JPH0812304B2 - 多心光ファイバ用調心装置 - Google Patents
多心光ファイバ用調心装置Info
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- JPH0812304B2 JPH0812304B2 JP61297468A JP29746886A JPH0812304B2 JP H0812304 B2 JPH0812304 B2 JP H0812304B2 JP 61297468 A JP61297468 A JP 61297468A JP 29746886 A JP29746886 A JP 29746886A JP H0812304 B2 JPH0812304 B2 JP H0812304B2
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- fiber
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、多心ファイバ用調心装置に関し、特に一対
のテープ状多心光ファイバを相互に溶融接続する際に使
用して好適なものである。
のテープ状多心光ファイバを相互に溶融接続する際に使
用して好適なものである。
[従来の技術] テープ心線のように、複数の光ファイバをまとめて被
覆した高密度心線を接続する装置として多心一括融着型
の接続装置がある。従来この種の多心光ファイバ心線接
続装置では光ファイバ心線の軸心合せを第7図に示すよ
うにV溝のガイドだけによって行っていた。
覆した高密度心線を接続する装置として多心一括融着型
の接続装置がある。従来この種の多心光ファイバ心線接
続装置では光ファイバ心線の軸心合せを第7図に示すよ
うにV溝のガイドだけによって行っていた。
すなわち、本図において、1は微動台2上にクランプ
部材3によって把持された光ファイバテープ心線であ
り、クランプ部材3にはハードクランプ3Aおよびソフト
クランプ3Bが設けられていて、心線1Aの先端部はV溝台
4上に導かれたソフトクランプ3Bによって保持される。
かくして微動台2を互いに矢印方向に移動させることに
より先端部1A同士を近接させ、溶融させて接続が行われ
るが、ここで、左右のV溝の寸法と位置合せが完全でな
いと、すべての光ファイバ心線1Aを高精度に軸合わせす
ることができない。すなわち、実際にはV溝の寸法およ
び位置合わせの高精度化には限界があり、ファイバ心線
1Aに軸ずれ誤差が生じ易く、かかる場合のコアにおける
軸ずれは接続損失を左右する最も大きな要因となる。
部材3によって把持された光ファイバテープ心線であ
り、クランプ部材3にはハードクランプ3Aおよびソフト
クランプ3Bが設けられていて、心線1Aの先端部はV溝台
4上に導かれたソフトクランプ3Bによって保持される。
かくして微動台2を互いに矢印方向に移動させることに
より先端部1A同士を近接させ、溶融させて接続が行われ
るが、ここで、左右のV溝の寸法と位置合せが完全でな
いと、すべての光ファイバ心線1Aを高精度に軸合わせす
ることができない。すなわち、実際にはV溝の寸法およ
び位置合わせの高精度化には限界があり、ファイバ心線
1Aに軸ずれ誤差が生じ易く、かかる場合のコアにおける
軸ずれは接続損失を左右する最も大きな要因となる。
光ファイバは一般的にコア径50μmの多モードグレー
デッド形ファイバとコア径数μmの単一モードファイバ
との2種類に大別でき、多モードグレーデッド形ファイ
バの多心接続の場合はコア径が50μmと比較的大きいた
め、ある程度の軸ずれ誤差は許容され、上述したV溝の
みで軸合わせを実施しても接続損失を0.1dB以下に抑制
することが可能である。
デッド形ファイバとコア径数μmの単一モードファイバ
との2種類に大別でき、多モードグレーデッド形ファイ
バの多心接続の場合はコア径が50μmと比較的大きいた
め、ある程度の軸ずれ誤差は許容され、上述したV溝の
みで軸合わせを実施しても接続損失を0.1dB以下に抑制
することが可能である。
しかし、単一モードファイバのコア径は数μmである
ために、第8図に示すように軸ずれによる接続損失は多
モードグレーデッド形ファイバに較べて非常に大きく、
たとえばコア径5μmの場合の軸ずれ量が2μmである
と、グレーデッド形多モードファイバの場合、理論接続
損失は、0.066(dB)と非常に小さいが、単一モードフ
ァイバの場合は2(dB)と大きくなる。
ために、第8図に示すように軸ずれによる接続損失は多
モードグレーデッド形ファイバに較べて非常に大きく、
たとえばコア径5μmの場合の軸ずれ量が2μmである
と、グレーデッド形多モードファイバの場合、理論接続
損失は、0.066(dB)と非常に小さいが、単一モードフ
ァイバの場合は2(dB)と大きくなる。
そこで、単一モードファイバの接続損失を0.1(dB)
以下にするには、軸ずれ量を0.49μm以下に押える必要
があり、かかる軸ずれの制限はただ単にV溝のガイドの
みによる軸合わせで実現できるものではなく、多心であ
るテープ心線1の心線1本1本を独立に軸合わせする形
態の軸合わせ機構が必要となる。
以下にするには、軸ずれ量を0.49μm以下に押える必要
があり、かかる軸ずれの制限はただ単にV溝のガイドの
みによる軸合わせで実現できるものではなく、多心であ
るテープ心線1の心線1本1本を独立に軸合わせする形
態の軸合わせ機構が必要となる。
第9A図および第9B図は従来の単一モードファイバの単
心接続に使用されてきた高精度軸調心機構の例をそれぞ
れ示す。これらには応力ひずみ型とてこ型とがあり、か
かる機構ではそれぞれ、第9A図に示すような片持ち梁6
または第9B図に示すようなてこ7を有し、不図示のモー
タによって駆動されるマイクロメータ8の微動によって
動かし、ファイバ心線1Aを支持しているV溝台4を2次
元的に微動させて軸合わせを行なっている。なお、9は
緩衝用のコイルばねである。
心接続に使用されてきた高精度軸調心機構の例をそれぞ
れ示す。これらには応力ひずみ型とてこ型とがあり、か
かる機構ではそれぞれ、第9A図に示すような片持ち梁6
または第9B図に示すようなてこ7を有し、不図示のモー
タによって駆動されるマイクロメータ8の微動によって
動かし、ファイバ心線1Aを支持しているV溝台4を2次
元的に微動させて軸合わせを行なっている。なお、9は
緩衝用のコイルばねである。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上述した単一モードファイバの単心接
続用装置では、ファイバ心線の1本ごとに片持ち梁また
はてこと、マイクロメータおよびその駆動源たるモータ
をそれぞれ2つずつ設けなければならず、構成が大型化
する上に、例えば10心のテープファイバの場合、ファイ
バ心線の間隔が約0.25m/mなので、かかる空間に上記の
機構を組込むことは不可能に近い。また、できたとして
もマイクロメータやモータなどを20個も要し、高価なも
のとなる。
続用装置では、ファイバ心線の1本ごとに片持ち梁また
はてこと、マイクロメータおよびその駆動源たるモータ
をそれぞれ2つずつ設けなければならず、構成が大型化
する上に、例えば10心のテープファイバの場合、ファイ
バ心線の間隔が約0.25m/mなので、かかる空間に上記の
機構を組込むことは不可能に近い。また、できたとして
もマイクロメータやモータなどを20個も要し、高価なも
のとなる。
本発明は、上述した従来の問題点に着目し、その解決
を図るべく、コンパクトで個々の心線コアをそれぞれ独
立して高精度に軸合わせ可能な多心光ファイバ用調心装
置を提供することを目的とする。
を図るべく、コンパクトで個々の心線コアをそれぞれ独
立して高精度に軸合わせ可能な多心光ファイバ用調心装
置を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] かかる目的を達成し得る本発明を多心光ファイバ用調
心装置は、相互に平行に配列し、それぞれ多心光ファイ
バの個々の心線を保持する複数本のV溝が形成されたV
溝基板と、このV溝基板の一端側の前記V溝の両側壁に
前記V溝の長手方向に沿ってそれぞれ配設されると共に
先端部が当該V溝基板の一端側から突出する複数のバイ
モルフ圧電素子と、前記V溝基板の他端側に設けられて
前記心線を前記バイモルフ圧電素子に密着させる手段
と、個々の前記バイモルフ圧電素子をそれぞれ駆動して
前記心線の先端部の位置を変位させる手段とを具えたこ
とを特徴とするものである。
心装置は、相互に平行に配列し、それぞれ多心光ファイ
バの個々の心線を保持する複数本のV溝が形成されたV
溝基板と、このV溝基板の一端側の前記V溝の両側壁に
前記V溝の長手方向に沿ってそれぞれ配設されると共に
先端部が当該V溝基板の一端側から突出する複数のバイ
モルフ圧電素子と、前記V溝基板の他端側に設けられて
前記心線を前記バイモルフ圧電素子に密着させる手段
と、個々の前記バイモルフ圧電素子をそれぞれ駆動して
前記心線の先端部の位置を変位させる手段とを具えたこ
とを特徴とするものである。
ここで、前記心線を前記バイモルフ圧電素子に密着さ
せる手段は、前記心線にたわみを発生させることにより
前記心線の先端部を前記バイモルフ圧電素子に付勢する
ものであることが有効である。
せる手段は、前記心線にたわみを発生させることにより
前記心線の先端部を前記バイモルフ圧電素子に付勢する
ものであることが有効である。
[作 用] 本発明によると、多心光ファイバの個々の心線は、V
溝基板のV溝に保持され、心線をバイモルフ圧電素子に
密着させる手段によって、各心線の先端部は、バイモル
フ圧電素子に密着した状態となる。
溝基板のV溝に保持され、心線をバイモルフ圧電素子に
密着させる手段によって、各心線の先端部は、バイモル
フ圧電素子に密着した状態となる。
ここで、心線をバイモルフ圧電素子に密着させる手段
が、心線にたわみを発生させることにより心線の先端部
をバイモルフ圧電素子に付勢するものである場合、心線
の先端部がたわみ変形してバイモルフ圧電素子に押し当
たった状態となる。
が、心線にたわみを発生させることにより心線の先端部
をバイモルフ圧電素子に付勢するものである場合、心線
の先端部がたわみ変形してバイモルフ圧電素子に押し当
たった状態となる。
この状態において、心線の先端部の位置を変位させる
手段を作動することにより、個々の心線の先端部の位置
がV溝の両側壁に対して垂直な二方向にそれぞれ任意の
量だけ変位する。
手段を作動することにより、個々の心線の先端部の位置
がV溝の両側壁に対して垂直な二方向にそれぞれ任意の
量だけ変位する。
例えば、この多心光ファイバ用調心装置を二つ用いて
一対の多心光ファイバの融着接続を行った場合、各心線
の接続損失を0.1dB以下に抑えることが可能となる。
一対の多心光ファイバの融着接続を行った場合、各心線
の接続損失を0.1dB以下に抑えることが可能となる。
[実施例] 以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳細かつ具
体的に説明する。
体的に説明する。
第1A図〜第1C図および第2図は本発明の一実施例を示
す。なお以下で、接合される双方のテープ心線を融着さ
せるための手段や融着のために双方の端部同士を近接さ
せるための手段については従来の光ファイバ心線接続装
置と変わることがないのでその図面ならびに説明を省略
する。
す。なお以下で、接合される双方のテープ心線を融着さ
せるための手段や融着のために双方の端部同士を近接さ
せるための手段については従来の光ファイバ心線接続装
置と変わることがないのでその図面ならびに説明を省略
する。
第1A図〜第1C図において、11は多心光ファイバの心線
1Aがその先端近傍においてそれぞれ保持されるV溝であ
り、12は複数のV溝11を設けたV溝基板である。13は個
々のV溝11の側壁に配設したバイモルフ圧電素子であ
り、バイモルフ圧電素子13は周知のように2枚の圧電板
の接合によって構成されており、その外側両面には電極
14が設けられている。かくして、電極14を付設したバイ
モルフ圧電素子13の自由端を第1B図および第1C図に示す
ようにそれぞれV溝基板11の端部から突出させるように
なして、バイモルフ圧電素子13のセルに発生する湾曲が
心線1Aに伝達されるようにする。
1Aがその先端近傍においてそれぞれ保持されるV溝であ
り、12は複数のV溝11を設けたV溝基板である。13は個
々のV溝11の側壁に配設したバイモルフ圧電素子であ
り、バイモルフ圧電素子13は周知のように2枚の圧電板
の接合によって構成されており、その外側両面には電極
14が設けられている。かくして、電極14を付設したバイ
モルフ圧電素子13の自由端を第1B図および第1C図に示す
ようにそれぞれV溝基板11の端部から突出させるように
なして、バイモルフ圧電素子13のセルに発生する湾曲が
心線1Aに伝達されるようにする。
また、15はクランプ板であって、個々の心線1AをV溝
基板12のV溝11にセットするようにしてクランプ板15を
これらに押圧させることにより心線1Aをそれぞれ撓ま
せ、その復元力によって心線先端部をバイモルフ圧電素
子13に圧着させた状態に保つことができる。
基板12のV溝11にセットするようにしてクランプ板15を
これらに押圧させることにより心線1Aをそれぞれ撓ま
せ、その復元力によって心線先端部をバイモルフ圧電素
子13に圧着させた状態に保つことができる。
いまこのようにクランプ板15によって固定された心線
1Aの先端部を第1B図に示す状態から更に互いに近接させ
て融着実施近傍位置とした上で、第2図に示すように軸
ずれ量測定装置により双方の心線1Aの先端間の軸ずれ量
を測定し、軸ずれ量がさほど大きくない場合は一方の側
の心線1Aはそのままの状態に保ち、他方の側の心線1Aを
以下の手順に従って微動させるようにする。
1Aの先端部を第1B図に示す状態から更に互いに近接させ
て融着実施近傍位置とした上で、第2図に示すように軸
ずれ量測定装置により双方の心線1Aの先端間の軸ずれ量
を測定し、軸ずれ量がさほど大きくない場合は一方の側
の心線1Aはそのままの状態に保ち、他方の側の心線1Aを
以下の手順に従って微動させるようにする。
なお、ここで、軸ずれ量測定装置16としては、ITVテ
レビと画像処理系とを組合せたものや接続させる光ファ
イバ心線1Aのコアを通過する光パワーの最大値によって
軸ずれを最小にするなどの手段が考えられるが、通常は
TVカメラによって対向する2方向からの光ファイバ透可
光の像をモニタリングし、画像処理することによって軸
ずれ量を求めている。
レビと画像処理系とを組合せたものや接続させる光ファ
イバ心線1Aのコアを通過する光パワーの最大値によって
軸ずれを最小にするなどの手段が考えられるが、通常は
TVカメラによって対向する2方向からの光ファイバ透可
光の像をモニタリングし、画像処理することによって軸
ずれ量を求めている。
そこで、上記のようにして軸ずれ量が求められたなら
ば、微動調整を行おうとする側の心線1Aが保持されてい
るV溝11の何れか片側のバイモルフ圧電素子13を微動さ
せて軸ずれが最小値となるようにする。すなわち、この
ときの微動量は、軸ずれ量測定装置16から上述した軸ず
れ量に関する情報が制御器17に常にフィードバックされ
ることによってその信号に応じてPID制御則に基づいて
実施されるもので、かくしてこのような操作を数回繰返
すことによって軸ずれ量を最小値とすることができる。
なお第2図において、18は制御器17からの信号を増幅す
るアンプである。
ば、微動調整を行おうとする側の心線1Aが保持されてい
るV溝11の何れか片側のバイモルフ圧電素子13を微動さ
せて軸ずれが最小値となるようにする。すなわち、この
ときの微動量は、軸ずれ量測定装置16から上述した軸ず
れ量に関する情報が制御器17に常にフィードバックされ
ることによってその信号に応じてPID制御則に基づいて
実施されるもので、かくしてこのような操作を数回繰返
すことによって軸ずれ量を最小値とすることができる。
なお第2図において、18は制御器17からの信号を増幅す
るアンプである。
また、初期の軸ずれ量が比較的に大きい場合はV溝11
の両側に設けられている双方のバイモルフ圧電素子13を
微動させて制御を行う必要があり、PVDFバイモルフ圧電
素子により実際に軸合せに必要な力および変位量の発生
を可能とする一実施例を以下で説明する。
の両側に設けられている双方のバイモルフ圧電素子13を
微動させて制御を行う必要があり、PVDFバイモルフ圧電
素子により実際に軸合せに必要な力および変位量の発生
を可能とする一実施例を以下で説明する。
第3図はV溝11に形成されるバイモルフ圧電素子13の
1つを取出して示したものとし、その寸法としては基板
の端部から突出させる長さlを1mm、圧電板の個々の厚
さhを0.02mm、その幅を0.1mmとなし、実際のV溝11に
適合可能なようにする。いま、このような素子13に対し
て印加電圧V=50(V)とすると、素子13の先端部に発
生する変位量とその力は以下に示す値となる。
1つを取出して示したものとし、その寸法としては基板
の端部から突出させる長さlを1mm、圧電板の個々の厚
さhを0.02mm、その幅を0.1mmとなし、実際のV溝11に
適合可能なようにする。いま、このような素子13に対し
て印加電圧V=50(V)とすると、素子13の先端部に発
生する変位量とその力は以下に示す値となる。
ここでd31:圧電定数,E:縦弾性定数である。
ただし、式(1)および(2)に示す変位量および力
は光ファイバがセットされていない状態である。従って
光ファイバがセットされた場合、圧電素子の変位量は光
ファイバからの反発力によって減少する。そこで次にこ
のような場合の変位量を求めることとする。
は光ファイバがセットされていない状態である。従って
光ファイバがセットされた場合、圧電素子の変位量は光
ファイバからの反発力によって減少する。そこで次にこ
のような場合の変位量を求めることとする。
第4A図は光ファイバ心線1AがV溝基板12にセットされ
た状態を示す。1Bは光ファイバ被覆である。このとき光
ファイバ心線1Aには初期たわみaが与えられるものと
し、不図示のクランプ板によってクランプされているた
め、心線1Aの復元力が圧電素子13に作用する。このとき
の力を第4B図に示すようにFaとし、そのV溝側面の素子
13に作用する垂直分力をFnとする。
た状態を示す。1Bは光ファイバ被覆である。このとき光
ファイバ心線1Aには初期たわみaが与えられるものと
し、不図示のクランプ板によってクランプされているた
め、心線1Aの復元力が圧電素子13に作用する。このとき
の力を第4B図に示すようにFaとし、そのV溝側面の素子
13に作用する垂直分力をFnとする。
第5A図はこのようなセット状態を模式に示したもの
で、かかるセット状態にあってバイモルフ圧電素子13に
電圧を印加すると、例えば第5B図に示すような変形によ
ってファイバ心線1Aが押し上げられ、ファイバ心線1A自
体の弾性による反力Rと素子13に発生した力とが均衡し
た状態でその湾曲状態が平衡する。
で、かかるセット状態にあってバイモルフ圧電素子13に
電圧を印加すると、例えば第5B図に示すような変形によ
ってファイバ心線1Aが押し上げられ、ファイバ心線1A自
体の弾性による反力Rと素子13に発生した力とが均衡し
た状態でその湾曲状態が平衡する。
そこで、このときの変位量をymとすると、初期たわみ
aによる反力Faは次式で表わされる。
aによる反力Faは次式で表わされる。
Fa=−3EfIfa/lf 3 …(3) ここでEf:光ファイバの縦弾性定数 If:光ファイバの断面2次モーメント lf:光ファイバの長さ したがって、圧電素子13の法線方向分力Fnは、圧電素子
13の傾きθが45゜の場合 また平衡点で光ファイバ心線1Aが圧電素子13に圧接する
力Ffは Ff=−3EfIfym/lf 3 …(5) したがって平衡点で圧電素子13先端が受ける反力Rは となる。
13の傾きθが45゜の場合 また平衡点で光ファイバ心線1Aが圧電素子13に圧接する
力Ffは Ff=−3EfIfym/lf 3 …(5) したがって平衡点で圧電素子13先端が受ける反力Rは となる。
また、圧電素子13の固定端からの距離xでの変位量y
は圧電素子13先端にかかる反力をR、印加電圧Vによっ
て生じるモーメントをMvとすると次式のように表わせ
る。
は圧電素子13先端にかかる反力をR、印加電圧Vによっ
て生じるモーメントをMvとすると次式のように表わせ
る。
ここでl:圧電バイモルフ素子の長さ x:固定端からの距離 したがって、変位量ymは式(7)に式(6)を代入し
て次式のように表わせる。
て次式のように表わせる。
ここで 故に、 そこで、d31=4×10-7(mm/V),V=50(V) b=0.1(mm),h=0.02(mm),d=0.125(m
m), E=1.9×106(g/mm2), Ef=7.3×106(g/mm2),=1(mm), lf=10(mm) とした場合はaとymとの関係は第6図のようになる。
m), E=1.9×106(g/mm2), Ef=7.3×106(g/mm2),=1(mm), lf=10(mm) とした場合はaとymとの関係は第6図のようになる。
すなわち、本図に示すように、光ファイバの初期たわ
み量aを制御することにより、幅変位量ymを制御するこ
とができ、実際の軸合わせに必要な軸変位量1(μm)
を実現するには光ファイバの初期変位量を本実施例の場
合には0.20(mm)以下にすれば実現できることがわか
る。
み量aを制御することにより、幅変位量ymを制御するこ
とができ、実際の軸合わせに必要な軸変位量1(μm)
を実現するには光ファイバの初期変位量を本実施例の場
合には0.20(mm)以下にすれば実現できることがわか
る。
なお以上の説明では多心光ファイバ心線の接続装置に
おける軸調心機構について述べてきたが、本発明は単一
モード光ファイバ心線の接続装置にも適用できるという
ことはいうまでもない。
おける軸調心機構について述べてきたが、本発明は単一
モード光ファイバ心線の接続装置にも適用できるという
ことはいうまでもない。
[発明の効果] 本発明の多心光ファイバ用調心装置によると、相互に
平行に配列し、それぞれ多心光ファイバの個々の心線を
保持する複数本のV溝が形成されたV溝基板と、このV
溝基板の一端側の前記V溝の両側壁に前記V溝の長手方
向に沿ってそれぞれ配設されると共に先端部が当該V溝
基板の一端側から突出する複数のバイモルフ圧電素子
と、前記V溝基板の他端側に設けられで前記心線を前記
バイモルフ圧電素子に密着させる手段と、個々の前記バ
イモルフ圧電素子をそれぞれ駆動して前記心線の先端部
の一を変位させる手段とを設けたので、従来困難であっ
た多心光ファイバの個々の心線における高精度の軸合わ
せを実現することが可能となった。
平行に配列し、それぞれ多心光ファイバの個々の心線を
保持する複数本のV溝が形成されたV溝基板と、このV
溝基板の一端側の前記V溝の両側壁に前記V溝の長手方
向に沿ってそれぞれ配設されると共に先端部が当該V溝
基板の一端側から突出する複数のバイモルフ圧電素子
と、前記V溝基板の他端側に設けられで前記心線を前記
バイモルフ圧電素子に密着させる手段と、個々の前記バ
イモルフ圧電素子をそれぞれ駆動して前記心線の先端部
の一を変位させる手段とを設けたので、従来困難であっ
た多心光ファイバの個々の心線における高精度の軸合わ
せを実現することが可能となった。
第1A図は本発明にかかるV溝基板とそのV溝に設けられ
たバイモルフ圧電素子の配置を光ファイバ心線のセット
状態で示す模式図、 第1B図はその状態の側面図、第1C図はその状態の上面
図、 第2図は本発明にかかる軸調心機構の構成図、 第3図は本発明に適用するバイモルフ圧電素子を模式に
示す斜視図、 第4A図および第4B図は光ファイバが本発明にかかる基板
にセットされた状態図およびその状態での初期たわみに
よって反発力が発生することを説明するためのベクトル
図、 第5A図および第5B図は第4A図に示すような状態にあって
バイモルフ圧電素子を駆動したときに発生する変位量の
理論的に算出するための参考図、 第6図は本発明によって求められる心線の初期たわみ量
と圧電素子の変位量との関係の一例を示すグラフ、 第7図は従来の多心光ファイバの接続装置の構成の概要
を示す模式図、 第8図は単一モード光ファイバとグレーデッド多モード
光ファイバとにおける軸ずれによる接続損失の比較図、 第9A図および第9B図は従来の単一モード光ファイバ接続
装置における軸調心機構の2態様をそれぞれ示す斜視図
である。 1A……光ファイバ心線、 11……V溝、 12……V溝基板、 13……バイモルフ圧電素子、 14……電極、 15……軸ずれ量測定装置、 16……制御器、 17……アンプ。
たバイモルフ圧電素子の配置を光ファイバ心線のセット
状態で示す模式図、 第1B図はその状態の側面図、第1C図はその状態の上面
図、 第2図は本発明にかかる軸調心機構の構成図、 第3図は本発明に適用するバイモルフ圧電素子を模式に
示す斜視図、 第4A図および第4B図は光ファイバが本発明にかかる基板
にセットされた状態図およびその状態での初期たわみに
よって反発力が発生することを説明するためのベクトル
図、 第5A図および第5B図は第4A図に示すような状態にあって
バイモルフ圧電素子を駆動したときに発生する変位量の
理論的に算出するための参考図、 第6図は本発明によって求められる心線の初期たわみ量
と圧電素子の変位量との関係の一例を示すグラフ、 第7図は従来の多心光ファイバの接続装置の構成の概要
を示す模式図、 第8図は単一モード光ファイバとグレーデッド多モード
光ファイバとにおける軸ずれによる接続損失の比較図、 第9A図および第9B図は従来の単一モード光ファイバ接続
装置における軸調心機構の2態様をそれぞれ示す斜視図
である。 1A……光ファイバ心線、 11……V溝、 12……V溝基板、 13……バイモルフ圧電素子、 14……電極、 15……軸ずれ量測定装置、 16……制御器、 17……アンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藪田 哲郎 茨城県那珂郡東海村大字白方字白根162番 地 日本電信電話株式会社茨城電気通信研 究所内 (72)発明者 石原 浩志 茨城県那珂郡東海村大字白方字白根162番 地 日本電信電話株式会社茨城電気通信研 究所内 (56)参考文献 特開 昭57−129405(JP,A) 特開 昭57−4015(JP,A) 特開 昭59−160113(JP,A) 特開 昭60−207104(JP,A) 特開 昭57−35814(JP,A) 実開 昭61−176508(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】相互に平行に配列し、それぞれ多心光ファ
イバの個々の心線を保持する複数本のV溝が形成された
V溝基板と、 このV溝基板の一端側の前記V溝の両側壁に前記V溝の
長手方向に沿ってそれぞれ配設されると共に先端部が当
該V溝基板の一端側から突出する複数のバイモルフ圧電
素子と、 前記V溝基板の他端側に設けられて前記心線を前記バイ
モルフ圧電素子に密着させる手段と、 個々の前記バイモルフ圧電素子をそれぞれ駆動して前記
心線の先端部の位置を変位させる手段と を具えたことを特徴とする多心光ファイバ用調心装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61297468A JPH0812304B2 (ja) | 1986-12-16 | 1986-12-16 | 多心光ファイバ用調心装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61297468A JPH0812304B2 (ja) | 1986-12-16 | 1986-12-16 | 多心光ファイバ用調心装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63150603A JPS63150603A (ja) | 1988-06-23 |
JPH0812304B2 true JPH0812304B2 (ja) | 1996-02-07 |
Family
ID=17846885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61297468A Expired - Lifetime JPH0812304B2 (ja) | 1986-12-16 | 1986-12-16 | 多心光ファイバ用調心装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0812304B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2776660B2 (ja) * | 1991-10-01 | 1998-07-16 | 株式会社フジクラ | 光ファイバの調心装置 |
JP2806410B2 (ja) * | 1992-07-15 | 1998-09-30 | 日本電信電話株式会社 | 光素子アレイと多心光ファイバの光結合装置 |
NL2033074B1 (en) | 2022-09-19 | 2024-03-25 | Microalign B V | Alignment arrangement for aligning a first and a second optical component as well as a corresponding system |
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JPS5735814A (en) * | 1980-07-23 | 1982-02-26 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | Fine adjusting device for axis alignment of optical fiber |
JPS57129405A (en) * | 1981-02-05 | 1982-08-11 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | Connector for optical fiber by melt-sticking |
JPS59160113A (ja) * | 1983-03-04 | 1984-09-10 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 撮像装置を用いた光フアイバ融着接続方法 |
JPS60207104A (ja) * | 1984-03-31 | 1985-10-18 | Tokyo Juki Ind Co Ltd | 光フアイバ−の自動調心装置 |
JPS61176508U (ja) * | 1985-04-23 | 1986-11-04 |
-
1986
- 1986-12-16 JP JP61297468A patent/JPH0812304B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63150603A (ja) | 1988-06-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |