JPH08126938A - バイト工具による主軸回転角制御式切削加工方法 - Google Patents
バイト工具による主軸回転角制御式切削加工方法Info
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- JPH08126938A JPH08126938A JP6258296A JP25829694A JPH08126938A JP H08126938 A JPH08126938 A JP H08126938A JP 6258296 A JP6258296 A JP 6258296A JP 25829694 A JP25829694 A JP 25829694A JP H08126938 A JPH08126938 A JP H08126938A
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Abstract
り任意の内径の穴加工、任意の外径の外周面加工、その
他、テーパ加工、球面加工、フランジ面加工などを回転
切削方式にて効率よく行う。 【構成】 自身の中心軸線周りの回転角を定量的に制御
可能な主軸51にバイト工具50を取り付け、主軸中心
Csの被加工物Wに対する相対的な移動軌跡が切削すべ
き形状に適合したものになるように主軸51と被加工物
Wとを軸制御により少なくとも主軸51の回転軸線に直
交する平面に沿って相対変位させて主軸51と被加工物
Wとの間に相互補間運動を行わせ、主軸51の回転角を
その軸制御に対して所定の相関関係をもって同期制御す
ることにより主軸51の全回転角位置にて被加工物Wの
加工面に対するバイト工具50の刃先方向を所定の方向
に保ち、前記相互補間運動による補間軌跡Lにより決ま
る形状に被加工物Wを切削する。
Description
加工方法に関し、特に同時多軸制御機能を有するNC工
作機械などによる切削加工に使用するバイト工具による
主軸回転角制御式の切削加工方法に関するものである。
による切削加工は、バイト工具を主軸に装着し、主軸の
回転数を制御して主軸を軸線方向、即ちZ軸方向へ移動
させることによりワークテーブル上の被加工物に対して
バイト半径の穴加工を行う。
れ、このボーリング加工においては、ワークテーブル上
の被加工物は、穴加工位置の位置決めのために主軸の回
転軸線に直交する平面に沿って、即ちX軸方向とY軸方
向とに主軸に対して相対変位するが、バイト工具による
穴加工時には位置決めされた位置にて静止している。従
ってボーリング加工はバイト工具のバイト半径により決
まる内径のストレート穴の加工に限定される。
加工すべき横断面形状と同一形状をした総形ヘールバイ
トを使用し、X軸とY軸とZ軸の3軸の3次元方向の送
り制御を行い、総形ヘールバイトが工具移動軌跡に於け
る前進方向に対して常に正面を向くように、総形ヘール
バイトのZ軸周りの回転角、即ちC軸の回転角を制御す
る切削加工方法が特開昭63−54485号公報に示さ
れている。
る切削加工は、バイト工具を単に回転させるだけの単純
な主軸回転式切削加工であり、この切削加工において
は、ストレート穴の加工に限定され、しかもバイト工具
のバイト半径により加工穴径が一義的に決まるため、加
工穴径毎に所要のバイト半径を有するバイト工具を準備
し、また加工穴径の変更の度に主軸に装着するバイト工
具を加工穴径に適合するバイト工具に交換する必要があ
る。この場合、バイト工具のバイト半径の寸法精度が加
工精度に直接に影響し、所要の加工精度を得るために
は、バイト工具のバイト刃先位置を高精度に設定するな
ど、工具プリセットを正確を行う必要がある。
純な主軸回転式切削加工では、加工方向は主軸の軸線方
向と一致した方向だけであり、主軸の中心軸線に対して
傾斜した穴加工などは行うことができず、またこのこと
により被加工物のワークテーブル上における主軸中心軸
線に対する位置決めなども正確に行う必要がある。
形状、例えば穴径を自動計測して切り込み量が設定され
ても、加工穴径がバイト工具のバイト半径により機械的
に決まるから、切り込み量に応じて加工穴径が変わる度
に、工具交換を行うか、あるいは手作業によってバイト
刃先の突き出し量を変更する必要がある。
いる切削加工方法は、プレーナ削りの変形であり、切削
運動はX軸、Y軸、Z軸の3軸の動きにより生み出さ
れ、C軸はこれに追従して位相を変えるだけであり、切
削速度は、X軸、Y軸、Z軸の3軸の送り速度により決
まり、その切削速度は、5〜40m/min程度で、バ
イト工具を使用した回転切削における切削速度には達せ
ず、いわゆるプレーナ切削どまりであり、加工対象はX
軸、Y軸、Z軸の3次元方向に任意に変化する形状の溝
堀加工のような総形ヘールバイト加工に限定される。
されたものであり、バイト半径に関係なく一本のバイト
工具により任意の内径の穴加工、任意の外径の外周面加
工、その他、テーパ加工、球面加工、多角形加工、ねじ
切り加工、フランジ面加工、自由形状加工を効率よく、
しかもバイト半径に関係なく高精度な切削加工を行える
新規な切削加工方法を提供することを目的としている。
斜した穴やフランジ面などの加工も行うことができ、こ
の傾斜加工の応用として被加工物の主軸中心軸線に対す
る位置決め誤差を補償でき、また加工部形状の自動計測
のもとに、工具交換などを要することなく所要の切り込
み量をもって一連の切削加工を行うことができる切削加
