JP3093933B2 - バイト工具による主軸回転角制御式切削加工方法 - Google Patents
バイト工具による主軸回転角制御式切削加工方法Info
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Description
加工方法に関し、特に同時多軸制御機能を有するNC工
作機械などによる切削加工に使用するバイト工具による
主軸回転角制御式の切削加工方法に関するものである。
による切削加工は、バイト工具を主軸に装着し、主軸の
回転数を制御して主軸を軸線方向、即ちZ軸方向へ移動
させることにより、ワークテーブル上に位置決め配置さ
れている被加工物に対してバイト工具によって工具固有
のバイト半径の穴加工を行う。この切削加工は、ボーリ
ング加工と云われ、バイト工具のバイト半径により一義
的に決まる内径のストレート穴の加工に限定される。
る切削加工は、バイト工具を単に回転させるだけの単純
な主軸回転式切削加工であり、この切削加工において
は、ストレート穴の加工に限定され、しかもバイト工具
のバイト半径により加工穴径が一義的に決まるため、加
工穴径毎に所要のバイト半径を有するバイト工具を準備
し、また加工穴径の変更の度に主軸に装着するバイト工
具を加工穴径に適合するバイト工具に交換する必要があ
る。
状、バイト工具の主軸に対する取付角度等によって機械
的に決まるから、加工穴径が同じであっても、被削材の
種類などに応じて前すくい角を変更する場合には、工具
交換、工具取付角変更などを行う必要がある。
されたものであり、バイト半径に関係なく一本のバイト
工具により任意の内径の穴加工、任意の外径の外周面加
工、その他、テーパ加工、球面加工、多角形加工、ねじ
切り加工などを行うことができ、しかも工具交換、工具
取付角変更を必要とすることなく前すくい角を任意に変
更して被削材の種類などに応じて良好な切削加工を行う
ことができるバイト工具による新規な切削加工方法を提
供することを目的としている。
によれば、自身の中心軸線周りの回転角を定量的に制御
可能な主軸にバイト工具を取り付け、前記主軸の主軸中
心の被加工物に対する相対的な移動軌跡を、主軸と被加
工物とをXY軸の軸制御により少なくとも前記主軸の回
転軸線に直交するXY平面で前記被加工物の加工面に沿
って相対変位させ、主軸の主軸中心から前記被加工物の
加工すべき加工面までの直線距離を常に一定に保つよう
相互補間運動を行わせ、前記主軸の回転角を前記軸制御
に対して所定の相関関係をもって同期制御することによ
り主軸の回転角の全回転角位置にて被加工物の加工面に
対するバイト工具の刃先を被削材の種類に応じて所定の
前すくい角に変更して一定の角度に保ちながら、前記相
互補間運動による補間軌跡により決まる曲面形状にする
ことを特徴とするバイト工具による主軸回転角制御式切
削加工方法によって達成される。
法は、前記バイト工具として被加工物に実質的に点接触
するシングルポイントバイト工具を使用することを詳細
な特徴としている。
取り付け、バイト工具と被加工物との相対的な軸制御に
より少なくとも主軸の主軸中心から前記被加工物の加工
すべき加工面までの直線距離を常に一定に保つよう相互
補間運動を行わせ、軸制御に対する主軸回転角の同期制
御によって主軸の回転角の全回転角位置にて被加工物の
加工面に対するバイト工具の刃先角度が被削材の程度に
応じて所定の前すくい角に変更して一定の角度に保た
れ、相互補間運動による補間軌跡により決まる曲面形状
に所定の前すくい角をもって被削材の種類に応じて有好
な切削が行われる。
工具を使用することにより、総形バイト工具による場合
に比して切削抵抗が小さく、このことにより軸制御によ
る相互補間運動の速度を速めることが可能になる。
説明する。
加工方法による切削加工の原理を内周面加工に適用した
例を示している。
転角を定量的に制御可能な主軸51に取り付けられ、主
軸中心Csの被加工物Wに対する相対的な移動軌跡が切
削すべき形状に適合したものになるように主軸51と被
加工物Wとを軸制御、この場合、X軸制御とY軸制御と
により主軸51の回転軸線に直交する平面に沿って相対
変位させて主軸51と被加工物Wとの間に真円の相互補
間運動を行わせ、主軸51の回転角をX軸制御とY軸制
御とに対して所定の相関関係をもって同期制御すること
により、主軸51の全回転角位置にて被加工物Wの内周
