JPH08120380A - 耐粒界腐食性に優れたブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金およびそれを用いたブレージングシート - Google Patents
耐粒界腐食性に優れたブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金およびそれを用いたブレージングシートInfo
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- JPH08120380A JPH08120380A JP28442794A JP28442794A JPH08120380A JP H08120380 A JPH08120380 A JP H08120380A JP 28442794 A JP28442794 A JP 28442794A JP 28442794 A JP28442794 A JP 28442794A JP H08120380 A JPH08120380 A JP H08120380A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐粒界腐食性に優れたブレージング用Ａｌ−
Ｍｎ系合金を提供する。またそれを芯材として用いたブ
レージングシートを提供する。 【構成】 請求項１：Ｍｎ０．５〜３．０％、Ｂｉ０．
０１〜０．５％を含有し、残部が実質的にＡｌよりなる
ブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系合金。 請求項２：さらに
Ｚｎを０．１〜１．０％を添加した。 請求項３：さら
にＣｕ０．１〜１．５％、Ｔｉ０．０５〜０．３％、Ｃ
ｒ０．０５〜０．４％、Ｚｒ０．０５〜０．４％の１種
以上を添加した。 請求項４：さらにＭｇを０．１〜
１．０％添加し、かつＳｉを０．２％未満に規制した。
請求項５：Ｂｉの粒径を１〜２０μｍ、密度を４０〜
２０００個／ｍｍ2 とした。 請求項６：上記の各Ａｌ
−Ｍｎ系合金を芯材とし、皮材としてＡｌ−Ｓｉ系、Ａ
ｌ−Ｓｉ−Ｍｇ系、Ａｌ−Ｓｉ−Ｍｇ−Ｂｉ系のろう材
を用いてブレージングシートを構成した。
Ｍｎ系合金を提供する。またそれを芯材として用いたブ
レージングシートを提供する。 【構成】 請求項１：Ｍｎ０．５〜３．０％、Ｂｉ０．
０１〜０．５％を含有し、残部が実質的にＡｌよりなる
ブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系合金。 請求項２：さらに
Ｚｎを０．１〜１．０％を添加した。 請求項３：さら
にＣｕ０．１〜１．５％、Ｔｉ０．０５〜０．３％、Ｃ
ｒ０．０５〜０．４％、Ｚｒ０．０５〜０．４％の１種
以上を添加した。 請求項４：さらにＭｇを０．１〜
１．０％添加し、かつＳｉを０．２％未満に規制した。
請求項５：Ｂｉの粒径を１〜２０μｍ、密度を４０〜
２０００個／ｍｍ2 とした。 請求項６：上記の各Ａｌ
−Ｍｎ系合金を芯材とし、皮材としてＡｌ−Ｓｉ系、Ａ
ｌ−Ｓｉ−Ｍｇ系、Ａｌ−Ｓｉ−Ｍｇ−Ｂｉ系のろう材
を用いてブレージングシートを構成した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明はブレージング（ろう付
け）の用途に使用されるＡｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金
に関するものであり、特に熱交換器のフィン材や管材等
として使用されるブレージングシートの芯材に好適な耐
粒界腐食性に優れたＡｌ−Ｍｎ系合金と、それを芯材と
して用いたブレージングシートに関するものである。
け）の用途に使用されるＡｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金
に関するものであり、特に熱交換器のフィン材や管材等
として使用されるブレージングシートの芯材に好適な耐
粒界腐食性に優れたＡｌ−Ｍｎ系合金と、それを芯材と
して用いたブレージングシートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】周知のように自動車のクーラーのドロー
ンカップ型エバポレータなどの熱交換器においては、水
等の温度媒体（作動流体）が流通する管体板に、アルミ
ニウム合金製のフィン材をろう付けするのが通常である
が、この場合の管体板材にはブレージングシート、すな
わちアルミニウム合金芯材の両面もしくは片面にアルミ
ニウム合金ろう材からなる皮材を予め被着させた合せ板
を用いる。そしてこのような管体板材用のブレージング
シートの芯材のアルミニウム合金としては、ＪＩＳ Ａ
３００３合金などのＡｌ−Ｍｎ系合金を使用することが
多い。
ンカップ型エバポレータなどの熱交換器においては、水
等の温度媒体（作動流体）が流通する管体板に、アルミ
ニウム合金製のフィン材をろう付けするのが通常である
が、この場合の管体板材にはブレージングシート、すな
わちアルミニウム合金芯材の両面もしくは片面にアルミ
ニウム合金ろう材からなる皮材を予め被着させた合せ板
を用いる。そしてこのような管体板材用のブレージング
シートの芯材のアルミニウム合金としては、ＪＩＳ Ａ
３００３合金などのＡｌ−Ｍｎ系合金を使用することが
多い。
【０００３】ところで自動車等に使用される熱交換器と
しては軽量化が強く要請され、またコスト低減の要求も
強く、そこで熱交換器に使用されるブレージングシート
の芯材としても薄肉化が求められるようになり、そこで
ブレージングシート芯材については、薄肉化しても充分
な高い耐久性・信頼性が確保されるように高強度化が強
く求められている。しかしながら、一般にＡｌ−Ｍｎ系
合金においては、高強度化を図ろうとすれば、耐食性、
特に耐粒界腐食性が低下するという問題が生じるのが通
常である。
しては軽量化が強く要請され、またコスト低減の要求も
強く、そこで熱交換器に使用されるブレージングシート
の芯材としても薄肉化が求められるようになり、そこで
ブレージングシート芯材については、薄肉化しても充分
な高い耐久性・信頼性が確保されるように高強度化が強
く求められている。しかしながら、一般にＡｌ−Ｍｎ系
合金においては、高強度化を図ろうとすれば、耐食性、
特に耐粒界腐食性が低下するという問題が生じるのが通
常である。
【０００４】ブレージングシート芯材用のアルミニウム
合金について耐食性を高めるための手法としては、従来
から、 Ａ：ろう付け後に防食のための表面処理を行なう、 Ｂ：ブレージングシートの芯材の電位をろう材に対し５
０〜１００ｍＶ程度貴にして、ろう材を犠牲陽極材とし
て作用させることにより芯材を防食する、 Ｃ：上記ＡおよびＢの手法を組合せる、などの手法が実
用化されもしくは提案されている。
合金について耐食性を高めるための手法としては、従来
から、 Ａ：ろう付け後に防食のための表面処理を行なう、 Ｂ：ブレージングシートの芯材の電位をろう材に対し５
０〜１００ｍＶ程度貴にして、ろう材を犠牲陽極材とし
て作用させることにより芯材を防食する、 Ｃ：上記ＡおよびＢの手法を組合せる、などの手法が実
用化されもしくは提案されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】前述のような従来のブ
レージングシート芯材についての耐食性向上のためのＡ
〜Ｃに述べたような手法では、一般的な耐食性は確かに
若干は向上するが、耐粒界腐食性そのものを制御して、
耐食性のうちでも特に粒界腐食性を確実に向上させるに
は至っていないのが実情である。また前述のＡもしくは
Ｃのように表面処理による防食を期待する手法では、工
程数が増加して製造コストの増大を招く問題があり、一
方ＢもしくはＣのように犠牲防食による場合、電位の制
御のために成分組成が制約され、他の特性を犠牲にせざ
るを得ない場合も多いという問題もあった。
レージングシート芯材についての耐食性向上のためのＡ
〜Ｃに述べたような手法では、一般的な耐食性は確かに
若干は向上するが、耐粒界腐食性そのものを制御して、
耐食性のうちでも特に粒界腐食性を確実に向上させるに
は至っていないのが実情である。また前述のＡもしくは
Ｃのように表面処理による防食を期待する手法では、工
程数が増加して製造コストの増大を招く問題があり、一
方ＢもしくはＣのように犠牲防食による場合、電位の制
御のために成分組成が制約され、他の特性を犠牲にせざ
るを得ない場合も多いという問題もあった。
【０００６】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、ブレージングシートの芯材などとして使用さ
れるブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系合金について、耐食性
のうちでも特に耐粒界腐食性を確実かつ充分に向上させ
ることを目的としている。
たもので、ブレージングシートの芯材などとして使用さ
れるブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系合金について、耐食性
のうちでも特に耐粒界腐食性を確実かつ充分に向上させ
ることを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するべく本願発明者等が鋭意実験・検討を重ねた結果、
Ａｌ−Ｍｎ系合金に少量のＢｉを添加することによっ
て、耐粒界腐食性を確実かつ充分に向上させ得ることを
見出し、この発明をなすに至った。
するべく本願発明者等が鋭意実験・検討を重ねた結果、
Ａｌ−Ｍｎ系合金に少量のＢｉを添加することによっ
て、耐粒界腐食性を確実かつ充分に向上させ得ることを
見出し、この発明をなすに至った。
【０００８】具体的には、請求項１の発明のブレージン
グ用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金は、Ｍｎを０．５〜
３．０％、Ｂｉを０．０１〜０．５％含有し、残部がＡ
ｌおよび不可避的不純物よりなることを特徴とするもの
である。
グ用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金は、Ｍｎを０．５〜
３．０％、Ｂｉを０．０１〜０．５％含有し、残部がＡ
ｌおよび不可避的不純物よりなることを特徴とするもの
である。
【０００９】また請求項２の発明のブレージング用Ａｌ
−Ｍｎ系アルミニウム合金は、請求項１に記載のＡｌ−
Ｍｎ系アルミニウム合金の各成分元素のほか、さらにＺ
ｎ０．１〜１．０％を含有し、残部がＡｌおよび不可避
的不純物よりなることを特徴とするものである。
−Ｍｎ系アルミニウム合金は、請求項１に記載のＡｌ−
Ｍｎ系アルミニウム合金の各成分元素のほか、さらにＺ
ｎ０．１〜１．０％を含有し、残部がＡｌおよび不可避
的不純物よりなることを特徴とするものである。
【００１０】さらに請求項３の発明のブレージング用Ａ
ｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金は、請求項１もしくは請求
項２に記載のＡｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金の各成分元
素のほか、さらにＣｕ０．１〜１．５％、Ｔｉ０．０５
〜０．３％、Ｃｒ０．０５〜０．４％、Ｚｒ０．０５〜
０．４％のうちから選ばれた１種または２種以上を含有
し、残部がＡｌおよび不可避的不純物よりなることを特
徴とするものである。
ｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金は、請求項１もしくは請求
項２に記載のＡｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金の各成分元
素のほか、さらにＣｕ０．１〜１．５％、Ｔｉ０．０５
〜０．３％、Ｃｒ０．０５〜０．４％、Ｚｒ０．０５〜
０．４％のうちから選ばれた１種または２種以上を含有
し、残部がＡｌおよび不可避的不純物よりなることを特
徴とするものである。
【００１１】そしてまた請求項４の発明のブレージング
用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金は、請求項１〜請求項
３のいずれかに記載のＡｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金の
各成分元素のほか、さらにＭｇを０．１〜１．０％含有
し、かつ不純物としてのＳｉ量が０．２％未満に規制さ
れ、残部がＡｌおよび不可避的不純物よりなることを特
徴とするものである。
用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金は、請求項１〜請求項
３のいずれかに記載のＡｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金の
各成分元素のほか、さらにＭｇを０．１〜１．０％含有
し、かつ不純物としてのＳｉ量が０．２％未満に規制さ
れ、残部がＡｌおよび不可避的不純物よりなることを特
徴とするものである。
【００１２】また請求項５の発明のブレージング用Ａｌ
−Ｍｎ系アルミニウム合金は、請求項１〜請求項４のい
ずれかに記載のＡｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金におい
て、合金中に粒径１〜２０μｍの金属Ｂｉが４０〜２０
００個／ｍｍ2 の密度で分散していることを特徴とする
ものである。
−Ｍｎ系アルミニウム合金は、請求項１〜請求項４のい
ずれかに記載のＡｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金におい
て、合金中に粒径１〜２０μｍの金属Ｂｉが４０〜２０
００個／ｍｍ2 の密度で分散していることを特徴とする
ものである。
【００１３】一方請求項６の発明は、上述のようなＡｌ
−Ｍｎ系合金を用いたブレージングシートについてのも
のである。すなわち、請求項６の発明のブレージングシ
ートは、請求項１〜請求項５のいずれかに記載のＡｌ−
Ｍｎ系合金が芯材とされ、その芯材の両面もしくは片面
に、Ａｌ−Ｓｉ系合金もしくはＡｌ−Ｓｉ−Ｍｇ系合金
またはＡｌ−Ｓｉ−Ｍｇ−Ｂｉ系合金からなるろう材が
皮材として形成されていることを特徴とするものであ
る。
−Ｍｎ系合金を用いたブレージングシートについてのも
のである。すなわち、請求項６の発明のブレージングシ
ートは、請求項１〜請求項５のいずれかに記載のＡｌ−
Ｍｎ系合金が芯材とされ、その芯材の両面もしくは片面
に、Ａｌ−Ｓｉ系合金もしくはＡｌ−Ｓｉ−Ｍｇ系合金
またはＡｌ−Ｓｉ−Ｍｇ−Ｂｉ系合金からなるろう材が
皮材として形成されていることを特徴とするものであ
る。
【００１４】
【作用】請求項１〜請求項５の各発明のブレージング用
Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金、および請求項６の発明
のブレージングシートの芯材のＡｌ−Ｍｎ系アルミニウ
ム合金においては、いずれも少量のＢｉ（ビスマス）を
積極添加しており、このＢｉの添加によって耐粒界腐食
性の確実かつ充分な向上を図ることができた。
Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金、および請求項６の発明
のブレージングシートの芯材のＡｌ−Ｍｎ系アルミニウ
ム合金においては、いずれも少量のＢｉ（ビスマス）を
積極添加しており、このＢｉの添加によって耐粒界腐食
性の確実かつ充分な向上を図ることができた。
【００１５】このようにＢｉの添加によって耐粒界腐食
性が向上する理由は、完全には解明されていないが、Ｂ
ｉの析出物分散効果によるものと考えられる。
性が向上する理由は、完全には解明されていないが、Ｂ
ｉの析出物分散効果によるものと考えられる。
【００１６】すなわち、一般にＡｌ−Ｍｎ系のブレージ
ング用アルミニウム合金においては、ろう付け加熱後の
冷却過程でＡｌ−Ｍｎ系の金属間化合物が析出し、かつ
その析出位置は線状の粒界に限られるため、析出物が連
続化しやすい。一方粒界の析出物近傍では、Ｍｎの析出
によってＭｎの欠乏相が出現し、この欠乏相ではその周
囲のＭｎが相対的に多量に固溶したＡｌ地と比較して電
位的に卑となり、そのためＭｎ欠乏相が電気化学的に優
先腐食されるため、連続化した粒界腐食に至るものと考
えられる。
ング用アルミニウム合金においては、ろう付け加熱後の
冷却過程でＡｌ−Ｍｎ系の金属間化合物が析出し、かつ
その析出位置は線状の粒界に限られるため、析出物が連
続化しやすい。一方粒界の析出物近傍では、Ｍｎの析出
によってＭｎの欠乏相が出現し、この欠乏相ではその周
囲のＭｎが相対的に多量に固溶したＡｌ地と比較して電
位的に卑となり、そのためＭｎ欠乏相が電気化学的に優
先腐食されるため、連続化した粒界腐食に至るものと考
えられる。
【００１７】これに対しこの発明で添加しているＢｉ
は、Ａｌに対する固溶限が著しく低いため、鋳造凝固時
に金属Ｂｉとして晶出し、かつその後の圧延板中におい
て金属Ｂｉの位置は特に粒界に限られず、Ａｌ地に広く
分散して存在する。またＢｉはその融点が約２７１℃
と、Ａｌに比べてかなり低い融点を有するため、ろう付
け加熱時やその後の冷却過程の高温段階では、Ｂｉは点