工方法を提供することを目的としている。
るために、請求項1の主軸回転角制御式切削加工方法で
は、自身の中心軸線周りの回転角を定量的に制御可能な
主軸にバイト工具を取り付け、主軸中心の被加工物に対
する相対的な移動軌跡が切削すべき形状に適合したもの
になるように主軸と被加工物とを軸制御により少なくと
も前記主軸の回転軸線に直交する平面に沿って相対変位
させて主軸と被加工物との間に相互補間運動を行わせ、
前記主軸の回転角を前記軸制御に対して所定の相関関係
をもって同期制御することにより主軸の全回転角位置に
て被加工物の加工面に対するバイト工具の刃先方向を所
定の方向に保ち、前記相互補間運動による補間軌跡によ
り決まる形状に切削することを特徴としている。
では、請求項1に記載の主軸回転角制御式切削加工方法
において、被加工物の加工軸線あるいは加工面の前記主
軸の中心軸線に対する傾斜度に応じて前記主軸と前記被
加工物との相対変位の軸制御量を修正することにより、
前記主軸と前記被加工物との間の前記相互補間運動に被
加工物の加工軸線あるいは加工面の前記主軸の中心軸線
に対する傾斜成分を与え、主軸中心軸線に対して加工軸
線が傾斜している内外周面あるいは傾斜フランジ面を切
削することを詳細な特徴としている。
では、請求項1に記載の主軸回転角制御式切削加工方法
において、被加工物の位置決め誤差による被加工物の加
工軸線あるいは加工面の正規状態よりの傾斜度を自動計
測し、この傾斜度に応じて前記主軸と前記被加工物との
相対変位の軸制御量を修正することにより、前記主軸と
前記被加工物との間の前記相互補間運動に被加工物の加
工軸線あるいは加工面の傾斜補償成分を与え、正規状態
の加工軸線による内外周面あるいはフランジ面を切削す
ることを詳細な特徴としている。
では、請求項1〜3の何れかに記載の主軸回転角制御式
切削加工方法において、被加工物の加工部形状の自動計
測によって加工開始寸法を決定し、この加工開始寸法に
よって前記主軸と前記被加工物との相対変位量より前記
バイト工具による切削加工量を決定することを詳細な特
徴としている。
では、請求項1〜4の何れかに記載の主軸回転角制御式
切削加工方法において、加工途中で被加工物の加工部形
状の自動計測し、仕上げ加工に必要な加工寸法を自動決
定し、この加工寸法によって前記主軸と前記被加工物と
の相対変位量より前記バイト工具による切削加工量を決
定することを詳細な特徴としている。
工方法は、前記バイト工具として被加工物に実質的に点
接触するシングルポイントバイト工具を使用することを
詳細な特徴としている。
工方法においては、前記軸制御は少なくとも同一平面に
て互いに直交する2軸の同時制御により行われ、当該2
軸の各軸制御は相互に90度の位相差を有する三角関数
を含む関数式により定義される軌跡を描くよう行うこと
を詳細な特徴としている。
は、主軸と被加工物との相対的な軸制御により主軸と被
加工物との間に相互補間運動が行われつつ軸制御に対す
る主軸の回転角の同期制御によって主軸の全回転角位置
にて被加工物の加工面に対するバイト工具の刃先方向が
所定値に保たれ、相互補間運動による補間軌跡により決
まる形状に切削が行われる。
では、被加工物の加工軸線あるいは加工面の前記主軸の
中心軸線に対する傾斜度に応じて前記主軸と前記被加工
物との相対変位の軸制御量が修正され、前記主軸と前記
被加工物との間の前記相互補間運動に被加工物の加工軸
線あるいは加工面の前記主軸の中心軸線に対する傾斜成
分が与えられることにより、主軸中心軸線に対して加工
軸線が傾斜している内外周面あるいは傾斜フランジ面の
切削が行われる。
では、被加工物の位置決め誤差による被加工物の加工軸
線あるいは加工面の正規状態よりの傾斜度が自動計測さ
れ、この傾斜度に応じて前記主軸と前記被加工物との相
対変位の軸制御量がを修正され、前記主軸と前記被加工
物との間の前記相互補間運動に被加工物の加工軸線ある
いは加工面の傾斜補償成分が与えられることにより、正
規状態の加工軸線による内外周面あるいはフランジ面の
切削が行われる。
では、被加工物の加工部形状の自動計測によって加工開
始寸法が決定され、この加工開始寸法によって前記主軸
と前記被加工物との相対変位量より前記バイト工具によ
る切削加工量が決定される。
では、加工途中で被加工物の加工部形状が自動計測さ
れ、この自動計測に基づいて仕上げ加工に必要な加工寸
法が自動決定され、この加工寸法によって前記主軸と前
記被加工物との相対変位量より前記バイト工具による切
削加工量が決定される。
工具を使用することにより、総形バイト工具による場合
に比して切削抵抗が小さく、このことにより軸制御によ
る相互補間運動の速度、即ち切削速度を速めることが可
能になる。
説明する。
転角制御式切削加工方法による切削加工の原理を示して
いる。図1(a)は内周面加工の例を示しており、バイ
ト工具50は自身の中心軸線周りの回転角を定量的に制
御可能な主軸51に取り付けられ、主軸中心Csの被加
工物Wに対する相対的な移動軌跡が切削すべき形状に適
合したものになるように主軸51と被加工物Wとを軸制
御、この場合、X軸制御とY軸制御とにより主軸51の
回転軸線に直交する平面に沿って相対変位させて主軸5
1と被加工物Wとの間に真円の相互補間運動を行わせ、
主軸51の回転角をX軸制御とY軸制御とに対して所定
の相関関係をもって同期制御することにより主軸51の
全回転角位置にて被加工物Wの内周面に対するバイト工
