JP3166802B2 - 多心光ファイバ心線の接続装置 - Google Patents
多心光ファイバ心線の接続装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多心光ファイバ心線の
接続装置に関し、詳しくは、個々の心線に対して軸調心
機構を備え、多心の光ファイバ心線を同時に接続する装
置に関するものである。
接続装置に関し、詳しくは、個々の心線に対して軸調心
機構を備え、多心の光ファイバ心線を同時に接続する装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テープ心線のように、複数の光ファイバ
をまとめて被覆した高密度心線を接続する装置として多
心一括融着型の接続装置がある。従来この種の多心光フ
ァイバ心線接続装置では光ファイバ心線の軸合せを図7
に示すようにV溝台のガイドだけによって行なってい
た。
をまとめて被覆した高密度心線を接続する装置として多
心一括融着型の接続装置がある。従来この種の多心光フ
ァイバ心線接続装置では光ファイバ心線の軸合せを図7
に示すようにV溝台のガイドだけによって行なってい
た。
【0003】すなわち、本図において、1は微動台2上
にクランプ部材3により把持された光ファイバテープ心
線であり、クランプ部材3にはハードクランプ3Aおよ
びソフトクランプ3Bが設けられていて、光ファイバ1
Aの先端部はV溝台4上に導かれた上、ソフトクランプ
3Bによって保持される。かくして微動台2を互いに矢
印方向に移動させることにより光ファイバ1Aの先端部
同士を近接させ、加熱融着手段5により溶融させて接続
が行なわれていたが、ここで、左右のV溝の寸法および
位置合せが完全でないと、すべての光ファイバ1Aを高
精度に軸合せすることができない。実際にはV溝の寸法
および位置合せの高精度化には限界があり、光ファイバ
1Aに軸ずれ誤差が生じ易い。そして、この光ファイバ
1Aのコアにおける軸ずれは接続損失を左右する最も大
きな要因となる。
にクランプ部材3により把持された光ファイバテープ心
線であり、クランプ部材3にはハードクランプ3Aおよ
びソフトクランプ3Bが設けられていて、光ファイバ1
Aの先端部はV溝台4上に導かれた上、ソフトクランプ
3Bによって保持される。かくして微動台2を互いに矢
印方向に移動させることにより光ファイバ1Aの先端部
同士を近接させ、加熱融着手段5により溶融させて接続
が行なわれていたが、ここで、左右のV溝の寸法および
位置合せが完全でないと、すべての光ファイバ1Aを高
精度に軸合せすることができない。実際にはV溝の寸法
および位置合せの高精度化には限界があり、光ファイバ
1Aに軸ずれ誤差が生じ易い。そして、この光ファイバ
1Aのコアにおける軸ずれは接続損失を左右する最も大
きな要因となる。
【0004】光ファイバは一般的にコア径50μmのグ
レーデッド型多モード光ファイバとコア径が数μmの単
一モード光ファイバとの2種類に大別でき、グレーデッ
ド型多モード光ファイバの多心接続の場合はコア径が5
0μmと比較的大きいため、ある程度の軸ずれ誤差は許
容され、上述したV溝のみで軸合せを実施しても接続損
失を0.1dB以下に抑制することが可能であった。
レーデッド型多モード光ファイバとコア径が数μmの単
一モード光ファイバとの2種類に大別でき、グレーデッ
ド型多モード光ファイバの多心接続の場合はコア径が5
0μmと比較的大きいため、ある程度の軸ずれ誤差は許
容され、上述したV溝のみで軸合せを実施しても接続損
失を0.1dB以下に抑制することが可能であった。
【0005】しかし、単一モードの光ファイバのコア径
は数μmであるために、図8に示すように軸ずれ(単位
μm)による接続損失(dB)はグレーデッド型多モー
ド光ファイバに較べて非常に大きく、例えば、コア径5
μmの軸ずれ量が2μmであると、それに対応するグレ
ーデッド型多モード光ファイバの場合の理論上の接続損
失は0.066dBと非常に小さいのに対して、単一モ
ード光ファイバの場合は2dBと非常に大きくなる。
は数μmであるために、図8に示すように軸ずれ(単位
μm)による接続損失(dB)はグレーデッド型多モー
ド光ファイバに較べて非常に大きく、例えば、コア径5
μmの軸ずれ量が2μmであると、それに対応するグレ
