JPH08119725A - ガラスセラミックス組成物およびそれを用いたプラズマディスプレイパネル - Google Patents
ガラスセラミックス組成物およびそれを用いたプラズマディスプレイパネルInfo
- Publication number
- JPH08119725A JPH08119725A JP6253827A JP25382794A JPH08119725A JP H08119725 A JPH08119725 A JP H08119725A JP 6253827 A JP6253827 A JP 6253827A JP 25382794 A JP25382794 A JP 25382794A JP H08119725 A JPH08119725 A JP H08119725A
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- JP
- Japan
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- glass
- ceramic composition
- substrate
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- powder
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】アルカリ金属成分不含、ＰｂＯ：７０〜８３％
（重量％）、Ｂ2 Ｏ3 ：１０〜２０％、ＳｉＯ2 ：２〜
１０％、Ａｌ2 Ｏ3 ：０．１〜４．５％のガラス粉末４
０〜７０％とアルミナ粉末３０〜６０％からなり、焼成
後の室温〜３００℃における熱膨張係数が６３〜７７×
１０-7／℃であるプラズマディスプレイパネル隔壁用ガ
ラスセラミックス組成物。 【効果】基板の反りが少なく、残留歪が小さいため、割
れが生じにくく、更に強度が高く、放電ガスの寿命も蛍
光体の寿命も優れる。
（重量％）、Ｂ2 Ｏ3 ：１０〜２０％、ＳｉＯ2 ：２〜
１０％、Ａｌ2 Ｏ3 ：０．１〜４．５％のガラス粉末４
０〜７０％とアルミナ粉末３０〜６０％からなり、焼成
後の室温〜３００℃における熱膨張係数が６３〜７７×
１０-7／℃であるプラズマディスプレイパネル隔壁用ガ
ラスセラミックス組成物。 【効果】基板の反りが少なく、残留歪が小さいため、割
れが生じにくく、更に強度が高く、放電ガスの寿命も蛍
光体の寿命も優れる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマディスプレイ
パネル（ＰＤＰ）隔壁用ガラスセラミックス組成物およ
びそれを使用したＰＤＰに関するものである。
パネル（ＰＤＰ）隔壁用ガラスセラミックス組成物およ
びそれを使用したＰＤＰに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ＰＤＰは、隔壁で各点灯セルが仕切ら
れ、その空間内でプラズマ放電が起き、発色する。この
隔壁は隔壁ペーストを基板に印刷し、焼成することによ
り形成される。従来の隔壁ペーストは、ＰＤＰ基板より
熱膨張係数が大きく、隔壁ペーストをスクリーン印刷、
焼成後基板が反るという不具合が生じたり、下地のオー
バーコートにクラックが入ったり、基板が割れやすいと
いう課題があった。
れ、その空間内でプラズマ放電が起き、発色する。この
隔壁は隔壁ペーストを基板に印刷し、焼成することによ
り形成される。従来の隔壁ペーストは、ＰＤＰ基板より
熱膨張係数が大きく、隔壁ペーストをスクリーン印刷、
焼成後基板が反るという不具合が生じたり、下地のオー
バーコートにクラックが入ったり、基板が割れやすいと
いう課題があった。
【０００３】また、隔壁ペーストがアルカリ金属成分を
含有するため、プラズマガスや蛍光体の寿命を短くする
という課題があった。
含有するため、プラズマガスや蛍光体の寿命を短くする
という課題があった。
【０００４】さらに、低融点ガラス粉末と、高融点ガラ
ス粉末を混合したものも知られているが、これは、強度
が小さいという課題があった。
ス粉末を混合したものも知られているが、これは、強度
が小さいという課題があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ＰＤＰの基
板上に隔壁を形成した際に、反りがなく、また下地のオ
ーバーコートにクラックが入ったり基板が割れにくく、
プラズマガスや蛍光体の寿命を悪くすることがなく、か
つ強度が大きい、ＰＤＰ隔壁用ガラスセラミックス組成
物およびそれを使用したＰＤＰの提供を目的とする。
板上に隔壁を形成した際に、反りがなく、また下地のオ
ーバーコートにクラックが入ったり基板が割れにくく、
プラズマガスや蛍光体の寿命を悪くすることがなく、か
つ強度が大きい、ＰＤＰ隔壁用ガラスセラミックス組成
物およびそれを使用したＰＤＰの提供を目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス粉末４
０〜７０重量％とアルミナ粉末６０〜３０重量％とから
なり、ガラス粉末は実質的に、アルカリ金属成分を含ま
ず、かつ、重量％表示で ＰｂＯ ７０〜８３％ Ｂ2 Ｏ3 １０〜２０％ ＳｉＯ2 ２〜１０％ Ａｌ2 Ｏ3 ０．１〜４．５％ からなり、ガラスセラミック組成物の焼成後の室温〜３
００℃における熱膨張係数が６３〜７７×１０-7／℃で
あるＰＤＰ隔壁用ガラスセラミックス組成物それを使用
したＰＤＰである。
０〜７０重量％とアルミナ粉末６０〜３０重量％とから
なり、ガラス粉末は実質的に、アルカリ金属成分を含ま
ず、かつ、重量％表示で ＰｂＯ ７０〜８３％ Ｂ2 Ｏ3 １０〜２０％ ＳｉＯ2 ２〜１０％ Ａｌ2 Ｏ3 ０．１〜４．５％ からなり、ガラスセラミック組成物の焼成後の室温〜３
００℃における熱膨張係数が６３〜７７×１０-7／℃で
あるＰＤＰ隔壁用ガラスセラミックス組成物それを使用
したＰＤＰである。
【０００７】本発明のガラスセラミックス組成物は、隔
壁としてＰＤＰ基板上に形成される。ガラスセラミック
ス粉末をペースト化し、スクリーン印刷後５００〜５５
０℃、５〜２０分で焼成され、厚膜を形成することが可
能で、焼成後の反りを生ずることがなく、さらに下地の
オーバーコートにクラックが入ったり、基板が割れやす
いという欠点もない。
壁としてＰＤＰ基板上に形成される。ガラスセラミック
ス粉末をペースト化し、スクリーン印刷後５００〜５５
０℃、５〜２０分で焼成され、厚膜を形成することが可
能で、焼成後の反りを生ずることがなく、さらに下地の
オーバーコートにクラックが入ったり、基板が割れやす
いという欠点もない。
【０００８】本発明において、ガラス粉末の含有量が、
４０重量％より少ないとセラミックス粉末を充分に濡ら
すことができないため、緻密焼結層ができず、隔壁の強
度が低下する。一方、その含有量が７０％を超えると焼
成収縮率が大となりすぎ、基板に反りを生じたり、基板
が破損したりする。
４０重量％より少ないとセラミックス粉末を充分に濡ら
すことができないため、緻密焼結層ができず、隔壁の強
度が低下する。一方、その含有量が７０％を超えると焼
成収縮率が大となりすぎ、基板に反りを生じたり、基板
が破損したりする。
【０００９】一方、アルミナ粉末は隔壁の強度を向上す
るとともに、熱膨張係数を小さくし基板の熱膨張係数と
マッチングするために含有する。その含有量が３０重量
％未満では、隔壁の熱膨張係数が大きくなりすぎるとと
もに隔壁の強度が低下する。一方、アルミナ粉末の含有
量が、６０重量％を超えると、緻密な焼結層が形成され
ず隔壁の強度が低下する。
るとともに、熱膨張係数を小さくし基板の熱膨張係数と
マッチングするために含有する。その含有量が３０重量
％未満では、隔壁の熱膨張係数が大きくなりすぎるとと
もに隔壁の強度が低下する。一方、アルミナ粉末の含有
量が、６０重量％を超えると、緻密な焼結層が形成され
ず隔壁の強度が低下する。
【００１０】粉末の粒径は、０．５μｍより小さいとペ
ースト化が困難になり好ましくない。粉末の粒径が５μ
ｍより大きくなると、焼成時に緻密な焼結層ができず、
ボイドが多くなり好ましくない。
ースト化が困難になり好ましくない。粉末の粒径が５μ
ｍより大きくなると、焼成時に緻密な焼結層ができず、
ボイドが多くなり好ましくない。
【００１１】ガラスセラミックス組成物の熱膨張係数が
６３×１０-7／℃より小さいと基板上に、厚膜を形成す
るために印刷、焼成を行った後に、基板の反りが生じ、
７７×１０-7／℃より大きいと、下地のオーバーコート
にクラックが入ったり、基板が割れ易くなる。
６３×１０-7／℃より小さいと基板上に、厚膜を形成す
るために印刷、焼成を行った後に、基板の反りが生じ、
７７×１０-7／℃より大きいと、下地のオーバーコート
にクラックが入ったり、基板が割れ易くなる。
【００１２】本発明におけるガラス粉末は、実質的にア
ルカリ金属成分を含まず、かつ、重量％表示で、ＰｂＯ
７０〜８３％、Ｂ2 Ｏ3 １０〜２０％、ＳｉＯ2 ２〜
１０％、Ａｌ2 Ｏ3 ０．１〜４．５％からなる。
ルカリ金属成分を含まず、かつ、重量％表示で、ＰｂＯ
７０〜８３％、Ｂ2 Ｏ3 １０〜２０％、ＳｉＯ2 ２〜
１０％、Ａｌ2 Ｏ3 ０．１〜４．５％からなる。
【００１３】アルカリ金属成分は、プラズマガス、蛍光
体の寿命を短くするため実質的に含有しない。不純物と
して含有する場合も、０．１重量％以下にすることが好
ましい。
体の寿命を短くするため実質的に含有しない。不純物と
して含有する場合も、０．１重量％以下にすることが好
ましい。
【００１４】かかる組成においてＰｂＯの含有量が７０
重量％未満では、軟化点が高すぎ、流動性が悪く、セラ
ミックス粉末を充分に濡らすことができず、強度が低下
する。一方、その含有量が８３重量％を超えると、熱膨
張係数が大きくなりすぎ、基板の反りを生じる。
重量％未満では、軟化点が高すぎ、流動性が悪く、セラ
ミックス粉末を充分に濡らすことができず、強度が低下
する。一方、その含有量が８３重量％を超えると、熱膨
張係数が大きくなりすぎ、基板の反りを生じる。
【００１５】Ｂ2 Ｏ3 は１０重量％より少ないと軟化点
が高くなり、セラミックス粉末を充分に濡らすことがで
きず、焼結不足となる。一方、その含有量が、２０重量
％を超えると化学的耐久性が悪くなる。
が高くなり、セラミックス粉末を充分に濡らすことがで
きず、焼結不足となる。一方、その含有量が、２０重量
％を超えると化学的耐久性が悪くなる。
【００１６】ＳｉＯ2 は含有量が２重量％未満では、軟
化点が低くなりすぎ、耐熱性が低下し、ＰＤＰ基板シー
ルの再焼成時に変形を生じ易くなる。一方その含有量が
１０重量％を超えると、軟化点が高くなりセラミックス
粉末を充分に濡らすことができず、焼結不足となる。
化点が低くなりすぎ、耐熱性が低下し、ＰＤＰ基板シー
ルの再焼成時に変形を生じ易くなる。一方その含有量が
１０重量％を超えると、軟化点が高くなりセラミックス
粉末を充分に濡らすことができず、焼結不足となる。
【００１７】Ａｌ2 Ｏ3 はガラスの化学的耐久性の向上
のために使用する。０．１重量％より少ないと効果がな
く、４．５重量％を超えると軟化温度が高くなりすぎ、
焼結不足となる。
のために使用する。０．１重量％より少ないと効果がな
く、４．５重量％を超えると軟化温度が高くなりすぎ、
焼結不足となる。
【００１８】ガラス粉末、アルミナ粉末の他に耐熱黒色
顔料を含有してもよい。このペーストを用い、隔壁の最
上部に黒色層を形成し、前面板を通して隔壁が黒く見え
るようにすることが可能である。
顔料を含有してもよい。このペーストを用い、隔壁の最
上部に黒色層を形成し、前面板を通して隔壁が黒く見え
るようにすることが可能である。
【００１９】本発明のＰＤＰ隔壁用ガラスセラミックス
組成物を用いたＰＤＰは、例えば次のようにして製造さ
れる。
組成物を用いたＰＤＰは、例えば次のようにして製造さ
れる。
【００２０】本発明の組成物に有機バインダー、溶剤か
らなる有機ビヒクルを添加し、混練し、ペーストを作成
する。ビヒクルの有機バインダーとしては、エチルセル
ロース、ニトロセルロース、溶剤としては、α−テルピ
ネオール、ブチルカルビトールアセテート、２，２，４
−トリメチル−１，３−ペンタンジオールモノイソブチ
レート等いずれも常用されているものが使用できる。さ
らに、分散剤として界面活性剤を添加してもよい。
らなる有機ビヒクルを添加し、混練し、ペーストを作成
する。ビヒクルの有機バインダーとしては、エチルセル
ロース、ニトロセルロース、溶剤としては、α−テルピ
ネオール、ブチルカルビトールアセテート、２，２，４
−トリメチル−１，３−ペンタンジオールモノイソブチ
レート等いずれも常用されているものが使用できる。さ
らに、分散剤として界面活性剤を添加してもよい。
【００２１】次いで、ＰＤＰガラス基板上に導体、オー
バーコート、電極等を所定の位置にそれぞれ印刷、乾
燥、焼成を繰り返し行い形成する。焼成温度は、５００
〜６１０℃に５〜２０分間保持して行う。次いでその上
に隔壁ペーストをスクリーン印刷、乾燥を繰り返して行
い、約２００〜３００μｍの膜厚に形成し、５００〜５
５０℃に５〜２０分間保持して焼成し、ガラス基板上に
隔壁を形成する。
バーコート、電極等を所定の位置にそれぞれ印刷、乾
燥、焼成を繰り返し行い形成する。焼成温度は、５００
〜６１０℃に５〜２０分間保持して行う。次いでその上
に隔壁ペーストをスクリーン印刷、乾燥を繰り返して行
い、約２００〜３００μｍの膜厚に形成し、５００〜５
５０℃に５〜２０分間保持して焼成し、ガラス基板上に
隔壁を形成する。
【００２２】次いで蛍光体を底部に塗布し、シールフリ
ットを塗布し、電極を形成した前面板と合わせ４７０℃
に１５分間保持しシールした。次いで内部を排気し、ネ
オンまたはＨｅ−Ｘｅ等の放電ガスを封入しＰＤＰが製
造される。
ットを塗布し、電極を形成した前面板と合わせ４７０℃
に１５分間保持しシールした。次いで内部を排気し、ネ
オンまたはＨｅ−Ｘｅ等の放電ガスを封入しＰＤＰが製
造される。
【００２３】
【実施例】目標組成になるように各原料を調合し、これ
を白金ルツボに入れ、１２００〜１４００℃で２〜３時
間撹拌しつつ、加熱溶解し、ガラスを得た。次いでこれ
を水砕またはフレーク状とし、更に粉砕装置により粉砕
しガラス粉末を作成した。このガラス粉末の組成を表１
のガラス組成の欄に示し（単位：重量％）、その粒径を
表１の平均粒径の欄に示した（単位：μｍ）。次いで、
アルミナを粉砕し、表１の平均粒径の欄に示した（単
位：μｍ）粒径のアルミナ粉末を得た。次いで、これら
のガラス粉末とアルミナ粉末を表１の構成の欄に記載の
重量割合で混合し、本発明による６種類（Ａ〜Ｆ）のガ
ラスセラミックス組成物を得た。
を白金ルツボに入れ、１２００〜１４００℃で２〜３時
間撹拌しつつ、加熱溶解し、ガラスを得た。次いでこれ
を水砕またはフレーク状とし、更に粉砕装置により粉砕
しガラス粉末を作成した。このガラス粉末の組成を表１
のガラス組成の欄に示し（単位：重量％）、その粒径を
表１の平均粒径の欄に示した（単位：μｍ）。次いで、
アルミナを粉砕し、表１の平均粒径の欄に示した（単
位：μｍ）粒径のアルミナ粉末を得た。次いで、これら
のガラス粉末とアルミナ粉末を表１の構成の欄に記載の
重量割合で混合し、本発明による６種類（Ａ〜Ｆ）のガ
ラスセラミックス組成物を得た。
【００２４】次いでこれらに有機バインダーとしてエチ
ルセルロース、溶剤としてα−テルピネオールからなる
有機ビヒクルを添加し、混練し、粘度が２０万センチポ
イズのペーストを作成した。次いであらかじめ導体、オ
ーバーコート、電極が形成されたガラス基板（熱膨張係
数８０×１０-7／℃：室温〜３００℃において）上に隔
壁ペーストをスクリーン印刷した後乾燥し、この印刷、
乾燥を繰り返し、膜厚を２５０μｍとした。次いでこれ
を５２０℃に１５分間保持し焼成し、ガラス基板に隔壁
を形成した。
ルセルロース、溶剤としてα−テルピネオールからなる
有機ビヒクルを添加し、混練し、粘度が２０万センチポ
イズのペーストを作成した。次いであらかじめ導体、オ
ーバーコート、電極が形成されたガラス基板（熱膨張係
数８０×１０-7／℃：室温〜３００℃において）上に隔
壁ペーストをスクリーン印刷した後乾燥し、この印刷、
乾燥を繰り返し、膜厚を２５０μｍとした。次いでこれ
を５２０℃に１５分間保持し焼成し、ガラス基板に隔壁
を形成した。
【００２５】次いで蛍光体を底部に塗布し、シールフリ
ットを塗布し、電極を形成した前面板と合わせ４７０℃
に１５分間保持しシールした。次いで内部を排気し、ネ
オンまたはＨｅ−Ｘｅ等の放電ガスを封入した。
ットを塗布し、電極を形成した前面板と合わせ４７０℃
に１５分間保持しシールした。次いで内部を排気し、ネ
オンまたはＨｅ−Ｘｅ等の放電ガスを封入した。
【００２６】ガラスセラミックス組成物、ＰＤＰ等につ
いて、熱膨張係数等の特性を測定し、その結果を表１の
特性の欄に示した。
いて、熱膨張係数等の特性を測定し、その結果を表１の
特性の欄に示した。
【００２７】表１から明らかなように、本発明によるガ
ラスセラミックス組成物は、熱膨張係数、残留歪におい
て基板上のマッチングがよく、強度がよく、ＰＤＰ用隔
壁用として充分使用できる特性を有する。
ラスセラミックス組成物は、熱膨張係数、残留歪におい
て基板上のマッチングがよく、強度がよく、ＰＤＰ用隔
壁用として充分使用できる特性を有する。
【００２８】比較例として本発明による組成物以外のも
のについても同様の評価を行ったので、併せて表１（Ｉ
〜Ｋ）に記載した。
のについても同様の評価を行ったので、併せて表１（Ｉ
〜Ｋ）に記載した。
【００２９】なお、各特性の測定方法は次の通りであ
る。
る。
【００３０】熱膨張係数：ガラスセラミックス組成物の
粉末を加圧成形後、５２０℃に１５分間保持して焼成
し、得られた焼結体を所定寸法に研磨して熱膨張計によ
る測定を行った。その際、昇温速度１０℃／分の条件で
伸びの測定を行い、室温〜３００℃までの平均熱膨張係
数を算出し、表１の熱膨張係数の欄に単位×１０-7／℃
で示した。なお、使用したガラス基板の熱膨張係数は８
０×１０-7／℃であった。隔壁とガラス基板との熱膨張
特性のマッチングを考慮すると、この値は６３〜７７×
１０-7／℃の範囲にある。
粉末を加圧成形後、５２０℃に１５分間保持して焼成
し、得られた焼結体を所定寸法に研磨して熱膨張計によ
る測定を行った。その際、昇温速度１０℃／分の条件で
伸びの測定を行い、室温〜３００℃までの平均熱膨張係
数を算出し、表１の熱膨張係数の欄に単位×１０-7／℃
で示した。なお、使用したガラス基板の熱膨張係数は８
０×１０-7／℃であった。隔壁とガラス基板との熱膨張
特性のマッチングを考慮すると、この値は６３〜７７×
１０-7／℃の範囲にある。
【００３１】残留歪：ガラスセラミックス組成物に有機
ビヒクルを添加し、混練したペーストをガラス基板にス
クリーン印刷し、５２０℃に１５分間保持して焼成し、
膜厚２００μｍを得た。ガラス基板とガラスセラミック
ス組成物との間に発生した残留歪をポーラリメーターを
用いて測定した。その結果を表１の残留歪の欄に単位ｎ
ｍ／ｃｍで示す。＋は組成物が圧縮、−は組成物が引張
であることをそれぞれ示す。望ましい残留歪の範囲は、
−６０〜３００ｎｍ／ｃｍである。
ビヒクルを添加し、混練したペーストをガラス基板にス
クリーン印刷し、５２０℃に１５分間保持して焼成し、
膜厚２００μｍを得た。ガラス基板とガラスセラミック
ス組成物との間に発生した残留歪をポーラリメーターを
用いて測定した。その結果を表１の残留歪の欄に単位ｎ
ｍ／ｃｍで示す。＋は組成物が圧縮、−は組成物が引張
であることをそれぞれ示す。望ましい残留歪の範囲は、
−６０〜３００ｎｍ／ｃｍである。
【００３２】基板の反り：５０ｃｍ角の基板に印刷、焼
成し、中央部と最も反っている端部の厚み方向の差を測
定した。「＋」は中央部が凸、「−」は凹であり、単位
はｍｍである。
成し、中央部と最も反っている端部の厚み方向の差を測
定した。「＋」は中央部が凸、「−」は凹であり、単位
はｍｍである。
【００３３】基板の割れ：隔壁焼成後のＰＤＰ基板の１
００枚中の割れた枚数。
００枚中の割れた枚数。
【００３４】強度：ガラスセラミックス組成物の粉末を
加圧成形し、５２０℃、１５分で焼成して焼結体を幅４
ｍｍ×厚３ｍｍ×６０ｍｍ長に加工、＃１００で研磨加
工し、３点曲げ試験により破壊強度を求め、表１の破壊
強度の欄に単位ｋｇ／ｃｍ2で示した。
加圧成形し、５２０℃、１５分で焼成して焼結体を幅４
ｍｍ×厚３ｍｍ×６０ｍｍ長に加工、＃１００で研磨加
工し、３点曲げ試験により破壊強度を求め、表１の破壊
強度の欄に単位ｋｇ／ｃｍ2で示した。
【００３５】寿命：放電ガス、蛍光体を１万時間点灯し
て実用上問題がないものを良、発光の低下が明確に確認
されたのを悪とし表１の寿命の欄に示した。
て実用上問題がないものを良、発光の低下が明確に確認
されたのを悪とし表１の寿命の欄に示した。
【００３６】焼成収縮率：ペーストを印刷、乾燥した後
の膜厚をｔ0 、それを焼成した後の膜厚をｔ1 として焼
成収縮率（％）＝１００（ｔ0 −ｔ1 ）／ｔ0 により求
め表１の焼成収縮率の欄に示した。
の膜厚をｔ0 、それを焼成した後の膜厚をｔ1 として焼
成収縮率（％）＝１００（ｔ0 −ｔ1 ）／ｔ0 により求
め表１の焼成収縮率の欄に示した。
【００３７】
【表１】
【００３８】
【発明の効果】本発明による組成物を使用して焼成した
ＰＤＰ基板は反りが少なく、残留歪が小さいため、割れ
が生じにくく、更に強度が高く、優れている。さらに隔
壁ペーストの焼成時に焼成収縮率が小さいという利点が
ある。
ＰＤＰ基板は反りが少なく、残留歪が小さいため、割れ
が生じにくく、更に強度が高く、優れている。さらに隔
壁ペーストの焼成時に焼成収縮率が小さいという利点が
ある。
【００３９】さらに、放電ガスの寿命も蛍光体の寿命も
長い、という優れた効果がある。
長い、という優れた効果がある。
Claims (2)
- 【請求項１】ガラス粉末４０〜７０重量％とアルミナ粉
末６０〜３０重量％とからなり、ガラス粉末は実質的
に、アルカリ金属成分を含まず、かつ、重量％表示で ＰｂＯ ７０〜８３％ Ｂ2 Ｏ3 １０〜２０％ ＳｉＯ2 ２〜１０％ Ａｌ2 Ｏ3 ０．１〜４．５％ からなり、ガラスセラミックス組成物の焼成後の室温〜
３００℃における熱膨張係数が６３〜７７×１０-7／℃
であるプラズマディスプレイパネル隔壁用ガラスセラミ
ックス組成物。 - 【請求項２】請求項１のガラスセラミックス組成物によ
り隔壁を形成してなるプラズマディスプレイパネル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6253827A JPH08119725A (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | ガラスセラミックス組成物およびそれを用いたプラズマディスプレイパネル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6253827A JPH08119725A (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | ガラスセラミックス組成物およびそれを用いたプラズマディスプレイパネル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08119725A true JPH08119725A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17256688
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6253827A Pending JPH08119725A (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | ガラスセラミックス組成物およびそれを用いたプラズマディスプレイパネル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08119725A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6247986B1 (en) | 1998-12-23 | 2001-06-19 | 3M Innovative Properties Company | Method for precise molding and alignment of structures on a substrate using a stretchable mold |
| US6352763B1 (en) | 1998-12-23 | 2002-03-05 | 3M Innovative Properties Company | Curable slurry for forming ceramic microstructures on a substrate using a mold |
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