JP2758921B2 - ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents
ロックアップクラッチの制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、ロックアップクラッチの制御装置に関する
ものである。
ものである。
(ロ)従来の技術 従来のロックアップクラッチの制御装置として、例え
ば特開昭60−241570号公報に示されるものがある。これ
に示される自動変速機のトルクコンバータはロックアッ
プクラッチを有しており、このロックアップクラッチは
2以上の変速段で完全締結状態とされる。所定の変速段
のロックアップクラッチを締結させた状態から別の変速
段のロックアップクラッチを締結させた状態へ変速する
際には、ロックアップクラッチを一時的に解除するよう
に構成されている。すなわち、変速指令信号が出力され
てから所定時間後にロックアップクラッチを解除し、ま
た、これから所定時間後にロックアップクラッチを再締
結させる。このロックアップクラッチが解除されている
間に変速を完了させる。これにより、変速時のショック
を緩和することを意図している。
ば特開昭60−241570号公報に示されるものがある。これ
に示される自動変速機のトルクコンバータはロックアッ
プクラッチを有しており、このロックアップクラッチは
2以上の変速段で完全締結状態とされる。所定の変速段
のロックアップクラッチを締結させた状態から別の変速
段のロックアップクラッチを締結させた状態へ変速する
際には、ロックアップクラッチを一時的に解除するよう
に構成されている。すなわち、変速指令信号が出力され
てから所定時間後にロックアップクラッチを解除し、ま
た、これから所定時間後にロックアップクラッチを再締
結させる。このロックアップクラッチが解除されている
間に変速を完了させる。これにより、変速時のショック
を緩和することを意図している。
(ハ)発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のような従来のロックアップクラ
ッチの制御装置には、変速時にロックアップクラッチの
解放と同時に流体伝動状態となるので、エンジン回転速
度が上昇してエンジンの空吹き感を生じ、逆に再締結時
にはエンジン回転速度が低下し、これに伴なってショッ
クを発生するという問題点がある。また、変速中のみと
は言え、エンジン回転速度が上昇するので燃料消費量も
増大する。上記のような問題点を解決するためには、変
速中にロックアップクラッチをすべり状態とすればよ
い。なお、変速中にロックアップクラッチをすべり状態
とすることは、上記以外にも、例えば常時ロックアップ
クラッチをすべり制御する場合にも必要となる。変速中
にロックアップクラッチをすべり状態に制御するために
は、トルクコンバータの入力側の回転速度(エンジン回
転速度)及び出力側の回転速度(タービン回転速度)を
検知する必要がある(特開昭61−99763号公報参照)。
(なお、変速中以外の場合には、出力軸回転速度及びギ
ア比からタービン回転速度を算出することが可能である
が、変速中はギア比が不明であるので、これが不可能で
ある。)しかし、タービンランナーの回転速度を検出す
るためには、タービン軸又はこれと一体に回転する部材
に隣接してタービン回転速度センサーを設ける必要があ
るが、自動変速機の内部側の最も中心部に位置している
タービン軸に隣接して回転速度センサーを配置すること
は、新たに自動変速機を設計する場合以外には実際上非
常に困難である(すでに製造されている自動変速機を改
良してタービン回転速度センサーを配置することは非常
に困難である)。また、タービン回転速度センサーの配
置が可能な場合であっても、これの配置のためにスペー
スを必要とし、また価格も高くなる。本発明はこのよう
な課題を解決することを目的としている。
ッチの制御装置には、変速時にロックアップクラッチの
解放と同時に流体伝動状態となるので、エンジン回転速
度が上昇してエンジンの空吹き感を生じ、逆に再締結時
にはエンジン回転速度が低下し、これに伴なってショッ
クを発生するという問題点がある。また、変速中のみと
は言え、エンジン回転速度が上昇するので燃料消費量も
増大する。上記のような問題点を解決するためには、変
速中にロックアップクラッチをすべり状態とすればよ
い。なお、変速中にロックアップクラッチをすべり状態
とすることは、上記以外にも、例えば常時ロックアップ
クラッチをすべり制御する場合にも必要となる。変速中
にロックアップクラッチをすべり状態に制御するために
