JPH08112918A - 熱転写記録方法及び熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録方法及び熱転写記録装置

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Publication number
JPH08112918A
JPH08112918A JP24904394A JP24904394A JPH08112918A JP H08112918 A JPH08112918 A JP H08112918A JP 24904394 A JP24904394 A JP 24904394A JP 24904394 A JP24904394 A JP 24904394A JP H08112918 A JPH08112918 A JP H08112918A
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Japan
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Application number
JP24904394A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Kita
達哉 北
Takashi Ueno
剛史 上野
Naoji Shibazaki
直司 柴崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中間転写記録媒体の受容層に画像を一旦形成
した後、画像の形成された受容層を被転写体上に転写し
て画像を記録する熱転写記録方法において、被転写体へ
の受容層の転写時間を短縮し、かつ安全に受容層の転写
を可能とする。 【構成】 熱転写シート8と中間転写記録媒体1とを第
1のサーマルヘッド11と第1のプラテンローラ15と
の間に圧接し、第1のサーマルヘッド11により画像情
報に応じたエネルギーを印加することによって中間転写
記録媒体1の受容層に熱転写シート8の染料を転写して
画像Aを形成した後、中間転写記録媒体1を被転写体9
に密着させ、ストロボランプ12を発光させて光−熱変
換層7を発熱させることにより、中間転写記録媒体1上
の画像Aの形成された受容層を被転写体9に転写させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱転写方式による画
像記録に係るものであり、特に、感熱転写方式では直接
その表面に画像を形成できない被転写体に対して画像を
形成する熱転写記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、基材シートの一方の面に色材層が
設けられた熱転写シートと、必要に応じて画像受容層が
設けられた被転写体とを、サーマルヘッド等の加熱デバ
イスとプラテンローラとの間に圧接し、画像情報に応じ
て加熱デバイスの発熱部分を選択的に発熱させ、熱転写
シート上の色材層に含まれる色材を被転写体に移行させ
て画像を記録する感熱転写方式が種々提案されている。
中でも感熱溶融転写方式と感熱昇華転写方式が広く用い
られている。
【0003】感熱溶融転写方式は、顔料等の色材を熱溶
融性のワックスや樹脂等のバインダに分散させた熱溶融
インキ層をプラスチックフィルム等の基材シートに担持
させた熱転写シートを用いて、サーマルヘッド等の加熱
デバイスの画像情報に応じたエネルギーを印加すること
により、紙やプラスチックシート等の被転写体上に色材
をバインダと共に転写する画像形成方法である。この感
熱溶融転写方式によって形成される画像は、高濃度で鮮
鋭性に優れ、文字、線画等の2値画像の記録に適してい
る。また、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)、ブラック(Bk)等の熱転写シートを用いて被
転写体上に重ねて記録することにより、多色あるいはカ
ラー画像の形成も可能である。
【0004】感熱昇華転写方式は、色材として用いる昇
華性染料をバインダ樹脂に溶融あるいは分散させた染料
層をプラスチックフィルム等の基材シートに担持させた
熱転写シートと、紙やプラスチックシート等の支持体上
に画像受容層を設けた被転写体とを用いて、サーマルヘ
ッド等の加熱デバイスの画像情報に応じたエネルギーを
印加することにより、熱転写シート上の染料層中に含ま
れる昇華性染料を被転写体上の画像受容層中に移行させ
て画像を記録する方法である。この感熱昇華転写方式
は、熱転写シートに印加するエネルギー量によってドッ
ト単位で染料の移行量を制御できるため、濃度階調によ
る階調再現が可能である。また、使用する色材が染料で
あるため、形成される画像は透明性があり、複数の染料
層を用いて色を重ねた際の中間色の再現性に優れてい
る。したがって、イエロー、マゼンタ、シアンの3色あ
るいはこれにブラックを加えた4色の熱転写シートを用