具50の刃先方向を所定の方向に保ち、換言すれば刃先
と内周面との角度βを一定に保ち、前記相互補間運動に
よる補間軌跡(主軸中心軌跡)Lにより決まる形状、即
ち真円の横断面形状に切削する。
cは各々主軸51が符号A、B、Cにより示されて各回
転角位置に位置している時の主軸中心Csの位置を示し
ており、これらは補間軌跡L上にある。
工物Wの加工半径Rとすると、R>Trの前提条件の下
に、主軸中心Csと被加工物Wの中心CwとはR−Tr
だけ偏心しており、補間軌跡LはR−Trを半径とし、
被加工物Wの中心Cwと同心の真円となる。
X軸制御とY軸制御の座標値は、被加工物中心Cw周り
の角度を媒体変数として、相互に90度の位相差を有す
る三角関数式により与えられる。
ルポイントバイト工具であってよい。ここで云うシング
ルポイントバイト工具は、被加工物に実質的に点接触す
る形式のバイト工具、換言すれば非総形のバイト工具の
総称であり、これには、穴ぐりバイト、中ぐりバイト、
突切りバイト、ねじ切りバイト、丸こまバイト、旋削バ
イトなどがある。
加工を、バイト半径Trが50mmの通常の中ぐりバイ
トを使用して行う場合、主軸51の回転数は292RP
M、切削速度は110m/min、補間軌跡Lを描く主
軸51の中心移動速度は18m/minとすることがで
きる。
る。なお、図1(b)において図1(a)に対応する部
分は図1(a)に付した符号と同一の符号を付けてその
説明を省略する。
主軸51の回転軸線に直交する平面に沿って相対変位さ
せて主軸51と被加工物Wとの間に真円の相互補間運動
を行わせ、主軸51の回転角をX軸制御とY軸制御とに
対して所定の相関関係をもって同期制御することにより
主軸51の全回転角位置にて被加工物Wの外周面に対す
るバイト工具50の刃先方向を所定の方向に保ち、換言
すれば刃先と外周面との角度βを一定に保ち、前記相互
補間運動による補間軌跡Lにより決まる形状、即ち真円
の横断面形状に切削する。
径は被加工物Wの半径より大きくても、小さくてもよ
く、この両者に拘束関係はない。
加工方法の実施に使用するNC工作機械の一例を示して
いる。NC工作機械は、ベッド1と、ベッド1上にY軸
方向に移動可能に設けられてY軸テーブル3と、Y軸テ
ーブル3上にX軸方向に移動可能に設けられてX軸テー
ブル5とを有し、X軸テーブル5上に被加工物Wを固定
載置される。Y軸テーブル3はY軸サーボモータ7によ
ってY軸方向に駆動され、X軸テーブル5はX軸サーボ
モータ9によってX軸方向に駆動され、X軸テーブル5
上の被加工物Wは、Y軸サーボモータ7によるY軸テー
ブル3のY軸方向の移動とX軸サーボモータ9によるX
軸テーブル5のX軸方向の移動により、X軸とY軸によ
る水平面に沿ってX座標とY座標による任意に座標位置
に軸制御する。
ダ13が上下方向、即ちZ軸方向に移動可能に装着され
ており、Z軸スライダ13はZ軸サーボモータ15によ
ってZ軸方向に駆動される。
けられており、主軸頭17には主軸19がZ軸と同一方
向の軸線周り、即ちC軸周りの回転可能に装着されてい
る。主軸19は主軸モータであるC軸サーボモータ21
により回転駆動されると共にC軸回転角を定量的に制御
され、主軸19にはバイト工具23が装着される。ここ
で、X軸とY軸による被加工物Wの移動平面は主軸19
の回転軸線、即ちC軸(Z軸)に直交する平面である。
7、Z軸サーボモータ15、C軸サーボモータ21の各
々にはロータリエンコーダ25、27、29、31が装
着されており、このロータリエンコーダ25、27、2
9、31は各軸のサーボモータ9、7、15、21の回
転角を検出し、回転角情報をNC装置33へ出力する。
このうちC軸サーボモータ21のロータリエンコーダ3
1は、アブソリュート型のロータリエンコーダにより構
成され、主軸19の回転角をX軸方向あるいはY軸方向
を絶対基準位置として計測する。
に、NC加工プログラムを実行して各軸指令を出力する
プログラム実行部35、プログラム実行部35より軸指
令を入力して補間演算を行う補間演算部37とを有し、
補間演算部37は、X、Y、Z、Cの各軸の移動量を指
令値として各軸の位置制御・駆動部39、41、43、
45へ出力する。
は、各々同軸のロータリエンコーダ25、27、29、
31より回転角情報を入力し、位置フィードバック補償
制御により演算される各軸の操作量をもって各軸のサー
ボモータ9、7、15、21の駆動を制御する。
法においては、主軸中心の被加工物Wに対する相対的な
移動軌跡が切削すべき形状に適合したものになるように
X、Y、Zの各軸の指令量をNC加工プログラムで設定
しておき、このNC加工プログラムの実行によってバイ
ト工具23と被加工物WとをX、Y、Zの軸制御、少な
くともX、Yの軸制御によって主軸19の回転軸線に直
交する平面に沿って相対変位させてバイト工具23と被
加工物Wとの間に相対補間運動を行わせ、主軸19の回
転角をX、Y、Zの各軸の軸制御に対して所定の相関関
係をもって同期制御し、主軸19の全回転角位置にて被
加工物Wの加工面に対するバイト工具23の刃先方向を
所定の方向、例えば法線方向に保って被加工物Wを相対
補間運動による補間軌跡により決まる形状に切削する。
に90度の位相差を有する三角関数を含む方程式により
定義される軌跡を描くよう行われる。
ては、主軸19の回転角制御と、X、Yの同時2軸制
御、あるいはX、Y、Zの同時3軸制御との組み合わせ