ーデッド型多モード光ファイバの場合の理論上の接続損
失は0.066dBと非常に小さいのに対して、単一モ
ード光ファイバの場合は2dBと非常に大きくなる。
【0006】そこで、単一モード光ファイバの接続損失
を0.1dB以下にするには、軸ずれ量を0.49μm
以下に抑える必要がある。この軸ずれの制限はただ単に
V溝のガイドのみによる軸合せで実現できるものではな
く、多心であるテープ心線1の心線1本1本を独立に位
置合せする形態の軸合せ機構が必要となる。
を0.1dB以下にするには、軸ずれ量を0.49μm
以下に抑える必要がある。この軸ずれの制限はただ単に
V溝のガイドのみによる軸合せで実現できるものではな
く、多心であるテープ心線1の心線1本1本を独立に位
置合せする形態の軸合せ機構が必要となる。
【0007】図9の(A)および(B)は従来の単一モ
ード光ファイバの単心接続に使用されてきた高精度軸調
心機構の例をそれぞれ示す。これらには応力歪型とてこ
型とがあり、前者の機構では、図9の(A)に示すよう
な片もち梁6を、また後者の機構では図9の(B)に示
すようなてこ7を有し、不図示のモータによって駆動さ
れるマイクロメータ8の微動によってこれらの梁6また
は7が移動され光ファイバ1Aを支持しているV溝台4
を2次元的に微動させて軸合せを行なっている。なお、
9は緩衝用のコイルばねである。
ード光ファイバの単心接続に使用されてきた高精度軸調
心機構の例をそれぞれ示す。これらには応力歪型とてこ
型とがあり、前者の機構では、図9の(A)に示すよう
な片もち梁6を、また後者の機構では図9の(B)に示
すようなてこ7を有し、不図示のモータによって駆動さ
れるマイクロメータ8の微動によってこれらの梁6また
は7が移動され光ファイバ1Aを支持しているV溝台4
を2次元的に微動させて軸合せを行なっている。なお、
9は緩衝用のコイルばねである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た単一モード光ファイバの単心接続用装置では、光ファ
イバの1本ごとに片もち梁またはてこと、マイクロメー
タおよびその駆動源であるモータをそれぞれ2つずつ設
けなければならず、構成が大型化する上に、例えば10
心のテープ光ファイバの場合、光ファイバの間隔が約
0.25mmなので、このような空間に上記の機構を組
み込むことは不可能に近い。また、できたとしてもマイ
クロメータやモータなどを20個も必要とし、高価なも
のとなる。
た単一モード光ファイバの単心接続用装置では、光ファ
イバの1本ごとに片もち梁またはてこと、マイクロメー
タおよびその駆動源であるモータをそれぞれ2つずつ設
けなければならず、構成が大型化する上に、例えば10
心のテープ光ファイバの場合、光ファイバの間隔が約
0.25mmなので、このような空間に上記の機構を組
み込むことは不可能に近い。また、できたとしてもマイ
クロメータやモータなどを20個も必要とし、高価なも
のとなる。
【0009】本発明の目的は、上述した従来の問題点を
解決すべく、コンパクトで個々の光ファイバコアをそれ
ぞれ独立して高精度に軸合せ可能な多心光ファイバ心線
の接続装置を提供することにある。
解決すべく、コンパクトで個々の光ファイバコアをそれ
ぞれ独立して高精度に軸合せ可能な多心光ファイバ心線
の接続装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、多心光ファイバ心線の個々の光ファイ
バを所定の間隔でV型溝に保持するV溝基板と、前記光
ファイバの前記V溝基板より先端側を個々に支持可能に
配設され、上面に前記V型溝の双方の斜面と一致する溝
が形成された光ファイバ支持部材を微動自在に保つ基台
と、該基台と前記光ファイバ支持部材との間に配設さ
れ、個々の前記光ファイバ支持部材を前記光ファイバの
中心軸に鉛直な平面内で2次元方向に微動させる微調整
部材と、を加熱融着手段を中心に対称配置すると共に、
対称配置された前記光ファイバ支持部材の溝に保持され
る前記光ファイバの対向する軸心同士の軸ずれ量を測定
する軸ずれ量測定手段と、該軸ずれ量測定手段により測
定された軸ずれ量に基づいて前記微調整部材を駆動制御
し、前記光ファイバの対向する軸心同士を軸合せするよ
うに制御する制御手段とを具備したことを特徴とするも
のである。
めに、本発明は、多心光ファイバ心線の個々の光ファイ
