JPH08124400A - 不揮発性半導体記憶装置のテスト方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置のテスト方法

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JPH08124400A
JPH08124400A JP6257808A JP25780894A JPH08124400A JP H08124400 A JPH08124400 A JP H08124400A JP 6257808 A JP6257808 A JP 6257808A JP 25780894 A JP25780894 A JP 25780894A JP H08124400 A JPH08124400 A JP H08124400A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】過剰消去セル及びその他のメモリセルの特性が
別々に測定できるようにしその評価,解析の効率を向上
させる。 【構成】まず、メモリセルアレイ中の3行を選択して第
1,第2のデコーダ部2a,2b及びテスト対象セル行
1から成るテスト対象ブロックを構成する。続いてテス
ト対象ブロックの初期設定を行った後、テスト対象セル
行1の消去処理を行う。次にテスト対象セル行のゲート
電圧VG1を変化させてその全ドレイン電流ID を測定
し過剰消去セル11の有無を判定する。過剰消去セル1
1が有のときは第2のデコーダ部2bの書込み処理を行
い過剰消去セル11と対応する第2のデコード部2bの
メモリセルを書込み状態とする。この書込み状態のメモ
リセル(21)以外の第1,第2のデコード部2a,2
bのメモリセルをオンにし、テスト対象セル行1の過剰
消去セル11以外の特性を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不揮発性半導体記憶装置
のテスト方法に関し、特に内部に電荷を蓄積して情報を
記憶する構造のトランジスタからなるメモリセルを配列
したメモリセルアレイを有するフラッシュメモリ等の不
揮発性半導体記憶装置のテスト方法に関する。
【0002】
【従来の技術】データを一括消去するフラッシュメモリ
などの不揮発性半導体記憶装置では、そのメモリセル
は、一般的にp型シリコン基板上に、シリコン熱酸化技
術,CVD法による薄膜形成技術,フォトリソグラフィ
ー技術及び薄膜のドライエッチング技術等により形成し
た、トンネル酸化膜、多結晶シリコンの浮遊ゲート、ゲ
ート間層間絶縁膜、及び多結晶シリコンの制御ゲートか
らなる多結晶シリコン2層ゲート構造と、燐またはひ素
のイオン注入技術等を用い形成した、ソース拡散層およ
びドレイン拡散層からなるMOSFETなどがよく使用
される。
【0003】このメモリセルへのデータ書込みは、ソー
ス電極(以下、端にソースという、他も同様)を接地
し、ドレイン及び制御ゲートにそれぞれ6V,12V程
度の正の高電圧を印加し、メモリセルのチャネルのドレ
イン端で発生するチャネル・ホット・エレクトロン(C
hannel Hot Electron、以下CHE
という)を浮遊ゲートに注入し、制御ゲートからみたメ
モリセルのしきい値電圧を高くする。また、データ消去
は、制御ゲートに−20V程度の負の高電圧を印加した
り、ソースに7V程度の正の高電圧を印加してFowl
er−Nordheimトンネル効果により浮遊ゲート
に蓄積されている電子を排出し、制御ゲートからみたメ
モリセルのしきい値電圧を低くする。
【0004】このようなメモリセルを行方向,列方向に
配置したメモリセルアレイを有する不揮発性半導体記憶
装置、中でもフラッシュメモリでは、そのデータ消去が
総てのメモリセルに対して一括処理で行われるため、消
去特性のばらつきによりデータ消去後のメモリセルのし
きい値電圧もばらついてしまう。このばらつきが大きい
と、多数のメモリセルの中にはしきい値電圧が0V以下
になるものもあり、その結果、通常のメモリセルアレイ
構成では、このメモリセルと同一ビット線に接続された
他のメモリセルのデータが読み出せなくなると言う問題
が発生する。
【0005】この問題点を解決するためには、同一サイ
ズの多数のメモリセルの消去特性を測定し、データ消去
後のしきい値電圧のばらつきの程度を調べ、そのばらつ
きの原因を解析する必要があるが、実際のメモリセルア
レイとそれを制御する制御回路を含んだ大規模のテスト
パターンを作成した場合、試作期間が長くかかりすぎ解
