JPH08125591A - エコーキャンセラシステム - Google Patents

エコーキャンセラシステム

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JPH08125591A
JPH08125591A JP6255590A JP25559094A JPH08125591A JP H08125591 A JPH08125591 A JP H08125591A JP 6255590 A JP6255590 A JP 6255590A JP 25559094 A JP25559094 A JP 25559094A JP H08125591 A JPH08125591 A JP H08125591A
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echo canceller
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cell
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JP6255590A
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English (en)
Inventor
Teruo Ishihara
輝雄 石原
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04QSELECTING
    • H04Q11/00Selecting arrangements for multiplex systems
    • H04Q11/04Selecting arrangements for multiplex systems for time-division multiplexing
    • H04Q11/0428Integrated services digital network, i.e. systems for transmission of different types of digitised signals, e.g. speech, data, telecentral, television signals
    • H04Q11/0478Provisions for broadband connections
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/54Store-and-forward switching systems 
    • H04L12/56Packet switching systems
    • H04L12/5601Transfer mode dependent, e.g. ATM
    • H04L2012/5638Services, e.g. multimedia, GOS, QOS
    • H04L2012/5646Cell characteristics, e.g. loss, delay, jitter, sequence integrity
    • H04L2012/5649Cell delay or jitter

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はエコーキャンセラシステムに関し,S
TM網の端末がATM網を介して音声通信を行う場合の
エコーキャンセルを処理時間を高速化して遅延を最小限
にすると共にセルの揺らぎに対しバッファを用いずに対
応すると共にハードウェアの規模を縮小することことを
目的とする。 【構成】複数チャネルのセルが入力する共通の入力デー
タ線と出力信号を出力する共通の出力データ線とが接続
する多重処理を行う複数のエコーキャンセラユニットを
設ける。エコーキャンセラユニットにバスを介して各チ
ャネルのセルのタップデータ,タップ係数を格納する第
1の共通RAM及び制御用のデータを格納する第2の共
通RAMとを接続し,それぞれ音声データを含むセルの
標準周期に複数のセルのエコーキャンセル処理を行うよ
う構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はATM網におけるエコー
キャンセラシステムに関する。近年,高速データ伝送,
映像通信,マルチメディア通信等の高速広帯域通信を提
供するために,B−ISDN(Broad-band Integrated
Services Digital Network) の実現に向けてATM(As
ynchronous Transfer Mode: 非同期転送モード) 技術に
関する研究開発が進められている。
【0002】B−ISDNは,電話網,N−ISDN
(Narrow-band ISDN) といった64Kbpsを基本とした
網を包含するものである。電話網に代表される64Kbp
s系網(STM網:Synchronous Transfer Mode:同期転
送モード)をATM網へ統合する場合,セル化遅延やゆ
らぎ吸収による遅延により伝送遅延が増加する可能性が
あり,アナログ電話を収容している2線/4線通信系で
発生するエコーが主観品質に影響を与えるようになるこ
とが予想される。
【0003】音声通信におけるエコーの影響を抑止する
ためにはエコーキャンセラ(EC)が適用されている
が,ATM化に伴いその適用が必要となる領域が拡大さ
れる可能性があり,本発明はこのATM網に用いられた
エコーキャンセラシステムに関する。
【0004】
【従来の技術】従来のエコーキャンセラが対象としてい
たのは,STM網であり,各処理はチャネル毎に行わ
れ,且つ伝送されるデータは64Kbpsの速度を持
ち,正確な周期で発生してエコーキャンセラに入力され
ていた。このため,エコーキャンセラは8Kbpsでサ
ンプリングされたデータを8K周期(125μs)単位
で処理すればその目的を達成することができた。
【0005】図12は従来のSTM網でのエコーキャン
セラの適用位置を示す。図12の場合,アナログの電話
端末aとbがSTM網81,83,85を介して接続さ
れて通話を行い,80,86は2線・4線変換用のハイ
ブリッド(Hで表示)である。エコーキャンセラ(EC
で表示)82は電話端末bから送られた遠端通話者の信
号がハイブリッド80において近端通話者である電話
端末aへ分岐する時,インピーダンスの不整合等により
エコー成分’が発生して遠端通話者の電話端末bへ送
られる。この時,伝送路が長くなって一定以上の遅延時
間があると遠端通話者の通話品質に影響を及ぼすのでE
C82が設けられており,EC82においてキャンセル
処理が行われる。また,EC84は電話端末aからの送
信信号がハイブリッド86で発生するエコー成分’
をキャンセルする機能を持つ。
【0006】STM網では,音声のアナログ信号は全て
8KHz周期(125μs)でサンプリングされてPC
M符号化(1バイト:8ビット)されるので64Kbp
sの速度を持ち,割り当てられたチャネル(固定周期)
により伝送される。これに応じて,従来のSTM網のエ
コーキャンセラ(図12の82,84)は,64Kbp