バを所定の間隔でV型溝に保持するV溝基板と、前記光
ファイバの前記V溝基板より先端側を個々に支持可能に
配設され、上面に前記V型溝の双方の斜面と一致する溝
が形成された光ファイバ支持部材を微動自在に保つ基台
と、該基台と前記光ファイバ支持部材との間に配設さ
れ、個々の前記光ファイバ支持部材を前記光ファイバの
中心軸に鉛直な平面内で2次元方向に微動させる微調整
部材と、を加熱融着手段を中心に対称配置すると共に、
対称配置された前記光ファイバ支持部材の溝に保持され
る前記光ファイバの対向する軸心同士の軸ずれ量を測定
する軸ずれ量測定手段と、該軸ずれ量測定手段により測
定された軸ずれ量に基づいて前記微調整部材を駆動制御
し、前記光ファイバの対向する軸心同士を軸合せするよ
うに制御する制御手段とを具備したことを特徴とするも
のである。
【0011】
【作用】本発明によれば、V溝基板に保持された個々の
光ファイバの先端側をそれぞれの溝に支持する光ファイ
バ支持板を、微調整部材により光ファイバ中心軸に鉛直
な平面内で2次元方向に微移動させることができるの
で、かかる装置を対向配置し、さらに軸ずれ量測定手段
により個々の対向する光ファイバ間の軸ずれ量を測定し
つつ、制御手段により微調整部材を駆動して光ファイバ
支持部材を微動させ、個々の光ファイバの高精度な軸合
せを実施することができる。
光ファイバの先端側をそれぞれの溝に支持する光ファイ
バ支持板を、微調整部材により光ファイバ中心軸に鉛直
な平面内で2次元方向に微移動させることができるの
で、かかる装置を対向配置し、さらに軸ずれ量測定手段
により個々の対向する光ファイバ間の軸ずれ量を測定し
つつ、制御手段により微調整部材を駆動して光ファイバ
支持部材を微動させ、個々の光ファイバの高精度な軸合
せを実施することができる。
【0012】
【実施例】以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳
細かつ具体的に説明する。
細かつ具体的に説明する。
【0013】図1は本発明の一実施例を示す。なお、こ
こで示される装置は、従来例として示した図6の装置に
おいてそのV溝台に相当する位置に対向配置されるもの
であり、双方の心線同士を融着させるための手段や、双
方の心線端部同士を近接させる手段等については従来と
変りがないのでこれらの図示および説明を省略する。ま
た、図1に示す本実施例の軸調心機構では光ファイバ心
線が4本の場合が示されているが、その本数は何本であ
っても同様に構成できることは勿論である。
こで示される装置は、従来例として示した図6の装置に
おいてそのV溝台に相当する位置に対向配置されるもの
であり、双方の心線同士を融着させるための手段や、双
方の心線端部同士を近接させる手段等については従来と
変りがないのでこれらの図示および説明を省略する。ま
た、図1に示す本実施例の軸調心機構では光ファイバ心
線が4本の場合が示されているが、その本数は何本であ
っても同様に構成できることは勿論である。
【0014】さて、図1に従ってその基本的構成につい
て説明する。ここで、10は複数の光ファイバ心線1A
を支持するためのV型溝10Aが設けられているV溝基
板、11は基台、12は基台11上にV溝基板10を固
定支持している基板支持部、13はL字型に形成され、
その各頂部に前記V型溝10Aの傾斜に合せて形成され
たV溝(以下で上述のV型溝10Aと区別するために単
心保持溝という)13Aを有し、基板支持部12に揺動
自在に支持される微調整板(光ファイバ支持部材)であ
る。本例の場合、図2に示すように形成された4枚の微
調整板13が並列の形で支持ピンにより基板支持部12
に支持されており、それぞれの微調整板13にはその長
手方向に形成されたレバー部13Bの異なる位置に突起
13Cが設けられている。
て説明する。ここで、10は複数の光ファイバ心線1A
を支持するためのV型溝10Aが設けられているV溝基
板、11は基台、12は基台11上にV溝基板10を固
定支持している基板支持部、13はL字型に形成され、
その各頂部に前記V型溝10Aの傾斜に合せて形成され
たV溝(以下で上述のV型溝10Aと区別するために単
心保持溝という)13Aを有し、基板支持部12に揺動
自在に支持される微調整板(光ファイバ支持部材)であ
る。本例の場合、図2に示すように形成された4枚の微
調整板13が並列の形で支持ピンにより基板支持部12
に支持されており、それぞれの微調整板13にはその長
手方向に形成されたレバー部13Bの異なる位置に突起
13Cが設けられている。
【0015】また、図1において、14は本発明にかか
る圧電微調整部材であり、ここでは4組の圧電微調整部
材14がそれぞれの微調整板13に対応して設けられて
いて、個々の圧電微調整部材14を介して後述するよう
に微調整板13を個別に微動させ、光ファイバ心線1A
の先端部同士が良好な融着姿勢を保つように微調整する
ことができる。図3は圧電微調整部材14の構成を示す
もので、ここで、15Aおよび15Bは互いに直交する
方向に配設され、それぞれの両端部に弾性板16Aおよ
び16Bが取付けられている圧電素子(圧電素子と弾性
板との組合せを圧電駆動手段と呼ぶ)、17はこれらの
圧電素子15A,15Bをその端部に取付けられている
弾性板16A,16Bを介して固定支持している圧電素
子固定台である。かくして、個々の圧電微調整部材14
においては圧電素子15Aの他方の端部に取付けられた
弾性板16Aに圧電素子15B側の他方の端部に取付け
られた弾性板16Bの先端を当接させた状態で連結し、
これらの弾性体同士、従って圧電駆動手段同士の間に直
角が保たれるようにしてある。
る圧電微調整部材であり、ここでは4組の圧電微調整部
材14がそれぞれの微調整板13に対応して設けられて
いて、個々の圧電微調整部材14を介して後述するよう
に微調整板13を個別に微動させ、光ファイバ心線1A
の先端部同士が良好な融着姿勢を保つように微調整する
ことができる。図3は圧電微調整部材14の構成を示す
もので、ここで、15Aおよび15Bは互いに直交する
方向に配設され、それぞれの両端部に弾性板16Aおよ
び16Bが取付けられている圧電素子(圧電素子と弾性
板との組合せを圧電駆動手段と呼ぶ)、17はこれらの
圧電素子15A,15Bをその端部に取付けられている
弾性板16A,16Bを介して固定支持している圧電素
子固定台である。かくして、個々の圧電微調整部材14
においては圧電素子15Aの他方の端部に取付けられた
弾性板16Aに圧電素子15B側の他方の端部に取付け
られた弾性板16Bの先端を当接させた状態で連結し、
これらの弾性体同士、従って圧電駆動手段同士の間に直
角が保たれるようにしてある。
【0016】そして、このように構成した圧電微調整部
材14の一方の圧電素子15に設けられている垂直方向
の弾性板16Aの上端部を、図1の(A)に示すように
個々の微調整板13のレバー部13Bから下方に突設し
た突起13C側面に固定する。なお、各圧電微調整部材
14は不図示のねじ等によって基台11に並列させた状
態で固定されるものである。また、ここでは各微調整板
13の間に空間が保たれるように表示されているが、実
際にはほとんどすき間がなく、各圧電微調整部材14と
共にそれぞれがV溝基板10のV型溝10Aに対応する
形で配列されている。
材14の一方の圧電素子15に設けられている垂直方向
の弾性板16Aの上端部を、図1の(A)に示すように
個々の微調整板13のレバー部13Bから下方に突設し
た突起13C側面に固定する。なお、各圧電微調整部材
14は不図示のねじ等によって基台11に並列させた状
態で固定されるものである。また、ここでは各微調整板
13の間に空間が保たれるように表示されているが、実
際にはほとんどすき間がなく、各圧電微調整部材14と
共にそれぞれがV溝基板10のV型溝10Aに対応する
形で配列されている。
【0017】図4は圧電微調整部材14による軸調心動
作を示す。なお、本実施例では初期状態で、双方の各圧
電素子15A,15Bには伸び方向にバイアス電圧がか
けられているものとする。そこで、(A)に示すように
微調整板13の単心保持溝13Aに保持されている光フ
ァイバ心線(不図示)を上方に微移動させようとする場
合は、垂直方向の圧電素子15Aのみを伸ばすようにバ
イアス電圧を制御し、(B)に示すように下方に微移動
させようとする場合は圧電素子15Aのみを元の状態に
縮めるようにバイアス電圧を制御すればよい。
作を示す。なお、本実施例では初期状態で、双方の各圧
電素子15A,15Bには伸び方向にバイアス電圧がか
けられているものとする。そこで、(A)に示すように