は、トルクコンバータの入力側の回転速度(エンジン回
転速度)及び出力側の回転速度(タービン回転速度)を
検知する必要がある(特開昭61−99763号公報参照)。
(なお、変速中以外の場合には、出力軸回転速度及びギ
ア比からタービン回転速度を算出することが可能である
が、変速中はギア比が不明であるので、これが不可能で
ある。)しかし、タービンランナーの回転速度を検出す
るためには、タービン軸又はこれと一体に回転する部材
に隣接してタービン回転速度センサーを設ける必要があ
るが、自動変速機の内部側の最も中心部に位置している
タービン軸に隣接して回転速度センサーを配置すること
は、新たに自動変速機を設計する場合以外には実際上非
常に困難である(すでに製造されている自動変速機を改
良してタービン回転速度センサーを配置することは非常
に困難である)。また、タービン回転速度センサーの配
置が可能な場合であっても、これの配置のためにスペー
スを必要とし、また価格も高くなる。本発明はこのよう
な課題を解決することを目的としている。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は、変速中はあらかじめ設定されたデューティ
比でソレノイドを作動させることにより、上記課題を解
決する。すなわち、本発明のロックアップクラッチの制
御装置は、エンジン回転速度を検出するエンジン回転速
度センサーと、出力軸の回転速度を検出する出力軸回転
速度センサーと、非変速中におけるギア比を検出するギ
ア比検出手段と、出力軸回転速度センサーからの信号と
ギア比検出手段からの信号とに基づいてタービンランナ
ーの回転速度を演算するタービン回転速度演算手段と、
エンジン回転速度センサーによって検出されるエンジン
回転速度とタービン回転速度演算手段によって演算され
るタービン回転速度との差があらかじめ設定された設定
値となるように非変速中の所望の場合の上記ソレノイド
の作動をフィードバック制御する非変速中すべり制御手
段と、変速が指令されてから所定時間は非変速中すべり
制御手段のフィードバック制御を停止させ、少なくとも
スロットル開度に対応してあらかじめ設定されたデュー
ティ比信号をソレノイドに出力する変速中すべり制御手
段と、を有している。
比でソレノイドを作動させることにより、上記課題を解
決する。すなわち、本発明のロックアップクラッチの制
御装置は、エンジン回転速度を検出するエンジン回転速
度センサーと、出力軸の回転速度を検出する出力軸回転
速度センサーと、非変速中におけるギア比を検出するギ
ア比検出手段と、出力軸回転速度センサーからの信号と
ギア比検出手段からの信号とに基づいてタービンランナ
ーの回転速度を演算するタービン回転速度演算手段と、
エンジン回転速度センサーによって検出されるエンジン
回転速度とタービン回転速度演算手段によって演算され
るタービン回転速度との差があらかじめ設定された設定
値となるように非変速中の所望の場合の上記ソレノイド
の作動をフィードバック制御する非変速中すべり制御手
段と、変速が指令されてから所定時間は非変速中すべり
制御手段のフィードバック制御を停止させ、少なくとも
スロットル開度に対応してあらかじめ設定されたデュー
ティ比信号をソレノイドに出力する変速中すべり制御手
段と、を有している。
(ホ)作用 非変速中にはギア比検出手段によって得られるギア比
と、出力軸回転速度とから、タービンランナーの回転速
度が算出される。実際のエンジン回転速度と算出された
タービンランナーの回転速度との差が所定の状態となる
ように、ロックアップクラッチのフィードバック制御が
行なわれる。これにより、非変速中にロックアップクラ
ッチをすべり状態とすることが可能となる。一方、変速
中は、あらかじめ設定されたデューティ比がソレノイド
に出力され、ロックアップクラッチがすべり状態とされ
る。従って、出力軸回転速度センサーは既設のものを用
いることができ、専用のタービン回転速度センサーを設
ける必要がない。
と、出力軸回転速度とから、タービンランナーの回転速
度が算出される。実際のエンジン回転速度と算出された
タービンランナーの回転速度との差が所定の状態となる
ように、ロックアップクラッチのフィードバック制御が
行なわれる。これにより、非変速中にロックアップクラ
ッチをすべり状態とすることが可能となる。一方、変速
中は、あらかじめ設定されたデューティ比がソレノイド
に出力され、ロックアップクラッチがすべり状態とされ
る。従って、出力軸回転速度センサーは既設のものを用
いることができ、専用のタービン回転速度センサーを設
ける必要がない。
(ヘ)実施例 第2図に本発明の実施例を示す。トルクコンバータ10