いて被転写体上にこれらの3色あるいは4色を重ねて記
録することにより、高画質のフルカラー画像の形成が可
能である。
【0005】これらの熱転写による画像形成方式のう
ち、特に後者の感熱昇華転写方式においては、被転写体
の画像受容面が染料の染着性を持つことが必要であり、
画像受容層が設けられていない被転写体に画像を形成す
ることは殆ど不可能であった。このため、画像受容層を
予め設定した専用紙以外の被転写体に感熱昇華転写方式
によって画像を形成する方法として、画像受容層を基材
シート上に剥離可能に形成した受容層転写シートから画
像受容層を被転写体に転写し、その上に熱転写シートか
ら色材を転写して画像を設ける技術が提案されている
(特開昭62−264994号公報参照)。しかしなが
らこの方法では、被転写体上の画像受容層は被転写体の
面質の影響を強く受け、被転写体の凹部には画像受容層
の転写抜けが発生したり、被転写体表面の凹凸によって
画像受容層表面が凹凸になり、形成される画像にムラが
発生したりすることがある。したがって、良好な画像形
成物を得るためには表面が平滑な被転写体を選択する必
要があった。
【0006】そこで、任意の被転写体上に画像を形成可
能とし、しかも被転写体の表面凹凸や地合いにより画像
品質が影響を受けることを防止するために、まず画像受
容層が基材シート上に剥離可能に設けられた中間転写記
録媒体の画像受容層上に、染料層が基材シート上に形成
された熱転写シートより昇華染料を転写して画像を形成
し、しかる後に中間転写記録媒体を加熱して、画像が形
成された画像受容層を被転写体上に転写する方法が提案
されている(特開昭62−238791号公報参照)。
この方法では、被転写体の表面状態に依存しない高品質
な画像が得られる。さらに、被転写体上に形成された受
容層は、色材転写面が被転写体側に位置するので耐久性
が良好になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した中間転写記録
媒体を使用する熱転写記録方法においては、画像が形成
された受容層を被転写体へ転写するに際して一般に熱と
圧力を必要とする。この熱と圧力を加える手段として
は、通常、サーマルヘッド、ホットスタンパ、ヒートロ
ール等が用いられている。このうち、サーマルヘッドを
用いて受容層を転写する方法では、サーマルヘッドその
ものが高価な上に、印加エネルギーの制御が難しいとい
う問題がある。また、1ライン毎に順次走査しながら受
容層を転写するために転写に時間がかかり、さらに副走
査方向にサーマルヘッドと中間転写記録媒体とを相対的
に移動させる必要があるために機構が複雑になってしま
う。一方、ホットスタンパやヒートロールを用いて受容
層を転写する方法では、所定温度に達するまでに時間が
かかるため、印画時の応答性を高くするには、非印画時
間もスタンパ又はヒートロールを加熱しておく必要があ
り、そのため消費電力が大きくなるとともに安全面にお
いても問題がある。また、部品が大きいため装置も大型
化してしまう。
【0008】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、転写時間
を短縮するとともに、安全に受容層の転写を可能とする
熱転写記録方法及び熱転写記録装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る熱転写記録方法は、基材シートの一
方の面に少なくとも熱移行性の色材層が設けられた熱転
写シートと、基材シートの一方の面に少なくとも受容層
が設けられた中間転写記録媒体とが、サーマルヘッドと
プラテンローラの間に色材層と受容層とが重なるように
して圧接され、サーマルヘッドが画像データに応じて発
熱し、色材層中に含まれる熱移行性の色材が受容層に移
行することにより画像が形成され、その後、中間転写記
録媒体上に形成された画像を受容層と共に、普通紙等の
被転写体上へ転写する熱転写記録方法において、画像の
形成された中間転写記録媒体の受容層面と被転写体とを
重ね合わせた状態で光を照射し、光エネルギーを熱エネ
ルギーに変換することによって中間転写記録媒体を発熱
させ、受容層を被転写体上へ転写することを特徴として
いる。
【0010】そして、本発明に係る熱転写記録装置は、
基材シートの一方の面に少なくとも熱移行性の色材層が
設けられた熱転写シートを搬送する手段と、基材シート
の一方の面に少なくとも受容層が設けられた中間転写記
録媒体を搬送する手段と、搬送された熱転写シートと中
間転写記録媒体とをプラテンローラとの間に色材層と受
容層とが重なるように圧接するとともに、画像データに
応じて発熱し、色材層中に含まれる熱移行性の色材を受
容層に移行させることにより画像を形成するサーマルヘ
ッドと、中間転写記録媒体上に形成された画像を受容層
と共に、普通紙等の被転写体上へ転写する手段とを具備
する熱転写記録装置において、光エネルギーを熱エネル
ギーに変換することによって中間転写記録媒体を発熱さ
