JPH08126848A - 微粉砕粉の製造方法と装置 - Google Patents

微粉砕粉の製造方法と装置

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JPH08126848A
JPH08126848A JP29038894A JP29038894A JPH08126848A JP H08126848 A JPH08126848 A JP H08126848A JP 29038894 A JP29038894 A JP 29038894A JP 29038894 A JP29038894 A JP 29038894A JP H08126848 A JPH08126848 A JP H08126848A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 高速微粉砕機と、該粉砕機で得られた粉体を
導入するフィード管(23)先端に設けた逆円錐台形状の
上下貫通路を有するジェットベッセル(24)を下端に開
口を有する下部ケーシング(19)内に設置し、該下部ケ
ーシング上に外部のエア吸引源に接続する粉体出口(2
6)を有する上部ケーシング(25)を設けてこれらケー
シングの境界部に分級スクリーン(18)を設け、該分級
スクリーンの上方に該分級スクリーンに向って高圧エア
を吹き付けるスクリーン用エアブラシ(28)を設け、さ
らに下部ケーシングの下端部を外部エア導入口(20)を
有し下部に着脱自在の粉体収容ポット(21)を有する粉
体回収ケース(22)内に設置してなる空気分級機とから
なることを特徴とする微粉砕粉製造装置。 【効果】 高速で常温乾式微粉砕した粉体を効率良く連
続的に分級できるので、粒度一定な微粉砕粉の大量生産
が可能となり、さらに自動化システムを容易に構成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は減圧ジェット気流を発生
する高速微粉砕機と分級スクリーンが目詰りしにくい構
造の空気分級機とから構成された微粉砕粉の製造方法と
その装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から各種産業分野で粉体製造機が多
数使われている。その一例である融砕機の代表として、
難粉砕性物質の超微粉が効率良く得られるマスコロイダ
ー(商品名)がある。これは自由に間隔を調整できる外
周部に平坦摩砕面を有する固定された上部固定砥石と同
じく外周部に平坦摩砕面を有する高速で回転する下部回
転砥石とをそれらの平坦摩砕面で相対向させて構成さ
れ、これら砥石間に固定砥石の中央開口部から供給され
た被粉砕物を上記対向平坦摩砕面間に生ずる遠心力、衝
撃摩砕力、剪断力等の総合作用によって超微粉砕するも
のである。
【0003】しかしながら従来の構造の融砕機では微粉
砕粉を得るために砥石間のクリアランスを小さくしてい
くと発生する摩擦熱が大きくなって被粉砕物の物性が熱
変成してしまう場合があった。特に乾式で食品、スパイ
ス、嗜好品等を微粉砕するときに問題であった。
【0004】これに対して本発明者は、既に上記構造の
マスコロイダーにおいて、上記回転砥石の周囲に両砥石
の対向平坦摩砕面に臨む複数の吸引減圧用排出翼を固設
し、且つ十分な高速回転を与えることにより両砥石の対
向面間に減圧ジェット気流を生じさせて被粉砕物の温度
上昇を招くことなく常温微粉砕を可能とする方法及び装
置を開発した(特願平5−348616号)。
【0005】ところでこのような粉砕機で得られた微粉
を分級しようとする場合、従来のスクリーンを使用した
空気分級機を用いるとスクリーンが目詰りし易く生産効
率が非常に悪かった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこの問題に鑑み
検討の結果、上記の常温で微粉砕された微粉を連続的且
つ極めて効率的に分級して微粉砕粉を得ることのできる
微粉砕粉の製造方法とその装置を開発したものである。
【0007】即ち本発明の製造方法は、外周部に平坦摩