sの速度で正確に125μsの周期で発生する入力デー
タを,8KHz(125μs)単位で処理すればその目
的を達成することができた。
【0007】図13は従来のエコーキャンセラの原理図
を示す。このエコーキャンセラ(EC)は図12の82
に相当するものとする。図13に示すエコーキャンセラ
は,従来のFIRフィルタ(Finite Impulse Response f
ilter)に属するもので,遠端通話者から送られた信号が
受信側入力(A点)から入力されるとタップメモリ82
4へ入力され,疑似エコー発生器823はエコー経路
(ハイブリッドHを介して送信側入力(D点)までの経
路)のインパルス応答をタップ係数メモリ822とタッ
プメモリ824のデータを用いて計算して疑似エコーy
t ’を発生し,加算器820において送信側入力のエコ
ー信号yt から疑似エコーyt ’が減算される。
【0008】加算器820の出力である残留エコー(y
t −yt ’)は送信側出力として送信されると共にタッ
プ係数更新部821へ供給され,タップ係数更新部82
1はタップメモリ824を使用してタップ係数を更新す
る処理を行いその結果によりタップ係数メモリ822の
内容を更新する。このエコーキャンセラでは,125μ
s毎に入力する1サンプル(8ビットのPCM符号)に
ついてエコーキャンセル処理を行えばよい。
【0009】一方,ATM網では53バイトで1セルが
構成され,その中の先頭5バイトがATMヘッダ,48
バイトが情報フィールドであり,音声情報の場合は情報
フィールドの48ビットの中の1バイトがAALヘッダ
(ATM Adaptation Layer) であり, 残りの47バイトの
各バイト(8ビット)が音声のサンプルデータである。
このように,ATM網では音声についてセル単位(セル
当たり47サンプル)でデータが入力される上,そのセ
ルの入力間隔がSTM網のように正確に周期的とはなら
ない。
【0010】図14はATM網にSTM網や, 既存端末
を接続した構成を示す。この構成において, ATM網と
STM網の間,ATM網と既存端末(64KbpsのS
TM端末)の間には必ずCLAD(Cell Assembly and
Disassembly:セルの組立・分解機構)が設けられる。従
って,ATM網を介してSTM網の加入者が通話を行う
場合,CLADにおけるセルの遅延が発生する。このた
め,高速伝送を実現するためには,エコーキャンセラの
処理による新たな遅延は,理想的には限りなく小さくし
て処理速度を向上することが求められている。
【0011】図15にATMでのセルの入力間隔を示
す。この図に示すように,同じチャネル(各セルに対し
チャネル番号が割り当てられ,この例ではNチャネル)
のセルの標準的な入力間隔は,1セル=47サンプルの
場合,125μs(8Khzのサンプル間隔) ×47=
5875μs(=5.875ms)となるように考えられるが,
実際にはセルの揺らぎがあり, 各セルの到達間隔は一定
ではない。このセルの揺らぎはATM網内の各セル毎の
経路(スイッチや伝送線)上の遅延時間の変化により生
じ,各セルに対して約±1.2msある。このためセル
間隔としては,揺らぎが2.4ms存在することにな
る。従って,1セルの47サンプル分の処理は, 5.875
−2.4 =3.675 msで処理しなけれはならない場合があ
り,エコーキャンセラはこの処理能力に対応する必要が
ある。
【0012】エコーキャンセラは上記図14に示す接続
の場合,STM網の各端末毎に設ける方法があるがその
個数が膨大となるため,ATM網の伝送路に設けて各セ
ルに対してエコーキャンセルする方法の方が効率的であ
る。その場合,ATM網の高速伝送路,例えば155M
bps上のセルの場合,1個のセルの時間長が約2.778
μs であるため, 音声のセルの間隔である5.875ms の間
に最大2016個のセルが発生する。
【0013】図16は従来のSTM的処理方法を示す。
これは,音声のセル間隔である5.875ms の間に発生する
最大2016個の各セルをセルのチャネルに対応して設
けられた2016個の各ハードウェア(エコーキャンセ
ラ)で処理する場合の動作タイミングを示す。この方法
によれば,各ハードウェアを最先端の技術を用いて構成
すれば遅延は縮小可能であるが,このように多数のハー
ドウェアを設けることにより全体のハードウェアが大規
模となり回路を縮小化することは困難である。
【0014】つまり,上記したようにセルの入力に揺ら
ぎがあるため高速の処理をするためには,その揺らぎだ
けマージンを持ったハードウェアとなり,ある時間は処
理待ちをする必要があった。そのため,同一のハードウ
ェアに対して多チャネルを処理する多重化処理が困難と
なっていた。
【0015】図17は従来の多重化処理方法を示す。こ
の構成は,1チャネル1ハードウェアを改良して2倍の
処理能力を持つエコーキャンセラによる処理タイミング
をしめす。このエコーキャンセラに対しチャネル1のセ
ル(1ch)とチャネル1058のセル(1058c
h)の処理が割り当てられている場合,1chの処理が
終了するまえに,1058chのセルが揺らぎにより予
定より早く入力した例である。この場合,バッファを設
けて一旦バッファに格納して,処理可能な時に読み出し
て処理することになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記したように,AT
M網とSTM網の乗り換えのためのCLADにおいて遅
延が生じるためエコーキャンセラによる新たな遅延の発
生を最少限にする必要があるという問題があった。ま
た,ATM網ではセルの到達間隔が揺らぎによって一定
ではないために従来は高速の処理をするためには揺らぎ
だけマージンをもったハードウェアとなり,ある時間は
処理待ちをする必要がありバッファに必要な回路が膨大
となり,バッファリングすることで更に遅延が増大する
という問題があった。
【0017】本発明はSTM網の端末がATM網を介し
て音声通信を行う場合に,処理時間を高速化して遅延を
最小限にすると共にセルの揺らぎに対しバッファを用い
ずに対応すると共にハードウェアの規模を縮小すること
ができるエコーキャンセラシステムを提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構成
図である。図1において,1は伝送路上の多数のセルの
チャネルに対応する過去のタップデータ(音声デー
タ),タップ係数が格納された第1の共通RAM(Rand
um Accees Memory) ,2はバス,3aは受信側入力(R
in)及び送信側入力(Sin)が入力する入力データ
線,3bは送信側出力(Sout)が発生する出力デー
タ線,4はEC回路5とデジタル・シグナル・プロセッ
サ(DSPで表示)6とで構成するエコーキャンセラユ
ニット(ECU)であり,疑似エコー発生,残留エコー
算出,タップ係数の更新係数等の演算を行うと共にダブ
ルトーク(両端末から同時に音声が発生すること)やデ
ィゼーブルトーン(アナログモデムによる通信を行う前
にエコーキャンセラを不動作にするために発生するトー
ン信号)を検出してエコーキャンセルの処理を停止する
制御等を行い,各ECユニット4は音声のセル周期(5.
