JPH08124115A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JPH08124115A
JPH08124115A JP28430994A JP28430994A JPH08124115A JP H08124115 A JPH08124115 A JP H08124115A JP 28430994 A JP28430994 A JP 28430994A JP 28430994 A JP28430994 A JP 28430994A JP H08124115 A JPH08124115 A JP H08124115A
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JP
Japan
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thin film
magnetic head
sliding surface
coil
film magnetic
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JP28430994A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Fukuyama
博 福山
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 摺動幅加工時にコイルの切断を生じさせない
薄膜磁気ヘッドを得る。 【構成】 導電材料薄膜によるコイルパターンの中心か
ら薄膜磁気ヘッドの摺動面までの距離をL、コイルパタ
ーンの半径をr、摺動面における摺動巾をW、コイルパ
ターンの中心から加工ラインまでの距離をJ、摺動面と
加工ラインとのなす角をθとしたときに、J,L,W,
θ,rの内で、角度θを45度<θ<90度に設定する
とともに、r>W/2の関係が満足されるようにして前
記のr,Wの値を設定して、 J=Lcosθ+(W/
2)sinθ>r の関係が成立するようにLの値を設定
したり、摺動面と加工ラインとのなす角を45度にする
とともに、r>W/2の関係が満足されるようにして、
L,W,rの間に、L>√2r−W/2 の関係が成立
するようにLの値を設定して薄膜磁気ヘッドを構成す
る。それにより摺動面4とのなす角が所定の角度θで示
される加工ライン5まで切削加工が行なわれてもコイル
1が切断されることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気空隙の構成部分を磁
気テープに摺動させた状態で、高密度記録の磁気記録再
生を行う場合に使用される薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】情報信号の記録再生を磁気的に行う磁気
記録再生方式では、磁気記録媒体に対する情報信号の記
録と、磁気記録媒体からの情報信号の再生とが極めて容
易に行ない得るために、多くの技術分野における情報信
号の記録再生の手段として広く採用されていることは周
知のとおりである。磁気記録媒体に対する情報信号の高
密度記録化が強く要望されるようになったのに伴ない、
それの実現のために、例えば磁気記録再生装置の各構成
部分の機械精度を上げるとともに、磁気ヘッドとしてト
ラック巾の狭いものが用いられるようになった。そし
て、前記のように高密度記録再生に当り、極めて狭い記
録跡巾の記録跡となるように情報信号を記録したり、記
録跡から情報信号を再生したりするために用いられる磁
気ヘッドとしては、薄膜磁気ヘッドとして知られている
構成形態のものが、例えば固定ディスク駆動装置(HD
D)における浮上型の磁気ヘッドとして従来から実用さ
れて来ている。
【0003】ところで、VTRについても、記録再生画
像の高品位化、高密度記録再生の実現、等の諸要望を満
たすことができる高性能な磁気ヘッドが求められるよう
になり、高密度記録再生特性、高周波特性、等において
優れている薄膜磁気ヘッドをVTR用の磁気ヘッドとし
て用いることが考えられるようになった。しかしなが
ら、VTR用の磁気ヘッドは、前記した固定ディスク駆
動装置(HDD)における浮上型の磁気ヘッドとして実
用されている薄膜磁気ヘッドとは異なり、磁気空隙の構
成部分を磁気テープに摺動させた状態で、記録再生動作
を行なっているために、磁気テープと接触状態にされる
薄膜磁気ヘッドの摺動面の摩耗によって磁気空隙が消失
する状態になるまでの磁気空隙の深さ寸法(所定の寿命
寸法)を考慮して、磁気空隙の深さを設定することが必
要とされる。
【0004】また、VTR用の磁気ヘッドでは、磁気テ
ープと磁気ヘッドとの当りを良好にして、スペーシング
損失の発生を無くするとともに、磁気テープの走行特性
を安定化するために、摺動巾を適切に設定することが必
要とされる。さらに、VTR用の磁気ヘッドは回転磁気
ヘッドとして構成されるが、VTRの固定部分に設けら
れている電気回路と、回転磁気ヘッドとの間の信号路中
に設けられている回転トランスを介しての低周波帯域の
信号の伝送特性を良好にするため、及びヘッドインピー
ダンスノイズの低減等のために、薄膜磁気ヘッドの巻線
の直流抵抗を低くすることが必要とされる。さらにま
た、VTR用の磁気ヘッドでは高周波域までの信号を取
扱うために、巻線部分のインダクタンス値を小さくして
自己共振周波数が高くなるようにすることが必要であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したV
TR用の磁気ヘッドのように、磁気空隙の構成部分を磁
気テープに摺動させた状態で、記録再生動作を行なう薄
膜磁気ヘッドが、水平型の薄膜磁気ヘッドとして構成さ
れる場合には、周知のように、例えば非磁性体材料製の
基板上に、下部コア、非磁性材料の絶縁薄膜、導電材料
の薄膜によるコイルパターン、非磁性材料の絶縁薄膜、
上部コア、等を順次に積層して作られる。前記のような
構成態様の薄膜磁気ヘッドにおいて導電材料の薄膜によ
るコイルパターンで構成されるコイルは、バルクヘッド
で用いられている線材を巻回して構成したコイルに比べ
て、一般に、断面積が大幅に小さく、また抵抗値が高い
ものになる。前記の水平型の薄膜磁気ヘッドにおいて、
導電材料の薄膜によるコイルパターンで構成されるコイ
ルは、下部コアと上部コアとの連結部を中心にして、渦
巻状のコイルパターンによって形成されるが、前記のコ
イルを低抵抗化するためには、例えば、コイルが巻回さ
れるべき空間を大きくして、コイルの断面積を大きくす
ればよい。
【0006】しかしながら、前記したコイルパターンが
形成されるべき空間の大きさは、薄膜磁気ヘッドの各種
性能との兼ね合いで制限されるために、例えば薄膜磁気
ヘッドにおけるフロントギャップとバックギャップとの
間におけるコイルの巻回幅を大きくすると、コイル抵抗
は小さくなるが磁路長が長くなってヘッド効率の低下が
生じ、また、前記とは逆に、コイルの巻回幅を小さくす
ると、ヘッド効率は向上するが、コイルの抵抗が大きく
なる、というように、コイルの低抵抗化が単純に達成さ
れる訳ではない。それで、従来から水平型の薄膜磁気ヘ
ッドにおいては、例えば図3に例示されているように、
下部コアと上部コアとの連結部2(バックコア2)を中
心にして導電材料の薄膜によるコイルパターンで構成さ
れるコイル1を低抵抗化するために、コイル1が巻回さ
れるべき空間を大きく設定して、コイル1の断面積を大
きくし、またコイル1のコイル幅を図3に示されている
ように内周部から外周部に向かって広くするような手段
を施して、コイル1の外周部がフロントコア3の近くに
位置するようなコイルパターンを示すようなものとして
形成されていた。
【0007】ところで、VTR用の磁気ヘッドのよう
に、磁気空隙の構成部分を磁気テープに摺動させた状態
で、記録再生動作を行なう薄膜磁気ヘッドでは、磁気テ
ープと接触状態にされる薄膜磁気ヘッドの摺動面4(図
3参照)の摩耗による所定の寿命寸法を考慮して、磁気
空隙の深さを設定したり、磁気テープと磁気ヘッドとの
当りを良好にして、スペーシング損失の発生を無くする
とともに、磁気テープの走行特性を安定化するために、
摺動巾W(図3参照)を適切に設定したりすることが必
要とされる他に、所定の寿命寸法に達するまでに摺動面
が摩耗して行くまでの間に、磁気テープと磁気ヘッドと
の当りが良好に保持されるように、前記の摺動巾Wの寸
法が大巾に変化しないようにされるように、例えばブレ
ードを用いて薄膜磁気ヘッドに対し、図3中に摺動面4
とのなす角が角度θで示すような加工ライン5,6まで
切削加工が行なわれる。
【0008】そして、図3中に示されている摺動面4と
のなす角θの値は、周知のように、なるべく90度に近
い角度に設定された方が、所定の寿命寸法に達するまで
に摺動面が摩耗して行く間に、磁気テープと磁気ヘッド
との当りの状態が同一の良好な状態に保持される点では
好ましいが、摺動面の摩耗の速度が早いために所定の寿
命寸法に達するまでの動作時間が短くなる。それで、所
定の寿命寸法に達するまで摺動面が摩耗して行く間に、
磁気テープと磁気ヘッドとの当りの状態が同一の状態に
保持されてはいない状態であるにしても、前記の所定の
寿命寸法に達するまでに摺動面が摩耗して行く間で、良
好な記録再生動作が行なわれ得るような磁気テープと磁
気ヘッドとの当りの状態に保持される範囲となるよう
