JPH1190773A - スクロール板の加工方法及び加工装置 - Google Patents
スクロール板の加工方法及び加工装置Info
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- JPH1190773A JPH1190773A JP26042397A JP26042397A JPH1190773A JP H1190773 A JPH1190773 A JP H1190773A JP 26042397 A JP26042397 A JP 26042397A JP 26042397 A JP26042397 A JP 26042397A JP H1190773 A JPH1190773 A JP H1190773A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インボリュート形状の中心付近においても高
精度で加工することができるスクロール板の加工方法及
び加工装置を得る。 【解決手段】 スクロール板の壁面を構成する外壁イン
ボリュート曲線区間63ではX軸、C軸の同時2軸制御
により加工を行い、外壁インボリュート曲線と内壁イン
ボリュート曲線とを接続する非インボリュート曲線区間
(円弧区間70と円弧区間72とにより構成される区
間)ではX軸、Y軸、C軸の同時3軸制御により加工を
行い、内壁インボリュート曲線区間65ではX軸、C軸
の同時2軸制御により加工を行う。
精度で加工することができるスクロール板の加工方法及
び加工装置を得る。 【解決手段】 スクロール板の壁面を構成する外壁イン
ボリュート曲線区間63ではX軸、C軸の同時2軸制御
により加工を行い、外壁インボリュート曲線と内壁イン
ボリュート曲線とを接続する非インボリュート曲線区間
(円弧区間70と円弧区間72とにより構成される区
間)ではX軸、Y軸、C軸の同時3軸制御により加工を
行い、内壁インボリュート曲線区間65ではX軸、C軸
の同時2軸制御により加工を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクロール板の加
工方法及び加工装置に係り、特に、インボリュート形状
及び非インボリュート形状により構成されるスクロール
板の壁面を加工するスクロール板の加工方法及び加工装
置に関する。
工方法及び加工装置に係り、特に、インボリュート形状
及び非インボリュート形状により構成されるスクロール
板の壁面を加工するスクロール板の加工方法及び加工装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】スクロールコンプレッサ等のスクロール
板を加工するスクロール加工機では、一般に、入力され
たNCプログラムに基づいてスクロール板をC軸回りに
回転させると共に工具をC軸と直交する方向であるX軸
方向に移動させることによってスクロール板のインボリ
ュート形状の壁面の加工を行っている。
板を加工するスクロール加工機では、一般に、入力され
たNCプログラムに基づいてスクロール板をC軸回りに
回転させると共に工具をC軸と直交する方向であるX軸
方向に移動させることによってスクロール板のインボリ
ュート形状の壁面の加工を行っている。
【0003】このように、X軸とC軸の同時2軸制御に
よってスクロール板を加工する場合、加工速度を一定に
しようとすると、C軸の送り速度(回転速度)がインボ
リュート形状の中心に近づくに従って次第に速くなり、
インボリュート形状の中心付近では非常に高速となる。
よってスクロール板を加工する場合、加工速度を一定に
しようとすると、C軸の送り速度(回転速度)がインボ
リュート形状の中心に近づくに従って次第に速くなり、
インボリュート形状の中心付近では非常に高速となる。
【0004】一方、スクロール板のインボリュート形状
の壁面を加工する場合、外壁を構成するインボリュート
曲線の外側から中心に向かって外壁の加工を行った後、
内壁を構成するインボリュート曲線の中心から外側へ向
かって上記外壁の加工に連続して内壁の加工を行うもの
があり、このように外壁と内壁とを連続して加工する場
合、C軸の回転方向を外壁と内壁の境界位置で逆転させ
る必要があり、このためC軸の回転を所定の逆転位置で
一旦停止させる必要がある。
の壁面を加工する場合、外壁を構成するインボリュート
曲線の外側から中心に向かって外壁の加工を行った後、
内壁を構成するインボリュート曲線の中心から外側へ向
かって上記外壁の加工に連続して内壁の加工を行うもの
があり、このように外壁と内壁とを連続して加工する場
合、C軸の回転方向を外壁と内壁の境界位置で逆転させ
る必要があり、このためC軸の回転を所定の逆転位置で
一旦停止させる必要がある。
【0005】しかしながら、インボリュート形状の中心
付近では、上述のようにC軸の回転速度は非常に高速と
なっているため、所定の逆転位置で正確に停止すること
が困難であった。
付近では、上述のようにC軸の回転速度は非常に高速と
なっているため、所定の逆転位置で正確に停止すること
が困難であった。
【0006】このような問題点を解消するために、特開
平7−68450号公報記載の技術では、予めC軸の回
転速度の減速開始位置及び加速完了位置を設定してお
き、該減速開始位置に加工位置が到達した時点からC軸
の回転速度を段階的に徐々に減速させて所定の逆転位置
で停止させた後、C軸を逆方向に回転させて上記加速完
了位置で所定の加工速度となるように回転速度を段階的
に徐々に増速させることにより、所定の逆転位置で正確
に停止できるようにしていた。
平7−68450号公報記載の技術では、予めC軸の回
転速度の減速開始位置及び加速完了位置を設定してお
き、該減速開始位置に加工位置が到達した時点からC軸
の回転速度を段階的に徐々に減速させて所定の逆転位置
で停止させた後、C軸を逆方向に回転させて上記加速完
了位置で所定の加工速度となるように回転速度を段階的
に徐々に増速させることにより、所定の逆転位置で正確
に停止できるようにしていた。
【0007】ところで、上記特開平7−68450号公
報記載の技術では、スクロール板の壁面を、外壁を形成
するインボリュート曲線(以下、外壁インボリュート曲
線と称する)及び内壁を形成するインボリュート曲線
(以下、内壁インボリュート曲線と称する)のみで構成
していたので、外壁インボリュート曲線と内壁インボリ
ュート曲線の各々の中心付近の接点が鋭角となってい
た。しかしながら、スクロール板の壁面は滑らかな曲線
となっていることが一般に要求されているため、このよ
うに外壁インボリュート曲線と内壁インボリュート曲線
の各々の中心付近の接点が鋭角となっているのは好まし
いことではない。
報記載の技術では、スクロール板の壁面を、外壁を形成
するインボリュート曲線(以下、外壁インボリュート曲
線と称する)及び内壁を形成するインボリュート曲線
(以下、内壁インボリュート曲線と称する)のみで構成
していたので、外壁インボリュート曲線と内壁インボリ
ュート曲線の各々の中心付近の接点が鋭角となってい
た。しかしながら、スクロール板の壁面は滑らかな曲線
となっていることが一般に要求されているため、このよ
うに外壁インボリュート曲線と内壁インボリュート曲線
の各々の中心付近の接点が鋭角となっているのは好まし
いことではない。
【0008】この問題点を解消するために、外壁インボ
リュート曲線と内壁インボリュート曲線の各々の中心付
近の端点を滑らかに接続する非インボリュート曲線を適
用し、外壁及び内壁を加工する際にはX軸、C軸の同時
2軸制御で加工を行い、非インボリュート曲線に対応す
る壁面を加工する際には、X軸及び該X軸に直交するY
軸の同時2軸制御による加工を行っていた。
リュート曲線と内壁インボリュート曲線の各々の中心付
近の端点を滑らかに接続する非インボリュート曲線を適
用し、外壁及び内壁を加工する際にはX軸、C軸の同時
2軸制御で加工を行い、非インボリュート曲線に対応す
る壁面を加工する際には、X軸及び該X軸に直交するY
軸の同時2軸制御による加工を行っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
外壁インボリュート曲線と内壁インボリュート曲線の各
々の中心付近の端点を滑らかに接続する非インボリュー
ト曲線を適用する技術では、外壁及び内壁の何れか一方
がX軸、C軸の同時2軸制御で加工され、引き続きC軸
の回転を停止した状態で非インボリュート曲線に対応す
る壁面がX軸、Y軸の同時2軸制御で加工された後、外
壁及び内壁の残りの一方がX軸、C軸の同時2軸制御で
加工されるので、外壁と非インボリュート曲線に対応す
る壁面との境界位置及び内壁と非インボリュート曲線に
対応する壁面との境界位置において加工速度が急激に変
動して各境界位置付近で削り込みが発生してしまいイン
ボリュート形状の中心付近の加工精度が低下する、とい
う問題点があった。
外壁インボリュート曲線と内壁インボリュート曲線の各
々の中心付近の端点を滑らかに接続する非インボリュー
ト曲線を適用する技術では、外壁及び内壁の何れか一方
がX軸、C軸の同時2軸制御で加工され、引き続きC軸
の回転を停止した状態で非インボリュート曲線に対応す
る壁面がX軸、Y軸の同時2軸制御で加工された後、外
壁及び内壁の残りの一方がX軸、C軸の同時2軸制御で
加工されるので、外壁と非インボリュート曲線に対応す
る壁面との境界位置及び内壁と非インボリュート曲線に
対応する壁面との境界位置において加工速度が急激に変
動して各境界位置付近で削り込みが発生してしまいイン
ボリュート形状の中心付近の加工精度が低下する、とい
う問題点があった。
【0010】この問題点をより具体的に説明すると、例
えば砥石付きの工具で壁面の加工を行う場合には、通
常、図7(A)に示すように、目標とする加工速度で加
工した際の砥石90の倒れを想定して加工面92が工作
物44に対して垂直となるようにツルーイングが行われ
ているため、上記目標とする加工速度より遅い加工速度
で加工を行った場合、図7(B)に示すように砥石90
が壁面に対して食い込み過ぎて食い込み領域94が発生
したり、図7(C)に示すように削り残し領域96が発
生することになり、この加工状態の変化が上記各境界位
置の継ぎ目となって現れるのである。
えば砥石付きの工具で壁面の加工を行う場合には、通
常、図7(A)に示すように、目標とする加工速度で加
工した際の砥石90の倒れを想定して加工面92が工作
物44に対して垂直となるようにツルーイングが行われ
ているため、上記目標とする加工速度より遅い加工速度
で加工を行った場合、図7(B)に示すように砥石90
が壁面に対して食い込み過ぎて食い込み領域94が発生
したり、図7(C)に示すように削り残し領域96が発
生することになり、この加工状態の変化が上記各境界位