砕面を有する下部回転砥石と同じく外周部に平坦摩砕面
を有する上部固定砥石とをそれらの平坦摩砕面で同心的
に相対させ、且つ該下部回転砥石の周囲に両砥石の対向
平坦摩砕面間に臨む複数の減圧吸引排出翼を固設して該
下部回転砥石を高速回転することにより両砥石の対向面
間に減圧ジェット気流を生起させて、該上部固定砥石の
中央開口部より供給された被粉砕原料を対向摩砕面間で
摩砕、粉砕する工程と、該工程により得られた粉体を、
上部からの吸引力により下端開口から入り込むエアによ
る下部ケーシング内の上昇ジェット気流中に置かれた逆
円錐台形状の上下貫通路内に供給することにより噴霧状
に上昇させて、上方から高圧エアを吹き付けられている
該下部ケーシング上端部の分級スクリーンにより分級す
る工程よりなり、該分級スクリーンを通過した微粉は上
記下部ケーシングと一体の上部ケーシング内に吸引され
た後出口を通して次工程へ送り、及び該分級スクリーン
を通過しない粉体は下部ケーシングの下端開口から排出
させて再度摩砕、粉砕する工程に戻すことを特徴とする
ものである。
【0008】また本発明の製造装置は、耐減圧機構を持
つ粉砕室に、放射状深型送り溝と外周部に平坦摩砕面を
持つ上部固定砥石を装着し、これに対向して設置される
放射状深型送り溝と外周部に平坦摩砕面を持つ下部回転
砥石を周囲に複数の減圧用排出翼をもつ回転盤に装着保
持せしめ、下部回転砥石の高速回転により強大な減圧ジ
ェット気流を生起させて、固定砥石の中央開口部よりエ
アを吸引して固定砥石と回転砥石の間隙を回転砥石の回
転方向にスピン状の回転高速気流となし、該開口部より
供給される粉砕原料をまきこみながら強制的に両砥石間
隙を高速で通過させて微粉砕し、該ジェット気流により
粉砕時に発生するコロガリ、剪断、圧縮、摩擦熱などに
よる強大な温度上昇エネルギーを吸収させて砥石冷却効
果を有する常温高速微粉砕機と、該微粉砕機で得られた
粉体を導入するフィード管先端に設けた逆円錐台形状の
上下貫通路を有するジェットベッセルを、下端に開口を
有する下部ケーシング内に設置し、該下部ケーシング上
に外部のエア吸引源に接続されている粉体出口を有する
上部ケーシングを設けてこれらケーシングの境界部に下
部ケーシング空間と上部ケーシング空間とを隔てる分級
スクリーンを設け、該分級スクリーンの上方に該分級ス
クリーンに向って高圧エアを吹き付けるスクリーン用エ
アブラシを設け、さらに下部ケーシングの下端部を、外
部エア導入口を有し下部に着脱自在の粉体収容ポットを
有する粉体回収ケース内に設置してなり、上記フィード
管より導入した粉体を下部ケーシングの下端開口から吸
引したエアによるジェットベッセル内での上昇ジェット
気流により噴霧状として、分級スクリーンを通過して粉
体出口より排出するアンダーサイズ粉と、該分級スクリ
ーンを通過せずに降下して粉体収容ポットに沈積するオ
ーバーサイズ粉とに分級する空気分級機とからなること
を特徴とするものであり、このとき分級スクリーンを円
形に形成し、エア放出スリットを長手方向に形成した中
空直管からなるエアブラシを該円形分級スクリーンの中
心の上方に縦方向に設置した回転軸に取付けて該分級ス
クリーンの上面の全面にわたって高圧エアを噴出するよ
うに回転させる構造とするのは有効である。また上記高
速微粉砕機の排出口と上記空気分級機のフィード管入口
とを直結するのも良好である。
【0009】また本発明装置に専ら用いられる空気分級
機としては、粉体を導入するフィード管先端に設けた逆
円錐台形状の上下貫通路を有するジェットベッセルを、
下端に開口を有する下部ケーシング内に設置し、該下部
ケーシング上に外部のエア吸引源に接続されている粉体
出口を有する上部ケーシングを設けてこれらケーシング
境界部に下部ケーシング空間と上部ケーシング空間とを
隔てる円形の分級スクリーンを設け、エア放出スリット
を長手方向に形成した中空直管からなるエアブラシを該
円形分級スクリーンの中心の上方に縦方向に設置した回
転軸に取付けて該円形分級スクリーン上面の全面にわた