は、ポンプインペラー12、タービンランナー14、及びス
テータ16に加えて、ロックアップクラッチ18を有してい
る。ロックアップクラッチ18の図中右側にポンプインペ
ラー12、タービンランナー14などが配置されたアプライ
室20が形成され、ロックアップクラッチ18の図中左側に
レリーズ室22が形成される。アプライ室20に油路24が接
続され、またレリーズ室22に油路26が接続される。な
お、ロックアップクラッチ18はトルクコンバータ10のカ
バー28の摩擦面と接触するフェーシング30を有してい
る。油路24及び油路26への油圧の供給状態はロックアッ
プコントロールバルブ32によって制御される。ロックア
ップコントロールバルブ32はスプール34、スリーブ36、
プラグ38及びスプリング40を有している。また、上述の
油路24及び油路26以外の油路42、油路44、油路46、油路
48及び油路50とも図示のように接続されている。油路42
にはトルクコンバータリリーフバルブ52から一定圧が供
給される。なお、トルクコンバータリリーフバルブ52は
図示してないプレッシャーレギュレータバルブから油圧
が供給される油路54の油圧を用いて調圧作用を行う。油
路44はオイルクーラー56と接続され、更にオイルクーラ
ー56を出た油は潤滑に使用される。油路50には図示して
ない調圧バルブによって調圧された一定圧が供給されて
いる。油路50とオリフィス56を介して分岐された油路46
はロックアップソレノイド58と接続されている。ロック
アップソレノイド58は非通電状態で油路46の開口60を閉
状態とするプランジャー62を備えており、ロックアップ
ソレノイド58の通電状態はコントロールユニット64から
の信号によりデューティ比制御される。すなわち、ロッ
クアップソレノイド58は所定周期でオン・オフが繰り返
され、オン時間の比率に応じて開口60を開き、これによ
り油路46の油圧をオン時間に反比例するように調圧す
る。コントロールユニット64には、エンジン回転速度セ
ンサー66、出力軸回転速度センサー(車速センサー)6
8、及びスロットル開度センサ70からの信号が入力され
ており、コントロールユニット64はこれらの信号に基づ
いて後述のようにロックアップソレノイド58の作動を制
御する。
は、ポンプインペラー12、タービンランナー14、及びス
テータ16に加えて、ロックアップクラッチ18を有してい
る。ロックアップクラッチ18の図中右側にポンプインペ
ラー12、タービンランナー14などが配置されたアプライ
室20が形成され、ロックアップクラッチ18の図中左側に
レリーズ室22が形成される。アプライ室20に油路24が接
続され、またレリーズ室22に油路26が接続される。な
お、ロックアップクラッチ18はトルクコンバータ10のカ
バー28の摩擦面と接触するフェーシング30を有してい
る。油路24及び油路26への油圧の供給状態はロックアッ
プコントロールバルブ32によって制御される。ロックア
ップコントロールバルブ32はスプール34、スリーブ36、
プラグ38及びスプリング40を有している。また、上述の
油路24及び油路26以外の油路42、油路44、油路46、油路
48及び油路50とも図示のように接続されている。油路42
にはトルクコンバータリリーフバルブ52から一定圧が供
給される。なお、トルクコンバータリリーフバルブ52は
図示してないプレッシャーレギュレータバルブから油圧
が供給される油路54の油圧を用いて調圧作用を行う。油
路44はオイルクーラー56と接続され、更にオイルクーラ
ー56を出た油は潤滑に使用される。油路50には図示して
ない調圧バルブによって調圧された一定圧が供給されて
いる。油路50とオリフィス56を介して分岐された油路46
はロックアップソレノイド58と接続されている。ロック
アップソレノイド58は非通電状態で油路46の開口60を閉
状態とするプランジャー62を備えており、ロックアップ
ソレノイド58の通電状態はコントロールユニット64から
の信号によりデューティ比制御される。すなわち、ロッ
クアップソレノイド58は所定周期でオン・オフが繰り返
され、オン時間の比率に応じて開口60を開き、これによ
り油路46の油圧をオン時間に反比例するように調圧す
る。コントロールユニット64には、エンジン回転速度セ
ンサー66、出力軸回転速度センサー(車速センサー)6
8、及びスロットル開度センサ70からの信号が入力され
ており、コントロールユニット64はこれらの信号に基づ
いて後述のようにロックアップソレノイド58の作動を制
御する。
次にこの実施例の作用について説明する。まず、ロッ
