JP4531297B2 - 6軸制御ncプログラム生成方法及び生成装置、並びに6軸制御ncプログラム生成プログラム及びこのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

6軸制御ncプログラム生成方法及び生成装置、並びに6軸制御ncプログラム生成プログラム及びこのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、数値制御工作機械(NC工作機械)に用いられるNCプログラムの生成方法及び生成装置に関し、更に詳しくは、6軸制御NC工作機械のNCプログラムの生成方法及び生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転工具によってワークを加工するNC工作機械として、従来、X軸,Y軸,Z軸の互いに直交する3つの直線送り軸と、該3つの直線送り軸から選定された2つの直線送り軸に平行な軸を中心として、それぞれその軸周りに回転する方向の2つの回転送り軸たるA軸及びB軸とを備えた5軸制御NC工作機械が知られている。この5軸制御NC工作機械は、前記直交3軸方向の直線送り軸からなる3軸制御NC工作機械に比べて、工具のアプローチ方向がさまざまにとれるため、オーバーハングした形状や側面に凹みをもつような形状の加工など複雑な加工でも段取替えなしに高能率,高精度で加工することができる。斯くして、複雑な形状、特に自由曲面の加工に対応でき、且つ加工時間の短縮を図れるため、5軸制御NC工作機械は近年さかんに導入されている。
【0003】
かかる5軸制御NC工作機械の動作を制御するためのNCプログラムは、その制御軸が多いため、人手では容易にこれを作成することが出来ない。そこで、従来、5軸制御用のNCプログラム生成装置が提案されている。この5軸制御NCプログラム生成装置におけるプログラム生成手順の一例を図8に基づき簡単に説明する。尚、図8は、5軸制御NC工作機械におけるNCプログラム生成の処理手順の一例を示したフローチャートである。
【0004】
図8に示すように、上記5軸制御NCプログラム生成装置では、まず、CAD部において、入出力装置などを用いて工作物の形状が定義され、その3次元形状データが生成される。
【0005】
次に、CAM部のメインプロセッサにおいて、CAD部で定義された工作物の3次元形状データと、工具形状,面に対する工具姿勢,送りピッチなどの経路生成情報からワーク座標系における各工具移動位置の工具中心点p(x,y,z)が算出され、その後、工具軸(即ち、主軸)の方向を表す工具軸ベクトルT(i,j,k)が算出される。尚、ここに言う前記工具中心点pは、通常の場合、工具先端の中心位置であるが、ボールエンドミルのように先端が球形状をした工具である場合には、当該球の中心位置若しくは工具先端の中心位置を指す。ついで、5軸制御による加工では、工具が工作物に対して任意の姿勢をとれることから、主軸側(主軸,工具,チャックなど)とテーブル側(テーブル,治具,工作物など)との干渉が問題となるため、これらの干渉の有無が確認され、干渉がある場合はその干渉を回避するように工具姿勢などが変更される。こうして、ワーク座標系におけるCLデータ(工具経路データ)が生成される。
【0006】
次に、CAM部のポストプロセッサにおいて、工作機械ごとに予め設定された工作機械データに基づいて、前記CLデータを構成する工具軸ベクトルT(i,j,k)から回転送り軸たるA軸,B軸の回転角度A,Bが算出され、ついで、算出された回転角度A,B及び前記ワーク座標系における工具中心点p(x,y,z)から、この回転送り軸が回転した後の絶対座標系における工具中心点P(X,Y,Z)が算出される。尚、かかる工具中心点Pについても、上記と同様、通常の場合、工具先端の中心位置を指すが、ボールエンドミルのように先端が球形状をした工具である場合には、当該球の中心位置若しくは工具先端の中心位置を指す。ついで、工具経路を幾つかに分割して位置偏差を許容値以下に抑えるリニアライゼーション処理が行われた後、予め設定された加工条件データに基づいて、送り速度制御処理,主軸回転速度制御処理が順次実施されて、NCデータ(NCプログラム)が生成される。
【0007】
尚、前記絶対座標系は、5軸NC工作機械に対して設定された座標系であって、その座標軸が前記X軸,Y軸,Z軸の3つの直線送り軸と同方向となった座標系であり、前記ワーク座標系はワークに対して設定された座標系であるが、前記回転送り軸たるA軸及びB軸による回転を加えない状態では、前記絶対座標系とワーク座標系の各軸はそれぞれ同じ方向となっている。
【0008】
ところで、回転工具を用いた前記5軸制御NC工作機械による加工では、加工面にピックフィードマークなどの刃物跡が残るなど、表面粗さについては必ずしも高精度な加工面を得ることができず、このため、従来、後工程として手磨きなどの表面仕上げ工程が必要となっていた。そこで、近時、このような問題を解決するために、ヘールバイトなどの非回転工具を用いて加工面を仕上げる加工法が提案されており、かかる加工を行うための工作機械として、従来の5軸に加えて、主軸の軸線を中心としてその軸周りに回転する方向の回転送り軸たるC軸を付加した構造の、即ち、主軸の回転を低速送り制御可能にした6軸制御NC工作機械が提案されている。
【0009】
