JPH08123055A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH08123055A
JPH08123055A JP22491795A JP22491795A JPH08123055A JP H08123055 A JPH08123055 A JP H08123055A JP 22491795 A JP22491795 A JP 22491795A JP 22491795 A JP22491795 A JP 22491795A JP H08123055 A JPH08123055 A JP H08123055A
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JP
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Application number
JP22491795A
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English (en)
Inventor
Sumitaka Nogami
純孝 野上
Michihiro Kitazawa
通宏 北沢
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電気特性に優れ、かつ、長期間の繰り返し使用
においても特性安定正の大幅に向上した有機系の電子写
真感光体を提供する。 【構成】感光層を構成する正孔電荷移動剤を含んでなる
層に、特定のヒドロベンゾイン化合物から選ばれる少な
くとも一種と、他の特定のヒンダードフェノール類,あ
るいは特定のキノン類,あるいは特定のハイドロキノン
類から選ばれる少なくとも一種とを組み合わせて添加す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真感光体に関
し、詳しくは繰り返し使用時の電気特性の安定性および
耐久性に優れた電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体の光導電性物質として
は、従来、セレン,硫化カドミウム,酸化亜鉛などの無
機光導電性物質、あるいはポリビニルカルバゾールなど
の有機光導電性物質が使用されている。構成としては、
導電性基体上にこれらの光導電性物質を含む単層の感光
層を設けた,いわゆる単層型の感光体も使用されている
が、近年、光導電体としての機能を光を受容して電荷キ
ャリアを発生する機能と発生した電荷キャリアを移動さ
せる機能とに分け、光を受容して電荷キャリアを発生す
る機能を有する電荷発生物質を含んでなる電荷発生層と
電荷キャリアを移動させる機能を有する電荷移動物質を
含んでなる電荷移動層を積層した感光層を設けた機能分
離積層型感光体が開発され、実用化されている。
【0003】有機系の光導電性物質は、物質が多様で要
求に応じて種々の物質を選択使用できる,感光体製造に
おいても皮膜形成が容易である,皮膜が可とう性を有す
る,経済性の面でも有利である,など多くの利点を有し
ているために、研究,開発が進められ、これらの材料を
用いた有機系の感光体が実用化されている。例えば、米
国特許第3484237号明細書に示されているような
ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノンとの組み
合わせにより電荷移動錯体を形成して単層の感光層を設
けた感光体、特公昭48−25658号公報に示されて
いるような染料増感型感光層を設けた感光体、特開昭4
7−30328号公報,特開昭47−18545号公報
に示されているホール移動剤あるいは電子移動剤中に顔
料を分散した単層型感光層を設けた感光体、特開昭49
−105537号公報に示されているような電荷発生層
と電荷移動層を主たる層として積層した機能分離積層型
の感光層を設けた感光体などが知られている。なかで
も、機能分離積層型の感光体は、各層をその機能に最適
な材料で形成して組み合わせることにより、高感度で特
性の優れた感光体を得る可能性が高く、精力的に開発が
進められている。
【0004】ところで、電子写真装置においては、画像
を得るために、通常、感光体に対してコロナ帯電,画像
露光,現像,転写,クリーニングなどの工程が繰り返し
行われるが、感光体はその間安定な特性を示すことが要
求される。しかしながら、有機系の感光体は、このよう
な繰り返し使用における特性の安定性,耐久性の点でま
だ十分満足できるものが得られていない。すなわち、繰