せ、受容層を被転写体上へ転写させるために、画像の形
成された中間転写記録媒体の受容層面と被転写体とを重
ね合わせた状態で光を照射する手段を設けることにより
構成されている。
【0011】また、画像の形成された中間転写記録媒体
を使用する場合、本発明に係る熱転写記録装置は、画像
の形成された中間転写記録媒体を搬送する手段と、被転
写体を搬送する手段と、中間転写記録媒体上に形成され
た画像を受容層と共に、普通紙等の被転写体上へ転写す
る手段とを具備する熱転写記録装置において、光エネル
ギーを熱エネルギーに変換することによって中間転写記
録媒体を発熱させ、受容層を被転写体上へ転写させるた
めに、画像の形成された中間転写記録媒体の受容層面と
被転写体とを重ね合わせた状態で光を照射する手段を設
けることにより構成するものである。
【0012】
【作用】本発明は、画像の形成された中間転写記録媒体
の受容層面と被転写体とを重ね合わせた状態で光を照射
し、光エネルギーを熱エネルギーに変換することによっ
て中間転写記録媒体を発熱させ、被転写体上へ中間転写
記録媒体の受容層を転写するものであり、サーマルヘッ
ドでは必要となる被転写体とサーマルヘッドとの相対位
置合わせの機構や、印加エネルギー制御回路が不要とな
るため、サーマルヘッドに比べて制御部を単純化でき、
またホットスタンパやヒートロールに比べて応答性がよ
く、予熱が不要となり、安全性が向上するとともに装置
の小型化が可能となり、さらに受容層転写の工程に要す
る時間を大幅に短縮することを可能とする熱転写記録方
法及び熱転写記録装置を提供する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0014】図1に本発明で用いる中間転写記録媒体の
構成例を示す。図示の中間転写記録媒体1は、基本的に
は基材シート2の一方の面に画像受容層3を剥離可能に
形成したものである。
【0015】基材シート2は、ポリオレフィン系やポリ
スチレン系の合成紙のようなミクロヴォイド層を有する
材料に限定されず、従来の熱転写シートに使用されてい
るものと同じ基材シートをそのまま用いることができ、
特に限定されるものではない。好ましい基材シート2の
具体例としては、グラシン紙、コンデンサ紙、パラフィ
ン紙等の薄紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエ
ーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネイト、酢酸セルロース、ポリエ
チレンの誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチ
ルペンテン、アイオノマー等プラスチックの延伸或いは
未延伸フィルターや、これらの材料を積層したもの等が
挙げられる。この基材シート2の厚さは、強度、熱伝導
性、耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択
することができるが、通常は1〜100μm程度のもの
が好ましく用いられる。
【0016】画像受容層3は、少なくともバインダ樹脂
からなり、必要に応じて離型剤等の各種添加剤を添加し
てもよい。バインダ樹脂は昇華染料が染着しやすいもの
を用いることが好ましく、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等
のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
ステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン
やプロピレン等のオレフィンと他のビニル系モノマーと
の共重合体、アイオノマーセルロース誘導体等を用いる
ことができ、これらの中でもビニル系樹脂及びポリエス
テル系樹脂が特に好ましく用いられる。
【0017】画像受容層3は熱転写シートとの熱融着を
防止するために、前記樹脂に離型剤を配合することが好
ましい。離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エ
ステル系界面活性剤、フッ素系化合物等を用いることが
できるが、この中でも特にシリコーンオイルが好ましく
用いられる。該離型剤の添加量は、画像受容層3を形成
するバインダ樹脂100重量部に対し0.2〜30重量
部が好ましい。画像受容層3は、前記基材シート2上
に、前記樹脂に離型剤等の必要な添加剤を加え、水又は
有機溶剤等の溶媒に溶解させたインキを、バーコータ
ー、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を
用いたリバースロールコーティング法等の通常の方法で
塗布を行うことができる。その塗布量は、塗布乾燥後の
膜厚が0.1〜10μmになるようにするのが望まし
い。
【0018】中間転写記録媒体とサーマルヘッドのよう
な加熱デバイスとの熱融着を防止し、摺動性を向上させ