析の効率が非常に悪くなる。それゆえ、消去特性のばら
つきを効率よく評価するためのテストパターン(テスト
対象ブロックの構成とそのテスト手順)が求められてい
る。
【0006】図8(A),(B)はCAST(Cell
Array Stress Test)として知られ
ている並列接続構成のテスト方法を説明するためのテス
ト手順を示すテスト対象ブロックの回路図である(例え
ば、ピー カペッレティ(P.Cappellett
i)他、キャスト:アン エレクトリカル ストレステ
スト ツー モニタ シングル ビット フェイリャズ
イン フラッシュ・イーイーピーロム ストラクチャ
ーズ(CAST:An electricalstre
ss test to monitor single
bit failures in flash−EE
PROM structures).The 13th
Aunnual IEEE Nonvolatile
Semiconductor Memory Wor
kshop 1994参照)。
【0007】この不揮発性半導体記憶装置のテスト方法
は、まず、制御ゲートを互いに共通接続する複数のメモ
リセルMCを備えたテスト対象セル行1の全メモリセル
のソースを共に接地電位点と接続しドレインを共通接続
してテスト対象ブロックを構成し、このテスト対象ブロ
ック(テスト対象セル行1)の全メモリセルMCを書込
み状態に初期設定した後、共通の制御ゲートに−20V
程度のゲート電圧VGを印加して(共通のドレインは開
放状態(OP))全メモリセルMCを消去状態とする
(図8(A))。
【0008】次に、共通のドレインに1V程度の電圧
(VD )を印加し、制御ゲートの電圧(VG)を掃引し
て全メモリセルMCのドレイン電流の総和ID (以下全
ドレイン電流ID という)を測定する。テスト対象セル
行1中に過剰消去セル11が存在すると、図9に示され
た消去後、全体の曲線d(実線)のような特性となり、
また、過剰消去セル11が存在しなければ曲線b(実線
及び破線)のような特性となる。これら特性曲線の相違
により、過剰消去セル11が存在するか否かを判別する
ことができる。なお、曲線cは消去前の初期設定段階
(全メモリセル書込み状態)の特性である。
【0009】このテスト方法の特長は、テスト対象ブロ
ックの構成が単純であり、しかもそのテスト手順も単純
であるので、大規模なテストパターンを作成しなくて済
むので、その試作期間が短かく、また評価,解析等も効
率よく行うことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の不揮発性半導体記憶装置のテスト方法では、テ
スト対象セル行1の消去後の全ドレイン電流を測定する
構成となっているので、過剰消去セル11が存在するか
否かは判別できるものの、過剰消去セル11の特性とそ
の他の通常の消去セルの特性を別々に測定できず、従っ
て、過剰消去セル11の消去特性のさらなる解析を目的
とした、過剰測定セル11のトンネル酸化膜のトンネル
電流特性の調査ができないという問題点があり、実際
に、過剰消去セルのトンネル酸化膜のトンネル電流特性
を調べようとした場合には、大規模なテストパターンを
作成して総てのメモリセルの消去特性を測定し、その結
果から過剰消去セルを特定した後そのメモリセルのトン
ネル酸化膜についての測定を行う必要があるので、結
局、解析の効率は非常に悪くなるという問題がある。
【0011】本発明の目的は、過剰消去セルが存在する
か否かを判定した後、過剰消去セル及びその他の通常の
メモリセルの特性を別々に測定できてこれらメモリセル
のトンネル酸化膜に対する比較評価,解析等を効率よく
行うことができる不揮発性半導体記憶装置のテスト方法
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の不揮発性半導体
記憶装置のテスト方法は、制御ゲート,ソース及びドレ
インを備え内部に蓄積される電荷量によって情報を記憶
するトランジスタからなるメモリセルを行方向,列方向
に配置し各行ごとにその行を形成するメモリセルそれぞ
れの制御ゲートを共通接続する行線を備えたメモリセル
アレイを有する不揮発性半導体記憶装置のテスト方法で
あって、前記メモリセルアレイのうちから3行を選択し
てこれら3行のうちの1行をテスト対象セル行、他の2
行をそれぞれ第1及び第2のデコード部とし前記テスト
対象セル行の各メモリセルのソースを共通接続しこれら
メモリセルそれぞれのドレインを前記第2のデコード部
の対応するメモリセルのソースと接続しこの第2のデコ