って高圧エアを噴出するように回転させ、且つエア放出
スリットを長手方向に形成した中空パイプからなるエア
ブラシを上記上部ケーシング内に設置した回転軸に取付
けて上部ケーシングの内壁面の全面にわたって高圧エア
を噴出するように回転させ、さらに下部ケーシングの下
端部を、外部エア導入口を有し下部に着脱自在の粉体収
容ポットを有する粉体回収ケース内に設置してなり、上
記フィード管より導入した粉体を下部ケーシングの下端
開口から吸引したエアによるジェットベッセル内での上
昇ジェット気流により噴霧状として、円形分級スクリー
ンを通過して粉体出口より排出するアンダーサイズ粉
と、該スクリーンを通過せずに降下して粉体収容ポット
に沈積するオーバーサイズ粉とに分級することを特徴と
するものである。
【0010】
【作用】本発明では外周部に平坦摩砕面を有する回転砥
石と同様な固定砥石からなる融砕機に減圧吸引用排出翼
を設けることによって高速で常温の微粉砕を行い、その
微粉砕粉を分級して粒度の揃った微粉を得るものであ
る。
【0011】このとき分級する粉体を上昇させて上部に
設置された分級スクリーンに下側から供給する構成とす
る。このような粉体の下側供給は粉体のオーバーサイズ
粉の舞い上げ噴霧効果を大きくするために、上側供給に
対してケーシング寸法を大きくとる必要がある。そのた
めフィード管をケーシングの中心にまで伸ばしてその先
にジェットベッセルを取付けてここに粉体を供給すれ
ば、該ジェットベッセルによる中央からの拡散効果及び
上部からの吸引力と下端部からの二次エアの拡散作用と
の相乗効果によって、舞い上がる粉体がケーシング内に
発生する旋回流に巻き込まれるのが防止でき、分級スク
リーン全面に原料粉体を供給できる。そしてこの分級ス
クリーンには上方から高圧エアを吹き付けられているの
で、オーバーサイズ粉はこの高圧エアにより下方へ吹き
飛ばされて下部ケーシングの下端開口から排出されるこ
とになり、スクリーンの目詰りは起きにくい。
【0012】これに対して従来のように空気分級で分級
スクリーンの上側から粉体を供給する構成とすると、オ
ーバーサイズ粉を機外に排出させるためには空気の旋回
力を利用することになるが、旋回力は吸引力を上回り易
いのでアンダーサイズ粉は吸引されず、従ってスクリー
ンを通過せずに次第に該スクリーンの上面に残るように
なって粉塵濃度が高くなり、最終的に目詰りを起こして
しまう。
【0013】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。先ず
常温高速微粉砕機は、図1に示すように深溝型固定砥石
(1)を収容した上部室と深溝型回転砥石(2)を収容
した下部室とはヒンジによって点線で示されるように開
閉自在となっており、これを合一して耐減圧機能をもつ
粉砕室に構成する。上部室の被粉砕原料供給ホッパー
(15)には逆粉流防止金具(3)が取付けられている。
回転砥石(2)は周辺部に排出翼(4)を円周方向等間
隔に複数個立設した回転盤(5)に取付け固定されてい
る。(6)は石押え金具、(7)はベアリングカバー、
(8)はシャフト、(9)はベベルギヤ、(10)は防水
盤、(11)はロックハンドル、(12)は昇降ハンドル、
(13)はジョイントである。
【0014】なお図1では微粉砕機の粉砕部のみ示した
が、これに駆動源としてモーター(16)の出力軸を上記
ジョイント(13)にてシャフト(8)に直結した微粉砕
機全体の側断面を図2に示し、さらに該微粉砕機本体の
全体外観側面図を供給ホッパー(15)を省略して図3に
示す。なお図3で(14)は粉砕粉の排出口である。さら
に該微粉砕機本体の平面図を図4に、及び該粉砕部の上
部室を開けた際の内部の回転砥石(2)と排出翼(4)
の配置を図5に示す。
【0015】次に上記高速微粉砕機により乾式粉砕して
得られた粉体を分級するための空気分級機を図6に示
す。即ち略逆円錐台形状の下部ケーシング空間を有し、
下端開口(17)と上端に円形の分級スクリーン(18)を
設けた下部ケーシング(19)の下端部を、側面に二次エ