り返し使用していると表面電位の低下(帯電性の劣化)
が起こり、画質では画像濃度低下という現象をもたら
し、使用に耐えられなくなる。
【0005】これらの劣化の原因については明らかでは
なく、種々の要因が考えられるが、現在、主として以下
のように考えられている。すなわち、コロナ放電ではオ
ゾン,NOX などの活性なガスが発生することが知られ
ており、画像形成に際して感光体は常にコロナ放電の雰
囲気にさらされているので、感光体はこれらのガスの影
響を受けて劣化が進行すると考えられている。
【0006】電子写真装置では、これらのガスの影響を
避けるためにコロナチャージャー近辺の排気を行う手段
が採られているが、これらのガスを完全に取り除くこと
は困難である。特に、前述の機能分離積層型の感光体は
薄膜の電荷発生層を保護するために電荷発生層の上に電
荷移動層を設ける構成を採ることが多いが、現在利用さ
れている有機電荷移動剤では通常電荷キャリアとしてホ
ールが移動するものであり、前述の構成の感光体は負帯
電で使用されることになるが、負のコロナ放電の場合、
上述のイオン,NOX などの活性なガスの発生が非常に
多いために上述の劣化がより深刻な問題となる。
【0007】このような問題を防止する方法として、感
光層中に各種の酸化防止剤を添加する方法が知られてい
る。例えば、特開昭57−122444号公報ではヒン
ダードフェノール類が提案されており、特開昭61−1
43763号公報では大量のヒンダードフェノール類の
添加が提案されており、さらに、特開昭62−1051
51号公報では特定された構造を有するヒンダードフェ
ノール類が提案されている。また、フェノール類以外に
もヒンダードアミンを用いる例として、特公平6−27
693号公報,特公平6−27694号公報ではヒンダ
ードアミンと特定された電子受容性化合物が提案されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のような酸化防止
剤を用いることにより、オゾンやNOX などのガスによ
る感光体の劣化をある程度防止することができるが、最
近の感光体の長寿命化の市場の要望に対応するためには
さらに防止効果を高めることが要求される。この発明
は、上述の要望に答えるべくなされたものであって、感
光層の正孔電荷移動剤を含む層に特定の化合物を添加す
ることにより、電気特性に優れ、かつ、長期間の繰り返
し使用においても特性安定性の大幅に向上した感光体を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、この発明
によれば、導電性基体上に設けられた感光層の正孔電荷
移動剤を含んでなる層に、下記式(A1 )で示されるヒ
ドロベンゾイン化合物,あるいは下記式(A2 )で示さ
れるヒドロベンゾイン化合物(以上、まとめてA群化合
物と称する)から選ばれる少なくとも一種と、下記式
(B1 )で示されるヒンダードフェノール類,あるいは
下記式群(B2 )で示されるキノン類の群,あるいは下
記式(B3 )で示されるハイドロキノン類(以上、まと
めてB群化合物と称する)から選ばれる少なくとも一種
とを組み合わせて含ませることによって解決される。
【0010】すなわち、前記正孔電荷移動剤を含む層
に、下記式(A1 )で示されるヒドロベンゾイン化合物
から選ばれる少なくとも一種と、下記式(B1 )で示さ
れるヒンダードフェノール類から選ばれる少なくとも一
種とを組み合わせて含ませることによって解決される。
また、前記正孔電荷移動剤を含む層に、下記式(A1
で示されるヒドロベンゾイン化合物から選ばれる少なく
とも一種と、下記式群(B2 )で示されるキノン類の群
から選ばれる少なくとも一種とを組み合わせて含ませる
ことによって解決される。
【0011】さらにまた、前記正孔電荷移動剤を含む層
に、下記式(A1 )で示されるヒドロベンゾイン化合物
から選ばれる少なくとも一種と、下記式(B3 )で示さ
れるハイドロキノン類から選ばれる少なくとも一種とを
組み合わせて含ませることによって解決される。さらに
また、前記正孔電荷移動剤を含む層に、下記式(A2
で示されるヒドロベンゾイン化合物から選ばれる少なく
とも一種と、下記式(B1 )で示されるヒンダードフェ
ノール類から選ばれる少なくとも一種とを組み合わせて
含ませることによって解決される。
【0012】さらにまた、前記正孔電荷移動剤を含む層
に、下記式(A2 )で示されるヒドロベンゾイン化合物
から選ばれる少なくとも一種と、下記式群(B2 )で示
されるキノン類の群から選ばれる少なくとも一種とを組
み合わせて含ませることによって解決される。さらにま