置の継ぎ目となって現れるのである。
【0011】本発明は上記問題点を解消するために成さ
れたものであり、インボリュート形状の中心付近におい
ても高精度で加工することができるスクロール板の加工
方法及び加工装置を提供することを目的とする。
れたものであり、インボリュート形状の中心付近におい
ても高精度で加工することができるスクロール板の加工
方法及び加工装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のスクロール板の加工方法は、工作物
を回転させるC軸と、該C軸と直交するX軸と、該X軸
と直交するY軸との同時3軸制御が可能な加工機を用い
てインボリュート形状と非インボリュート形状とから成
るスクロール板の壁面を加工するスクロール板の加工方
法であって、前記工作物をC軸回りに回転させると共
に、工具をC軸に対してX軸方向に相対移動させて加工
速度が一定になるようにX軸及びC軸の同時2軸制御を
行って前記インボリュート形状の外周から中心に向かっ
て前記インボリュート形状の外壁、または内壁の何れか
一方を加工し、前記工作物をC軸回りに回転させたまま
前記工具をC軸に対してX軸方向及びY軸方向に相対移
動させてX軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行って
前記非インボリュート形状のC軸の逆転位置まで加工し
た後、前記工作物のC軸回りの回転方向を逆転させてX
軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行って前記非イン
ボリュート形状の前記C軸の逆転位置以降の残りの壁面
を加工し、前記工作物をC軸回りに回転させたまま、前
記工具をC軸に対してX軸方向に相対移動させて加工速
度が一定になるようにX軸及びC軸の同時2軸制御を行
って前記インボリュート形状の中心から外周に向かって
前記インボリュート形状の外壁、または内壁の他方を加
工する。
に、請求項1記載のスクロール板の加工方法は、工作物
を回転させるC軸と、該C軸と直交するX軸と、該X軸
と直交するY軸との同時3軸制御が可能な加工機を用い
てインボリュート形状と非インボリュート形状とから成
るスクロール板の壁面を加工するスクロール板の加工方
法であって、前記工作物をC軸回りに回転させると共
に、工具をC軸に対してX軸方向に相対移動させて加工
速度が一定になるようにX軸及びC軸の同時2軸制御を
行って前記インボリュート形状の外周から中心に向かっ
て前記インボリュート形状の外壁、または内壁の何れか
一方を加工し、前記工作物をC軸回りに回転させたまま
前記工具をC軸に対してX軸方向及びY軸方向に相対移
動させてX軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行って
前記非インボリュート形状のC軸の逆転位置まで加工し
た後、前記工作物のC軸回りの回転方向を逆転させてX
軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行って前記非イン
ボリュート形状の前記C軸の逆転位置以降の残りの壁面
を加工し、前記工作物をC軸回りに回転させたまま、前
記工具をC軸に対してX軸方向に相対移動させて加工速
度が一定になるようにX軸及びC軸の同時2軸制御を行
って前記インボリュート形状の中心から外周に向かって
前記インボリュート形状の外壁、または内壁の他方を加
工する。
【0013】請求項1に記載のスクロール板の加工方法
によれば、工作物がC軸回りに回転されると共に、工具
がC軸に対してX軸方向に相対移動されて加工速度が一
定になるようにX軸及びC軸の同時2軸制御が行われて
インボリュート形状の外周から中心に向かってインボリ
ュート形状の外壁、または内壁の何れか一方が加工され
る。
によれば、工作物がC軸回りに回転されると共に、工具
がC軸に対してX軸方向に相対移動されて加工速度が一
定になるようにX軸及びC軸の同時2軸制御が行われて
インボリュート形状の外周から中心に向かってインボリ
ュート形状の外壁、または内壁の何れか一方が加工され
る。
【0014】その後、工作物がC軸回りに回転されたま
ま工具がC軸に対してX軸方向及びY軸方向に相対移動
されてX軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御が行われて
非インボリュート形状のC軸の逆転位置まで加工された
後、工作物のC軸回りの回転方向が逆転されてX軸、Y
軸、及びC軸の同時3軸制御が行われて非インボリュー
ト形状のC軸の逆転位置以降の残りの壁面が加工され
る。なお、非インボリュート形状は、インボリュート形
状の外壁及び内壁を各インボリュート形状の中心付近で
接続する形状であり、この非インボリュート形状は、1
つの円弧または複数の円弧の組み合せによって構成する
ことが好ましい。
ま工具がC軸に対してX軸方向及びY軸方向に相対移動
されてX軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御が行われて
非インボリュート形状のC軸の逆転位置まで加工された
後、工作物のC軸回りの回転方向が逆転されてX軸、Y
軸、及びC軸の同時3軸制御が行われて非インボリュー
ト形状のC軸の逆転位置以降の残りの壁面が加工され
る。なお、非インボリュート形状は、インボリュート形
状の外壁及び内壁を各インボリュート形状の中心付近で
接続する形状であり、この非インボリュート形状は、1
つの円弧または複数の円弧の組み合せによって構成する
ことが好ましい。
【0015】さらに、工作物がC軸回りに回転されたま
ま、工具がC軸に対してX軸方向に相対移動されて加工
速度が一定になるようにX軸及びC軸の同時2軸制御が
行われてインボリュート形状の中心から外周に向かって
インボリュート形状の外壁、または内壁の他方が加工さ
れる。
ま、工具がC軸に対してX軸方向に相対移動されて加工
速度が一定になるようにX軸及びC軸の同時2軸制御が
行われてインボリュート形状の中心から外周に向かって
インボリュート形状の外壁、または内壁の他方が加工さ
れる。
【0016】このように、請求項1に記載のスクロール
板の加工方法によれば、外壁及び内壁を構成する各イン
ボリュート形状の加工を行う際にはX軸及びC軸の同時
2軸制御が行われ、非インボリュート形状に対応する壁
面の加工を行う際にはX軸、Y軸及びC軸の同時3軸制
御が行われるため、インボリュート形状及び非インボリ
ュート形状により構成される全ての壁面に渡ってC軸の
制御が継続して行われるので、外壁及び内壁を構成する
各インボリュート形状と非インボリュート形状との境界
位置の継ぎ目の発生を回避することができ、インボリュ
ート形状の中心付近においても高精度で加工することが
できる。
板の加工方法によれば、外壁及び内壁を構成する各イン
ボリュート形状の加工を行う際にはX軸及びC軸の同時
2軸制御が行われ、非インボリュート形状に対応する壁
面の加工を行う際にはX軸、Y軸及びC軸の同時3軸制
御が行われるため、インボリュート形状及び非インボリ
ュート形状により構成される全ての壁面に渡ってC軸の
制御が継続して行われるので、外壁及び内壁を構成する
各インボリュート形状と非インボリュート形状との境界
位置の継ぎ目の発生を回避することができ、インボリュ
ート形状の中心付近においても高精度で加工することが
できる。
【0017】また、請求項2記載のスクロール板の加工
方法は、請求項1記載のスクロール板の加工方法におい
て、前記非インボリュート形状の前記非インボリュート
形状より先に加工するインボリュート形状側の一端部か
ら前記C軸の逆転位置までの間に減速開始位置を、前記
C軸の逆転位置から前記非インボリュート形状の他端部
までの間に加速完了位置を、各々設定し、前記非インボ
リュート形状の加工を行う際には、前記減速開始位置か
ら徐々にC軸回りの回転速度を減速させて前記C軸の逆
転位置で停止させた後にC軸回りの回転を逆転させ、徐
々に回転速度を増速して前記加速完了位置において所定
の加工速度となるようにC軸回りの回転を制御する。
方法は、請求項1記載のスクロール板の加工方法におい
て、前記非インボリュート形状の前記非インボリュート
形状より先に加工するインボリュート形状側の一端部か
ら前記C軸の逆転位置までの間に減速開始位置を、前記
C軸の逆転位置から前記非インボリュート形状の他端部
までの間に加速完了位置を、各々設定し、前記非インボ
リュート形状の加工を行う際には、前記減速開始位置か
ら徐々にC軸回りの回転速度を減速させて前記C軸の逆
転位置で停止させた後にC軸回りの回転を逆転させ、徐
々に回転速度を増速して前記加速完了位置において所定
の加工速度となるようにC軸回りの回転を制御する。
【0018】請求項2に記載のスクロール板の加工方法
によれば、請求項1記載のスクロール板の加工方法にお
いて、非インボリュート形状の非インボリュート形状よ
り先に加工されるインボリュート形状側の一端部からC
軸の逆転位置までの間に減速開始位置が、C軸の逆転位
置から非インボリュート形状の他端部までの間に加速完
了位置が、各々設定され、非インボリュート形状の加工
が行われる際には、減速開始位置から徐々にC軸回りの
回転速度が減速されてC軸の逆転位置で停止された後に
C軸回りの回転が逆転され、徐々に回転速度が増速され
て加速完了位置において所定の加工速度となるようにC
軸回りの回転が制御される。
によれば、請求項1記載のスクロール板の加工方法にお
いて、非インボリュート形状の非インボリュート形状よ
り先に加工されるインボリュート形状側の一端部からC
軸の逆転位置までの間に減速開始位置が、C軸の逆転位
置から非インボリュート形状の他端部までの間に加速完
了位置が、各々設定され、非インボリュート形状の加工
が行われる際には、減速開始位置から徐々にC軸回りの
回転速度が減速されてC軸の逆転位置で停止された後に
C軸回りの回転が逆転され、徐々に回転速度が増速され
て加速完了位置において所定の加工速度となるようにC
軸回りの回転が制御される。
【0019】このように、請求項2に記載のスクロール
板の加工方法によれば、請求項1記載のスクロール板の
加工方法において、非インボリュート形状の加工が行わ
れる際には、減速開始位置から徐々にC軸回りの回転速
度が減速されてC軸の逆転位置で停止された後にC軸回
りの回転が逆転され、徐々に回転速度が増速されて加速
完了位置において所定の加工速度となるようにC軸回り
の回転が制御されるので、所望のC軸の逆転位置で正確
にC軸の回転を逆転させることができ、インボリュート
形状の中心付近における加工がさらに高精度で行うこと
ができる。
板の加工方法によれば、請求項1記載のスクロール板の
加工方法において、非インボリュート形状の加工が行わ
