JPH08119493A - 原稿端検知装置 - Google Patents

原稿端検知装置

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JPH08119493A
JPH08119493A JP6263692A JP26369294A JPH08119493A JP H08119493 A JPH08119493 A JP H08119493A JP 6263692 A JP6263692 A JP 6263692A JP 26369294 A JP26369294 A JP 26369294A JP H08119493 A JPH08119493 A JP H08119493A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動する原稿の端部を正確に検知する。 【構成】 原稿搬送路を境にして、一方に発光素子と受
光素子を設け、他方にダハプリズムを設ける。 【効果】 ダハプリズムの取付けをラフにしても原稿端
部を正確に検知できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機など、原稿(紙)
を複写機本体に移動させて原稿の画像を読み取る自動原
稿供給装置付き複写機に使用するための検知装置で紙が
高速に移動する紙パス内部での紙の通過タイミングを検
知するための原稿端検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は自動原稿供給装置を取り付けたと
ころの複写機の概略図である。
【0003】自動原稿供給装置の一般的な機能、動作と
しては、原稿トレイ上1に積層して載置された原稿2の
有無を検知するセンサー31によって検知し、そのセン
サーの出力が複写機20に入力される。複写機20の複
写開始スイッチ(不図示)を操作すると、給紙ローラー
3、4および給紙ベルト5が矢印方向に回動し重送防止
のストップローラー6との協動によって、原稿の上部の
1枚だけを分離し、図の左側に搬出する。このとき原稿
の端部を検知する原稿端検知センサー32近傍を通過
し、通過した時にセンサーより信号を発し、その信号に
より原稿搬送ベルト7の回転を開始し原稿をベルト7の
左側に搬入する。搬入された原稿は原稿搬送ベルト7と
その動きに従動して回動する押さえローラ8、9によっ
て原稿端部が本体の画像読み取り端部位置になるような
寸法だけ原稿台ガラス14上に送られる。原稿端検知セ
ンサー32近傍を通過した時に発せられた時刻と、あら
かじめ設定されているベルト回動速度から計算で得られ
る原稿先端の移動した予測位置が、画像読み取りの端部
33まで来れば原稿搬送ベルト7の回動停止にともなっ
て原稿の移動も停止する。原稿搬送ベルト7の背後のロ
ーラー11−1、11−2、11−3によって原稿は適
度の圧力で押圧されて原稿台ガラス14の上に位置する
と複写機20は原稿読み取りを開始し露光が終了すると
再び原稿搬送ベルト7、排紙ローラーを回動させ画像読
み取りを終えた原稿は原稿排紙トレイ21に排紙され
る。
【0004】前記した動作の中で原稿端部検知センサー
32は、原稿の先端部の通過するタイミングを正確に読
み取る必要がある。例えば原稿搬送スピード(ベルト回
動速度)を約500mm/秒として、0.01秒の読み
取り誤差があると、原稿の位置精度として約5mmの誤
差となる。
【0005】この正確性が確保できなかった場合は、あ
らかじめ設定されているベルト回動速度から計算で得ら
れる原稿先端の移動位置原稿の「原稿予測位置」が読み
取り位置とずれることになり、画像情報が全部複写でき
なくなるなどの著しい不良複写となってしまう。
【0006】この原稿端部の検知のために従来より種々
のセンサーが考えられてきた。以下に代表的な原稿端部
検知センサーの従来例を説明する。
【0007】機械的感知レバータイプを図10A、Bに
示す。紙パスを遮るようにレバー41を配置し、紙パス
を通過する紙の先端部25にレバーの一部が押されると
レバーが右回転し、レバーの近傍に配置していたフォト
カプラー42の光束を遮光することで信号を発する構成
(信号発生部分は不図示)となっている。
【0008】光学的透過タイプを図11に示す。投光器
45と受光器46が紙パス40を挟んで配置される構成
である。投光器45から放射された光束が受光器46に
照射している。紙パス40を紙2が搬送されこの光路を
遮光すると受光器への光照射が遮断され別回路(不図
示)により信号が発せられる。
【0009】光学的センサー反射板タイプを図12に示
す。紙パス40に対して片側に投光器45と受光センサ
ー46を含む投受光器を、反対面にミラー48を配置
し、ミラー48で投光器45からの光束を受光器46の
方向に反射している。紙2が通過するとこの光束が遮光