る目的で、図2に示すように中間転写記録媒体1の基材
シート2の画像受容層3が設けられた側の他方の面に背
面層4を設定してもよい。
【0019】この背面層4に用いる樹脂としては、例え
ば、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セル
ロース、酢酪酸セルロース、硝化綿等のセルロース系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロ
リドン等のビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポ
リアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニ
トリル/スチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ポリア
ミド樹脂、ビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコー
ン変性ウレタン、フッ素変性ウレタン等を用いることが
できる。また、これらの樹脂は混合して用いてもよい。
背面層4の耐熱性をより高めるために前記の樹脂のう
ち、水酸基等の反応性基を有している樹脂を使用し、架
橋剤としてポリイソシアネート等を併用して、架橋樹脂
層としてもよい。さらに、サーマルヘッドのような加熱
デバイスとの摺動性を付与するために、背面層4に固形
或いは液状の離型剤又は滑剤を加えて耐熱滑性を持たせ
てもよい。離型剤又は滑剤としては、例えば、ポリエチ
レンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス
類、高級脂肪族アルコール、オルガノポリシロキサン、
アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界
面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性
剤、有機カルボン酸及びその誘導体、フッ素系樹脂、シ
リコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物の微粒
子等を用いることができる。背面層4への滑剤の好まし
い添加量は背面層4の全固形分に対し5〜50重量%で
あり、特に好ましくは10〜30重量%程度である。該
背面層4は、上記の画像受容層3と同様の方法で形成す
ることができ、その厚みは0.1〜10μm程度が好ま
しい。
【0020】画像受容層3の基材シート2からの剥離性
能を制御するために、図3に示すように、基材シート2
と画像受容層3との間に離型層5を設けてもよく、この
場合、画像受容層3は該画像受容層3と該離型層5との
間で剥離し、離型層5は基材シート2側に残る。離型層
5はバインダ樹脂に必要に応じて離型性材料を添加した
組成物、又は離型性を有する樹脂から構成される。
【0021】離型層5をバインダ樹脂に必要に応じて離
型性材料を添加して構成する場合、使用可能なバインダ
樹脂としては、熱可塑性樹脂であるポリメタクリル酸メ
チル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル
等のアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢
酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ブチラール等のビニル系樹脂、エチルセルロース、ニト
ロセルロース、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、
或いは熱硬化性樹脂である不飽和ポリエステル樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリウレタン系樹脂、アミノアルキッ
ド樹脂等が挙げられ、離型層5は上記の樹脂の1種類或
いは2種類以上からなる組成物から構成することができ
る。また、離型性材料としては、ワックス類、シリコー
ンワックス、シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、メ
ラミン樹脂、フッソ系樹脂等の離型性を有する樹脂、タ
ルク、シリカの微粉末、界面活性剤や金属セッケン等の
滑剤等が使用できる。離型層5を離型性を有する樹脂か
ら構成する場合、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、フ
ッソ系樹脂等が使用でき、アクリル系樹脂、ビニル系樹
脂、ポリエステル系樹脂等の樹脂分子中にポリシロキサ
ンセグメント、フッ化炭素セグメント等の離型性セグメ
ントがグラフトしたグラフトポリマーを使用してもよ
く、上記の樹脂の1種又は2種以上からなる組成物から
構成することができる。離型層5は、上記の画像受容層
3と同様な方法で形成することができ、その厚みは0.