875ms で,処理周期とも呼ばれる)でmチャネルのセル
を処理(m多重処理)する能力を備え,m個(#1〜#
m)のECユニットが設けられている。
【0019】5は入力データ線からの受信信号(Ri
n,Sin)を入力して,EC共通メモリ1のデータ,
EC共通RAM1等のデータによりエコーキャンセルを
行って出力データ線から送信信号(Sout)を出力す
る処理を行うEC回路,6は受信側入力(Rin),送
信側入力(Sin)及び残留エコーのパワーの計算,タ
ップ係数更新のためのデータの処理を行うと共に,ダブ
ルトークの検出,ディゼーブルトーンの検出を行ってE
C回路5を無効化する制御等のノンリニアプロセスを実
行するDSP,7はバス,8はDSP6の処理に必要な
保持データ(タップ係数の更新係数算出のための各チャ
ネルのセルのデータや特定信号検出用のデータ等)が格
納された第2の共通RAMである。
【0020】本発明はATMの高速伝送路の音声データ
のセルに対して,バッファを必要とせず多重化を実現し
てハードウェアの縮小と処理遅延の短縮を実現するもの
で,そのために多数のチャネルのセルを特定のハードウ
ェアに割り当てるのではなく,何れのハードウェアでも
実行可能な構成を備え,入力されたデータに対する処理
待ち時間を無くすものである。そのため,それぞれエコ
ーキャンセルの多重処理を行うエコーキャンセラ(E
C)ユニットを設け,各セルのエコーをキャンセルため
の信号を発生するためのデータが格納される第1の共通
RAMと,各チャネルの信号処理及び制御用に使用する
データを第2の共通RAMを設けて,各ECユニットは
各共通RAMに対しバスを介して高速アクセスするもの
である。
【0021】
【作用】図1に示すATMのエコーキャンセラシステム
は,多数のセルスロットの受信側入力信号(Rin)及
び送信側入力信号(Sin)のセル(音声信号の47サ
ンプルを含む)が共通の入力データ線3aから入力され
ると,#1〜#mのm個のECユニット4の中の空きの
ECユニット4でデータが取り込まれる。各ECユニッ
ト4は,入力される時にはセルデータのセルスロット番
号が供給され,EC回路5でバス2を介して第1の共通
RAM1からセルスロット番号に対応するEC処理に必
要なデータをロードし,入力信号と共に処理して疑似エ
コーの算出,残留エコー算出を行うと共にDSP6にお
いてバス7を介して第2の共通RAM8にアクセスして
チャネルに対応するデータをロードしタップ係数の更新
やダブルトークやトーンディゼーブル信号の検出とEC
回路5の制御を行う。
【0022】ECユニット4でエコーキャンセルの処理
が行われた信号(残留エコー信号)は共通の出力データ
線3bから出力され,タップデータや更新されたタップ
係数は第1の共通RAM1のチャネルに対応する元の位
置にセーブし,第2の共通RAM8にも同様にセルスロ
ットに対応する位置にデータがセープされる。このよう
な処理を各ECユニット4を時分割で多重処理すること
により,各ECユニット4は何れのセルスロットの処理
を実行することができる。
【0023】各ECユニット4は音声セルの間隔である
処理周期5.875ms の間にn個のセルのエコーキャンセル
処理(n多重処理)を行う能力を備え,m個のECユニ
ット4で合計n×mのセルを処理することができる。A
TM網の伝送の特徴として,各セルは特定のセルスロッ
ト(セルが配置される周期的な時間位置)に存在せず,
セルスロット上で揺らいでいるので,次にどのセルスロ
ットにデータが来るかはセルを受信してそのセルの制御
データ(チャネル情報を含む)をチェックしないと分か
らないので,セルスロットに割り当てられたECユニッ
ト(前の処理を終えて空きとなっている)がセルをチェ
ックしてチャネルを識別することにより処理を実行す
る。
【0024】このようにECユニット4をEC回路5と
DSP6とで構成し,各回路で使用するデータを共通R
AMに格納して,ECユニット4の処理能力を向上し,
任意のチャネルを多重処理することにより,ハードウェ
アの規模を縮小し,セル入力と同時に処理できるため,
エコーキャンセルによる遅延を最小限にすることができ
る。
【0025】
【実施例】図2は実施例のブロック構成図,図3はデー
タとセルスロットの関係を示す図である。
【0026】図2において,10は上記図1の1に対応
するエコーキャンセラ(EC)共通RAM,11,12
a,12b,13〜16は上記図1の2,3a,3b,
4〜7に対応し同じ名称であり説明は省略する。図2の
17は上記図1の8に対応するDSP(デジタル・シグ
ナル・プロセッサ)共通RAMである。
【0027】この実施例は,ATM網の155M(メ
ガ)bpsの1リンク(2016チャネル分の音声デー
タ回線に相当する)に設けたセルべースのエコーキャン
セラシステムの例である。ATM網では各セルが53バ
イトであるが,この中で音声データが存在するのは上記
したように47バイト(47サンプル)分である。
【0028】図3に示すように155Mbpsの伝送路
には,1セルが2.7777…μsの時間長を持つもの
として,1セル分の音声データが125μs×47(サ
ンプルデータ)=5.875msの周期で発生するの
で,この時間に存在することができるセルの数は次の式
から2115個となり,伝送路上に配置される各セルの
位置をセルスロットとすると,2115スロットが周期
内に存在する。
【0029】 5.875ms/2.7777…μs =2115(セルスロット) 図2の例では,この5.875msの処理周期で211
5個のセルを処理することができるように,各ECユニ
ット(ECU)13,すなわち各EC回路14及びDS
P15はそれぞれ10多重処理(m=10)を行うもの
として合計212個(n=212)備えられ,能力的に