面に対するバイト工具50の刃先方向を所定の方向に保
ち、換言すれば前すくい角βを一定に保ち、前記相互補
間運動による補間軌跡(主軸中心軌跡)Lにより決まる
形状、即ち真円の横断面形状に切削する。
々主軸51が符号A、B、Cにより示されて各回転角位
置に位置している時の主軸中心Csの位置を示してお
り、これらは補間軌跡L上にある。
r、被加工物Wの加工半径R、前すくい角βを90度と
すると、R>Trの前提条件の下に、主軸中心Csと被
加工物Wの中心CwとはR−Trだけ偏心しており、補
間軌跡Lは、R−Trを半径とし、被加工物Wの中心C
wと同心の真円となる。
は、便宜上、X軸を原線とする被加工物中心Cw周りの
角度θで見て、バイト工具50の刃先と被加工物Wとの
接触位置の角度と、補間軌跡L上にて主軸中心Csが位
置している位置の角度とが同じことを云う。
X軸制御とY軸制御の座標値は、被加工物中心Cw周り
の角度を媒体変数として、相互に90度の位相差を有す
る三角関数式により与えられ、補間軌跡Lの半径は、前
すくい角βを一定とした場合、被加工物Wの加工半径R
に応じて変化する。換言すれば、補間軌跡Lの半径に応
じて一つのバイト工具50によって、R>Trの限定範
囲で、任意の加工半径Rの内周面加工が行われることに
なる。
工において、バイト工具の前すくい角βを変化させる方
法を図2(a)、(b)を参照して説明する。なお、図
2(a)は前すくい角βを90度よりΔβだけ増加した
場合を、図2(b)は前すくい角βを90度よりΔβだ
け減少した場合を各々示している。
90度より増加あるいは低減する場合には、X軸を原線
とする被加工物中心Cw周りの角度θで見て、バイト工
具50の刃先と被加工物Wとの接触位置の角度に対して
補間軌跡L上にて主軸中心Csが位置している位置の角
度を、前すくい角βの90度よりの増減量Δβに応じた
角度Δθだけ進み側あるいは遅れ側に変化させる。
効バイト半径が低減するから、前すくい角βの90度よ
りの増減量Δβに応じて補間軌跡Lの半径を増大させ
る。
イト工具50により被削材の種類に応じて任意の内径の
穴加工を行うことができた上で、工具交換、工具取付角
変更を必要とすることなく前すくい角βを任意に変更す
ることができる。
加工方法による切削加工の原理を外周面加工に適用した
例を示している。なお、図3において図1に対応する部
分は図1に付した符号と同一の符号を付けてその説明を
省略する。
主軸51の回転軸線に直交する平面に沿って相対変位さ
せて主軸51と被加工物Wとの間に真円の相互補間運動
を行わせ、主軸51の回転角をX軸制御とY軸制御とに
対して所定の相関関係をもって同期制御することによ
り、主軸51の全回転角位置にて被加工物Wの外周面に
対するバイト工具50の刃先方向を所定の方向に保ち、
換言すれば前すくい角βを一定に保ち、前記相互補間運
動による補間軌跡Lにより決まる形状、即ち真円の横断
面形状に切削する。
く、X軸制御とY軸制御の座標値は、被加工物中心Cw
周りの角度を媒体変数として、相互に90度の位相差を
有する三角関数式により与えられ、補間軌跡Lの半径
は、前すくい角βを一定とした場合、被加工物Wの加工
半径Rに応じて変化する。換言すれば、補間軌跡Lの半
径に応じて一つのバイト工具50によって、任意の加工
半径Rの外周面加工が行われることになる。
径は被加工物Wの半径より大きくても、小さくてもよ
く、この両者に拘束関係はなく、図3に示されているよ
うに、主軸中心Csが被加工物Wの外周面より外側にあ
る場合以外に、図4に示されているように、主軸中心C
sが被加工物Wの外周面より内側にある場合が考えられ
る。
工において、バイト工具の前すくい角βを変化させる方
法を図5(a)、(b)を参照して説明する。なお、図
5(a)は前すくい角βを90度よりΔβだけ増加した
場合を、図5(b)は前すくい角βを90度よりΔβだ
け減少した場合を各々示している。
90度より増加あるいは低減する場合には、上述の内周
面加工と同様に、X軸を原線とする被加工物中心Cw周
りの角度θで見て、バイト工具50の刃先と被加工物W
との接触位置の角度に対して補間軌跡L上にて主軸中心
Csが位置している位置の角度を、前すくい角βの90
度より増減量Δβに応じた角度Δθだけ進み側あるいは
遅れ側に変化させる。
効バイト半径が低減するから、前すくい角βの90度よ
りの増減量Δβに応じて補間軌跡Lの半径を減少(主軸
中心Csが被加工物の外周面より外側にある場合)ある
いは増大(主軸中心Csが被加工物の外周面より内側に
ある場合)する。
イト工具50により任意の外径の外周面加工を行うこと
ができた上で、工具交換、工具取付角変更を必要とする
ことなく前すくい角βを任意に変更することができる。
法で使用されるバイト工具50はシングルポイントバイ
ト工具であってよい。ここで云うシングルポイントバイ
ト工具は、被加工物に実質的に点接触する形式のバイト
工具、換言すれば非総形のバイト工具の総称であり、こ
れには、穴ぐりバイト、中ぐりバイト、突切りバイト、
ねじ切りバイト、丸こまバイト、旋削バイトなどがあ
る。
加工方法の実施に使用するNC工作機械の一例を示して
いる。NC工作機械は、ベッド1と、ベッド1上にY軸
方向に移動可能に設けられてY軸テーブル3と、Y軸テ
ーブル3上にX軸方向に移動可能に設けられてX軸テー
ブル5とを有し、X軸テーブル5上に被加工物Wを固定
載置される。Y軸テーブル3はY軸サーボモータ7によ
ってY軸方向に駆動され、X軸テーブル5はX軸サーボ
モータ9によってX軸方向に駆動され、X軸テーブル5
上の被加工物Wは、Y軸サーボモータ7によるY軸テー
ブル3のY軸方向の移動とX軸サーボモータ9によるX
軸テーブル5のX軸方向の移動により、X軸とY軸によ
る水平面に沿ってX座標とY座標による任意に座標位置
に軸制御する。
ダ13が上下方向、即ちZ軸方向に移動可能に装着され
ており、Z軸スライダ13はZ軸サーボモータ15によ
ってZ軸方向に駆動される。
けられており、主軸頭17には主軸51がZ軸と同一方
向の軸線周り、即ちC軸周りの回転可能に装着されてい
る。
ータ21により回転駆動されると共にC軸回転角を定量
的に制御され、主軸51にはバイト工具50が装着され
る。
動平面は主軸51の回転軸線、即ちC軸(Z軸)に直交
する平面である。
7、Z軸サーボモータ15、C軸サーボモータ21の各
々にはロータリエンコーダ25、27、29、31が装
着されており、このロータリエンコーダ25、27、2
9、31は各軸のサーボモータ9、7、15、21の回
転角を検出し、回転角情報をNC装置33へ出力する。
このうちC軸サーボモータ21のロータリエンコーダ3
1は、アブソリュート型のロータリエンコーダにより構
成され、主軸51の回転角をX軸方向あるいはY軸方向
を絶対基準位置として計測する。
に、NC加工プログラムを実行して各軸指令を出力する
プログラム実行部35、プログラム実行部35より軸指
令を入力して補間演算を行う補間演算部37とを有し、
補間演算部37は、X、Y、Z、Cの各軸の移動量を指
令値として各軸の位置制御・駆動部39、41、43、
45へ出力する。
は、各々同軸のロータリエンコーダ25、27、29、
31より回転角情報を入力し、位置フィードバック補償
制御により演算される各軸の操作量をもって各軸のサー
ボモータ9、7、15、21の駆動を制御する。
法においては、主軸中心の被加工物Wに対する相対的な
移動軌跡が切削すべき形状に適合したものになるように
X、Y、Zの各軸の指令量をNC加工プログラムで設定
しておき、このNC加工プログラムの実行によってバイ
ト工具50と被加工物WとをX、Y、Zの軸制御、少な
くともX、Yの軸制御によって主軸51の回転軸線に直
交する平面に沿って相対変位させてバイト工具50と被
加工物Wとの間に相対補間運動を行わせ、主軸51の回
転角をX、Y、Zの各軸の軸制御に対して所定の相関関
係をもって同期制御し、主軸51の全回転角位置にて被
加工物Wの加工面に対するバイト工具50の刃先方向を
所定の方向に保って、即ち所定の前すくい角をもってバ
イト工具50により、被加工物Wを、相対補間運動によ
る補間軌跡により決まる形状に切削する。
に90度の位相差を有する三角関数を含む方程式により
定義される軌跡を描くよう行われる。
ては、主軸51の回転角制御と、X、Yの同時2軸制
御、あるいはX、Y、Zの同時3軸制御との組み合わせ
により、バイト工具50のバイト半径に関係なく一本の
バイト工具によって任意の前すくい角をもって、任意の
内径の穴加工、任意の外径の外周面加工、テーパ加工、
球面加工、多角形加工、ねじ切り加工などを行うことが
でき、またシングルポイントバイト工具の使用のもと
に、切削加工速度が総形バイト工具を使用したヘール加
工に属する切削加工法による場合に比して3〜20倍に
向上する。
工方法における移動制御と同期制御との詳細を円筒内外
面加工について詳細に説明する。
向送り量をp、Z軸方向送り開始位置のZ軸座標をZo
とすると、各回転角位置における刃先の座標位置(X
t,Yt,Zt)はX軸方向を原線とする角度θを媒体
変数として下式の関数式により与えられる。 Xt=Lrcosθ Yt=Lrsinθ Zt=Zo−(p/2π)θ
うに、刃先軌跡のXY平面における加工面外向き法線ベ
クトル→n=(nx,ny)は下式により示される。 nx=−cosθ ny=−sinθ
心座標位置(Xs,Ys,Zs)は下式により示され
る。
β)1/2 }cosθ Ys={(R2 +Tr2 −2R・TrcosΔ
β)1/2 }sinθ Zs=Zt−Tz
s)によるX軸とY軸との同時2軸制御により、バイト
工具50と被加工物Wとの間に相互円弧補間運動が行わ
れ、その円弧補間軌跡として、主軸中心軌跡Lは、(R
2 +Tr2 −2R・TrcosΔβ)1/2 を半径Lrと
する真円をなす。
よりの変化量Δβが0であれば、X軸方向を原線とする
主軸回転角度αは下式により示される。
inθ/−cosθ)=θ+π
の90度よりの変化量Δβに応じて角度Δθだけ変化す
る。即ちα=θ+π±Δθとなる。
軸制御が行われ、この軸制御に対して主軸回転角度αが
同期制御されることにより、バイト工具50は主軸51
の全回転角位置にて被加工面に任意の前すくい角βをも
ってバイト半径Trを最小半径とする任意の半径Rの円
筒内面加工を行う。
イト工具50により任意の半径の円筒内面加工を行うこ
とができた上で、工具交換、工具取付角変更を必要とす
ることなく前すくい角βを任意に変更することができ
る。
うに、刃先軌跡のXY平面における加工面外向き法線ベ
クトル→n=(nx,ny)は円筒内面加工とは逆方向
のベクトルとなり、下式により示される。 nx=cosθ ny=sinθ
心座標位置(Xs,Ys,Zs)は下式により示され
る。
β)1/2 }cosθ Ys={(R2 +Tr2 +2R・TrcosΔ
β)1/2 }sinθ Zs=Zt−Tz 円筒外面加工では、前すくい角βの90度よりの変化量
Δβが0であれば、X軸方向を原線とする主軸回転角度
αは下式により示される。
nθ/cosθ)=θ
の90度よりの変化量Δβに応じて角度Δθだけ変化す
る。即ちα=θ±Δθとなる。
Y、Zの各軸の軸制御が行われ、この軸制御に対して軸
回転角度αが同期制御されることにより、この場合もバ
イト工具50は主軸51の全回転角位置にて被加工面に
任意の前すくい角βをもって任意の半径Rの円筒外面加
工を行う。
イト工具50により任意の半径の円筒外面加工を行うこ
とができた上で、工具交換、工具取付角変更を必要とす
ることなく前すくい角βを任意に変更することができ
る。
rcosΔβ)1/2 }cosθとYs={(R2 +Tr
2 +2R・TrcosΔβ)1/2 }sinθは、主軸中
心Csが、図3に示されているように、Z軸方向で見て
被加工物Wの外側にある場合に成立し、図4に示されて
いるように、主軸中心CsがZ軸方向で見て被加工物W
の内側にある場合には、Xs={(R2 +Tr2 −2R・
TrcosΔβ)1/2}cosθ、Ys={(R2 +T
r2 −2R・TrcosΔβ)1/2 }sinθとなる。
期制御で、Zs=Zt−Tzがねじピッチに応じて適正
値に設定されればよく、またおねじ切り加工は円筒外面
加工と同様の同期制御で、Zs=Zt−Tzがねじピッ
チに応じて適正値に設定されればよく、何れの場合も、
その他のことは円筒内外面加工と同様に行われることに
よって、一つのバイト工具50によって任意のねじ径の
めねじ或いはおねじのねじ切り加工が任意の前すくい角
をもって行われる。
イト工具50により任意のねじ径のめねじ或いはおねじ
のねじ切り加工を行うことができた上で、工具交換、工
具取付角変更を必要とすることなく前すくい角βを任意
に変更することができる。
あるZ軸回転体の切削加工の場合には、補間軌跡Lの半
径LrをZの関数fLr(z)、1回転当たりのZ軸方
向送り量をp、Z軸方向送り開始位置のZ軸座標をZo
とすると、fLr{Zo−(p/2π)θ}をもって、
補間軌跡Lの半径Lrを変化させればよい。
面加工の場合と同じであってよく、この場合も、一つの
バイト工具50によってZ軸方向に任意に径変化するZ
軸回転体が任意の前すくい角をもって行われる。
イト工具50によりZ軸方向に任意に径変化するZ軸回