により、バイト工具23のバイト半径に関係なく一本の
バイト工具によって任意の内径の穴加工、任意の外径の
外周面加工、テーパ加工、球面加工、多角形加工、ねじ
切り加工、フランジ面加工、自由形状加工を行うことが
でき、またシングルポイントバイト工具の使用のもと
に、切削加工速度が総形バイト工具を使用したヘール加
工に属する切削加工法による場合に比して3〜20倍に
向上する。
は円筒外周面加工を、図6はテーパ孔加工(円錐内面加
工)を、図7はテーパ軸加工(円錐外面加工)を、図8
は球状内面加工を、図9は球状外面加工を、図10は多
角形内面加工を、図11は多角形外面加工を、図12は
めねじ切り加工を、図13はおねじ切り加工を、図14
はフランジ面加工の加工例を各々示している。
イト工具23のバイト部を示しており、各バイト工具2
3のバイト半径(主軸中心からバイト部24の刃先まで
の半径)は符号Trにより示されている。
工方法における移動制御と同期制御との詳細を各切削加
工について個別に説明する。
転当たりのZ軸方向送り量をp、Z軸方向送り開始位置
のZ軸座標をZoとすると、各回転角位置における刃先
の座標位置(Xt,Yt,Zt)はX軸方向を原線とす
る角度θを媒体変数として下式の関数式により与えられ
る。 Xt=Rcosθ Yt=Rsinθ Zt=Zo−(p/2π)θ 円筒内面加工では刃先軌跡のXY平面における加工面外
向き法線ベクトル→n=(nx,ny)は下式により示
される。 nx=−cosθ ny=−sinθ
位置(Xs,Ys,Zs)は下式により示される。
s)によるX軸とY軸との同時2軸制御により、バイト
工具23と被加工物Wとの間に相互円弧補間運動が行わ
れ、その円弧補間軌跡として、主軸中心軌跡は真円をな
す。
径、Tzは工具長さ(主軸19のZ軸原点からバイト部
24の刃先までのZ軸方向の軸長)である。
軸回転角度αは下式により示される。
軸制御が行われ、この軸制御に対して主軸回転角度αが
同期制御されることにより、バイト工具23は主軸19
の全回転角位置にて被加工面に対して常に法線を向くよ
うになり、バイト半径Trを最小半径とする任意の半径
Rの円筒内面加工が行われる。
ける加工面外向き法線ベクトル→n=(nx,ny)は
円筒内面加工とは逆方向となり、下式により示される。 nx=cosθ ny=sinθ
位置(Xs,Ys,Zs)は下式により示される。
る主軸回転角度αは下式により示される。
軸制御が行われ、この軸制御に対して軸回転角度αが同
期制御されることにより、この場合もバイト工具23は
主軸19の全回転角位置にて加工面に対して常に法線を
向くようになり、任意の半径Rの円筒外面加工が行われ
る。
=(R+Tr)sinθは、主軸中心Csが、図4に示
されているように、Z軸方向で見て被加工物Wの外側に
ある場合に成立し、主軸中心CsがZ軸方向で見て被加
工物Wの内側にある場合には、Xs=(R−Tr)co
sθ、Ys=(R−Tr)sinθとなる。
期制御で、Zs=Zt−Tzがねじピッチに応じて適正
値に設定されればよく、またおねじ切り加工は円筒外面
加工と同様の同期制御で、Zs=Zt−Tzがねじピッ
チに応じて適正値に設定されればよく、何れの場合もR
値の設定により任意のねじ径のめねじ或いはおねじのね
じ切り加工が行われる。
変化があるZ軸回転体の切削加工 図16に示されているように、この切削加工では、刃先
がアール形状したバイト工具23を使用するとし、その
刃先アール半径Cr、その刃先アール中心から主軸中心
までの距離をTr、主軸19のZ軸原点からバイト24
の刃先までのZ軸方向の軸長をTz、加工面の切削半径
をZの関数fr(z)、1回転当たりのZ軸方向送り量
をp、Z軸方向送り開始位置のZ軸座標をZoとする。
先の座標位置(Xt,Yt,Zt)はX軸方向を原線と
する角度θを媒体変数として下式の関数式により与えら
れる。 Xt=fr(z)cosθ Yt=fr(z)sinθ Zt=Zo−(p/2π)θ ここで、fr(z)をfr(Zt)に置き換えると、
面とし、Z−r平面にてZ軸と直交するr軸を取ると、
加工点におけるfr(z)の接線ベクトル→t=(t
r,tz)は下式により示される。 tr=dfr(z)/dZ tz=1この接線ベクトル→tの大きさが1になるよう
に正規化すると、
き法線ベクトル→n=(nr,nz)は下式により示さ
れる。
り与えられる。 Xr=Xt+nx・Cc Yr=Yt+ny・Cc Zr=Zt+nz・Cc
は下式により示される。
で見て被加工物Wの内側とある場合は、Xs=Xr−T
rcosθ、Ys=Yr−Trsinθであるが、主軸
中心CsがZ軸方向で見て被加工物Wの外側にある場合
には、Xs=Xr+Trcosθ、Ys=Yr+Trs
inθとなる。
3は加工面に対して法線を向くようになり、主軸19の
全回転角位置にて被加工物Wに対するバイト工具23の
刃先角度が所定値に保たれる。
における外向き法線ベクトル→nの向きが反対になり、
主軸回転角度α=θ+πとすることによってバイト工具
23は加工面に対して法線を向くようになる。
とは同様の要領で行われればよい。
fr(z)は下式により定義される。 fr(z)=Ro+a・Z ただし、Roは加工開始位置の半径、aはZ軸方向の半
径増加率である。
により定義される。 fr(z)=(R2 +Z2 )1/2
ト工具23を使用しての任意形状の切削加工を含む全て
の切削加工における要件は以下にのように要約すること
ができる。
工点軌跡(Xt,Yt,Zt)、加工面外向き法線ベク
トル(nx,ny,nz)はθの関数として表される。
r,Zr) Xr=Xt+nx・Cc Yr=Yt+ny・Cc Zr=Zt+nz・Cc (b)バイト工具23が加工面に対して法線を向くよう
するための主軸回 転角度α α=tan-1(ny/nx) (c)主軸中心の座標(Xs,Ys,Zs) Xs=Xr−Trcosθ Ys=Yr−Trsinθ Zs=Zr−Tz
被加工物Wの内側とある場合は、Xs=Xr−Trco
sθ、Ys=Yr−Trsinθであるが、主軸中心C
sがZ軸方向で見て被加工物Wの外側にある場合には、
Xs=Xr+Trcosθ、Ys=Yr+Trsinθ
となる。
Ro、工具1回転での半径増加量をδrとすると、刃先
の各回転角位置における刃先の座標位置(Xt,Yt,
Zt)、即ち軌跡は回転角度θを関数として下式により
与えられる。 Xt={Ro+(δr/2π)}cosθ Yt={Ro+(δr/2π)sinθ なお、これより以降、δr/2πをdRと表す。
ty)は下式により示される。
y)は接線ベクトル→tを90度回転させたものである
から、下式により示される。
と、主軸中心の軌跡(Xs,Ys)は下式により示され
る。
て刃先軌跡の法線を向き、バイト目によるフランジ(レ
コード目)加工を行う。
置(Xs,Ys,Zs)により決まる一連の加工パスデ
ータ、換言すればX、Y、Zの各軸指令データは、素材
穴径寸法、仕上げ径寸法、加工ピッチ、穴深さ、最大取
り代の各データをパラメータとして、NCプログラムの
自動作成装置に与えることにより、NCプログラム自動
作成装置によって自動生成することが可能である。
は、切削加工の種類等に応じて予め定義されている上述
のような演算式に従って主軸中心座標位置(Xs,Y
s,Zs)を算出し、これにより一連の加工パスデー
タ、換言すればX、Y、Zの各軸指令データを生成すれ
ばよい。
回転角制御式切削加工方法によって穴あけ加工、ねじ穴
加工を行う場合の一連の手順を説明する。先ず素材穴径
寸法、仕上げ径寸法、加工ピッチ、穴深さ、最大取り代
の各データをNCプログラムの自動作成装置に入力する
(ステップ10)。
装置は、径方向の加工回数と一回の加工での取り代を算
出する(ステップ20)。
定し(ステップ30)、加工半径Rに基づいて主軸中心
座標位置(Xs,Ys,Zs)を、各々Xs=(R−T
r)cosθ、Ys=(R−Tr)sinθ、Zs=Z
t−Tzの演算式をもって演算し、一連の加工パスデー
タ、換言すればX、Y、Zの各軸指令データを自動生成
する(ステップ40)。
れば、その各軸の指令データ加工パスデータに従ってN
C工作機械を運転し、バイト工具23と被加工物Wとを
X、Y、Zの軸制御によって主軸19の回転軸線に直交
する平面に沿って相対変位させてバイト工具23と被加
工物Wとの間に相対な円弧補間運動を行わせると共に、
主軸19の回転角をその軸制御に対して所定の相関関係
をもって同期制御することによって主軸19の全回転角
位置にて被加工物Wの加工面に対するバイト工具23の
刃先方向を所定の方向に保ち、指定された深さの穴あけ
加工、ねじ穴加工を実施する(ステップ50)。
加工終了寸法に達する場合には加工を完了するが(ステ
ップ60肯定)、一回の穴あけ加工、ねじ穴加工により
加工終了寸法に達しない場合には(ステップ60否
定)、現加工径と取り代より再度、加工半径Rを決定し
(ステップ70)、ステップ40に戻り、再度、加工半
径Rに基づいて主軸中心座標位置(Xs,Ys,Zs)
を、各々Xs=(R−Tr)cosθ、Ys=(R−T
r)sinθ、Zs=Zt−Tzの演算式をもって演算
し、一連の加工パスデータ、換言すればX、Y、Zの各
軸指令データを自動生成し、またステップ50の穴あけ
加工、ねじ穴加工を再実施する。
工方法においては、図19に示されているように、主軸
19にバイト工具23に代えてタッチプローブ47によ
る自動計測器49を取り付け、この自動計測器49によ
って被加工物Wの加工部形状、例えば穴径を自動計測
し、この計測値(素材寸法)よって加工開始寸法を決定
し、この加工開始寸法に応じて主軸19と被加工物Wと
の相対変位量、この場合、前述の補間軌跡Lの半径を決
定し、このことによりバイト工具23による切削加工量
を可変設定することができる。
で、自動計測器49によって被加工物Wの穴径を自動計
測し、この計測値より仕上げ加工に必要な加工寸法を自
動決定し、この加工寸法に応じて主軸19と被加工物W
との相対変位量、即ち前述の補間軌跡Lの半径を決定
し、このことによりバイト工具23による仕上げ加工量
を可変設定することができる。
あけ加工、ねじ穴加工を行う場合の一連の手順を説明す
る。この場合には、仕上げ径寸法、加工ピッチ、穴深
さ、最大取り代の各データをNCプログラムの自動作成
装置に入力する(ステップ10)。
プログラム自動作成装置に取り込む(ステップ15)。
作成装置は、径方向の加工回数と一回の加工での取り代
を算出する(ステップ20)。
定し(ステップ30)、加工半径Rに基づいて主軸中心
座標位置(Xs,Ys,Zs)を、各々Xs=(R−T
r)cosθ、Ys=(R−Tr)sinθ、Zs=Z
t−Tzの演算式をもって演算し、一連の加工パスデー
タ、換言すればX、Y、Zの各軸指令データを自動生成
する(ステップ40)。
ば、その各軸の指令データ加工パスデータに従ってNC