は2115のセルの処理が可能である。
【0030】EC共通RAM10は,EC回路14でF
IRフィルタ型を用いたエコーキャンセルを行うための
必要なデータ,すなわち各チャネル対応にタップデータ
(過去の音声データ)及びタップ係数のデータとして5
12ワード(1ワード24ビット)を格納し,各ワード
を構成する24ビットは,16ビットのタップデータと
8ビットのタップ係数データとで構成される。このた
め,EC共通RAM10は1MW(メガワード)×24
bの容量を備える。
【0031】各EC回路14は,入力データ線12aか
らの入力信号(Rin,Sin)の各セルの中のサンプ
ルデータ(8ビット)を構成する圧縮コードを伸張して
リニアなコードへの変換及び逆変換,エコー経路の推定
(タップ係数とタップデータ)による疑似エコーの計
算,タップ係数の更新(更新係数はDSP15で計算)
等を時分割で実行する。
【0032】DSP共通RAM17は,フィルタの更新
係数を作るためのデータ,音声データのパワー情報,特
定の信号や状態(トーンリゼーブル信号やダブルトーク
状態)を検出するためのデータ等を格納し,2115チ
ャネルの各チャネルに対応して256ワード(1ワード
16ビット)のデータが格納され,合計で512KW
(キロワード)×16bitの容量を備える。
【0033】各DSP15は,EC回路14と連携して
受信側入力(図1のRin),送信側入力(図1のSi
n)の各音声パワーや,残留エコーの音声パワーの計
算,タップ係数の更新係数の計算,トーンリゼーブル信
号の検出やダブルトークの検出と制御等を行う。
【0034】次に図2に示すハードウェア構成で,AT
M網のエコーキャンセラ処理の割り当て方法を説明す
る。この説明では,従来のエコーキャンセラを処理する
ハードウェアに対して,多重化を目的に処理速度をn倍
としており,n=10とすることは現在の技術により実
現できる。なお,n=10とするのは説明を簡単化する
ためであり,後述するn=15やn=12とすることも
可能である。
【0035】図4はECUへのセルの処理割り当ての第
1の例を示す。図2のECU13は212個(ECU−
1〜ECU−212で表す)設けられ,従来の125μ
sで1チャネルの処理をするハードウェアの10倍の処
理能力を備え,1セル分の処理を0.5875msで実
行する。各ECユニットのブロックの中の数字はセルス
ロット番号(セル内のヘッダに含まれるチャネル番号と
異なる)を表し,入力する各セルスロットに対しECU
−1,ECU−2,…と順番に処理が割り当てられ,2
12番のセルスロットがECU−212に割り当てられ
ると,次の213番のセルスロットは再びECU−1に
割り当てられて処理が実行する。この時ECU−1では
セルスロット1番の処理が終了している。
【0036】入力するセルの中には,空きセルや音声デ
ータでないセルも含まれているが,そのECユニット
(ECU)は,何も処理を行わない。各ECUは,時系
列に10チャネル分[図4中で(1) 〜(10)で示す]の処
理をする。
【0037】この方式では,セルが入力する時間によっ
て処理するECUを割り当てるので,入力セル(デー
タ)に対して処理待ちをすることがなくなる。その上,
処理の遅延時間は,1/10(n多重の場合1/n)に
なると共にECユニットの規模も1/nになる。
【0038】各ECUの処理方法を図2の構成を参照し
ながら説明する。セルが入力された時にそのセルがどの
チャネルであるかという情報が,入力セルのヘッダから
検出されるので,その情報を元に以下のa〜dの順に処
理が行われる。
【0039】a.ECU13のEC回路14で処理すべ
きタップデータ等をEC共通RAM10からロードす
る。 b.上記a.と同時にDSP15の各保持データをDS
P共通RAM17からロードする。
【0040】c.ECU13の通常のエコーキャンセラ
処理を47サンプル分行い,処理された音声データセル
を出力データ線12bから出力する(固定遅延)。 d.処理後,ロードしたのと同じ種類のデータ(更新
済)をEC共通RAM10,DSP共通RAM17にセ
ーブする。
【0041】以下,このa.〜d.の手順で処理を繰り
返す。次に別の処理割り当て方式を図5乃至図8に示
す。図5はECUへのセルの処理割り当ての第2の例で
ある。上記図2の構成の場合,図4のようにセルスロッ
ト単位での処理は実現できるが,全部で2120セルス
ロット周期で処理する構成となるため,あるセルスロッ
トの処理をするハードウェアは,ある特定のハードウェ
アに固定とならない。例えば,図4のセルスロット1番
は,最初はECU−1で処理されるが,次のサイクルで
受信されるセルスロット1番は,セルスロット2015
番がECU−207番に割り当てられるので,その次の
ECU−208番に割り当てられる。これは,ECUの
数が212個であり,セルスロット数(2115=3×
3×5×47)の約数でないためである。
【0042】図5はこれを改善するもので,図5の場合
はECユニットを141個(約数)用意して,各ECユ
ニットは15多重処理[(1) 〜(15)で示す]を行い, 2
115個のセルスロットを各ECユニット(ECU−1
〜ECU−141)に均等に割り振ることが可能とな
る。図5に示すように,この場合,あるセルスロット
(番号)の処理は,常に特定のハードウェア(ECU)
により処理される構成とすることが可能となり,ハード
ウェアのデバッグ等の効率を向上することができる。
【0043】図6はECUへのセルの処理割り当ての第
3の例である。上記図5の例では,ECUの個数が14
1個であり,後述する共通メモリのアクセスにおいて複
数バンク(例では4バンク)とすることが困難な上,メ
モリをアクセスするバスの動作を均等に割り振ることが