転体の加工を行うことができた上で、工具交換、工具取
付角変更を必要とすることなく前すくい角βを任意に変
更することができる。
ンジ面加工、自由形状加工などにおいても、それらの切
削形状に応じて円筒面加工における場合と同等に、X、
Y、Zの各軸の軸制御が行われ、この軸制御に対して主
軸回転角度が同期制御されることにより、一つのバイト
工具50で任意の前すくい角をもってテーパ加工、球面
加工、多角形加工、フランジ面加工、自由形状加工が行
われる。
ンジ面加工における軸制御について詳細な説明が必要な
らば、本願出願人と同一の出願人による特願平6−21
1137号の明細書および図面を参照されたい。
述の関数式の演算をNC装置内部で行って座標位置デー
タを得る方法と、NC加工プログラム作成時点で予め座
標位置データを点群データとしてプログラムに記述して
おく方法の何れにより行われてもよい。
いて詳細に説明したが、本発明は、これらに限定される
ものではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が可能
であることは当業者にとって明らかであろう。
によるバイト工具による主軸回転角制御式切削加工方法
によれば、主軸にバイト工具を取り付け、バイト工具と
被加工物との相対的な少なくともXY軸の軸制御により
主軸の主軸中心から前記被加工物の加工すべき加工面ま
での直線距離を常に一定に保つよう相互補間運動を行わ
せ、軸制御に対する主軸回転角の同期制御によって主軸
の回転角の全回転角位置にて被加工物の加工面に対する
バイト工具の刃先角度が被削材の程度に応じて所定の前
すくい角に変更して一定の角度に保たれ、相互補間運動
による補間軌跡により決まる形状に切削が行われるか
ら、バイト半径に関係なく一本のバイト工具により、工
具交換、工具取付角変更を必要とすることなく、任意の
前すくい角をもって被削材の種類に応じて有好な切削加
工を行うことができると共に、任意の径の円筒内外周面
加工、その他、テーパ加工、球面加工、多角形加工、ね
じ切り加工、フランジ面加工、自由形状加工が行われ
る。
工具を使用することにより、総形バイト工具による場合
に比して切削抵抗が小さくなり、このことにより軸制御
による相互補間運動の速度を総形バイト工具を使用した
ヘール加工に属する切削加工法による場合に比して3〜
20倍程度速くすることが可能になる。
よる切削加工の原理を内周面加工に適用した例を示す説
明図である。
式切削加工方法において、バイト工具の前すくい角を変
化させる要領を内周面加工について示す説明図である。
よる切削加工の原理を外周面加工に適用した例を示す説
明図である。
よる外周面加工の一実施例を示す側面図である。
式切削加工方法において、バイト工具の前すくい角を変
化させる要領を外周面加工について示す説明図である。
実施例に使用するNC工作機械の一例を示す概略斜視図
である。
実施例に使用するNC工作機械の制御系を示すブロック
線図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 自身の中心軸線周りの回転角を定量的に
制御可能な主軸(51)にバイト工具(50)を取り付
け、前記主軸(51)の主軸中心(Cs )の被加工物
(W)に対する相対的な移動軌跡を、主軸(51)と被
加工物(W)とをXY軸の軸制御により少なくとも前記
主軸(51)の回転軸線に直交するXY平面で前記被加
工物(W)の加工面に沿って相対変位させ、主軸(5
1)の主軸中心(Cs)から前記被加工物(W)の加工
すべき加工面までの直線距離を常に一定に保つよう相互
補間運動を行わせ、前記主軸(51)の回転角を前記軸
制御に対して所定の相関関係をもって同期制御すること
により主軸(51)の回転角の全回転角位置にて被加工
物(W)の加工面に対するバイト工具(50)の刃先を
被削材の種類に応じて所定の前すくい角(β)に変更し
て一定の角度に保ちながら、前記相互補間運動による補
間軌跡により決まる曲面形状にすることを特徴とするバ
イト工具による主軸回転角制御式切削加工方法。 - 【請求項2】 前記バイト工具(50)として被加工物
(W)に実質的に点接触するシングルポイント工具を使
用することを特徴とする請求項1に記載のバイト工具に
よる主軸回転角制御式切削加工方法。
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