JPH08118508A - 小型歯付ベルト - Google Patents

小型歯付ベルト

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JPH08118508A
JPH08118508A JP26519694A JP26519694A JPH08118508A JP H08118508 A JPH08118508 A JP H08118508A JP 26519694 A JP26519694 A JP 26519694A JP 26519694 A JP26519694 A JP 26519694A JP H08118508 A JPH08118508 A JP H08118508A
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JP
Japan
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toothed belt
small toothed
fiber
reacting
small
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Pending
Application number
JP26519694A
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English (en)
Inventor
Koichiro Hara
浩一郎 原
Isao Tanitsu
勳 谷津
Kaneteru Hasebe
兼輝 長谷部
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転むらを小さく抑えることができ、さらに
耐久性にもすぐれ、AV・音響機器や精密機器などにお
ける超軽負荷伝動用のベルトとして好適に使用しうる小
型歯付ベルトを提供すること。 【構成】 その内周面に一定ピッチで配された歯部を有
する本体内に、芯材が埋設された小型歯付ベルトであっ
て、前記本体が活性水素を有する官能基を少なくとも2
個有する活性水素含有化合物およびポリイソシアネート
を反応させてえられたプレポリマーと、ジエチルトリレ
ンジアミンの2,4体およびジエチルトリレンジアミン
の2,6体の混合物からなる架橋剤とを反応させてえら
れたポリウレタンエラストマーからなることを特徴とす
る小型歯付ベルト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型歯付ベルトに関す
る。さらに詳しくは、たとえばVTR、カーステレオな
どのAV・音響機器や、たとえばプリンター、ロボッ
ト、計測機、カードリーダーなどの精密機器などにおい
て、回転むらの発生の抑制が要求される部位の精密回転
駆動用などの超軽負荷伝動用のベルトとして好適に使用
しうる小型歯付ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、VTR、カーステレオなどのAV
・音響機器や、プリンター、カードリーダーなどの精密
機器などにおいて、回転むらの発生の抑制を要する部位
には、小型の歯付ベルトが用いられており、なかでも、
たとえば図1に示される形状を有し、歯のピッチPが2
mm程度以下のポリウレタン製の小型歯付ベルトが多用
されている。
【0003】前記小型歯付ベルトは、一般に、接着処理
を施した繊維からなる芯線などが埋設されたポリウレタ
ンエラストマーの片面に、該ポリウレタンエラストマー
からなる歯部が一定ピッチで配設されて一体化されたも
のであり、前記AV・音響機器や精密機器に要求される
回転むらの発生の抑制を実現させるためには、かかるポ
リウレタンエラストマーとして、柔軟性に富み、かつ高
機械的強度を有するものが必要とされる。
【0004】従来、小型歯付ベルトに用いられているポ
リウレタンエラストマーとしては、ポリオール成分とイ
ソシアネート成分とを反応させてえられたプレポリマー
に可塑剤を混合し、式:
【0005】
【化3】
【0006】で表わされるメチレンビス−o−クロロア
ニリン(以下、MOCAという)にて架橋せしめたもの
がある。
【0007】しかしながら、MOCAを架橋剤として用
いてえられたポリウレタンエラストマーは、その弾性を
低下させようとすると、機械的強度も同時に低下してし
まうといった欠点を有する。さらに、MOCAは、将
