JP2506895B2 - 超音波モ―タの制御装置 - Google Patents

超音波モ―タの制御装置

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JP2506895B2
JP2506895B2 JP63035706A JP3570688A JP2506895B2 JP 2506895 B2 JP2506895 B2 JP 2506895B2 JP 63035706 A JP63035706 A JP 63035706A JP 3570688 A JP3570688 A JP 3570688A JP 2506895 B2 JP2506895 B2 JP 2506895B2
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    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/16Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors using travelling waves, i.e. Rayleigh surface waves
    • H02N2/163Motors with ring stator

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は圧電体を用いて駆動力を発生する超音波モー
タの制御装置に関する。
従来の技術 近年圧電セラミック等の圧電体を用いた振動体に例え
ば数10KHzの駆動電圧加えて弾性振動を励振し、この振
動体を伸縮振動又は厚み振動させ、この振動を駆動力と
してロータ等の被駆動体(移動体)を押圧駆動すること
により、移動体を回転又は直線運動させるようにした超
音波モータが注目されている。
以下、図面を参照しながら超音波モータの従来技術に
ついて説明を行う。
第5図は円環型超音波モータの斜視図であり、円環型
の弾性体20に円環型圧電体21を貼り合わせて振動体22を
構成している。23は耐摩耗性材料の摩擦材、24は弾性体
であり、互いに貼り合わせられて移動体25を構成してい
る。移動体25は摩擦材23を介して振動体22と接触してい
る。圧電体21に電圧を印加すると振動体22の周方向に曲
げ振動が励起され、これが進行波となることにより、移
動体25を駆動する。尚、同図中の振動体22には、機械出
力取り出し用の突起体26が設置されている。
第6図は第5図の超音波モータに使用した圧電体21の
電極構造の一例を示している。同図では円周方向に9個
の弾性波がのるように構成されている。同図において、
AおよびBはそれぞれ2分の1波長相当の小領域から成
る電極群で、Cは4分の3波長、Dは4分の1波長相当
の電極である。電極CおよびDは電極群AとBに位置的
に4分の1波長(=90゜)の位相差を作っている。電極
AとB内の隣合う小電極部は圧電体21を分極する際に用
いる電極で、圧電体21の弾性体20との接着面は、第6図
に示された面と反対の面であり、その面の電極は全面平
面電極である。使用時には、電極群AおよびBは第6図
の斜線で示されたように、それぞれ短絡して用いられ
る。
以上のように構成された超音波モータの圧電体21の電
極AおよびBに V1=V0・sin(ωt) ……(1) V2=V0・cos(ωt) ……(2) ただし、 V0:電圧の瞬時値 ω:角周波数 t:時間 で表される電圧V1およびV2をそれぞれ印加すれば、振動
体には ξ=ξ・(cos(ωt)・cos(kX) +sin(ωt)・sin(kX)) =ξ・cos(ωt−kX) ……(3) ただし、 ξ:曲げ振動の振幅値 ξ0:曲げ振動の瞬時値 k:波数(2π/λ) λ:波長 X:位置 で表せる、円周方向に進行する曲げ振動が励起される。
第7図は振動体22の表面のE点が進行波の励起によっ
て、長軸2W、短軸2Uの楕円運動をし、振動体22上に加圧
して設置された移動体25が、楕円の頂点近傍で接触する
ことにより、摩擦力により波の進行方向とは逆方向にv
=ωxUの回転速度で運動する様子を示している。また、
この速度は振動体22と移動体25の間にスベリがあるとき
は、上記のvより小さくなる。同図の矢印Fは、移動体
25の進行方向を示し、矢印Gは、この進行波の進行方向
を示す。また、上記した移動体25の速度vは、この曲げ
振動の瞬時値ξに比例する。
ところで、この超音波モータ6を等価回路で示すと第
8図のようになることが知られている。同図においてC0
は振動体22の電気的な静電容量で、C1は振動体22のコン
プライアンス、L1は質量、R1は制動係数及び負荷に相当
するものである。このC1、L1、R1で構成された回路は振
動等の機械的動作に関係するもので機械腕と呼び、圧電
体21の電極に供給される電流iのうちこの機械腕に流れ
る電流imを機械腕電流と呼ぶ。この機械腕電流は振動体
22の振動状態即ち振動振幅及び振動位相に対応した量と
なる。超音波モータ6に印加する周波電圧のレベルを一
定にし、その周波数を変化させた時機械腕電流imの大き
さは第9図に示すような特性を示す。この図は言い換え
れば超音波モータ6の機械腕のアドミタンスが印加され
る周波電圧の周波数によって同じ特性カーブで変化する
ことを示している。この機械腕電流imの大きさは先述し
たように振動体22の振動振幅と比例関係にあり、従って
移動体22の移動速度に比例することになる。
さて上記のように構成された超音波モータ6を駆動
し、移動体25の移動速度を制御する場合、この移動速度
を何等かの方法で検出し、例えば移動体25に周知のFG
(周波数発電機)の如き速度情報検出器を取り付け、こ
れによって検出される速度情報によって超音波モータに
印加する電圧を変化させ機械腕電流の値を変えて速度制
御を行っている。
発明が解決しようとする課題 ところで上記のように構成された超音波モータを起動
する場合、最初ある周波数の周波電圧を印加するのであ
るが、この周波数の決が非常に難しい。何故なら、回転
に関する機械腕電流im(機械腕のアドミタンス)の周波
数特性は、温湿度や、振動体22と移動体25の接触による
負荷の状態や、外部からの負荷の状態が変化するこによ
って、第9図に示すように変化するからである。即ち、
ある状態で(キ)のような特性であったのが、上記した
ような環境の変化によって(ク)のような特性を示した
り、(ケ)のような特性を示したりする。
起動時の周波数を例えば第9図に示すf0に設定した場
合、機械腕電流imの特性が(ク)のような状態即ち機械
腕のアドミタンスが非常に小さくなっていると、いくら
高い電圧(圧電体21が破壊しない範囲で)を印加しても
殆ど電流が流れず、超音波モータ6が全く起動しないと
いう現象が生じる。この起動時の対策として、従来共振
点(第9図の特性曲線におけるピークのところ)より周
波数が低くならないように温湿度の変化範囲や負荷の変
動を想定して実験的に起動時の周波数を設定している。
しかしながらこのような周波数の設定では、(ケ)の
ような特性即ちその周波数でアドミタンスが小さくなる
とも考え、印加する電圧のレベルをある程度大きく設定
しなければならず、そのため電源が大きくなるという点
や、圧電体21の分極状態が劣化してくる問題が生じ、ま
た設定した周波数が先とは逆に共振点近傍の周波数にな
った場合アドミタンスが増加するので上記したようにア
ドミタンスの小さい場合をも考慮したレベルの大きな電
圧が印加されていると起動時瞬間的に大きな機械腕電流
が流れ移動体25の速度が異常に速くなり、この超音波モ
ータ6が組み込まれた機器に損傷を与えるという問題点
も有している。
本発明はかかる点に鑑み、超音波モータの機械腕の特
性が変化しても常に安定に起動でき、かつ従来に比べ圧
電体に印加する電圧を低く抑えることが出来、さらに速
度制御時機械腕のアドミタンスの変動を小さくすること
によって、制御ループのダイナミックレンジを必要以上
に広くすることのない超音波モータの制御装置を提供す
ることを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は圧電体を周波電圧で駆動して、前記圧電体と
弾性体とから構成される振動体に弾性波を励振すること
により前記振動体上に接触して設置された移動体を移動
させ超音波モータと、前記移動体の移動速度に関する情
報を検出する速度情報検出手段と、前記速度情報検出手
段の出力情報を基に移動体の移動速度が所定の値に達し
たことを検出し所定速度検出信号を出力する所定速度検
出手段と、前記超音波モータ起動時に前記周波電圧の周
波数を高い方から低い方へ掃引し前記所定速度検出信号
によってその掃引動作を停止する周波数掃引手段と、前
記周波数掃引動作の停止後、前記速度情報検出器の出力
情報を基に前記移動体の移動速度を制御する速度制御手
段と、前記振動体の振動状態を検出する振動状態検出手
段と、前記掃引動作の開始時から前記周波電圧と前記振
動状態検出手段の出力との位相を検出し、前記周波数掃
引後、前記所定速度検出信号が出力された時点で検出さ
れた位相の値を位相基準値として前記周波電圧と前記振
動状態検出手段の出力との位相関係がこの基準値になる
ように制御する位相制御手段とを備えた超音波モータの
制御装置である。
作 用 本発明は前記した構成により、超音波モータ起動時に
おいて、周波数掃引手段を動作させ、速度検出手段より
所定速度検出信号が出力された後は、周波数掃引手段の
掃引を停止し、速度制御手段を動作させると共に、印加
電圧と電流の位相関係を周波数掃引時に検出された位相
の値になるように印加電圧の周波数を制御する位相制御
手段を動作させる。
実施例 第1図は本発明の実施例における超音波モータの制御
装置のブロック図を示すものである。第1図において、
1は起動時可変発振器2の発振周波数を制御する可変発
振器制御回路、2は入力される電圧値によって出力周波
数が決まる可変発振器、3は可変発振器2の出力から90
゜位相の異なった二つの信号を発生させる90゜位相回
路、45はこの90゜位相の異なった各々の信号を超音波モ
ータ6を駆動するのに十分な電圧レベルまで増幅して圧
電体21の各々の電極に印加しその増幅度がコントロール
入力に印加される直流電圧値によって制御される電力増
幅回路、7は圧電体21の電極に印加される電圧を検出し
ロジックレベルで出力する電圧検出回路、8は機械腕電
流imを検出しロジックレベルで出力する電流検出回路、
9は電圧検出回路7及び電流検出回路8の出力より印加
電圧と電流の位相関係を求めその値と位相基準値との差
に比例した位相誤差信号を出力する位相比較回路、10は
位相制御ループを安定にするための補償フィルタ、11は
移動体25の周囲に貼付され着磁されたプラスチック状の
マグネットから移動速度に比例した磁束の変化を磁気抵
抗素子で検出する周知の周波数発電機のごとき速度情報
検出手段である速度センサー、12は速度センサーの出力
周波数に比例した電圧を出力する周波数−電圧(F−
V)変換回路、13は速度制御ループを安定にするための
補償フィルタ、14はF−V変換回路12の出力を監視する
ことによって移動体25の移動速度が所定値に達したかど
うかを検出する速度検出回路、15は位相比較回路9の位
相基準値を設定する位相基準設定回路、16はその接点の
選択を速度検出回路14の出力によって制御され可変発振
器2の入力に印加する信号が可変発振器制御回路1の出
力もしくは補償フィルタ10の出力になるよう切り換えら
れるスイッチ(SW)、17はその接点の選択を速度検出回
路11の出力によって制御され電力増幅回路4、5のコン
トロール入力に印加する信号が補償フィルタ9の出力も
しくは一定電圧Vr1になるよう切り換えられるスイッチ
(SW)、18は超音波モータ6の起動停止のためのコント
ロール端子である。このブロック図において、速度セン
サー11、F−V変換回路12、補償フィルタ13、電力増幅
回路4、5及び超音波モータ6で速度制御ループが形成
され、電圧検出回路7、電流検出回路8、位相比較回路
9、補償フィルタ10、可変発振器2、90゜移相回路3、
電力増幅回路4、5および超音波モータ6で位相制御ル
ープが形成される。
第2図は機械腕電流imの検出方法を説明するための図
で、位相の異なった二つの周波電圧のうち少なくともど
ちらか一方はトランス19を介して圧電体21に印加され
(図においては電力増幅回路4の出力)、印加電圧を検
出する電圧検出回路7には同図のようにトランス19の2
次側の電圧が入力される。また電流検出回路8は同図の
ようにトランス19の2次側に接続された抵抗R0とコンデ
ンサC0′およびR0にかかる電圧を増幅する増幅回路とこ
の出力をロジックレベルに整形する波形整形回路より構
成される。ここでコンデンサC0′を第8図の等価回路の
C0と等しくトランス19の巻線比を1:1にすると抵抗R0
流れる電流iR0は iR0=(1/(2・R0・C0′・S+1)・im となるが、この式の右辺の第1項の折点周波数は数MHz
であり、それに比べ駆動周波数は数10KHzであるので上
式は iR0=im と近似できる。従って抵抗R0にかかる電圧は機械腕電流
imに比例したものとなり、同図のようにこの電圧を検出
すれば機械腕電流imを検出することができる。
第3図は第1図に示した超音波モータ6の制御装置の
起動時における動作波形図で、(ア)はコントロール端
子18に入力されるモータ起動停止指令信号で‘H'レベル
で起動、‘L'レベルで停止を指令する、(イ)は可変発
振器制御回路1の出力で可変発振器制御信号、(ウ)は
F−V変換回路12の出力で移動体25の移動速度に比例し
た速度比例信号、(エ)は速度検出回路14の出力で移動
体25が所定速度に達したら‘H'レベルになる速度検出信
号である。
第4図は印加電圧レベル一定時の機械腕電流imの大き
さの周波数特性及びそれに対応する印加電圧との位相差
θの周波数特性を示す図である。
以上のように構成された本実施例の超音波モータの制
御装置について、以下その動作を説明する。
超音波モータ6を起動させるべく、コントロール端子
18に入力されるモータ起動停止信号(ア)が‘L'レベル
から‘H'レベルになると、可変発振器制御回路1は、第
3図に示すように後述する速度検出回路14によって移動
体25の速度が所定の速度に達したことが検出されるまで
の期間(第3図t)高い電圧から時間と共に低い電圧に
変化する可変発振器制御信号(イ)を出力する。この時
SW16はn側に接続されているためこの出力は可変発振器
2に入力される。可変発振器2はこの信号に応じて高い
周波数(fH)から低い周波数(fL)に掃引する周波電圧
を出力する。ここで周波数fHおよびfLは先に説明した環
境等の変化による機械腕の特性の変化を十分カバーする
範囲で設定される。可変発振器2の出力は90゜移相回路
3および電力増幅回路4、5を通じて超音波モータ6
(圧電体21)に印加される。この周波電圧が印加される
と移動体25は回転運動を開始する。この時電力増幅回路
4、5の増幅度は可変範囲の略中心になるように各々の
コントロール入力には一定の電圧Vr1が引火される(SW1
7は1側に接続される)。従って超音波モータ6には一
定レベルの周波電圧が引火されていることになる。
この一定電圧のもとで、可変発振器制御回路1によっ
て可変発振器2の発振周波数が低い方に変化して行く
と、第9図に示す機械腕の特性が(ケ)のようであれ
(ク)のようであれ、機械腕のアドミタンスは増加し、
それにつれて機械腕電流imも増加するので移動体25の速
度は速くなって行く。この移動体25の速度は速度センサ
ー11およびF−V変換回路12によってその速度に比例し
た直流電圧(第3図(ウ)の速度比例信号)として取り
出される。周知の電圧コンパレータ等で構成される速度
検出回路14は、この電圧によって移動体25の速度を監視
し、ある所定の速度即ち速度比例信号(ウ)が所定のレ
ベル(Vr2)に達すると、第3図に示すように出力を
‘L'レベルから‘H'レベルにし速度検出信号(エ)とし
てSW16、SW17、位相基準設定回路15および可変発振器制
御回路1に出力する。
本実施例ではこの所定速度として設定速度(定常時の
移動速度)に略一致させている。
可変発振器制御回路1は、‘H'レベルの速度検出信号
(エ)が入力されると、第3図に示すように可変発振器
制御信号(イ)の高い電圧から低い電圧への変化を停止
しその状態を保持する。また速度検出信号(エ)が出力
されると、SW17はm側に接続され、速度制御ループが閉
じることになり、以後は速度センサーの情報を基に電力
増幅回路4、5の増幅度を変化させて超音波モータ6に
印加する電圧を変え機械腕電流imを制御して移動体25の
速度を一定にするよう動作する。
ところで、超音波モータ6の動作後も、温湿度等の環
境変化や負荷の変動等があると当然機械腕のアドミタン
スが変化する、例えば移動体25と振動体22の摩擦等の損
失により超音波モータ6本体の温度が上がると機械腕電
流imの周波数特性は第4図(a)の(オ)から(カ)の
如く低い周波数にずれていく。この様な場合速度制御ル
ープが動作した後、超音波モータ6に印加される周波電
圧の周波数が一定であると次のような問題が生じる、こ
れについて第4図を用いて説明する。超音波モータ6を
起動するため周波数を高い方から低い方へ掃引すると機
械腕電流imは矢印Hの方向に増加し(この時の機械腕電
流imの特性曲線を(オ)とする)、それについて移動体
25の速度が速くなり、上記したように所定速度に達する
と速度検出信号(エ)出力され、周波数の掃引は停止
し、速度制御ループが動作する。この時の周波数がf
1(この時の機械腕電流imは大きさはim1である)であっ
たとする。速度制御ループ動作後、印加される電圧の周
波数が常にf1であったとすると、上記したように超音波
モータ6の温度が上がって機械腕の特性が(カ)のよう
に変化したとすると周波数f1での機械腕のアドミタンス
は小さくなり、そのため所定速度にするための機械腕電
流im1を供給するには超音波モータ6に印加する電圧レ
ベルを大きくする必要が生じる。そのため印加電圧の周
波数を一定にする場合は速度制御ループのダイナミッレ
ンジを機械腕のこの変化を考慮にいれてかなり大きくと
らなければならない問題点が依然残ることになる。
本発明ではこの問題点を解決するために上記した速度
制御ループの立ち上げと同時に次のような動作を行って
いる。
超音波モータ6の起動時から、印加電圧を電圧検出回
路7で、機械腕電流imを上記した電流検出回路8で検出
し、この両者の出力は位相比較回路9及び位相基準設定
回路15に入力される。位相基準設定回路15は位相制御ル
ープの位相基準値を出力する回路で速度検出信号(エ)
が出力されるまでは電圧検出回路7と電流検出回路8か
ら刻々と得られる各々の信号の位相差に相当した信号を
出力する。移動体25の速度が所定値になり、速度検出信
号(エ)が出力されると、位相基準設定回路15はその出
力をその時の電圧検出回路7の出力信号と電流検出回路
8の出力信号の位相差(即ちその時の印加電圧と機械腕
電流の位相差)に相当した値の信号に固定し、その値を
位相制御ループ動作時の基準値として位相比較回路9に
入力する。
ここで位相基準設定回路15は電圧検出回路7と電流検
出回路8の出力信号の立ち上がりもしくは立ち下がりエ
ッジの時間間隔をクロックパルスで計数しその値を出力
信号とするよう構成している。
ところで速度検出信号(エ)によってSW16はo側に接
続されるのでこれ以後は位相制御ループが動作すること
になり、これ以後位相比較回路9は周知の技術で上述し
た位相基準設定回路15から出力される移動体25の速度が
所定値となったときの印加電圧と機械腕電流imの位相関
係になるべき位相基準値と、電圧検出回路7と電流検出
回路8から得られる印加電圧と機械腕電流imの位相差
(θ)を比較しその差に比例した位相誤差信号を出力
し補償フィルタ10を通じて可変発振器2を操作してその
発振周波数を変化させ、常にθが上述した位相基準値
に等しくなるように動作する。今起動時の機械腕の特性
が先と同様第4図(a)の曲線(オ)であり、これに対
応するθの周波数特性が曲線(サ)(第4図(b))
であったとする。移動体25の速度が所定値に達し速度検
出信号(エ)が出力されたときの周波数がf1であるとそ
の時の機械腕電流imと印加電圧の位相差はθm1となりそ
の値に応じた信号が位相基準設定回路15から出力されこ
の値が位相制御ループの基準値となるのである。ここで
温度上昇等により機械腕の特性が第4図(カ)それに対
応して位相差の特性が(シ)のように変化したとしても
上記したように位相制御ルーウは位相差θが常にθm1
になるように可変発振器2を制御しその発振周波数がこ
の場合はf2になるように動作する。即ち、上記したよう
に位相制御は動作点の機械腕のアドミタンスをほぼ一定
に保ように働いていることになる。従って所定速度を得
るのに必要な機械腕電流が例えばim1である場合、機械
腕の特性が変化しても印加電圧のレベルを大きく変化さ
せる必要がない(第4図)。このことから速度制御ルー
プのダイナミックレンジを機械腕の特性の変化をも含め
て大きく取る必要は無い。
以上のように本実施例によれば、起動時、従来のよう
に周波数を固定するのではなく、周波数を高い方から低
い方へ掃引し機械腕のアドミタンスを変化させて(増加
させて)、設定速度を得るのに必要な機械腕電流imを得
るようにしているので、特性の変化を考慮した高い電圧
を印加する必要がなく、機械腕の特性が変化しても起動
時の印加すべき周波電圧のレベルは常に従来の起動電圧
よりも低いほぼ速度制御時の動作中心になるレベルであ
ればよい。従って圧電体21の分極の劣化も従来に比べて
少なくなる。また周波数の掃引は上記したように必ずア
ドミタンスの小さい方から行うので、起動時従来のよう
に瞬間的に機械腕電流imが流れ移動体25の速度が異常に
速くなりすぎて機器に損傷を与えることもない。
また本実施例では、起動時、電力増幅回路4、5の増
幅度は可変範囲の略中心になるよう設定され、更に速度
制御切り換え時(速度検出信号(エ)が出力される時
点)の機械腕電流imと印加電圧の位相差に(即ちこの時
の機械腕のアドミタンスの値付近に)なるよう以後位相
制御されるので、動作中の機械腕の特性の変化にかかわ
らず、速度制御時負荷変動に対して十分なダイナミック
レンジがとられるようになっている。
上記した実施例では、制御信号によって増幅度が変わ
る電力増幅回路を利用して超音波モータ6に印加する電
圧レベルを変化させることによって機械腕電流を制御す
る方法を採ったが、制御信号によってパルス幅を変化さ
せる所謂PWMした電圧を印加することによって機械腕電
流の平均値を変化させる方法をとっても何ら問題なく同
様の効果が得られる。この場合、起動時速度検出信号が
出力されるまでPWMのデューティを略50:50に設定してお
けば、上記した場合と同様、速度制御時、ダイナミック
レンジを十分広くとることが出来る。
また上記の実施例では移動体の25の移動速度をFGの如
き速度センサーによって検出しその出力信号によって制
御する方法を採ったが、速度を機械腕電流の大きさを検
出しそのレベルが一定になるように制御して結果的に速
度を一定にする方式を採っても何等問題はない。
更に上記の実施例では、振動体22の振動状態を機械腕
電流で検出したが、特開昭62−85684号公報で述べられ
ているように振動体22上にモニタ電極を設けこれによっ
て機械腕電流の代わりに振動状態を検出しその出力を利
用しても本発明の目的は達成される。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、温湿度や負荷
が変化して超音波モータの特性が変化しても必要以上の
電圧を印加することなく低電圧で安定に起動し、また速
度制御時も機械腕の特性が変わってもほぼ動作中心で制
御することが出来る超音波モータの制御装置を提供する
ことができ、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における一実施例の超音波モータの制御
装置のブロック図、第2図は同実施例における電流検出
回路のブロック図、第3図は同実施例の動作波形図、第
4図(a)、(b)は機械腕電流の周波数特性と印加電
圧との位相差の関係を示す特性図、第5図は円環型超音
波モータの切り欠き斜視図、第6図は第5図の超音波モ
ータに用いた圧電体の形状と電極構造を示す平面図、第
7図は超音波モータの動作原理の説明図、第8図は超音
波モータの等価回路、第9図は機械腕電流の周波数特性
図である。 1……可変発振器制御回路、2……可変発振器、3……
90゜移相回路、4・5……電力増幅回路、6……超音波
モータ、7……電圧検出回路、8……電流検出回路、9
……位相比較回路、10・13……補償フィルタ、11……速
度センサー、12……F−V変換回路、14……速度検出回
路、15……位相基準設定回路。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体を周波電圧で駆動して、前記圧電体
    と弾性体とから構成される振動体に弾性波を励振するこ
    とにより前記振動体上に接触して設置された移動体を移
    動させる超音波モータと、前記移動体の移動速度に関す
    る情報を検出する速度情報検出手段と、前記速度情報検
    出手段の出力情報を基に移動体の移動速度が所定の値に
    達したことを検出し所定速度検出信号を出力する所定速
    度検出手段と、前記超音波モータ起動時に前記周波電圧
    の周波数を高い方から低い方へ掃引し前記所定速度検出
    信号によってその掃引動作を停止する周波数掃引手段
    と、前記周波数掃引動作の停止後、前記速度情報検出器
    の出力情報を基に前記移動体の移動速度を制御する速度
    制御手段と、前記振動体の振動状態を検出する振動状態
    検出手段と、前記掃引動作の開始時から前記周波電圧と
    前記振動状態検出手段の出力との位相を検出し、前記周
    波数掃引後、前記所定速度検出信号が出力された時点で
    検出された位相の値を位相基準値として前記周波電圧と
    前記振動状態検出手段の出力との位相関係がこの基準値
    になるように制御する位相制御手段とを備えたことを特
    徴とする超音波モータの制御装置。
  2. 【請求項2】速度制御手段の速度制御ループ内に制御信
    号によって増幅度が変化し超音波モータに印加する周波
    電圧を増幅する電圧制御増幅手段を有し、前記超音波モ
    ータ起動時に、所定速度検出手段より所定速度検出信号
    が出力されるまでは前記制御信号として一定の値を与え
    ることを特徴とする請求項1に記載の超音波モータの制
    御装置。
  3. 【請求項3】速度制御手段の速度制御ループ内に制御信
    号によってパルス幅を変化させた電圧を超音波モータに
    印加するパルス幅変調電力増幅手段を有し、前記超音波
    モータ起動時に、所定速度検出手段より所定速度検出信
    号が出力されるまでは、前記パルス幅のデューティを一
    定の値に設定することを特徴とする請求項1に記載の超
    音波モータの制御装置。
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