れる際には、減速開始位置から徐々にC軸回りの回転速
度が減速されてC軸の逆転位置で停止された後にC軸回
りの回転が逆転され、徐々に回転速度が増速されて加速
完了位置において所定の加工速度となるようにC軸回り
の回転が制御されるので、所望のC軸の逆転位置で正確
にC軸の回転を逆転させることができ、インボリュート
形状の中心付近における加工がさらに高精度で行うこと
ができる。
【0020】また、請求項3記載のスクロール板の加工
方法は、工作物を回転させるC軸と、該C軸と直交する
X軸と、該X軸と直交するY軸との同時3軸制御が可能
な加工機を用いてインボリュート形状と非インボリュー
ト形状とから成るスクロール板の壁面を加工するスクロ
ール板の加工方法であって、前記スクロール板の外壁を
構成する外壁インボリュート曲線を求め、前記スクロー
ル板の内壁を構成する内壁インボリュート曲線を求め、
前記外壁インボリュート曲線と前記内壁インボリュート
曲線とを各々のインボリュート曲線の中心位置で接続す
る非インボリュート曲線を求め、前記外壁インボリュー
ト曲線と前記内壁インボリュート曲線とに基づいて、X
軸及びC軸の同時2軸制御を行う場合のNC制御用の第
1の座標データを求め、前記非インボリュート曲線に基
づいて、X軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行う場
合のNC制御用の第2の座標データを求め、前記第2の
座標データからC軸の逆転位置を検出し、前記第1の座
標データ、前記第2の座標データ、及び前記C軸の逆転
位置に基づいて前記スクロール板の加工を行う。
方法は、工作物を回転させるC軸と、該C軸と直交する
X軸と、該X軸と直交するY軸との同時3軸制御が可能
な加工機を用いてインボリュート形状と非インボリュー
ト形状とから成るスクロール板の壁面を加工するスクロ
ール板の加工方法であって、前記スクロール板の外壁を
構成する外壁インボリュート曲線を求め、前記スクロー
ル板の内壁を構成する内壁インボリュート曲線を求め、
前記外壁インボリュート曲線と前記内壁インボリュート
曲線とを各々のインボリュート曲線の中心位置で接続す
る非インボリュート曲線を求め、前記外壁インボリュー
ト曲線と前記内壁インボリュート曲線とに基づいて、X
軸及びC軸の同時2軸制御を行う場合のNC制御用の第
1の座標データを求め、前記非インボリュート曲線に基
づいて、X軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行う場
合のNC制御用の第2の座標データを求め、前記第2の
座標データからC軸の逆転位置を検出し、前記第1の座
標データ、前記第2の座標データ、及び前記C軸の逆転
位置に基づいて前記スクロール板の加工を行う。
【0021】請求項3に記載のスクロール板の加工方法
によれば、スクロール板の外壁を構成する外壁インボリ
ュート曲線と、スクロール板の内壁を構成する内壁イン
ボリュート曲線と、外壁インボリュート曲線と内壁イン
ボリュート曲線とを各々のインボリュート曲線の中心位
置で接続する非インボリュート曲線とが求められる。な
お、非インボリュート曲線は、1つの円弧または複数の
円弧の組み合せによって構成することが好ましい。
によれば、スクロール板の外壁を構成する外壁インボリ
ュート曲線と、スクロール板の内壁を構成する内壁イン
ボリュート曲線と、外壁インボリュート曲線と内壁イン
ボリュート曲線とを各々のインボリュート曲線の中心位
置で接続する非インボリュート曲線とが求められる。な
お、非インボリュート曲線は、1つの円弧または複数の
円弧の組み合せによって構成することが好ましい。
【0022】その後、外壁インボリュート曲線と内壁イ
ンボリュート曲線とに基づいて、X軸及びC軸の同時2
軸制御を行う場合のNC制御用の第1の座標データが求
められ、非インボリュート曲線に基づいて、X軸、Y
軸、及びC軸の同時3軸制御を行う場合のNC制御用の
第2の座標データが求められ、第2の座標データからC
軸の逆転位置が検出され、第1の座標データ、第2の座
標データ、及びC軸の逆転位置に基づいてスクロール板
の各インボリュート曲線及び非インボリュート曲線によ
り構成される壁面の加工が行われる。
ンボリュート曲線とに基づいて、X軸及びC軸の同時2
軸制御を行う場合のNC制御用の第1の座標データが求
められ、非インボリュート曲線に基づいて、X軸、Y
軸、及びC軸の同時3軸制御を行う場合のNC制御用の
第2の座標データが求められ、第2の座標データからC
軸の逆転位置が検出され、第1の座標データ、第2の座
標データ、及びC軸の逆転位置に基づいてスクロール板
の各インボリュート曲線及び非インボリュート曲線によ
り構成される壁面の加工が行われる。
【0023】このように、請求項3に記載のスクロール
板の加工方法によれば、外壁インボリュート曲線と内壁
インボリュート曲線とに対応する壁面がX軸及びC軸の
同時2軸制御を行う場合のNC制御用の第1の座標デー
タに基づいて加工され、非インボリュート曲線に対応す
る壁面がX軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行う場
合のNC制御用の第2の座標データに基づいて加工され
るため、インボリュート曲線及び非インボリュート曲線
により構成される全ての壁面に渡ってC軸の制御が継続
して行われるので、外壁及び内壁を構成する各インボリ
ュート曲線と非インボリュート曲線との境界位置の継ぎ
目の発生を回避することができ、インボリュート形状の
中心付近においても高精度で加工することができる。
板の加工方法によれば、外壁インボリュート曲線と内壁
インボリュート曲線とに対応する壁面がX軸及びC軸の
同時2軸制御を行う場合のNC制御用の第1の座標デー
タに基づいて加工され、非インボリュート曲線に対応す
る壁面がX軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行う場
合のNC制御用の第2の座標データに基づいて加工され
るため、インボリュート曲線及び非インボリュート曲線
により構成される全ての壁面に渡ってC軸の制御が継続
して行われるので、外壁及び内壁を構成する各インボリ
ュート曲線と非インボリュート曲線との境界位置の継ぎ
目の発生を回避することができ、インボリュート形状の
中心付近においても高精度で加工することができる。
【0024】また、請求項4記載のスクロール板の加工
方法は、請求項3記載のスクロール板の加工方法におい
て、前記非インボリュート曲線の前記非インボリュート
曲線より先に加工を行うインボリュート曲線側の一端部
から前記C軸の逆転位置までの間に減速開始位置を、前
記C軸の逆転位置から前記非インボリュート曲線の他端
部までの間に加速完了位置を、各々設定し、前記スクロ
ール板の加工を行う際には、前記減速開始位置から徐々
にC軸回りの回転速度を減速させて前記C軸の逆転位置
で停止させた後にC軸回りの回転を逆転させ、徐々に回
転速度を増速して前記加速完了位置において所定の加工
速度となるようにC軸回りの回転を制御する。
方法は、請求項3記載のスクロール板の加工方法におい
て、前記非インボリュート曲線の前記非インボリュート
曲線より先に加工を行うインボリュート曲線側の一端部
から前記C軸の逆転位置までの間に減速開始位置を、前
記C軸の逆転位置から前記非インボリュート曲線の他端
部までの間に加速完了位置を、各々設定し、前記スクロ
ール板の加工を行う際には、前記減速開始位置から徐々
にC軸回りの回転速度を減速させて前記C軸の逆転位置
で停止させた後にC軸回りの回転を逆転させ、徐々に回
転速度を増速して前記加速完了位置において所定の加工
速度となるようにC軸回りの回転を制御する。
【0025】請求項4に記載のスクロール板の加工方法
によれば、請求項3記載のスクロール板の加工方法にお
いて、非インボリュート曲線の非インボリュート曲線よ
り先に加工を行うインボリュート曲線側の一端部からC
軸の逆転位置までの間に減速開始位置が、C軸の逆転位
置から非インボリュート曲線の他端部までの間に加速完
了位置が、各々設定され、スクロール板の加工が行われ
る際には、減速開始位置から徐々にC軸回りの回転速度
が減速されてC軸の逆転位置で停止された後にC軸回り
の回転が逆転され、徐々に回転速度が増速されて加速完
了位置において所定の加工速度となるようにC軸回りの
回転が制御される。
によれば、請求項3記載のスクロール板の加工方法にお
いて、非インボリュート曲線の非インボリュート曲線よ
り先に加工を行うインボリュート曲線側の一端部からC
軸の逆転位置までの間に減速開始位置が、C軸の逆転位
置から非インボリュート曲線の他端部までの間に加速完
了位置が、各々設定され、スクロール板の加工が行われ
る際には、減速開始位置から徐々にC軸回りの回転速度
が減速されてC軸の逆転位置で停止された後にC軸回り
の回転が逆転され、徐々に回転速度が増速されて加速完
了位置において所定の加工速度となるようにC軸回りの
回転が制御される。
【0026】このように、請求項4に記載のスクロール
板の加工方法によれば、請求項3記載のスクロール板の
加工方法において、スクロール板の加工が行われる際に
は、減速開始位置から徐々にC軸回りの回転速度が減速
されてC軸の逆転位置で停止された後にC軸回りの回転
が逆転され、徐々に回転速度が増速されて加速完了位置
において所定の加工速度となるようにC軸回りの回転が
制御されるので、所望のC軸の逆転位置で正確にC軸の
回転を逆転させることができ、インボリュート形状の中
心付近における加工がさらに高精度で行うことができ
る。
板の加工方法によれば、請求項3記載のスクロール板の
加工方法において、スクロール板の加工が行われる際に
は、減速開始位置から徐々にC軸回りの回転速度が減速
されてC軸の逆転位置で停止された後にC軸回りの回転
が逆転され、徐々に回転速度が増速されて加速完了位置
において所定の加工速度となるようにC軸回りの回転が
制御されるので、所望のC軸の逆転位置で正確にC軸の
回転を逆転させることができ、インボリュート形状の中
心付近における加工がさらに高精度で行うことができ
る。
【0027】また、請求項5記載のスクロール板の加工
装置は、工作物を回転させるC軸と、該C軸と直交する
X軸と、該X軸と直交するY軸との同時3軸制御が可能
な加工機を用いてインボリュート形状と非インボリュー
ト形状とから成るスクロール板の壁面を加工するスクロ
ール板の加工装置であって、前記工作物をC軸回りに回
転させると共に、工具をC軸に対してX軸方向に相対移
動させて加工速度が一定になるようにX軸及びC軸の同
時2軸制御を行って前記インボリュート形状の外周から
中心に向かって前記インボリュート形状の外壁、または
内壁の何れか一方を加工させる第1の加工手段と、前記
工作物をC軸回りに回転させたまま前記工具をC軸に対
してX軸方向及びY軸方向に相対移動させてX軸、Y
軸、及びC軸の同時3軸制御を行って前記非インボリュ
ート形状のC軸の逆転位置まで加工させた後、前記工作
物のC軸回りの回転方向を逆転させてX軸、Y軸、及び
C軸の同時3軸制御を行って前記非インボリュート形状
の前記C軸の逆転位置以降の残りの壁面を加工させる第
2の加工手段と、前記工作物をC軸回りに回転させたま
ま、前記工具をC軸に対してX軸方向に相対移動させて
加工速度が一定になるようにX軸及びC軸の同時2軸制
御を行って前記インボリュート形状の中心から外周に向
かって前記インボリュート形状の外壁、または内壁の他
方を加工させる第3の加工手段と、を備えている。
装置は、工作物を回転させるC軸と、該C軸と直交する
X軸と、該X軸と直交するY軸との同時3軸制御が可能
な加工機を用いてインボリュート形状と非インボリュー
ト形状とから成るスクロール板の壁面を加工するスクロ
ール板の加工装置であって、前記工作物をC軸回りに回
転させると共に、工具をC軸に対してX軸方向に相対移
動させて加工速度が一定になるようにX軸及びC軸の同
時2軸制御を行って前記インボリュート形状の外周から
中心に向かって前記インボリュート形状の外壁、または
内壁の何れか一方を加工させる第1の加工手段と、前記
工作物をC軸回りに回転させたまま前記工具をC軸に対
してX軸方向及びY軸方向に相対移動させてX軸、Y
軸、及びC軸の同時3軸制御を行って前記非インボリュ
ート形状のC軸の逆転位置まで加工させた後、前記工作
物のC軸回りの回転方向を逆転させてX軸、Y軸、及び
C軸の同時3軸制御を行って前記非インボリュート形状
の前記C軸の逆転位置以降の残りの壁面を加工させる第
2の加工手段と、前記工作物をC軸回りに回転させたま
ま、前記工具をC軸に対してX軸方向に相対移動させて
加工速度が一定になるようにX軸及びC軸の同時2軸制
御を行って前記インボリュート形状の中心から外周に向
かって前記インボリュート形状の外壁、または内壁の他
方を加工させる第3の加工手段と、を備えている。
【0028】請求項5に記載のスクロール板の加工装置
によれば、第1の加工手段により、工作物がC軸回りに
回転されると共に、工具がC軸に対してX軸方向に相対
移動されて加工速度が一定になるようにX軸及びC軸の
同時2軸制御が行われてインボリュート形状の外周から
中心に向かってインボリュート形状の外壁、または内壁
の何れか一方が加工される。
によれば、第1の加工手段により、工作物がC軸回りに
回転されると共に、工具がC軸に対してX軸方向に相対
移動されて加工速度が一定になるようにX軸及びC軸の
同時2軸制御が行われてインボリュート形状の外周から
中心に向かってインボリュート形状の外壁、または内壁
の何れか一方が加工される。
【0029】その後、第2の加工手段により、工作物が
C軸回りに回転されたまま工具がC軸に対してX軸方向
及びY軸方向に相対移動されてX軸、Y軸、及びC軸の
同時3軸制御が行われて非インボリュート形状のC軸の
逆転位置まで加工された後、工作物のC軸回りの回転方
向が逆転されてX軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御が
行われて非インボリュート形状のC軸の逆転位置以降の
残りの壁面が加工される。なお、非インボリュート形状
は、インボリュート形状の外壁及び内壁を各インボリュ
ート形状の中心付近で接続する形状であり、この非イン
ボリュート形状は、1つの円弧または複数の円弧の組み
合せによって構成することが好ましい。
C軸回りに回転されたまま工具がC軸に対してX軸方向
及びY軸方向に相対移動されてX軸、Y軸、及びC軸の
同時3軸制御が行われて非インボリュート形状のC軸の
逆転位置まで加工された後、工作物のC軸回りの回転方
向が逆転されてX軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御が
行われて非インボリュート形状のC軸の逆転位置以降の
残りの壁面が加工される。なお、非インボリュート形状
は、インボリュート形状の外壁及び内壁を各インボリュ
ート形状の中心付近で接続する形状であり、この非イン
ボリュート形状は、1つの円弧または複数の円弧の組み
合せによって構成することが好ましい。
【0030】さらに、第3の加工手段により、工作物が
C軸回りに回転されたまま、工具がC軸に対してX軸方
向に相対移動されて加工速度が一定になるようにX軸及
びC軸の同時2軸制御が行われてインボリュート形状の
中心から外周に向かってインボリュート形状の外壁、ま
たは内壁の他方が加工される。
C軸回りに回転されたまま、工具がC軸に対してX軸方
向に相対移動されて加工速度が一定になるようにX軸及
びC軸の同時2軸制御が行われてインボリュート形状の
中心から外周に向かってインボリュート形状の外壁、ま
たは内壁の他方が加工される。
【0031】このように、請求項5に記載のスクロール
板の加工装置によれば、外壁及び内壁を構成する各イン
ボリュート形状の加工を行う際にはX軸及びC軸の同時
2軸制御が行われ、非インボリュート形状に対応する壁
面の加工を行う際にはX軸、Y軸及びC軸の同時3軸制
御が行われるため、インボリュート形状及び非インボリ
ュート形状により構成される全ての壁面に渡ってC軸の
制御が継続して行われるので、外壁及び内壁を構成する
各インボリュート形状と非インボリュート形状との境界
位置の継ぎ目の発生を回避することができ、インボリュ
ート形状の中心付近においても高精度で加工することが
できる。
板の加工装置によれば、外壁及び内壁を構成する各イン
ボリュート形状の加工を行う際にはX軸及びC軸の同時
2軸制御が行われ、非インボリュート形状に対応する壁
面の加工を行う際にはX軸、Y軸及びC軸の同時3軸制
御が行われるため、インボリュート形状及び非インボリ
ュート形状により構成される全ての壁面に渡ってC軸の
制御が継続して行われるので、外壁及び内壁を構成する
各インボリュート形状と非インボリュート形状との境界
位置の継ぎ目の発生を回避することができ、インボリュ
ート形状の中心付近においても高精度で加工することが
できる。
【0032】また、請求項6記載のスクロール板の加工
装置は、請求項5記載のスクロール板の加工装置におい
て、前記非インボリュート形状の前記非インボリュート
形状より先に加工するインボリュート形状側の一端部か
ら前記C軸の逆転位置までの間に減速開始位置を、前記
C軸の逆転位置から前記非インボリュート形状の他端部
までの間に加速完了位置を、各々設定する設定手段をさ
らに備え、前記第2の加工手段は、前記減速開始位置か
ら徐々にC軸回りの回転速度を減速させて前記C軸の逆
転位置で停止させた後にC軸回りの回転を逆転させ、徐
々に回転速度を増速して前記加速完了位置において所定
の加工速度となるようにC軸回りの回転を制御する。
装置は、請求項5記載のスクロール板の加工装置におい
て、前記非インボリュート形状の前記非インボリュート
形状より先に加工するインボリュート形状側の一端部か
ら前記C軸の逆転位置までの間に減速開始位置を、前記
C軸の逆転位置から前記非インボリュート形状の他端部
までの間に加速完了位置を、各々設定する設定手段をさ
らに備え、前記第2の加工手段は、前記減速開始位置か
ら徐々にC軸回りの回転速度を減速させて前記C軸の逆
転位置で停止させた後にC軸回りの回転を逆転させ、徐
々に回転速度を増速して前記加速完了位置において所定
の加工速度となるようにC軸回りの回転を制御する。
【0033】請求項6記載のスクロール板の加工装置に
よれば、請求項5記載のスクロール板の加工装置におい
て、設定手段により、非インボリュート形状の非インボ
リュート形状より先に加工されるインボリュート形状側
の一端部からC軸の逆転位置までの間に減速開始位置
が、C軸の逆転位置から非インボリュート形状の他端部
までの間に加速完了位置が、各々設定され、第2の加工
手段によって、減速開始位置から徐々にC軸回りの回転
速度が減速されてC軸の逆転位置で停止された後にC軸
回りの回転が逆転され、徐々に回転速度が増速されて加
速完了位置において所定の加工速度となるようにC軸回
りの回転が制御される。
よれば、請求項5記載のスクロール板の加工装置におい
て、設定手段により、非インボリュート形状の非インボ
リュート形状より先に加工されるインボリュート形状側
の一端部からC軸の逆転位置までの間に減速開始位置
が、C軸の逆転位置から非インボリュート形状の他端部
までの間に加速完了位置が、各々設定され、第2の加工
手段によって、減速開始位置から徐々にC軸回りの回転
速度が減速されてC軸の逆転位置で停止された後にC軸
回りの回転が逆転され、徐々に回転速度が増速されて加
速完了位置において所定の加工速度となるようにC軸回
りの回転が制御される。
【0034】このように、請求項6に記載のスクロール
板の加工装置によれば、請求項5記載のスクロール板の
加工装置において、第2の加工手段によって非インボリ
ュート形状の加工が行われる際には、減速開始位置から
徐々にC軸回りの回転速度が減速されてC軸の逆転位置
で停止された後にC軸回りの回転が逆転され、徐々に回
転速度が増速されて加速完了位置において所定の加工速
度となるようにC軸回りの回転が制御されるので、所望
のC軸の逆転位置で正確にC軸の回転を逆転させること
ができ、インボリュート形状の中心付近における加工が
さらに高精度で行うことができる。
板の加工装置によれば、請求項5記載のスクロール板の
加工装置において、第2の加工手段によって非インボリ
ュート形状の加工が行われる際には、減速開始位置から
徐々にC軸回りの回転速度が減速されてC軸の逆転位置
で停止された後にC軸回りの回転が逆転され、徐々に回
転速度が増速されて加速完了位置において所定の加工速
度となるようにC軸回りの回転が制御されるので、所望
のC軸の逆転位置で正確にC軸の回転を逆転させること
ができ、インボリュート形状の中心付近における加工が
さらに高精度で行うことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明のス
クロール板の加工方法及び加工装置の実施の形態につい
て説明する。なお、本実施形態では、パーソナルコンピ
ュータ等から構成されたNCプログラム作成装置(図示
せず)によって、本発明のスクロール板の加工方法を加
工機に行わせるためのNCプログラムを作成し、該NC
プログラムを用いて加工機によりスクロール板の加工を
行う。また、本実施形態における非インボリュート曲線
は、2つの円弧の組み合せによって構成されている。
クロール板の加工方法及び加工装置の実施の形態につい
て説明する。なお、本実施形態では、パーソナルコンピ
ュータ等から構成されたNCプログラム作成装置(図示
せず)によって、本発明のスクロール板の加工方法を加
工機に行わせるためのNCプログラムを作成し、該NC
プログラムを用いて加工機によりスクロール板の加工を
行う。また、本実施形態における非インボリュート曲線
は、2つの円弧の組み合せによって構成されている。
【0036】まず、図1を参照して、本実施形態に係る
加工機10の構成を説明する。同図に示すように加工機
10は、ベッド12を有しており、ベッド12の上面に
は工具レール14が配設されており、さらに工具レール
14の上部には工具テーブル16が載置されている。な
お、工具テーブル16は、工具レール14の側部(図1
紙面手前側の側部)に設けられたエンコーダ18及びX
軸送りモータ20の作用によって、図1X方向へ移動可
能である。
加工機10の構成を説明する。同図に示すように加工機
10は、ベッド12を有しており、ベッド12の上面に
は工具レール14が配設されており、さらに工具レール
14の上部には工具テーブル16が載置されている。な
お、工具テーブル16は、工具レール14の側部(図1
紙面手前側の側部)に設けられたエンコーダ18及びX
軸送りモータ20の作用によって、図1X方向へ移動可
能である。
【0037】工具テーブル16の上面には、工具26を
装着した工具主軸24を回転させる工具主軸台22が配
設されている。従って、工具26は、エンコーダ18及
びX軸送りモータ20の作用によって、図1X方向へ移
動することができる。
装着した工具主軸24を回転させる工具主軸台22が配
設されている。従って、工具26は、エンコーダ18及
びX軸送りモータ20の作用によって、図1X方向へ移
動することができる。
【0038】一方、ベッド12の上面には工作物レール
30も配設されており、さらに工作物レール30の上部
には工作物テーブル32が載置されている。なお、工作
物テーブル32は、工作物レール30の側部(図1紙面
左側の側部)に設けられたエンコーダ34及びZ軸送り
モータ36の作用によって、図1矢印Z方向へ移動可能
である。
30も配設されており、さらに工作物レール30の上部
には工作物テーブル32が載置されている。なお、工作
物テーブル32は、工作物レール30の側部(図1紙面
左側の側部)に設けられたエンコーダ34及びZ軸送り
モータ36の作用によって、図1矢印Z方向へ移動可能
である。
【0039】工作物テーブル32の側面(図1紙面右側
の側面)には、工作物44を把持するチャック42が取
り付けられた工作物主軸40を図1矢印C方向に回転さ
せる回転テーブル38が配置されている。なお、回転テ
ーブル38は、工作物テーブル32の上面に設けられた
エンコーダ46及びY軸送りモータ48の作用によっ
て、図1矢印Y方向へ移動可能とされている。
の側面)には、工作物44を把持するチャック42が取
り付けられた工作物主軸40を図1矢印C方向に回転さ
せる回転テーブル38が配置されている。なお、回転テ
ーブル38は、工作物テーブル32の上面に設けられた
エンコーダ46及びY軸送りモータ48の作用によっ
て、図1矢印Y方向へ移動可能とされている。
【0040】従って、工作物44は、エンコーダ34及
びZ軸送りモータ36の作用により図1矢印Z方向へ移
動することができると共に、エンコーダ46及びY軸送
りモータ48の作用により図1矢印Y方向へ移動するこ
とができる。
びZ軸送りモータ36の作用により図1矢印Z方向へ移
動することができると共に、エンコーダ46及びY軸送
りモータ48の作用により図1矢印Y方向へ移動するこ
とができる。
【0041】このように、本実施形態に係る加工機10
は、X軸、Y軸、Z軸、及びC軸の4軸制御が可能であ
り、各軸は加工機10に入力されたNCプログラムによ
って制御される。
は、X軸、Y軸、Z軸、及びC軸の4軸制御が可能であ
り、各軸は加工機10に入力されたNCプログラムによ
って制御される。
【0042】図2は工作物44を上方、すなわちZ軸上
から見た場合の平面図である。本実施形態では、C軸を
回転させると共に工具26をX軸方向に沿って移動させ
ることにより、図2に示すように工作物44を基準とし
た工具26の相対位置を、外壁インボリュート曲線に沿
って26A、26B、26C、26D、26Eの各位置
に示すように順に移動させてスクロール形状の壁80の
外壁82をインボリュート曲線の外周から中心に向かっ
て加工する。
から見た場合の平面図である。本実施形態では、C軸を
回転させると共に工具26をX軸方向に沿って移動させ
ることにより、図2に示すように工作物44を基準とし
た工具26の相対位置を、外壁インボリュート曲線に沿
って26A、26B、26C、26D、26Eの各位置
に示すように順に移動させてスクロール形状の壁80の
外壁82をインボリュート曲線の外周から中心に向かっ
て加工する。
【0043】その後、引き続きC軸を回転させたまま工
具26をX軸方向及びY軸方向に移動させることにより
工作物44の中心付近で外壁インボリュート曲線と内壁
インボリュート曲線とを接続する非インボリュート曲線
に沿って工具26を相対的に移動させて非インボリュー
ト曲線に対応する壁面(位置26Fの前後の所定区間)
の加工を行う。なお、この非インボリュート曲線に対応
する壁面の加工を行う際には、所定のC軸の逆転位置で
C軸の回転がそれまでとは逆の方向に回転されるが、こ
れについては詳細に後述する。
具26をX軸方向及びY軸方向に移動させることにより
工作物44の中心付近で外壁インボリュート曲線と内壁
インボリュート曲線とを接続する非インボリュート曲線
に沿って工具26を相対的に移動させて非インボリュー
ト曲線に対応する壁面(位置26Fの前後の所定区間)
の加工を行う。なお、この非インボリュート曲線に対応
する壁面の加工を行う際には、所定のC軸の逆転位置で
C軸の回転がそれまでとは逆の方向に回転されるが、こ
れについては詳細に後述する。
【0044】さらに、引き続きC軸を回転させたまま工
具26をX軸方向に沿って移動させることにより、内壁
インボリュート曲線に沿って26G、26H、26I、
26Jの各位置に示すように工具26をインボリュート
曲線の中心から外周に向かって移動させて内壁84を加
工する。
具26をX軸方向に沿って移動させることにより、内壁
インボリュート曲線に沿って26G、26H、26I、
26Jの各位置に示すように工具26をインボリュート
曲線の中心から外周に向かって移動させて内壁84を加
工する。
【0045】次に、図3のフローチャートを参照して、
図示しないNCプログラム作成装置によるNCプログラ
ムの作成手順について説明する。
図示しないNCプログラム作成装置によるNCプログラ
ムの作成手順について説明する。
【0046】まずステップ200では、スクロール板の
インボリュート曲線の基礎円半径及び開始座標を入力す
る。なお、該入力はNCプログラム作成装置に設けられ
た図示しないキーボード等を介してオペレータにより行
われる。
インボリュート曲線の基礎円半径及び開始座標を入力す
る。なお、該入力はNCプログラム作成装置に設けられ
た図示しないキーボード等を介してオペレータにより行
われる。
【0047】次のステップ202では、外壁インボリュ
ート曲線の形状を示すX、Y座標データを算出し、さら
に次のステップ204では、内壁インボリュート曲線の
形状を示すX、Y座標データを算出する。
ート曲線の形状を示すX、Y座標データを算出し、さら
に次のステップ204では、内壁インボリュート曲線の
形状を示すX、Y座標データを算出する。
【0048】なお、外壁インボリュート曲線及び内壁イ
ンボリュート曲線の各々のX、Y座標データは、次の
(1)式及び(2)式に基づいて算出する。
ンボリュート曲線の各々のX、Y座標データは、次の
(1)式及び(2)式に基づいて算出する。
【0049】 X=a(cos(θ)+(θ±α)sin(θ)) (1) Y=a(sin(θ)−(θ±α)cos(θ)) (2) ここで、図4に示すように、aはインボリュート曲線の
基礎円60の半径を、αはインボリュート曲線の開始座
標点Sと基礎円60の中心、すなわちC軸とを結ぶ直線
がX軸となす角度を、θは算出対象点とC軸とを結ぶ直
線がX軸となす角度を示す。また、各式中の(θ+α)
側は外壁インボリュート曲線62を、(θ−α)側は内
壁インボリュート曲線64を各々示す。なお、上記
(1)式、(2)式により算出されるX、Y座標データ
は、基礎円60の角度θ上の点に対する基礎円60の接
線とインボリュート曲線との交点(図4ではb点)の座
標データである。
基礎円60の半径を、αはインボリュート曲線の開始座
標点Sと基礎円60の中心、すなわちC軸とを結ぶ直線
がX軸となす角度を、θは算出対象点とC軸とを結ぶ直
線がX軸となす角度を示す。また、各式中の(θ+α)
側は外壁インボリュート曲線62を、(θ−α)側は内
壁インボリュート曲線64を各々示す。なお、上記
(1)式、(2)式により算出されるX、Y座標データ
は、基礎円60の角度θ上の点に対する基礎円60の接
線とインボリュート曲線との交点(図4ではb点)の座
標データである。
【0050】次のステップ206では、上記により算出
された外壁インボリュート曲線62と内壁インボリュー
ト曲線64の各々の形状を示すX、Y座標データを、
X、C座標データに変換する。ここで、上記X、C座標
データは、上記X、Y座標データに沿って工具26を相
対的に移動させることができる、X軸、C軸の同時2軸
制御を行う場合のNC制御用の座標データとして求めら
れる。
された外壁インボリュート曲線62と内壁インボリュー
ト曲線64の各々の形状を示すX、Y座標データを、
X、C座標データに変換する。ここで、上記X、C座標
データは、上記X、Y座標データに沿って工具26を相
対的に移動させることができる、X軸、C軸の同時2軸
制御を行う場合のNC制御用の座標データとして求めら
れる。
【0051】次のステップ208では、外壁インボリュ
ート曲線62及び内壁インボリュート曲線64の各々の
中心付近の端点を接続する非インボリュート曲線を構成
する2つの円弧の各々の中心座標及び半径を入力する。
なお、この場合の入力も、上記ステップ200における
入力と同様に、NCプログラム作成装置に設けられたキ
ーボード等の入力手段を介してオペレータにより行われ
る。
ート曲線62及び内壁インボリュート曲線64の各々の
中心付近の端点を接続する非インボリュート曲線を構成
する2つの円弧の各々の中心座標及び半径を入力する。
なお、この場合の入力も、上記ステップ200における
入力と同様に、NCプログラム作成装置に設けられたキ
ーボード等の入力手段を介してオペレータにより行われ
る。
【0052】次のステップ210では、ステップ208
において入力された2つの円弧の中心座標及び半径に基
づき、非インボリュート曲線の形状を示すX、Y座標デ
ータを算出する。
において入力された2つの円弧の中心座標及び半径に基
づき、非インボリュート曲線の形状を示すX、Y座標デ
ータを算出する。
【0053】図5に示すように、本実施形態に係る非イ
ンボリュート曲線は、ステップ208において入力され
た中心座標O1 を中心とした半径r1 の円弧区間70
と、中心座標O2 を中心とした半径r2 の円弧区間72
との組み合せにより構成され、かつ非インボリュート曲
線の円弧区間70側の端点は外壁インボリュート曲線区
間63に、非インボリュート曲線の円弧区間72側の端
点は内壁インボリュート曲線区間65に各々滑らかに接
続されるように構成される。ステップ210では、この
ように構成された非インボリュート曲線に沿う複数点の
X、Y座標を算出する。なお、上記複数点は、ある点と
次の点とを結ぶ線分と、非インボリュート曲線との誤差
が予め設定された誤差以上にならないように決定され
る。
ンボリュート曲線は、ステップ208において入力され
た中心座標O1 を中心とした半径r1 の円弧区間70
と、中心座標O2 を中心とした半径r2 の円弧区間72
との組み合せにより構成され、かつ非インボリュート曲
線の円弧区間70側の端点は外壁インボリュート曲線区
間63に、非インボリュート曲線の円弧区間72側の端
点は内壁インボリュート曲線区間65に各々滑らかに接
続されるように構成される。ステップ210では、この
ように構成された非インボリュート曲線に沿う複数点の
X、Y座標を算出する。なお、上記複数点は、ある点と
次の点とを結ぶ線分と、非インボリュート曲線との誤差
が予め設定された誤差以上にならないように決定され
る。
【0054】次のステップ212では、ステップ210
において算出された非インボリュート曲線の複数点の
X、Y座標データを、X、Y、C座標データに変換す
る。ここで、上記X、Y、C座標データは、上記複数点
のX、Y座標データに沿って工具26を相対的に移動さ
せることができる、X軸、Y軸、C軸の同時3軸制御を
行う場合のNC制御用の座標データとして求められる。
において算出された非インボリュート曲線の複数点の
X、Y座標データを、X、Y、C座標データに変換す
る。ここで、上記X、Y、C座標データは、上記複数点
のX、Y座標データに沿って工具26を相対的に移動さ
せることができる、X軸、Y軸、C軸の同時3軸制御を
行う場合のNC制御用の座標データとして求められる。
【0055】次のステップ214では、ステップ206
において得られた外壁インボリュート曲線62及び内壁
インボリュート曲線64の各々のX、C座標データと、
ステップ212において得られた非インボリュート曲線
のX、Y、C座標データとを結合する。この際の結合
は、外壁インボリュート曲線62のX、C座標データの
最後のデータに非インボリュート曲線のX、Y、C座標
データの最初のデータを結合し、非インボリュート曲線
のX、Y、C座標データの最後のデータに内壁インボリ
ュート曲線64のX、C座標データの最初のデータを結
合する。すなわち、この結合によって、外壁インボリュ
ート曲線62、非インボリュート曲線、内壁インボリュ
ート曲線64の順に並べられた座標データが得られる。
において得られた外壁インボリュート曲線62及び内壁
インボリュート曲線64の各々のX、C座標データと、
ステップ212において得られた非インボリュート曲線
のX、Y、C座標データとを結合する。この際の結合
は、外壁インボリュート曲線62のX、C座標データの
最後のデータに非インボリュート曲線のX、Y、C座標
データの最初のデータを結合し、非インボリュート曲線
のX、Y、C座標データの最後のデータに内壁インボリ
ュート曲線64のX、C座標データの最初のデータを結
合する。すなわち、この結合によって、外壁インボリュ
ート曲線62、非インボリュート曲線、内壁インボリュ
ート曲線64の順に並べられた座標データが得られる。
【0056】次のステップ216では、上記ステップ2
12において得られた非インボリュート曲線のX、Y、
C座標データからC軸の逆転位置の座標を検出する。な
お、本実施形態では、円弧区間70及び円弧区間72の
接点(図5ではP点)をC軸の逆転位置とし、この点の
座標を検出する。
12において得られた非インボリュート曲線のX、Y、
C座標データからC軸の逆転位置の座標を検出する。な
お、本実施形態では、円弧区間70及び円弧区間72の
接点(図5ではP点)をC軸の逆転位置とし、この点の
座標を検出する。
【0057】次のステップ218では、ステップ216
において検出されたC軸の逆転位置Pを基準として、減
速開始位置PS及び加速完了位置PEの各々の座標を決
定する。なお、本実施形態では、減速開始位置PSは逆
転位置Pから非インボリュート曲線の外壁側の端点まで
の間の点でかつ逆転位置Pにおいて無理なくC軸の回転
を停止することができる点とし、加速完了位置PEは逆
転位置Pから非インボリュート曲線の内壁側の端点まで
の間の点でかつ加速完了位置PEにおいて無理なくC軸
の回転を所定の回転速度に達することができる点とす
る。
において検出されたC軸の逆転位置Pを基準として、減
速開始位置PS及び加速完了位置PEの各々の座標を決
定する。なお、本実施形態では、減速開始位置PSは逆
転位置Pから非インボリュート曲線の外壁側の端点まで
の間の点でかつ逆転位置Pにおいて無理なくC軸の回転
を停止することができる点とし、加速完了位置PEは逆
転位置Pから非インボリュート曲線の内壁側の端点まで
の間の点でかつ加速完了位置PEにおいて無理なくC軸
の回転を所定の回転速度に達することができる点とす
る。
【0058】次のステップ220では、ステップ218
で得た減速開始座標からステップ216で得た逆転座標
PまでのC軸の送り速度(回転速度)を算出する。この
際、C軸の送り速度は、減速開始位置PSから逆転位置
Pに至るまでの区間を複数段階に徐々に減速して逆転位
置Pにおいて送り速度が0となるように算出される。
で得た減速開始座標からステップ216で得た逆転座標
PまでのC軸の送り速度(回転速度)を算出する。この
際、C軸の送り速度は、減速開始位置PSから逆転位置
Pに至るまでの区間を複数段階に徐々に減速して逆転位
置Pにおいて送り速度が0となるように算出される。
【0059】次のステップ222では、逆転位置Pから
ステップ218で得た加速完了座標までのC軸の送り速
度を算出する。この際、C軸の送り速度は、逆転位置P
からC軸の送り速度を複数段階に徐々に増速し、加速完
了位置PEに到達した時点で所定の加工速度に対応する
送り速度となるように算出される。
ステップ218で得た加速完了座標までのC軸の送り速
度を算出する。この際、C軸の送り速度は、逆転位置P
からC軸の送り速度を複数段階に徐々に増速し、加速完
了位置PEに到達した時点で所定の加工速度に対応する
送り速度となるように算出される。
【0060】次のステップ224では、ステップ214
において得られた外壁インボリュート曲線62及び内壁
インボリュート曲線64のX、C座標データと、非イン
ボリュート曲線のX、Y、C座標データとを結合したデ
ータに対して、ステップ216において得られたC軸の
逆転座標、ステップ220及びステップ222において
得られたC軸の送り速度を反映させることにより、スク
ロール板を加工するためのNCプログラムを作成して出
力した後、全ての処理を終了する。
において得られた外壁インボリュート曲線62及び内壁
インボリュート曲線64のX、C座標データと、非イン
ボリュート曲線のX、Y、C座標データとを結合したデ
ータに対して、ステップ216において得られたC軸の
逆転座標、ステップ220及びステップ222において
得られたC軸の送り速度を反映させることにより、スク
ロール板を加工するためのNCプログラムを作成して出
力した後、全ての処理を終了する。
【0061】次に、以上の処理によって作成されたNC
プログラムを用いた加工機10のスクロール板の加工に
ついて説明する。
プログラムを用いた加工機10のスクロール板の加工に
ついて説明する。
【0062】まず、オペレータは、作成されたNCプロ
グラムを加工機10に入力する。加工機10は、NCプ
ログラムが入力され、オペレータから加工を開始する旨
の指令が入力されると、入力されたNCプログラムに従
って、工作物44をC軸上に図2の反時計方向へ回転さ
せると共に、工具26をX軸上に送り、工作物44の外
壁82を切削加工していく。
グラムを加工機10に入力する。加工機10は、NCプ
ログラムが入力され、オペレータから加工を開始する旨
の指令が入力されると、入力されたNCプログラムに従
って、工作物44をC軸上に図2の反時計方向へ回転さ
せると共に、工具26をX軸上に送り、工作物44の外
壁82を切削加工していく。
【0063】その後、加工位置が図5に示す円弧区間7
0に到達すると、加工機10は、それまでのX軸、C軸
の同時2軸制御からX軸、Y軸、C軸の同時3軸制御に
切り替えて加工を継続する。この切り替えの際に、C軸
の回転を停止することはないので加工速度が急激に変化
することがなく、外壁インボリュート曲線区間63と非
インボリュート曲線区間との境界位置に継ぎ目が発生す
ることはない。
0に到達すると、加工機10は、それまでのX軸、C軸
の同時2軸制御からX軸、Y軸、C軸の同時3軸制御に
切り替えて加工を継続する。この切り替えの際に、C軸
の回転を停止することはないので加工速度が急激に変化
することがなく、外壁インボリュート曲線区間63と非
インボリュート曲線区間との境界位置に継ぎ目が発生す
ることはない。
【0064】その後、加工位置が減速開始位置PSに到
達した時点からC軸の回転速度を徐々に減速し、逆転位
置Pに到達した時点でC軸は一瞬停止して逆方向への回
転を開始した後、徐々に回転速度を増速して加速完了位
置PEに達した時点で所定の加工速度に対応する回転速
度となり、非インボリュート曲線区間の内壁側の端点に
到達するまで、X軸、Y軸、C軸の同時3軸制御を継続
して行う。
達した時点からC軸の回転速度を徐々に減速し、逆転位
置Pに到達した時点でC軸は一瞬停止して逆方向への回
転を開始した後、徐々に回転速度を増速して加速完了位
置PEに達した時点で所定の加工速度に対応する回転速
度となり、非インボリュート曲線区間の内壁側の端点に
到達するまで、X軸、Y軸、C軸の同時3軸制御を継続
して行う。
【0065】加工位置が、非インボリュート曲線区間の
内壁84側の端点に到達すると、加工機10は、それま
でのX軸、Y軸、C軸の同時3軸制御から、X軸、C軸
の同時2軸制御に切り替えて内壁84の切削加工を引き
続き行う。この切り替えの際に、C軸の回転を停止する
ことはないので加工速度が急激に変化することがなく、
非インボリュート曲線区間と内壁インボリュート曲線区
間65との境界位置に継ぎ目が発生することはない。図
6には、非インボリュート曲線区間74(円弧区間70
と円弧区間72とにより構成される区間)とその周辺に
おける、C軸の回転角度とC軸の送り速度(回転速度)
との関係が示されている。同図に示すように、外壁イン
ボリュート曲線区間63から非インボリュート曲線区間
74の減速開始位置PSに至るまでのC軸の送り速度は
所定の加工速度とされる速度とされ、その後、減速区間
d1 (図5も参照)においてC軸の送り速度が徐々に減
速され、逆転位置Pに達した時点で一瞬停止された後、
逆方向への回転が開始されて加速区間d2 において徐々
に送り速度が増速され、加速完了位置PEに達した時点
でC軸の送り速度は所定の加工速度とされる速度とさ
れ、その後はこの速度を維持したまま残りの非インボリ
ュート曲線区間74及び内壁インボリュート曲線区間6
5の加工が行われる。
内壁84側の端点に到達すると、加工機10は、それま
でのX軸、Y軸、C軸の同時3軸制御から、X軸、C軸
の同時2軸制御に切り替えて内壁84の切削加工を引き
続き行う。この切り替えの際に、C軸の回転を停止する
ことはないので加工速度が急激に変化することがなく、
非インボリュート曲線区間と内壁インボリュート曲線区
間65との境界位置に継ぎ目が発生することはない。図
6には、非インボリュート曲線区間74(円弧区間70
と円弧区間72とにより構成される区間)とその周辺に
おける、C軸の回転角度とC軸の送り速度(回転速度)
との関係が示されている。同図に示すように、外壁イン
ボリュート曲線区間63から非インボリュート曲線区間
74の減速開始位置PSに至るまでのC軸の送り速度は
所定の加工速度とされる速度とされ、その後、減速区間
d1 (図5も参照)においてC軸の送り速度が徐々に減
速され、逆転位置Pに達した時点で一瞬停止された後、
逆方向への回転が開始されて加速区間d2 において徐々
に送り速度が増速され、加速完了位置PEに達した時点
でC軸の送り速度は所定の加工速度とされる速度とさ
れ、その後はこの速度を維持したまま残りの非インボリ
ュート曲線区間74及び内壁インボリュート曲線区間6
5の加工が行われる。
【0066】本実施形態に係る加工機10の制御の流れ
をまとめると、表1のようになる。
をまとめると、表1のようになる。
【0067】
【表1】
【0068】すなわち、外壁インボリュート曲線区間6
3を加工する際には、X軸、C軸の同時2軸制御を行っ
ており、その後点O1 を中心とする半径r1 の区間(円
弧区間70)及び点O2 を中心とする半径r2 の区間
(円弧区間72)を加工する際には、X軸、C軸に加え
てY軸の同時3軸制御とし、内壁インボリュート曲線区
間65を加工する際には、再びX軸、C軸の同時2軸制
御を行うようにしている。
3を加工する際には、X軸、C軸の同時2軸制御を行っ
ており、その後点O1 を中心とする半径r1 の区間(円
弧区間70)及び点O2 を中心とする半径r2 の区間
(円弧区間72)を加工する際には、X軸、C軸に加え
てY軸の同時3軸制御とし、内壁インボリュート曲線区
間65を加工する際には、再びX軸、C軸の同時2軸制
御を行うようにしている。
【0069】以上詳細に説明したように、本実施形態に
係るスクロール板の加工方法及び加工装置は、スクロー
ル形状を構成するインボリュート曲線及び非インボリュ
ート曲線の全ての曲線の加工においてC軸の制御を停止
させることがないので、外壁インボリュート曲線及び内
壁インボリュート曲線の各々と、非インボリュート曲線
との境界位置に継ぎ目ができることはなく、インボリュ
ート形状の中心付近においても高精度に加工を行うこと
ができる。
係るスクロール板の加工方法及び加工装置は、スクロー
ル形状を構成するインボリュート曲線及び非インボリュ
ート曲線の全ての曲線の加工においてC軸の制御を停止
させることがないので、外壁インボリュート曲線及び内
壁インボリュート曲線の各々と、非インボリュート曲線
との境界位置に継ぎ目ができることはなく、インボリュ
ート形状の中心付近においても高精度に加工を行うこと
ができる。
【0070】また、本実施形態に係るスクロール板の加
工方法及び加工装置は、非インボリュート形状の加工が
行われる際には、減速開始位置から徐々にC軸回りの回
転速度が減速されてC軸の逆転位置で停止された後にC
軸回りの回転が逆転され、徐々に回転速度が増速されて
加速完了位置において所定の加工速度となるようにC軸
回りの回転が制御されるので、所望のC軸の逆転位置で
正確にC軸の回転を逆転させることができ、インボリュ
ート形状の中心付近における加工がさらに高精度で行う
ことができる。
工方法及び加工装置は、非インボリュート形状の加工が
行われる際には、減速開始位置から徐々にC軸回りの回
転速度が減速されてC軸の逆転位置で停止された後にC
軸回りの回転が逆転され、徐々に回転速度が増速されて
加速完了位置において所定の加工速度となるようにC軸
回りの回転が制御されるので、所望のC軸の逆転位置で
正確にC軸の回転を逆転させることができ、インボリュ
ート形状の中心付近における加工がさらに高精度で行う
ことができる。
【0071】なお、本実施形態では、インボリュート曲
線の外壁から加工を行った後、内壁の加工を行う場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、インボリュート曲線の内壁から加工を行った後、
外壁の加工を行う形態としてもよい。
線の外壁から加工を行った後、内壁の加工を行う場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、インボリュート曲線の内壁から加工を行った後、
外壁の加工を行う形態としてもよい。
【0072】また、本実施形態では、NCプログラム作
成装置によってNCプログラムを作成して、該NCプロ
グラムに基づいて加工機によるスクロール板の加工を行
う場合について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、加工機自体に本実施形態において作成し
たNCプログラムによる動作と同様の動作を行うための
手段を備えることにより加工機により直接スクロール板
の加工を行う形態としてもよい。
成装置によってNCプログラムを作成して、該NCプロ
グラムに基づいて加工機によるスクロール板の加工を行
う場合について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、加工機自体に本実施形態において作成し
たNCプログラムによる動作と同様の動作を行うための
手段を備えることにより加工機により直接スクロール板
の加工を行う形態としてもよい。
【0073】さらに、本実施形態では、2つの円弧の組
み合せにより非インボリュート曲線を構成する場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、1つの円弧、または3つ以上の円弧の組み合せによ
り非インボリュート曲線を構成する形態としてもよく、
さらに任意に決定された各点をスプライン補間して非イ
ンボリュート曲線を構成してもよい。
み合せにより非インボリュート曲線を構成する場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、1つの円弧、または3つ以上の円弧の組み合せによ
り非インボリュート曲線を構成する形態としてもよく、
さらに任意に決定された各点をスプライン補間して非イ
ンボリュート曲線を構成してもよい。
【0074】
【発明の効果】請求項1、請求項2記載のスクロール板
の加工方法及び請求項5、請求項6記載のスクロール板
の加工装置によれば、外壁及び内壁を構成する各インボ
リュート形状の加工を行う際にはX軸及びC軸の同時2
軸制御が行われ、非インボリュート形状に対応する壁面
の加工を行う際にはX軸、Y軸及びC軸の同時3軸制御
が行われるため、インボリュート形状及び非インボリュ
ート形状により構成される全ての壁面に渡ってC軸の制
御が継続して行われるので、外壁及び内壁を構成する各
インボリュート形状と非インボリュート形状との境界位
置付近の削り込みの発生を回避することができ、インボ
リュート形状の中心付近においても高精度で加工するこ
とができる、という効果が得られる。
の加工方法及び請求項5、請求項6記載のスクロール板
の加工装置によれば、外壁及び内壁を構成する各インボ
リュート形状の加工を行う際にはX軸及びC軸の同時2
軸制御が行われ、非インボリュート形状に対応する壁面
の加工を行う際にはX軸、Y軸及びC軸の同時3軸制御
が行われるため、インボリュート形状及び非インボリュ
ート形状により構成される全ての壁面に渡ってC軸の制
御が継続して行われるので、外壁及び内壁を構成する各
インボリュート形状と非インボリュート形状との境界位
置付近の削り込みの発生を回避することができ、インボ
リュート形状の中心付近においても高精度で加工するこ
とができる、という効果が得られる。
【0075】また、請求項3及び請求項4記載のスクロ
ール板の加工方法によれば、外壁インボリュート曲線と
内壁インボリュート曲線とに対応する壁面がX軸及びC
軸の同時2軸制御を行う場合のNC制御用の第1の座標
データに基づいて加工され、非インボリュート曲線に対
応する壁面がX軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行
う場合のNC制御用の第2の座標データに基づいて加工
されるため、インボリュート曲線及び非インボリュート
曲線により構成される全ての壁面に渡ってC軸の制御が
継続して行われるので、外壁及び内壁を構成する各イン
ボリュート曲線と非インボリュート曲線との境界位置の
継ぎ目の発生を回避することができ、インボリュート形
状の中心付近においても高精度で加工することができ
る、という効果が得られる。
ール板の加工方法によれば、外壁インボリュート曲線と
内壁インボリュート曲線とに対応する壁面がX軸及びC
軸の同時2軸制御を行う場合のNC制御用の第1の座標
データに基づいて加工され、非インボリュート曲線に対
応する壁面がX軸、Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行
う場合のNC制御用の第2の座標データに基づいて加工
されるため、インボリュート曲線及び非インボリュート
曲線により構成される全ての壁面に渡ってC軸の制御が
継続して行われるので、外壁及び内壁を構成する各イン
ボリュート曲線と非インボリュート曲線との境界位置の
継ぎ目の発生を回避することができ、インボリュート形
状の中心付近においても高精度で加工することができ
る、という効果が得られる。
【図1】本発明の実施の形態に係る加工機の概略構成を
示す側面図である。
示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る工作物の加工手順を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るNCプログラムの作
成処理を示すフローチャートである。
成処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態におけるインボリュート曲
線のX、Y座標データを算出する際に用いられる基本式
の各種パラメータを説明するための平面図である。
線のX、Y座標データを算出する際に用いられる基本式
の各種パラメータを説明するための平面図である。
【図5】本発明の実施の形態における非インボリュート
曲線の構成を示すと共に、非インボリュート曲線におけ
るC軸逆転位置、減速開始位置、及び加速完了位置を示
す平面図である。
曲線の構成を示すと共に、非インボリュート曲線におけ
るC軸逆転位置、減速開始位置、及び加速完了位置を示
す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る非インボリュート曲
線区間及びその周辺の区間におけるC軸の回転角度と送
り速度(回転速度)との関係を示したグラフである。
線区間及びその周辺の区間におけるC軸の回転角度と送
り速度(回転速度)との関係を示したグラフである。
【図7】従来技術の問題点を示す側面図であり、(A)
は目標回転速度でC軸を回転させたときの工具と加工面
との位置関係を示す側面図、(B)は目標回転速度より
遅い回転速度でC軸を回転させたときの食い込み領域を
示す側面図、(C)は目標回転速度より遅い回転速度で
C軸を回転させたときの削り残し領域を示す側面図であ
る。
は目標回転速度でC軸を回転させたときの工具と加工面
との位置関係を示す側面図、(B)は目標回転速度より
遅い回転速度でC軸を回転させたときの食い込み領域を
示す側面図、(C)は目標回転速度より遅い回転速度で
C軸を回転させたときの削り残し領域を示す側面図であ
る。
10 加工機 20 X軸送りモータ 24 工具主軸 26 工具 36 Z軸送りモータ 38 回転テーブル 40 工作物主軸 44 工作物 48 Y軸送りモータ 62 外壁インボリュート曲線 63 外壁インボリュート曲線区間 64 内壁インボリュート曲線 65 内壁インボリュート曲線区間 70 円弧区間 72 円弧区間 74 非インボリュート曲線区間
Claims (6)
- 【請求項1】 工作物を回転させるC軸と、該C軸と直
交するX軸と、該X軸と直交するY軸との同時3軸制御
が可能な加工機を用いてインボリュート形状と非インボ
リュート形状とから成るスクロール板の壁面を加工する
スクロール板の加工方法であって、 前記工作物をC軸回りに回転させると共に、工具をC軸
に対してX軸方向に相対移動させて加工速度が一定にな
るようにX軸及びC軸の同時2軸制御を行って前記イン
ボリュート形状の外周から中心に向かって前記インボリ
ュート形状の外壁、または内壁の何れか一方を加工し、 前記工作物をC軸回りに回転させたまま前記工具をC軸
に対してX軸方向及びY軸方向に相対移動させてX軸、
Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行って前記非インボリ
ュート形状のC軸の逆転位置まで加工した後、前記工作
物のC軸回りの回転方向を逆転させてX軸、Y軸、及び
C軸の同時3軸制御を行って前記非インボリュート形状
の前記C軸の逆転位置以降の残りの壁面を加工し、 前記工作物をC軸回りに回転させたまま、前記工具をC
軸に対してX軸方向に相対移動させて加工速度が一定に
なるようにX軸及びC軸の同時2軸制御を行って前記イ
ンボリュート形状の中心から外周に向かって前記インボ
リュート形状の外壁、または内壁の他方を加工する、 スクロール板の加工方法。 - 【請求項2】 前記非インボリュート形状の前記非イン
ボリュート形状より先に加工するインボリュート形状側
の一端部から前記C軸の逆転位置までの間に減速開始位
置を、前記C軸の逆転位置から前記非インボリュート形
状の他端部までの間に加速完了位置を、各々設定し、 前記非インボリュート形状の加工を行う際には、前記減
速開始位置から徐々にC軸回りの回転速度を減速させて
前記C軸の逆転位置で停止させた後にC軸回りの回転を
逆転させ、徐々に回転速度を増速して前記加速完了位置
において所定の加工速度となるようにC軸回りの回転を
制御する請求項1記載のスクロール板の加工方法。 - 【請求項3】 工作物を回転させるC軸と、該C軸と直
交するX軸と、該X軸と直交するY軸との同時3軸制御
が可能な加工機を用いてインボリュート形状と非インボ
リュート形状とから成るスクロール板の壁面を加工する
スクロール板の加工方法であって、 前記スクロール板の外壁を構成する外壁インボリュート
曲線を求め、 前記スクロール板の内壁を構成する内壁インボリュート
曲線を求め、 前記外壁インボリュート曲線と前記内壁インボリュート
曲線とを各々のインボリュート曲線の中心位置で接続す
る非インボリュート曲線を求め、 前記外壁インボリュート曲線と前記内壁インボリュート
曲線とに基づいて、X軸及びC軸の同時2軸制御を行う
場合のNC制御用の第1の座標データを求め、前記非イ
ンボリュート曲線に基づいて、X軸、Y軸、及びC軸の
同時3軸制御を行う場合のNC制御用の第2の座標デー
タを求め、 前記第2の座標データからC軸の逆転位置を検出し、 前記第1の座標データ、前記第2の座標データ、及び前
記C軸の逆転位置に基づいて前記スクロール板の加工を
行う、 スクロール板の加工方法。 - 【請求項4】 前記非インボリュート曲線の前記非イン
ボリュート曲線より先に加工を行うインボリュート曲線
側の一端部から前記C軸の逆転位置までの間に減速開始
位置を、前記C軸の逆転位置から前記非インボリュート
曲線の他端部までの間に加速完了位置を、各々設定し、 前記スクロール板の加工を行う際には、前記減速開始位
置から徐々にC軸回りの回転速度を減速させて前記C軸
の逆転位置で停止させた後にC軸回りの回転を逆転さ
せ、徐々に回転速度を増速して前記加速完了位置におい
て所定の加工速度となるようにC軸回りの回転を制御す
る請求項3記載のスクロール板の加工方法。 - 【請求項5】 工作物を回転させるC軸と、該C軸と直
交するX軸と、該X軸と直交するY軸との同時3軸制御
が可能な加工機を用いてインボリュート形状と非インボ
リュート形状とから成るスクロール板の壁面を加工する
スクロール板の加工装置であって、 前記工作物をC軸回りに回転させると共に、工具をC軸
に対してX軸方向に相対移動させて加工速度が一定にな
るようにX軸及びC軸の同時2軸制御を行って前記イン
ボリュート形状の外周から中心に向かって前記インボリ
ュート形状の外壁、または内壁の何れか一方を加工させ
る第1の加工手段と、 前記工作物をC軸回りに回転させたまま前記工具をC軸
に対してX軸方向及びY軸方向に相対移動させてX軸、
Y軸、及びC軸の同時3軸制御を行って前記非インボリ
ュート形状のC軸の逆転位置まで加工させた後、前記工
作物のC軸回りの回転方向を逆転させてX軸、Y軸、及
びC軸の同時3軸制御を行って前記非インボリュート形
状の前記C軸の逆転位置以降の残りの壁面を加工させる
第2の加工手段と、 前記工作物をC軸回りに回転させたまま、前記工具をC
軸に対してX軸方向に相対移動させて加工速度が一定に
なるようにX軸及びC軸の同時2軸制御を行って前記イ
ンボリュート形状の中心から外周に向かって前記インボ
リュート形状の外壁、または内壁の他方を加工させる第
3の加工手段と、 を備えたスクロール板の加工装置。 - 【請求項6】 前記非インボリュート形状の前記非イン
ボリュート形状より先に加工するインボリュート形状側
の一端部から前記C軸の逆転位置までの間に減速開始位
置を、前記C軸の逆転位置から前記非インボリュート形
状の他端部までの間に加速完了位置を、各々設定する設
定手段をさらに備え、 前記第2の加工手段は、前記減速開始位置から徐々にC
軸回りの回転速度を減速させて前記C軸の逆転位置で停
止させた後にC軸回りの回転を逆転させ、徐々に回転速
度を増速して前記加速完了位置において所定の加工速度
となるようにC軸回りの回転を制御する請求項5記載の
スクロール板の加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26042397A JPH1190773A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | スクロール板の加工方法及び加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26042397A JPH1190773A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | スクロール板の加工方法及び加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1190773A true JPH1190773A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17347737
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26042397A Pending JPH1190773A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | スクロール板の加工方法及び加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1190773A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001032786A (ja) * | 1999-07-21 | 2001-02-06 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スクロール圧縮機とそのスクロールラップの加工方法 |
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-
1997
- 1997-09-25 JP JP26042397A patent/JPH1190773A/ja active Pending
Cited By (11)
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