クアップクラッチ18の解放状態、すべり状態、及び完全
締結状態の制御について説明する。
クアップクラッチ18の解放状態、すべり状態、及び完全
締結状態の制御について説明する。
ロックアップクラッチ18の解放状態は次のようにして
実現される。すなわち、ロックアップソレノイド58はデ
ューティ比が0とされ、開口60がプランジャー62によっ
て完全に閉鎖される。このため、油路46には油路50と同
一の油圧が発生し、これがロックアップコントロールバ
ルブ32のスプール34の左端部に作用することになる。こ
のため、スプール34は図示の状態となり、油路42の油圧
が油路26を介してレリーズ室22に供給され、更にこのレ
リーズ室22の油圧はカバー28の摩擦面とフェーシング30
との間のすきまを通りアプライ室20側へ流入し、次いで
油路24を通りロックアップコントロールバルブ32に戻
り、次いで油路44へ排出される。すなわち、油圧は油路
26からレリーズ室22へ供給され、次いでアプライ室20か
ら油路24へ排出される。このため、レリーズ室22の油圧
とアプライ室20の油圧とは同一となり(なお、厳密には
アプライ室20側が下流側にあるため流路損失によりアプ
ライ室20側がわずかに低い状態となる)、これによりロ
ックアップクラッチ18は解放状態となる。すなわち、ト
ルクコンバータ10は流体を介してのみ回転力を伝達する
トルクコンバータ状態となる。
実現される。すなわち、ロックアップソレノイド58はデ
ューティ比が0とされ、開口60がプランジャー62によっ
て完全に閉鎖される。このため、油路46には油路50と同
一の油圧が発生し、これがロックアップコントロールバ
ルブ32のスプール34の左端部に作用することになる。こ
のため、スプール34は図示の状態となり、油路42の油圧
が油路26を介してレリーズ室22に供給され、更にこのレ
リーズ室22の油圧はカバー28の摩擦面とフェーシング30
との間のすきまを通りアプライ室20側へ流入し、次いで
油路24を通りロックアップコントロールバルブ32に戻
り、次いで油路44へ排出される。すなわち、油圧は油路
26からレリーズ室22へ供給され、次いでアプライ室20か
ら油路24へ排出される。このため、レリーズ室22の油圧
とアプライ室20の油圧とは同一となり(なお、厳密には
アプライ室20側が下流側にあるため流路損失によりアプ
ライ室20側がわずかに低い状態となる)、これによりロ
ックアップクラッチ18は解放状態となる。すなわち、ト
ルクコンバータ10は流体を介してのみ回転力を伝達する
トルクコンバータ状態となる。
上記状態からロックアップクラッチ18をすべり状態に
制御する際には次のような動作が行われる。すなわち、
コントロールユニット64からロックアップソレノイド58
に与えられるデューティ比を次第に増大すると、このデ
ューティ比に応じて開口60から油が排出され油路46の油
圧が低下していく。このため、ロックアップコントロー
ルバルブ32のスプール34の左端部に作用する油圧が低下
し、スプール34及びプラグ38は図中左向きに移動してい
く。スプール34及びプラグ38が所定量左向きに移動する
と、油路26がわずかにドレーンポート72に連通する状態
となり、同時に油路42が油路24と連通する状態となる。
油路26の油圧は油路48を介してプラグ38の右端部にフィ
ードバックされているため、ロックアップコントロール
バルブ32は調圧状態となり、油路26の油圧は油路46から
スプール34の左端部に作用する油圧に応じて調圧される
ことになる。すなわち、この状態ではトルクコンバータ
10には油路24からアプライ室20へ油圧が供給され、アプ
ライ室20の油圧はロックアップクラッチ18とカバー28と
の間のすきまを通ってレリーズ室22に入り、油路26から
排出されることになる。この油路26の油圧が油路36の油
圧、すなわちロックアップソレノイド58のデューティ比
に反比例して調整される油圧、により制御されることに
なる。アプライ室20側の油圧よりもレリーズ室22側の油
圧が低くなるため、ロックアップクラッチ18のフェーシ
ング30はカバー28の摩擦面に対して押圧されることにな
る。このロックアップクラッチ18を押圧する力は上述の
ようにロックアップソレノイド58によって制御されるこ
とになる。
制御する際には次のような動作が行われる。すなわち、
コントロールユニット64からロックアップソレノイド58
に与えられるデューティ比を次第に増大すると、このデ
ューティ比に応じて開口60から油が排出され油路46の油
圧が低下していく。このため、ロックアップコントロー
ルバルブ32のスプール34の左端部に作用する油圧が低下
し、スプール34及びプラグ38は図中左向きに移動してい
く。スプール34及びプラグ38が所定量左向きに移動する
と、油路26がわずかにドレーンポート72に連通する状態
となり、同時に油路42が油路24と連通する状態となる。
油路26の油圧は油路48を介してプラグ38の右端部にフィ
ードバックされているため、ロックアップコントロール
バルブ32は調圧状態となり、油路26の油圧は油路46から
スプール34の左端部に作用する油圧に応じて調圧される
ことになる。すなわち、この状態ではトルクコンバータ
10には油路24からアプライ室20へ油圧が供給され、アプ
ライ室20の油圧はロックアップクラッチ18とカバー28と
の間のすきまを通ってレリーズ室22に入り、油路26から
排出されることになる。この油路26の油圧が油路36の油
圧、すなわちロックアップソレノイド58のデューティ比
に反比例して調整される油圧、により制御されることに
なる。アプライ室20側の油圧よりもレリーズ室22側の油
圧が低くなるため、ロックアップクラッチ18のフェーシ
ング30はカバー28の摩擦面に対して押圧されることにな
る。このロックアップクラッチ18を押圧する力は上述の
ようにロックアップソレノイド58によって制御されるこ
とになる。
次に、ロックアップソレノイド58のデューティ比を10
0%にすると、開口60が完全に解放される。このため、
油路46の油圧が0となり、スプール34は図中左側に完全
に切り換えられた状態となる。この状態では油路24から
アプライ室20へ油圧が供給され、ロックアップクラッチ
18が完全に締結されるため、油路26へはほとんど油が流
出しない状態なる。
0%にすると、開口60が完全に解放される。このため、
油路46の油圧が0となり、スプール34は図中左側に完全
に切り換えられた状態となる。この状態では油路24から
アプライ室20へ油圧が供給され、ロックアップクラッチ
18が完全に締結されるため、油路26へはほとんど油が流
出しない状態なる。
次に、本発明によるロックアップクラッチ18の制御に
ついて説明する。
ついて説明する。
例えば、ロックアップクラッチ18がすべり状態の変速
段からロックアップクラッチ18がすべり状態の別の変速
段への変速が行なわれる際には、第3図に示すような制
御フローに従って制御が行なわれる。すなわち、まずエ
ンジン回転速度センサー66からのエンジン回転速度信号
Ne、出力軸回転速度センサー68からの出力軸回転速度信
号No及びスロットル開度センサー70からのスロットル開
度信号の読み込みを行なう(ステップ100)。次いで変
速中かどうか判断し(ステップ102)、非変速中の場合
には現在のギア比Gを求める(ステップ104)。次い
で、出力軸回転速度No及びギア比Gからタービンランナ
ーの回転速度(Nt=G×No)を算出する(ステップ10
6)。次いで、エンジン回転速度Neと算出されたタービ
ン回転速度Ntとの差、すなわちトルクコンバータのすべ
り量R=Ne−Ntの演算を行なう(ステップ108)。次い
で、速度差Rとあらかじめ設定された目標速度差Sとの
比較を行ない(ステップ110)、RがSよりも大きい場
合にはレリーズ室22の油圧を下げるようにソレノイド58
を作動させる信号を出力し(ステップ112)、一方、R
がSよりも小さい場合にはレリーズ室22の油圧を増大す
るようにソレノイド58を作動させる信号を出力する(ス
テップ114)。一方、ステップ102で変速中の場合には、
変速開始からの時間を計測し(ステップ116)、次いで
所定のフィードバック禁止時間(これは変速に必要な時
間があらかじめ設定してある)が経過したかどうかを判
断し(ステップ118)、時間が経過している場合には変
速中フラグをクリアし(ステップ120)、ステップ104に
進む。フィードバック禁止時間が経過していない場合に
は、スロットル開度に応じてあらかじめ設定した一定の
デューティ比を出力する(ステップ122)。結局、上記
のような制御により、非変速中はロックアップクラッチ
18の速度差があらかじめ設定された値にフィードバック
制御され、ロックアップクラッチ18はすべり状態とされ
る。一方、変速中はソレノイド58が所定のデューティ比
に制御され、ロックアップクラッチ18は所定の比率のす
べり状態とされる。
段からロックアップクラッチ18がすべり状態の別の変速
段への変速が行なわれる際には、第3図に示すような制
御フローに従って制御が行なわれる。すなわち、まずエ
ンジン回転速度センサー66からのエンジン回転速度信号
Ne、出力軸回転速度センサー68からの出力軸回転速度信
号No及びスロットル開度センサー70からのスロットル開
度信号の読み込みを行なう(ステップ100)。次いで変
速中かどうか判断し(ステップ102)、非変速中の場合
には現在のギア比Gを求める(ステップ104)。次い
で、出力軸回転速度No及びギア比Gからタービンランナ
ーの回転速度(Nt=G×No)を算出する(ステップ10
6)。次いで、エンジン回転速度Neと算出されたタービ
ン回転速度Ntとの差、すなわちトルクコンバータのすべ
り量R=Ne−Ntの演算を行なう(ステップ108)。次い
で、速度差Rとあらかじめ設定された目標速度差Sとの
比較を行ない(ステップ110)、RがSよりも大きい場
合にはレリーズ室22の油圧を下げるようにソレノイド58
を作動させる信号を出力し(ステップ112)、一方、R
がSよりも小さい場合にはレリーズ室22の油圧を増大す
るようにソレノイド58を作動させる信号を出力する(ス
テップ114)。一方、ステップ102で変速中の場合には、
変速開始からの時間を計測し(ステップ116)、次いで
所定のフィードバック禁止時間(これは変速に必要な時
間があらかじめ設定してある)が経過したかどうかを判
断し(ステップ118)、時間が経過している場合には変
速中フラグをクリアし(ステップ120)、ステップ104に
進む。フィードバック禁止時間が経過していない場合に
は、スロットル開度に応じてあらかじめ設定した一定の
デューティ比を出力する(ステップ122)。結局、上記
のような制御により、非変速中はロックアップクラッチ
18の速度差があらかじめ設定された値にフィードバック
制御され、ロックアップクラッチ18はすべり状態とされ
る。一方、変速中はソレノイド58が所定のデューティ比
に制御され、ロックアップクラッチ18は所定の比率のす
べり状態とされる。
なお、上記実施例では、ステップ122で一定のデュー
ティ比を出力するようにしたが、最初のt1時間は第1デ
ューティ比D1を出力し、残りのt2時間は第2デューティ
比D2(例えば、D2>D1)を出力するようにしてもよい。
また、第4図に示す実施例のように、エンジン回転速度
の変化率の符号が変化するまでは(例えば、変速の進行
に伴なってエンジン回転速度が上昇中は)第1デューテ
ィ比D1とし、以後は(エンジン回転速度が低下を開始し
てからは)第2デューティ比D2とすることもできる(ス
テップ124〜128)。
ティ比を出力するようにしたが、最初のt1時間は第1デ
ューティ比D1を出力し、残りのt2時間は第2デューティ
比D2(例えば、D2>D1)を出力するようにしてもよい。
また、第4図に示す実施例のように、エンジン回転速度
の変化率の符号が変化するまでは(例えば、変速の進行
に伴なってエンジン回転速度が上昇中は)第1デューテ
ィ比D1とし、以後は(エンジン回転速度が低下を開始し
てからは)第2デューティ比D2とすることもできる(ス
テップ124〜128)。
(ト)発明の効果 以上説明してきたように、本発明によると、ロックア
ップクラッチのすべりのフィードバック制御を停止し
て、あらかじめ設定したデューティ比をロックアップ制
御用のソレノイドに出力するようにしたので、タービン
回転速度センサーを必要とすることなく、変速中におい
てもロックアップクラッチをすべり状態に制御すること
が可能となる。
ップクラッチのすべりのフィードバック制御を停止し
て、あらかじめ設定したデューティ比をロックアップ制
御用のソレノイドに出力するようにしたので、タービン
回転速度センサーを必要とすることなく、変速中におい
てもロックアップクラッチをすべり状態に制御すること
が可能となる。
第1図は本発明の構成要素間の関係を示す図、第2図は
本発明の実施例を示す図、第3図は制御フローを示す
図、第4図は別の制御フローを示す図である。
本発明の実施例を示す図、第3図は制御フローを示す
図、第4図は別の制御フローを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/14
Claims (3)
- 【請求項1】流体伝動装置のポンプインペラー側とター
ビンランナー側とを連結可能なロックアップクラッチの
作動状態がデューティ比制御されるソレノイドによって
制御されるロックアップクラッチの制御装置において、 エンジン回転速度を検出するエンジン回転速度センサー
と、出力軸の回転速度を検出する出力軸回転速度センサ
ーと、非変速中におけるギア比を検出するギア比検出手
段と、出力軸回転速度センサーからの信号とギア比検出
手段からの信号とに基づいてタービンランナーの回転速
度を演算するタービン回転速度演算手段と、エンジン回
転速度センサーによって検出されるエンジン回転速度と
タービン回転速度演算手段によって演算されるタービン
回転速度との差があらかじめ設定された設定値となるよ
うに非変速中の所望の場合の上記ソレノイドの作動をフ
ィードバック制御する非変速中すべり制御手段と、変速
が指令されてから所定時間は非変速中すべり制御手段の
フィードバック制御を停止させ、少なくともスロットル
開度に対応してあらかじめ設定されたデューティ比信号
をソレノイドに出力する変速中すべり制御手段と、を有
していることを特徴とするロックアップクラッチの制御
装置。 - 【請求項2】変速中すべり制御手段に設定されたデュー
ティ比は、変速が指令されてからt1時間は一定の第1デ
ューティ比であり、t1時間経過後からt2時間は一定の第
2デューティ比である請求項1記載のロックアップクラ
ッチの制御装置。 - 【請求項3】変速中すべり制御手段に設定されたデュー
ティ比は、変速が指令されてからエンジン回転速度の変
化率の符号が変わるまでは第1デューティ比であり、上
記符号が変わった後は第2デューティ比である請求項1
記載のロックアップクラッチの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7655989A JP2758921B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | ロックアップクラッチの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7655989A JP2758921B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | ロックアップクラッチの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02256962A JPH02256962A (ja) | 1990-10-17 |
JP2758921B2 true JP2758921B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=13608606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7655989A Expired - Lifetime JP2758921B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | ロックアップクラッチの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2758921B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7366601B2 (en) | 2002-11-11 | 2008-04-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Automatic transmission having torque converter with lockup clutch and method of controlling same lockup clutch |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE58907527D1 (de) * | 1988-11-17 | 1994-05-26 | Zahnradfabrik Friedrichshafen | Verfahren zur regelung einer kupplung. |
-
1989
- 1989-03-30 JP JP7655989A patent/JP2758921B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7366601B2 (en) | 2002-11-11 | 2008-04-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Automatic transmission having torque converter with lockup clutch and method of controlling same lockup clutch |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02256962A (ja) | 1990-10-17 |
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