状の独立した液体で分散していることになる。そしてろ
う付け後の冷却過程におけるＡｌ−Ｍｎ系金属間化合物
の析出時には、そのＡｌ−Ｍｎ系金属間化合物は、粒界
の部分よりもむしろ全体的に点状に分散した液体のＢｉ
の部位に優先的に析出しやすくなる。そのためＡｌ−Ｍ
ｎ系金属間化合物の析出物は、Ａｌ地中に全体的に分散
することになり、その結果、粒界に沿っての連続的な腐
食も生じにくくなり、耐粒界腐食性が向上するものと考
えられる。
は、Ａｌに対する固溶限が著しく低いため、鋳造凝固時
に金属Ｂｉとして晶出し、かつその後の圧延板中におい
て金属Ｂｉの位置は特に粒界に限られず、Ａｌ地に広く
分散して存在する。またＢｉはその融点が約２７１℃
と、Ａｌに比べてかなり低い融点を有するため、ろう付
け加熱時やその後の冷却過程の高温段階では、Ｂｉは点
状の独立した液体で分散していることになる。そしてろ
う付け後の冷却過程におけるＡｌ−Ｍｎ系金属間化合物
の析出時には、そのＡｌ−Ｍｎ系金属間化合物は、粒界
の部分よりもむしろ全体的に点状に分散した液体のＢｉ
の部位に優先的に析出しやすくなる。そのためＡｌ−Ｍ
ｎ系金属間化合物の析出物は、Ａｌ地中に全体的に分散
することになり、その結果、粒界に沿っての連続的な腐
食も生じにくくなり、耐粒界腐食性が向上するものと考
えられる。
【００１８】さらにこの発明における合金成分元素の限
定理由について述べる。
定理由について述べる。
【００１９】Ｍｎ：Ｍｎはこの発明で対象とする系の合
金で基本となる合金元素であり、固溶により強度を高め
るに寄与する。Ｍｎ量が０．５％未満ではその効果が充
分に得られず、一方３．０％を越えればＡｌ−Ｍｎ系の
巨大晶出物を形成して成形性を劣化させるから、Ｍｎ量
は０．５〜３．０％の範囲内とした。
金で基本となる合金元素であり、固溶により強度を高め
るに寄与する。Ｍｎ量が０．５％未満ではその効果が充
分に得られず、一方３．０％を越えればＡｌ−Ｍｎ系の
巨大晶出物を形成して成形性を劣化させるから、Ｍｎ量
は０．５〜３．０％の範囲内とした。
【００２０】Ｂｉ：Ｂｉは前述のように耐粒界腐食性を
向上させるに有効である。Ｂｉ量が０．０１％未満では
その効果が充分に発揮されず、一方０．５％を越えて多
量にＢｉを添加しても耐粒界腐食性向上効果は飽和し、
経済的に無駄となるだけであるから、Ｂｉ量は０．０１
〜０．５％の範囲内とした。
向上させるに有効である。Ｂｉ量が０．０１％未満では
その効果が充分に発揮されず、一方０．５％を越えて多
量にＢｉを添加しても耐粒界腐食性向上効果は飽和し、
経済的に無駄となるだけであるから、Ｂｉ量は０．０１
〜０．５％の範囲内とした。
【００２１】Ｚｎ：Ｚｎの添加は、腐食の形態をピット
状から全面型にして、一般的な耐食性向上に寄与するた
め、請求項２の発明のＡｌ−Ｍｎ系合金において添加す
ることとした。Ｚｎ量が０．１％未満では上述の効果が
充分に得られず、一方１．０％を越えれば上述の効果が
飽和し、経済的に無駄となるだけであるから、Ｚｎの添
加量は０．１〜１．０％の範囲内とした。
状から全面型にして、一般的な耐食性向上に寄与するた
め、請求項２の発明のＡｌ−Ｍｎ系合金において添加す
ることとした。Ｚｎ量が０．１％未満では上述の効果が
充分に得られず、一方１．０％を越えれば上述の効果が
飽和し、経済的に無駄となるだけであるから、Ｚｎの添
加量は０．１〜１．０％の範囲内とした。
【００２２】Ｃｕ，Ｔｉ，Ｃｒ，Ｚｒ：これらの元素は
いずれも強度の向上に寄与するから、請求項３の発明の
Ａｌ−Ｍｎ系合金においていずれか１種または２種以上
を添加することとした。これらのうち、Ｃｕは固溶によ
り強度を高める効果を有すると同時に、電位を高める効
果を有するが、その添加量が０．１％未満ではその効果
が充分に発揮されず、一方１．５％を越えれば合金の融
点が低下してろう付け性が低下し、また成形性が低下す
るところから、Ｃｕの添加量は０．１〜１．５％の範囲
内とした。またＴｉは結晶粒の微細化を通じて強度の向
上に寄与すると同時に、腐食形態をピット状から層状に
変化させ、これにより最大腐食深さを小さくして耐食性
を向上させるに寄与するが、その添加量が０．０５％未
満ではこれらの効果が充分に発揮されず、一方０．３％
を越えればこれらの効果が飽和し、経済的に無駄となる
だけであるから、Ｔｉの添加量は０．０５〜０．３％の
範囲内とした。さらにＣｒ，Ｚｒは、固溶により強度を
高めるに寄与するが、いずれもその添加量が０．０５％
未満ではその効果が充分に発揮されず、一方０．４％を
越えれば巨大晶出物を形成して成形性を劣化させるか
ら、Ｃｒ，Ｚｒの添加量はいずれも０．０５〜０．４％
の範囲内とした。
いずれも強度の向上に寄与するから、請求項３の発明の
Ａｌ−Ｍｎ系合金においていずれか１種または２種以上
を添加することとした。これらのうち、Ｃｕは固溶によ
り強度を高める効果を有すると同時に、電位を高める効
果を有するが、その添加量が０．１％未満ではその効果
が充分に発揮されず、一方１．５％を越えれば合金の融
点が低下してろう付け性が低下し、また成形性が低下す
るところから、Ｃｕの添加量は０．１〜１．５％の範囲
内とした。またＴｉは結晶粒の微細化を通じて強度の向
上に寄与すると同時に、腐食形態をピット状から層状に
変化させ、これにより最大腐食深さを小さくして耐食性
を向上させるに寄与するが、その添加量が０．０５％未
満ではこれらの効果が充分に発揮されず、一方０．３％
を越えればこれらの効果が飽和し、経済的に無駄となる
だけであるから、Ｔｉの添加量は０．０５〜０．３％の
範囲内とした。さらにＣｒ，Ｚｒは、固溶により強度を
高めるに寄与するが、いずれもその添加量が０．０５％
未満ではその効果が充分に発揮されず、一方０．４％を
越えれば巨大晶出物を形成して成形性を劣化させるか
ら、Ｃｒ，Ｚｒの添加量はいずれも０．０５〜０．４％
の範囲内とした。
【００２３】Ｍｇ：Ｍｇの添加は強度を高めるために有
効であるから、請求項４の発明のＡｌ−Ｍｎ系合金にお
いて添加することとした。Ｍｇの添加量が０．１％未満
ではその効果が充分に得られず、一方１．０％を越えれ
ばろう付け時におけるろうの浸み込み感受性が高くな
り、また非腐食性フラックスを用いたろう付けではフラ
ックスと反応してろう付け性が劣化するから、Ｍｇの添
加量は０．１〜１．０％の範囲内とした。
効であるから、請求項４の発明のＡｌ−Ｍｎ系合金にお
いて添加することとした。Ｍｇの添加量が０．１％未満
ではその効果が充分に得られず、一方１．０％を越えれ
ばろう付け時におけるろうの浸み込み感受性が高くな
り、また非腐食性フラックスを用いたろう付けではフラ
ックスと反応してろう付け性が劣化するから、Ｍｇの添
加量は０．１〜１．０％の範囲内とした。
【００２４】Ｓｉ：Ｓｉは通常のＡｌ合金において不可
避的不純物として含有され、またＭｎ化合物の微細化に
有効であって、通常は０．７％程度までは許容される
が、ＳｉがＭｎおよびＭｇと共存する場合、ＳｉはＭｎ
よりＭｇに対して優先的に化合物を形成し、その化合物
が耐粒界腐食性を低下させる。そこでＭｎ，Ｍｇと共存
する場合、すなわち請求項４の発明のＡｌ−Ｍｎ系合金
の場合には、Ｓｉ量を０．２％未満に規制することとし
た。
避的不純物として含有され、またＭｎ化合物の微細化に
有効であって、通常は０．７％程度までは許容される
が、ＳｉがＭｎおよびＭｇと共存する場合、ＳｉはＭｎ
よりＭｇに対して優先的に化合物を形成し、その化合物
が耐粒界腐食性を低下させる。そこでＭｎ，Ｍｇと共存
する場合、すなわち請求項４の発明のＡｌ−Ｍｎ系合金
の場合には、Ｓｉ量を０．２％未満に規制することとし
た。
【００２５】以上のほか、不純物としてはＦｅが含有さ
れるのが通常であるが、Ｆｅは０．７％程度まではこの
発明の効果を特に損なうものではない。
れるのが通常であるが、Ｆｅは０．７％程度まではこの
発明の効果を特に損なうものではない。
【００２６】さらに耐粒界腐食性の効果を充分に発揮さ
せるためには、Ａｌ地中に分散するＢｉの粒径、密度も
重要であり、これを請求項５において規定した。合金中
のＢｉの粒径（粒子の形状を円形に置き換えた場合の直
径換算）が１μｍ未満、Ｂｉ含有密度が４０個／ｍｍ2
未満では、Ｂｉによる耐粒界腐食性向上効果が充分に得
られず、一方Ｂｉの粒径が２０μｍを越えたりまたＢｉ
の分布密度が２０００個／ｍｍ2 を越えれば、Ｂｉによ
る耐粒界腐食性向上効果が飽和するから、Ｂｉの粒径は
１〜２０μｍの範囲内、Ｂｉの分布密度は４０〜２００
０個／ｍｍ2 の範囲内とした。
せるためには、Ａｌ地中に分散するＢｉの粒径、密度も
重要であり、これを請求項５において規定した。合金中
のＢｉの粒径（粒子の形状を円形に置き換えた場合の直
径換算）が１μｍ未満、Ｂｉ含有密度が４０個／ｍｍ2
未満では、Ｂｉによる耐粒界腐食性向上効果が充分に得
られず、一方Ｂｉの粒径が２０μｍを越えたりまたＢｉ
の分布密度が２０００個／ｍｍ2 を越えれば、Ｂｉによ
る耐粒界腐食性向上効果が飽和するから、Ｂｉの粒径は
１〜２０μｍの範囲内、Ｂｉの分布密度は４０〜２００
０個／ｍｍ2 の範囲内とした。
【００２７】なおＢｉの粒径および分布密度を上述のよ
うに制御することは、Ｂｉの添加量の調整のみならず、
鋳造法、鋳造条件を適切に選択、調整することによって
可能である。ここで、鋳造法、鋳造条件は特に限定され
ないが、例えばＤＣ鋳造法（半連続鋳造法）であれば凝
固速度１０ｃｍ／分程度が好ましい。
うに制御することは、Ｂｉの添加量の調整のみならず、
鋳造法、鋳造条件を適切に選択、調整することによって
可能である。ここで、鋳造法、鋳造条件は特に限定され
ないが、例えばＤＣ鋳造法（半連続鋳造法）であれば凝
固速度１０ｃｍ／分程度が好ましい。
【００２８】なおまた、この発明のブレージング用Ａｌ
−Ｍｎ系合金の製造にあたって、鋳造以外のプロセスお
よびその条件は、常法に従って定めれば良い。
−Ｍｎ系合金の製造にあたって、鋳造以外のプロセスお
よびその条件は、常法に従って定めれば良い。
【００２９】さらに請求項６の発明においては上述のよ
うなＡｌ−Ｍｎ系合金を芯材とし、その片面もしくは両
面に皮材としてろう材をクラッドしたブレージングシー
トを提供している。このろう材としては、Ａｌ−Ｓｉ系
合金、Ａｌ−Ｓｉ−Ｍｇ系合金、またはＡｌ−Ｓｉ−Ｍ
ｇ−Ｂｉ系合金が使用される。具体的には例えば通常の
ろう材用合金である４００３合金、４００４合金、４１
０４合金、４００５合金、４Ｎ０４合金、４０４５合
金、４３４３合金、４１４５合金、４０４７合金等が使
用されるが、これらに限定されるものではない。またろ
う材（皮材）のクラッド率は片面当り５〜２０％程度が
通常であるが、特にこの範囲内に限定されるものではな
い。
うなＡｌ−Ｍｎ系合金を芯材とし、その片面もしくは両
面に皮材としてろう材をクラッドしたブレージングシー
トを提供している。このろう材としては、Ａｌ−Ｓｉ系
合金、Ａｌ−Ｓｉ−Ｍｇ系合金、またはＡｌ−Ｓｉ−Ｍ
ｇ−Ｂｉ系合金が使用される。具体的には例えば通常の
ろう材用合金である４００３合金、４００４合金、４１
０４合金、４００５合金、４Ｎ０４合金、４０４５合
金、４３４３合金、４１４５合金、４０４７合金等が使
用されるが、これらに限定されるものではない。またろ
う材（皮材）のクラッド率は片面当り５〜２０％程度が
通常であるが、特にこの範囲内に限定されるものではな
い。
【００３０】さらにこの発明のＡｌ−Ｍｎ系アルミニウ
ム合金を用いてのろう付け方法としては、真空ろう付
け、フラックスろう付け、非腐食性フラックスろう付け
等が適用されるが、特にこれらに限定されるものではな
く、いずれのろう付け法の場合にもこの発明の効果を充
分に発揮させることができる。
ム合金を用いてのろう付け方法としては、真空ろう付
け、フラックスろう付け、非腐食性フラックスろう付け
等が適用されるが、特にこれらに限定されるものではな
く、いずれのろう付け法の場合にもこの発明の効果を充
分に発揮させることができる。
【００３１】
実施例１ 表１の合金Ｎｏ．１〜Ｎｏ．１１に示す合金を常法に従
って溶製し、ＤＣ鋳造法によって凝固速度約１０ｃｍ／
分で鋳造し、鋳塊を得た。各鋳塊について、面削、均質
化処理を行なった後、常法に従って熱間圧延し、さらに
冷間圧延を行ない焼鈍を加えて、板厚０．６ｍｍの合金
板を得た。その後真空ろう付け（加熱条件６０５℃×１
８０ｓｅｃ、真空度５×１０-3Ｐａ）にてろう付け加熱
を行ない、腐食試験用試料を得た。
って溶製し、ＤＣ鋳造法によって凝固速度約１０ｃｍ／
分で鋳造し、鋳塊を得た。各鋳塊について、面削、均質
化処理を行なった後、常法に従って熱間圧延し、さらに
冷間圧延を行ない焼鈍を加えて、板厚０．６ｍｍの合金
板を得た。その後真空ろう付け（加熱条件６０５℃×１
８０ｓｅｃ、真空度５×１０-3Ｐａ）にてろう付け加熱
を行ない、腐食試験用試料を得た。
【００３２】上記の各腐食試験用試料について、ＡｌＣ
ｌ3 水溶液中（ｐＨ＝３）で定電流（１ｍＡ／ｃｍ2 ）
によるアノード溶解を行ない、その後断面観察により粒
界腐食の発生程度を観察評価した。その評価は最大腐食
部断面での３ｍｍ2 当りの粒界腐食長さの総計で行なっ
た。その結果を表２中に示す。また各合金板の腐食試験
前におけるＢｉの分布密度、サイズを断面のミクロ観察
（×５００倍）により調べたので、その結果も表２中に
示す。なおＢｉの分布密度は３断面の平均値を示し、サ
イズは３断面すべての最小値と最大値で示した。
ｌ3 水溶液中（ｐＨ＝３）で定電流（１ｍＡ／ｃｍ2 ）
によるアノード溶解を行ない、その後断面観察により粒
界腐食の発生程度を観察評価した。その評価は最大腐食
部断面での３ｍｍ2 当りの粒界腐食長さの総計で行なっ
た。その結果を表２中に示す。また各合金板の腐食試験
前におけるＢｉの分布密度、サイズを断面のミクロ観察
（×５００倍）により調べたので、その結果も表２中に
示す。なおＢｉの分布密度は３断面の平均値を示し、サ
イズは３断面すべての最小値と最大値で示した。
【００３３】表２から明らかなように、実施例１におけ
るＢｉを添加した本発明例の合金板ではいずれも粒界腐
食長さがＢｉを添加していない比較例の合金板と比較し
て格段に短く、耐粒界腐食性が優れていることが確認さ
れた。
るＢｉを添加した本発明例の合金板ではいずれも粒界腐
食長さがＢｉを添加していない比較例の合金板と比較し
て格段に短く、耐粒界腐食性が優れていることが確認さ
れた。
【００３４】実施例２ ブレージングシートの芯材用として表１に示した各合金
Ｎｏ．１〜Ｎｏ．１１を、ろう材（皮材）用としてＪＩ
Ｓ Ａ４００４を、それぞれ実施例１と同様に溶解鋳造
して鋳塊得た。これら鋳塊を面削、均質化処理を行なっ
た後、芯材用合金は板厚４０ｍｍに、ろう材は板厚５ｍ
ｍにそれぞれ熱間圧延した。次に上記の芯材用合金板の
両面にろう材をそれぞれ重ね合わせ、熱間圧延にてクラ
ッドした後、冷間圧延を行ない、焼鈍を加えて板厚０．
６ｍｍの両面クラッドブレージングシートを製造した。
Ｎｏ．１〜Ｎｏ．１１を、ろう材（皮材）用としてＪＩ
Ｓ Ａ４００４を、それぞれ実施例１と同様に溶解鋳造
して鋳塊得た。これら鋳塊を面削、均質化処理を行なっ
た後、芯材用合金は板厚４０ｍｍに、ろう材は板厚５ｍ
ｍにそれぞれ熱間圧延した。次に上記の芯材用合金板の
両面にろう材をそれぞれ重ね合わせ、熱間圧延にてクラ
ッドした後、冷間圧延を行ない、焼鈍を加えて板厚０．
６ｍｍの両面クラッドブレージングシートを製造した。
【００３５】その後実施例１と同様に真空ろう付けを行
なって腐食試験用試料を作成し、実施例１と同様に腐食
試験を行なった。そしてろう材をエッチング除去して実
施例１と同様にして芯材の粒界腐食を観察評価した。そ
の結果を表２中に示す。
なって腐食試験用試料を作成し、実施例１と同様に腐食
試験を行なった。そしてろう材をエッチング除去して実
施例１と同様にして芯材の粒界腐食を観察評価した。そ
の結果を表２中に示す。
【００３６】表２から明らかなように、ブレージングシ
ートとした実施例２の場合においても、本発明例の芯材
用のＡｌ−Ｍｎ系合金は耐粒界腐食性が著しく優れてい
ることが確認された。
ートとした実施例２の場合においても、本発明例の芯材
用のＡｌ−Ｍｎ系合金は耐粒界腐食性が著しく優れてい
ることが確認された。
【００３７】
【表１】
【００３８】
【表２】
【００３９】
【発明の効果】請求項１、請求項５の発明のブレージン
グ用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金は、従来のＡｌ−Ｍ
ｎ系合金と比較して耐粒界腐食性が著しく優れており、
そのため熱交換器等に使用すればその耐久性、信頼性を
向上させることができ、また充分な耐粒界腐食性を確保
しつつ高強度化を達成できるため、熱交換器等に使用す
るにあたって薄肉化を図り、熱交換器等の軽量化、コス
ト低減を図ることができる。
グ用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金は、従来のＡｌ−Ｍ
ｎ系合金と比較して耐粒界腐食性が著しく優れており、
そのため熱交換器等に使用すればその耐久性、信頼性を
向上させることができ、また充分な耐粒界腐食性を確保
しつつ高強度化を達成できるため、熱交換器等に使用す
るにあたって薄肉化を図り、熱交換器等の軽量化、コス
ト低減を図ることができる。
【００４０】また請求項２の発明のブレージング用Ａｌ
−Ｍｎ系アルミニウム合金は、前記同様に耐粒界腐食性
が優れると同時に、一般的な耐食性も優れており、した
がって熱交換器等のより一層の耐久性・信頼性の向上を
図ることができる。
−Ｍｎ系アルミニウム合金は、前記同様に耐粒界腐食性
が優れると同時に、一般的な耐食性も優れており、した
がって熱交換器等のより一層の耐久性・信頼性の向上を
図ることができる。
【００４１】さらに請求項３、請求項４の発明のブレー
ジング用Ａｌ−Ｍｎ系合金は、前記同様に耐粒界腐食性
が優れると同時に、高強度化も達成され、そのため熱交
換器のフィン材等における薄肉化を実現して、熱交換器
等の軽量化、コスト低減を実際に図ることができる。
ジング用Ａｌ−Ｍｎ系合金は、前記同様に耐粒界腐食性
が優れると同時に、高強度化も達成され、そのため熱交
換器のフィン材等における薄肉化を実現して、熱交換器
等の軽量化、コスト低減を実際に図ることができる。
【００４２】そしてまた請求項６の発明のブレージング
シートは、前述のような耐粒界腐食性に著しく優れたＡ
ｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金を芯材として用いているた
め、ブレージングシート全体としてその耐食性を従来よ
りも格段に高めることができる。
シートは、前述のような耐粒界腐食性に著しく優れたＡ
ｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金を芯材として用いているた
め、ブレージングシート全体としてその耐食性を従来よ
りも格段に高めることができる。
Claims (6)
- 【請求項１】 Ｍｎを０．５〜３．０％（重量％、以下
同じ）、Ｂｉを０．０１〜０．５％含有し、残部がＡｌ
および不可避的不純物よりなることを特徴とする、耐粒
界腐食性に優れたブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニ
ウム合金。 - 【請求項２】 請求項１に記載のＡｌ−Ｍｎ系アルミニ
ウム合金の各成分元素のほか、さらにＺｎ０．１〜１．
０％を含有し、残部がＡｌおよび不可避的不純物よりな
ることを特徴とする、耐粒界腐食性に優れたブレージン
グ用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金。 - 【請求項３】 請求項１もしくは請求項２に記載のＡｌ
−Ｍｎ系アルミニウム合金の各成分元素のほか、さらに
Ｃｕ０．１〜１．５％、Ｔｉ０．０５〜０．３％、Ｃｒ
０．０５〜０．４％、Ｚｒ０．０５〜０．４％のうちか
ら選ばれた１種または２種以上を含有し、残部がＡｌお
よび不可避的不純物よりなることを特徴とする、耐粒界
腐食性に優れたブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウ
ム合金。 - 【請求項４】 請求項１〜請求項３のいずれかに記載の
Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金の各成分元素のほか、さ
らにＭｇを０．１〜１．０％含有し、かつ不純物として
のＳｉ量が０．２％未満に規制され、残部がＡｌおよび
不可避的不純物よりなることを特徴とする、耐粒界腐食
性に優れたブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合
金。 - 【請求項５】 請求項１〜請求項４のいずれかに記載の
Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金において、合金中に粒径
１〜２０μｍの金属Ｂｉが４０〜２０００個／ｍｍ2 の
密度で分散していることを特徴とする、耐粒界腐食性に
優れたブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金。 - 【請求項６】 請求項１〜請求項５のいずれかに記載の
Ａｌ−Ｍｎ系合金が芯材とされ、その芯材の両面もしく
は片面に、Ａｌ−Ｓｉ系合金もしくはＡｌ−Ｓｉ−Ｍｇ
系合金またはＡｌ−Ｓｉ−Ｍｇ−Ｂｉ系合金からなるろ
う材が皮材として形成されていることを特徴とする、耐
粒界腐食性に優れたブレージングシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28442794A JPH08120380A (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 耐粒界腐食性に優れたブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金およびそれを用いたブレージングシート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28442794A JPH08120380A (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 耐粒界腐食性に優れたブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金およびそれを用いたブレージングシート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08120380A true JPH08120380A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17678416
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28442794A Pending JPH08120380A (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 耐粒界腐食性に優れたブレージング用Ａｌ−Ｍｎ系アルミニウム合金およびそれを用いたブレージングシート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08120380A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012143183A1 (en) * | 2011-04-20 | 2012-10-26 | Aleris Aluminum Koblenz Gmbh | Fin stock material |
| WO2012143232A1 (en) * | 2011-04-21 | 2012-10-26 | Aleris Aluminum Koblenz Gmbh | Extruded 3xxx-series aluminium alloy tube product |
| US8413876B2 (en) | 2003-11-28 | 2013-04-09 | Constellium France | Aluminium alloy strip for brazing |
| CN104520061A (zh) * | 2012-07-27 | 2015-04-15 | 格朗吉斯瑞典公司 | 钎焊后具有优异耐腐蚀性的条材料 |
| EP3916119A4 (en) * | 2019-01-23 | 2022-11-02 | Mitsubishi Aluminum Co., Ltd. | ALUMINUM ALLOY FOR BRAZING AND ALUMINUM BRAZING SHEET |
| US12103116B2 (en) | 2019-01-23 | 2024-10-01 | Ma Aluminum Corporation | Aluminum brazing sheet for flux-free brazing |
-
1994
- 1994-10-24 JP JP28442794A patent/JPH08120380A/ja active Pending
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8413876B2 (en) | 2003-11-28 | 2013-04-09 | Constellium France | Aluminium alloy strip for brazing |
| CN103502493A (zh) * | 2011-04-20 | 2014-01-08 | 爱励轧制产品德国有限责任公司 | 翅片坯材 |
| US9377249B2 (en) | 2011-04-20 | 2016-06-28 | Aleris Rolled Products Germany Gmbh | Fin stock material |
| WO2012143183A1 (en) * | 2011-04-20 | 2012-10-26 | Aleris Aluminum Koblenz Gmbh | Fin stock material |
| US9180537B2 (en) | 2011-04-21 | 2015-11-10 | Aleris Rolled Products Germany Gmbh | Extruded 3XXX-series aluminium alloy tube product |
| WO2012143233A3 (en) * | 2011-04-21 | 2013-04-04 | Aleris Rolled Products Germany Gmbh | Extruded aluminium alloy tube product |
| US9216467B2 (en) | 2011-04-21 | 2015-12-22 | Aleris Rolled Products Germany Gmbh | Extruded 1XXX-series aluminium alloy tube product |
| WO2012143232A1 (en) * | 2011-04-21 | 2012-10-26 | Aleris Aluminum Koblenz Gmbh | Extruded 3xxx-series aluminium alloy tube product |
| CN104520061A (zh) * | 2012-07-27 | 2015-04-15 | 格朗吉斯瑞典公司 | 钎焊后具有优异耐腐蚀性的条材料 |
| US10156000B2 (en) | 2012-07-27 | 2018-12-18 | Gränges Sweden Ab | Strip material with excellent corrosion resistance after brazing |
| EP3916119A4 (en) * | 2019-01-23 | 2022-11-02 | Mitsubishi Aluminum Co., Ltd. | ALUMINUM ALLOY FOR BRAZING AND ALUMINUM BRAZING SHEET |
| US11759893B2 (en) | 2019-01-23 | 2023-09-19 | Ma Aluminum Corporation | Aluminum alloy for brazing and aluminum brazing sheet |
| US12103116B2 (en) | 2019-01-23 | 2024-10-01 | Ma Aluminum Corporation | Aluminum brazing sheet for flux-free brazing |
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