に、前記した図3中に示す摺動面4とのなす角θの値が
設定されるようにする。ところが前記した従来の薄膜磁
気ヘッドのように、コイル1の外周部がフロントコア3
の近くに位置するようなコイルパターンを示すようなも
のとして形成されていた場合には、所定の摺動巾Wの摺
動面4を形成させるために、前記のようにブレードを用
いて薄膜磁気ヘッドに対して摺動面4とのなす角が角度
θで示される加工ライン5,6まで切削加工が行なわれ
る場合に、前記の加工時にコイル1が切断されることも
起きることが問題になり、それの改善策が求められた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、非磁性体材料
製の基板上に、下部コア、非磁性材料の絶縁薄膜、導電
材料の薄膜によるコイルパターン、非磁性材料の絶縁薄
膜、上部コア、等を順次に積層して構成させる薄膜磁気
ヘッドにおいて、導電材料の薄膜によるコイルパターン
の中心から薄膜磁気ヘッドの摺動面までの距離をL、前
記したコイルパターンの半径をr、前記した摺動面にお
ける摺動巾をW、前記したコイルパターンの中心から加
工ラインまでの距離をJ、前記した摺動面と加工ライン
とのなす角をθとしたときに、前記したJ,L,W,
θ,rの内で、前記の角度θを45度<θ<90度に設
定するとともに、r>W/2の関係が満足されるように
して前記のr,Wの値を設定し、次式 J=Lcosθ+(W/2)sinθ>r の関係が成立するように、前記のLの値を設定してなる
薄膜磁気ヘッド、及び、前記した薄膜磁気ヘッドにおい
て、摺動面と加工ラインとのなす角を45度にするとと
もに、r>W/2の関係が満足されるようにして、前記
したL,W,rの間に、次式 L>r√2−W/2 の関係が成立するようにして前記のLの値を設定してな
る薄膜磁気ヘッドを提供する。
【0010】
【作用】導電材料の薄膜によるコイルパターンの中心か
ら薄膜磁気ヘッドの摺動面までの距離をL、前記したコ
イルパターンの半径をr、前記した摺動面における摺動
巾をW、前記したコイルパターンの中心から加工ライン
までの距離をJ、前記した摺動面と加工ラインとのなす
角をθとしたときに、前記したJ,L,W,θ,rの内
で、前記の角度θを45度<θ<90度に設定するとと
もに、r>W/2の関係が満足されるようにして、前記
のr,Wの値を設定し、次式 J=Lcosθ+(W/2)sinθ>r の関係が成立するように、前記のLの値を設定すること
により、摺動面と加工ラインとのなす角がθとなるよう
な切削加工を行なっても、コイルの切断を生じさせるこ
とがない。
【0011】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の薄膜磁気
ヘッドの具体的な内容を詳細に説明する。図1は本発明
の薄膜磁気ヘッドの概略構成を示す平面図(透視平面
図)、図2は本発明の薄膜磁気ヘッドの構成原理を説明
するための図である。図1において7は基板であり、前
記の基板7としては耐摩耗性を有する非磁性体材料製の
基板、例えばAl2O3TiCの基板、あるいはCaTi
O3の基板等が使用することができる。前記した非磁性
体材料製の基板7上には、通常の水平型の薄膜磁気ヘッ
ドと同様に、下部コア(下部磁性層)、非磁性材料の絶
縁薄膜、導電材料の薄膜によるコイルパターン、非磁性
材料の絶縁薄膜、中間コア、上部コア(上部磁性層)、
等が周知の成膜技術の適用によって順次に積層されるこ
とにより、図1に平面図として示されているような薄膜
磁気ヘッドが作られる。
【0012】図1において、仮想線(2点鎖線)で示し
ている部分8は、上部コア及び下部コアの輪郭を示して
おり、前記の上部コア及び下部コアの前端部には、例え
ば2酸化シリコンの薄膜を介在させて形成される所定の
磁気空隙長と、中間コアを用いて所定の磁気空隙の深さ
を有する磁気空隙部が構成されているフロントコア3が
設けられている。また、前記の上部コア及び下部コアの
後端部には、前記した上部コア及び下部コアを磁気的に
接続する中間コアにより、バックコア2が構成されてい
て、前記のバックコア2の周囲に渦巻状のコイルパター
ンによるコイル1が形成されている。渦巻状のコイルパ
ターンによるコイル1のコイル幅は、内周の部分から外
周の部分にかけて次第に大きくされる。
【0013】前記したコイル1は、上部コア、下部コ
ア、中間コアによるバックコア2などに対して、電気的
に絶縁された状態に構成されているものであり、例えば
下部コア上に被覆させた2酸化シリコン膜に形成した渦
巻状の溝に、良好な導電体材料(例えば銅)を埋め込ん
で構成させる。前記のコイル1は上部コアや中間コアと
の間も絶縁膜によって電気的に絶縁されること、及びコ
イル1の両端部には外部回路との間の接続部が設けられ
ること等は、通常の薄膜磁気ヘッドの場合と同じであ
る。図1において7a,7bは、薄膜磁気ヘッドの前端
部の摺動面4に、所定の摺動幅Wを構成させるために切
削加工を施したことにより除去された部分の輪郭を示し
ている。また、5,6は薄膜磁気ヘッドの前端部の摺動
面4に、所定の摺動幅Wを構成させるための切削加工を
施して形成された加工ラインである。前記の加工ライン
5,6は、摺動面4とのなす角が角度θとされている。
前記の加工ライン5,6までの切削作業は、例えば刃先
の角度がθであるようなブレードを用いることにより容
易に行なうことができる。
【0014】さて、本発明の薄膜磁気ヘッドは、前記の
ように薄膜磁気ヘッドの前端部の摺動面4に、所定の摺
動幅Wを構成させるために切削加工を施す際において
も、コイル1が切断されることがないように、下部コア
と上部コアとの連結部2(バックコア2)を中心にして
導電材料の薄膜によるコイルパターンで構成されるコイ
ル1の半径rを、薄膜磁気ヘッドにおけるコイルパター
ンの中心から薄膜磁気ヘッドの摺動面4までの距離を
L、前記した摺動面4における摺動巾をW、前記したコ
イルパターンの中心から加工ライン5までの距離をJ、
前記した摺動面4と加工ライン5(6)とのなす角をθ
としたときに、前記したJ,L,W,θ,rの内で、前
記の角度θを45度<θ<90度に設定するとともに、
r>W/2の関係が満足されるようにして前記のr,W
の値を設定し、次式 J=Lcosθ+(W/2)sinθ>r の関係が成立するようにLを設定したり、前記した薄膜
磁気ヘッドにおいて、摺動面と加工ラインとのなす角を
45度にするとともに、r>W/2の関係が満足される
ようにして、前記したL,W,rの間に、次式 L>r√2−W/2 の関係が成立するように前記のLの値を設定して構成し
たものであるが、前記のような値にLを設定する理由を
図2を参照して説明すると次のとおりである。
【0015】図2において、4は薄膜磁気ヘッドの摺動
面であり、また、1は前記した薄膜磁気ヘッドの摺動面
4の中点位置aから距離Lの位置を中心Oとして形成さ
れるコイル(渦巻状のコイルパターンのコイル)であ
り、前記のコイル1の半径(コイルパターンの最外周の
コイルの半径)はrである。5は前記した薄膜磁気ヘッ
ドの摺動面4に対して角度がθであるような加工線であ
り、図2中における点dとfとを結ぶ直線は摺動面4の
延長線を示している。そして、図2には加工線5がコイ
ル1の最外周に接している状態、すなわちコイル1の半
径rと、コイルパターンの中心Oから加工ライン5まで
の距離Jとが等しい状態(J=rの状態)、すなわち、
設定できる最大値の半径rを有するコイル1が用いられ
ている場合が例示されている。
【0016】図2において点eと点dとを結ぶ直線は、
コイルパターンの中心Oから加工ライン5への垂直線O
cに平行であり、また、薄膜磁気ヘッドの摺動面4の中
点位置aから、前記した直線Ocへの垂線abと、前記
した加工ライン5とは平行であるから、図中に示されて
いる三角形daeの角daeと、直角三角形aObにお
ける角aObとは、ともにθとなる。それで図2におい
て、薄膜磁気ヘッドにおけるコイルパターンの中心Oか
ら薄膜磁気ヘッドの摺動面4までの距離Lと、前記した
摺動面4における摺動巾Wとを用いて、前記したコイル
パターンの中心から加工ライン5までの距離Jは、 J=Lcosθ+(W/2)sinθ …(1)として求め
られる。そして、薄膜磁気ヘッドの摺動面4から距離L
の位置にコイルパターンの中心Oが位置するようにして
設けられる半径がrのコイル1は、前記の(1)式で示
されるJの値がコイル1の半径rよりも大きくなるよう
に、前記したLの値が設定された場合には、薄膜磁気ヘ
ッドの前端部の摺動面4に所定の摺動巾Wの摺動面4を
形成させるために、ブレードを用いて薄膜磁気ヘッドに
対し、摺動面4とのなす角が所定の角度θで示される加
工ライン5,6まで切削加工が行なわれても、前記の加
工時にコイル1を切断させることはない。
【0017】既述もしたように、磁気空隙の構成部分を
磁気テープに摺動させた状態で、記録再生動作を行なう
薄膜磁気ヘッドでは、所定の寿命寸法に達するまでに摺
動面が摩耗して行くまでの間に、磁気テープと磁気ヘッ
ドとの当りが良好に保持された状態で、前記の摺動巾W
の寸法が大巾に変化しないようにされなければならない
が、そのために薄膜磁気ヘッドにおける摺動面4と加工
線5とのなす角θは、45度よりも大きくすることが望
ましい。今、前記した薄膜磁気ヘッドにおける摺動面4
と加工線5とのなす角θを、45度にした場合には、前