また、かかる6軸制御NC工作機械についても、その動作を制御するためのNCプログラムを自動的に生成する6軸制御用のNCプログラム生成装置が必要であるが、これは、上述した5軸制御用のNCプログラム生成装置を発展させたものが提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、NCプログラム生成装置は高価であり、従来の5軸制御用のNCプログラム生成装置に加えて、更に、6軸制御用のNCプログラム生成装置を用意するのは、利用者にとって極めて負担が重く、結果として、加工コストの増加を招きかねない。
【0011】
また、過去に5軸制御NC工作機械による加工履歴のある製品を、6軸制御NC工作機械で加工する場合に、加工に使用した5軸制御用のNCプログラムを基に6軸制御用のNCプログラムを生成することができれば、過去の加工において得られたノウハウを反映させることができるため、効率的な加工を行うことができる。即ち、通常、NCプログラム生成装置によって得られたNCプログラムは、これがそのままの状態で最適なものとなっているのではなく、実加工を通して、工具の移動位置などについて修正がなされ、最適なものに仕上げられる。したがって、このように最適化された5軸制御用のNCプログラムを利用すれば、これを基に生成される6軸制御用のNCプログラムを最適に近いものとすることができ、効率的な加工を行うことが可能となる。一方、6軸制御用のNCプログラムを一から生成する場合には、再度、最適化のための修正を行わなければ成らず、非効率この上ない。
【0012】
本発明は以上の実情に鑑み成されたものであって、既存の5軸制御用NCプログラムを利用することで、6軸制御NC工作機械のNCプログラムを効率的に作成可能にした6軸制御用NCプログラムの生成方法及び生成装置、並びに6軸制御NCプログラム生成プログラム及びこのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記課題を解決するための本発明は、6軸制御NC工作機械のNCプログラムを効率的に作成可能にした6軸制御用NCプログラムの生成方法及び生成装置、並びに6軸制御NCプログラム生成プログラム及びこのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に係る。
【0014】
そして、本発明の請求項1に記載した発明は、X軸,Y軸,Z軸の互いに直交する3つの直線送り軸と、該3つの直線送り軸から選定されたつの直線送り軸に平行な軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるA軸と、該A軸の回転中心軸と直交する軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるB軸と、主軸の軸線を中心としてその軸周りに回転する方向の回転送り軸たるC軸とを備えた6軸NC工作機械を制御するためのNCプログラムを生成する方法であって、
座標軸が前記X軸,Y軸,Z軸の3つの直線送り軸と同方向である絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸及びB軸の2つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される既成の5軸制御用NCプログラムを用い、前記絶対座標系における工具中心の位置データ、回転送り軸に関する回転角度データを基に、ワーク座標系における工具中心の位置データ、及び工具軸のベクトルデータから構成されるCLデータを生成した後、
生成された前記CLデータを基に、前記絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸,B軸及びC軸の3つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される6軸制御用のNCプログラムを生成することを特徴とする6軸制御NCプログラム生成方法に係る。
【0015】
また、請求項2に記載した装置発明は、X軸,Y軸,Z軸の互いに直交する3つの直線送り軸と、該3つの直線送り軸から選定された1つの直線送り軸に平行な軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるA軸と、該A軸の回転中心軸と直交する軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるB軸と、主軸の軸線を中心としてその軸周りに回転する方向の回転送り軸たるC軸とを備えた6軸NC工作機械を制御するためのNCプログラムを生成する装置であって、
データを入出力するための入出力手段と、
座標軸が前記X軸,Y軸,Z軸の3つの直線送り軸と同方向である絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸及びB軸の2つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される既成の5軸制御用NCプログラムを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に格納された5軸制御用NCプログラムを構成する前記絶対座標系における工具中心の位置データ、及び回転送り軸に関する回転角度データを基に、ワーク座標系における工具中心の位置データ、及び工具軸のベクトルデータから構成されるCLデータを生成するCLデータ生成手段と、