た、前記正孔電荷移動剤を含む層に、下記式(A2 )で
示されるヒドロベンゾイン化合物から選ばれる少なくと
も一種と、下記式(B3 )で示されるハイドロキノン類
から選ばれる少なくとも一種とを組み合わせて含ませる
ことによって解決される。
【0013】
【化3】
【0014】〔式(A1 )および(A2 )中、Rおよび
R’は、互いに異なるか等しい水素原子,ハロゲン原
子,シアノ基,ニトロ基,置換基を有してもよいアルキ
ル基,置換基を有してもよいアルコキシ基,置換基を有
してもよいアリール基,置換基を有してもよいアラルキ
ル基,のうちのいずれかを表す。〕
【0015】
【化4】
【0016】〔式(B1 ),式群(B2 )および式(B
3 )中、R1 〜R29は、互いに異なるか等しい水素原
子,ハロゲン原子,置換または無置換のアルケニル基,
置換または無置換のアリール基,置換または無置換のシ
クロアルキル基,置換または無置換のアルコキシ基,置
換または無置換のアリーロキシ基,アルキルチオ基,ア
リールチオ基,アルキルアミノ基,アリールアミノ基,
アシル基,アルキルアシルアミノ基,アリールアシルア
ミノ基,アルキルカルバモイル基,アリールカルバモイ
ル基,アルキルスルホンアミド基,アリールスルホンア
ミド基,アルキルスルファモイル基,アリールスルファ
モイル基,アルキルスルホニル基,アリールスルホニル
基,アルキルオキシカルボニル基,アリールオキシカル
ボニル基,アルキルアシルオキシ基,アリールアシルオ
キシ基,シリル基,複素環基のうちのいずれかを表
す。〕 この発明の導電性基体としては、アルミニウム,銅,亜
鉛,ニッケル,鉄などの金属,またはこれらの合金から
なるドラムやシート、紙,プラスチック,ガラスなどか
らなるドラムやシートの表面に導電性のシートをラミネ
ートしたり,金属を蒸着したり,導電性塗料を塗布した
りして導電性を賦与したものなどが使用でき、これらの
表面には、必要に応じて、さらに酸化処理,薬品処理,
オゾン処理,紫外線処理,プラズマ処理などを行っても
よい。
【0017】これらの基体の表面には、必要に応じて、
可溶性ポリアミド,カゼイン,ポリビニルアルコール,
ウレタンなどの下引き層を設けてもよい。この導電性基
体上に、顔料,正孔電荷移動剤を含む単層型の感光層、
または、主として顔料を含んでなる電荷発生層と主とし
て正孔電荷移動剤を含んでなる電荷移動層を主たる層と
して積層した機能分離積層型の感光層が形成されて感光
体とされる。なかでも、機能分離積層型の感光体は、各
層をその機能に最適な材料で形成して組み合わせること
により特性の優れた感光体が得られる可能性が高く、好
適である。
【0018】電荷発生層は、フタロシアニン系顔料,ア
ゾ顔料,アントアントロン顔料,ペリレン顔料,ペリノ
ン顔料,スクアリリウム顔料,チアピリリウム顔料,キ
ナクリドン顔料などを、ポリビニルブチラール,塩ビ系
共重合体,アクリル樹脂,ポリエステル,ポリカーボネ
ートなどのバインダー樹脂とともに有機溶剤に分散,溶
解し、この分散液を導電性基体上に塗布して形成する。
電荷発生層の膜厚は0.1μm〜2μmが好適である。
【0019】電荷移動層は、エナミン系化合物,スチリ
ル系化合物,ヒドラゾン系化合物,アミン化合物などの
正孔電荷移動剤をこれと相溶性のある樹脂,例えばポリ
エステル,ポリカーボネート,ポリメタクリル酸エステ
ル,ポリスチレンなどとともに溶液とし、さらにこの発
明に係わる特定の化合物を添加して調製した塗液を電荷
発生層上に塗布して形成する。電荷移動層の膜厚は10
μm〜40μmとされる。
【0020】電荷発生層と電荷移動層の積層順序は逆で
もよい。電荷発生層の上に電荷移動層が積層された構成
の感光体は負帯電で使用されるが、電荷移動層上に電荷
発生層が積層された構成の感光体は正帯電で使用され
る。この発明において用いられるA群化合物のうち、前
記式(A1 )で示されるヒドロベンゾイン化合物の具体
例としては下記構造式の化合物が挙げられる。
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】また、前記式(A2 )で示されるヒドロベ
ンゾイン化合物の具体例としては下記構造式の化合物が
挙げられる。
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】また、B群化合物のうち、前記式(B1
で示されるヒンダードフェノール類としては、例えば、
特開平1−118137号公報に詳しく説明されている
ようなフェノール性水酸基のオルソ位に嵩高の原子団が
存在するフェノール系構造単位を有する化合物が挙げら
れ、嵩高の原子団としては分岐状アルキル基が挙げられ
る。具体的な化合物としては次のものが挙げられる。
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】
【化13】
【0032】
【化14】
【0033】
【化15】
【0034】
【化16】
【0035】
【化17】
【0036】また、前記式群(B2 )で示されるキノン
類,ジフェノキノン類,スチルベンキノン類の化合物の
具体例としては、次の化合物が挙げられる。
【0037】
【化18】
【0038】
【化19】
【0039】
【化20】
【0040】また、前記式(B3 )で示されるハイドロ
キノン類の化合物の具体例としては、次の化合物が挙げ
られる。
【0041】
【化21】
【0042】
【作用】上述のような特定のA群化合物から選ばれた少
なくとも一種と、特定のB群化合物の中から選ばれた少
なくとも一種とを組み合わせて感光層の正孔電荷移動剤
を含む層に添加することにより、感光層の劣化を防止す
ることができ、感光体の安定性を大幅に向上させること
ができる。
【0043】A群化合物とB群化合物とを組み合わせた
添加物の感光層への添加量は各々0.1重量%〜20重
量%の範囲内が好ましい。
【0044】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する
が、この発明がこれらの実施例により制限されないこと
は言うまでもない。 実施例1−1 外径60mm,長さ348mm,厚さ1mmのアルミニ
ウム円筒の外表面に溶剤可溶性ポリアミド(東レ(株)
製;CM−8000)10重量部をメタノール60重量
部,ブタノール40重量部の混合溶媒に溶解した塗液を
浸漬塗布して膜厚1μmの下引き層を設けた。
【0045】次に、ポリビニルブチラール(積水化学工
業(株)製;エスレックスBM−2)5重量部,シクロ
ヘキサノン400重量部,下記構造式(I)で示される
アゾ顔料5重量部を直径1mmのガラスビーズ600重
量部とともにサンドミル中で3時間分散処理を行い、電
荷発生層用塗液を調製した。
【0046】
【化22】
【0047】この塗液を下引き層の上に浸漬塗布し、乾
燥厚み0.2μmの電荷発生層を形成した。次に、下記
構造式(II)で示される電荷移動剤10重量部,ポリ
カーボネートZ(帝人化成(株)製;Z−500)10
重量部,(A1 −1)で示される化合物0.5重量部,
(B1 −1)で示される化合物0.5重量部をジクロル
メタン100重量部に溶解し、電荷移動層用塗液を調製
した。
【0048】
【化23】
【0049】この塗液を電荷発生層上に浸漬塗布し、乾
燥厚み20μmの電荷移動層を形成して感光体を作製し
た。 比較例1−1 実施例1−1において、電荷移動層用塗液に(A1
1)で示される化合物および(B1 −1)で示される化
合物を添加しなかったこと以外は、実施例1−1と同様
にして感光体を作製した。
【0050】実施例1−2〜実施例1−10および比較
例1−2〜比較例1−10 実施例1−1において、電荷移動層用塗液にに添加する
1 群化合物およびB 1 群化合物を下記表1に示すよう
な組み合わせにそれぞれ変えたこと以外は、実施例1−
1と同様にして実施例1−2〜実施例1−10および比
較例1−2〜比較例1−10の各感光体を作製した。
【0051】これらの各感光体について感光体評価機に
より特性を評価した。感光体を回転させながらコロトロ
ンで感光体表面を−800Vに帯電する。その後暗所に
5秒間放置し、5秒間の暗減衰保持率VK5(%)を求め
る。続いて、照度2luxの650nm以上の波長をカ
ットしたハロゲンランプ光を照射し、帯電位が−400
Vに減衰するまでの時間を測定し、その露光量をもって
感度E1/2 (lux・sec)とする。このような測定
を、初期および感光体を100ppmのオゾン雰囲気中
に12時間放置後とに行い、オゾンに曝されることによ
る特性変動を調べた。その結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1に見られるように、A1 群化合物のヒ
ドロベンゾイン化合物とB1 群化合物のヒンダードフェ
ノール類を組み合わせて電荷移動層に添加した実施例の
各感光体は、オゾンに曝されることによる特性変動が比
較例の各感光体に比して少なく、これらの化合物を組み
合わせて電荷移動層に添加することにより感光層の劣化
が防止できることは明らかである。
【0054】実施例2−1〜実施例2−6および比較例
2−1〜比較例2−9 実施例1−1において、電荷移動層に添加する化合物
を、表2に示すように変えたこと以外は、実施例1−1
と同様にして実施例2−1〜実施例2−6および比較例
2−1〜比較例2−9の各感光体を作製した。これらの
各感光体の特性を前述の実施例1−1の感光体などの場
合と同様にして評価した。その結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】表2に見られるように、A1 群化合物のヒ
ドロベンゾイン化合物とB2 群化合物のキノン類を組み
合わせて電荷移動層に添加した実施例の各感光体は、実
施例1の場合と同様に、オゾンに曝されることによる特
性変動が比較例の各感光体に比して少なく、これらの化
合物を組み合わせて電荷移動層に添加することにより感
光層の劣化が防止できることは明らかである。
【0057】実施例3−1〜実施例3−10および比較
例3−1〜比較例3−10 実施例1−1において、電荷移動層に添加する化合物
を、表3に示すように変えたこと以外は、実施例1−1
と同様にして実施例3−1〜実施例3−10および比較
例3−1〜比較例3−10の各感光体を作製した。これ
らの各感光体の特性を前述の実施例1−1の感光体など
の場合と同様にして評価した。その結果を表3に示す。
【0058】
【表3】
【0059】表3に見られるように、A1 群化合物のヒ
ドロベンゾイン化合物とB3 群化合物のハイドロキノン
類を組み合わせて電荷移動層に添加した実施例の各感光
体は、実施例1の場合と同様に、オゾンに曝されること
による特性変動が比較例の各感光体に比して少なく、こ
れらの化合物を組み合わせて電荷移動層に添加すること
により感光層の劣化が防止できることは明らかである。
【0060】実施例4−1〜実施例4−6および比較例
4−1〜比較例4−9 実施例1−1において、電荷移動層に添加する化合物
を、表4に示すように変えたこと以外は、実施例1−1
と同様にして実施例4−1〜実施例4−6および比較例
4−1〜比較例4−9の各感光体を作製した。これらの
各感光体の特性を前述の実施例1−1の感光体などの場
合と同様にして評価した。その結果を表4に示す。
【0061】
【表4】
【0062】表4に見られるように、A2 群化合物のヒ
ドロベンゾイン化合物とB1 群化合物のヒンダードフェ
ノール類を組み合わせて電荷移動層に添加した実施例の
各感光体は、実施例1の場合と同様に、オゾンに曝され
ることによる特性変動が比較例の各感光体に比して少な
く、これらの化合物を組み合わせて電荷移動層に添加す
ることにより感光層の劣化が防止できることは明らかで
ある。
【0063】実施例5−1〜実施例5−6および比較例
5−1〜比較例5−9 実施例1−1において、電荷移動層に添加する化合物
を、表5に示すように変えたこと以外は、実施例1−1
と同様にして実施例5−1〜実施例5−6および比較例
5−1〜比較例5−9の各感光体を作製した。これらの
各感光体の特性を前述の実施例1−1の感光体などの場
合と同様にして評価した。その結果を表5に示す。
【0064】
【表5】
【0065】表5に見られるように、A2 群化合物のヒ
ドロベンゾイン化合物とB2 群化合物のキノン類を組み
合わせて電荷移動層に添加した実施例の各感光体は、実
施例1場合と同様に、オゾンに曝されることによる特性
変動が比較例の各感光体に比して少なく、これらの化合
物を組み合わせて電荷移動層に添加することにより感光
層の劣化が防止できることは明らかである。
【0066】実施例6−1〜実施例6−6および比較例
6−1〜比較例6−9 実施例1−1において、電荷移動層に添加する化合物
を、表6に示すように変えたこと以外は、実施例1−1
と同様にして実施例6−1〜実施例6−6および比較例
6−1〜比較例6−9の各感光体を作製した。これらの
各感光体の特性を前述の実施例1−1の感光体などの場
合と同様にして評価した。その結果を表6に示す。
【0067】
【表6】
【0068】表6に見られるように、A2 群化合物のヒ
ドロベンゾイン化合物とB3 群化合物のハイドロキノン
類を組み合わせて電荷移動層に添加した実施例の各感光
体は、実施例1の場合と同様に、オゾンに曝されること
による特性変動が比較例の各感光体に比して少なく、こ
れらの化合物を組み合わせて電荷移動層に添加すること
により感光層の劣化が防止できることは明らかである。
【0069】以上の例は、導電性基体上に電荷発生層,
電荷移動層の順に積層した構成の感光体について述べた
が、積層順序が逆の場合でもよく、その場合にも電荷移
動層に上述のような化合物を添加することにより同様の
効果が得られる。また、単層型感光体の場合でもよく、
その場合には単層の感光層全体に上述のような化合物を
添加すればよい。
【0070】
【発明の効果】この発明によれば、導電性基体の上に設
けられる感光層の正孔電荷移動剤を含んでなる層に、A
群化合物から選ばれる少なくとも一種とB群化合物から
選ばれる少なくとも一種とを組み合わせて添加すること
により、電気特性に優れ、かつ、長期間の繰り返し使用
においても特性安定性の大幅に向上した感光体を得るこ
とができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に設けられた感光層の正孔電
    荷移動剤を含んでなる層が下記式(A1 )で示されるヒ
    ドロベンゾイン化合物から選ばれる少なくとも一種と、
    下記式(B1 )で示されるヒンダードフェノール類から
    選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする電子写
    真感光体。
  2. 【請求項2】導電性基体上に設けられた感光層の正孔電
    荷移動剤を含んでなる層が下記式(A1 )で示されるヒ
    ドロベンゾイン化合物から選ばれる少なくとも一種と、
    下記式群(B2 )で示されるキノン類の群から選ばれる
    少なくとも一種を含むことを特徴とする電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】導電性基体上に設けられた感光層の正孔電
    荷移動剤を含んでなる層が下記式(A1 )で示されるヒ
    ドロベンゾイン化合物から選ばれる少なくとも一種と、
    下記式(B3 )で示されるハイドロキノン類から選ばれ
    る少なくとも一種を含むことを特徴とする電子写真感光
    体。
  4. 【請求項4】導電性基体上に設けられた感光層の正孔電
    荷移動剤を含んでなる層が下記式(A2 )で示されるヒ
    ドロベンゾイン化合物から選ばれる少なくとも一種と、
    下記式(B1 )で示されるヒンダードフェノール類から
    選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする電子写
    真感光体。
  5. 【請求項5】導電性基体上に設けられた感光層の正孔電
    荷移動剤を含んでなる層が下記式(A2 )で示されるヒ
    ドロベンゾイン化合物から選ばれる少なくとも一種と、
    下記式群(B2 )で示されるキノン類の群から選ばれる
    少なくとも一種を含むことを特徴とする電子写真感光
    体。
  6. 【請求項6】導電性基体上に設けられた感光層の正孔電
    荷移動剤を含んでなる層が下記式(A2 )で示されるヒ
    ドロベンゾイン化合物から選ばれる少なくとも一種と、
    下記式(B3 )で示されるハイドロキノン類から選ばれ
    る少なくとも一種を含むことを特徴とする電子写真感光
    体。 【化1】 〔式(A1 )および(A2 )中、RおよびR’は、互い
    に異なるか等しい水素原子,ハロゲン原子,シアノ基,
    ニトロ基,置換基を有してもよいアルキル基,置換基を
    有してもよいアルコキシ基,置換基を有してもよいアリ
    ール基,置換基を有してもよいアラルキル基,のうちの
    いずれかを表す。〕 【化2】 〔式(B1 ),式群(B2 )および式(B3 )中、R1
    〜R29は、互いに異なるか等しい水素原子,ハロゲン原
    子,置換または無置換のアルケニル基,置換または無置
    換のアリール基,置換または無置換のシクロアルキル
    基,置換または無置換のアルコキシ基,置換または無置
    換のアリーロキシ基,アルキルチオ基,アリールチオ
    基,アルキルアミノ基,アリールアミノ基,アシル基,
    アルキルアシルアミノ基,アリールアシルアミノ基,ア
    ルキルカルバモイル基,アリールカルバモイル基,アル
    キルスルホンアミド基,アリールスルホンアミド基,ア
    ルキルスルファモイル基,アリールスルファモイル基,
    アルキルスルホニル基,アリールスルホニル基,アルキ
    ルオキシカルボニル基,アリールオキシカルボニル基,
    アルキルアシルオキシ基,アリールアシルオキシ基,シ
    リル基,複素環基,のうちのいずれかを表す。〕
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