記の(1)式中の角度θに45度を代入して、次の
(2)式が得られる。 J=(L/√2)+W/2√2 …(2) そして、前記の(2)式を変形すると、 L>r√2−
W/2 …(3)が得られる。そして、この場合には薄
膜磁気ヘッドの摺動面4から距離Lの位置にコイルパタ
ーンの中心Oが位置するようにして設けられる半径がr
のコイル1は、前記の(2)式で示されるJの値がコイ
ル1の半径rよりも大きくなるように、前記したLの値
が設定された場合には、薄膜磁気ヘッドの前端部の摺動
面4に所定の摺動巾Wの摺動面4を形成させるために、
ブレードを用いて薄膜磁気ヘッドに対し、摺動面4との
なす角が所定の角度θで示される加工ライン5,6まで
切削加工が行なわれても、前記の加工時にコイル1を切
断させることはない。
【0018】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように本発明の薄膜磁気ヘッドでは、導電材料の薄膜
によるコイルパターンの中心から薄膜磁気ヘッドの摺動
面までの距離をL、前記したコイルパターンの半径を
r、前記した摺動面における摺動巾をW、前記したコイ
ルパターンの中心から加工ラインまでの距離をJ、前記
した摺動面と加工ラインとのなす角をθとしたときに、
前記したJ,L,W,θ,rの内で、前記の角度θを4
5度<θ<90度に設定するとともに、r>W/2の関
係が満足されるようにして前記のr,Wの値を設定し
て、J=Lcosθ+(W/2)sinθ>r の関係が
成立するように前記のLの値を設定したり、摺動面と加
工ラインとのなす角を45度にするとともに、r>W/
2の関係が満足されるようにして、前記したL,W,r
の間に、次式L>r√2−W/2 の関係が成立する
ように前記のLの値を設定して薄膜磁気ヘッドを構成し
たものであるから、薄膜磁気ヘッドに対して、摺動面4
とのなす角が所定の角度θで示される加工ライン5,6
まで切削加工が行なわれても、前記の加工時にコイル1
が切断されることがなく、本発明によれば既述した従来
の問題点は良好に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッドの概略構成を示す平面
図(透視平面図)である。
【図2】本発明の薄膜磁気ヘッドの構成原理を説明する
ための図である。
【図3】従来の水平型の薄膜磁気ヘッドの概略構成を示
す平面図(透視平面図)である。
【符号の説明】
1…コイル、2…下部コアと上部コアとの連結部(バッ
クコア)、3…フロントコア、4…薄膜磁気ヘッドの摺
動面、5,6…加工ライン、7…基板、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性体材料製の基板上に、下部コア、
    非磁性材料の絶縁薄膜、導電材料の薄膜によるコイルパ
    ターン、非磁性材料の絶縁薄膜、上部コア、等を順次に
    積層して構成させる薄膜磁気ヘッドにおいて、導電材料
    の薄膜によるコイルパターンの中心から薄膜磁気ヘッド
    の摺動面までの距離をL、前記したコイルパターンの半
    径をr、前記した摺動面における摺動巾をW、前記した
    コイルパターンの中心から加工ラインまでの距離をJ、
    前記した摺動面と加工ラインとのなす角をθとしたとき
    に、前記したJ,L,W,θ,rの内で、前記の角度θ
    を45度<θ<90度に設定するとともに、r>W/2
    の関係が満足されるようにして前記のr,Wの値を設定
    し、次式 J=Lcosθ+(W/2)sinθ>r の関係が成立するように、前記のLの値を設定してなる
    薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 非磁性体材料製の基板上に、下部コア、
    非磁性材料の絶縁薄膜、導電材料の薄膜によるコイルパ
    ターン、非磁性材料の絶縁薄膜、上部コア、等を順次に
    積層して構成させる薄膜磁気ヘッドにおいて、導電材料
    の薄膜によるコイルパターンの中心から薄膜磁気ヘッド
    の摺動面までの距離をL、前記したコイルパターンの半
    径をr、前記した摺動面における摺動巾をW、摺動面と
    加工ラインとのなす角を45度にするとともに、r>W
    /2の関係が満足されるようにして、前記したL,W,
    rの間に、次式 L>r√2−W/2 の関係が成立するように前記のLの値を設定してなる薄
    膜磁気ヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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