ア取入管(20)を形成して下部に着脱自在の粉体収容ポ
ット(21)を有する粉体回収ケース(22)内に設置し
た。この下部ケーシング(19)内には外部から原料粉体
を供給するフィード管(23)を導入してその先端に該下
部ケーシング(19)の縦中心軸に一致させて逆円錐台形
状の上下貫通路を有するジェットベッセル(24)を設置
した。さらに下部ケーシング空間と、分級スクリーン
(18)を隔てて連通する偏平円柱形状の上部ケーシング
空間を有し、側面に粉体出口(26)を設けた上部ケーシ
ング(25)を上記下部ケーシング(19)の上端に設置し
た。この上部ケーシング(25)内には上記縦中心軸に一
致したメインシャフト(27)により水平面内で回転する
下記のスクリーン用エアブラシ(28)及びケーシング用
エアブラシ(29)を設けた。
【0016】先ずスクリーン用エアブラシ(28)は、高
圧エアを放出するスリットを軸方向に形成した中空直管
(30)からなりその軸方向中央に内部空間を互いに連通
したシャフトパイプ(31)をT字形に接続して該シャフ
トパイプ(31)を上記メインシャフト(27)内に挿入し
て固定し、該中空直管(30)を上記円形の分級スクリー
ン(18)の上面側であってその直径に沿って設置したも
のである。従ってプーリー(32)により回転駆動される
メインシャフト(27)と一体のシャフトパイプ(31)に
より、該スクリーン用エアブラシ(28)は円形の分級ス
クリーン(18)の上方を該中空直管(30)の軸方向中央
を回転中心として回転する構造であるため、シャフトパ
イプ(31)を通して高圧エアを供給することにより中空
直管(30)のスリットから円形の分級スクリーン(18)
の上面全面にわたって高圧エアを噴出させることができ
る。
【0017】次にケーシング用エアブラシ(29)は、内
部に高圧エアを供給できる中空構造のメインシャフト
(27)と内部空間を互いに連通する中空パイプ(33)か
らなり、該パイプ(33)を、上部ケーシング(25)内の
上面に沿って半径方向に設け、該上部ケーシング(25)
内の側面に沿うように縦方向下方に湾曲、延設し、さら
に内側斜め上方に湾曲させてその先端をメインシャフト
(27)の該中空パイプ(33)接続部近傍に固定した。該
中空パイプ(33)には、上部ケーシング(25)の上記上
面に沿う半径方向の部位及び側面に沿う部位では、該パ
イプ(33)の軸方向であって外側に向けてスリットを形
成した。そしてこのような中空パイプ(33)は上部ケー
シング(25)内にメインシャフト(27)に対して互いに
180°の位置に1組設置した。従ってプーリー(32)に
より回転するメインシャフト(27)により該ケーシング
用エアブラシ(29)は上部ケーシング(25)内で回転す
るので、該メインシャフト(27)内を通して高圧エアを
供給することにより上部ケーシング(25)内の上壁面及
び側壁面の全面にわたって高圧エアを噴出させることが
できる。
【0018】上記構造の常温高速微粉砕機により回転砥
石と固定砥石との間隙からその外側に常温微粉砕され排
出されて得られる微粉砕粉を分級するためには、上記空
気分級機のフィード管(23)にこれら微粉砕粉を投入す
る。より好ましくは粉砕粉と同時に吸引排出されるエア
も投入する。該空気分級機にはその粉体出口(26)に図
示していない吸引ブロアーを連結してあるので、該分級
機内のエアの流れは常に下部から上方の該出口(26)に
向っている。そして二次エア取入管(20)を通って入り
込んだエアは下部ケーシング(19)の下端開口(17)か
ら該ケーシング(19)内に入り、ジェットベッセル(2
4)を通る。このときエアは高速のジェット気流となっ
て円形の分級スクリーン(18)の下面の全面に向って拡
散するので、該ベッセル(24)内に達した粉体はこのジ
ェット気流に乗って凝集を解かれながら噴霧状となって
該分級スクリーン(18)の下面に達する。
【0019】その後該分級スクリーン(18)の開き目よ
り小さい粉体は上記吸引ブロアーの吸引力によって該ス
クリーン(18)を通過して上部ケーシング(25)内に入