ード部の各メモリセルそれぞれのドレインを前記第1の
デコード部の対応するメモリセルのソースと接続しこの
第1のデコード部の各メモリセルそれぞれのドレインを
共通接続してテスト対象ブロックを構成する手順と、前
記第1及び第2のデコード部の全メモリセルを消去状
態、前記テスト対象セル行の全メモリセルを書込み状態
にそれぞれ初期設定する手順と、続いて前記テスト対象
セル行の全メモリセルを所定の条件で消去状態とする手
順と、続いて前記テスト対象セル行の全メモリセルのソ
ースを基準電位点と接続し前記第1のデコーダ部の全メ
モリセルのドレインに所定の電源電圧を印加し前記第1
及び第2のデコード部の行線に所定のゲート電圧を印加
してこれらデコード部の全メモリセルをオン状態として
前記テスト対象セル行の行線の電圧を変化させて前記テ
スト対象セル行の全ドレイン電流を測定する手順と、こ
の全ドレイン電流を測定した結果から過剰消去セルが存
在すると判定されたときには前記テスト対象セル行の過
剰消去セルのみをオン状態、前記第1のデコーダ部の全
メモリセルをオン状態として第2のデコーダ部のメモリ
セルの書込み処理を行い前記過剰消去セルと対応するメ
モリセルのみ書込み状態とする手順と、続いて前記第2
のデコーダ部のメモリセルのうちの書込み状態のメモリ
セル以外のメモリセル及び前記第1のデコーダ部の全メ
モリセルをオン状態として前記テスト対象セル行の行線
の電圧を変化させて前記テスト対象セル行の全ドレイン
電流を測定する手順とを含んで構成される。
【0013】また、テスト対象ブロックを構成する手
順、前記テスト対象ブロックを初期設定する手順、テス
ト対象セル行の全メモリセルを消去状態とする手順、前
記テスト対象セル行の全ドレイン電流を測定する手順、
及びこの全ドレイン電流の測定の結果から過剰消去セル
が存在すると判定され第2のデコーダ部のメモリセルの
うちの前記過剰消去セルと対応するメモリセルを書込み
状態とする手順を経た後、前記第2のデコーダ部の書込
み状態のメモリセル以外のメモリセル及び前記テスト対
象セル行の全メモリセルをオン状態として第1のデコー
ダ部のメモリセルの書込み処理を行い前記過剰消去セル
と対応するメモリセル以外のメモリセルを書込み状態と
する手順と、続いて前記第2のデコーダ部の全メモリセ
ルを消去状態とする手順と、続いて前記第1のデコーダ
部の書込み状態のメモリセル以外のメモリセル及び前記
第2のデコーダ部の全メモリセルをオン状態として前記
テスト対象セル行の行線の電圧を変化させて前記テスト
対象セル行の全ドレイン電流を測定する手順とを含んで
構成される。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
【0015】図1(A)〜(C)は本発明の第1の実施
例を説明するためのテスト手順を示すテスト対象ブロッ
クの回路図、図2はこの実施例を説明するためのテスト
手順を示すフローチャートである。
【0016】この実施例のテスト対象の不揮発性半導体
記憶装置のメモリセルアレイは、浮遊ゲート,制御ゲー
ト,ソース及びドレインを備え浮遊ゲートに蓄積される
電荷量によって情報を記憶するMOSFETからなるメ
モリセルMCを行方向,列方向に配置し各行ごとにその
行を形成するメモリセルMCそれぞれの制御ゲートと共
通接続する行線を備えている。
【0017】そして、まず、このメモリセルアレイのう
ちから3行を選択してこれら3行のうちの1行をテスト
対象セル行1、他の2行をそれぞれ第1,第2のデコー
ド部2a,2bとし、テスト対象セル行1の各メモリセ
ルMCのソースを共通接続しこれらメモリセルMCそれ
ぞれのドレインを第2のデコード部2bの対応するメモ
リセルMCのソースと接続しこの第2のデコード部2b
の各メモリセルMCそれぞれのドレインを第1のデコー
ド部2aの対応するメモリセルMCのソースと接続しこ
の第1のデコード部2aの各メモリセルMCそれぞれの
ドレインを共通接続してテスト対象ブロックを構成する
(図2のステップS1)。
【0018】次に、第1,第2のデコード部2a,2b
の全メモリセルMCを消去状態、テスト対象セル行1の
全メモリセルMCを書込み状態にそれぞれ初期設定する
(図2のステップS2)。
【0019】続いて、テスト対象セル行1の共通接続さ
れた各メモリセルMCのソースを接地しその制御ゲート
(行線)に−20V程度のゲート電圧VG1を印加して
テスト対象セル行1の全メモリセルMCを消去状態とす
る(図1(A)及び図2のステップS3、図1(A)の