できない。そのため,図6ではECユニットを188個
用意して,各ECユニットは12多重処理[(1) 〜(12)
で示す]を行い,共通メモリのバンク数(4とする)の
倍数となっており,メモリアクセス時のバス動作を容易
に均等配分できる構成となっている。しかし,セルスロ
ット数(2115)は,4の倍数ではないため,処理の
端数が発生する。
【0044】図7に上記図6の処理割り当ての場合にお
ける周期的な割り振り動作を示す。すなわち,上記に説
明したようにセルスロット数(2115)は4の倍数で
はないが,2115×4の処理周期で,ある特定のセル
スロットの処理が特定のハードウェア(ECU)が担当
することになる。すなわち,図7のaに示すセルスロッ
ト1番はECU−1に割り当てられ,セルスロット21
15番の後の12回目の多重処理の割り振りの後に,2
つの目のセルスロット1番(bで示す位置)はECU−
48に割り当てられ,更に23回の多重処理で, 3つ目
のセルスロット1番(cで示す位置)はECU−95に
割り当てられ,その後の34回の多重処理において, 4
つ目のセルスロット1番(dで示す位置)はECU−1
46に割り当てられる。この後は,再びECU−1に割
り当てられる。このように,4処理周期(4×2115
セルスロット)で割り当てられるセルスロットとECU
は対応付けられる。
【0045】上記図2に示す構成を具体的回路としてプ
リント基板に実装する場合,ECユニット13の個数が
極めて多く,EC共通RAM10及びDSP共通RAM
17を全て同一のプリント板に実装することは困難であ
る。そのため,少なくとも2つに分離することが要求さ
れている。その場合,LSIで構成するEC回路14と
DSP15のDSP転送は,DSP数が少ないためクリ
ティカルとはならない。EC回路14とDSP15はE
Cユニットとして近くに実装するのが自然であるが,本
発明ではより高速なデータ転送が要求されるEC回路1
4とEC共通RAM10間と,DSP15とDSP共通
RAM17間をそれぞれ同一のプリント基板に実装し,
実装上ではECユニット13のEC回路14とDSP1
5を分ける構成を持つ実装としている。
【0046】図8はEC−LSI(EC回路14と同
じ)とDSP間の共通バス構成を示す。図にはEC−L
SI14に接続するEC共通RAM10とバス11,及
びDSP15に接続するDSP共通RAM17とバス1
6は図示省略されているが,バス11及びバス16によ
る転送のための構成は後述(図9,図10)する。ま
た,この図8は,EC−LSI14とDSP15の個
数,すなわちECユニット13の個数は,上記図6に示
す構成と同じ188個の例である。
【0047】EC共通RAM10とEC回路(EC−L
SI)14を1つのプリント基板に実装し,DSP15
とDSP共通RAM17を別のプリント基板に実装する
場合,EC−LSI14とDSP15間でデータを転送
するための手段が必要であり,そのために共通バス18
を設けた。このバス18は例えばDSPが設けられたプ
リント基板側に設けられる。19は共通バス18の使用
権を制御するコントローラ(CNTL)である。
【0048】EC−LSI14とDSP15の間では,
直接ECユニット内でパラレルインタフェースで接続す
るのが自然であるが,2つの基板に分離した場合,18
8個のEC−LSI14と188個のDSP15の間
に,16ビットデータのパラレルインタフェースを設け
ることは,配線数が膨大となり現実的ではない。これに
対し,シリアルインタフェースが考えられるが,EC−
LSI14とDSP15間のデータ転送の数は少ないが
DSP15で算出されて即時にEC−LSI14が必要
とするDSPがあるため使用することができない。この
ため,図8のように共通バスを設ける構成が考え出され
た。
【0049】エコーキャンセラ処理ではDSP15とE
C−LSI14がインタフェース(データのやりとり)
をする時間がほぼ一定となっているため,セルの入力情
報(セルが入力されたタイミングを表す情報)をコント
ローラ19で監視し,コントローラ19は各DSP15
にバス18の使用権をダイナミックに割り振ることによ
り共通バス18を用いたEC−LSI14とDSP15
間のインタフェースを実現することができる。
【0050】バス権の割り振りは,コントローラ19が
時間的に割り振るため,あるDSP15の処理として考
えると,自分にバス権が与えられるのが何時か分かりに
くい。従って,コントローラ19からはバス権を持って
いるDSP15の機番をDSPに送り,且つ機番は順に
インクリメントするように,カウンタを備えることによ
り,各DSPは後どのくらいの時間待てば自DSPにバ
ス権が来るか監視することができる。
【0051】なお,上記図8の構成においてデータの転
送速度が不足する場合は,共通バス18を複数設けるこ
とにより対応することができる。従来エコーキャンセラ
システムでは,64msの遅延に対処する場合,512
タップ(FIRフィルタの場合)が必要となるため,保
持データはタップ係数512ワードと受信信号(タップ
データ)512ワードが必要であり,EC共通RAM1
0に処理する前に保持し,しかも各セルスロット(20
15個)に対応する個数保持される。そして,セルスロ
ット対応の場合,上記したようにEC−LSI14は,
処理前に所望のデータをEC共通RAM10からロード
し,処理後にデータをEC共通RAM10にセーブす
る。
【0052】このアクセスは,各セルスロットの時間
(2.7777…μs)以内に完了しなければならな
い。各データの転送速度が20nsで,512ワードの
データをロード/セーブする場合に必要なバスの数は,
20ns×512word×2/2.778μs=7.
37<8となり8本のバスが必要となる。但し各24ビ
ットであるので信号線の数は24×8=192本であ
る。
【0053】このような状況から,EC−LSIの信号
ピンを実装する点や,信号ピンの同時スイッチングの点
で問題があり,このバスに接続されるメモリとLSIの
数を考えても実現が困難である。これを解決する本発明
の構成を図9乃至図11に示す。
【0054】図9はEC共通RAMとEC−LSI間の
バス接続の構成を示す。図9のA.に示す構成におい
て,EC共通RAMは,4バンク構成として10−1〜
10−4で構成され,それぞれ2016チャネル(21
15チャネル?)分の128ワード(1ワード24ビッ
ト)のデータが格納され,1バンク目は0−127ワー
ド(ワードはD[n]で表示),2バンク目は128−
255ワード,3バンク目は256−383ワード,4
バンク目は384−511ワードが格納されている。D
[n]で表す各ワードnは8ビットの音声データ(X
[n])と16ビットのタップ係数(H[n])とを合
わせた24ビットで構成される。
【0055】EC−LSI14は,ECU13が上記図
6及び図7で示すように,188個であり4で割り切れ
る数で構成されているので,4グループに分けられ,1
個にEC回路(それぞれ12多重処理を行う)が8回路
搭載されLSIを6チップで1グループを構成し,Aグ
ループ〜Dグループに分かれており,各グループはEC
回路を48回路分備えているがその中の47回路を使用
する(合計188回路)。
【0056】各グループのチップはA1−n〜A6−
n,B1−n〜B6−n,C1−n〜C6−n,D1−
n〜D6−nで構成されている。なお,この中の「n」
は各EC−LSI回路に8回路搭載されているので,n
は1〜8の何れかを表す。なお,上記図7の右端に示す
A1−1,B1−1,C1−1,…,C6−7,D6−
7の表示は,ECUを構成する図9のEC−LSIの各
グループA〜D内の個別の回路を表す。
【0057】図9の20はバススイッチ(BUSSWで
表示)であり,EC共通RAM10の4バンクが同時に
EC−LSI14のグループの何れかとアクセスでき,
全バンクのデータが4回の切替えによりEC−LSI1
4の全てのグループと接続してアクセス(ロード,セー
ブ)できる。そのため,EC共通RAM10の各バンク
10−1〜10−4とバススイッチ20の間,及びバス
スイッチ20とEC−LSIのA〜Dの各グループの間
にはそれぞれ48ビット(2ワード分)で構成するバス
線が配置されている。
【0058】図9のB.にEC−LSIの各グループと
EC共通RAMのアクセス方法を示す。すなわち,タイ
ムスロットT0ではEC−LSIのAグループがEC共
通RAMのバンク1(10−1)にアクセスし,Bグル
ープがバンク2(10−2)にアクセスし,Cグループ
がバンク3(10−3)にアクセスし,Dグループがバ
ンク4(10−4)にアクセスするよう,バススイッチ
20は図のSWパターンに示すように切替えられる。
【0059】このタイムスロットT0に各グループは割
り当てられたセルスロットの,各128ワードのデータ
を2ワードずつ4つの48ビットのバスを介して同時に
転送し,128ワードは64サイクルで転送される。
【0060】タイムスロットT1になると,バススイッ
チ20はSWパターンに示すように切替えられ,B.に
示すようにEC−LSIの各グループはEC共通RAM
の4つのバンクにアクセスしてデータを転送する。以
下,タイムスロットT2,T3と順番にバススイッチ2
0の接続パターンが図のように切替えられて,各EC−
LSIはT0〜T3の1周期で各セルの512ワードの
データにアクセスできる。バススイッチ20は図示され
ない制御部により図9のB.のように切替制御される。
【0061】このようにすれば,データの各アクセス時
間は4倍になるが,4つのECユニットの分のデータが
同一時間内にアクセスされるので,目的のデータ転送が
できると共に,バスの幅をそれぞれ1/4(192/4
=48ビット)にできるので,EC−LSIのピンの問
題が解決され,またEC−LSIを4つのグループに分
けることにより同一バス上に接続されるEC−LSIの
数を減少させてバスドライバのドライバ能力の問題も解
決される。
【0062】図10はDSPとDSP共通RAM間のバ
ス接続の構成を示す。図10のA.に示す構成におい
て,DSP共通RAM17とDSP15の間のバス接続
は上記図9の場合と基本的構成が同じであり,DSP共
通RAM17は4バンク構成とし,17−1〜17−4
で構成され,それぞれ2016チャネル分の64ワード
(1ワード16ビット)のデータが格納され,1バンク
目は0−63ワード(ワードはM[n]で表示),2バ
ンク目は64−127ワード,3バンク目は128−1
91ワード,4バンク目は192−255ワードが格納
され,各セルスロットに256ワード(16ビット)の
データが格納される。なお,音声データが存在するセル
は最大2016チャネル分で,2115セルスロットに
は空きスロットがある。
【0063】DSP15は,4グループに分けられ,1
個にDSP(それぞれ12多重処理を行う)が4回路搭
載されたLSIが12チップで1グループを構成し,A
グループ〜Dグループに分かれており,各グループはE
C回路を48回路分備えているがその中の47回路を使
用する(合計188回路)。各グループのチップはA1
−n〜A12−n,B1−n〜B12−n,C1−n〜
C12−n,D1−n〜D12−nで構成されている。
この場合のnはチップ内の回路の番号1〜12の何れか
の数を表す。図10の21はバススイッチ(BUSS
W)であり,DSP共通RAM17の4バンクが同時に
DSPのグループの何れかとアクセスでき,全バンクの
データが4回の切替えによりEC−LSI14の全ての
グループと接続してアクセス(ロード,セーブ)でき
る。そのため,DSP共通RAM17の各バンク17−
1〜17−4とバススイッチ21の間,及びバススイッ
チ21とDSP15のA〜Dの各グループの間にはそれ
ぞれ16ビットで構成するバス線(シングルワード構
成)が配置されている。
【0064】図10のB.にDSPの各グループとDS
P共通RAM間のアクセス方法を示し,上記バススイッ