1〜5μmが好ましい。
【0022】被転写体上に画像と共に転写される画像受
容層3を保護する目的で、図4に示すように、基材シー
ト2と画像受容層3との間に画像保護層6を設けてもよ
い。この画像保護層6は、画像受容層3と共に被転写体
上に転写されると、被転写体上の画像受容層3の最表面
に位置し、画像の耐候性能や指紋や薬品に対する耐久性
を向上させる。
【0023】画像保護層6は少なくともバインダ樹脂か
ら構成され、基材シート2と適当な剥離性を持ち、画像
受容層3と共に被転写体に転写された後は画像受容層3
の表面保護層として所望の物性を持つ樹脂組成を選定す
る。一般的には、エチルセルロース、ニトロセルロー
ス、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリメタク
リル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル
酸ブチル等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等のビ
ニル重合体の熱可塑性樹脂や、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂等の熱硬
化型樹脂を画像保護層樹脂を用いることができる。画像
受容層3が転写された画像形成物に対して、耐摩擦性、
耐薬品性、耐汚染性が特に要求される場合は、画像保護
層樹脂として電離放射線硬化型樹脂を用いることもでき
る。また、前記の樹脂に、画像形成物の耐擦過性を向上
させるための滑剤、汚染防止のための界面活性剤、耐候
性能を向上させるための紫外線吸収剤、酸化防止剤等を
加えてもよい。画像保護層6は上記の画像受容層3と同
様の方法で形成することができ、厚みは0.1〜10μ
mが好ましい。
【0024】本発明に用いる熱転写シートは、基材シー
トの一方の面に耐熱滑性層が設けられ、他方の面に熱移
行性を有する色材層が設けられたものである。感熱昇華
転写方式においては、色材層として昇華性染料とバイン
ダ樹脂からなる染料層が用いられた公知の染料熱転写シ
ートが使用される。また感熱溶融転写方式においては、
色材層として顔料又は染料等の色材とワックス又は熱可
塑性樹脂からなる溶融転写層が用いられた公知の熱可塑
性樹脂溶融インキ転写シートが使用される。そして、染
料熱転写シートにおいては、熱により昇華・移行する染
料が画像を形成する色材となり、熱溶融インキ転写シー
トを使用した場合には溶融・移行するインキ自体が色材
となる。
【0025】中間転写記録媒体1の画像が形成された画
像受容層3を接着層を介して被転写体に転写する場合に
は、熱転写シート上又は中間転写記録媒体上のいずれか
に接着層を設けておくようにする。この接着層に用いら
れる材料としては、基材シート2との接着性が良好であ
る熱可塑性樹脂、天然樹脂、ゴム、ワックス等を用いる
ことができる。例えば、エチルセルロース、酢酪酸セル
ロース等のセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリα−
メチルスチレン等のスチレン共重合体、ポリメチルメタ
クリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリエチルア
クリレート等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリビニ
ルブチラール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ナ
イロン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アイオ
ノマー、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンアクリ
ル酸エステル共重合体等の合成樹脂や、粘着付与剤とし
てのロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルゴ
ム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタ
ジエンゴム、ブタジエンアクリルニトリルゴム、ポリア
ミド樹脂、ポリ塩素化オレフィン等が挙げられ、前記の
材料の1種又は2種以上よりなる組成物から接着層を構
成することができる。
【0026】図1〜図4に示した層構成の中間転写記録
媒体1を用いる場合には、画像形成された受容層転写時
に光源と中間転写記録媒体1との間に、光−熱変換シー
トを挿入する構成となる。この光−熱変換シートは照射
された光エネルギーを吸収して熱エネルギーに変換する
機能を有する。
【0027】光−熱変換シートは、シート自体に光吸収
性を持たせる場合には、黒色ないし暗色系であることが
必要であり、例えば黒色ないし暗色のポリエステル、ポ
リプロピレン、セロハン、ポリカーボネイト、酢酸セル
ロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
ビニルアルコール、フッ素樹脂、塩化ゴム、アイオノマ
ー等のプラスチックフィルム、コンデンサ紙、パラフィ
ン紙等の紙類、不織布等があり、またこれらを複合した
フィルムでもよい。この場合のフィルムの厚さは、その
強度及び熱伝導性が適切になるように材料に応じて適宜
変更することができるが、好ましくは3〜100μmで
ある。
【0028】無色のフィルムに光−熱変換層を設けて光
吸収性を持たせ、光−熱変換シートとして使用すること
もできる。その方法自体は公知の方法でよく、例えば、
フィルム形成時に原液着色方法によりカーボンブラック
のような黒色材料、ニグロシン染料のような黒色染料等
を0.5〜30%程度の濃度で包含させるか、或いはフ
ィルム形成時に分散染料等の黒色染料等で染色する方法
等によって光−熱変換層が得られる。
【0029】光−熱変換層には、紫外線、可視光線、赤
外線等の光を吸収して発熱する材料であればいずれも使
用できる。特に好ましい材料としては、ファーネスブラ
ック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、サー
マルブラックのようなカーボンブラック、アニリンブラ
ック、酸化鉄ブラック等の如く熱移行性を有さない黒色
顔料や、分子吸光係数が30000以上、好ましくは1
00000以上の有機化合物で、ポリメチン系、アズレ
ニウム系、ビリリウム系、チオビリリウム系、スクワリ
リウム系、フタロシアニン系等の近赤外線吸収剤を挙げ
ることができ、近赤外線吸収剤として市販されているS
101756(ICI社製)や、S116510(IC
I社製)等を好適に用いることができる。近赤外線吸収
剤の光−熱変換層中の含有量は、光−熱変換層を基材に
塗工し乾燥した後の重量で、光−熱変換層全体に対し
0.1〜50.0重量%、好ましくは5〜40重量%程
度である。含有量が0.1重量%より少ないと発熱が不
十分となり、50.0重量%を越えると表面に析出した
りするため好ましくない。これらの光−熱変換層の厚み
は特に限定されないが、例えば、1〜50μm程度が一
般的である。
【0030】上記の如き光吸収剤を担持するためのバイ
ンダとしては、従来公知のものがいずれも使用でき、好
ましいものを例示すれば、エチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸
セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、
ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂等が挙
げられるが、特にポリビニルアセトアセタールやポリビ
ニルブチラール等が耐熱性の点から好ましい。
【0031】受容層を被転写体にパターン状に転写する
場合には、必要に応じて、転写領域に対応したパターン
状光透過部を設けた光透過体を用いてもよい。パターン
状光透過体は、ガラス板、プラスチックフィルム又はシ
ート等の透明物体に光透過部と光遮断部をパターン状に
形成したものであればよく、特に限定されない。もちろ
ん、パターンは白黒に限らず、光遮断部が金属蒸着され
て光反射性となっているものも使用できる。
【0032】光−熱変換シートは、ロール形態に収納し
て使い捨てとしてもよいし、エンドレス又は中間転写記