工作機械を運転し、バイト工具23と被加工物Wとを
X、Y、Zの軸制御によって主軸19の回転軸線に直交
する平面に沿って相対変位させてバイト工具23と被加
工物Wとの間に相対な円弧補間運動を行わせると共に、
主軸19の回転角をその軸制御に対して所定の相関関係
をもって同期制御することによって主軸19の全回転角
位置にて被加工物Wの加工面に対するバイト工具23の
刃先方向を所定の方向に保ち、指定された深さの穴あ
け、ねじ穴の荒加工を実施する(ステップ50)。
荒加工終了寸法に達しない場合には(ステップ60否
定)、現加工径と取り代より再度、加工半径Rを決定し
(ステップ70)、ステップ40に戻り、再度、加工半
径Rに基づいて主軸中心座標位置(Xs,Ys,Zs)
を、各々Xs=(R−Tr)cosθ、Ys=(R−T
r)sinθ、Zs=Zt−Tzの演算式をもって演算
し、一連の加工パスデータ、換言すればX、Y、Zの各
軸指令データを自動生成し、またステップ50の穴あ
け、ねじ穴の荒加工を再実施する。
ップ60肯定)、次に現加工径を自動計測し(ステップ
80)、この計測値よりバイト工具23のバイト径誤差
を検出し、このバイト径誤差に拘らず仕上げ径寸法が得
られるべく、バイト径誤差を補償する補正値を含んた加
工半径Rを決定し(ステップ90)、この加工半径Rに
基づいて主軸中心座標位置(Xs,Ys,Zs)を、各
々Xs=(R−Tr)cosθ、Ys=(R−Tr)s
inθ、Zs=Zt−Tzの演算式をもって演算し、一
連の加工パスデータ、換言すればX、Y、Zの各軸指令
データを自動生成する(ステップ100)。
れば、その各軸の指令データ加工パスデータに従ってN
C工作機械を運転し、バイト工具23と被加工物Wとを
X、Y、Zの軸制御によって主軸19の回転軸線に直交
する平面に沿って相対変位させてバイト工具23と被加
工物Wとの間に相対な円弧補間運動を行わせると共に、
主軸19の回転角をその軸制御に対して所定の相関関係
をもって同期制御することによって主軸19の全回転角
位置にて被加工物Wの加工面に対するバイト工具23の
刃先方向を所定の方向に保ち、指定された深さの穴あ
け、ねじ穴の仕上げ加工を実施する(ステップ11
0)。
加工方法においては、図21、図22に例示されている
ように、被加工物Wの加工軸線Aあるいは加工面fの主
軸19の中心軸線に対する傾斜度に応じて主軸19と被
加工物Wとの相対変位の軸制御量を修正することによ
り、主軸19と被加工物Wとの間の上述の相互補間運動
に被加工物Wの加工軸線あるいは加工面の主軸19の中
心軸線に対する傾斜成分を与え、主軸中心軸線に対して
加工軸線が傾斜している内外周面あるいは傾斜フランジ
面を切削することもできる。
用する場合について詳細に説明する。傾斜切削加工は、
図23に示されているように、加工穴の軸線に垂直な面
で刃先を回転させる場合と、図24に示されているよう
に、主軸19の中心軸線(Z軸)に垂直な面で刃先を回
転させる場合と、図25に示されているように、その両
者の中間位置に存在する面で刃先を回転させる場合の3
通りが考えられ、以下に各ケースについて、先ず被加工
物Wの加工軸線AがXZ平面のみで傾斜している場合を
説明する。なお、ここでは、被加工物Wの加工軸線Aの
Z軸に対するX軸方向の傾斜角をγと定義する。
回転させる場合 この場合には、刃先の軌跡は、XY座標面で見て、Y軸
方向に長軸を有する楕円となり、その刃先の座標値(X
t,Yt,Zt)はX軸方向を原線とする角度θを媒体
変数として下式により示される。 Xt=Rcosγ・cosθ Yt=Rsinθ Zt=−Rsinγ・cosθ この刃先をZ軸方向にピッチpの螺旋運動させる場合、
刃先の座標値(Xt,Yt,Zt)は下式により示され
る。なお、i、j、kは各々加工穴のX、Y、Zの各軸
方向の軸ベクトル成分であり、被加工物Wの加工軸線A
がXZ平面のみで傾斜している前提により、ここではj
=0である。
場合 この場合には、刃先の軌跡は、XY座標面で見て、X軸
方向に長軸を有する楕円となり、その刃先の座標値(X
t,Yt,Zt)はX軸方向を原線とする角度θを媒体
変数として下式により示される。 Xt=R/cosγ・cosθ Yt=Rsinθ Zt=0 この刃先をZ軸方向にピッチpの螺旋運動させる場合、
刃先の座標値(Xt,Yt,Zt)は下式により示され
る。
直な面とので中間位置に存在する面で刃先を回転させる
場合 この場合には、刃先の軌跡は、XY座標面で見て、真円
になり、その刃先の座標値(Xt,Yt,Zt)はX軸
方向を原線とする角度θを媒体変数として下式により示
される。 Xt=Rcosθ Yt=Rsinθ Zt=−Rtan(γ/2)・cosθ この刃先をZ軸方向にピッチpの螺旋運動させる場合、
刃先の座標値(Xt,Yt,Zt)は下式により示され
る。
=kと置換することが可能である。
面で傾斜している場合、即ち加工軸線AがZ軸に対して
X軸方向にも、Y軸方向に傾斜している場合について考
察する。
と加工穴の横断面との交線である楕円の長軸方向を
X’、短軸方向をY’とし、X’Y’Zの座標系で考え
ば、XYZX座標系とX’Y’Z座標系との座標変換に
よって、上述の如く被加工物Wの加工軸線AがXZ平面
のみで傾斜している場合と同等に取り扱うことができ
る。
Z軸周りにδだけ回転変位しているとすれば、δ=ta
n-1(J/i)であり、次のように座標変換することが
できる。
る。
回転させる場合 この場合には、その刃先のX’Y’座標面における座標
値(X’t,Y’t,Zt)はX’軸方向を原線とする
角度θを媒体変数として下式により示される。 X’t=Rcosδ・cosθ Y’t=Rsinθ Zt=−Rsinδ・cosθ
先の座標値(Xt,Yt,Zt)は下式により示され
る。
させる場合、刃先の座標値(Xt,Yt,Zt)は下式
により示される。
場合 この場合には、その刃先のX’Y’座標面における座標
値(X’t,Y’t,Zt)はX’軸方向を原線とする
角度θを媒体変数として下式により示される。 X’t=R/cosγ・cosθ Y’t=R・sinθ Z=0
先の座標値(Xt,Yt,Zt)は下式により示され
る。
させる場合、刃先の座標値(Xt,Yt,Zt)は下式
により示される。
直な面とので中間位置に存在する面で刃先を回転させる
場合 この場合には、その刃先のX’Y’座標面における座標
値(X’t,Y’t,Zt)はX’軸方向を原線とする
角度θを媒体変数として下式により示される。 X’t=Rcosγ Y’t=Rsinθ Zt=−Rtan(γ/2)・cosθ
先の座標値(Xt,Yt,Zt)は下式により示され
る。
させる場合、刃先の座標値(Xt,Yt,Zt)は下式
により示される。
う場合の主軸中心の軌跡について図27を参照して説明
する。図27では、X軸方向に長い楕円を想定してお
り、この楕円の長軸をa、短軸をbとする。
おける接線ベクトル→tは次のようになる。 tX =dX /dθ=−asinθ tY =dY/dθ=+bcosθ ここで、→tの大きさが1になるように正規化すると、
なる。
と、主軸中心軌跡(Xs,Ys)は次のようになる。
の傾斜角に応じて上述と同じ要領で座標系を変換すれば
よい。
加工方法においては、上述の傾斜加工の応用として、被
加工物Wの主軸中心軸線に対する位置決め誤差による被
加工物Wの加工軸線あるいは加工面の正規状態よりの傾
斜度を自動計測し、この傾斜度に応じて主軸19と被加
工物Wとの相対変位の軸制御量を修正することにより、
主軸19と被加工物Wとの間の相互補間運動に被加工物
Wの加工軸線あるいは加工面の傾斜補償成分を与え、正
規状態の加工軸線による内外周面あるいはフランジ面を
切削することができる。
に、被加工物Wの加工基準面Wsの3点P1 、P2 、P
3 の各々の座標値(Xp1 、Yp1 、Zp1 )、(Xp
2 、Yp2 、Zp2 )、(Xp3 、Yp3 、Zp3 )を
自動計測器49を使用して計測し、加工基準面WsのX
軸方向の傾斜度XγとY軸方向の傾斜度Yγを下式によ
り算出する。
一定とし、Y軸方向の傾斜度Yγの計測中はX軸座標値
を一定とする。
の軸ベクトル成分ijkは下式により示される。 i=−cosYγ・sinXγ j=−cosXγ・sinYγ k=cosXγ・cosYγ これにより傾斜角γとδは下式により示され、上述の傾
斜切削加工と同様に行わればよい。 γ=tan-1{k/(i2 +j2 )} δ=tan-1(j/i) 上述の何れの軸制御および主軸回転角制御も、上述の関
数式の演算をNC装置内部で行って座標位置データを得
る方法と、NC加工プログラム作成時点で予め座標位置
データを点群データとしてプログラムに記述しておく方
法の何れにより行われてもよい。
いて詳細に説明したが、本発明は、これらに限定される
ものではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が可能
であることは当業者にとって明らかであろう。
によるバイト工具による主軸回転角制御式切削加工方法
によれば、バイト工具と被加工物との相対的な軸制御に
よりバイト工具と被加工物との間に相互補間運動が行わ
れつつ軸制御に対する主軸回転角の同期制御によって主
軸の全回転角位置にて被加工物の加工面に対するバイト
工具の刃先方向が所定値に保たれ、相互補間運動による
補間軌跡により決まる形状に切削が行われるから、バイ
ト半径に関係なく一本のバイト工具により任意の内径の
円筒内外周面加工、その他、テーパ加工、球面加工、多
角形加工、ねじ切り加工、フランジ面加工、自由形状加
工が行われる。
による補間軌跡の形状寸法とバイト工具のバイト半径と
により決まり、補間軌跡の形状寸法の補正によってバイ
ト工具のバイト半径誤差を補償することができ、このこ
とにより、バイト工具のバイト刃先位置がさほど高精度
にされなくとも所要の加工精度が得られ、工具のプリセ
ット作業が容易になる。
工具を使用することにより、総形バイト工具による場合
に比して切削抵抗が小さくなり、このことにより軸制御
による相互補間運動の速度、即ち切削速度を総形バイト
工具を使用したヘール加工に属する切削加工法による場
合に比して3〜20倍程度速くすることが可能になる。
リング加工と同一のバイト工具で、同一の切削能率を得
ながら、上述の相互補間運動の円弧補間径を変更するこ
とにより、一本のバイト工具で、任意の穴径あるいは外
径を切削することができ、さらには、加工途中で円弧補
間径を間欠的に、あるいは連続的に変更することで、テ
ーパ加工、球面加工など、任意形状の加工を行うことが
できる。
し機構を備えた回転面板を要することなく、バイト目に
よるフランジ面のバイト削りが行われ、エンドミル、正
面フライスによる切削目のフランジ面より気密性に優れ
たフランジ面が得られる。
前記主軸の中心軸線に対する傾斜度に応じて主軸と被加
