JP3262185B2 - 超音波モータ制御装置 - Google Patents
超音波モータ制御装置Info
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- JP3262185B2 JP3262185B2 JP00637793A JP637793A JP3262185B2 JP 3262185 B2 JP3262185 B2 JP 3262185B2 JP 00637793 A JP00637793 A JP 00637793A JP 637793 A JP637793 A JP 637793A JP 3262185 B2 JP3262185 B2 JP 3262185B2
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- inverter
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動車用の各
種アクチュエータ等として使用される超音波モータを制
御する超音波モータ制御装置に関する。
種アクチュエータ等として使用される超音波モータを制
御する超音波モータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波モータ制御装置としては、
例えば特開昭63−1379号公報に開示されたものが
ある。超音波モータは、弾性体と圧電素子とを接着剤で
一体に貼合せた固定子と、その弾性体に加圧接触された
移動体としての回転子等とで構成されている。圧電素子
は、その厚み方向に交互に分極が行われ、この分極の行
われた圧電素子は2つの電極群にまとめられている。そ
して、この2つの電極群に、インバータから90°位相
のずれた2回路の高周波電圧を印加して圧電素子を励振
させると、弾性体に屈曲運動が生じ、その一端面に横波
と縦波の合成された屈曲進行波が形成され、その一端面
に加圧接触した回転子が回転駆動されるようになってい
る。
例えば特開昭63−1379号公報に開示されたものが
ある。超音波モータは、弾性体と圧電素子とを接着剤で
一体に貼合せた固定子と、その弾性体に加圧接触された
移動体としての回転子等とで構成されている。圧電素子
は、その厚み方向に交互に分極が行われ、この分極の行
われた圧電素子は2つの電極群にまとめられている。そ
して、この2つの電極群に、インバータから90°位相
のずれた2回路の高周波電圧を印加して圧電素子を励振
させると、弾性体に屈曲運動が生じ、その一端面に横波
と縦波の合成された屈曲進行波が形成され、その一端面
に加圧接触した回転子が回転駆動されるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、超音波モー
タが自動車用の各種アクチュエータ等として使用される
場合、インバータへの直流電圧供給源としてはバッテリ
が使用されるが、バッテリの負荷駆動数が多いときは、
バッテリ電圧が低下する場合がある。しかしながら従来
の超音波モータ制御装置にあっては、インバータへの供
給直流電圧(以下、インバータ印加電圧と記す)の大き
さに関係なく、固定子の振動振幅が一定値となるように
駆動周波数が制御されている。
タが自動車用の各種アクチュエータ等として使用される
場合、インバータへの直流電圧供給源としてはバッテリ
が使用されるが、バッテリの負荷駆動数が多いときは、
バッテリ電圧が低下する場合がある。しかしながら従来
の超音波モータ制御装置にあっては、インバータへの供
給直流電圧(以下、インバータ印加電圧と記す)の大き
さに関係なく、固定子の振動振幅が一定値となるように
駆動周波数が制御されている。
【0004】ここで、固定子の振動振幅とインバータ印
加電圧は図5に示すような関係がある。つまり、インバ
ータ印加電圧が低下するに従って、共振周波数(図5の
fr1〜fr4)近傍での固定子の振動振幅が低下する。そ
のため、インバータ印加電圧の低下が大きいときは、図
5に示すように最大振動振幅が目標振動振幅以下となる
ため、駆動周波数を低下させても固定子の振動振幅が目
標振動振幅まで至らず、駆動周波数の掃引(高周波側か
ら低周波側に周波数の繰り返し)が続けられるため、超
音波モータの回転が不安定になるという問題があった。
加電圧は図5に示すような関係がある。つまり、インバ
ータ印加電圧が低下するに従って、共振周波数(図5の
fr1〜fr4)近傍での固定子の振動振幅が低下する。そ
のため、インバータ印加電圧の低下が大きいときは、図
5に示すように最大振動振幅が目標振動振幅以下となる
ため、駆動周波数を低下させても固定子の振動振幅が目
標振動振幅まで至らず、駆動周波数の掃引(高周波側か
ら低周波側に周波数の繰り返し)が続けられるため、超
音波モータの回転が不安定になるという問題があった。
【0005】この発明は、このような従来の問題に着目
してなされたもので、インバータ印加電圧が低下した場
合に、その電圧において超音波モータを最高の性能で安
定に回転させることのできる超音波モータ制御装置を提
供することを目的とする。
してなされたもので、インバータ印加電圧が低下した場
合に、その電圧において超音波モータを最高の性能で安
定に回転させることのできる超音波モータ制御装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するために、弾性体の一面に圧電素子が固着された固
定子と、前記弾性体の他面に加圧接触された回転子とを
備えた超音波モータにおける前記圧電素子に交流電圧を
印加して前記固定子に前記回転子駆動用の超音波振動を
発生させるインバータと、前記超音波振動の振動振幅が
所定の目標振動振幅となるように前記圧電素子駆動用の
交流電圧の周波数を制御する周波数制御部とを有する超
音波モータ制御装置において、前記インバータへの供給
電圧を検出する供給電圧検出手段と、該供給電圧検出手
段で検出された供給電圧が所定値以下となったときに当
該供給電圧の低下に応じて前記目標振動振幅を低下させ
る目標振動振幅設定手段とを有することを要旨とする。
決するために、弾性体の一面に圧電素子が固着された固
定子と、前記弾性体の他面に加圧接触された回転子とを
備えた超音波モータにおける前記圧電素子に交流電圧を
印加して前記固定子に前記回転子駆動用の超音波振動を
発生させるインバータと、前記超音波振動の振動振幅が
所定の目標振動振幅となるように前記圧電素子駆動用の
交流電圧の周波数を制御する周波数制御部とを有する超
音波モータ制御装置において、前記インバータへの供給
電圧を検出する供給電圧検出手段と、該供給電圧検出手
段で検出された供給電圧が所定値以下となったときに当
該供給電圧の低下に応じて前記目標振動振幅を低下させ
る目標振動振幅設定手段とを有することを要旨とする。
【0007】
【作用】上記構成において、インバータ印加電圧が正常
時には、超音波モータの最大の性能を得るために、目標
振動振幅は図5に示すように共振周波数での振動振幅よ
りやや低い値に設定される。そして、インバータ印加電
圧が低下した場合には、以下の作用により超音波モータ
を安定に駆動させることが行なわれる。(イ)供給電圧
検出手段により、現在のインバータ印加電圧は、振動振
幅の最大値が目標振動振幅以上とならない所定値以下の
電圧であることを検出する。(ロ)目標振動振幅設定手
段により目標振動振幅を下げる。(ハ)目標振動振幅を
下げても、振動振幅の最大値が変更後の目標振動振幅以
上にならないときは、更に目標振動振幅を下げる。
(ニ)上記(ハ)の繰り返しにより、振動振幅の最大値
が変更後の目標振動振幅以上になったときには、目標振
動振幅を下げるのを中止し、この目標振動振幅で超音波
モータの駆動を行なう。(ホ)インバータ印加電圧が所
定の値に戻ったときには、通常の目標振動振幅にする。
以上の繰り返し動作により、インバータ印加電圧が変化
した状況でも、最適な振動振幅となるように制御され
る。
時には、超音波モータの最大の性能を得るために、目標
振動振幅は図5に示すように共振周波数での振動振幅よ
りやや低い値に設定される。そして、インバータ印加電
圧が低下した場合には、以下の作用により超音波モータ
を安定に駆動させることが行なわれる。(イ)供給電圧
検出手段により、現在のインバータ印加電圧は、振動振
幅の最大値が目標振動振幅以上とならない所定値以下の
電圧であることを検出する。(ロ)目標振動振幅設定手
段により目標振動振幅を下げる。(ハ)目標振動振幅を
下げても、振動振幅の最大値が変更後の目標振動振幅以
上にならないときは、更に目標振動振幅を下げる。
(ニ)上記(ハ)の繰り返しにより、振動振幅の最大値
が変更後の目標振動振幅以上になったときには、目標振
動振幅を下げるのを中止し、この目標振動振幅で超音波
モータの駆動を行なう。(ホ)インバータ印加電圧が所
定の値に戻ったときには、通常の目標振動振幅にする。
以上の繰り返し動作により、インバータ印加電圧が変化
した状況でも、最適な振動振幅となるように制御され
る。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例を図1ないし図4に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【0009】まず、図1及び図2を用いて、超音波モー
タ制御装置の構成を説明する。図1において、1は弾性
体と圧電素子とを接着剤で一体に貼合せた固定子であ
り、弾性体の他面には図示省略の移動体としての回転子
が公知のように加圧接触されている。圧電素子は、その
厚み方向に分極処理された2群にまとめられ、その2群
の各部位に、互いに90°位相が異なる周波数の電圧を
印加するための駆動電極2,3が取付けられている。4
はモニタ電極であり、駆動電極2,3とは電気的に絶縁
されて圧電素子上に取付けられている。モニタ電極4か
らの出力により圧電素子の振動振幅が検知されるように
なっている。5は、駆動電極2,3及びモニタ電極4に
対する共通電極である。図2は、固定子1上への上記各
電極2,3,4,5の取付け態様を示している。
タ制御装置の構成を説明する。図1において、1は弾性
体と圧電素子とを接着剤で一体に貼合せた固定子であ
り、弾性体の他面には図示省略の移動体としての回転子
が公知のように加圧接触されている。圧電素子は、その
厚み方向に分極処理された2群にまとめられ、その2群
の各部位に、互いに90°位相が異なる周波数の電圧を
印加するための駆動電極2,3が取付けられている。4
はモニタ電極であり、駆動電極2,3とは電気的に絶縁
されて圧電素子上に取付けられている。モニタ電極4か
らの出力により圧電素子の振動振幅が検知されるように
なっている。5は、駆動電極2,3及びモニタ電極4に
対する共通電極である。図2は、固定子1上への上記各
電極2,3,4,5の取付け態様を示している。
【0010】モニタ電極4には整流器6が接続されてい
る。整流器6は、モニタ電極4で検出された圧電素子の
振動状態に相当する交流電圧を整流して、その振動状態
に関する検出信号を出力するようになっている。整流器
6の出力は、A/D変換器7でA/D変換されて目標振
動振幅設定手段としての機能を有するマイコン8に入力
されている。マイコン8はA/D変換器7の出力信号と
マイコン8内に予め設定されている目標振動振幅を比較
することで超音波モータの駆動周波数を決定し、その駆
動周波数に相当する信号をD/A変換器9に送るように
なっている。D/A変換器9の出力はV/F変換器(電
圧制御発振器)11に入力されている。D/A変換器9
の出力信号によりV/F変換器11がマイコン8の指令
に基づいた周波数で発振し、この発振信号がリングカウ
ンタ12に入力されている。而して、V/F変換器11
により周波数制御部が構成されている。リングカウンタ
12は、V/F変換器11の出力をそれぞれ90°ずつ
位相を異ならせた4相の電圧にして、スイッチング用ト
ランジスタ13a〜13dのON・OFFを制御するよ
うになっている。各トランジスタ13a〜13dのコレ
クタは、変成器14の1次側端子にそれぞれ接続され、
変成器14の2次側端子14a,14cは超音波モータ
の駆動電極2,3にそれぞれ接続されている。2次側端
子の他端14b,14dは、共通電極5に接続されてこ
れらは共通電位となっている。変成器14は、バッテリ
等からなる電源16からの供給直流電圧をスイッチング
素子13a〜13dで順次スイッチングすることによっ
て駆動され、超音波モータの駆動電極2,3に印加する
90°位相の異なる2相の交流電圧をつくる。而して、
スイッチング素子13a〜13dと変成器14により、
超音波モータにおける固定子1に超音波振動を発生させ
るためのインバータ15が構成されている。スイッチ1
9は、超音波モータの起動停止を行うための起動スイッ
チであり、操作者が超音波モータを起動させようとして
いることをマイコン8に知らせるようになっている。1
7はインバータ15への供給直流電圧を検出するための
供給電圧検出手段であり、これで検出された供給電圧は
A/D変換器18によりデジタル信号に変換されてマイ
コン8へ入力されている。
る。整流器6は、モニタ電極4で検出された圧電素子の
振動状態に相当する交流電圧を整流して、その振動状態
に関する検出信号を出力するようになっている。整流器
6の出力は、A/D変換器7でA/D変換されて目標振
動振幅設定手段としての機能を有するマイコン8に入力
されている。マイコン8はA/D変換器7の出力信号と
マイコン8内に予め設定されている目標振動振幅を比較
することで超音波モータの駆動周波数を決定し、その駆
動周波数に相当する信号をD/A変換器9に送るように
なっている。D/A変換器9の出力はV/F変換器(電
圧制御発振器)11に入力されている。D/A変換器9
の出力信号によりV/F変換器11がマイコン8の指令
に基づいた周波数で発振し、この発振信号がリングカウ
ンタ12に入力されている。而して、V/F変換器11
により周波数制御部が構成されている。リングカウンタ
12は、V/F変換器11の出力をそれぞれ90°ずつ
位相を異ならせた4相の電圧にして、スイッチング用ト
ランジスタ13a〜13dのON・OFFを制御するよ
うになっている。各トランジスタ13a〜13dのコレ
クタは、変成器14の1次側端子にそれぞれ接続され、
変成器14の2次側端子14a,14cは超音波モータ
の駆動電極2,3にそれぞれ接続されている。2次側端
子の他端14b,14dは、共通電極5に接続されてこ
れらは共通電位となっている。変成器14は、バッテリ
等からなる電源16からの供給直流電圧をスイッチング
素子13a〜13dで順次スイッチングすることによっ
て駆動され、超音波モータの駆動電極2,3に印加する
90°位相の異なる2相の交流電圧をつくる。而して、
スイッチング素子13a〜13dと変成器14により、
超音波モータにおける固定子1に超音波振動を発生させ
るためのインバータ15が構成されている。スイッチ1
9は、超音波モータの起動停止を行うための起動スイッ
チであり、操作者が超音波モータを起動させようとして
いることをマイコン8に知らせるようになっている。1
7はインバータ15への供給直流電圧を検出するための
供給電圧検出手段であり、これで検出された供給電圧は
A/D変換器18によりデジタル信号に変換されてマイ
コン8へ入力されている。
【0011】次に、上述のように構成された超音波モー
タ制御装置の作用を説明する。まず、超音波モータの駆
動周波数の決定方法を説明する。図3に超音波モータ制
御装置の出力周波数範囲の設定方法を示す。超音波モー
タ制御装置の出力周波数範囲は、例えば、圧電素子の共
振周波数fr 近傍で、固定子1の振動が発生している領
域を全て含むように、その下限値fmin 、上限値fmax
を設定する。その範囲内で、マイコン8は表1に示す方
法により超音波モータの駆動周波数を決定する。
タ制御装置の作用を説明する。まず、超音波モータの駆
動周波数の決定方法を説明する。図3に超音波モータ制
御装置の出力周波数範囲の設定方法を示す。超音波モー
タ制御装置の出力周波数範囲は、例えば、圧電素子の共
振周波数fr 近傍で、固定子1の振動が発生している領
域を全て含むように、その下限値fmin 、上限値fmax
を設定する。その範囲内で、マイコン8は表1に示す方
法により超音波モータの駆動周波数を決定する。
【0012】
【表1】 つまり、固定子1の振動振幅が(イ)目標振動振幅に等
しい場合には駆動周波数を変化させず、(ロ)目標振動
振幅より大きい場合には駆動周波数を所定値だけ高くし
て振動振幅を小さくするようにし、(ハ)目標振動振幅
より小さい場合には駆動周波数を所定値だけ低くして振
動振幅を大きくする。
しい場合には駆動周波数を変化させず、(ロ)目標振動
振幅より大きい場合には駆動周波数を所定値だけ高くし
て振動振幅を小さくするようにし、(ハ)目標振動振幅
より小さい場合には駆動周波数を所定値だけ低くして振
動振幅を大きくする。
【0013】次に、図4のフローチャートを用いて制御
作用を説明する。マイコン8内には予めインバータ印加
電圧が正常な場合の目標振動振幅(初期値)が設定され
ている。まず、起動スイッチ19をONにすると、マイ
コン8は出力周波数範囲内の上限周波数を発生させる指
令を出力する(ステップ21)。この指令により圧電素
子に上限周波数の電圧が印加される。この時の固定子1
の振動振幅に相当する信号がマイコン8に入力される。
次に、供給電圧検出手段17により、マイコン8はイン
バータ15の印加電圧を検出する(ステップ22)。図
5で示したように、インバータ15の印加電圧により固
定子1の振動振幅の最大値が変化する。そのため、現在
のインバータ印加電圧は、駆動周波数を下げることで振
動振幅を目標振動振幅まで大きくできる電圧であるか否
かの判断を行なう必要がある。そこで、振動振幅の最大
値が、予め設定されている目標振動振幅と等しくなる時
のインバータ印加電圧Vdce (図5参照)と、現在のイ
ンバータ印加電圧Vdcの大きさを比較する(ステップ2
3)。現在のインバータ印加電圧Vdcが大きいか、もし
くは両者が等しい場合には、目標振動振幅を初期値にし
た(ステップ24)後、先に記した駆動周波数の決定の
方法に従って駆動周波数を変化させる(ステップ2
5)。逆に、目標振動振幅と等しくなる時のインバータ
印加電圧Vdce の方が大きい場合には、目標振動振幅を
下げた(ステップ28)後、駆動周波数を変化させる
(ステップ25)。次に、駆動周波数が下限値fmin で
あるか否かの判断を行なう(ステップ26)。これは、
負荷や温度等の条件により超音波モータの振動振幅の特
性に変化が生じるので、その補償のために行なう。目標
振動振幅が、振動振幅の最大値より大きい場合には、ス
テップ25の操作により駆動周波数を下げ続けても振動
振幅は目標振動振幅より小さいままであるため、駆動周
波数は、下限周波数fmin になる。従って、この場合に
は目標振動振幅を更に下げ(ステップ28)、その後、
再度ステップ25の操作を行なう。それ以外の場合は、
目標振動振幅が適切である場合である。従って、次に、
固定子1の振動振幅が、目標振動振幅値と等しくなって
いるか否かの判断を行なう(ステップ27)。両者が等
しくない場合は、振動振幅が目標振動振幅より小さい場
合であるから、再度ステップ25の操作を行なう。両者
が等しい場合には、ステップ22へ戻って、再びインバ
ータ15の印加電圧を検出する。
作用を説明する。マイコン8内には予めインバータ印加
電圧が正常な場合の目標振動振幅(初期値)が設定され
ている。まず、起動スイッチ19をONにすると、マイ
コン8は出力周波数範囲内の上限周波数を発生させる指
令を出力する(ステップ21)。この指令により圧電素
子に上限周波数の電圧が印加される。この時の固定子1
の振動振幅に相当する信号がマイコン8に入力される。
次に、供給電圧検出手段17により、マイコン8はイン
バータ15の印加電圧を検出する(ステップ22)。図
5で示したように、インバータ15の印加電圧により固
定子1の振動振幅の最大値が変化する。そのため、現在
のインバータ印加電圧は、駆動周波数を下げることで振
動振幅を目標振動振幅まで大きくできる電圧であるか否
かの判断を行なう必要がある。そこで、振動振幅の最大
値が、予め設定されている目標振動振幅と等しくなる時
のインバータ印加電圧Vdce (図5参照)と、現在のイ
ンバータ印加電圧Vdcの大きさを比較する(ステップ2
3)。現在のインバータ印加電圧Vdcが大きいか、もし
くは両者が等しい場合には、目標振動振幅を初期値にし
た(ステップ24)後、先に記した駆動周波数の決定の
方法に従って駆動周波数を変化させる(ステップ2
5)。逆に、目標振動振幅と等しくなる時のインバータ
印加電圧Vdce の方が大きい場合には、目標振動振幅を
下げた(ステップ28)後、駆動周波数を変化させる
(ステップ25)。次に、駆動周波数が下限値fmin で
あるか否かの判断を行なう(ステップ26)。これは、
負荷や温度等の条件により超音波モータの振動振幅の特
性に変化が生じるので、その補償のために行なう。目標
振動振幅が、振動振幅の最大値より大きい場合には、ス
テップ25の操作により駆動周波数を下げ続けても振動
振幅は目標振動振幅より小さいままであるため、駆動周
波数は、下限周波数fmin になる。従って、この場合に
は目標振動振幅を更に下げ(ステップ28)、その後、
再度ステップ25の操作を行なう。それ以外の場合は、
目標振動振幅が適切である場合である。従って、次に、
固定子1の振動振幅が、目標振動振幅値と等しくなって
いるか否かの判断を行なう(ステップ27)。両者が等
しくない場合は、振動振幅が目標振動振幅より小さい場
合であるから、再度ステップ25の操作を行なう。両者
が等しい場合には、ステップ22へ戻って、再びインバ
ータ15の印加電圧を検出する。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、圧電素子に印加するための交流電圧を出力するイン
バータへの供給電圧を検出する供給電圧検出手段と、こ
の供給電圧検出手段で検出された供給電圧が所定値以下
となったときにその供給電圧の低下に応じて固定子の目
標振動振幅を低下させる目標振動振幅設定手段とを具備
させたため、インバータへの供給電圧が低下した場合
に、その低下した電圧に応じた最適な目標振動振幅が設
定されて超音波モータをその電圧における最高の性能で
安定に回転させることができる。
ば、圧電素子に印加するための交流電圧を出力するイン
バータへの供給電圧を検出する供給電圧検出手段と、こ
の供給電圧検出手段で検出された供給電圧が所定値以下
となったときにその供給電圧の低下に応じて固定子の目
標振動振幅を低下させる目標振動振幅設定手段とを具備
させたため、インバータへの供給電圧が低下した場合
に、その低下した電圧に応じた最適な目標振動振幅が設
定されて超音波モータをその電圧における最高の性能で
安定に回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る超音波モータ制御装置の実施例
を示す回路図である。
を示す回路図である。
【図2】図1における固定子上への各電極の取付け態様
を示す図である。
を示す図である。
【図3】上記実施例における出力周波数範囲の設定方法
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図4】上記実施例の作用を説明するための制御フロー
チャートである。
チャートである。
【図5】インバータへの印加電圧と固定子の振動振幅の
関係を説明するための図である。
関係を説明するための図である。
1 固定子 8 目標振動振幅設定手段としての機能を有するマイコ
ン 11 V/F変換器(周波数制御部) 15 インバータ 16 インバータへ直流電圧を供給する電源 17 供給電圧検出手段
ン 11 V/F変換器(周波数制御部) 15 インバータ 16 インバータへ直流電圧を供給する電源 17 供給電圧検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 茂樹 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 任田 正之 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−298969(JP,A) 特開 平3−65078(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00
Claims (1)
- 【請求項1】 弾性体の一面に圧電素子が固着された固
定子と、 前記弾性体の他面に加圧接触された回転子とを備えた超
音波モータにおける前記圧電素子に交流電圧を印加して
前記固定子に前記回転子駆動用の超音波振動を発生させ
るインバータと、 前記超音波振動の振動振幅が所定の目標振動振幅となる
ように前記圧電素子駆動用の交流電圧の周波数を制御す
る周波数制御部とを有する超音波モータ制御装置におい
て、 前記インバータへの供給電圧を検出する供給電圧検出手
段と、 該供給電圧検出手段で検出された供給電圧が所定値以下
となったときに当該供給電圧の低下に応じて前記目標振
動振幅を低下させる目標振動振幅設定手段とを有するこ
とを特徴とする超音波モータ制御装置。
Priority Applications (1)
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JP00637793A JP3262185B2 (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 超音波モータ制御装置 |
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JP00637793A JP3262185B2 (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 超音波モータ制御装置 |
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JPH06269179A JPH06269179A (ja) | 1994-09-22 |
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1993
- 1993-01-19 JP JP00637793A patent/JP3262185B2/ja not_active Expired - Fee Related
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