JPH08118770A - 粉末焼結印鑑の製造方法 - Google Patents

粉末焼結印鑑の製造方法

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JPH08118770A
JPH08118770A JP28143194A JP28143194A JPH08118770A JP H08118770 A JPH08118770 A JP H08118770A JP 28143194 A JP28143194 A JP 28143194A JP 28143194 A JP28143194 A JP 28143194A JP H08118770 A JPH08118770 A JP H08118770A
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一郎 曽我石
Noboru Matsunaga
昇 松永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】金属、セラミツク等の従来硬質のために文字を
彫れないので印鑑の製造が難しかった材料を用いて印鑑
を製造する方法。 【構成】チタンのような印材に適した金属又はセラミツ
クの焼結性粉末にバインダー水溶液を混合した原料粉末
1を密閉箱5中に配備したシリコンゴム型13で圧搾空
気での加圧に基づいて静水圧成形して任意の形状の印鑑
用粉末成形体2を形成し、この印鑑用粉末成形体から真
空乾燥により水分を蒸発させて印鑑用粉末固化素材3を
形成し、この印鑑用粉末固化素材を印鑑文字を彫刻した
後脱バインダー、続いて焼結して粉末焼結印鑑を得る。 【効果】高密度ではあるが適度の孔があるので肉付きが
良く鮮明な刻印ができ、しかも形状の選択と着色が自由
なので従来になく装飾性に富んだ印鑑が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印鑑の製造方法に係り、
特に金属粉末、セラミツク粉末等の焼結性粉末を単体或
いは混合粉末として利用し粉末焼結法により印鑑を製造
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】印鑑の製造には、従来は、象牙、水晶、
水牛、つげ、その他の各種の天然素材が利用されていた
が、最近は、これらの天然素材は動物愛護の問題や天然
資源の枯渇の問題等から利用しにくくなったので合成素
材を利用して印鑑を製造することが種々検討されるよう
になり、合成樹脂を素材として印鑑が既に実用になって
いる。
【0003】しかしながら合成樹脂は、変形したり割れ
たりし易く長年にわたって一定の印象を維持できないの
であくまで一時的に利用する印鑑は製造できても、実印
のように恒久的に利用する印鑑は製造でず、金属やセラ
ミツク等耐久性に富んだ材料の利用も種々検討されるよ
うになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属或
いはセラミツクを利用しようとしても柔らかな材料を素
材とすると合成樹脂を素材とした場合と同じ問題があ
り、硬い材料を素材とすると彫刻盤のような機械を利用
しての彫刻は、全くでないか粗彫りしかできない状態に
なり、例え粗彫りができたとしても後の手彫りによる仕
上げが非常に難しい。
【0005】このため、これだけ印鑑用の素材の枯渇が
叫ばれていながらも未だに金属或いはセラミツクを素材
とする印鑑は実用にはなっていない。
【0006】本発明は前記したような従来技術の欠点を
解消し、金属或いはセラミツクの硬質の材料を利用し、
しかもどのように複雑な文字でも容易にしかも奇麗に彫
刻でき、耐久性に富んで実印としても十分利用できるよ
うな印鑑の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決する手段】すなわち本発明は、金属、セラ
ミツク等の焼結性材料の単体として或いは混合して利用
した焼結性粉末にバインダーを混合し原料粉末を形成す
る工程、この原料粉末を加圧成形し印鑑用粉末成形体を
形成する工程、及びこの印鑑用粉末成形体中のバインダ
を固化させ印鑑用粉末固化素材を形成する工程、印鑑用
粉末固化素材に印鑑文字を彫刻する工程、文字を彫刻さ
れた印鑑用粉末固化素材を脱バインダーする工程、及び
脱バインダーされた印鑑文字を彫刻された印鑑用粉末固
化素材を焼結する工程より成ることを第1の請求項と
し、この第1の請求項における原料粉末を形成する焼結
性粉末が、平均粒径30ミクロン以下の微粉末であるこ
とを第2の請求項とし、前記第1及び第2の請求項にお
ける原料粉末中のバインダーの配合量が、焼結性粉末に
対して0.5乃至20容量%であることを第3の請求項
とし、前記第1乃至第3の請求項におけるれる原料粉末
は、焼結性粉末にバイダーを溶媒に溶解した溶液として
混合して形成することを第4の請求項とする粉末焼結印
鑑の製造方法である。
【0008】
【発明の作用】本発明は以上のように構成され、まず素
材としての金属又はセラミツクを粉末として利用し焼結
法により粉末相互を結合して固体の素材とするので、印
鑑に要求される特性を持った素材を容易に形成できる。
【0009】すなわち、素材の原料となる金属やセラミ
ツクは単体でも様々な特性を持っているので、単体の粉
末の中から印鑑用の材料として適したものを選び出しこ
れを焼結しても様々な特性の印鑑用の素材を形成できる
が、金属同士或いはセラミツク同士、又は金属とセラミ
ツクとを混合した混合粉末を焼結すればさらに様々な特
性の印鑑用の素材を自由に形成できる。
【0010】しかも印鑑用の素材となる焼結性粉末は、
従来の焼結法のように粉末相互を加圧力で結合させた圧
粉成形体としてから焼結させるのではなく、バインダー
の結合力を利用した加圧成形によって形成した印鑑用粉
末固化素材を焼結するので、成形と印鑑文字の彫刻が容
易になる。
【0011】すなわち、圧粉成形の場合は強い加圧力を
必要とするので金型を利用してのかなりの高圧成形とな
り成形がなかなか大変となるが、バインダーを利用して
の粉末固化成形の場合は成形に高圧を必要としないので
簡易型を利用した低圧成形で良く、まず成形が非常に簡
単である。
【0012】次に、印鑑用粉末固化素材の粉末相互の結
合力は、圧粉成形体よりは強く印鑑文字の彫刻のための
取扱いには支障がないものの、焼結状態に比べればはる
かに弱いので、焼結状態では硬くて彫刻できないような
素材であっても、彫刻機を利用しようと手彫りであろう
と、印鑑文字を極めて容易にしかも精密に彫れる。
【0013】したがってこのように粉末相互の結合力の
弱い状態の印鑑用粉末固化素材に印鑑文字を彫刻し、そ
の後に粉末を結合していたバインダーを取り除き焼結す
れば、粉末相互が焼結によりしっかりと結合し素材本来
の特性となった粉末焼結体の印鑑が容易に得られる。
【0014】このようにして印鑑を製造する場合に、原
料とする焼結性粉末を粒径を30ミクロン以下の微粉末
とすると高密度で表面が平滑で適度に孔があるので印肉
の肉付きが良く奇麗に刻印できる印鑑が製造できて好ま
しい。
【0015】また前記のようにして印鑑を製造する場合
に、バインダーの配合量を焼結性粉末に対して0.5乃
至20容量%として多くならないようにすれば、印鑑用
粉末固化素材からバイダーを取り除くのに時間が掛から
ないと同時に高密度で変形やひび割れの無い焼結体が得
られ好都合である。
【0016】さらに、焼結性粉末にはバインダーを水或
いは有機溶剤のような溶媒に溶解した溶液として配合す
ると原料粉末中にバインダーが均一に混合され易くなっ
て、前記したような目的で焼結性粉末に対するバインダ
ーの配合量を少なくすることが一層容易になる。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施例について図面に基づいて
説明する。
【0018】本発明の粉末焼結印鑑の製造方法は図1の
製造工程表に示す通りであり、まず印鑑製造用の焼結性
粉末とバインダーとの調整とを行う。
【0019】まず第1工程としてバイダーを調整する
が、バインダーには、固化の形式により、水溶性或いは
有機溶剤可溶性の高分子化合物を水、有機溶剤等の溶媒
に溶解或いは分散させ溶媒の蒸発により固化させる溶媒
蒸発型、EVA、PE等の熱可塑性合成樹脂やワツクス
のような熱可塑性化合物を加熱熔融した後冷却して固化
させる熱可塑型、尿素、エポキシ、ポリエステル等の熱
硬化性樹脂を加熱して固化させる熱硬化型との三つのタ
イプがあり、本発明においてはいずれのタイプのバイン
ダーを利用しても良い。
【0020】このような三つのタイプバインダーの内、
CMC、PVA、澱粉、アルギン酸ナトリウム等の水溶
性バインダーを水に溶かすか、或いは、アクリル、酢酸
セルローズ等の有機溶剤可溶性のバインダーを有機溶剤
に溶かすかした溶媒蒸発型のバインダーを利用すると、
焼結性粉末へ均一に良く混合され配合量が少なくても粉
末を良く結合して固化でき、また固化処理も溶媒を蒸発
させるだけで簡単なので好都合である。
【0021】特に溶媒蒸発型の中でも水溶性化合物をを
水に溶解したバインダー水溶液は、溶媒に引火性や中毒
性等がなく取り扱いが安全であると同時に、利用時に溶
媒が蒸発してバインダー濃度が変化しないで、一定量の
バイダーを焼結性粉末へ良く混合し易く、例えばPVA
の5重量%水溶液の利用が好ましい。
【0022】次に第2工程として、金、銀、白金、銅、
チタン、鉄、ステンレス、タングステン等の金属の単体
或いは合金の粉末、又はアルミナ、ジルコニア、窒化ケ
イ素等のセラミツク粉末、或いはこれらの金属とセラミ
ツクとの混合粉末の中から製造しようとする印鑑の素材
に最も適したものを選び出す。
【0023】一般的には、チタン粉末或いはセラミツク
粉末を利用すると汗や汚れが付いても錆びないで耐食性
が良く、また表面着色処理や着色粉末の混入等により種
々の色合いにしたりできて装飾性に富み、同時に耐久性
に優れた印鑑が製造できるので、第3工程として次のよ
うな配合例で焼結性粉末とバインダーとを混合して原料
粉末1を形成する。
【0024】 配合例1 焼結性粉末 平均粒径30ミクロンのTi粉末 100重量部 バインダー PVA5重量%水溶液 10 〃 配合例2 焼結性粉末 平均粒径1ミクロンのジルコニア粉末 100重量部 バインダー 澱粉10重量%水溶液 5 〃
【0025】このような原料粉末を形成するに当たって
は、焼結性粉末の粒径と、この原料粉末におけるバイン
ダーの配合量を、素材の必要強度を維持ししかも機械加
工性を良くし、又バインダーを脱脂により取り除いた際
に引けやそり等の欠陥を生じさせないために検討する必
要がある。
【0026】焼結性粉末の粒径は直接形成される素材の
密度に影響し、精密焼結品を作るために密度が高く緻密
な素材を形成するためには焼結性粉末は細かなものであ
ることが必要で、平均粒径は30ミクロン以下であるこ
とが好ましい。
【0027】又バインダーの配合量は、これが少なけれ
ば当然加工機への取り付けに必要な強度が得られない
が、これが多くなると強度が強くなりすぎて加工性が悪
くなり、同時にバインダーが加工用の工具に融着してむ
しれて加工面が荒れてしまい、さらに脱脂によってバイ
ンターを取り除いた際に体積が大幅に減少するので引け
やそり等の欠陥が生じ易くなる。
【0028】前記したようなことを考慮すると、バイン
ダーの配合量は、原料粉末中で容量で0.5乃至20%
ととすることが好ましく、前記配合例では2〜3%程度
である。
【0029】第4工程では前記したようにして形成し、
わずかに湿気を帯びた程度の状態になった原料粉末1を
印鑑素材の形状の型に充填し、第5工程でプレス成形或
いは静水圧成形等の加圧成形によって印鑑用粉末成形体
2を形成する。
【0030】すなわち原料粉末1は、上下パンチ、ダイ
より構成されるフローテイング方式の金型で1平方セン
チメートル当たり1乃至2tonの圧力で冷間プレス成
形するか、或いは1平方センチメートル当たり5Kg程
度の圧力の圧搾空気での静水圧成形すると、前記したよ
うに焼結性粉末に対しバインダーを極めて少ない量しか
配合されていなくても、密度が均一で所定の強度を持っ
た印鑑用粉末成形体2を容易に成形できる。
【0031】前記したようにして形成された印鑑用粉末
成形体2は、第6工程として中に含まれる溶媒の蒸発乾
燥をして固化させるが、バインダーが水溶液の場合は、
80乃至150℃程度で約1時間蒸発乾燥させて固化さ
せれば、印鑑用粉末固化素材3が得られる。
【0032】前記したような工程で形成される印鑑用粉
末固化素材3は、図2及び図3にように、粉末固化素材
製造装置4を利用し静水圧成形と水の真空蒸発とをする
と極めて容易に製造できる。
【0033】5は、上面の開口を開閉自在にする上蓋6
を持つ密閉箱5であり、この密閉箱5の側面には図示し
ないコンプレツサー及び真空ポンプに各々接続する圧搾
空気管7と真空排気管8とが配管されている。
【0034】9は密閉箱5の底面上に配備された振動発
生装置であり、この振動発生装置9は、振動発生機12
を裏面に取り付けた振動板10を密閉箱1の底面上に垂
直に立てた弾性支持体11で支持して構成となってお
り、さらに振動板10の上にはヒータ16を埋設した加
熱枠15が載せられている。
【0035】以上のように構成される粉末固化素材製造
装置4を用いて印鑑用粉末固化素材3を形成するには、
図2に示すように、まず密閉箱5の上蓋6を開けて印鑑
形状のキヤビテイ14が形成された型13を加熱枠15
の中に収めつつ振動板10の上に設置し、続いて型13
の上に原料粉末供給シリンダ17をセツトしキヤビテイ
14の中に原料粉末1を供給する。
【0036】以上のようにして型13のキヤビテイ14
の中に原料粉末1が充填されたなら、次は図3に示すよ
うに、密閉箱5の上蓋6を閉じ、型13を振動装置9を
作動して振動させ、同時に圧搾空気供給管7から1平方
センチメートル当たり5Kg程度の圧力の圧搾空気を送
って5〜10分間加圧して静水圧成形する。
【0037】以上のような成形により型13のキヤビテ
イ14の中には印鑑用粉末成形体2が形成されることに
なるが、そのまま、振動発生装置9の作動と圧搾空気供
給管7からの圧搾空気の供給とを止め次のバインダー固
化処理の工程に移る。
【0038】原料粉末中にはバインダーは水溶液とし混
合されているので、固化処理は印鑑用粉末成形体2中か
ら水分を取り除くだけで良いので、加熱枠15のヒータ
16に通電し型13を80〜100℃程度に加熱すると
同時に真空排気管8から真空排気し、50〜100to
rr程度の真空度で約1時間真空乾燥すると図4に示す
ような円筒状の印鑑用粉末固化素材3が得られる。
【0039】以上のように粉末固化素材製造装置4を利
用して静水圧成形と真空乾燥とにより印鑑用粉末固化素
材3を形成する際に利用する型13は、勿論金型でも良
いが、成形の際の圧力は1平方センチメートル当たり5
Kg程度と比較的低く、又真空乾燥の際の加熱温度も1
00℃以下と比較的低くいので、シリコーンゴム型のよ
うな簡易型で十分である。
【0040】このように印鑑用粉末固化素材3を形成す
るための型が簡易型で良いので型の製作にはコストと時
間が掛からずしかも型抜きの問題も生じないので、客の
希望に応じて円筒状や角柱状等は勿論途中にくびれを設
けた形状等の如何なる形状の印鑑でも容易にしかも安く
製造できる。
【0041】印鑑用粉末固化素材3が得られたなら次に
第7工程として、第5図に示すように、彫刻機18によ
り入力された印鑑文字データに基づいて自動的彫刻する
か、或いは手動で彫刻するかして印鑑文字の彫刻を行
う。
【0042】この場合に印鑑用粉末固化素材3は、バイ
ンダーの結合力に基づいて焼結性粉末の特性にかかわり
なく適度の強度となっているので、彫刻機18に取り付
けるためのチヤツキングに十分耐える強度を持つと同時
に加工性が極めて優れているので、小型で剛性が低く比
較的安価彫刻機を利用して素材が崩れたり或いはむしれ
たりしないで鮮明にしかも容易に印鑑文字を彫刻でき
る。
【0043】印鑑文字の彫刻が終わった印鑑用粉末固化
素材3は、次に第8工程でバインダーを加熱分解して取
り除くいわゆる脱バインダーを行い、続いて第9工程と
して加熱により焼結性粉末を相互に結合させて固化させ
る焼結を行う。
【0044】この脱バインダーと焼結とは、原料粉末と
しての焼結性粉末の性状に応じた雰囲気と温度とで焼結
炉で連続的に行われ、配合例1のTi粉末を焼結性粉末
とする場合の脱バインダー及び焼結の条件は図6に示す
通りである。
【0045】すなわち、脱バインダーは、アルゴン雰囲
気中で5時間掛けて500℃に加熱した後この温度に2
時間保持して行い、その後雰囲気を10のマイナス4乗
程度の真空雰囲気として温度を焼結温度である1400
℃に4時間掛けて上げ、この温度に1時間保持して焼結
し、焼結が終わったなら3時間程度を掛けて約500℃
まで冷却し、その後は再び雰囲気をアルゴン雰囲気に戻
して常温まで冷却して高密度で表面が平滑な粉末焼結印
鑑を得る。
【0046】このようにして得た粉末焼結印鑑はセラミ
ツクで形成した場合にはそのまま利用するが、例えばチ
タンのような金属で形成した場合には、さらにこれに陽
極酸化、着色皮膜の塗布といった装飾性を与える表面処
理を施すと一層装飾性に優れた印鑑となる。
【0047】
【発明の効果】本発明は以上のような構成及び作用のも
のであり、従来から耐久性、軽さ、耐食性、装飾性、経
済性等から極めて適性があるにもかかわらず印鑑文字を
容易に彫刻できないために印鑑用材料として利用できな
いでいたセラミツクやチタンのような金属材料で容易に
印鑑を製造できるようになった。
【0048】しかもこの場合、印鑑が粉末焼結体として
形成されるので、表面は高密度であるので平滑でありな
がら適度の気孔が形成されているので印肉の肉付きが良
く鮮明な刻印のできる印鑑が得られる。
【0049】また本発明の方法で印鑑を製造する場合に
は、利用者の好みに応じて自由に色や形状を変えられる
ので、従来には無い様々な形状や色をした装飾性に富ん
だ印鑑を製造できる。
【0050】すなわち印鑑は、原料粉末を成形してその
形状を定めるが、この場合の成形用の型としてシリコー
ンゴムのような簡易型を利用できるので、型抜きを考え
る必要が無いので形状は自由となり、しかも型の製作費
が安いので利用者の形状の好みに応じて型を作り代える
ことも極めて容易である。
【0051】また印鑑は、セラミツクで製造する場合に
は焼結用の原料粉末中に種々の着色用の粉末を混ぜ、ま
たチタンの場合には焼結後に装飾性の表面処理を施すこ
とにより自由に着色できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 印鑑製造工程表、
【図2】 粉末固化素材製造装置断面図(粉末成
形体製造状態)、
【図3】 粉末固化素材製造装置断面図(粉末固
化素材製造状態)、
【図4】 印鑑用粉末固化素材斜視図、
【図5】 印鑑文字彫刻状態斜視図、
【図6】 脱バインダー及び焼結条件状態図。
【符号の簡単な説明】
1 原料粉末 2 印鑑用粉末成形体 3 印鑑用粉末固化素材 4 粉末固化素材成形装置 5 密閉箱 7 圧搾空気供給管 8 真空排気管 13 型 15 加熱枠 18 彫刻機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属、セラミツク等の焼結性材料を単体と
    して或いは混合して利用した焼結性粉末にバインダーを
    混合し原料粉末を形成する工程、この原料粉末を加圧成
    形し印鑑用粉末成形体を形成する工程、及びこの印鑑用
    粉末成形体中のバインダを固化させ印鑑用粉末固化素材
    を形成する工程、印鑑用粉末固化素材に印鑑文字を彫刻
    する工程、文字を彫刻された印鑑用粉末固化素材を脱バ
    インダーする工程、及び脱バインダーされた印鑑文字を
    彫刻された印鑑用粉末固化素材を焼結する工程より成る
    ことを特徴とする粉末焼結印鑑の製造方法。
  2. 【請求項2】原料粉末を形成する焼結性粉末が、平均粒
    径30ミクロン以下の微粉末であることを特徴とする請
    求項1記載の粉末焼結印鑑の製造方法。
  3. 【請求項3】原料粉末中のバインダーの配合量が、焼結
    性粉末に対して0.5乃至20容量%であることを特徴
    とする請求項1及び2記載の粉末焼結印鑑の製造方法。
  4. 【請求項4】原料粉末は、焼結性粉末にバイダーを溶媒
    に溶解した溶液として混合して形成することを特徴とす
    る請求項1〜3記載の粉末焼結印鑑の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100591685B1 (ko) * 2003-12-11 2006-06-20 오중산 인장 제조용 조성물 및 방법
JP6240903B1 (ja) * 2016-09-21 2017-12-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 印鑑

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