエチルジアミノベ
ンゼン、テトラエチルジアミノジフェニルメタンなどが
必要に応じて用いられ、これらにアルキレンオキシドを
付加しポリエーテルポリオールなども用いられ、特公昭
54−17359号公報、特公平1−34527号公
報、特開昭57−74325号公報、特公昭63−47
726号公報などに記載されている。
とアミンの混合物(特公昭63−52056号公報)、
ポリシロキサンとイソシアネートの反応物(特公昭58
−1139号公報)、アミンと脂肪族カルボン酸の塩と
カルボン酸エステルの混合物(特公昭55−42091
号公報)、硬化ヒマシ油(特公平4−20925号公
報)、脂肪酸ポリエステルと低級アルキルアセトアセテ
ートのエステル交換生成物(特開平5−155969号
公報)などが必要に応じて用いられる。
のファイバー、例えばミルドグラスファイバー、ワラス
トナイトファイバー、プロセストミネラルファイバーあ
るいはフレーク、例えばマイカ、ガラスフレークなどで
あり、必要に応じて用いられる。またガラスマット、ガ
ラスクロスなどをあらかじめ型内にセットしておき、そ
の上でポリウレタン原料を導入して発泡体を得ることも
可能である。
シリコーン系整泡剤、界面活性剤、耐候剤、例えば酸化
防止剤、UV吸収剤、安定剤、例えば2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス[メチレン
3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]メタン、着色剤などが必
要に応じて用いられる。
の製造には、Hennecke社製の高圧発泡機、ポリ
ウレタンエンギジニアリング製のR−RIM用高圧発泡
機などの反応射出成形機が用いられるが、発泡剤とし
て、多量の蟻酸を用いると、金属、とくに軟鉄や構造用
鋼に対する金属腐食が問題になる。
れる原料の安定性を増すために、触媒として用いる第3
級アミンの使用量を増したり、モノエタノールアミン
(以下、MELAという。)、ジエタノールアミン(以
下、DELAという。)、トリエタノールアミン、N−
メチルエタノールアミンなどのアルカノールアミン、こ
れらのアルカノールアミンあるいはエチレンジアミン、
ジエチレントリアミンにエチレンオキシドやプロピレン
オキシドを付加したポリエーテルポリオールなどの活性
水素を含有する弱塩基を、中和剤として使用するのが好
ましい。第3級アミンの増量や中和剤の使用によって、
成形機中に貯蔵される原料、とくに蟻酸を含むポリオー
ル混合物のpHを5以上、好ましくは7以上にしておけ
ば、金属腐食の問題は解決され、成形機の寿命が延びる
とともに、原料の貯蔵安定性が向上する。
混合物を、反応射出成形法によって、型に導入すれば、
原料は、型内で泡化膨張後硬化して、ポリウレタン発泡
体を取出すことができる。
る。なお、部は重量部である。
を付加したOH価28mgKOH/gのポリエーテルポ
リオール(以下、ポリオールAという。)93部、エチ
レングリコール(以下、架橋剤Aという。)4部に、水
0.3部、98%蟻酸0.6部およびトリエチレンジア
ミンの33%ジプロピレングリコール溶液(以下、触媒
Aという。)1.5部をよく混合したポリオール混合物
と、10%の多核体を含むジフェニルメタンジイソシア
ネートをグリセリンにプロピレンオキシドとエチレンオ
キシドとを付加したOH価28mgKOH/gのポリエ
ーテルポリオールでウレタン変性したNCO基含有量1
7%の変性イソシアネート(以下、イソシアネートAと
いう。)とをそれぞれ20kgづつ準備した。
トA64.8gを、20℃に調整した紙コップに入れ、
2000rpmのラボミキサーで10秒間撹拌し、反応
性とフリー発泡密度を調べた。
ke社製:HK−100)のタンクに投入し、ポリオー
ル混合物とイソシアネートAを、混合比率(重量比)1
00:64.8、吐出量200g/秒、混合圧力180
kg/cm2、注入時間6.4秒で、50℃に調整した
幅30cm、長さ30cm、厚さ35mmの鉄製の金型
に、注入した。
その物性を測定した。結果を第1表と第2表に示す。
に、実施例1と同じ高圧発泡機を取付け、ポリオールA
93部、架橋剤A7.5部、98%蟻酸0.45部、触
媒A1.5部およびジブチル錫ジラウレート(以下、触
媒Cという。)0.05部をよく混合したポリオール混
合物20kgを準備した。次に15%の多核体を含むジ
フェニルメタンジイソシアネートと28%のウレトンイ