前記CLデータ生成手段によって生成された前記CLデータを基に、前記絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸,B軸及びC軸の3つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される6軸制御用のNCプログラムを生成するNCデータ生成手段とを設けて構成したことを特徴とする6軸制御NCプログラム生成装置に係る。
【0016】
また、請求項3に記載した発明は、X軸,Y軸,Z軸の互いに直交する3つの直線送り軸と、該3つの直線送り軸から選定されたつの直線送り軸に平行な軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるA軸と、該A軸の回転中心軸と直交する軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるB軸と、主軸の軸線を中心としてその軸周りに回転する方向の回転送り軸たるC軸とを備えた6軸NC工作機械を制御するためのNCプログラムを生成する処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
座標軸が前記X軸,Y軸,Z軸の3つの直線送り軸と同方向である絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸及びB軸の2つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される既成の5軸制御用NCプログラムを用い、前記絶対座標系における工具中心の位置データ、回転送り軸に関する回転角度データを基に、ワーク座標系における工具中心の位置データ、及び工具軸のベクトルデータから構成されるCLデータを生成する処理と、
生成された前記CLデータを基に、前記絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸,B軸及びC軸の3つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される6軸制御用のNCプログラムを生成する処理とを、コンピュータに順次実行させるためのプログラムに係る。
【0017】
また、請求項4に記載した発明は、前記請求項3に記載したプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に係る。
【0018】
これら請求項1乃至3に記載した各発明によれば、まず、既成の5軸制御用NCプログラムを構成する絶対座標系における工具中心の位置データ、及び回転送り軸に関する回転角度データに基づき、ワーク座標系における工具中心の位置データ、及び工具軸のベクトルデータから構成されるCLデータが生成される。
【0019】
次に、生成されたCLデータを構成するワーク座標系における工具中心の位置データ、及び工具軸のベクトルデータに基づき、絶対座標系における工具中心の位置データと、A軸,B軸及びC軸の3つの回転送り軸に関する回転角度データとを少なくとも含んで構成される6軸制御用NCプログラムが生成される。
【0020】
回転送り軸たるC軸の回転角度は、ワークに対する工具加工作用面の向き(方向)を決定するものであるが、絶対座標系の位置データに変換されたNCプログラムからは、ワークに対する工具の姿勢を認識することができず、従って、5軸制御NCプログラムから、直接的に6軸制御用のNCプログラムを生成することができない。
【0021】
また、NCプログラムを構成するコードは、基本的に各国共通であるが、CLデータについては、そのフォーマットを含めて各装置メーカによって区々である。このため、5軸制御NCプログラム生成装置によって生成されたCLデータについても、現実的にはこれを利用することができない。
【0022】
そこで、本発明では、既成の5軸制御用NCプログラムからCLデータを逆生成し、生成されたCLデータを基に6軸制御用NCプログラムを生成するようにしているのである。
【0023】
斯くして、本発明によれば、5軸制御用NCプログラムを利用することで、容易、且つ効率的に6軸制御用NCプログラムを生成することができる。
【0024】
5軸制御用NCプログラムは、実加工を通して、工具の移動位置などについて修正がなされ、最適なものに仕上げられており、このように最適化された5軸制御用のNCプログラムを利用することで、これを基に生成される6軸制御用のNCプログラムを最適に近いものとすることができ、効率的な加工を行うことが可能となる。
【0025】
更に、本発明によれば、既存の5軸制御NCプログラム生成装置を利用し、これに、6軸制御用のNCプログラムを生成するための機能を付加した構成をとることによって、6軸制御NCプログラム生成装置を構成することができるので、装置構成のためのコストを低く抑えることができる。
【0026】
尚、上記6軸制御用NCプログラムにおける工具中心位置及び回転送り軸A軸及びB軸の回転角は、前記5軸制御用NCプログラムの工具中心位置及び回転送り軸A軸及びB軸の回転角と同一の値となることがある。この場合、工具中心位置及び回転送り軸A軸及びB軸の回転角については、5軸制御用NCプログラムと同一の値についてはこの値を用いる一方、C軸の回転角については、これをCLデータから生成して、6軸制御用NCプログラムを生成するようにしても良い
【0027】
また、本発明において、上記CLデータ及び5軸制御用NCプログラムを構成する工具中心の位置データは、通常の場合、工具先端の中心位置データを指すが、ボールエンドミルのように先端が球形状をした工具である場合には、当該球の中心位置データ若しくは工具先端の中心位置データを指す。また、6軸制御用NCプログラムを構成する工具中心の位置データは、工具先端の中心位置データを指す。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づき説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る6軸制御NCプログラム生成装置(以下、単にNCプログラム生成装置という)の概略構成を示したブロック図である。尚、本例では、前記6軸制御NCプログラム生成装置1によってNCプログラムを自動生成する態様の一例として、図2に示した6軸制御NC工作機械10を制御するためのNCプログラム自動生成例を例示する。したがって、本例の6軸制御NCプログラム生成装置1は、図2に示した6軸制御NC工作機械10に限らず、これを各種構造の6軸制御NC工作機械に適用することができる。
【0029】
まず、上記6軸制御NC工作機械10の概略構成について、図2に基づいて説明する。同図2に示すように、上記6軸制御NC工作機械10は、ベッド11,傾斜テーブル12,回転テーブル13,コラム14,主軸頭15,主軸16などから構成されている。そして、傾斜テーブル12は矢示X軸方向に、コラム14は矢示Z軸方向に、主軸頭15は矢示Y軸方向に、それぞれ適宜直線送り機構(図示せず)によって駆動,制御されるようになっており、更に、傾斜テーブル12は矢示A軸方向に、回転テーブル13は矢示B軸方向に、主軸16は矢示C軸方向に、それぞれ適宜回転送り機構(図示せず)によって、駆動,制御されるようになっている。
【0030】
前記直線送り軸たるX軸,Y軸,Z軸は互いに直交しており、回転送り軸たるA軸はX軸に平行な軸周りに回転し、B軸は、前記傾斜テーブル12の上面が垂直となったときを基準とするとZ軸に平行な軸線周りに回転し、C軸は主軸16の軸線(Z軸に沿った軸線)を中心としてその軸周りに回転する。斯くして、回転テーブル13上に取付けられたワーク(図示せず)と主軸16に装着された工具17とは、前記直線送り機構(図示せず)及び回転送り機構(図示せず)の作動によって、前記X軸,Y軸,Z軸,A軸,B軸及びC軸の各送り軸方向に相対移動せしめられ、かかる相対移動によってワークが加工される。この6軸制御の代表的な加工法としては、ヘールバイトなどを主軸16に装着し、これを非回転でワーク表面に接触,走査させ、ワーク表面を高精度に仕上げる加工法が挙げられる。
【0031】
前記NCプログラム生成装置1は、CPU,ROM,RAMや外部記憶装置などから構成されるコンピュータからなり、図1に示すように、5軸NCデータ記憶部2,CLデータ記憶部4,6軸NCデータ記憶部6,加工条件データ記憶部7,工作機械データ記憶部8などの各データ記憶部と、CLデータ生成部3,6軸NCデータ生成部5などの各処理部から構成され、外部の入出力装置9などと接続している。尚、前記CLデータ生成部3及び6軸NCデータ生成部5における各処理は、NCプログラム生成装置1を構成するコンピュータにインストールされたプログラムによって実行される。
【0032】
前記5軸NCデータ記憶部2は、5軸制御用のNCプログラムを記憶する機能部であり、別設の5軸制御NCプログラム生成装置(図示せず)によって生成された既成の5軸制御NCプログラムが前記入出力装置9を介して入力され、入力された5軸制御NCプログラムがこの5軸NCデータ記憶部2に格納される。尚、ここに言う5軸制御NCプログラムとは、前記NC工作機械10を例にとれば、前記直線送り軸X軸,Y軸及びZ軸と回転送り軸A軸及びB軸の動作を制御するNCプログラムであって、NCプログラムは、絶対座標系における工具移動経路上の各点の位置データ(工具中心の座標値),回転送り軸A軸及びB軸における回転角度データや、各送り軸の送り速度,主軸16の回転速度などから構成される。また、絶対座標系はNC工作機械10に対して設定される座標系であり、各座標軸は前記送り軸X軸,Y軸,Z軸に対してそれぞれ平行になっている。このため、以下の説明では、絶対座標系における各座標軸を送り軸と同様にX軸,Y軸,Z軸という。
【0033】
前記CLデータ生成部3は、前記5軸NCデータ記憶部2に格納された5軸制御NCプログラムを順次読み出して、これをCLデータに変換する処理を行ない、生成したCLデータを前記CLデータ記憶部4に格納する処理を行なう。尚、ここに言うCLデータとは、ワーク座標系における工具移動経路上の各点の位置データ(工具中心の座標値),工具軸(工具17の中心軸、即ち主軸16の中心軸)ベクトルや切削送りか早送りかを示すコードなどから構成されるデータである。また、ワーク座標系は、回転テーブル13に載置,固定されたワーク(図示せず)に対して設定される座標系であり、前記回転送り軸たるA軸及びB軸による回転を加えない状態では、各座標軸は前記絶対座標系の座標軸X軸,Y軸,Z軸に対してそれぞれ平行になっている。以下の説明では、このワーク座標系における各座標軸をx軸,y軸,z軸という。
【0034】
また、前記6軸NCデータ生成部5は、前記CLデータ記憶部4に格納されたCLデータを読み出して、加工条件データ記憶部7に格納された加工条件データ、及び工作機械データ記憶部8に格納された工作機械データを参照して、前記CLデータを6軸制御用のNCプログラムに変換する処理を行ない、生成した6軸制御NCプログラムを前記6軸NCデータ記憶部6に格納する処理を行なう。尚、ここに言う6軸制御NCプログラムとは、前記NC工作機械10を例にとれば、前記直線送り軸X軸,Y軸及びZ軸と回転送り軸A軸,B軸及びC軸の動作を制御するNCプログラムであって、NCプログラムは、前記絶対座標系における工具移動経路上の各点の位置データ(工具中心の座標値),回転送り軸A軸,B軸及びC軸における回転角度データや、各送り軸の送り速度などから構成される。また、加工条件データ記憶部7及び工作機械データ記憶部8には、前記入出力装置9を介して各データが入力され、格納される。
【0035】
以下、前記CLデータ生成部3及び6軸NCデータ生成部5における処理について、更に詳しく説明する。
【0036】
上述したように、前記CLデータ生成部3では、前記5軸NCデータ記憶部2に格納された既成の5軸制御NCプログラムからCLデータが生成される。「従来の技術」の項で説明したように、従来のNCプログラム生成装置では、3次元形状データからCLデータが生成され、CLデータからNCプログラムが生成されるが、このCLデータ生成部3では、かかるNCプログラムの生成手順とは逆にNCプログラムからCLデータを生成するのである。これは、5軸制御NCプログラムから直接的に6軸制御NCプログラムを生成することができないからであり、このため、一旦、5軸制御NCプログラムをCLデータに逆変換し、変換されたCLデータから6軸制御NCプログラムを生成するようにしたものである。
【0037】
上述したように、CLデータは、ワーク座標系における工具移動経路上の各点の位置データや工具軸ベクトルなどから構成され、NCプログラムは、絶対座標系における工具移動経路上の各点の位置データや回転送り軸A軸及びB軸における回転角度データなどから構成される。まず、かかるCLデータとNCプログラムとの関係を図3及び図4を用いて説明する。尚、図3は、工具軸ベクトルTと回転送り軸A軸及びB軸の回転角A,Bとの関係を示した説明図であり、図4は、回転送り軸A軸及びB軸をそれぞれ角度A,Bだけ回転させたときの、絶対座標系における工具中心の座標値とワーク座標系における工具中心の座標値との関係を示した説明図である。
【0038】
図3に示すように、前記NC工作機械10において、回転送り軸A軸及びB軸をそれぞれ角度A,Bだけ回転させたとき、工具軸ベクトルT(i,j,k)が直線送り軸Z軸と一致した位置にくるとすると、工具軸ベクトルT(i,j,k)と回転角A,Bとの関係は、次式数式1によって表せる。尚、図3中のベクトルTnxy(i,j,0)は、工具軸ベクトルT(i,j,k)のX−Y平面に対する正射影である。また、前記NC工作機械10における構造上の制限からkは、k≧0となる。
【0039】
【数1】
Figure 0004531297
【0040】
また、図4に示すように、前記NC工作機械10において、回転送り軸A軸及びB軸をそれぞれ角度A,Bだけ回転させたとき、ワーク座標系における工具中心位置p(x,y,z)が絶対座標系における工具中心位置P(X,Y,Z)になったとすると、ワーク座標系における工具中心位置p(x,y,z)と絶対座標系における工具中心位置P(X,Y,Z)との関係は、次式数式2によって表せる。尚、数式2において、前記NC工作機械10の回転送り軸A軸及びB軸をそれぞれ角度A,Bだけ回転させる前の状態における絶対座標系とワーク座標系の各軸の方向はそれぞれ一致している。
【0041】
【数2】
Figure 0004531297
【0042】
斯くして、このCLデータ生成部3では、前記5軸NCデータ記憶部2に格納された5軸制御NCプログラムが順次読み出され、その絶対座標系における工具中心位置P(X,Y,Z)データ及び回転送り軸A軸及びB軸の角度A,Bデータから、前記数式1及び2にしたがって、ワーク座標系における工具中心位置p(x,y,z)データ及び工具軸ベクトルT(i,j,k)データを生成し、生成された工具中心位置p(x,y,z)データ及び工具軸ベクトルT(i,j,k)データ、即ち、CLデータが前記CLデータ記憶部4に格納される。
【0043】
前記6軸NCデータ生成部5では、上記のようにして、前記CLデータ生成部3によって生成され、前記CLデータ記憶部4に格納されたCLデータが順次読み出され、読み出されたCLデータから6軸制御用のNCプログラムが生成される。6軸制御用のNCプログラムは、上述したように、絶対座標系における工具中心位置P(X,Y,Z)、並びに回転送り軸A軸,B軸及びC軸における回転角A,B,Cなどの各データからなる。
【0044】
回転角A,Bは、上記図3に示した工具軸ベクトルT(i,j,k)と回転角A,Bとの関係からこれを容易に求めることができ、回転角Aは下式数式3により、回転角Bは下式数式4によりそれぞれ算出される。
【0045】
【数3】
Figure 0004531297
【0046】
【数4】
Figure 0004531297
【0047】
また、工具中心位置P(X,Y,Z)は、上記図4に示したワーク座標系における工具中心位置p(x,y,z)と絶対座標系における工具中心位置P(X,Y,Z)との関係からこれを容易に求めることができ、具体的には、下式数式5によって算出される。尚、かかる変換式は工作機械の構造によって異なり、工作機械の構造に応じた変換式が前記工作機械データ記憶部8に格納され、これが工作機械の構造に応じて選択的に使用される。
【0048】
【数5】
Figure 0004531297
【0049】
次に、回転送り軸C軸における回転角Cの算出手順について、図5〜図7に基づいて説明する。尚、本例では、回転角Cは、図7に示すように、前記回転送り軸A軸,B軸をそれぞれ回転角A,Bで回転させ、工具軸を絶対座標系におけるZ軸に一致させたときの、工具(ヘールバイト)17の加工作用面に対する法線ベクトルf’がX軸と成す角度と定義している。尚、図7においては、回転後の工具軸ベクトルをT’で表している。
【0050】
ところで、ワーク座標系における工具中心位置p(x,y,z)データ及び工具軸ベクトルT(i,j,k)データからなるCLデータを、模式的に図示すると図5に示すようになる。そして、本例では、前記工具(ヘールバイト)17の加工作用面に対して直交するように設定した面内に位置するベクトルF(工具軸を中心として工具17の加工作用面が向いている方向を示すベクトルであり、以下、方向ベクトルという)を次のように定義する。
【0051】
即ち、工具16が位置座標pn−1,p,pn+1の順に移動するとき、位置座標pにおける方向ベクトルFを、位置座標pn−1から位置座標pに向かうベクトルpn−1と位置座標pから位置座標pn+1に向かうベクトルpn+1との合成ベクトルとして定義する。但し、pについてはベクトルpとする。このように定義される方向ベクトルFは、下式数式6によって表せる。
【0052】
【数6】
Figure 0004531297
【0053】
尚、前記方向ベクトルFは、上記定義に限られるものではなく、要は工具17の移動方向に対して当該工具17の加工作用面をどの方向に向けるかの問題であり、具体的には切削負荷などを考慮して決定されるべきものである。かかる観点からすると、各座標位置pを曲線で補間して、各点pにおける一次微分ベクトルとして方向ベクトルFを定義しても良い。
【0054】
上記の如く定義された方向ベクトルF、及び前記工具軸ベクトルTの関係を示すと図6のようになる。尚、図6中のベクトルfは工具17の加工作用面17aに対する法線ベクトルであり、工具軸ベクトルTに対して直交している。また、方向ベクトルFは位置座標P点,工具軸ベクトルT及び法線ベクトルfを含む平面内に位置している。また、ベクトルHは方向ベクトルF,工具軸ベクトルT及び法線ベクトルfに対して直交する補助ベクトルである。斯くして、補助ベクトルHは、方向ベクトルFと工具軸ベクトルTとの外積から決定される。即ち、補助ベクトルHは、上式数式6によって表される前記方向ベクトルFのx成分をs、y成分をt、z成分をuとし、方向ベクトルFを下式数式7で表すと、これを下式数式8によって表すことができる。
【0055】
【数7】
Figure 0004531297
【0056】
【数8】
Figure 0004531297
【0057】
図6に示した状態から、前記回転送り軸A軸,B軸をそれぞれ回転角A,Bで回転させ、工具軸を絶対座標系におけるZ軸に一致させると、前記工具軸ベクトルT,方向ベクトルF,法線ベクトルf,補助ベクトルHは、図7に示すように、それぞれ工具軸ベクトルT’,方向ベクトルF’,法線ベクトルf’,補助ベクトルH’となる。そして、法線ベクトルf’及び補助ベクトルH’はX−Y平面内に位置し、法線ベクトルfは方向ベクトルFに対して正射影の関係となる。
【0058】
斯くして、補助ベクトルH’は、これを下式数式9によって表すことができる。
【0059】
【数9】
Figure 0004531297
【0060】
そして、下式数式10によって表される補助ベクトルH’のx成分(H’nx)及び下式数式11によって表される補助ベクトルH’のy成分(H’ny)から、回転送り軸C軸の回転角Cは、これを下式数式12によって算出することができる。尚、数式12において、逆三角関数によって算出された角度αは非負角、つまり方向を持たない角度としている。
【0061】
【数10】
Figure 0004531297
【0062】
【数11】
Figure 0004531297
【0063】
【数12】
Figure 0004531297
【0064】
このように、6軸NCデータ生成部5では、前記CLデータから、回転送り軸A軸の回転角Aが数式3によって算出され、回転送り軸B軸の回転角Bが数式4によって算出され、回転送り軸C軸の回転角Cが数式6〜12によって算出される。また、ワーク座標系における工具中心位置p(x,y,z)が、数式5によって絶対座標系における工具中心位置P(X,Y,Z)に変換される。そして、加工条件データ記憶部7に格納された加工条件データを参照して、各送り軸X軸,Y軸,Z軸,A軸,B軸,C軸の送り速度が設定された後、リニアライゼーション処理などの処理が行なわれて、最終的な6軸制御NCプログラムが生成される。そして、このようにして生成された6軸制御NCプログラムが前記6軸NCデータ記憶部6に格納される。
【0065】
以上詳述したように、本例のNCプログラム生成装置1によれば、前記CLデータ生成部3において、前記5軸NCデータ記憶部2に格納された既成の5軸制御NCプログラムが順次読み出されて、これがCLデータに変換され、変換されたCLデータが順次前記CLデータ記憶部4に格納される。また、前記6軸NCデータ生成部5では、前記CLデータ記憶部4に格納されたCLデータが順次読み出されて、これが6軸制御NCプログラムに変換され、変換された6軸制御NCプログラムが前記6軸NCデータ記憶部6に格納される。
【0066】
回転送り軸たるC軸の回転角Cは、ワークに対する工具加工作用面の向き(方向)を決定するものであり、絶対座標系の位置データに変換されたNCプログラムからでは、ワークに対する工具17の姿勢を認識することができず、従って、5軸制御NCプログラムから、直接的に6軸制御用のNCプログラムを生成することができない。また、NCプログラムを構成するコードは、基本的に各国共通であるが、CLデータについては、そのフォーマットを含めて各装置メーカによって区々である。このため、5軸制御NCプログラム生成装置によって生成されたCLデータについても、現実的にはこれを利用することができない。そこで、本例のNCプログラム生成装置1では、既成の5軸制御用NCプログラムからCLデータを逆生成し、生成されたCLデータを基に6軸制御用NCプログラムを生成するようにしている。斯くして、このように、5軸制御用NCプログラムを利用して、これからCLデータを逆生成し、生成されたCLデータから6軸制御用NCプログラムを生成することで、容易、且つ効率的に6軸制御用NCプログラムを生成することができる。
【0067】
また、5軸制御用NCプログラムは、実加工を通して、工具の移動位置などについて修正がなされ、最適なものに仕上げられており、このように最適化された5軸制御用のNCプログラムを利用することで、これを基に生成される6軸制御用のNCプログラムを最適に近いものとすることができ、効率的な加工を行うことが可能となる。
【0068】
尚、上述したように、前記CLデータ生成部3及び6軸NCデータ生成部5における各処理は、NCプログラム生成装置1を構成するコンピュータにインストールされたプログラムによって実行され、かかるプログラムは、フロッピーディスクやCD−ROMなどの記録媒体に格納された状態から、入出力装置9を介してコンピュータ内にインストールすることができる。
【0069】
また、本実施形態において、上記CLデータを構成する工具中心の座標値(ワーク座標系)、5軸制御用NCプログラムを構成する工具中心の座標値(絶対座標系)及び6軸制御用NCプログラムを構成する工具中心の座標値(絶対座標系)は、それぞれ工具先端の中心位置座標の意である。
【0070】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものでない。
【0071】
例えば、上述の例では、NCプログラム生成装置1を独立したものとして構成しているが、既存の5軸制御NCプログラム生成装置、あるいはNC工作機械に組み込んだ構成としても何ら差し支えない。
【0072】
また、上記CLデータを構成する工具中心の座標値(ワーク座標系)及び5軸制御用NCプログラムを構成する工具中心の座標値(絶対座標系)は、これを工具先端の中心位置座標としたが、ボールエンドミルのように先端が球形状をした工具である場合には、当該球の中心位置座標としてこれを扱っても差し支えない。
【0073】
また、前記6軸NCデータ生成部5において生成される6軸制御用NCプログラムの回転角A,Bは、前記5軸NCデータ記憶部2に格納された5軸制御用NCプログラムの回転角A,Bと同じ値であるため、前記6軸制御NCデータ生成部5において、前記5軸NCデータ記憶部2に格納された5軸制御用NCプログラムの回転角A,Bをそのまま流用して、6軸制御用NCプログラムを生成するように構成しても良い。更に、5軸制御用NCプログラムの工具中心位置P(X,Y,Z)が工具先端の中心位置座標である場合には、6軸NCデータ生成部5において生成される6軸制御用NCプログラムの工具中心位置P(X,Y,Z)も5軸制御用NCプログラムの工具中心位置P(X,Y,Z)と同じ値となるため、この場合には、前記6軸制御NCデータ生成部5において、前記5軸NCデータ記憶部2に格納された5軸制御用NCプログラムにC軸の回転角Cを追加して6軸制御用NCプログラムを生成するようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る6軸制御NCプログラム生成装置の概略構成を示したブロック図である。
【図2】本実施形態に係る6軸制御NC工作機械を示した斜視図である。
【図3】本実施形態に係る回転送り軸A軸及びB軸の回転角A及びBの算出方法を説明するための説明図である。
【図4】ワーク座標系における工具中心位置データと、絶対座標系における工具中心位置データとの相互間の変換について説明するための説明図である。
【図5】本実施形態に係る回転送り軸C軸の回転角Cの算出方法を説明するための説明図である。
【図6】本実施形態に係る回転送り軸C軸の回転角Cの算出方法を説明するための説明図である。
【図7】本実施形態に係る回転送り軸C軸の回転角Cの算出方法を説明するための説明図である。
【図8】従来の5軸制御NCプログラムの生成手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 6軸制御NCプログラム生成装置(NCプログラム生成装置)
2 5軸NCデータ記憶部
3 CLデータ生成部
4 CLデータ記憶部
5 6軸NCデータ生成部
6 6軸NCデータ記憶部
7 加工条件データ記憶部
8 工作機械データ記憶部
9 入出力装置
10 6軸制御NC工作機械
11 ベッド
12 傾斜テーブル
13 回転テーブル
14 コラム
15 主軸頭
16 主軸
17 工具
17a 加工作用面

Claims (4)

  1. X軸,Y軸,Z軸の互いに直交する3つの直線送り軸と、該3つの直線送り軸から選定されたつの直線送り軸に平行な軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるA軸と、該A軸の回転中心軸と直交する軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるB軸と、主軸の軸線を中心としてその軸周りに回転する方向の回転送り軸たるC軸とを備えた6軸NC工作機械を制御するためのNCプログラムを生成する方法であって、
    座標軸が前記X軸,Y軸,Z軸の3つの直線送り軸と同方向である絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸及びB軸の2つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される既成の5軸制御用NCプログラムを用い、前記絶対座標系における工具中心の位置データ、回転送り軸に関する回転角度データを基に、ワーク座標系における工具中心の位置データ、及び工具軸のベクトルデータから構成されるCLデータを生成した後、
    生成された前記CLデータを基に、前記絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸,B軸及びC軸の3つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される6軸制御用のNCプログラムを生成することを特徴とする6軸制御NCプログラム生成方法。
  2. X軸,Y軸,Z軸の互いに直交する3つの直線送り軸と、該3つの直線送り軸から選定されたつの直線送り軸に平行な軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるA軸と、該A軸の回転中心軸と直交する軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるB軸と、主軸の軸線を中心としてその軸周りに回転する方向の回転送り軸たるC軸とを備えた6軸NC工作機械を制御するためのNCプログラムを生成する装置であって、
    データを入出力するための入出力手段と、
    座標軸が前記X軸,Y軸,Z軸の3つの直線送り軸と同方向である絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸及びB軸の2つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される既成の5軸制御用NCプログラムを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納された5軸制御用NCプログラムを構成する前記絶対座標系における工具中心の位置データ、及び回転送り軸に関する回転角度データを基に、ワーク座標系における工具中心の位置データ、及び工具軸のベクトルデータから構成されるCLデータを生成するCLデータ生成手段と、
    前記CLデータ生成手段によって生成された前記CLデータを基に、前記絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸,B軸及びC軸の3つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される6軸制御用のNCプログラムを生成するNCデータ生成手段とを設けて構成したことを特徴とする6軸制御NCプログラム生成装置。
  3. X軸,Y軸,Z軸の互いに直交する3つの直線送り軸と、該3つの直線送り軸から選定されたつの直線送り軸に平行な軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるA軸と、該A軸の回転中心軸と直交する軸を中心として、その軸周りに回転する方向の回転送り軸たるB軸と、主軸の軸線を中心としてその軸周りに回転する方向の回転送り軸たるC軸とを備えた6軸NC工作機械を制御するためのNCプログラムを生成する処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    座標軸が前記X軸,Y軸,Z軸の3つの直線送り軸と同方向である絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸及びB軸の2つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される既成の5軸制御用NCプログラムを用い、前記絶対座標系における工具中心の位置データ、回転送り軸に関する回転角度データを基に、ワーク座標系における工具中心の位置データ、及び工具軸のベクトルデータから構成されるCLデータを生成する処理と、
    生成された前記CLデータを基に、前記絶対座標系における工具中心の位置データ、並びに前記A軸,B軸及びC軸の3つの回転送り軸に関する回転角度データを少なくとも含んで構成される6軸制御用のNCプログラムを生成する処理とを、コンピュータに順次実行させるためのプログラム。
  4. 前記請求項に記載したプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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