録媒体を被転写体に密着させるための圧接板として複数
回使用するようにしてもよい。
【0033】図5に示すように、光−熱変換シートを基
材シート2としその上に画像受容層3を設けて中間転写
記録媒体1を構成することもできる。このような層構成
とした時には、別の光−熱変換シートは不要となる。
【0034】図6は光吸収性でない基材シート2の一方
の面、または両面に黒色ないし暗色の塗料又はインキに
より光−熱変換層7を形成して中間転写記録媒体1を構
成したものである。図6(a)のように基材シート2の
画像受容層3と反対の面に光−熱変換層7を設けてもよ
いし、図6(b)のように基材シート2と画像受容層3
との間に光−熱変換層7を設けてもよい。
【0035】図5、図6に示した中間転写記録媒体1に
は共に、前述したように、さらに耐熱滑性層、離型層、
保護層等を設けてもよい。
【0036】使用する光源は、定常光でもパルス光でも
よく、波長は紫外、可視、赤外域のいずれも利用でき、
例えば、一般のキセノンランプ、タングステンランプ、
ハロゲンランプ、水銀ランプ等がそのまま使用できる。
また、照射時間は光源の種類等によって一概には規定で
きないが、通常約1μs〜数十sの短時間で完了するこ
とが可能である。
【0037】次に、本発明に係る熱転写記録方法につい
て図面を参照しながらその実施例を説明する。
【0038】(第1実施例)図7に本実施例で使用する
装置の構成例を示す。この実施例では、熱転写シート8
と光−熱変換層7を有する中間転写記録媒体1とを使用
しており、それぞれのシートの搬送手段と、画像形成の
ためのサーマルヘッド11と、受容層転写のためのスト
ロボランプ12とを具備して装置が構成されている。そ
して、それぞれの供給ロール13,14から搬送された
熱転写シート8と中間転写記録媒体1とをサーマルヘッ
ド11とプラテンローラ15との間に圧接し、サーマル
ヘッド11により画像情報に応じたエネルギーを印加す
ることによって中間転写記録媒体1の受容層に熱転写シ
ート8の染料を転写して画像Aを形成する。次に、搬送
された中間転写記録媒体1を図示しない密着手段により
被転写体9に密着させ、ランプハウス16内のストロボ
ランプ12を発光させて光−熱変換層7を発熱させるこ
とにより、図8に示すように、中間転写記録媒体1上の
画像Aが形成された受容層を被転写体9に転写させる。
なお、図示してはいないが、中間転写記録媒体1を被転
写体9に密着させる手段としては、中間転写記録媒体1
とストロボランプ12との間に設けた光透過性の圧接板
と被転写体9の裏面側に設けた受け台とで挟んで密着さ
せる方法、中間転写記録媒体1と被転写体9との間の空
気圧を大気圧に対して負圧にする方法等がある。
【0039】(第2実施例)図9に本実施例で使用する
装置の構成例を示す。この実施例では、熱転写シート8
と、中間転写記録媒体1と、光−熱変換シート10とを
使用しており、熱転写シート8と中間転写記録媒体1の
搬送手段と、光−熱変換シート10をエンドレスに搬送
する搬送手段と、画像形成のためのサーマルヘッド11
と、受容層転写のためのストロボランプ12とを具備し
て装置が構成されている。そして、前記と同様にして中
間転写記録媒体1の受容層に画像Aを形成した後、中間
転写記録媒体1を搬送してその受容層面側に被転写体9
に密着させるととにも、反対面に光−熱変換シート10
を密着させ、ランプハウス16内のストロボランプ12
を発光させて光−熱変換シート10を発熱させることに
より、中間転写記録媒体1上の画像Aが形成された受容
層を被転写体9に転写させる。
【0040】上記の第1実施例及び第2実施例では、同
一の装置内で昇華画像の形成と受容層の転写を行うよう
に構成したが、2つのプロセスを異なる装置に分けて処
理してもよい。例えば、昇華画像を形成した中間転写記
録媒体を一度巻き取って、その後、異なる装置にその中
間転写記録媒体をセットして、画像の形成された受容層
の転写のみを行うようにしてもよい。
【0041】また、色材の転写は熱転写シートの背面か
ら行ってもよいし、中間転写記録媒体の背面から行って
もよい。
【0042】また、受容層と被転写体との接着性が悪い