来、入手が困難となるとの指摘もあり、架橋剤としてM
OCAに代わる化合物を用いることに関する検討が必要
とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、将来、入手が困難とな
るとの指摘がある架橋剤を用いることなく、柔軟性に富
み、かつ高機械的強度を有するポリウレタンエラストマ
ーで本体および歯部が形成され、回転むらが小さい小型
歯付ベルトを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、そ
の内周面に一定ピッチで配された歯部を有する本体内
に、芯材が埋設された小型歯付ベルトであって、前記本
体が活性水素を有する官能基を少なくとも2個有する活
性水素含有化合物およびポリイソシアネートを反応させ
てえられたプレポリマーと、式:
【0010】
【化4】
【0011】で表わされるジエチルトリレンジアミンの
2,4体および式:
【0012】
【化5】
【0013】で表わされるジエチルトリレンジアミンの
2,6体の混合物からなる架橋剤とを反応させてえられ
たポリウレタンエラストマーからなることを特徴とする
小型歯付ベルトに関する。
【0014】さらに、本発明は、前記芯材がポリエステ
ル繊維、ポリアミド繊維、ポリアラミド繊維およびガラ
ス繊維の少なくとも1種からなる繊維糸または繊維布で
ある小型歯付ベルトに関する。
【0015】
【作用および実施例】本発明に用いられるポリウレタン
エラストマーは、プレポリマーと架橋剤とを反応させて
えられるものである。
【0016】前記プレポリマーをうる際に用いられる活
性水素含有化合物としては、1分子中にOH基、NH2
基などの活性水素を有する官能基を少なくとも2個、平
均2〜3個有し、重量平均分子量が500〜5000程
度のものが好適であり、たとえばポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレント
リオールなどのポリエーテルポリオール;ポリエチレン
アジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレン
アジペート、ポリカプロラクトンエステルなどのポリエ
ステルポリオール;ポリカーボネートポリオールなどが
あげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用
いることができる。
【0017】前記プレポリマーをうる際に用いられるポ
リイソシアネートとしては、たとえばトリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニ
レンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシア
ネートなどがあげられ、これらは単独でまたは2種以上
を混合して用いることができるが、とくにえられるプレ
ポリマーの粘度および反応性が好適で低コストである点
で、トリレンジイソシアネートが好ましく用いられる。
【0018】前記活性水素含有化合物とポリイソシアネ
ートとの配合割合は、とくに限定がないが、えられるプ
レポリマーの粘度やポリウレタンエラストマーの物性を
考慮して、ポリイソシアネート中のNCO基と活性水素
含有化合物中の官能基との当量比(NCO基/官能基)
の値が1.4〜1.7程度となるように調整することが
好ましい。
【0019】前記活性水素含有化合物およびポリイソシ
アネートを、たとえば80℃程度で3時間程度反応させ
ることによって、NCO基含有量が2.5〜5重量%程
度のプレポリマーがえられる。
【0020】本発明に用いられる架橋剤は、前記したよ
うに、式:
【0021】
【化6】
【0022】で表わされるジエチルトリレンジアミンの
2,4体(以下、DETDAの2,4体という)および
式:
【0023】
【化7】
【0024】で表わされるジエチルトリレンジアミンの
2,6体(以下、DETDAの2,6体という)の混合
物からなる。
【0025】なお、本発明において、DETDAの2,
4体とは、2,4−ジアミノ−3,5−ジエチルトルエ
ンとも表わされるものであり、またDETDAの2,6
体とは、2,6−ジアミノ−3,5−ジエチルトルエン
とも表わされるものである。
【0026】前記混合物におけるDETDAの2,4体
とDETDAの2,6体との重量比(2,4体/2,6
体)は、70/30〜80/20程度であることが好ま
しい。なお、前記混合物には、調製時に必然的に生成さ
れた関連成分(残分)が、本発明の目的を阻害しない範
囲で、たとえば5重量%以下含有されていてもよい。
【0027】前記DETDAの混合物の配合量は、前記
プレポリマー中のNCO基の量によって異なり、混合物
中のNH2 基とプレポリマー中のNCO基との当量比
(NH2 基/NCO基)の値が0.85〜1.05とな
るように調整することが好ましい。かかる当量比の値が
0.85よりも小さいばあいには、小型歯付ベルトを製
造する際に、芯材を埋設した成形体を金型から取り出す
ときの強度が充分でなく、破損するおそれがあり、また
かかる当量比の値が1.05よりも大きいばあいには、
過剰のDETDAの混合物がえられるポリウレタンエラ
ストマー中に残存し、ポリウレタンエラストマーの強度
を低下させる傾向がある。なお、かかる当量比の値は、
0.95程度に調整することがとくに好ましい。
【0028】本発明に用いられるポリウレタンエラスト
マーとしては、その硬度が80(JIS A)前後のも
のが小型歯付ベルトの歯部の機械的強度と柔軟性とのバ
ランスがよく、好適であり、かかる硬度をこの程度に調
整するために、必要に応じて、たとえばジオクチルフタ
レート、ジオクチルアジペートなどの可塑剤を、プレポ
リマー100部(重量部、以下同様)に対して10〜5
0部程度、たとえばプレポリマーや架橋剤に配合するこ
とが好ましい。
【0029】さらに、前記ポリウレタンエラストマーに
は、必要により、通常歯付ベルト用のポリウレタンをう
る際に用いられている各種添加剤を、本発明の目的を阻
害しない範囲内で用いることができる。
【0030】本発明の小型歯付ベルトにおいて、芯材は
抗張体として用いられており、かかる芯材にはとくに限
定がないが、屈曲耐久性や引張強度を充分に付与せしめ
ることを考慮すると、たとえばポリエチレンテレフタレ
ートなどのポリエステル繊維、ナイロン−6、ナイロン
−6,6などのポリアミド繊維、ポリp−フェニレンテ
レフタラミド、p−フェニレンテレフタラミド−3,
4′−ジフェニルオキシテレフタラミド共重合体などの
ポリアラミド繊維およびガラス繊維の少なくとも1種
を、たとえば繊維糸や、織布、不織布などの繊維布など
として用いることが好ましい。なお、かかる繊維糸の断
面径や繊維布の厚さは、小型歯付ベルトの本体の厚さに
よって異なり、一概には決定することができないが、通
常0.1〜1mm程度であることが好ましい。
【0031】なお、前記芯材が埋設される部分にはとく
に限定がないが、通常本体内の歯部以外の部分である。
【0032】本発明の小型歯付ベルトを製造する方法
は、とくに限定がないが、たとえば所望の歯部の形状と
歯数の凹溝を有する金型の内型に芯材を巻き付け、該内
型と外型とを組み合わせてできる隙間に、プレポリマー
および架橋剤、必要に応じて可塑剤、各種添加剤などか
らなる粘液組成物を注入し、加熱硬化させ、芯材とポリ
ウレタンエラストマーとの複合円筒体を金型から取り出
し、熟成後に所定の幅に切断する方法などを採用するこ
とができる。
【0033】かくしてえられる本発明の小型歯付ベルト
は、たとえば図1および図2の概略説明図に示されるよ
うに、本体1内に芯材2が埋設されており、かかる本体
1が、その内周面に一定ピッチで配された、たとえば三
角歯(図1)や台形歯(図2)の歯部3を有するもので
ある。なお、図1および図2において、4は背面を示
す。また、本発明の小型歯付ベルトにおいて、歯のピッ
チPやベルトの幅Wなどにはとくに限定がなく、適用す
るAV・音響機器や精密機器の部位に応じて適宜調整す
ればよいが、通常、たとえば歯のピッチPが0.5〜6
mm程度、ベルトの幅Wが0.5〜10mm程度であれ
ばよい。
【0034】本発明の小型歯付ベルトは、歯部を含む本
体が、柔軟性に富み、かつ機械的強度が大きいポリウレ
タンエラストマーで形成されたものであるので、その歯
部がプーリ溝と噛み合うときの干渉や抵抗が少なく、し
かも、たとえばモータの固有振動や負荷変動時の振動を
吸収するので、回転むらを小さく抑えることができる。
さらに、歯部を含む本体が、架橋剤としてDETDAの
2,4体およびDETDAの2,6体の混合物を用いて
えられたポリウレタンエラストマーで形成されたもので
あるので、屈曲耐久性にすぐれ、長期にわたる走行が可
能である。
【0035】つぎに、本発明の小型歯付ベルトを実施例
に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実
施例のみに限定されるものではない。
【0036】実施例1 ポリテトラメチレングリコール(重量平均分子量:10
00、以下PTMGという)に、2,4−トリレンジイ
ソシアネート(以下、TDIという)を、TDI中のN
CO基とPTMG中のOH基との当量比(NCO基/O
H基)の値が1.64となるように加え、80℃で3時
間反応させてえられたNCO基含有量が4.2重量%の
プレポリマーを70℃に予熱した(これをA液とい
う)。
【0037】一方、DETDAの2,4体とDETDA
の2,6体とその他残分との混合物(2,4体/2,6
体/その他残分(重量比):75/20/5)からなる
架橋剤を、該架橋剤中のNH2 基と前記プレポリマー中
のNCO基との当量比(NH2 基/NCO基)の値が
0.95となる量に計量し、かかる架橋剤に、可塑剤と
してジオクチルフタレート(以下、DOPという)を、
前記プレポリマー100部に対して30部添加した混合
物を30℃に予熱した(これをB液という)。
【0038】前記A液およびB液を室温で約1分間混合
した液を、100℃に予熱されたシート作製用金型内に
注入し、100℃で約3時間硬化させたのち、金型から
取り出したポリウレタンエラストマーシート(厚さ:2
mm)を室温で約1週間熟成させ、物性測定用シートを
えた。
【0039】また、図1に示されるような歯のピッチP
が1mmの小型歯付ベルトの歯部の形状に対応した18
0本の凹溝が形成された円筒状内型の外周に、ポリエス
テル繊維からなる繊維糸(断面径:0.15mm)を
0.2mmずつずらしてスパイラル状に巻き、その外側
に円筒状の外型を内型と同心に組み立て、100℃に予
熱した。つぎに、内型と外型とで形成される隙間に、前
記A液およびB液を注型機のミキシングヘッドで混合し
つつ注入し、100℃で3時間型内で硬化させたのち型
から取り出すことにより、内周面に歯部を有し、本体内
にポリエステル繊維糸がスパイラル状に埋設された薄肉
円筒体をえた。この薄肉円筒体を100℃で24時間熟
成して冷却したのち、旋盤にて3mmずつずらして切断
することにより、三角歯を有し、歯のピッチPが1.0
mm、ベルトの幅Wが3mm、ベルトの周長が180m
mのワウ・フラッター測定用小型歯付ベルトをえた。
【0040】さらに、図2に示されるような歯のピッチ
Pが5.08mm、歯数が80の小型歯付ベルトの歯部
の形状に対応した内型を用い、ポリアミド繊維からなる
繊維糸(断面径:0.4mm)を0.7mmずつずらし
てスパイラル状に巻いたほかは前記と同様にして、台形
歯を有し、歯のピッチPが5.08mm、ベルトの幅W
が9.4mm、ベルトの周長が406.4mmの負荷耐
久テスト用小型歯付ベルトをえた。
【0041】比較例1 架橋剤としてMOCAを単独で用いたほかは、実施例1
と同様にして物性測定用シート、ワウ・フラッター測定
用小型歯付ベルトおよび負荷耐久テスト用小型歯付ベル
トをえた。
【0042】比較例2 架橋剤としてMOCAとトリイソプロパノールアミン
(以下、TIPAという)との混合物(MOCA/TI
PA(重量比):71/24)を用いたほかは、実施例
1と同様にして物性測定用シート、ワウ・フラッター測
定用小型歯付ベルトおよび負荷耐久テスト用小型歯付ベ
ルトをえた。
【0043】つぎに、前記物性測定用シートを用い、硬
度(Hs)、引張り強度(TB)、伸び(EB)、引裂
き強度(TR)および貯蔵弾性率(E′)をJIS K
6301の方法に準拠して測定した。その結果を表1に
示す。
【0044】なお、TBおよびEBは、ダンベル状3号
試験片を、TRは、B型試験片を用い、引張り速度は5
00mm/分とした。また物性測定用シートをゴム用動
的粘弾性測定装置にかけ、振動数10Hz、伸張率5%
の条件下で動的粘弾性におけるE′を測定した。
【0045】また、前記小型歯付ベルトを用い、回転む
らの尺度となるワウ・フラッター測定および負荷耐久テ
ストを以下の条件にて行なった。その結果を表1に示
す。
【0046】(イ)ワウ・フラッター測定 図3の概略説明図に示される装置にて、ワウ・フラッタ
ー測定用小型歯付ベルト5を2個の同一プーリ6、6
(歯数:30、ピッチ径:9.55mm)に掛け、矢印
Aの方向に2.9Nおよび5.8Nの張力(軸荷重)を
かけて駆動モータ7を600rpmで回転させ、ワウ・
フラッター(W/F)を測定した。えられた結果をRM
S,WIDE(全成分測定における実効値)で表わし
た。
【0047】なお、図3中において、8はエンコーダ、
9はフラッターメータ、10は周波数分析器、11はX
−Yレコーダを示す。
【0048】(ロ)負荷耐久テスト 負荷耐久テスト用小型歯付ベルトを2個のプーリ(歯
数:16、ピッチ径:25.87mm)に掛け、147
Nの軸荷重でベルトを張り、回転数5000rpm、負
荷900ワットの条件で強制走行させて、破損するまで
の時間(負荷耐久時間)を測定した。
【0049】なお、表1中には、架橋剤の種類、可塑剤
の配合量および架橋剤中のNH2 基またはOH基とプレ
ポリマー中のNCO基との当量比(NH2 基/NCO基
またはOH基/NCO基)の値(表1中、当量比の値と
示す)をあわせて示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1に示された結果から、DETDAの
2,4体およびDETDAの2,6体の混合物が架橋剤
として用いられたポリウレタンエラストマーにて歯部を
含む本体が形成された実施例1の小型歯付ベルトは、架
橋剤として従来のMOCAが単独で用いられた比較例1
のベルトと比較して歯部の機械的強度が大きく、しかも
貯蔵弾性率が低く、柔軟性に富んだものであり、これら
の特性により、回転むら(ワウ・フラッター)を小さく
することができ、さらに耐久性にもすぐれたものである
ことがわかる。
【0052】また、架橋剤としてMOCAおよびTIP
Aの混合物が用いられた比較例2のベルトは、歯部およ
び本体が柔軟であり、回転むら(ワウ・フラッター)を
小さくすることはできるが、機械的強度が小さいため、
耐久性におとることがわかる。
【0053】
【発明の効果】本発明の小型歯付ベルトは、将来にわた
って安定して入手することができる架橋剤が用いられて
おり、しかも歯部を有する本体を形成するポリウレタン
エラストマーが高機械的強度を有し、柔軟性に富み、振
動吸収性にすぐれているので、ワウ・フラッターなどの
回転むらを小さく抑えることができ、さらに耐久性にも
すぐれたものであることから、たとえばVTR、カース
テレオなどのAV・音響機器や、たえばプリンター、ロ
ボット、計測機、カードリーダーなどの精密機器などに
おける精密回転駆動用などの超軽負荷伝動用のベルトと
して好適に使用しうるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の小型歯付ベルトの一実施態様を示す概
略説明図である。
【図2】本発明の小型歯付ベルトの一実施態様を示す概
略説明図である。
【図3】小型歯付ベルトのワウ・フラッター測定に用い
た装置の概略説明図である。
【符号の説明】
1 本体 2 芯材 3 歯部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その内周面に一定ピッチで配された歯部
    を有する本体内に、芯材が埋設された小型歯付ベルトで
    あって、前記本体が活性水素を有する官能基を少なくと
    も2個有する活性水素含有化合物およびポリイソシアネ
    ートを反応させてえられたプレポリマーと、式: 【化1】 で表わされるジエチルトリレンジアミンの2,4体およ
    び式: 【化2】 で表わされるジエチルトリレンジアミンの2,6体の混
    合物からなる架橋剤とを反応させてえられたポリウレタ
    ンエラストマーからなることを特徴とする小型歯付ベル
    ト。
  2. 【請求項2】 芯材がポリエステル繊維、ポリアミド繊
    維、ポリアラミド繊維およびガラス繊維の少なくとも1
    種からなる繊維糸または繊維布である請求項1記載の小
    型歯付ベルト。
JP26519694A 1994-10-28 1994-10-28 小型歯付ベルト Pending JPH08118508A (ja)

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Legal Events

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A02 Decision of refusal

Effective date: 20040817

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