され、受光センサーに接続された別回路(不図示)から
信号が発せられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
センサは以下に示すような問題点がある。
【0011】1:機械的感知レバータイプ:図10Bの
ように剛性の小さい薄い紙が高速でレバーに接触した瞬
間に、移動する紙先端25がレバーのわずかな重さに負
けて折れ曲がり検知タイミングが遅れたりする欠点があ
るほか、紙先端の折れ曲がりの結果、狭い紙パスのなか
で紙が詰まったりするという欠点があった。
【0012】2:光学的透過タイプ:原稿と接触しない
ので原稿の先端を折れ曲げたりしないが、装置中で投光
器と受光器の紙パスを挟んでの独立の電気配線が必要と
なり装置の組み立てに時間がかかったり装置が大型化し
高価になってしまう欠点がある。
【0013】3:光学的センサー反射板タイプ:投光器
の光源や受光素子などの電気部品が紙パスの片側に配置
できるための組立性は向上するが、紙粉などで反射面が
汚れた場合、感度が低下し、S/N比が低下し検知精度
が悪くなる。さらにミラー面は、アルミ板やアルミを蒸
着したシートを張り付けた材料等で形成されるが、紙な
どに含まれる湿気によりミラー表面が腐食する場合があ
る。このため長期使用に対しては、定期的に清掃したり
腐食した場合はミラーを交換することが必要だった。そ
して装置の使用中にモーターなどから生じた振動により
ミラーの角度がぶれやすく、光束の反射角度が88のよ
うに動くため、反射光束が受光器に入射しなくなる場合
が生じることがあるなど検知できなくなるという欠点が
あった。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】上述した問題点
を解決する本発明は、原稿が通過する紙パスに対して片
側に投受光器を配置し、その反対面に成形などで制作し
たバハプリズムを配置する。ダハプリズムはアクリルや
ポリカーボ樹脂などの材料を使用し成形で加工する。こ
れらの材料を使用した場合、プリズムの反射面は全反射
面となり反射膜を形成しなくても高い反射率が得られる
ため、腐食に強く安価である。またダハプリズムでは配
置角度が多少ずれても、反射光の受光部への照射角度は
変化しないため、使用中の振動などにも影響を受けにく
く長期間安定した性能が得られる。
【0015】
【実施例】図1A、Bは本発明の実施例である。
【0016】光源である投光器45と光電センサー46
を配置した投受光ユニットとそれに対抗した位置にダハ
プリズム50を配置し、投受光ユニットとダハプリズム
との間に紙2が通過するように配置し、ダハプリズムの
反射面の後部のダハプリズム面を空気層55を介してカ
バー51で囲む。
【0017】ダハプリズム50は、プラスチック例えば
アクリルなどの材料で射出成形される。
【0018】ダハプリズム50の2面の反射面52、5
3は各々が直角に配置し、その交わっている頂点と反対
側に入射出面が配置される。反射面の外は空気部55を
介してカバー51が配置されるがこのカバーはプリズム
の外部からの衝撃などからプリズムのキズを免れたり、
有害な光束のプリズム内部への侵入を防いでいる。
【0019】入射出面54に略垂直にプリズム内部に入
射した光束は、反射面52に略45度で入射する。
【0020】この場合反射面52の外側の空気55の屈
折率が1でプリズム50を構成するアクリルの屈折率
は、1.49程度なので、スネルの式に当てはめ、入射
した光線のふるまいを計算して見ると、(空気の屈折
率)とSin(出射する場合の角度)の積より(プラス
チックの屈折率)とSin(入射角度)の積が大きいの
で出射する場合の角度は算出できず、すなわち透過せず
反射することになり反射膜の処理は不要ということがわ
かる。
【0021】反射した光束はさらに片側の反射面53に
略45度で入射し全反射し入射出面より出射する。入射
出面54よりダハプリズムに入射した光線のふるまい
は、入射出面54から入射した角度と同じ角度で射出す
るが、このふるまいは図1Bのごとくプリズムの図のA
方向の姿勢に影響されない。本発明ではこの特性を利用
したもので、光源からの光束がプリズムに入射し射出す
る時も同じ角度で出射し安定して受光センサーに照射す
る。
【0022】(他の実施例)図2A、Bは第2の実施例
で、ダハプリズムの2つの反射面62、63のあいだに
その反射面と略平行な2つの面で構成される互いの面の
角度が90度の微小なダハプリズム65を複数配置した
ことを特徴とする原稿端検知センサーである。この微小
なダハプリズム65に入射した光束68は、図2Bのよ
うにその来た方向に戻るため受光器46には指向しな
い。
【0023】図3A、Bは第3の実施例で、実施例1の
装置のダハプリズムの代わりにコーナーキューブプリズ
ム70を配置したことを特徴とする。コーナーキューブ
は、3つの平行な反射面を互いに直角に配置した三角錐
の形をしている。三角錐の底辺に相当する74面から入
射した光線は、図3BのごとくコーナーキューブのA方
向とB方向の姿勢の変化があっても、入射した面に対し
て入射角度と同じ角度で射出する。この74面から投光
器の光束を入射させる。反射光は同じくこの74面から
出射した光束は受光器46に照射する。
【0024】図4A、Bは第4の実施例で、実施例3の
コーナーキューブの頂点を取り去った部分にコーナーキ
ューブを構成する3つの反射面と略平行な3つの面で構
成される微小なコーナーキューブ75を複数配置したこ
とを特徴とする原稿端検知センサーである。この微小コ
ーナーキューブプリズム75に入射した光束もその来た
角度でプリズムから射出されるため受光器46には照射
しない。
【0025】図5A、B、Cは第5の実施例で、プリズ
ムの入出射面に投受光器の配列方向を母線方向86とす
るシリンドリカルレンズ部80を配置する。図5AのD
視図を図5のB、C図に示す。図5Bは投光器45の光
束を効率良く受けてプリズムに取り込み、図5Cで、受
光センサー46に集光される。
【0026】図6A、B、Cは第6の実施例で、受光セ
ンサー46の受光面に近接して拡散板90を配置する。
受光センサーの上に受光面より広い拡散板90を密着し
て配置し、プリズムから射出した光束が紙パスを通過し
拡散板90に照射し、拡散板90で拡散して透過する光
束の一部が、受光センサーに照射する構成とする。
【0027】図6Bはプリズムの入射面にシリンドリカ
ルレンズを配置した例。図6Cは、第4の実施例の本実
施例に基づいた拡散板90を追加配置した例である。
【0028】図7A、Bは第7の実施例で、投受光ユニ
ット45、46とプリズムの間にスリット92を配置す
ることを特徴とする。スリットの形状はその長手方向を
検知したい原稿端部の辺28の方向と平行になるように
する。材質は光を透過しない板金などで製作する。
【0029】図8A、Bは第8の実施例で、投受光ユニ
ット45、46と紙パスの間に略平行平面の光伝達媒体
85、例えば板ガラスや、プラスチック平板を配置す
る。そしてプリズムの光束入出射面64に表面硬度を上
げるハードコートを施しておく。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の第1の実施
例では、ダハプリズムの反射面は全反射面であり反射膜
を形成しなくても高い反射率が得られるため、腐食に強
く安価に加工ができる。またダハプリズムではプリズム
の配置角度でA方向に多少ずれても、反射光の角度は変
化せず受光面に照射する。そのため使用中の振動でプリ
ズムがA方向にぶれても影響を受けず安定した性能が得
られる。
【0031】第2の実施例では、第1の実施例のプリズ
ムと比べ頂点部が削除されるためプリズムが小型化でき
装置の小型化にも寄与する。また微小プリズムに入射し
た光束は第1の実施例同様に投光器に指向し受光器に指
向しないため有害な迷光とならないといった特徴もあ
る。
【0032】第3の実施例では、コーナーキューブプリ
ズムの配置ずれ、例えば図のA方向とB方向の両方向の
傾斜ずれがあっても反射光の角度がずれなくできるため
にプリズムの配置精度がより緩和でき組み立て調整の時
間が短縮でき装置として安価で信頼性を向上することが
可能である。
【0033】第4の実施例では、実施例2と同様に性能
を損なわずにプリズムの小型化ができる。
【0034】第5の実施例では、シリンドリカルレンズ
の入射部での投光器の光束を集光し、また出射部で受光
器に向けて再度集光しているため、プリズムの透過効率
が高くできる。これにより比較的安価な低光量の光源や
低感度のセンサーが使用可能となる。
【0035】第6の実施例では、受光面に拡散板を入れ
ることでセンサーの位置のバラツキにも対応したもので
ある。光源の光量や受光センサーに余裕が必要であるが
プリズムから照射される光束位置に対してセンサーの受
光位置が多少ずれてもセンサーの受光面積より広い拡散
板で受光し拡散され、少なくとも光束の一部はセンサー
の受光面に照射するような構成にできるため、配置精度
がより緩和でき、精度の高い検知ができる。図6Bでは
シリンドリカルレンズが配置された例であるがこの実施
例の効果はシリンドリカルレンズが無い場合でも当然発
揮できる。
【0036】第7の実施例では、紙パス部分の検知光束
を細くすることにより紙パス部分の光束を紙が遮光しつ
つあるときの光量の変化を急しゅんすることができるた
め、紙通過による応答性が向上する。またスリット部分
以外からの不要な光束が遮光されるので装置外部などか
らの迷光も受光部に入射するまでに除去できノイズの少
ない安定した検知が可能になる。
【0037】第8の実施例では、投受光器の紙パスのま
わりの凹凸部を無くし、1、紙の通過をスムーズにしま
た光路部に付着した場合のゴミの拭き取り性を向上させ
る。2、透明媒体の表面を紙が滑りながら通過する構成
にしているため紙粉が光路部に固着せず移動する原稿に
除去されるため常に透過率の高い光路が確保できる。
3、プリズムの表面の硬度を高めているため入出射面に
傷が付きにくくなり、耐久性が確保できる。
【0038】以上のように、本発明によれば、簡単な構
造で、安価に、精度良く、長期間にわたって安定した機
能を有する原稿端検知センサーを提供することが可能に
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】A、Bは第1の実施例でダハプリズムを使用し
た例を示す図。
【図2】A、Bは第2の実施例でダハプリズムの小型化
を行った例を示す図。
【図3】A、Bは第3の実施例でコーナーキューブプリ
ズムを使用した例を示す図。
【図4】A、Bは第4の実施例でコーナーキューブプリ
ズムの小型化を行った例を示す図。
【図5】A、B、Cは第5の実施例でプリズム下面にシ
リンドリカルレンズを配置した例を示す図。
【図6】A、B、Cは第6の実施例で、受光素子の上に
拡散板を配置した例を示す図。
【図7】A、Bは第7の実施例で、投受光器とプリズム
との間にスリット板を配置した例を示す図。
【図8】A、Bは第8の実施例で投受光器に防塵ガラス
を配置し、プリズムにハードコートした例を示す図。
【図9】本発明にかかわる原稿供給装置付きの複写機の
例の説明図。
【図10】A、Bは従来の原稿端部検知センサーの説明
図。
【図11】従来の原稿端部検知センサーの説明図。
【図12】従来の原稿端部検知センサーの説明図。
【符号の説明】
1 原稿トレイ 2 原稿 3、4 給紙ローラ 5 給紙ベルト 6 ストップローラ 7 原稿給送ベルト 8、9 押さえローラ 11 押圧ローラー 14 原稿台ガラス 20 複写機 21 原稿排紙トレイ 30 ガラス表面 40 紙パス 45 光源または投光器 46 光電センサーまたは受光器 50 ダハプリズム 68 迷光 70 コーナーキューブ 80 シリンドリカルレンズ部 90 拡散板 92 スリット開口

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子と受光素子をひとつの基板上に
    配置した投受光ユニットと、このユニットに対抗した位
    置にダハプリズムを配置し、投受光ユニットとダハプリ
    ズムとの間に紙が通過するように配置し、ダハプリズム
    のダハ反射面を空気層を介して囲みかつダハ反射面には
    反射膜を処理しないことを特徴とする原稿端検知装置。
  2. 【請求項2】 上記ダハプリズムの2つのダハ面である
    反射面のあいだにその反射面と略平行な2つの面で構成
    される微小なダハプリズムを複数配置したことを特徴と
    する請求項1に記載の原稿端検知装置。
  3. 【請求項3】 上記ダハプリズムの代わりにコーナーキ
    ューブプリズムを配置し、反射面には反射膜の処理をし
    ないことを特徴とする請求項1に記載の原稿端検知装
    置。
  4. 【請求項4】 上記コーナーキューブの頂点を取り去っ
    た部分にコーナーキューブを構成する3つの反射面と略
    平行な3つの面で構成される微小なコーナーキューブを
    複数配置したことを特徴とする請求項3に記載の原稿端
    検知装置。
  5. 【請求項5】 プリズムの入出射面に投受光器の配列方
    向を母線とするシリンドリカルレンズを配置することを
    特徴とする請求項1、2、3、4に記載の原稿端検知装
    置。
  6. 【請求項6】 受光センサーの受光面と紙パスの間に拡
    散板を配置したことを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5に記載の原稿端検知装置。
  7. 【請求項7】 投受光ユニットとプリズムの間にスリッ
    トを配置することを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、6に記載の原稿端検知装置。
  8. 【請求項8】 投受光ユニットと紙パスの間に略平行平
    面の光透明媒体を配置し、また通過する紙がプリズムの
    光束入出射面に接触する配置としプリズムの光束入出射
    面に表面硬度を高めるハードコートを施すことを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5、6、7に記載の原稿端
    検知装置。
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