工物との相対変位の軸制御量が修正され、主軸と被加工
物との間の相互補間運動に被加工物の加工軸線あるいは
加工面の主軸中心軸線に対する傾斜成分が与えられるこ
とにより、主軸中心軸線に対して加工軸線が傾斜してい
る内外周面あるいは傾斜フランジ面の切削も行われる。
物の加工軸線あるいは加工面の正規状態よりの傾斜度が
自動計測され、この傾斜度に応じて主軸と被加工物との
相対変位の軸制御量が修正され、主軸と被加工物との間
の相互補間運動に被加工物の加工軸線あるいは加工面の
傾斜補償成分が与えられることにより、被加工物の位置
決めに誤差があっても正規状態の加工軸線による内外周
面あるいはフランジ面の切削が行われる。
って加工開始寸法が決定され、この加工開始寸法によっ
て前記主軸と前記被加工物との相対変位量より前記バイ
ト工具による切削加工量が決定され、更に加工途中で被
加工物の加工部形状が自動計測され、この自動計測に基
づいて仕上げ加工に必要な加工寸法が自動決定され、こ
の加工寸法によって前記主軸と前記被加工物との相対変
位量より前記バイト工具による切削加工量が決定され、
これにより加工部形状の自動計測のもとに、工具交換な
どを要することなく所要の切り込み量をもって一連の切
削加工が行われるようになる。
式切削加工方法による切削加工の原理を示す説明図であ
る。
実施例に使用するNC工作機械の一例を示す概略斜視図
である。
実施例に使用するNC工作機械の制御系を示すブロック
線図である。
によって穴あけ加工、ねじ穴加工を行う場合の一連の手
順を示すフローチャートである。
行う場合の一連の手順を示すフローチャートである。
て傾斜している状態を示す斜視図である。
傾斜している状態を示す斜視図である。
場合の説明図。
る場合場合の説明図。
垂直な面との中間位置に存在する面で刃先を回転させる
場合の説明図。
いる場合の座標系を示す説明図である。
の主軸中心の軌跡を説明する説明図である。
差の計測要領を示す説明図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 自身の中心軸線周りの回転角を定量的に
制御可能な主軸にバイト工具を取り付け、主軸中心の被
加工物に対する相対的な移動軌跡が切削すべき形状に適
合したものになるように主軸と被加工物とを軸制御によ
り少なくとも前記主軸の回転軸線に直交する平面に沿っ
て相対変位させて主軸と被加工物との間に相互補間運動
を行わせ、前記主軸の回転角を前記軸制御に対して所定
の相関関係をもって同期制御することにより主軸の全回
転角位置にて被加工物の加工面に対するバイト工具の刃
先方向を所定の方向に保ち、前記相互補間運動による補
間軌跡により決まる形状に切削することを特徴とする主
軸回転角制御式切削加工方法。 - 【請求項2】 被加工物の加工軸線あるいは加工面の前
記主軸の中心軸線に対する傾斜度に応じて前記主軸と前
記被加工物との相対変位の軸制御量を修正することによ
り、前記主軸と前記被加工物との間の前記相互補間運動
に被加工物の加工軸線あるいは加工面の前記主軸の中心
軸線に対する傾斜成分を与え、主軸中心軸線に対して加
工軸線が傾斜している内外周面あるいは傾斜フランジ面
を切削することを特徴とする請求項1に記載の主軸回転
角制御式切削加工方法。 - 【請求項3】 被加工物の主軸中心軸線に対する位置決
め誤差による被加工物の加工軸線あるいは加工面の正規
状態よりの傾斜度を自動計測し、この傾斜度に応じて前
記主軸と前記被加工物との相対変位の軸制御量を修正す
ることにより、前記主軸と前記被加工物との間の前記相
互補間運動に被加工物の加工軸線あるいは加工面の傾斜
補償成分を与え、正規状態の加工軸線による内外周面あ
るいはフランジ面を切削することを特徴とする請求項1
に記載の主軸回転角制御式切削加工方法。 - 【請求項4】 被加工物の加工部形状の自動計測によっ
て加工開始寸法を決定し、この加工開始寸法によって前
記主軸と前記被加工物との相対変位量より前記バイト工
具による切削加工量を決定することを特徴とする請求項
1〜3の何れかに記載の主軸回転角制御式切削加工方
法。 - 【請求項5】 加工途中で被加工物の加工部形状の自動
計測し、仕上げ加工に必要な加工寸法を自動決定し、こ
の加工寸法によって前記主軸と前記被加工物との相対変
位量より前記バイト工具による切削加工量を決定するこ
とを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の主軸回転
角制御式切削加工方法。 - 【請求項6】 前記バイト工具として被加工物に実質的
に点接触するシングルポイントバイト工具を使用するこ
とを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の主軸回転
角制御式切削加工方法。 - 【請求項7】 前記軸制御は少なくとも同一平面にて互
いに直交する2軸の同時制御により行われ、当該2軸の
各軸制御は相互に90度の位相差を有する三角関数を含
む関数式により定義される軌跡を描くよう行うことを特
徴とする請求項1〜6の何れかに記載の主軸回転角制御
式切削加工方法。
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JP6-211137 | 1994-09-05 | ||
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