JPH081241B2 - ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

ロックアップクラッチの制御装置

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JPH081241B2
JPH081241B2 JP62003365A JP336587A JPH081241B2 JP H081241 B2 JPH081241 B2 JP H081241B2 JP 62003365 A JP62003365 A JP 62003365A JP 336587 A JP336587 A JP 336587A JP H081241 B2 JPH081241 B2 JP H081241B2
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lockup
oil
hydraulic pressure
clutch
oil passage
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稔 篠原
晃賢 森
尚典 飯塚
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、ロックアップクラッチの制御装置に関する
ものである。
(ロ)従来の技術 従来のロックアップクラッチの制御装置としては、特
開昭59−26659号公報に記載されたものがある。このロ
ックアップクラッチの制御装置では、次のようにしてロ
ックアップクラッチの締結が行われる。すなわち、トル
クコンバータのレリース室の油圧を、デューティ比制御
されるソレノイドによって作動するロックアップコント
ロールバルブにより徐々に低下させ、ポンプインペラー
とタービンランナーとを滑り状態から徐々に締結させて
いき、所定時間後に油圧の低下を完了させ、完全に締結
させる。これにより円滑にロックアップクラッチを締結
させることができる。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかし、上記のような従来のロックアップクラッチの
制御装置の場合には、エンジン負荷、作動油の油温など
とは無関係に常に一定の油圧変化特性に従ってレリーズ
室の油圧を低下させていくように構成されているため、
運転条件によってはロックアップクラッチの締結時間が
長くなり、フェーシングの耐久性が低下するという問題
点がある。すなわち、エンジン負荷が大きい場合や作動
油の油温が高い場合には、ロックアップクラッチの締結
時間が長くなり、これに伴ってフェーシングの発熱量が
増大し、摩擦も大きくなる。本発明は、このような問題
点を解決することを目的としている。
なお、特開昭60−143268号公報には、エンジン負荷に
応じてロックアップ制御手段の制御定数を変更するもの
が示されているが、ハンチング及び応答遅れを防止する
ことを目的としており、またエンジン負荷が大きいとき
にゲインを小さくする構成であり、本発明とは関連が少
ないものである。
(ニ)問題点を解決するための手段 本発明は、エンジン負荷に応じて、又は作動油の油温
に応じて、ロックアップクラッチの締結時油圧特性を変
えることにより上記問題点を解決する。すなわち、本発
明によるロックアップクラッチの制御装置は、ロツクア
ップ制御用のソレノイド(58)の作動を制御するコント
ロールユニット(64)が、エンジン負荷が所定値より大
きい場合には、又は作動油の油温が所定値よりも高い場
合には、これ以外の場合よりも、上記ロックアップクラ
ッチ(18)のスリップ状態にある時間を短くする方向
に、上記コントロールユニット(64)が上記ソレノイド
(58)のデューティ比を変化させ、該ソレノイド(58)
からの油圧の変化に基づいて上記ロックアップコントロ
ールバルブ(32)が上記流体伝動装置のレリーズ室側の
油圧を低圧側に調圧することを特徴としている。なお、
かっこ内の符号は実施例の対応する部材を示す。
(ホ)作用 エンジン負荷が大きい場合には、ロックアップクラッ
チのスリップ状態にある時間を短くする方向に、コント
ロールユニットがソレノイドのデューティ比を(実施例
では増大するように)変化させ、ソレノイドからの油圧
の変化に基づいてロックアップコントロールバルブが流
体伝動装置のレリーズ室(22)側の油圧を低圧側に調圧
することにより、ロックアップクラッチがスリップ状態
にある時間を短縮させる。これにより、エンジン負荷が
大きい場合であっても発熱量を減少させ、フェーシング
の耐久性を向上させることができる。作動油の油温が高
い場合に上記と同様の制御を行うようにすることもでき
る。
(ヘ)実施例 第1図に本発明の実施例を示す。トルクコンバータ10
は、ポンプインペラー12、タービンランナー14、及びス
テータ16に加えて、ロックアップクラッチ18を有してい
る。ロックアップクラッチ18の図中右側にポンプインペ
ラー12、タービンランナー14などが配置されたアプライ
室20が形成され、ロックアップクラッチ18の図中左側に
レリーズ室22が形成される。アプライ室20に油路24が接
続され、またレリーズ室22に油路26が接続される。な
お、ロックアップクラッチ18はトルクコンバータ10のカ
バー28の摩擦面と接触するフェーシング30を有してい
る。油路24及び油路26への油圧の供給状態はロックアッ
プコントロールバルブ32によって制御される。ロックア
ップコントロールバルブ32はスプール34、スリーブ36、
プラグ38及びスプリング40を有している。また、上述の
油路24及び油路26以外の油路42、油路44、油路46、油路
48及び油路50とも図示のように接続されている。油路42
にはトルクコンバータリリーフバルブ52から一定圧が供
給される。なお、トルクコンバータリリーフバルブ52は
図示してないプレッシャーレギュレータバルブから油圧
が供給される油路54の油圧を用いて調圧作用を行う。油
路44はオイルクーラー56と接続され、更にオイルクーラ
ー56を出た油は潤滑に使用される。油路50には図示して
ない調圧バルブによって調圧された一定圧が供給されて
いる。油路50とオリフィス56を介して分岐された油路46
はロックアップソレノイド58と接続されている。ロック
アップソレノイド58は非通電状態で油路46の開口60を閉
状態とするプランジャー62を備えており、ロックアップ
ソレノイド58の通電状態はコントロールユニット64から
の信号によりデューティ比制御される。すなわち、ロッ
クアップソレノイド58は所定周期でオン・オフが繰り返
され、オン時間の比率に応じて開口60を開き、これによ
り油路46の油圧をオン時間に反比例するように調圧す
る。コントロールユニット64には油温センサー66、車速
センサー68及びスロットル開度センサー70からの信号が
入力されており、コントロールユニット64はこれらの信
号に基づいて後述のようにロックアップソレノイド58の
作動を制御する。
次にこの実施例の作用について説明する。ロックアッ
プクラッチ18の解放状態は次のようにして実現される。
すなわち、ロックアップソレノイド58はデューティ比が
0とされ、開口60がプランジャー62によって完全に閉鎖
される。このため、油路46には油路50と同一の油圧が発
生し、これがロックアップコントロールバルブ32のスプ
ール34の左端部に作用することになる。このため、スプ
ール34は図示の状態となり、油路42の油圧が油路26を介
してレリーズ室22に供給され、更にこのレリーズ室22の
油圧はカバー28の摩擦面とフェーシング30との間のすき
まを通りアプライ室20側へ流入し、次いで油路24を通り
ロックアップコントロールバルブ32に戻り、次いで油路
44へ排出される。すなわち、油圧は油路26からレリーズ
室22へ供給され、次いでアプライ室20から油路24へ排出
される。このため、レリーズ室22の油圧とアプライ室20
の油圧とは同一となり(なお、厳密にはアプライ室20側
が下流側にあるため流路損失によりアプライ室20側がわ
ずかに低い状態となる)、これによりロックアップクラ
ッチ18は解放状態となる。すなわち、トルクコンバータ
10は流体を介してのみ回転力を伝達するトルクコンバー
タ状態となる。
上記状態からロックアップクラッチ18を徐々に締結さ
せる際には次のような動作が行われる。すなわち、コン
トロールユニット64からロックアップソレノイド58に与
えられるデューティ比が次第に増大すると、このデュー
ティ比に応じて開口60から油が排出され油路46の油圧が
低下していく。このため、ロックアップコントロールバ
ルブ32のスプール34の左端部に作用する油圧が低下し、
スプール34及びプラグ38は図中左向きに移動していく。
スプール34及びプラグ38が所定量左向きに移動すると、
油路26がわずかにドレーンポート72に連通する状態とな
り、同時に油路42が油路24と連通する状態となる。油路
26の油圧は油路48を介してプラグ38の右端部にフィード
バックされているため、ロックアップコントロールバル
ブ32は調圧状態となり、油路26の油圧は油路46からスプ
ール34の左端部に作用する油圧に応じて調圧されること
になる。すなわち、この状態ではトルクコンバータ10に
は油路24からアプライ室20へ油圧が供給され、アプライ
室20の油圧はロックアップクラッチ18とカバー28との間
のすきまを通ってレリーズ室22に入り、油路26から排出
されることになる。この油路26の油圧が油路46の油圧、
すなわちロックアップソレノイド58のデューティ比に反
比例して調整される油圧、により制御されることにな
る。アプライ室20側の油圧よりもレリーズ室22側の油圧
が低くなるため、ロックアップクラッチ18のフェーシン
グ30はカバー28の摩擦面に対して押圧されることにな
る。このロックアップクラッチ18を押圧する力は上述の
ようにロックアップソレノイド58によって制御されるこ
とになる。
この場合レリーズ室22の油圧は次のような特性で制御
される。スロットル開度センサー70からの信号がエンジ
ン負荷が所定値よりも大きいことを示す場合には、レリ
ーズ室22の油圧の低下を通常の場合よりも急速に行わせ
る。これにより、エンジン負荷が大きい場合にも通常の
場合と同様の時間でロックアップクラッチ18を締結させ
ることができ、耐久性を確保し、しかもエンジン負荷が
小さい場合にも締結ショックが大きくならないようにす
ることができる。
なお、上記実施例では、エンジン負荷に応じてレリー
ズ室22の油圧を制御するようにしたが、作動油の温度が
所定値よりも大きい場合に上記と同様の制御を行うよう
にすることもできる。なお、ロックアップクラッチ18の
フェーシング30は常温状態ではほぼ一定の摩擦係数を有
しているが、高温状態では摩擦係数が低下する特性のも
のとする。常温状態では又はエンジン負荷が小さい状態
ではアプライ室20及びレリーズ室22の油圧は第2図に実
線で示すように制御される。これにより所定の時間内に
ロックアップクラッチ18を完全締結状態とすることがで
きる。
次に油温センサー66からコントロールユニット64に入
力される信号が作動油の温度が上昇したことを示したと
きには、コントロールユニット64はロックアップソレノ
イド58に対してレリーズ室22の油圧を第2図に破線によ
って示すように変化させるように指令を与える。これに
よりレリーズ室22の油圧は常温の場合よりも急速に低下
する。従って、アプライ室20との差圧が急速に大きくな
り、ロックアップクラッチ18の締結をより急速に行わせ
ようとする。高温状態ではフェーシング30の摩擦係数が
低下しているため、レリーズ室22の油圧を急速に低下さ
せることによりほぼ通常の場合と同様の時間内にロック
アップクラッチ18を完全に締結させることができる。従
って、フェーシング30の摩擦係数が低下した場合であっ
ても締結時間が長くなることが防止され、フェーシング
30の耐久性を十分に確保することができる。
なお、上記のような過渡的なロックアップクラッチ18
のすべり制御が完了すると、ロックアップソレノイド58
のデューティ比は100%とされ、開口60が完全に解放さ
れる。このため、油路46の油圧が0となり、スプール34
は図中左側に完全に切り換えられた状態となる。この状
態で油路24からアプライ室20へ油圧が供給され、ロック
アップクラッチ18が完全に締結されるため、油路26へは
ほとんど油が流出しない状態なる。
(ト)発明の効果 以上説明してきたように、本発明によると、エンジン
負荷が大きい場合、又は作動油の油温が高い場合に、ロ
ックアップクラッチのスリップ状態にある時間を短くす
る方向にソレノイドのデューティ比を変化させ、ソレノ
イドからの油圧の変化に基づいてロックアップコントロ
ールバルブが流体伝動装置のレリーズ室側の油圧を低圧
側に調圧するようにしたので、運転条件によって変速時
間が長くなることが防止され、ロックアップピストンの
フェーシングの耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す図、第2図はロックアッ
プクラッチ締結中の油圧の変化を示す図てある。 10……トルクコンバータ、18……ロックアップクラッ
チ、20……アプライ室、22……レリーズ室、30……フェ
ーシング、32……ロックアップコントロールバルブ、58
……ロックアップソレノイド、64……コントロールユニ
ット、66……油温センサー、68……車速センサー、70…
…スロットル開度センサー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 晃賢 静岡県富士市今泉字鴨田700番地の1 日 本自動変速機株式会社内 (72)発明者 飯塚 尚典 静岡県富士市今泉字鴨田700番地の1 日 本自動変速機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−143267(JP,A) 特開 昭60−143268(JP,A) 特開 昭59−26659(JP,A) 特開 昭57−33253(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体伝動装置のポンプインペラー側とター
    ビンランナー側とを連結可能なロックアップクラッチ
    (18)の作動状態がデューティ比制御されるソレノイド
    (58)によって非締結状態、スリップ状態及び締結状態
    にそれぞれ制御され、ロックアップクラッチ(18)のロ
    ックアップ油圧がロックアップコントロールバルブ(3
    2)によって制御されるロックアップクラッチの制御装
    置において、 エンジン負荷が所定値よりも大きい場合には、又は作動
    油の油温が所定値よりも高い場合には、これ以外の場合
    よりも、上記ロックアップクラッチ(18)のスリップ状
    態にある時間を短くする方向に、上記コントロールユニ
    ット(64)が上記ソレノイド(58)のデューティ比を変
    化させ、該ソレノイド(58)からの油圧の変化に基づい
    て上記ロックアップコントロールバルブ(32)が上記流
    体伝動装置のレリーズ室(22)側の油圧を低圧側に調圧
    することを特徴とするロックアップクラッチの制御装
    置。
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