微調整板13の単心保持溝13Aに保持されている光フ
ァイバ心線(不図示)を上方に微移動させようとする場
合は、垂直方向の圧電素子15Aのみを伸ばすようにバ
イアス電圧を制御し、(B)に示すように下方に微移動
させようとする場合は圧電素子15Aのみを元の状態に
縮めるようにバイアス電圧を制御すればよい。
【0018】また、斜め右上方に微移動させようとする
場合は(C)のように、斜め左上方に微移動させようと
する場合は(D)のように双方の圧電素子15,15B
をそれぞれ動作させるようにする。かくして、V溝基板
10に支持される個々の光ファイバ心線1Aの融着させ
ようとする側の端部(図1の(A),(B)参照)を光
ファイバの中心軸に直交する面内で2次元的に微移動さ
せ軸調心を行うことができる。
場合は(C)のように、斜め左上方に微移動させようと
する場合は(D)のように双方の圧電素子15,15B
をそれぞれ動作させるようにする。かくして、V溝基板
10に支持される個々の光ファイバ心線1Aの融着させ
ようとする側の端部(図1の(A),(B)参照)を光
ファイバの中心軸に直交する面内で2次元的に微移動さ
せ軸調心を行うことができる。
【0019】図5は上述した多心光ファイバ心線の接続
装置により光ファイバ心線1A同士の軸心合せを行うた
めの制御用回路の構成例を示す。なお、ここでは、説明
を分かり易くするために、制御に直接かかわりのない部
材は省略されている。図5において、31は対向する光
ファイバ端面同士間の軸ずれ量を測定する軸ずれ量測定
装置、32は軸ずれ量測定装置31から入力された軸ず
れ量に基づき、周知のPID制御等によって個々の光フ
ァイバ1Aに対しての適切な微移動量に対応するアンプ
駆動電圧を差動増幅器33に発生させる制御器である。
装置により光ファイバ心線1A同士の軸心合せを行うた
めの制御用回路の構成例を示す。なお、ここでは、説明
を分かり易くするために、制御に直接かかわりのない部
材は省略されている。図5において、31は対向する光
ファイバ端面同士間の軸ずれ量を測定する軸ずれ量測定
装置、32は軸ずれ量測定装置31から入力された軸ず
れ量に基づき、周知のPID制御等によって個々の光フ
ァイバ1Aに対しての適切な微移動量に対応するアンプ
駆動電圧を差動増幅器33に発生させる制御器である。
【0020】ここで、軸ずれ量測定装置31としては、
ITVテレビと画像処理系とを組合せたものや互いに接
続される光ファイバ心線1A同士のコアを通過するパワ
ーの最大値に基づいて軸ずれ量を最小にする等の手段が
考えられるが、その他、TVカメラによって対向位置に
保持される光ファイバに対し、その対向する2方向から
の透通光の像をモニタリングし、画像処理することによ
って軸ずれ量を求めるようにしてもよい。なお、対向す
る光ファイバ同士の端面を近接させて、融着実施近傍に
位置させた状態で軸ずれ量測定装置31により測定され
た軸ずれ量がさほど大きくない場合は片側の装置のみを
操作するだけで目的を達成することが可能である。
ITVテレビと画像処理系とを組合せたものや互いに接
続される光ファイバ心線1A同士のコアを通過するパワ
ーの最大値に基づいて軸ずれ量を最小にする等の手段が
考えられるが、その他、TVカメラによって対向位置に
保持される光ファイバに対し、その対向する2方向から
の透通光の像をモニタリングし、画像処理することによ
って軸ずれ量を求めるようにしてもよい。なお、対向す
る光ファイバ同士の端面を近接させて、融着実施近傍に
位置させた状態で軸ずれ量測定装置31により測定され
た軸ずれ量がさほど大きくない場合は片側の装置のみを
操作するだけで目的を達成することが可能である。
【0021】また、初期の軸ずれ量が比較的大きい場合
は、まず、どちらか片方の基台を微調整してすべての心
線の軸ずれ量の2乗置の和が最小になるようにしておき
片方の基台の圧電素子だけ駆動するか、互いに対向して
いる双方の基台の圧電素子を微動させて制御を行うよう
にすればよい。
は、まず、どちらか片方の基台を微調整してすべての心
線の軸ずれ量の2乗置の和が最小になるようにしておき
片方の基台の圧電素子だけ駆動するか、互いに対向して
いる双方の基台の圧電素子を微動させて制御を行うよう
にすればよい。
【0022】上述したようにして軸ずれ量が求められた
ならば、その軸ずれ量を制御器32の入力側に入れPI
D等の制御側によりアンプ駆動電圧を生成し、これをア
ンプ33に入れて圧電素子駆動電圧を個々の圧電素子1
5A,15Bに印加する。このループの繰返しにより軸
ずれ量をほぼ0にすることができる。
ならば、その軸ずれ量を制御器32の入力側に入れPI
D等の制御側によりアンプ駆動電圧を生成し、これをア
ンプ33に入れて圧電素子駆動電圧を個々の圧電素子1
5A,15Bに印加する。このループの繰返しにより軸
ずれ量をほぼ0にすることができる。
【0023】図6は本発明の他の実施例を示す。本例
は、先に述べた第1実施例での圧電微調整部材14に代
えて異なる構成による個々の光ファイバ調心用微調整部
材24を設けたものである。なお、本例による微調整部
材24もまた、個々の光ファイバ心線1Aに対応して設
けられる。ここで、23はその一端が基板支持部12に
揺動自在に支持される上下微調整板である。なお、個々
の上下微調整板23には、それぞれ基板支持部12に支
持される支持ピンからの長手方向に沿った異なる位置に
突起23Cが設けられていて、これらの突起23Cと基
台11との間に圧電素子25が設けられている。
は、先に述べた第1実施例での圧電微調整部材14に代
えて異なる構成による個々の光ファイバ調心用微調整部
材24を設けたものである。なお、本例による微調整部
材24もまた、個々の光ファイバ心線1Aに対応して設
けられる。ここで、23はその一端が基板支持部12に
揺動自在に支持される上下微調整板である。なお、個々
の上下微調整板23には、それぞれ基板支持部12に支
持される支持ピンからの長手方向に沿った異なる位置に
突起23Cが設けられていて、これらの突起23Cと基
台11との間に圧電素子25が設けられている。
【0024】また、26はその各頂部に前記V型溝10
Aの傾斜に合わせて形成された単心保持溝26Aを有す
る光ファイバ支持部材であり、27は個々の光ファイバ
支持部材26とこれに対応する上下微調整板23との間
に設けられた圧電バイモルフである。なお圧電バイモル
フ27は周知のように圧電結晶体によって構成されるも
ので、その2次圧電効果を利用して電界を印加すること
により歪を発生させることができる。
Aの傾斜に合わせて形成された単心保持溝26Aを有す
る光ファイバ支持部材であり、27は個々の光ファイバ
支持部材26とこれに対応する上下微調整板23との間
に設けられた圧電バイモルフである。なお圧電バイモル
フ27は周知のように圧電結晶体によって構成されるも
ので、その2次圧電効果を利用して電界を印加すること
により歪を発生させることができる。
【0025】そこで、本実施例によれば、上述のように
して光ファイバ支持部材26と圧電バイモルフ27と上
下微調整板23と圧電素子25との組合せにより光ファ
イバ調心用微調整部材24を構成することで、まず、圧
電素子25を駆動することによって個々の光ファイバ支
持部材26を上下方向に微動せしめ、さらに圧電バイモ
ルフ27への印加電圧を制御することによって光ファイ
バ支持部材26を図6の(B)で紙面と直交する方向に
微変位させることができる。よって、このような調整を
個々の光ファイバ心線1Aについて実施することで第1
実施例のところで説明したと同様にして接続される心線
同士間の調心を行うことができる。
して光ファイバ支持部材26と圧電バイモルフ27と上
下微調整板23と圧電素子25との組合せにより光ファ
イバ調心用微調整部材24を構成することで、まず、圧
電素子25を駆動することによって個々の光ファイバ支
持部材26を上下方向に微動せしめ、さらに圧電バイモ
ルフ27への印加電圧を制御することによって光ファイ
バ支持部材26を図6の(B)で紙面と直交する方向に
微変位させることができる。よって、このような調整を
個々の光ファイバ心線1Aについて実施することで第1
実施例のところで説明したと同様にして接続される心線
同士間の調心を行うことができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、多心光ファイバ心線の個々の光ファイバを所定の間
隔でV型溝に保持するV溝基板と、前記光ファイバの前
記V溝基板より先端側を個々に支持可能に配設され、上
面に前記V型溝の双方の斜面と一致する溝が形成された
光ファイバ支持部材を微動自在に保つ基台と、該基台と
前記光ファイバ支持部材との間に配設され、個々の前記
光ファイバ支持部材を前記光ファイバの中心軸に鉛直な
平面内で2次元方向に微動させる微調整部材と、を加熱
融着手段を中心に対称配置すると共に、対称配置された
前記光ファイバ支持部材の溝に保持される前記光ファイ
バの対向する軸心同士の軸ずれ量を測定する軸ずれ量測
定手段と、該軸ずれ量測定手段により測定された軸ずれ
量に基づいて前記微調整部材を駆動制御し、前記光ファ
イバの対向する軸心同士を軸合せするように制御する制
御手段とを具備したので、従来、困難であった多心光フ
ァイバ心線同士の接続を個々に高精度で軸心合せするこ
とができるようになった。
ば、多心光ファイバ心線の個々の光ファイバを所定の間
隔でV型溝に保持するV溝基板と、前記光ファイバの前
記V溝基板より先端側を個々に支持可能に配設され、上
面に前記V型溝の双方の斜面と一致する溝が形成された
光ファイバ支持部材を微動自在に保つ基台と、該基台と
前記光ファイバ支持部材との間に配設され、個々の前記
光ファイバ支持部材を前記光ファイバの中心軸に鉛直な
平面内で2次元方向に微動させる微調整部材と、を加熱
融着手段を中心に対称配置すると共に、対称配置された
前記光ファイバ支持部材の溝に保持される前記光ファイ
バの対向する軸心同士の軸ずれ量を測定する軸ずれ量測
定手段と、該軸ずれ量測定手段により測定された軸ずれ
量に基づいて前記微調整部材を駆動制御し、前記光ファ
イバの対向する軸心同士を軸合せするように制御する制
御手段とを具備したので、従来、困難であった多心光フ
ァイバ心線同士の接続を個々に高精度で軸心合せするこ
とができるようになった。
【図1】本発明の一実施例を正面図(A)および側面図
(B)によって示す構成図である。
(B)によって示す構成図である。
【図2】図1に示す実施例での個々の微調整板の側面図
である。
である。
【図3】本発明にかかる圧電微調整部材を側面から見て
示す構成図である。
示す構成図である。
【図4】本発明にかかる圧電微調整部材による微調整板
の微移動動作を(A)〜(D)の4態様で示す説明図で
ある。
の微移動動作を(A)〜(D)の4態様で示す説明図で
ある。
【図5】本発明にかかる軸心合せのための制御用回路の
構成図である。
構成図である。
【図6】本発明の他の実施例を正面図(A)および側面
図(B)によって示す構成図である。
図(B)によって示す構成図である。
【図7】従来の多心光ファイバ心線の接続装置の構成図
である。
である。
【図8】軸ずれ量と軸ずれによる接続損失との関係を示
す特性曲線図である。
す特性曲線図である。
【図9】従来の単心軸合せ装置の構成例を(A),
(B)の2例で示す斜視図である。
(B)の2例で示す斜視図である。
1 テープ心線 1A 光ファイバ心線 10 V溝基板 10A V型溝 11 基台 13 微調整板(光ファイバ支持部材) 13A 単心保持溝 13C 突起 14,24 圧電微調整部材 15A,15B,25 圧電素子 16A,16B 弾性板 17 圧電素子固定台 23 上下微調整板 26 光ファイバ支持部材 27 圧電バイモルフ 31 軸ずれ量測定装置 32 制御器 33 アンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉澤 信幸 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 芦谷 文博 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 下中 賢 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 野田 一房 東京都武蔵野市西久保3丁目10番28号 株式会社雄島試作研究所内 (56)参考文献 特開 平6−34853(JP,A) 特開 平6−27352(JP,A) 特開 平5−273430(JP,A) 特開 昭63−150603(JP,A) 特開 平4−221908(JP,A) 特開 昭62−5210(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/24 - 6/26 G02B 6/30 - 6/43
Claims (3)
- 【請求項1】 多心光ファイバ心線の個々の光ファイバ
を所定の間隔でV型溝に保持するV溝基板と、 前記光ファイバの前記V溝基板より先端側を個々に支持
可能に配設され、上面に前記V型溝の双方の斜面と一致
する溝が形成された光ファイバ支持部材を微動自在に保
つ基台と、 該基台と前記光ファイバ支持部材との間に配設され、個
々の前記光ファイバ支持部材を前記光ファイバの中心軸
に鉛直な平面内で2次元方向に微動させる微調整部材
と、 を加熱融着手段を中心に対称配置すると共に、対称配置
された前記光ファイバ支持部材の溝に保持される前記光
ファイバの対向する軸心同士の軸ずれ量を測定する軸ず
れ量測定手段と、 該軸ずれ量測定手段により測定された軸ずれ量に基づい
て前記微調整部材を駆動制御し、前記光ファイバの対向
する軸心同士を軸合せするように制御する制御手段とを
具備したことを特徴とする多心光ファイバ心線の接続装
置。 - 【請求項2】 前記微調整部材は、圧電素子とその両端
部に該圧電素子の伸縮方向に配設された弾性板とを有す
る2つの圧電駆動手段と、該圧電駆動手段のそれぞれを
一方の前記弾性板を介して固定支持する固定台とで構成
され、前記2つの圧電駆動手段を互いに直交する方向に
配設すると共に該2つの圧電駆動手段を個々に駆動する
ことによって他方の弾性板を介して前記光ファイバ支持
部材を前記2次元方向に微動させることを特徴とする請
求項1に記載の多心光ファイバ心線の接続装置。 - 【請求項3】 前記微調整部材は、個々の光ファイバに
対応して配設され前記基台に上下微動自在に保たれる上
下微調整板と、 該上下微調整板と前記基台との間に配設された圧電素子
と、 前記光ファイバの先端側を個々に支持する光ファイバ支
持部材と前記上下微調整板との間に配設され、該上下微
調整板に対して前記光ファイバ支持部材を上下とは異な
る方向に微動可能とする圧電バイモルフとで構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の多心光ファイバ心線
の接続装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP916993A JP3166802B2 (ja) | 1992-08-31 | 1993-01-22 | 多心光ファイバ心線の接続装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-230641 | 1992-08-31 | ||
JP23064192 | 1992-08-31 | ||
JP916993A JP3166802B2 (ja) | 1992-08-31 | 1993-01-22 | 多心光ファイバ心線の接続装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06123818A JPH06123818A (ja) | 1994-05-06 |
JP3166802B2 true JP3166802B2 (ja) | 2001-05-14 |
Family
ID=26343852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP916993A Expired - Fee Related JP3166802B2 (ja) | 1992-08-31 | 1993-01-22 | 多心光ファイバ心線の接続装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3166802B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3848276B2 (ja) * | 2003-03-11 | 2006-11-22 | 亞洲光學股▲ふん▼有限公司 | 光コリメータを配列するための装置および方法 |
JP6745964B1 (ja) * | 2019-10-24 | 2020-08-26 | 株式会社フジクラ | 融着接続機 |
-
1993
- 1993-01-22 JP JP916993A patent/JP3166802B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06123818A (ja) | 1994-05-06 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |