JPH08116159A - 配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板の製造方法

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JPH08116159A
JPH08116159A JP24955694A JP24955694A JPH08116159A JP H08116159 A JPH08116159 A JP H08116159A JP 24955694 A JP24955694 A JP 24955694A JP 24955694 A JP24955694 A JP 24955694A JP H08116159 A JPH08116159 A JP H08116159A
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film
photoresist
etching
wiring board
manufacturing
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JP24955694A
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English (en)
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Takayoshi Watabe
隆好 渡部
Takashi Inoue
隆史 井上
Haruhiko Matsuyama
治彦 松山
Yoshifumi Yuuki
芳文 遊喜
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一つのホトレジストマスクを用いてCr/Cu/
Cr積層膜をエッチングによりパターン化して配線パタ
ーンを形成するに際し、Cr膜のエッチングに過マンガ
ン酸カリウム系エッチング液を用いてもレジストマスク
にダメージを与えることなく、安定で高精度に、しかも
連続的に微細配線パターンを形成することのできる配線
基板の製造方法を実現する。 【構成】ホトレジスト20をマスクにして、Cr膜1
1、13を過マンガン酸カリウム系エッチング液でエッ
チングする際に、エッチング液を10℃以下の低温に
保持して処理するか、ホトレジストを露光、現像にて
パターン化した後、レジストパターンを疎水化処理する
か、もしくはCr膜をエッチングした後、レジスト上
に生成した二酸化マンガンを除去処理する。さらには、
これら乃至の二つもしくは三つの処理を組み合わせ
て処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配線基板の製造方法に
係り、特に導体配線がCr/Cu/Crの3層構造からな
る回路パターンの形成に好適な配線基板の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子部品の小型化、軽量化、及び高性能
化などの技術が著しい発展をしているなか、特に装置部
品の高密度化は益々増大し、最近では大型計算機やスー
パーコンピュータにおいて、実装される素子の高速化が
進み、素子自身の高速性能を最大限に発揮させること
が、高速演算処理のために、重要不可欠となってきてい
る。これに対応して電子部品実装用の配線基板も、回路
配線を多層化の方法を用いて小型化、低誘電率化を図
り、高密度化した多層配線基板が用いられている。
【0003】また、配線抵抗の低減に対しては、導体と
して、Al、Cu、Auなどが用いられているが、これ
からの益々の高速演算処理の要求に対しては、ポリイミ
ドのような誘電率の低い有機絶縁材料との組合せにより
多層化させる傾向にある。
【0004】しかしながら、このように多層化された回
路配線は、各層間の密着強度、絶縁材料に影響を受けな
い配線材料を用いなければ、層間剥離や配線抵抗が高く
なるなどの問題を起こしかねない。このため、例えばC
uを配線導体とし、有機樹脂を絶縁材料とする多層配線
基板では、Cu表面に例えばCr、Tiなどを密着用、
保護膜金属として被覆して用いている。
【0005】この種の高密度配線基板においては、微細
配線パターンを形成する必要があることから、一般に解
像度の高いポジ形ホトレジストを用い、低抵抗で、かつ
微細加工が容易であるCuを配線材料とした高アスペク
ト比の配線パターンの形成が行なわれる。銅を加工する
のに、例えばウエットエッチング方法を用いた場合に
は、等方性エッチングとなることから、アンダーカット
量が大きいため設計通りのエッチングが難しいことが知
られている。また、最近では、環境問題の観点で使用さ
れるエッチング液が限られてきている。このことも考え
た上でウエットエッチング工程を行う必要がある。
【0006】そこで、配線導体として銅の表面にクロム
を被覆したCr/Cu/Cr積層膜をパターン化する際の
Cr膜のエッチングについて、従来の代表的な2つのエ
ッチング方法について以下に説明する。第一のエッチン
グ方法は、ホトレジストとしてアルカリ現像形ポジレジ
ストを用い、エッチング液としてアルカリ性フェリシア
ン化カリウム系のエッチング液を用いるエッチング方法
である。この方法はCu膜との選択性もあり、また、レ
ジストダメージが無く満足の行く金属加工ができる。し
かし、エッチング液は、アルカリ性では、安定なシアン
化合物を成分とするが、酸性では、シアンが遊離し、猛
毒性となることから廃液処理等で環境問題となる。その
ため、最近その有毒性が問題視されており、シアン系の
エッチング液は、作業者の健康上避けることが望まし
い。
【0007】また、第二のエッチング方法は、上記アル
カリ性フェリシアン化カリウム系のエッチング液の代わ
りに、過マンガン酸カリウム系のエッチング液を用い
て、少なくとも室温以上の温度条件下でCr膜をエッチ
ングする方法である。この方法によれば、廃液処理等の
環境問題が避けられると云う利点がある。なお、この種
の過マンガン酸カリウム系エッチング液を用いたCr膜
のエッチングに関連するものとしては、例えば特開昭4
9−15535号公報が挙げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この過
マンガン酸カリウム系エッチング液を用いる第二のエッ
チング方法は、第一の方法に比べ環境問題の点では優れ
ているものの、実際に有機絶縁膜上のCr/Cu/Cr積
層膜に、スルーホールを含む配線パターンを形成する際
のCr層エッチング工程に適用してみると、以下に述べ
るような二つの問題の発生することがわかった。
【0009】第一の問題は、Cr/Cu/Cr積層膜をポ
ジ形ホトレジストにて、先ず最初に厚さ0.05μmの
上層Cr膜を完全にエッチングできる時間だけエッチン
グ液に侵漬し、その後、基板洗浄後、ホトレジストの密
着強化のための乾燥ベークを行ったところ、ホトレジス
ト表面にクラックが発生した。これは、後で詳述するが
本発明者等の検討結果によれば、過マンガン酸イオンが
有機物であるホトレジストを酸化し、その表面に二酸化
マンガンを生成したことによる。すなわち、この二酸化
マンガンが付着したままのホトレジストを室温以上の熱
にさらすと、ホトレジストの酸化がさらに進みホトレジ
ストに割れが入る現象として現われることが判明した。
このような現象が起きては、その後のCu層のエッチン
グ工程を経て下層のCr膜をエッチングする時に、ホト
レジストの割れ目にエッチング液がしみこんで、ホトレ
ジストが被覆された上層Cr膜の本来エッチングすべき
でない領域までエッチングされてしまい、その結果、下
地のCu膜を露出させ、上層Cr膜がCu膜の保護膜と
しての役割を失ってしまう。
【0010】第二の問題は、Cr/Cu/Cr積層膜のC
r膜をエッチングした後をさらに詳細に調べたところ、
エッチング終了前に既にホトレジスト端部にダメージが
発生していることが判明した。このようなホトレジスト
の酸化ダメージ現象が起きては、同一のホトレジストを
繰り返し使用して配線パターンを形成するのに高いパタ
ーン精度を維持することは不可能であり、満足のいく加
工ができない。
【0011】したがって、本発明の目的は、上記従来技
術の問題点を解消し、安定で高精度に微細配線パターン
が形成できる改良された配線基板の製造方法を提供する
ことにある。更に具体的には、Cr膜のエッチング液と
して過マンガン酸カリウム系を用いる微細パターン形成
の点で有利なポジ形ホトレジストの酸化ダメージを防止
し、1回のホトリソグラフ工程にて、すなわち、1つの
ホトレジストパターンでCr/Cu/Cr積層膜を高精度
に、しかも連続的にエッチングすることのできる配線基
板の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記従来の問題点を解消
するため、本発明者らは種々実験検討したところ、以下
に述べる3つの有効な知見を得ることができた。すなわ
ち、第1は、有機絶縁膜上に形成したCr/Cu/Cr積
層膜のCr膜エッチング加工を、過マンガン酸カリウム
系エッチング液で行なうとき、エッチング処理温度を従
来の室温以上の温度から、10℃以下、好ましくは5〜
10℃の低温状態下でエッチングすることがホトレジス
トのダメージを抑えるのに有効であることを見出した。
なお、ホトレジストとしては、アルカリ現像形のポジ型
ホトレジストが有効であることは従来と同様である。ま
た、第2は、Cr膜のエッチング時にレジストパターン
の開口部近傍に生成する二酸化マンガンを除去すること
が、ホトレジストのダメージ低減に有効であることをも
見出した。また、第3は、露光、現像後に親水性の高ま
っているポジ形ホトレジスト表面を疎水化処理すること
により、さらにホトレジストの酸化ダメージの低減でき
ることをも見出した。本発明は、以上の知見に基づき、
Crエッチング液によるポジ形ホトレジストの酸化ダメ
ージを大幅に低減すること、および露光、現像後のホト
レジストの酸化ダメージを低減すること、により確立さ
れたものであり、以下に具体的な本発明の目的達成手段
について説明する。
【0013】すなわち、上記目的を達成することのでき
る第1の発明は、基板上に、配線導体層としてCr/
Cu/Cr積層膜を順次形成する工程と、Cr/Cu/
Cr積層膜の配線パターンとして残す部分を選択的にホ
トレジストで覆う工程と、ホトレジストで被われてい
ない部分の上層Cr膜を過マンガン酸カリウム系エッチ
ング液で除去する工程と、Cr膜が除去され、それに
よって露出したCu膜を、Cuエッチング液で除去する
工程と、Cu膜が除去され、それによって露出した下
層Cr膜を過マンガン酸カリウム系エッチング液で除去
する工程と、ホトレジストを除去する工程とを含む配
線パターン形成工程を有して成る配線基板の製造方法で
あって、少なくともおよびの過マンガン酸カリウム
系エッチング液でCr膜を除去する工程を、10℃以下
の低温エッチング処理工程として成る配線基板の製造方
法によって、構成される。
【0014】同じく第2の発明は、基板上に、配線導
体層としてCr/Cu/Cr積層膜を順次形成する工程
と、Cr/Cu/Cr積層膜の配線パターンとして残す
部分を選択的にホトレジストで覆う工程と、ホトレジ
ストで被われていない部分の上層Cr膜を過マンガン酸
カリウム系エッチング液で除去する工程と、Cr膜が
除去され、それによって露出したCu膜を、Cuエッチ
ング液で除去する工程と、Cu膜が除去され、それに
よって露出した下層Cr膜を過マンガン酸カリウム系エ
ッチング液で除去する工程と、ホトレジストを除去す
る工程とを含む配線パターン形成工程を有して成る配線
基板の製造方法であって、のホトレジストで覆う工程
に続いて、ホトレジストパターンを疎水化処理する工程
を付加して成る配線基板の製造方法によって、達成され
る。
【0015】なお、疎水化処理剤としては、例えばヘキ
サメチルジシラザンの如きシラザン類、アルキルトリア
ルコキシシラン類、フェニルトリアルコキシシラン類な
どの有機シリコン化合物が挙げられ、これらは単独もし
くは複合して使用される。また、処理条件としては、疎
水化処理剤溶液中に、基板を例えば室温で数分間浸漬
し、乾燥すればよい。
【0016】同じく第3の発明は、基板上に、配線導
体層としてCr/Cu/Cr積層膜を順次形成する工程
と、Cr/Cu/Cr積層膜の配線パターンとして残す
部分を選択的にホトレジストで覆う工程と、ホトレジ
ストで被われていない部分の上層Cr膜を過マンガン酸
カリウム系エッチング液で除去する工程と、Cr膜が
除去され、それによって露出したCu膜を、Cuエッチ
ング液で除去する工程と、Cu膜が除去され、それに
よって露出した下層Cr膜を過マンガン酸カリウム系エ
ッチング液で除去する工程と、ホトレジストを除去す
る工程とを含む配線パターン形成工程を有して成る配線
基板の製造方法であって、少なくともの上層Cr膜を
除去する工程に続いて、Crエッチング工程でホトレジ
スト表面に生成した二酸化マンガンを除去する工程を付
加して成る配線基板の製造方法によって、達成される。
【0017】なお、上記二酸化マンガンを除去する工程
は、の上層Cr膜を除去する工程の後のみならず、
の下層Cr膜を除去する工程の後においても実施し、基
板から二酸化マンガンを極力除去しておくことが望まし
い。その理由は、多層配線基板を形成する際に、の下
層Cr膜を除去する工程の後(実際にはのホトレジス
トを除去する工程の後)に、層間絶縁膜としてポリイミ
ドの如き耐熱性有機絶縁膜を形成し、上記Cr/Cu/C
r積層膜の配線パターンの形成と、この層間絶縁膜の形
成とを交互に繰り返し多層化するが、基板上にこの二酸
化マンガンが残留すると層間絶縁膜が劣化するためであ
る。
【0018】二酸化マンガンを除去する工程としては、
ホトレジストにダメージを与えない処理剤溶液中に、基
板を例えば室温で数分間浸漬し、乾燥すればよい。二酸
化マンガン除去処理剤としては、例えば塩酸ヒドロキシ
ルアミン、硫酸ヒドロキシルアミン、過酸化酸素と硫酸
の混合液、塩酸溶液などが挙げられる。
【0019】上記第1〜第3の発明は、それぞれ組み合
わせて実施することが可能であり、第4の発明として、
第1の発明(低温処理と略称)と第2の発明(疎水化処
理と略称)との組み合わせ;第5の発明として、第1の
発明と第3の発明(二酸化マンガン除去処理と略称)と
の組み合わせ;第6の発明として、第1、第2および第
3の発明の組み合わせ;第7の発明として、第2の発明
と第3の発明との組み合わせが可能である。
【0020】上記いずれの発明においても、配線パター
ン形成時にマスクとして用いるホトレジストは、ゴム系
のネガ型レジストの使用も可能であるが、特に微細加工
に適したアルカリ現像形のポジ型レジストの場合に有効
である。
【0021】また、上記いずれの発明においても、各工
程を終えた基板に、例えばポリイミドの如き耐熱性有機
絶縁膜を被覆し、これを層間絶縁膜として更にスルーホ
ール等を設け、上記Cr/Cu/Cr積層膜の配線パター
ン形成工程を繰返すことにより、多層配線基板を容易に
製造することができる。
【0022】
【作用】本発明の配線基板の製造方法は、基板や絶縁膜
上に、Cr/Cu/Cr積層膜からなる高アスペクト比の
配線パターンを高精度に形成することを可能とする方法
であり、1回のホトリソグラフ工程にて、つまり1つの
ホトレジストマスクを用いて上記積層膜の配線パターン
加工が連続的に実施でき、その下地である絶縁膜が例え
ば、ポリイミドのような有機絶縁膜を用いてもなんら損
傷なく容易に多層化ができる。しかも、環境問題の少な
いエッチング液を用いることにより目的を達成できるこ
とを特徴としている。以下、発明毎にその作用効果につ
いて詳述する。
【0023】先ず第1の発明では、過マンガン酸カリウ
ム系エッチング液でCr膜を除去する工程の処理温度
を、10℃以下の低温条件とするものであるが、通常使
用されている室温以上の処理と比較すると、ホトレジス
トのダメージを著しく低減することができる。低温にな
るほどその効果は大きいが、温度が低くなるにつれてエ
ッチング速度が低下するので、実用的には10〜5℃程
度が望ましい。
【0024】第2の発明では、ホトレジストパターンを
疎水化処理する工程を付加するものであり、これによっ
てCr膜エッチング時の処理温度が室温程度に上昇して
もホトレジストの酸化ダメージ無しにエッチング処理が
可能となる。エッチング温度を上昇させることができる
分だけエッチング時間を短縮することができ、作業効率
を向上させることができる。
【0025】この疎水化処理の作用につき以下、図3及
び図4を用いて詳述する。図3(a)は、Cr/Cu/C
r積層膜10の上に塗布されたアルカリ現像形のポジ型
ホトレジスト20が、回路パターンの描画されたマスク
60を介して露光された状態、同図(b)は現像された
状態の断面図を模式的に示している。同図(b)に示す
ように、ホトレジストの露光、現像で生じた露光端部2
1(部分光分解層と仮称。中途半端な露光でホトレジス
トが変質している部分)では、ホトレジスト中のノボラ
ック樹脂のフェノール水酸基が表面に表われており、ホ
トレジスト内部の未露光部20に比べ親水性が高く、ま
た、フェノール水酸基自体が酸化され易いため過マンガ
ン酸イオン(Cr膜のエッチング液)の攻撃を受け易
い。そこで、図4(b)に示すように、ホトレジスト2
0を疎水化処理、例えばヘキサメチルジシラザン(OA
Pと略称)で処理すると、フェノール水酸基がトリメチ
ルシリル化され、その結果、ホトレジスト表面が疎水化
されてエッチング液の過マンガン酸イオンの攻撃に対し
てブロックされる。このため、液温を上昇できエッチン
グ時間の短縮が図られ作業性が向上できる。
【0026】第3の発明では、少なくともの上層Cr
膜を除去する工程に続いて、Crエッチング工程でホト
レジスト表面に生成した二酸化マンガンを除去する工程
を付加したものである。この工程は、の下層Cr膜を
除去する工程の後においても付加することができ有効に
作用する。二酸化マンガンが残留すると層間絶縁膜とし
てこの後の工程で形成する樹脂層にもダメージを与える
恐れがあるため極力除去しておくことが望ましい。
【0027】代表的な二酸化マンガン除去剤と二酸化マ
ンガン除去の反応機構を以下に例示する。 (1)塩酸の場合 MnO2+4HCl→MnCl+Cl2+2H2O (2)過酸化水素と硫酸の混合液の場合 MnO2+H22+H2SO4→MnSO2+2H2O+O2 (3)塩酸ヒドロキシルアミンの場合 MnO2+2HONH2・HCl→MnCl2+4H2O+
2 (4)硫酸ヒドロキシルアミンの場合 2MnO2+2HONH2・H2SO4→2MnSO4+6
2O+N2 いずれの除去剤も有効に使用できるが、処理液の安定
性、酸化生成物の反応性の低さの点等を考慮すると塩酸
ヒドロキシルアミンが実用的で好ましい。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面にしたがって
詳細に説明する。 〈実施例1〉この実施例は、Cr膜のエッチング工程を
低温下で行なう第1の発明に関するものであり、以下、
図1に断面図で示した製造工程図にしたがつて工程順に
説明する。
【0029】図1(a)は、基板30の表面に有機絶縁
膜40が形成され、更にその上に順次下層Cr膜13、
Cu層12、上層Cr膜11の積層膜10が形成された
試料の準備工程を示している。この試料の作製方法につ
いて説明すると、基板30としては、ここではセラミッ
ク基板(127mm×127mm)と、ガラス板(12
7mm×127mm)の2種を用いた。いずれの基板も
内層配線とそれらに接続された外部端子とを有してい
る。この基板30に、有機絶縁膜40としてポリイミド
をスピン塗布し、周知の温度スケジュールで段階的にベ
ーク及び硬化させた。ポリイミドの最終膜厚は7μmと
した。
【0030】これをスパッタ装置に入れ、所定条件で真
空加熱乾燥を行ない、引き続き真空中でポリイミド表面
にスパッタエッチ処理を施し、十分な脱ガスを行なった
後、Cr/Cu/Crの順に連続スパッタ成膜を行な
い、積層膜10を形成した。スパッタ条件は、以下の通
りである。 (1)スパッタエッチ処理 投入電力=0.25kw(4分)、0.5 kw(2分) Ar圧力=8×105Pa (2)下層Crスパッタ 投入電力(RF)=2kw Ar圧力=0.2Pa 下層Cr膜13の膜厚:0.08μm (3)Cuスパッタ 投入電力(DC)=3kw Ar圧力=0.6Pa Cu層12の膜厚:5.0〜6.0μm (4)上層Crスパッタ 投入電力(RF)=2kw Ar圧力=0.2Pa 上層Cr膜11の膜厚:0.05μm。
【0031】図1(b)は、ホトレジストパターン20
の形成工程を示しており、積層膜(Cr/Cu/Cr膜)
10上に、アルカリ現像形のポジ型ホトレジスト(ノボ
ラック樹脂)を塗布して膜厚10μmとし、配線回路パ
ターンの形成されたマスクを介して周知の方法で露光、
現像しホトレジストパターン20を形成する。
【0032】図1(c)は、上層Cr膜11のエッチン
グ工程を示しており、詳細は以下の通りである。 〈Cr膜のエッチング液組成、及び処理条件〉 エッチング液組成: 過マンガン酸カリウム‥‥‥40g/l メタケイ酸ナトリウム‥‥‥60g/l 液温:5℃ エッチング時間:ジャストエッチング時間+オーバー時間2分。
【0033】図1(d)は、Cu膜12のエッチング工
程で、ここでは市販のリン酸を主成分とする酢酸、硝酸
の混合水溶液を用いた。
【0034】図1(e)は、Cu膜が除去された部分の
下層Cr膜13をエッチング除去する工程を示してお
り、エッチング液及び処理条件は、図1(c)工程に示
した上層Cr膜11のエッチングと同一であり、液温5
℃の低温処理である。
【0035】上記各工程を終えた基板を洗浄、乾燥後、
ホトレジスト剥離液を用いてホトレジストを剥離する。
図1(f)は、そのホトレジストの剥離工程を示してい
る。レジスト剥離処理は、ホトレジスト20に対応した
市販の専用の剥離液により行なった。
【0036】なお、上層Cr膜11の膜厚が、下層Cr
膜13より薄い理由は、下層Cr膜13をエッチング除
去するとき上層Cr膜11がひさしにならないためであ
る。また、各エッチング工程が終了した後、適宜水洗を
行う。
【0037】図1(g)は、上記各工程を終えた基板に
層間絶縁膜として有機絶縁膜41を被覆し、有機絶縁膜
にスルーホール50等を設け上下の電気的な接続を行な
う。以上の全工程を必要とする配線層数だけ繰返するこ
とにより多層配線基板を製造する。
【0038】ここで、上層Cr膜11のエッチング後の
状態を示す図1(c)においてL1と示す長さは、ホト
レジスト20に対する上層Cr膜11のアンダーカット
量である。一方、ホトレジスト剥離後の状態を示す図1
(f)においてL2と示す長さは、Cu膜12に対する
下層Cr膜13のアンダーカット量である。これら、L
1、L2は、ホトレジスト20の寸法および上層Cr膜1
1の寸法、Cu膜12の寸法、下層Cr膜13の寸法か
ら求めた。その結果、アンダーカットは認められず、L
1、L2共にゼロであった。
【0039】ホトレジスト20のダメージは、金属顕微
鏡にて観察し、微小なホトレジストダメージは、走査型
電子顕微鏡にて観察した。下層Cr膜13のエッチング
残りの有無は、エッチング終了後のポリイミド膜40の
表面をX線マイクロアナライザにより分析した。その結
果、Cr/Cu/Cr積層膜10を1回のホトリソグラフ
工程、つまり1つのホトレジスト20にて順次3回のエ
ッチング処理ができ、ホトレジストのダメージを皆無と
し、かつ、下層Cr膜13のエッチング残りが無く、ま
た、下層Cr膜13のアンダーカット量をゼロとする高
精度のエッチング加工が実現できた。
【0040】そこで、この方法を用いて図1(a)〜図
1(g)工程を20回繰り返すことにより、Cr/Cu/
Cr積層膜10を配線パターンとし、ポリイミド膜41
を層間絶縁膜とする20層の多層化を行ったところ、極
めて高精度に設計通りの多層配線基板の製造が達成でき
た。
【0041】なお、Cr膜エッチングの低温化によるホ
トレジストの酸化ダメージの低減は、以下のメカニズム
による。すなわち、過マンガン酸イオン(MnO4~)
は、下記の式に示す反応機構により有機物(アルコー
ル:R2CHOH)と反応し、自らは二酸化マンガン
(MnO2)となる。過マンガン酸イオンは、ホトレジ
スト表面に対しても、類似の酸化作用を及ぼしホトレジ
スト表面に二酸化マンガンが付着する。ここで、エッチ
ング液の低温化により、ホトレジスト表面に対する過マ
ンガン酸イオンの酸化作用を抑えることができ目標を達
成できたものである。 2MnO4~+3R2CHOH→3R2C=O+2MnO2
+2H2O+2OH 以上説明したようにCr/Cu/Cr積層膜10を、過マ
ンガン酸カリウム系のCrエッチング液を用いて高密度
の微細配線加工プロセスを可能とした。
【0042】〈実施例2〉この実施例は、ホトレジスト
の疎水化処理を行なう第2の発明に関するものであり、
以下、図2に示した断面工程図にしたがって順次説明す
る。実施例1と異なる点は、図1(b)のホトレジスト
パターン形成工程の後に、ホトレジストの疎水化処理工
程を付加したことと、Cr膜のエッチング処理を22℃
に昇温して行なったことであり、その他の工程は実施例
1と同一である。
【0043】図2(b)工程(実施例1の図1(b)工
程に相当)でのホトレジスト形成をポジ型ホトレジスト
で行った場合には、露光、現像にて露光端部は、親水性
を示し、Cr膜のエッチング液の酸化作用を受け易くな
っている。すなわち、この露光端部は、本来マスクで覆
われているため露光されない領域であるが、ここは照射
光の回折によりホトレジスト表面にも若干の光が当る領
域が発生する、特に露光時のマスク密着が悪い場合にそ
の現象が顕著である。図2(b)の21は、この露光端
部の親水化された領域を示している。
【0044】そこで、図2(b)のポジ型ホトレジスト
パターンを形成する工程の後に、親水化された領域21
を疎水化するために図2(c)工程として、そのホトレ
ジスト20を22℃のヘキサメチルジシラザン(OA
P)溶液に2〜3分間侵漬処理した。その結果、露光端
部21をトリメチルシリル化し、ホトレジストを疎水化
することができた。同図中の23は疎水化されたレジス
トを示している。
【0045】その後の図2(d)〜(h)工程は、実施
例1の上層Cr膜11のエッチング〔図1(c)〕以降
の工程と同様に行った。ただし、Cr膜のエッチング処
理温度のみ22℃に変更した。
【0046】その結果、この方法でもポリイミド膜40
上にCr/Cu/Cr積層膜10を形成して、図2
(d)〜(g)に示すように実際の配線パターン10a
をエッチングにより形成し、さらに図2(h)に示すよ
うにポリイミド膜41を形成し、これら一連の工程を2
0回繰り返して多層化を行ったところ、実施例1の場合
と同様に極めて高精度に設計通りの多層配線基板の製造
が達成できた。
【0047】本実施例の場合、室温程度(22℃)のエ
ッチング処理でもホトレジスト20の酸化ダメージ無し
に配線加工ができた原因は、先に作用の項で説明した通
りであり、ホトレジスト20の露光、現像で生じた露光
端部21では、ホトレジスト中のノボラック樹脂のフェ
ノール水酸基が表面に表われており、ホトレジスト内部
の未露光部に比べ親水性が高く、また、フェノール水酸
基自体が酸化され易いため過マンガン酸イオンの攻撃を
受け易い。そこで、ホトレジスト20をヘキサメチルジ
シラザン(OAP)で処理すると、フェノール水酸基が
トリメチルシリル化され、ホトレジスト表面が疎水化さ
れて、エッチング液の過マンガン酸イオンの攻撃に対し
てブロックされたためである。このためCr膜のエッチ
ング液の酸化作用を抑えることができ、液温を上昇させ
ることが可能となり、結果としてエッチング時間の短縮
が図られ、作業性が向上するという効果を有している。
【0048】なお、本実施例のCr膜エッチング工程
〔図2(d)及び(f)〕のエッチング処理温度を実施
例1と同様に5℃に降下し、第4の発明の効果を確認し
たところ、本実施例とほぼ同等の結果が得られた。この
ことから疎水化処理を行なえば、実施例1のようにCr
膜エッチング工程を特に低温処理とする必要がなく、む
しろ温度を室温程度に上昇させてCr膜エッチング処理
時間を短縮させる本実施例の方が実用に適していること
が確認された。
【0049】〈実施例3〉この実施例は、第1の発明で
あるCr膜の低温エッチング処理工程に引き続き、第3
の発明であるCr膜のエッチング時にホトレジスト表面
に生成した二酸化マンガンを除去する工程を付加し、組
み合わせた第5の発明に関するものであり、以下、図5
に示した断面工程図にしたがって順次説明する。実施例
1と異なる点は、図1(c)及び(e)のCr膜のエッ
チング工程の後に、それぞれ二酸化マンガンを除去する
工程を付加したことであり、その他の工程は実施例1と
同一である。
【0050】上記実施例1及び2ともに極めて高精度に
多層配線基板の製造ができたが、以下に示す方法は、さ
らにマージンを確保した方法である。すなわち、図5
(c)及び(f)の工程〔図1(c)及び(e)に相
当〕の上層Cr膜11、下層Cr膜13のエッチング後
に、これらのエッチング時に生成した二酸化マンガン2
2を除去するために図5(d)及び(g)に示したよう
に、塩酸ヒドロキシルアミン水溶液に侵漬する二酸化マ
ンガン除去工程を行うことにした。これらの二酸化マン
ガン除去工程は、いずれも20℃に保持された塩酸ヒド
ロキシルアミン水溶液に1〜2分間浸漬して行なった。
【0051】その結果、この方法でもこれまでの実施例
と同様に極めて高精度に設計通りの多層配線基板の製造
が達成できた。
【0052】この方法の特長は、例えば、Cr膜の膜厚
が厚くなったとき、すなわち、Cr膜のエッチング時間
が長くなった場合でも対処できる製造方法である。ま
た、上層Cr膜11、Cu膜12、下層Cr膜13を1
つのホトレジスト20にて、より安定した状態で繰り返
しエッチング加工できる利点がある。さらに、各膜のエ
ッチング後にホトレジスト20の密着性を更に良好とす
るために熱処理を施す工程も付加できる工程である。こ
れは、実施例1で示した反応機構によりホトレジスト2
0の表面に付着した二酸化マンガン22を除去すること
により、ホトレジスト20に熱処理が加わっても、もは
やそのホトレジストを酸化分解する原因が皆無となった
ためである。
【0053】なお、この実施例の二酸化マンガン除去剤
は、塩酸ヒドロキシルアミンであったが、その他の除去
剤、例えば塩酸、過酸化水素と硫酸との混合液、硫酸ヒ
ドロキシルアミンのいずれにおいても同様の効果が得ら
れた。しかし、処理液の安定性、酸化生成物の反応性の
低さの点では塩酸ヒドロキシルアミンが扱い易く実用的
である。
【0054】〈実施例4〉上記実施例3に引き続き、第
3の発明としてCr膜のエッチング時間を短縮するため
に、図5(d)及び(g)工程の過マンガン酸カリウム
系エッチング液の処理温度を、実施例1の5℃から実施
例2と同様の22℃に上昇し、その他の処理条件は実施
例3と全く同様にして行なった。その結果、Cr膜のエ
ッチング温度が上昇した分だけエッチング速度が促進さ
れ、実施例2と同様にレジスタパターンに何らダメージ
を与えることなくエッチング時間を短縮することができ
た。
【0055】〈実施例5〉この実施例は、低温Cr膜エ
ッチング工程を有する第1の発明と、レジストパターン
形成後のレジスト疎水化処理工程を有する第2の発明
と、Cr膜のエッチング処理工程に引き続き、Cr膜の
エッチング時にホトレジスト表面に生成した二酸化マン
ガンを除去する工程を有する第3の発明とを組み合わせ
た第6の発明に関するものであり、以下、図6に示した
断面工程図にしたがって順次説明する。実施例1と異な
る点は、図1(b)のレジストパターン形成後に実施例
2と同様のレジスト疎水化処理工程を付加したことと、
図1(c)及び(e)のCr膜のエッチング工程の後
に、実施例3と同様の二酸化マンガンを除去する工程を
それぞれ付加したことであり、その他の工程は実施例1
と同一である。これまでの製造方法でも極めて高精度に
多層配線基板の製造ができたが、以下に説明する本実施
例は、さらに広いプロセスマージンを確保した製造方法
である。
【0056】すなわち、図6(c)工程は、実施例2
〔図2(c)に相当〕と同様のレジスト疎水化処理工程
であり、前工程で親水化された部分(レジストの露光端
部)21をヘキサメチルジシラザン(OAP)溶液に浸
漬して疎水化した。同図中の23は、疎水化それたレジ
ストを示している。
【0057】図6(e)及び(h)工程は、実施例3
〔図5(d)及び(g)に相当〕と同様の二酸化マンガ
ン除去工程であり、Cr膜エッチング工程に引き続き塩
酸ヒドロキシルアミン水溶液に浸漬して、Cr膜エッチ
ング時にレジスト表面に生成した二酸化マンガン22を
溶解除去した。
【0058】その結果、この方法でもこれまでの実施例
と同様に、極めて高精度に設計通りの多層配線基板の製
造が達成できた。この方法でも例えば、Cr膜の膜厚が
厚くなったとき、すなわち、Cr膜のエッチング時間が
長くなった場合でもレジストパターンが安定しているの
で十分に対処できる製造方法である。また、上層Cr1
1、Cu膜12、下層Cr膜13の3層膜を1つのホト
レジストパターンで安定にエッチング加工できる利点が
ある。さらに、各膜のエッチング後にホトレジストの密
着性を高めるための熱処理を施す工程も付加できる工程
である。
【0059】〈実施例6〉この実施例は、実施例5の低
温Cr膜エッチング工程を、実施例2と同様に室温程度
の22℃としたことを除き、基本的に実施例5と同様の
工程である。すなわち、レジストパターン形成後のレジ
スト疎水化処理工程を有する第2の発明と、Cr膜のエ
ッチング処理工程に引き続き、Cr膜のエッチング時に
ホトレジスト表面に生成した二酸化マンガンを除去する
工程を有する第3の発明とを組み合わせた第7の発明に
関するものである。工程図は実施例5の図6と同一とな
るので、ここでは図6を引用して説明する。
【0060】すなわち、この実施例の特徴は、図6
(d)及び(g)のCr膜のエッチング工程における処
理温度を22℃としたものである。その結果、実施例5
とほぼ同等の極めて高精度に十分のプロセスマージンを
確保した、かつ短いエッチング時間の加工プロセスが確
立され、設計通りの多層配線基板の製造が達成できた。
実施例5に比べて低温処理をせずに、室温程度の温度で
エッチング時間を短縮できることから実用上優れてい
る。
【0061】〈実施例7〉この例は、実施例1のポジ型
ホトレジストの代わりに、ゴム系のネガ型ホトレジスト
を用い、Cr膜のエッチング処理温度を10℃としたこ
とを除き、基本的には実施例1と同様の工程である。ネ
ガ型ホトレジストの場合、通常は室温以上の30℃程度
の処理温度でCr膜のエッチング処理を行なっている
が、レジストのダメージが大きくエッチングできるCr
膜は、極薄いものに限られていた。しかし、本実施例に
よれば実施例1と同様にレジストのダメージが著しく低
減され、有効性が確認された。
【0062】なお、本発明の製造方法おいては、下層C
r膜13が成膜される下地基板30として上記実施例に
限定されるものではなく、その他、種々のガラス板、S
iウエハ、種々セラミック基板等にも適用できることは
云うまでもない。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により所期
の目的を達成することができた。すなわち、高密度及び
高性能の多層配線基板を容易に製造でき、特にこの製造
方法の特徴的な工程である、Cr/Cu/Cr積層膜の
エッチング加工の際、1回のパターニングで形成したホ
トレジストパターンを、繰り返しマスクとして使用し、
エッチングできる。この際、下層Cr膜の加工が済むま
でホトレジストダのメージを皆無とし、また、アンダー
カット量をゼロにでき、エッチング残りが無い製造方法
が実現できる。したがって、高精度の微細配線形成が可
能であるため、基板自体を小型化ができ、配線長が短く
実装回路基板の安定量産を達成できる。また、環境毒性
の問題の少ないエッチング工程を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となる製造工程を示す断面
図。
【図2】同じく他の実施例となる製造工程を示す断面
図。
【図3】露光時に露光端部が部分的に感光する様子を説
明する断面模式図。
【図4】疎水化処理の原理を説明する断面模式図。
【図5】本発明の他の一実施例となる製造工程を示す断
面図。
【図6】同じく更に異なる他の一実施例となる製造工程
を示す断面図。
【符号の説明】
10…積層膜、 10a…配線パターン、 11…上層Cr膜、 12…Cu膜、 13…下層Cr膜、 20…ホトレジスト、 21…親水化されたホトレジスト、 22…ホトレジスト上に生成した二酸化マンガン、 23…疎水化されたホトレジスト、 30…基板、 40…有機絶縁膜、 41…ポリイミド、 50…スルーホール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/46 S 6921−4E // H05K 3/28 B (72)発明者 遊喜 芳文 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、配線導体層としてCr/Cu/
    Cr積層膜を順次形成する工程と、Cr/Cu/Cr積
    層膜の配線パターンとして残す部分を選択的にホトレジ
    ストで覆う工程と、ホトレジストで被われていない部
    分の上層Cr膜を過マンガン酸カリウム系エッチング液
    で除去する工程と、Cr膜が除去され、それによって
    露出したCu膜を、Cuエッチング液で除去する工程
    と、Cu膜が除去され、それによって露出した下層C
    r膜を過マンガン酸カリウム系エッチング液で除去する
    工程と、ホトレジストを除去する工程とを含む配線パ
    ターン形成工程を有して成る配線基板の製造方法であっ
    て、少なくともおよびの過マンガン酸カリウム系エ
    ッチング液でCr膜を除去する工程を、10℃以下の低
    温エッチング処理工程として成る配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】基板上に、配線導体層としてCr/Cu/
    Cr積層膜を順次形成する工程と、Cr/Cu/Cr積
    層膜の配線パターンとして残す部分を選択的にホトレジ
    ストで覆う工程と、ホトレジストで被われていない部
    分の上層Cr膜を過マンガン酸カリウム系エッチング液
    で除去する工程と、Cr膜が除去され、それによって
    露出したCu膜を、Cuエッチング液で除去する工程
    と、Cu膜が除去され、それによって露出した下層C
    r膜を過マンガン酸カリウム系エッチング液で除去する
    工程と、ホトレジストを除去する工程とを含む配線パ
    ターン形成工程を有して成る配線基板の製造方法であっ
    て、のホトレジストで覆う工程に続いて、ホトレジス
    トパターンを疎水化処理する工程を付加して成る配線基
    板の製造方法。
  3. 【請求項3】基板上に、配線導体層としてCr/Cu/
    Cr積層膜を順次形成する工程と、Cr/Cu/Cr積
    層膜の配線パターンとして残す部分を選択的にホトレジ
    ストで覆う工程と、ホトレジストで被われていない部
    分の上層Cr膜を過マンガン酸カリウム系エッチング液
    で除去する工程と、Cr膜が除去され、それによって
    露出したCu膜を、Cuエッチング液で除去する工程
    と、Cu膜が除去され、それによって露出した下層C
    r膜を過マンガン酸カリウム系エッチング液で除去する
    工程と、ホトレジストを除去する工程とを含む配線パ
    ターン形成工程を有して成る配線基板の製造方法であっ
    て、少なくともの上層Cr膜を除去する工程に続い
    て、Crエッチング工程でホトレジスト表面に生成した
    二酸化マンガンを除去する工程を付加して成る配線基板
    の製造方法。
  4. 【請求項4】のホトレジストで覆う工程に続いて、ホ
    トレジストパターンを疎水化処理する工程を付加して成
    る請求項1記載の配線基板の製造方法。
  5. 【請求項5】少なくともの上層Cr膜を除去する工程
    に続いて、Crエッチング工程でホトレジスト表面に生
    成した二酸化マンガンを除去する工程を付加して成る請
    求項1記載の配線基板の製造方法。
  6. 【請求項6】のホトレジストで覆う工程に続いて、ホ
    トレジストパターンを疎水化処理する工程を付加と共
    に、少なくともの上層Cr膜を除去する工程に続い
    て、Crエッチング工程でホトレジスト表面に生成した
    二酸化マンガンを除去する工程を付加して成る請求項1
    記載の配線基板の製造方法。
  7. 【請求項7】少なくともの上層Cr膜を除去する工程
    に続いて、Crエッチング工程でホトレジスト表面に生
    成した二酸化マンガンを除去する工程を付加して成る請
    求項2記載の配線基板の製造方法。
  8. 【請求項8】ホトレジストを、アルカリ現像形のポジ型
    ホトレジストで構成してなる請求項1乃至7いずれか一
    つに記載の配線基板の製造方法。
  9. 【請求項9】疎水化処理剤を、シラザン類、アルキルト
    リアルコキシシラン類、及びフェニルトリアルコキシシ
    ラン類で構成される有機シリコン化合物群から選ばれる
    少なくとも一種で構成して成る請求項2、4もしくは6
    記載の配線基板の製造方法。
  10. 【請求項10】二酸化マンガン除去処理剤を、塩酸ヒド
    ロキシルアミン、硫酸ヒドロキシルアミン、過酸化酸素
    と硫酸の混合液、及び塩酸溶液で構成される処理剤のい
    ずれか一種で構成して成る請求項3、5、6もしくは7
    記載の配線基板の製造方法。
  11. 【請求項11】配線パターン形成工程の最終工程となる
    ホトレジストを除去する工程の後に、層間絶縁膜として
    耐熱性有機絶縁膜を形成する工程を有し、前記配線パタ
    ーン形成工程と耐熱性有機絶縁膜を形成する工程とを交
    互に複数回繰り返し、それぞれを積層して多層配線基板
    を形成する工程を有して成る請求項1乃至7いずれか一
    つに記載の配線基板の製造方法。
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