OPは開放(フローティング)状態を示す、他の図も同
じ)。
【0020】続いて、テスト対象セル行1の共通のソー
ス線を接地した状態で第1,第2のデコーダ部2a,2
bそれぞれの行線に5V程度のゲート電圧VG2,VG
3を印加してこれらデコーダ部2a,2bの全メモリセ
ルMCをオン状態とし、第1のデコーダ部2aの共通ド
レイン線に1〜5V程度の電源電圧VD を印加し、テス
ト対象セル行1の行線のゲート電圧VG1を変化させて
このテスト対象セル行1の全メモリセルMCのドレイン
電流の総和(以下全ドレイン電流という)IDを測定す
る(図2のステップS4)。測定の結果、全ドレイン電
流ID は、過剰消去セル11が存在すれば、図3の曲線
d(実線)のような特性となり、また、過剰消去セルが
存在しなければ図3の曲線b(実線及び破線)のような
特性となる。全ドレイン電流ID が曲線d,bの何れの
特性になるかにより、テスト対象セル行1に過剰消去セ
ル11が存在するか否かを判定する(図2のステップS
5)。
【0021】過剰消去セル11が存在しないと判定され
たときには、ステップ4の状態でテスト対象セル行1に
対するテストに必要なその他の特性の測定を行いテスト
を終了する。
【0022】過剰消去セル11が存在すると判定された
ときは、テスト対象セル行1の共通ソース線を接地し行
線に0V程度のゲート電圧VG1を印加することにより
過剰消去セル11をオン状態、他のメモリセルMCをオ
フ状態とし、第1のデコーダ部2aの行線には5V程度
のゲート電圧VG2を印加し共通のドレイン線には6V
程度の電源電圧VD を印加してその全メモリセルをオン
状態とし、第2のデコーダ部2bの行線に12V程度の
ゲート電圧VG3を印加してこの第2のデコーダ部2b
に対しCHEによる書込み処理を行う(図1(B),図
2のステップS6)。その結果、テスト対象セル行1の
メモリセルMCは過剰消去セル11のみがオン状態で他
のメモリセルはオフ状態であるので、第2のデコーダ部
2bの過剰消去セル11を対応するメモリセル(21)
のみが書込み状態となる。
【0023】そして、第1,第2のデコーダ部2a,2
bそれぞれの行線に5V程度のゲート電圧VG2,VG
3を印加し、第1のデコーダ部2aの共通のドレイン線
には1〜5V程度の電源電圧VD を印加し、テスト対象
セル行1の共通のソース線を接地してその行線の電圧
(VG1)を変化させて全ドレイン電流ID を測定す
る。その結果、過剰消去セル11と対応する第2のデコ
ーダ部2bのメモリセルは書込みセル21でオフ状態と
なっているので、図4の実線に示すように、テスト対象
セル行1の過剰消去セル11以外のメモリセルMCのゲ
ート電圧VG1に対する全ドレイン電流ID を測定する
ことができる(図1(C),図2のステップS7)。こ
の状態でテスト対象セル行1に対するテストに必要なそ
の他の特性の測定を行い、テストを終了する。
【0024】このように、本実施例で、比較的単純なテ
スト対象ブロックの構成及びテスト手順(テストパター
ン)によって、テスト対象セル行1の過剰消去セル11
以外のメモリセルMCの特性を測定することができ、従
って、これらメモリセルMCのトンネル酸化膜に対する
評価,解析等を効率よく行うことができる。
【0025】図5(A)〜(C),図6及び図7はそれ
ぞれ本発明の第2の実施例を説明するためのテスト手順
を示すテスト対象ブロックの回路図、テスト手順を示す
フローチャート、及びテスト対象セル行の全ドレイン電
流の特性図である。
【0026】この第2の実施例は、過剰消去セル11が
存在する場合、この過剰消去セル11のみの特性を測定
するものであって、第1の実施例終了後(ステップS7
の後)、またはステップS6の後(過剰消去セル11以
外のメモリセルの特性の測定を必要としない場合)、ま
ず、テスト対象セル行1の共通ソース線を接地しその行
線及び第2のデコーダ部2bの行線に5V程度のゲート
電圧VG1,VG3を印加して書込みセル21以外の全
メモリセルMCをオン状態とし、第1のデコーダ部2a
の行線に12V程度のゲート電圧、その共通ドレイン線
に6V程度の電源電圧VD を印加してこの第1のデコー
ダ2aの書込み処理を行う(図5(A),図6のステッ
プS8)。その結果、第1のデコーダ部2aの書込みセ
ル21と対応するメモリセル以外の全メモリセルMCが
書込み状態(書込みセル22)となる。
【0027】次に、第1のデコーダ部2aの行線及び共
通ドレイン線、並びにテスト対象セル行1の行線それぞ
れを開放状態(OP)とし、第2のデコーダ部2bの行
線に−20V程度のゲート電圧VG3を印加し、第2の
デコーダ部2bに対し消去処理を施し、書込みセル21
を含む全メモリセルMCを消去状態とする(図5
(B),図6のステップS9)。
【0028】そして第1のデコーダ部2aの共通ドレイ
ン線に1〜5V程度の電源電圧VD、第1,第2のデコ
ーダ部2a,2bそれぞれの行線に5V程度のゲート電
圧VG2,VG3を印加し、テスト対象セル行1の全メ
モリセルMCの共通ソース線を接地してその行線の電圧
(VG1)を変化させ、その全ドレイン電流ID を測定
する(図5(C),図6のステップS10)。その結
果、図7の実線に示すように、テスト対象セル行1の過
剰消去セル11のみのゲート電圧VG1に対するドレイ
ン電流ID を測定することができる。また、この状態で
過剰消去セル11のテストに必要な他の特性の測定も行
うことができる。
【0029】この実施例においては、第1の実施例に続
く単純なテスト手順で過剰消去セル11の特性を測定す
ることができ、従って、この過剰消去セル11のトンネ
ル酸化膜に対する評価,解析等を効率よく行うことがで
きる。また、第1の実施例の結果と合せ、過剰消去セル
以外のメモリセルMCとの比較評価,解析等を効率よく
行うことができる。
【0030】なお、これら実施例において、消去処理セ
ル,書込み処理及び特性測定時等の各部の電圧は一例で
あって、メモリセルの構造や使用電源電圧等によって適
宜変えることができる。またメモリセルとして浮遊ゲー
トを備えたMOSFETとしたが、内部に電荷を蓄積で
きる構造の他のトランジスタであってもよい。また、こ
れら実施例におけるテスト対象ブロックの接続とその切
換えや各部への電圧の印加等は、テスト用治具等を用い
ることにより容易に行うことができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、メモリセ
ルアレイのうちの3行を選択してこれらを第1,第2の
デコーダ部及びテスト対象セル行としてこれらの対応す
るメモリセルを直列接続してテスト対象ブロックを構成
した後、所定の初期設定を行い、続いてテスト対象セル
行の消去処理を行ってその過剰消去セルと対応する第2
のデコーダ部のメモリセルのみ書込み状態としてオフ状
態とすることにより過剰消去セル以外のメモリセルの特
性を測定し、この第2のデコーダ部を利用して第1のデ
コーダ部の上記書込みセルと対応するメモリセル以外の
メモリセルを書込み状態としたのち第2のデコーダ部の
全メモリセルを消去状態とし、第1のデコーダ部の書込
み状態のメモリセル以外の第1,第2のデコーダ部の全
メモリセルをオン状態としてテスト対象セル行の過剰消
去セルの特性を測定する構成とすることにより、簡単な
テスト対象ブロックの構成及びテスト手順(テストパタ
ーン)により過剰消去セル及びその他のメモリセルの電
気的特性を別々に測定することができるので、これらメ
モリセルのトンネル酸化膜の特性を比較評価,解析する
ことができ、これらを効率よく行うことができる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明するためのテスト
手順を示すテスト対象ブロックの回路図である。
【図2】本発明の第1の実施例のテスト手順を示すフロ
ーチャートである。
【図3】本発明の第1の実施例によって得られたメモリ
セルの特性図である。
【図4】本発明の第1の実施例によって得られたメモリ
セルの特性図である。
【図5】本発明の第2の実施例を説明するためのテスト
手順を示すテスト対象ブロックの回路図である。
【図6】本発明の第2の実施例のテスト手順を示すフロ
ーチャートである。
【図7】本発明の第2の実施例によって得られたメモリ
セルの特性図である。
【図8】従来の不揮発性半導体記憶装置のテスト方法を
説明するためのテスト手順を示すテスト対象ブロックの
回路図である。
【図9】従来の不揮発性半導体記憶装置のテスト方法に
よって得られたメモリセルの特性図である。
【符号の説明】
1 テスト対象セル行 2a,2b デコーダ部 11 過剰消去セル 21,22 書込みセル 23 消去セル MC メモリセル S1〜S10 ステップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御ゲート,ソース及びドレインを備え
    内部に蓄積される電荷量によって情報を記憶するトラン
    ジスタからなるメモリセルを行方向,列方向に配置し各
    行ごとにその行を形成するメモリセルそれぞれの制御ゲ