ミンを含むジフェニルメタンジイソシアネートを80:
20で混合し、これをグリセリンにプロピレンオキシド
とエチレンオキシドとを付加したOH価28mgKOH
/gのポリエーテルポリオールでウレタン変性したNC
O基含有量22.5%の変性イソシアネート(以下、イ
ソシアネートBという。)を20kg準備した。
ある以外は実施例1と同様にして、ハンドミキシングに
より反応性をチェックした後、残りの原料を、実施例1
と同じ高圧発泡機のタンクに投入した。金型に鉄製の心
材をセットした後、ポリオール混合物とイソシアネート
Bの混合比率(重量比)を100:61.9とした以外
は実施例1と同様にして、注入時間3.5秒で発泡体を
製造した。
取出した。発泡体には、流れ端部も含めなんら異常はみ
られなかった。発泡体をナイフで切出し、密度を測定し
たところ、0.6g/cm3であった。その後、注入時
間を3秒に短縮し、同じく30秒で脱型して570gの
発泡体を得た。発泡体には、流れ端部も含めなんら異常
はみられなかった。結果を第5表と第6表に示す。
部、98%蟻酸0.55部、触媒A1.5部および触媒
C0.05部をよく混合したポリオール混合物20kg
を準備した。混合比率(重量比)が100:62.2で
ある以外は実施例1と同様にして、ハンドミキシングに
より反応性をチェックした後、残りの原料を、実施例1
と同じ高圧発泡機のタンクに投入した。ついで、ポリオ
ール混合物とイソシアネートBの混合比率(重量比)を
100:62.2とした以外は実施例2と同様にして、
注入時間3.5秒で発泡体を製造した。
取出した。発泡体には、流れ端部も含めなんら異常はみ
られなかった。発泡体をナイフで切出し、密度を測定し
たところ、0.65g/cm3であった。結果を第5表
と第6表に示す。
例3と同様にして、ポリオール混合物20kgを準備し
た。混合比率(重量比)が100:64.4である以外
は実施例1と同様にして、ハンドミキシングにより反応
性をチェックした後、残りの原料を、実施例1と同じ高
圧発泡機のタンクに投入した。ついで、ポリオール混合
物とイソシアネートBの混合比率(重量比)を100:
64.4とした以外は実施例2と同様にして、注入時間
3.5秒で発泡体を製造した。
取出した。発泡体には、流れ端部も含めなんら異常はみ
られなかった。発泡体をナイフで切出し、密度を測定し
たところ、0.65g/cm3であった。結果を第7表
と第8表に示す。
を付加したOH価35mgKOH/gのポリエーテルポ
リオール(以下、ポリオールBという。)40部、トリ
メチロールプロパンにプロピレンオキシドとエチレンオ
キシドとを付加したOH価880mgKOH/gのポリ
エーテルポリオール(以下、架橋剤Bという。)60
部、98%蟻酸1部、触媒A1.5部および触媒C0.
05部をよく混合し、これに日東紡績社製ミルドガラス
ファイバーFESS−010−0413を43.3部加
えて撹拌したポリオール混合物と40%の多核体を含む
NCO基含有量31%のジフェニルメタンジイソシアネ
ート(以下、イソシアネートCという。)とをそれぞれ
30kgづつ準備した。
リウレタンエンジニアリング社製:MC−104R)の
タンクに投入し、混合比率(重量比)100対98、吐
出量200g/秒、混合圧力180kg/cm2、注入
時間2.8秒で、80℃に調整した幅30cm、長さ1
20cm、厚さ3mmの型に、注入した。この際に、注
入口から5cmの部位に取付けられた圧力変換器で発泡
時の型内圧力を測定した。発泡圧力は、注入15秒後に
最高値4.5kg/cm2になった。45秒後に型から
発泡体を取出し、2日後にその物性を測定した。結果を
第9表と第10表に示す。
実施例1と同じ原料を用いて、発泡体を製造した。ハン
ドミキシングによる反応性チェックの後、残りの原料
を、実施例1と同じ高圧発泡機を使って、実施例1と同
じ条件で発泡体を製造した。水を増量したにも拘らず、
フリー発泡時の密度は同じであった。逆に、型の端部に
設けたエアー抜きから抜ける原料の量は減った。4分後
に型を開けると、一部充填不足のセル荒れが見られ、ま
た、発泡体中央部にワレが生じた。さらに、発泡体を得
るためには、脱型時間を5分まで延長する必要があっ
た。結果を第1表と第2表に示す。
量し、かつ東ソー社製の水発泡用の触媒Toyocat
F22(以下、触媒Bという。)0.5部を加えた以
外は、実施例1と同じ原料を用いて、発泡体を製造し
た。ハンドミキシングによる反応性チェックの後、残り
の原料を、実施例1と同じ高圧発泡機を使って、実施例
1と同じ条件で発泡体を製造した。反応性が上がり、フ
リー発泡時の密度は高くなった。型の端部に設けたエア
ー抜きから抜ける原料の量は減った。4分後に型を開け
ると、発泡体が膨らみ、型からはみ出し、また発泡体中
央部にワレが生じた。さらに、発泡体を得るためには、
脱型時間を7分まで延長する必要があった。結果を第3
表と第4表に示す。
を用いた以外は、実施例1と同じ原料を用いて、発泡体
を製造した。ハンドミキシングによる反応性チェックの
後、残りの原料を、実施例1と同じ高圧発泡機を使っ
て、実施例1と同じ条件で発泡体を製造した。4分後に
型を開けると、一部充填不足のセル荒れが見られ、実施
例1の場合より明らかに流れ性が劣っていたにも拘ら
ず、発泡体中央部にワレが生じた。さらに、発泡体を得
るためには、脱型時間を5分まで延長する必要があっ
た。結果を第3表と第4表に示す。
触媒A1.5部、触媒C0.005部、東ソー社製の水
発泡用の触媒Toyocat ET(以下、触媒Dとい
う。)0.5部をよく混合したポリオール混合物と、イ
ソシアネートBとをそれぞれ20kgづつ準備した。実
施例2と同じ条件で発泡体の製造を試みたが、30秒後
に型を開けると、一部発泡体が膨らみ、心材から発泡体
が剥がれた。60秒後に型を開けても、一部発泡体が型
からはみ出し、型のパーティングが当たった部分の表面
に筋がつき、また肉厚部が膨らんだため、表面状態が優
れた発泡体は得られなかった。さらに、発泡体を得るた
めには、脱型時間を1分30秒まで延長する必要があっ
た。結果を第6表と第7表に示す。
増量し、さらに水発泡用触媒の触媒D1.2部を追加し
た以外は、実施例5と同じ原料をよく混合し、これに、
フィラー含有量が実施例5と同じになるように、日東紡
績社製ミルドガラスファイバーFESS−010−04
13を48.6部加えて撹拌したポリオール混合物とイ
ソシアネートCとをそれぞれ30kgづつ準備した。こ
の原料を、混合比率(重量比)を100:112とした
以外は、実施例5と同様にして、実施例5と同じR−R
IM用高圧発泡機で発泡体を製造した。発泡圧力は、注
入20秒後に最高値7.2kg/cm2になった。45
秒後に型から発泡体を取出し、2日後にその物性を測定
した。結果を第9表と第10表に示す。実施例5に比
べ、発泡体中での密度差が大きく、原科の流れ性が劣っ
ていた。
れ入れ、さらに軟鉄SS41、構造用鋼S45Cおよび
ステンレス鋼SUS304の切片を入れて、60℃で7
日間貯蔵して、金属腐食を調べた。結果を第2表、第6
表、第8表および第10表に示す。SUS304は、ど
の瓶でも、ほとんど変化が見られなかったが、SS41
とS45Cは、錆が生じる場合があり、とくにSS41
を入れたポリオール混合物は、蟻酸を増量すると、茶色
に変色することがあった。しかし、DELAを添加した
実施例3およびMELAを添加した実施例4について
は、SS41ですら、なんら変化を示さなかった。
効な発泡剤であり、b)少量の蟻酸を含む原料は、非常
に優れた流れ性を示し、c)トリエチレンジアミンなど
の比較的強い第3級アミン触媒で反応を進めても、蟻酸
による反応性低下はほとんどみられず、d)通常90〜
300秒の脱型時間が必要な水発泡に比べ、脱型時間を
大きく短縮でき、原料の注入から1分以内に脱型しても
膨れが生ずることなく、場合によっては、30秒で脱型
しても優れた発泡体が得られることが見出された。さら
に、e)この短時間脱型は、蟻酸を水発泡の補助的な発
泡剤とした場合は不可能であり、蟻酸が主たる発泡剤で
ある場合に初めて可能であることも見出された。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリイソシアネートと、ポリオール、触
媒、発泡剤、必要に応じて、架橋剤、内部離型剤、補強
剤およびその他の助剤の混合物から、反応射出成形法に
よって、密度が0.2〜0.8g/cm3の微小なセル
を有するポリウレタン発泡体を製造する方法において、
発泡剤が、ポリオール混合物100重量部当り0.4〜
2重量部の蟻酸であり、ポリオール混合物の水分含量が
0.4重量%以下であることを特徴とするポリウレタン
発泡体の製造法。 - 【請求項2】 触媒が、第3級アミンであり、これに活
性水素を含有する弱塩基を併用することを特徴とする請
求項1に記載の製造法。
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