チ21のSWパターンに示すように各タイムスロットT
0−T3に図に示すように4つのバスを介して同時にD
SPからDSP共通RAMにアクセスして各バスを介し
て16ビットずつ転送する。
【0065】次に図11はセルスロットと各ECユニッ
トのメモリ転送タイミングを示す図である。このメモリ
転送タイミングは,上記図9に示すEC−LSIとEC
共通RAM間と,図10に示すDSPとDSP共通RA
M間の両方のメモリアクセス動作に該当し,以下,各共
通RAM10,17を単にメモリといい,EC−LSI
4及びDSP15を単に回路という。
【0066】ATM網の155Mbps伝送路上のセル
スロットが,図11の最上段に示すようにセルスロット
番号1,2,3,…に従って発生した場合,各セルは上
記図9,図10に示す回路のグルーブA〜グループDの
それぞれ先頭の回路に順番に割り当てられる。すなわ
ち,グループAの回路のA1−1,グループBの回路の
B1−1,…というように割り当てられ。各グループA
〜Dの各回路では,1−1,1−2,1−3,…の順に
セルスロットが割り当てられ,セルが入力すると,最初
に対応するメモリからセルスロット番号に対応するデー
タを読み出し(リードを表すRで示す)し,セル内の音
声データ(47サンプル)について処理を行った後,メ
モリに書き込む(ライトを表すWで示す)。
【0067】第1セルスロットの動作タイミングの例を
図11の最下段に示す。このセルスロットは,Aグルー
プの回路のA1−1に入力すると,最初の5.5μsで
読み出し(Read) が行われ,その後47サンプル分のE
C(エコーキャンセラ)処理が行われる。この時間は5
11.1μsである。この処理が終了すると,第1セル
スロットの処理データ(更新データ)をメモリへ書き込
む(Write)動作が行われ(5.5μs),第1セルスロ
ットの処理を終了する。このA1−1の回路は,続いて
割り当てられた第189セルスロットについてメモリか
らの読み出し(Read) と,47サンプル分のEC処理が
実行されて終了すると,書き込み(Write)が行われ,次
に第377セルスロットの処理が開始される。このよう
に,各回路は順次ECの多重処理を実行する。
【0068】また,各回路によるメモリのアクセスは,
上記図9のB.(図10のB.も同様)に示すように,
タイムスロットT0−T3で,バススイッチ20(図1
0の場合は21)を切替えてメモリを4バンクに順次ア
クセスしているが,A〜Dの各グループの回路は,その
時の処理状態に応じてメモリに対して,読み出し(Rea
d),書き込み(Write),読み出し後書き込み(Read/Write),
書き込み後読み出し(Write/Read)という各動作の何れ
かを個別に実行する。
【0069】図11に示す伝送路の第10セルスロット
が発生した時点では,T0のタイムスロットで,グルー
プAの回路(A1−3)はメモリからの読み出し(Rea
d),グループBの回路(B1−3)は書き込み後読み
出し(Write/Read),グループCの回路(C1−3)は書
き込み(Write),グループDの回路(D1−3)は読み出
し後書き込み(Read/Write)の各動作を行う状態であり,
この後の第12セルスロットでは,グループAの回路は
書き込み(Write), グループBは読み出し後書き込み(R
ead/Write)というように,時間に応じてメモリアクセス
における動作が変化する。このようなメモリの転送タイ
ミングで,各グループの回路はセルスロット処理を多重
化して実行することができる。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば,エコーキャンセラ(E
C)ユニットの処理能力を向上することが可能となりA
TM網におけるのエコーキャンセラシステムのハードウ
ェアの規模を縮小でき,常にセルの入力と同時に処理す
ることが可能となる。また,ハードウェアの処理待ちが
存在しないので,入力バッファが不要となる上,各セル
のエコーキャンセラ処理の遅延がECユニットの処理能
力分だけであり最小限にすることができる。
【0071】従って,ハードウェアの飛躍的な縮小と,
処理遅延の縮小,処理の固定遅延が同時に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】実施例のブロック構成図である。
【図3】データとセルスロットの関係を示す図である。
【図4】ECUへのセルの処理割り当ての第1の例を示
す図である。
【図5】ECUへのセルの処理割り当ての第2の例を示
す図である。
【図6】ECUへのセルの処理割り当ての第3の例を示
す図である。
【図7】図6の処理割り当ての場合における周期的な割
り振り動作を示す図である。
【図8】EC−LSIとDSP間の共通バス構成を示す
図である。
【図9】EC共通RAMとEC−LSI間のバス接続の
構成を示す図である。
【図10】DSPとDSP共通RAM間のバス接続の構
成を示す図である。
【図11】セルスロットと各ECユニットのメモリ転送
タイミングを示す図である。
【図12】従来のSTM網でのエコーキャンセラの適用
位置を示す図である。
【図13】従来のエコーキャンセラの原理図を示す図で
ある。
【図14】ATM網にSTM網や, 既存端末を接続した
構成を示す図である。
【図15】ATMでのセルの入力間隔を示す図である。
【図16】従来のSTM的処理方法を示す図である。
【図17】従来の多重化処理方法を示す図である。
【符号の説明】
1 第1の共通RAM 2 バス 3a 入力データ線 3b 出力データ線 4 エコーキャンセラユニット(ECユニット) 5 EC回路 6 DSP 7 バス 8 第2の共通RAM

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エコーキャンセラシステムにおいて,複
    数チャネルの受信側入力及び送信側入力のセルが入力す
    る共通の入力データ線とエコーキャンセル処理された送
    信側出力信号を出力する共通の出力データ線と接続する
    エコーキャンセルの多重処理を行う複数のエコーキャン
    セラユニットと,前記エコーキャンセラユニットにバス
    を介して接続されエコーキャンセラ用の処理対象の各チ
    ャネルのセルのタップデータ,タップ係数等を格納する
    第1の共通RAM及びタップ係数更新用データ,制御用
    のデータ等を格納する第2の共通RAMとを備え,前記
    エコーキャンセラユニットは,それぞれ音声データを含
    むセルの処理周期に複数のセルのエコーキャンセル処理
    を行うことを特徴とするエコーキャンセラシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記複数のエコーキ
    ャンセラユニットは,入力セルのチャネルによらず,伝
    送路上に発生する順番を表すセルスロット番号に応じて
    各セルの処理が順次割り当てられることを特徴とするエ
    コーキャンセラシステム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において,前記複数の
    エコーキャンセラユニットは,それぞれ,前記第1の共
    通RAMにアクセスして疑似エコー発生,残留エコーの
    算出,タップ係数の更新を多重処理するエコーキャンセ
    ラ回路と,前記第2の共通RAMにアクセスしてタップ
    係数の更新係数の算出,特定信号の検出と前記エコーキ
    ャンセラ回路の制御を多重処理するデジタルシグナルプ
    ロセッサとで構成されることを特徴とするエコーキャン
    セラシステム。
  4. 【請求項4】 請求項3において,前記エコーキャンセ
    ラユニットの複数のエコーキャンセラ回路と前記複数の
    デジタルシグナルプロセッサを分離し,前記複数のエコ
    ーキャンセラ回路と前記複数のデジタルシグナルプロセ
    ッサの間を共通バスで接続し,共通バスのバス権を時分
    割で割り振るコントローラを備え,前記コントローラ
    は,セルデータの入力タイミングによって順次各デジタ
    ルシグナルプロセッサに割り振ることを特徴とするエコ
    ーキャンセラシステム。
  5. 【請求項5】 請求項4において,前記コントローラ
    は,前記共通バスのバス権を付与するデジタルシグナル
    プロセッサの機番を順次インクリメントする順序で割り
    振り,現在のバス権を持つ機番を常に各デジタルシグナ
    ルプロセッサに出力し,バス権を持たない他のデジタル
    シグナルプロセッサは,前記出力された機番により自装
    置へのバス権の付与を予め識別することを特徴とするエ
    コーキャンセラシステム。
  6. 【請求項6】 請求項4または5において,前記共通バ
    スを介するデータの転送量が多く転送時間を要する場
    合,前記共通バスを複数設けることを特徴とするエコー
    キャンセラシステム。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至6の何れかにおいて,前記
    複数のエコーキャンセラ回路と前記第1の共通RAMと
    を同じプリント基板に実装し,前記複数のデジタルシグ
    ナルプロセッサと前記第2の共通RAMとを別のプリン
    ト基板に実装することを特徴とするエコーキャンセラシ
    ステム。
  8. 【請求項8】 請求項2または3において,前記複数の
    エコーキャンセラユニットは,音声データを含むセルの
    処理周期に伝送路上に存在するセルスロット数の公約数
    分の個数を備え,時分割処理のための複数のセルスロッ
    トを割り当てる時に各エコーキャンセラユニットは, 音
    声データを持つ各セルスロット番号に対応して常に固定
    化して処理することを特徴とするエコーキャンセラシス
    テム。
  9. 【請求項9】 請求項2または3において,前記複数の
    エコーキャンセラユニットは,音声データを含むセルの
    処理単位のn倍の期間に存在するセルスロットの公約数
    分の個数を備え,時分割処理のための複数のセルスロッ
    トを割り当てる時に,音声データを持つ各セルスロット
    番号に対応してn個のエコーキャンセラユニットが限定
    して割り当てられ,n個の処理単位毎に特定のセルスロ
    ットが特定エコーキャンセラユニットで処理されること
    を特徴とするエコーキャンセラシステム。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至7の何れかにおいて,前
    記第1の共通RAM及び前記第2の共通RAMを複数の
    バンクに分割し,前記エコーキャンセラユニットから前
    記各共通RAMに同一時間に複数のメモリアクセスを行
    い,バンクの個数に対応する回数に分割して全体のデー
    タにアクセスすることを特徴とするエコーキャンセラシ
    ステム。
  11. 【請求項11】 請求項10において,前記第1の共通
    RAM及び第2の共通RAMに全チャネルのデータがそ
    れぞれ格納され,各チャネルに保持すべきデータがそれ
    ぞれ前記バンクの分割の数(n)により各バンクにn分
    割して格納されることを特徴とするエコーキャンセラシ
    ステム。
  12. 【請求項12】 請求項10または11において,前記
    第1の共通RAMにアクセスする複数のエコーキャンセ
    ラ回路を前記バンク数に対応する個数のグループに分割
    し,前記第2の共通RAMにアクセスする複数のデジタ
    ルシグナルプロセッサを前記バンク数に対応する個数の
    グループに分割し,前記第1の共通RAMと複数のエコ
    ーキャンセラシステムの間及び前記第2の共通RAMと
    前記デジタルシグナルプロセッサの間にそれぞれ前記バ
    ンク数のデータバスを同時に切替えるバススイッチを設
    け,前記各バススイッチは,前記バンクに分割された各
    共通RAMと前記エコーキャンセラ回路及びデジタルシ
    グナルプロセッサの各グループとを順次切替え接続して
    各グループが1サイクルの切替えで全バンクにアクセス
    することを特徴とすくエコーキャンセラシステム。
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