    ートを共通接続する行線を備えたメモリセルアレイを有
    する不揮発性半導体記憶装置のテスト方法であって、前
    記メモリセルアレイのうちから3行を選択してこれら3
    行のうちの1行をテスト対象セル行、他の2行をそれぞ
    れ第1及び第2のデコード部とし前記テスト対象セル行
    の各メモリセルのソースを共通接続しこれらメモリセル
    それぞれのドレインを前記第2のデコード部の対応する
    メモリセルのソースと接続しこの第2のデコード部の各
    メモリセルそれぞれのドレインを前記第1のデコード部
    の対応するメモリセルのソースと接続しこの第1のデコ
    ード部の各メモリセルそれぞれのドレインを共通接続し
    てテスト対象ブロックを構成する手順と、前記第1及び
    第2のデコード部の全メモリセルを消去状態、前記テス
    ト対象セル行の全メモリセルを書込み状態にそれぞれ初
    期設定する手順と、続いて前記テスト対象セル行の全メ
    モリセルを所定の条件で消去状態とする手順と、続いて
    前記テスト対象セル行の全メモリセルのソースを基準電
    位点と接続し前記第1のデコーダ部の全メモリセルのド
    レインに所定の電源電圧を印加し前記第1及び第2のデ
    コード部の行線に所定のゲート電圧を印加してこれらデ
    コード部の全メモリセルをオン状態として前記テスト対
    象セル行の行線の電圧を変化させて前記テスト対象セル
    行の全ドレイン電流を測定する手順と、この全ドレイン
    電流を測定した結果から過剰消去セルが存在すると判定
    されたときには前記テスト対象セル行の過剰消去セルの
    みをオン状態、前記第1のデコーダ部の全メモリセルを
    オン状態として第2のデコーダ部のメモリセルの書込み
    処理を行い前記過剰消去セルと対応するメモリセルのみ
    書込み状態とする手順と、続いて前記第2のデコーダ部
    のメモリセルのうちの書込み状態のメモリセル以外のメ
    モリセル及び前記第1のデコーダ部の全メモリセルをオ
    ン状態として前記テスト対象セル行の行線の電圧を変化
    させて前記テスト対象セル行の全ドレイン電流を測定す
    る手順とを含むことを特徴とする不揮発性半導体記憶装
    置のテスト方法。
  2. 【請求項2】 テスト対象ブロックを構成する手順、前
    記テスト対象ブロックを初期設定する手順、テスト対象
    セル行の全メモリセルを消去状態とする手順、前記テス
    ト対象セル行の全ドレイン電流を測定する手順、及びこ
    の全ドレイン電流の測定の結果から過剰消去セルが存在
    すると判定され第2のデコーダ部のメモリセルのうちの
    前記過剰消去セルと対応するメモリセルを書込み状態と
    する手順を経た後、前記第2のデコーダ部の書込み状態
    のメモリセル以外のメモリセル及び前記テスト対象セル
    行の全メモリセルをオン状態として第1のデコーダ部の
    メモリセルの書込み処理を行い前記過剰消去セルと対応
    するメモリセル以外のメモリセルを書込み状態とする手
    順と、続いて前記第2のデコーダ部の全メモリセルを消
    去状態とする手順と、続いて前記第1のデコーダ部の書
    込み状態のメモリセル以外のメモリセル及び前記第2の
    デコーダ部の全メモリセルをオン状態として前記テスト
    対象セル行の行線の電圧を変化させて前記テスト対象セ
    ル行の全ドレイン電流を測定する手順とを含む請求項1
    記載の不揮発性半導体記憶装置のテスト方法。
  3. 【請求項3】 テスト対象セル行に過剰消去セルが存在
    すると判定されて第2のデコーダ部のうちの前記過剰消
    去セルと対応するメモリセルを書込み状態とする手順に
    続いて、前記第2のデコーダ部の書込み状態のメモリセ
    ル以外のメモリセル及び第1のデコーダ部の全メモリセ
    ルをオン状態として前記テスト対象セル行の行線の電圧
    を変化させてこのテスト対象セル行の全ドレイン電流を
    測定する手順を経た後、前記第1のデコーダ部のうちの
    前記過剰消去セルと対応するメモリセル以外のメモリセ
    ルを書込み状態にする手順に移るようにした請求項2記
    載の不揮発性半導体記憶装置のテスト方法。
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