JPH08116685A - 振動波モータ - Google Patents

振動波モータ

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JPH08116685A
JPH08116685A JP6250617A JP25061794A JPH08116685A JP H08116685 A JPH08116685 A JP H08116685A JP 6250617 A JP6250617 A JP 6250617A JP 25061794 A JP25061794 A JP 25061794A JP H08116685 A JPH08116685 A JP H08116685A
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vibration
voltage
wave motor
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vibrating body
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JP6250617A
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Akio Atsuta
熱田暁生
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Canon Inc
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/14Drive circuits; Control arrangements or methods
    • H02N2/142Small signal circuits; Means for controlling position or derived quantities, e.g. speed, torque, starting, stopping, reversing
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/106Langevin motors

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来公知の振動波モータにおいては、振動体
の振動状態を検出するための振動検出用圧電素子を設け
ていたが、コストが高くなるという問題点があった。本
発明の目的は、振動検出用圧電素子を要せずに安価なコ
ストで製造できる振動波モータを提供することである。 【構成】 図1において、1は振動波モータの振動体
で、A相駆動信号が印加される圧電素子とB相駆動信号
が印加される圧電素子とが取り付けられている。11は
マイコン、2は発振器、3は移相器、4及び5は増幅回
路等のスイッチング回路、6及び7はインピーダンス整
合用コイル、12及び13は整流回路、14は該整流回
路の出力を比較して「Hi」、「Low」の出力を生じ
る比較回路。本発明では、従来の振動検出用圧電素子の
代わりに整流回路12及び13と比較回路14を設けて
該モータの振動状態を検出し、マイコン11で駆動信号
の周波数制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動波モータに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電素子等を取り付けて構成した振動体
の表面に該圧電素子により表面弾性波振動を発生させ、
該振動体の振動エネルギーを連続的な機械運動に変換さ
せる形式の振動波モータは本出願人によりカメラ等の光
学機器用の駆動モータとして実用化されて以来、既に久
しい。該振動波モータには動力発生原理や機械的構造の
面において種々の形式のものがあり、本出願人により開
発され且つ実用機として使用されているものだけでも数
種のものがある。
【0003】以下には、本出願人により開発され且つ光
学機器に搭載使用されている棒状振動波モータを本発明
に関する従来技術として説明する。
【0004】図9及び図10は上記の棒状振動波モータ
の機械的構造及び電気的構成を示した図である。
【0005】図9において、101は該モータの振動体
であり、該振動体101は金属製の肉厚の円筒体から成
る振動体本体の中間部分に円環状の圧電素子群を挟み込
んで形成されたものであり、該圧電素子群に別々に互い
に位相の異なる交流電圧を印加することにより該振動体
101の先端面には局所的な楕円振動が発生されるよう
になっている。該振動体本体に挟み込まれている圧電素
子は、該振動体101の先端面に該楕円振動を発生せし
めるために第一及び第二の交流電圧が印加されるA相圧
電素子群及びB相圧電素子群と、該振動体101の振動
状態を検出するための振動検出用の圧電素子群Sと、か
ら成っている。
【0006】102は該振動体101の先端面に圧接さ
れて該振動体の先端面の表面弾性波振動により回転され
る回転体(ロータ)、103は該回転体102に結合さ
れている出力ギア、である。
【0007】なお、この振動波モータの動作原理はたと
えば特開平3−289375号公報等において開示され
ているので説明を省略する。
【0008】A相圧電素子群は2枚の圧電素子a1及び
a2から成り、B相圧電素子群も2枚の圧電素子b1及
びb2から成り、また、振動検出用圧電素子群Sは唯一
枚の圧電素子sから成っている。
【0009】圧電素子a1の外側位置には接地用電極G
ND−dが密着され、圧電素子a1とa2との間には駆
動用の第一の交流電圧を印加するための駆動用電極A−
dが挟みこまれ、圧電素子a2と圧電素子b1との間に
は接地用電極GND−dが挟み込まれている。また、圧
電素子b1とb2との間には駆動用の第二の交流電圧を
印加するための駆動用電極B−dが挟み込まれ、圧電素
子b2と圧電素子sとの間には接地用電極GND−dが
挟み込まれている。そして圧電素子sの外側には振動検
出用電極s−dが密着されている。
【0010】すなわち、圧電素子a1とa2の組及び圧
電素子b1とb2の組はいずれも接地用電極GND−d
に挟みつけられており、圧電素子a1とa2の間にある
駆動用電極A−dにより該圧電素子a1及びa2に後述
のA相駆動信号が印加され、圧電素子b1とb2の間に
ある駆動用電極B−dから該圧電素子b1とb2に後述
のB相駆動信号が印加されるようになっている。そし
て、圧電素子sの振動は振動検出用電極s−dにより検
出されるようになっている。なお、該電極s−dに接し
ている振動体本体部分の他方の端面には図示のように絶
縁シート104が貼りつけられていて該電極s−dが接
地電位にならないようにされている。
【0011】図10は前述したA相圧電素子a1及びa
2とB相圧電素子b1及びb2とに駆動信号たる交流電
圧を印加するための駆動制御手段の概念的構成を示した
ものである。
【0012】図10において、11は前記A相圧電素子
群(図10においては、前記圧電素子a1及びa2を含
めてAで表示する)とB相圧電素子群(図10において
は前記圧電素子b1及びb2を含めてBで表示する)と
に印加する交流電圧の周波数を設定且つ変化させる周波
数制御手段を構成しているマイクロコンピュータ(以後
はマイコンと略記する)、2は該マイコン11から発生
される指令信号に応じた周波数の交流信号を発生する公
知の電圧制御発振器(VCO)等の発振器、3は該発振
器2の出力信号の位相を所定位相だけ(たとえば90
度)ずらす公知の移相器、4は高圧電源41の電圧を該
発振器2及び移相器3の出力でスイッチングすることに
より前記発振器2及び移相器3の出力を増幅するプッシ
ュプル増幅回路の如きスイッチング回路、6及び7は該
駆動制御手段側のインピーダンスと該振動体側のインピ
ーダンスとを整合させるためのマッチング用コイル、1
0は前記振動検出用圧電素子sから生じる電圧信号の位
相とA相圧電素子に印加されるA相駆動信号の位相との
差を検出する位相差検出器、である。
【0013】マイコン11と前記諸回路とを含む前記駆
動制御手段においては、該振動波モータの起動時及び定
常運転時には該位相差検出器10の出力をマイコン11
が取り込んでA相駆動信号及びB相駆動信号の周波数を
制御することにより該モータを駆動する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述の公知の振動波モ
ータにおいては、該振動体の振動状態を検出するために
振動検出用の圧電素子sを必要とするため、コストが高
いという問題点があった。
【0015】
【発明の目的】それ故、本発明の目的は、振動検出用の
圧電素子を必要とせず、従来の振動波モータよりも安価
なコストで製造できる改善された振動波モータを提供す
ることである。以下には本発明の目的を請求項毎に記載
する。
【0016】請求項1の発明は、「電気的エネルギーの
印加により機械的な振動を発生する第一及び第二のエネ
ルギー変換素子群を有し、該第一素子群により励振され
ることにより第一の振動モードで振動するとともに該第
二素子群により励振されることにより該第一の振動モー
ドに対して直交する方向の第二の振動モードで振動する
振動体と、該第一素子群に第一の交流電圧を印加すると
ともに該第一の交流電圧に対して位相のみが異なる第二
の交流電圧を該第二素子群に印加する駆動制御手段と、
を有して成り、該駆動制御手段には、該第一及び第二の
交流電圧の周波数を設定且つ変化させる周波数制御手段
と、該周波数制御手段の出力に基づいて電源出力をスイ
ッチングすることにより該第一及び第二の交流電圧を発
生せしめるスイッチング回路と、が含まれている振動波
モータにおいて、該第一の交流電圧の大きさと該第二の
交流電圧の大きさとを比較する電圧比較手段が該スイッ
チング回路の出力側に接続されており、該周波数制御手
段は該電圧比較手段の出力に応じて該第一及び第二の交
流電圧の周波数を制御するように構成されていることを
特徴とする振動波モータ」を提供することを目的とす
る。
【0017】請求項2の発明は、「電気的エネルギーの
印加により機械的な振動を発生する第一及び第二のエネ
ルギー変換素子群を有し、該第一素子群により励振され
ることにより第一の振動モードで振動するとともに該第
二素子群により励振されることにより該第一の振動モー
ドに対して直交する方向の第二の振動モードで振動する
振動体と、該第一素子群に第一の交流電圧を印加すると
ともに該第一の交流電圧に対して位相のみが異なる第二
の交流電圧を該第二素子群に印加する駆動制御手段と、
を有して成り、該駆動制御手段には、該第一及び第二の
交流電圧の周波数を設定且つ変化させる周波数制御手段
と、該周波数制御手段の出力に基づいて電源出力をスイ
ッチングすることにより該第一及び第二の交流電圧を発
生せしめるスイッチング回路と、が含まれている振動波
モータにおいて、該第一の素子群に流れる電流の大きさ
と該第二の素子群に流れる電流の大きさとを比較する電
流比較手段が該スイッチング回路の出力側に接続されて
おり、該周波数制御手段は該電流比較手段の出力に応じ
て該第一及び第二の交流電圧の周波数を制御するように
構成されていることを特徴とする振動波モータ」を提供
することを目的とする。
【0018】請求項3の発明は、「請求項1の構成を有
する振動波モータにおいて該振動体の該第一素子群及び
該第二素子群と該スイッチング回路との間にインピーダ
ンス素子が接続されていることを特徴とする振動波モー
タ」を提供することである。
【0019】請求項4の発明は、「請求項1又は2の構
成を有する振動波モータにおいて、該第一の振動モード
の固有振動数と該第二の振動モードの固有振動数とが互
いに相異なる値になるように該振動体が構成されている
ことを特徴とする振動波モータ」を提供することを目的
とする。
【0020】請求項5の発明は、「請求項1又は2の構
成を有する振動波モータにおいて、該第一の振動モード
の振動特性と該第二の振動モードの振動特性とが互いに
相異なるように該振動体が構成されていることを特徴と
する振動波モータ」を提供することを目的とする。
【0021】請求項6の発明は、「請求項1又は2の構
成を有する振動波モータにおいて、該第一の振動モード
の振動特性と該第二の振動モードの振動特性とを互いに
相異ならせるための構成として、該第一素子群を構成す
る素子数と該第二素子群を構成する素子数とを互いに相
異ならせたことを特徴とする振動波モータ」を提供する
ことを目的とする。
【0022】請求項7の発明は、「請求項1又は2の構
成を有する振動波モータにおいて、該第一の振動モード
の振動特性と該第二の振動モードの振動特性とを互いに
相異ならせるための構成として、該振動体に対する該第
一素子群の取り付け位置と該第二素子群の取り付け位置
とを互いに異ならせたことを特徴とする振動波モータ」
を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段及び作用】前記課題を解決
するために請求項1の発明は、「電気的エネルギーの印
加により機械的な振動を発生する第一及び第二のエネル
ギー変換素子群を有し、該第一素子群により励振される
ことにより第一の振動モードで振動するとともに該第二
素子群により励振されることにより該第一の振動モード
に対して直交する方向の第二の振動モードで振動する振
動体と、該第一素子群に第一の交流電圧を印加するとと
もに該第一の交流電圧に対して位相のみが異なる第二の
交流電圧を該第二素子群に印加する駆動制御手段と、を
有して成り、該駆動制御手段には、該第一及び第二の交
流電圧の周波数を設定且つ変化させる周波数制御手段
と、該周波数制御手段の出力に基づいて電源出力をスイ
ッチングすることにより該第一及び第二の交流電圧を発
生せしめるスイッチング回路と、が含まれている振動波
モータにおいて、該第一の交流電圧の大きさと該第二の
交流電圧の大きさとを比較する電圧比較手段が該スイッ
チング回路の出力側に接続されており、該周波数制御手
段は該電圧比較手段の出力に応じて該第一及び第二の交
流電圧の周波数を制御するように構成されていることを
特徴とする振動波モータ」を提供する。
【0024】本発明によれば、従来の振動波モータで必
要とされていた振動検出用のエネルギー変換素子が不要
となり、従って従来の振動波モータよりも安価なコスト
で製造できる振動波モータを提供できる。
【0025】前記課題を解決するために請求項2の発明
は、「電気的エネルギーの印加により機械的な振動を発
生する第一及び第二のエネルギー変換素子群を有し、該
第一素子群により励振されることにより第一の振動モー
ドで振動するとともに該第二素子群により励振されるこ
とにより該第一の振動モードに対して直交する方向の第
二の振動モードで振動する振動体と、該第一素子群に第
一の交流電圧を印加するとともに該第一の交流電圧に対
して位相のみが異なる第二の交流電圧を該第二素子群に
印加する駆動制御手段と、を有して成り、該駆動制御手
段には、該第一及び第二の交流電圧の周波数を設定且つ
変化させる周波数制御手段と、該周波数制御手段の出力
に基づいて電源出力をスイッチングすることにより該第
一及び第二の交流電圧を発生せしめるスイッチング回路
と、が含まれている振動波モータにおいて、該第一の素
子群に流れる電流の大きさと該第二の素子群に流れる電
流の大きさとを比較する電流比較手段が該スイッチング
回路の出力側に接続されており、該周波数制御手段は該
電流比較手段の出力に応じて該第一及び第二の交流電圧
の周波数を制御するように構成されていることを特徴と
する振動波モータ」を提供する。
【0026】本発明によれば、従来の振動波モータで必
要とされていた振動検出用のエネルギー変換素子が不要
となり、従って従来の振動波モータよりも安価なコスト
で製造できる振動波モータを提供できる。
【0027】前記課題を解決するために請求項3の発明
は、「請求項1の構成を有する振動波モータにおいて該
振動体の該第一素子群及び該第二素子群と該スイッチン
グ回路との間にインピーダンス素子が接続されているこ
とを特徴とする振動波モータ」を提供する。
【0028】本発明によれば、従来の振動波モータで必
要とされていた振動検出用のエネルギー変換素子が不要
となり、従って従来の振動波モータよりも安価なコスト
で製造できる振動波モータを提供できる。
【0029】前記課題を解決するために請求項4の発明
は、「請求項1又は2の構成を有する振動波モータにお
いて、該第一の振動モードの固有振動数と該第二の振動
モードの固有振動数とが互いに相異なる値になるように
該振動体が構成されていることを特徴とする振動波モー
タ」を提供する。
【0030】本発明によれば、該振動体の第一の振動モ
ードの固有振動数と第二の振動モードの固有振動数とが
互いに相異なる値になるように該振動体が構成されてい
るため、該エネルギー変換素子に印加する交流電圧の周
波数の制御を行うことができる。
【0031】前記課題を解決するために請求項5の発明
は、「請求項1又は2の構成を有する振動波モータにお
いて、該第一の振動モードの振動特性と該第二の振動モ
ードの振動特性とが互いに相異なるように該振動体が構
成されていることを特徴とする振動波モータ」を提供す
る。
【0032】本発明によれば、該振動体の第一の振動モ
ードの振動特性と第二の振動モードの振動特性とが互い
に相異なるように該振動体が構成されているため、該エ
ネルギー変換素子に印加する交流電圧の周波数の制御を
行うことができる。
【0033】前記課題を解決するために請求項6の発明
は、「請求項1又は2の構成を有する振動波モータにお
いて、該第一の振動モードの振動特性と該第二の振動モ
ードの振動特性とを互いに相異ならせるための構成とし
て、該第一素子群を構成する素子数と該第二素子群を構
成する素子数とを互いに相異ならせたことを特徴とする
振動波モータ」を提供する。
【0034】本発明によれば、該振動体の第一の振動モ
ードの振動特性と第二の振動モードの振動特性とが互い
に相異なるように該振動体が構成されているため、該エ
ネルギー変換素子に印加する交流電圧の周波数の制御を
行うことができる。
【0035】前記課題を解決するために請求項7の発明
は、「請求項1又は2の構成を有する振動波モータにお
いて、該第一の振動モードの振動特性と該第二の振動モ
ードの振動特性とを互いに相異ならせるための構成とし
て、該振動体に対する該第一素子群の取り付け位置と該
第二素子群の取り付け位置とを互いに異ならせたことを
特徴とする振動波モータ」を提供する。
【0036】本発明によれば、該振動体の第一の振動モ
ードの振動特性と第二の振動モードの振動特性とが互い
に相異なるように該振動体が構成されているため、該エ
ネルギー変換素子に印加する交流電圧の周波数の制御を
行うことができる。
【0037】
【実施例】以下に図1〜図8を参照して本発明の実施例
について説明する。
【0038】<実施例1>図2は本発明の第一実施例の
振動波モータの機械的構造部分(モータ本体)を示し、
図1は電気的構成部分(駆動制御手段)を示した図であ
る。
【0039】図2において、1は棒状振動波モータの振
動体であり、該振動体1は肉厚の金属製段付き円筒体か
ら成る振動体本体の大径部分に円環状の圧電素子a1,
a2,b1,b2と電極板とを挟み込んで構成されてい
る。振動体1の先端面には円筒状のロータ22がバネ等
により圧接され、該ロータ22には出力ギア23が固定
されている。
【0040】なお、本実施例の振動波モータの機械的構
造は、振動体1に取り付けられている圧電素子の中に振
動検出用圧電素子がないこと及び前記絶縁シートがない
こと、などの点で前記従来例の振動波モータとは異なっ
ているが、更に、次の点で従来例のものと異なってい
る。
【0041】本実施例の振動波モータは、「A相圧電素
子に印加された第一の交流電圧によって該振動体1に生
じる第一振動モードの共振周波数が、B相圧電素子に印
加された第二の交流電圧によって該振動体に生じる第二
振動モードの共振周波数よりも高くなるように該振動体
1が構成されている」点が従来例の振動波モータと異な
っている。すなわち、本実施例の振動波モータの振動体
1は、第一振動モードにおける剛性が第二振動モードに
おける剛性よりも高くなるように構成されている。
【0042】圧電素子a1及びb2の外側位置には接地
用電極GND−dが密着され、圧電素子a1とa2との
間には駆動用の第一の交流電圧を印加するための駆動用
電極A−dが挟みこまれ、圧電素子a2と圧電素子b1
との間には接地用電極GND−dが挟み込まれ、また、
圧電素子b1とb2との間には駆動用の第二の交流電圧
を印加するための駆動用電極B−dが挟み込まれてい
る。すなわち、圧電素子a1とa2の組及び圧電素子b
1とb2の組はいずれも接地用電極GND−dに挟みつ
けられており、圧電素子a1とa2の間にある駆動用電
極A−dにより該圧電素子a1及びa2に後述のA相駆
動信号が印加され、圧電素子b1とb2の間にある駆動
用電極B−dから該圧電素子b1とb2に後述のB相駆
動信号が印加されるようになっている。
【0043】図1は前述したA相圧電素子a1及びa2
とB相圧電素子b1及びb2とに駆動信号たる第一及び
第二の交流電圧を印加するための駆動制御手段の概念的
構成を示したものである。図1において、11は前記A
相圧電素子群(同図においては、前記圧電素子a1及び
a2を含めてAで表示する)とB相圧電素子群(同図に
おいては前記圧電素子b1及びb2を含めてBで表示す
る)とに印加する交流電圧の周波数を設定且つ変化させ
る周波数制御手段を構成しているマイクロコンピュータ
(以後はマイコンと略記する)、2は該マイコン11か
ら発生される指令信号に応じた周波数の交流信号を発生
する公知の電圧制御発振器(VCO)等の発振器、3は
該発振器2の出力信号の位相を所定位相だけ(たとえば
90度)ずらす公知の移相器、4は高圧電源41の電圧
を該発振器2及び移相器3の出力でスイッチングするこ
とにより前記発振器2及び移相器3の出力を増幅するプ
ッシュプル増幅回路の如きスイッチング回路、6及び7
は該駆動制御手段側のインピーダンスと該振動体側のイ
ンピーダンスとを整合させるためのマッチング用コイ
ル、12はA相圧電素子群の駆動電極に接続された整流
回路、13はB相圧電素子群の駆動電極に接続された整
流回路、14は該整流回路12及び13の出力端に接続
された比較回路、である。
【0044】本実施例の振動波モータの振動制御手段に
は図1に示すように、A相圧電素子群に印加する交流電
圧の大きさとB相圧電素子群に印加する交流電圧の大き
さとの差を検出する比較回路14が設けられており、該
比較回路14の出力をマイコン11が取り込んで該振動
体1の振動状態を検出し、該振動状態を参照しつつ該両
圧電素子群に印加する交流電圧の周波数を制御するよう
に構成されている。
【0045】図3は、図1の構成における各部の信号波
形と、振動波モータの特性を示した図である。
【0046】図3において、Va は整流回路12の出力
電圧、Vb は整流回路13の出力電圧、Cabは比較回路
14の出力電圧、Nは該振動波モータの回転数、横座標
軸は該圧電素子に印加する交流電圧の周波数及び該振動
体1の振動の周波数、縦座標軸は該モータの回転数及び
前記回路の出力電圧、を表している。
【0047】一般に、振動波モータは図3からも判るよ
うに、印加交流電圧の周波数が該振動体の共振周波数f
0 よりも高い場合にはユックリ回転し、回転数を上昇さ
せるために印加交流電圧の周波数を徐々に下げていくと
該モータの回転数が徐々に上がっていき、該交流電圧の
周波数が該振動体の共振周波数f0 よりも低い特定周波
数fx になると突然、回転数が低下してしまうという特
性を有している。
【0048】従って、上記のような急激な回転低下を生
じさせないように該モータを制御するためには該振動体
の振動状態(特に、該振動体の共振状態近傍の振動状
態)を適確に検出し、その検出結果に基づいて該振動体
に対する印加交流電圧の周波数を制御することが必要に
なる。
【0049】従来の振動波モータでは、振動状態検出用
の圧電素子を設けて該圧電素子により該振動体の振動状
態を検出していたが、本実施例の振動波モータでは、図
1に示したように、二つの整流回路12及び13と該整
流回路の出力を比較する比較回路14とによって該振動
体の振動状態を検出している。
【0050】本実施例の振動波モータにおいては、整流
回路12及び13のそれぞれの出力電圧Va 及びVb
図3に示すように振動体1の共振周波数近傍で最低値と
なる曲線で表される。また、本実施例の振動波モータの
振動体は前述したようにB相の(すなわち第二振動モー
ドの)共振周波数よりもA相の(すなわち第一振動モー
ドの)共振周波数が高くなるように構成されているの
で、該モータの起動直後の低速度時(すなわち駆動交流
電圧の周波数が該振動体の共振周波数f0 よりも高い
時)には整流回路12の出力電圧Va の方が整流回路1
3の出力電圧Vb よりも低くなる。従って、この時には
比較回路14の出力Cabは「Low」になっている。
【0051】該モータの速度を定常運転速度にまで上昇
させるために印加交流電圧の周波数を低下させていくと
a が先に最低値を経て増加し始め、その結果、Va
bからVa >Vb に大小関係が変化する。これと同時
に比較回路14の出力Cabは「Low」から「Hi」に
変化する。マイコン11は比較回路14の出力Cab
「Low」から「Hi」に変化した時点で印加電圧の周
波数をそれ以下の値にしないように周波数制御を行うこ
とにより振動波モータに前記のような急激な回転数低下
を生じさせぬように制御を行う。これにより、該モータ
を定常運転状態に保持することができる。
【0052】また、上記Va >Vb になった周波数から
やや高い周波数に設定し、Va <Vb にしておけば周囲
の温度変化や負荷の変動などによって該振動波モータの
振動体の共振周波数が上がってしまった時には検出電圧
の状態がVa >Vb に変化するので該比較回路14の出
力Cabも変化し、マイコン11がこの変化に応じて該駆
動交流電圧の周波数を高い方向へ変化させることにより
該振動波モータに急激な回転数低下を起こさせぬように
制御することができる。
【0053】以上のように、本実施例の振動波モータで
は、振動体の第一振動モードの共振周波数よりも第二振
動モードの共振周波数が高くなるように該振動体を構成
してあること、及びA相駆動電圧の大きさとB相駆動電
圧の大きさとを比較検出する手段を設けたこと、などに
よって、従来の振動検出用圧電素子を不要とし、これに
より従来の振動波モータよりも安価なコストで製造でき
る改善された振動波モータを実現することができる。
【0054】<実施例2>図4に本発明の第二実施例の
振動波モータの機械的構造を示す。なお、本実施例の振
動波モータは前記第一実施例の振動波モータと同じ電気
的構成を有しており、本実施例の振動波モータの電気的
構成である駆動制御手段は図1を準用して表示すること
にする。
【0055】本実施例の振動波モータにおける機械的構
造の特徴は、A相駆動用の圧電素子の数がB相駆動用の
圧電素子の数よりも多くなっていることである。
【0056】図4に示す本実施例の振動波モータの振動
体においては、A相駆動用の圧電素子がa1〜a4の4
枚で構成され、B相駆動用の圧電素子群がb1及びb2
の2枚で構成されている。圧電素子a1とa2との間に
は駆動用電極A−dが配置され、圧電素子a3とa4と
の間には駆動用電極A’−dが配置され、圧電素子b1
とb2との間には駆動用電極B−dが配置されている。
また、圧電素子a1の外側、圧電素子a2とa3との
間、圧電素子a4とb1との間、圧電素子b2外側、の
各位置には接地用電極GND−dが配置されている。
【0057】このようにA相駆動用圧電素子の数とB相
駆動用圧電素子の数とを異ならせた構造によれば、第一
の振動モードの振動特性と第二の振動モードの振動特性
とを互いに異なったものとすることができ、その結果、
駆動制御手段に設けた前記二つの整流回路12及び13
の出力電圧の特性を互いに異なったものとすることがで
きるので振動体の振動状態の変化を検出しやすくなる。
【0058】以下に図5を参照して、本実施例の振動波
モータの駆動制御手段の動作を説明する。
【0059】該振動波モータを起動する時には印加交流
電圧の周波数を高い値から低い値に掃引していく。本実
施例の振動波モータではA相の圧電素子数がB相の圧電
素子数よりも多いので、A相の静電容量がB相の静電容
量よりも大きい。従って、モータ起動後の過渡運転状態
では印加交流電圧の周波数が該振動体の共振周波数より
もかなり高いため、図5に示すように整流回路12の出
力電圧Va は整流回路13の出力電圧Vb にくらべて高
くなり、比較回路14の出力Cabは「Hi」になる。
【0060】モータの回転数(速度)を上昇させるため
に印加交流電圧の周波数を下げていくとA相の共振アド
ミッタンスが大きいので整流回路12の出力電圧Va
急激に小さくなり、Va <Vb となり、比較回路14の
出力Cabは「Hi」から「Low」になる。そして、更
に周波数を下げて該振動体の共振周波数を下回る周波数
になると再びVa >Vb に戻り、比較回路14の出力C
abは「Low」から「Hi」になる。従って、マイコン
11はその時点で印加交流電圧の周波数がそれ以下にな
らないように指令信号を発して該モータに前記の急激な
回転数低下を起こさせぬように制御を行う。
【0061】また、上記Va >Vb になった周波数から
やや高い周波数に設定し、Va <Vb にしておけば周囲
の温度変化や負荷の変動などによって該振動波モータの
振動体の共振周波数が上がってしまった時には検出電圧
の状態がVa >Vb に変化するので該比較回路14の出
力Cabも変化し、マイコン11がこの変化に応じて該駆
動交流電圧の周波数を高い方向へ変化させることにより
該振動波モータに急激な回転数低下を起こさせぬように
制御することができる。
【0062】本実施例によれば、第一実施例のように振
動体の剛性を第一振動モードと第二振動モードとにおい
て互いに異ならせるように該振動体本体を設計しなくて
もA相駆動電圧とB相駆動電圧との大きさの比較を正確
に検出することができる。
【0063】なお、本実施例では、A相圧電素子の数と
B相圧電素子の数とを互いに異なる数にすることによっ
て振動体の第一振動モードの振動特性(もしくは振動ア
ドミッタンス)と第二振動モードの振動特性(もしくは
振動アドミッタンス)とを互いに異ならせるようにして
いるが、この構成に代えて、A相圧電素子を該振動体に
取り付ける位置とB相圧電素子を該振動体に取り付ける
位置とをずらして(すなわち、該振動体の軸線方向にお
いてずらして)該第一振動モードの振動特性と該第二振
動モードの振動特性とを相対的に異ならせるようにして
もよい。
【0064】<実施例3>図6に本発明の第三実施例の
振動波モータの電気的構成すなわち駆動制御手段の構成
を示す。なお、本実施例の振動波モータの機械的構造は
第一実施例のものと同じである。すなわち、本実施例の
振動波モータの振動体は第一振動モード(A相圧電素子
により生じる振動)の共振周波数が第二振動モード(B
相圧電素子により生じる振動)の共振周波数よりも高く
なるように(該第一振動モードにおける剛性が該第二振
動モードにおける剛性よりも高くなるように)構成され
ているものであり、本実施例の振動波モータの機械的構
造については図2を準用することとする。
【0065】本実施例の振動波モータの駆動制御手段に
おいては、A相圧電素子とB相圧電素子とに印加される
交流電圧によって該両素子に流れる電流の大きさを検出
することにより該振動体の振動状態を検出するようにし
たことが特徴である。
【0066】図6において、15及び16はホール素子
や電流プローブもしくはインダクタ等の電流検出素子で
あり、これ以外の構成要素は図1にて説明した構成要素
と同じであり、制御方式も同じである。すなわち、12
及び13は整流回路、14は比較回路、であり、比較回
路14は整流回路12及び13の出力電流Ia 及びIb
の大きさの比較を行って「Hi」もしくは「Low」の
出力Cabを発生し、マイコン11は該出力Cabに応じて
該圧電素子に印加する交流電圧の周波数の指令値を変化
させる。
【0067】図7は図3及び図5と同じく、振動波モー
タの振動体の振動周波数及び圧電素子に対する印加交流
電圧の周波数(横座標軸)、該振動波モータのロータの
回転数N及び整流回路12と13の出力電流(縦座標
軸)、及び比較回路14の出力Cab、を示した図であ
る。
【0068】本実施例の振動波モータにおいては、整流
回路12及び13のそれぞれの出力電流Ia 及びIb
図3に示すように振動体1の共振周波数近傍で最低値と
なる曲線で表される。また、本実施例の振動波モータの
振動体は前述したようにB相の(すなわち第二振動モー
ドの)共振周波数よりもA相の(すなわち第一振動モー
ドの)共振周波数が高くなるように構成されているの
で、該モータの起動直後の低速度時(すなわち駆動交流
電圧の周波数が該振動体の共振周波数f0 よりも高い
時)には整流回路12の出力電流Ia は整流回路13の
出力電流Ib よりも低くなる。従って、この時には比較
回路14の出力Cabは「Low」になっている。
【0069】該モータの速度を定常運転速度にまで上昇
させるために印加交流電圧の周波数を低下させていくと
a が先に最低値を経て増加し始め、その結果、Ia
bからIa >Ib に大小関係が変化する。これと同時
に比較回路14の出力Cabは「Low」から「Hi」に
変化する。マイコン11は比較回路14の出力Cab
「Low」から「Hi」に変化した時点で印加電圧の周
波数をそれ以下の値にしないように周波数制御を行うこ
とにより振動波モータに前記のような急激な回転数低下
を生じさせぬように制御を行う。これにより、該モータ
を定常運転状態に保持することができる。
【0070】また、上記Ia >Ib になった周波数から
やや高い周波数に設定し、Ia <Ib にしておけば周囲
の温度変化や負荷の変動などによって該振動波モータの
振動体の共振周波数が上がってしまった時には検出電圧
の状態がIa >Ib に変化するので該比較回路14の出
力Cabも変化し、マイコン11がこの変化に応じて該駆
動交流電圧の周波数を高い方向へ変化させることにより
該振動波モータに急激な回転数低下を起こさせぬように
制御することができる。
【0071】本実施例の構成のように、電流検出素子1
5及び16を使用すれば、電圧検出素子のように該モー
タの主回路に直接に接続する必要がないので該モータの
駆動信号に影響を与えることなく該振動体の振動状態を
正確に検出できる。
【0072】<実施例4>図8に本発明の第四の実施例
の振動波モータの電気的構成すなわち駆動制御手段を示
す。なお、本実施例の振動波モータの本体すなわち機械
的構造部分は実施例1のものと同じであり、第一振動モ
ード(A相圧電素子に印加される第一の交流電圧により
生じる振動)における剛性が第二振動モード(B相圧電
素子に印加される第二の交流電圧により生じる振動)に
おける剛性よりも大きくなるように振動体が構成されて
いる。
【0073】本実施例の振動波モータの駆動制御手段に
おいては、該スイッチング回路4及び5と圧電素子A及
びBとの間にインピーダンス素子としての抵抗17及び
18が接続されていてマッチングコイルがないことが図
1の構成とは異なっている。なお、抵抗17及び18の
代わりに他のインピーダンス素子を接続してもよい。
【0074】本実施例のように、該スイッチング回路4
及び5の出力端と圧電素子との間にインピーダンス素子
を接続すると、整流回路12及び13の入力の接続点で
はそれぞれの圧電素子のインピーダンス特性により電圧
降下が変化するので、整流回路12及び13の出力変動
を検出しやすくなり、すなわち、該振動体の振動状態を
正確に検出できる効果がある。
【0075】なお、本実施例の駆動制御手段は、前記イ
ンピーダンス素子を除けば図1の構成要素と同じ構成要
素で構成されているので、回路構成の説明及び回路動作
の説明を省略する。
【0076】以上の各実施例は本発明を棒状振動波モー
タに適用した場合であったが、棒状振動波モータに限る
ことなく、少なくとも二つ以上の振動波モードで振動す
る振動体を有する振動波モータであれば本発明を適用で
きることは明らかである。
【0077】<発明と実施例との対応>請求項記載の
「駆動制御手段」は、図1,6,8において振動体1に
取り付けられた圧電素子を除いたすべての回路要素を含
む電気的構成に該当する。
【0078】請求項記載の「周波数制御手段」は実施例
のマイコン11に該当し、「電圧比較手段」及び「電流
比較手段」は実施例の整流回路12及び13並びに比較
回路14から成る構成に該当する。
【0079】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、該振動体の2
群の圧電素子に対する印加交流電圧の大きさを検出する
とともに比較する電圧比較手段を設けたので、従来の振
動波モータにおいて必要とされていた振動状態検出用の
圧電素子が不要となり、従来の振動波モータよりも安価
なコストで製造できる、改善された振動波モータが提供
される。
【0080】請求項2の発明によれば、該振動体の2群
の圧電素子に流れる電流の大きさを検出するとともに比
較する電流比較手段を設けたので、従来の振動波モータ
において必要とされていた振動状態検出用の圧電素子が
不要となり、従来の振動波モータよりも安価なコストで
製造できる、改善された振動波モータが提供される。
【0081】請求項3の発明によれば、該スイッチング
回路の出力端にインピーダンス素子を接続することによ
って該圧電素子に印加される電圧の検出が容易になり、
従って、従来必要であった振動状態検出用の圧電素子が
なくても振動体の振動状態の検出を正確に行うことがで
きる。
【0082】請求項4の発明によれば、該第一の振動モ
ードの固有振動数と該第二の振動モードの固有振動数と
が互いに相異なる値となるように該振動体が構成されて
いるので該圧電素子に対する印加電圧の変化もしくは電
流変化の検出が容易になり、従って、従来必要であった
振動状態検出用の圧電素子がなくても振動体の振動状態
の検出を正確に行うことができる。
【0083】請求項5の発明によれば、該第一の振動モ
ードの振動特性と該第二の振動モードの振動特性とが互
いに相異なるように該振動体が構成されているので該圧
電素子に対する印加電圧の変化もしくは電流変化の検出
が容易になり、従って、従来必要であった振動状態検出
用の圧電素子がなくても振動体の振動状態の検出を正確
に行うことができる。
【0084】請求項6の発明によれば、該第一の振動モ
ードの振動特性と該第二の振動モードの振動特性とを互
いに相異ならせるための構成として該振動体における第
一群の圧電素子の数と第二群の圧電素子の数とを相異な
らせたので、該圧電素子に対する印加電圧の変化もしく
は電流変化の検出が容易になり、従って、従来必要であ
った振動状態検出用の圧電素子がなくても振動体の振動
状態の検出を正確に行うことができる。
【0085】請求項7の発明によれば、該第一の振動モ
ードの振動特性と該第二の振動モードの振動特性とを互
いに相異ならせるための構成として該振動体における第
一群の圧電素子の取り付け位置と第二群の圧電素子の取
り付け位置とを該振動体の軸線方向に沿ってずらせたの
で、該圧電素子に対する印加電圧の変化もしくは電流変
化の検出が容易になり、従って、従来必要であった振動
状態検出用の圧電素子がなくても振動体の振動状態の検
出を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一及び第二実施例の振動波モータの
駆動制御手段としての電気的構成を示した図。
【図2】本発明の第一及び第三並びに第四実施例の振動
波モータの機械的構造部分を示した概略図。
【図3】該振動波モータの特性と、第一及び第二実施例
の駆動制御手段における二つの整流回路12及び13の
出力電圧と比較回路14の出力と、を示した図。
【図4】本発明の第二実施例の振動波モータの機械的構
造部分を示した概略図。
【図5】第二実施例の振動波モータの駆動制御手段にお
ける二つの整流回路の出力と比較回路の出力とを示した
図。
【図6】本発明の第三実施例の振動波モータの電気的構
成を示した図。
【図7】振動波モータの特性と、図6の構成に含まれる
二つの整流回路の出力と比較回路の出力と、を示した
図。
【図8】本発明の第四実施例の振動波モータの電気的構
成を示した図。
【図9】従来公知の棒状振動波モータの機械的構造部分
を示す概略図。
【図10】従来公知の棒状振動波モータの電気的構成を
示した図。
【符号の説明】
1…振動体 2…発振器 3…移相器 4,5…スイッチ
ング回路 6,7…マッチングコイル 10…位相差検出
器 11…マイクロコンピュータ(マイコン) 12,13…整流回路 14…比較回路 15,16…電流検出素子 17,18…抵抗 22,102…ロータ 23,103…出
力ギア

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的エネルギーの印加により機械的な
    振動を発生する第一及び第二のエネルギー変換素子群を
    有し、該第一素子群により励振されることにより第一の
    振動モードで振動するとともに該第二素子群により励振
    されることにより該第一の振動モードに対して直交する
    方向の第二の振動モードで振動する振動体と、 該第一素子群に第一の交流電圧を印加するとともに該第
    一の交流電圧に対して位相のみが異なる第二の交流電圧
    を該第二素子群に印加する駆動制御手段と、 を有して成り、 該駆動制御手段には、該第一及び第二の交流電圧の周波
    数を設定且つ変化させる周波数制御手段と、該周波数制
    御手段の出力に基づいて電源出力をスイッチングするこ
    とにより該第一及び第二の交流電圧を発生せしめるスイ
    ッチング回路と、が含まれている振動波モータにおい
    て、 該第一の交流電圧の大きさと該第二の交流電圧の大きさ
    とを比較する電圧比較手段が該スイッチング回路の出力
    側に接続されており、 該周波数制御手段は該電圧比較手段の出力に応じて該第
    一及び第二の交流電圧の周波数を制御するように構成さ
    れていることを特徴とする振動波モータ。
  2. 【請求項2】 電気的エネルギーの印加により機械的な
    振動を発生する第一及び第二のエネルギー変換素子群を
    有し、該第一素子群により励振されることにより第一の
    振動モードで振動するとともに該第二素子群により励振
    されることにより該第一の振動モードに対して直交する
    方向の第二の振動モードで振動する振動体と、 該第一素子群に第一の交流電圧を印加するとともに該第
    一の交流電圧に対して位相のみが異なる第二の交流電圧
    を該第二素子群に印加する駆動制御手段と、 を有して成り、 該駆動制御手段には、該第一及び第二の交流電圧の周波
    数を設定且つ変化させる周波数制御手段と、該周波数制
    御手段の出力に基づいて電源出力をスイッチングするこ
    とにより該第一及び第二の交流電圧を発生せしめるスイ
    ッチング回路と、が含まれている振動波モータにおい
    て、 該第一の素子群に流れる電流の大きさと該第二の素子群
    に流れる電流の大きさとを比較する電流比較手段が該ス
    イッチング回路の出力側に接続されており、 該周波数制御手段は該電流比較手段の出力に応じて該第
    一及び第二の交流電圧の周波数を制御するように構成さ
    れていることを特徴とする振動波モータ。
  3. 【請求項3】 該振動体の該第一素子群及び該第二素子
    群と該スイッチング回路との間にインピーダンス素子が
    接続されていることを特徴とする請求項1の振動波モー
    タ。
  4. 【請求項4】 該第一の振動モードの固有振動数と該第
    二の振動モードの固有振動数とが互いに相異なる値にな
    るように該振動体が構成されていることを特徴とする請
    求項1又は2の振動波モータ。
  5. 【請求項5】 該第一の振動モードの振動特性と該第二
    の振動モードの振動特性とが互いに相異なるように該振
    動体が構成されていることを特徴とする請求項1又は2
    の振動波モータ。
  6. 【請求項6】 該第一の振動モードの振動特性と該第二
    の振動モードの振動特性とを互いに相異ならせるための
    構成として、該第一素子群を構成する素子数と該第二素
    子群を構成する素子数とを互いに相異ならせたことを特
    徴とする請求項1又は2の振動波モータ。
  7. 【請求項7】 該第一の振動モードの振動特性と該第二
    の振動モードの振動特性とを互いに相異ならせるための
    構成として、該振動体に対する該第一素子群の取り付け
    位置と該第二素子群の取り付け位置とを互いに異ならせ
    たことを特徴とする請求項1又は2の振動波モータ。
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