り、さらに粉体出口(26)に接続した図示していないサ
イクロン等の捕集器に送られて回収される。一方分級ス
クリーン(18)を通過できないオーバーサイズ粉体は該
スクリーン(18)に吸い寄せられて付着したりするが、
該分級スクリーン(18)の上方でその半径方向に設けた
エアブラシ(28)の中空直管(30)を回転して該直管
(30)の軸方向に形成したスリットから下方に向って高
圧エアを連続的に噴出させ、従ってエア噴出位置を周期
的に変えながら隈なく高圧エアを噴出しているので、こ
れらオーバーサイズ粉体は下方に吹き飛ばされ、次第に
降下して下部ケーシング(19)の下端開口(17)から自
重により、または上記のスクリーン用エアブラシ(28)
及びケーシング用エアブラシ(29)の回転によるエアの
旋回流によって粉体回収ケース(22)下部の粉体収容ポ
ット(21)内に落下する。しかも該下端開口(17)から
取り入れられる二次エアによって、上記オーバーサイズ
粉体に抱き込まれて共に落下して機外に排出されようと
するアンダーサイズの細かい粉末は再度分離して舞い上
がる。このように粉体収容ポット(21)に収容されたオ
ーバーサイズ粉体は再び上記の高速微粉砕機に戻して再
処理し、再度該空気分級機に投入する。
【0020】このようなスクリーン用エアブラシ(28)
からの分級スクリーン逆洗用の高圧エアは本実施例では
該エアブラシを回転しながら連続して噴出させたが、間
欠的であっても構わない。またケーシング用エアブラシ
(29)は上部ケーシング(25)内壁面に付着する微粉末
を高圧エアを噴出することによって脱離させるものであ
るが、この高圧エアの噴出も連続的であっても間欠的で
あってもよい。
【0021】また図6ではスクリーン用エアブラシ給気
口(34)とケーシング用エアブラシ給気口(35)とはそ
れぞれ独立して別個に設けたもので、各々独立に高圧エ
アの圧力や供給時間、タイミングを設定でき便利である
が、これら給気口(34)(35)は同一であってもよい。
さらに図6の分級機ではベアリングハウジング(36)内
も高圧エアを送り込んで内圧を高めてベアリングハウジ
ング内への粉末の侵入を防ぐエアシール機構を備えてい
る。
【0022】またこの分級機はエアブラシを回転させる
ための駆動力だけが必要であって、所要動力は極めて小
さく、且つ騒音や振動も小さい。また全閉式であるため
粉塵が立たない。なお図中(37)はベアリング、(38)
はオイルシール、(39)は上部ケーシング開閉ハンド
ル、(40)は下部ケーシング開閉ハンドル、(41)はス
クリーン押え枠、(42)は二次エア量調節ダンパ、(4
3)はロータリージョイントを示す。
【0023】次に図7及び図8に本発明装置の実際の設
置状態の一例を示す。被粉砕原料を投入したスクリュー
フィーダー付ホッパー(44)から原料をエア供給口(4
5)を有する供給管(46)を通して高速微粉砕機(47)
の上部固定砥石の中央開口部に供給し、粉砕粉の排出口
(14)を空気分級機(48)のフィード管(23)に連結し
て、該固定砥石と回転砥石との外周平坦面間で常温摩砕
及び常温粉砕した微粉砕粉をフィード管(23)を通して
該分級機で分級し、アンダーサイズ粉は粉体出口(26)
に連通するブロアー(49)により吸引されてサイクロン
(50)で粒度の揃った粉体製品として取り出し、さらに
粒度の極めて細かい粉末はフィルター(51)部で除去す
る。また空気分級機(48)で分級されたオーバーサイズ
粉は粉体収容ポット(21)に収容した後再びホッパー
(44)に戻す。このように原料の投入から微粉砕、分級
及び捕集を完全自動化できる。なお図中(52)はチャン
バー、(53)はロータリーバルブ、(54)はボリューム
ダンパー、(55)は操作盤を示す。
【0024】そしてこのように高速微粉砕機と空気分級
機とを直結すると、微粉砕機で微粉砕された粉砕粉が排
出口より直接吸引作用をうけ、高速粉砕機におけるスピ
ンするジェット気流がより発生し易い環境となるため、
該気流の増速効果につながるので冷却機能の飛躍的拡大
となる。従って微粉砕粉の品質がより自然に近くなり無
昇温での高速粉砕を実現できる。
【0025】
【発明の効果】このように本発明によれば高速で常温乾
式微粉砕した粉体を効率良く連続的に分級することがで
きるので従来困難であった粒度一定な微粉砕粉の連続的
大量の製造が可能となり、しかも微粉砕粉製造の自動化
システムを容易に構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高速微粉砕機の粉砕部を示す縦断
面図である。
【図2】高速微粉砕機の要部縦断面図である。
【図3】高速微粉砕機の全体外観側面図である。
【図4】高速微粉砕機の平面図である。
【図5】上部室を開いた状態の要部平面図である。
【図6】本発明に係る空気分級機の縦断面図である。
【図7】本発明装置を用いて自動分級を実施する装置を
示す正面図である。
【図8】同上の平面図である。
【符号の説明】
1 固定砥石 2 回転砥石 3 逆粉流防止金具 4 排出翼 5 回転盤 6 石押え金具 7 ベアリングカバー 8 シャフト 9 ベベルギヤ 10 防水盤 11 ロックハンドル 12 昇降ハンドル 13 ジョイント 14 排出口 15 被粉砕原料供給ホッパー 16 モーター 17 下端開口 18 円形分級スクリーン 19 下部ケーシング 20 二次エア取入管 21 粉体収容ポット 22 粉体回収ケース 23 フィード管 24 ジェットベッセル 25 上部ケーシング 26 粉体出口 27 メインシャフト 28 スクリーン用エアブラシ 29 ケーシング用エアブラシ 30 中空直管 31 シャフトパイプ 32 プーリー 33 中空パイプ 34 スクリーン用エアブラシ給気口 35 ケーシング用エアブラシ給気口 36 ベアリングハウジング 37 ベアリング 38 オイルシール 39 上部ケーシング開閉ハンドル 40 下部ケーシング開閉ハンドル 41 スクリーン押え枠 42 二次エア量調整ダンパ 43 ロータリージョイント 44 スクリューフィーダー付ホッパー 45 エア供給口 46 供給管 47 高速微粉砕機 48 空気分級機 49 ブロアー 50 サイクロン 51 フィルター 52 チャンバー 53 ロータリーバルブ 54 ボリュームダンパー 55 操作盤

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周部に平坦摩砕面を有する下部回転砥
    石と同じく外周部に平坦摩砕面を有する上部固定砥石と
    をそれらの平坦摩砕面で同心的に相対させ、且つ該下部
    回転砥石の周囲に両砥石の対向平坦摩砕面間に臨む複数
    の減圧吸引排出翼を固設して該下部回転砥石を高速回転
    することにより両砥石の対向面間に減圧ジェット気流を
    生起させて、該上部固定砥石の中央開口部より供給され
    た被粉砕原料を対向摩砕面間で摩砕、粉砕する工程と、
    該工程により得られた粉体を、上部からの吸引力により
    下端開口から入り込むエアによる下部ケーシング内の上
    昇ジェット気流中に置かれた逆円錐台形状の上下貫通路
    内に供給することにより噴霧状に上昇させて、上方から
    高圧エアを吹き付けられている該下部ケーシング上端部
    の分級スクリーンにより分級する工程よりなり、該分級
    スクリーンを通過した微粉は上記下部ケーシングと一体
    の上部ケーシング内に吸引された後出口を通して次工程
    へ送り、及び該分級スクリーンを通過しない粉体は下部
    ケーシングの下端開口から排出させて再度摩砕、粉砕す
    る工程に戻すことを特徴とする微粉砕粉の製造方法。
  2. 【請求項2】 耐減圧機構を持つ粉砕室に、放射状深型
    送り溝と外周部に平坦摩砕面を持つ上部固定砥石を装着
    し、これに対向して設置される放射状深型送り溝と外周
    部に平坦摩砕面を持つ下部回転砥石を周囲に複数の減圧
    用排出翼をもつ回転盤に装着保持せしめ、下部回転砥石
    の高速回転により強大な減圧ジェット気流を生起させ
    て、固定砥石の中央開口部よりエアを吸引して固定砥石
    と回転砥石の間隙を回転砥石の回転方向にスピン状の回
    転高速気流となし、該開口部より供給される粉砕原料を
    まきこみながら強制的に両砥石間隙を高速で通過させて
    微粉砕し、該ジェット気流により粉砕時に発生するコロ
    ガリ、剪断、圧縮、摩擦熱などによる強大な温度上昇エ
    ネルギーを吸収させて砥石冷却効果を有する常温高速微
    粉砕機と、該微粉砕機で得られた粉体を導入するフィー
    ド管先端に設けた逆円錐台形状の上下貫通路を有するジ
    ェットベッセルを、下端に開口を有する下部ケーシング
    内に設置し、該下部ケーシング上に外部のエア吸引源に
    接続されている粉体出口を有する上部ケーシングを設け
    てこれらケーシングの境界部に下部ケーシング空間と上
    部ケーシング空間とを隔てる分級スクリーンを設け、該
    分級スクリーンの上方に該分級スクリーンに向って高圧
    エアを吹き付けるスクリーン用エアブラシを設け、さら
    に下部ケーシングの下端部を、外部エア導入口を有し下
    部に着脱自在の粉体収容ポットを有する粉体回収ケース
    内に設置してなり、上記フィード管より導入した粉体を
    下部ケーシングの下端開口から吸引したエアによるジェ
    ットベッセル内での上昇ジェット気流により噴霧状とし
    て、分級スクリーンを通過して粉体出口より排出するア
    ンダーサイズ粉と、該分級スクリーンを通過せずに降下
    して粉体収容ポットに沈積するオーバーサイズ粉とに分
    級する空気分級機とからなることを特徴とする微粉砕粉
    製造装置。
  3. 【請求項3】 分級スクリーンを円形に形成し、エア放
    出スリットを長手方向に形成した中空直管からなるエア
    ブラシを該円形分級スクリーンの中心の上方に縦方向に
    設置した回転軸に取付けて該分級スクリーンの上面の全
    面にわたって高圧エアを噴出するように回転させる請求
    項2記載の微粉砕粉製造装置。
  4. 【請求項4】 高速微粉砕機の排出口と、空気分級機の
    フィード管入口とを直結した請求項2又は3記載の微粉
    砕粉製造装置。
  5. 【請求項5】 粉体を導入するフィード管先端に設けた
    逆円錐台形状の上下貫通路を有するジェットベッセル
    を、下端に開口を有する下部ケーシング内に設置し、該
    下部ケーシング上に外部のエア吸引源に接続されている
    粉体出口を有する上部ケーシングを設けてこれらケーシ
    ング境界部に下部ケーシング空間と上部ケーシング空間
    とを隔てる円形の分級スクリーンを設け、エア放出スリ
    ットを長手方向に形成した中空直管からなるエアブラシ
    を該円形分級スクリーンの中心の上方に縦方向に設置し
    た回転軸に取付けて該円形分級スクリーン上面の全面に
    わたって高圧エアを噴出するように回転させ、且つエア
    放出スリットを長手方向に形成した中空パイプからなる
    エアブラシを上記上部ケーシング内に設置した回転軸に
    取付けて上部ケーシングの内壁面の全面にわたって高圧
    エアを噴出するように回転させ、さらに下部ケーシング
    の下端部を、外部エア導入口を有し下部に着脱自在の粉
    体収容ポットを有する粉体回収ケース内に設置してな
    り、上記フィード管より導入した粉体を下部ケーシング
    の下端開口から吸引したエアによるジェットベッセル内
    での上昇ジェット気流により噴霧状として、円形分級ス
    クリーンを通過して粉体出口より排出するアンダーサイ
    ズ粉と、該スクリーンを通過せずに降下して粉体収容ポ
    ットに沈積するオーバーサイズ粉とに分級することを特
    徴とする請求項2に記載の微粉砕粉製造装置用空気分級
    機。
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