場合には、画像を形成した受容層上及び/又は被転写体
の画像を転写すべき領域に接着層を設けてから転写して
もよい。
【0043】なお、最終的に被転写体に形成される画像
は、中間転写記録媒体の画像受容層に形成した画像と鏡
像関係となるので、中間転写記録媒体上に形成する画像
は予め逆転像として形成しておく必要がある。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像の形成された中間転写記録媒体の受容層面と被転写
体とを重ね合わせた状態で光を照射し、光エネルギーを
熱エネルギーに変換することによって中間転写記録媒体
を発熱させ、被転写体上へ中間転写記録媒体の受容層を
転写するようにしたので、サーマルヘッドでは必要な駆
動回路が不要となるため、サーマルヘッドにより転写す
るのに比べて制御部を単純化できる。また、ホットスタ
ンパやヒートロールに比べて熱応答性が向上し、予熱が
不要となり、安全性が向上するとともに装置の小型化が
可能となり、さらには受容層転写の工程に要する時間を
大幅に短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる中間転写記録媒体の構成例を示
す断面図である。
【図2】背面層を設けた中間転写記録媒体の構成例を示
す断面図である。
【図3】離型層を設けた中間転写記録媒体の構成例を示
す断面図である。
【図4】画像保護層を設けた中間転写記録媒体の構成例
を示す断面図である。
【図5】光−熱変換シートを基材シートに用いた中間転
写記録媒体の構成例を示す断面図である。
【図6】基材シートの一方の面に光−熱変換層を形成し
た中間転写記録媒体の構成例を示す断面図である。
【図7】本発明に係る熱転写記録方法の第1実施例にて
使用する装置の構成例を示す概略図である。
【図8】図7に続く状態を示す概略図である。
【図9】本発明に係る熱転写記録方法の第2実施例にて
使用する装置の構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 中間転写記録媒体 7 光−熱変換層 8 熱転写シート 9 被転写体 10 光−熱変換シート 11 サーマルヘッド 12 ストロボランプ 15 プラテンローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7416−2H B41M 5/26 H

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの一方の面に少なくとも熱移
    行性の色材層が設けられた熱転写シートと、基材シート
    の一方の面に少なくとも受容層が設けられた中間転写記
    録媒体とが、サーマルヘッドとプラテンローラの間に色
    材層と受容層とが重なるようにして圧接され、サーマル
    ヘッドが画像データに応じて発熱し、色材層中に含まれ
    る熱移行性の色材が受容層に移行することにより画像が
    形成され、その後、中間転写記録媒体上に形成された画
    像を受容層と共に、普通紙等の被転写体上へ転写する熱
    転写記録方法において、画像の形成された中間転写記録
    媒体の受容層面と被転写体とを重ね合わせた状態で光を
    照射し、光エネルギーを熱エネルギーに変換することに
    よって中間転写記録媒体を発熱させ、受容層を被転写体
    上へ転写することを特徴とする熱転写記録方法。
  2. 【請求項2】 基材シートの一方の面に少なくとも熱移
    行性の色材層が設けられた熱転写シートを搬送する手段
    と、基材シートの一方の面に少なくとも受容層が設けら
    れた中間転写記録媒体を搬送する手段と、搬送された熱
    転写シートと中間転写記録媒体とをプラテンローラとの
    間に色材層と受容層とが重なるように圧接するととも
    に、画像データに応じて発熱し、色材層中に含まれる熱
    移行性の色材を受容層に移行させることにより画像を形
    成するサーマルヘッドと、中間転写記録媒体上に形成さ
    れた画像を受容層と共に、普通紙等の被転写体上へ転写
    する手段とを具備する熱転写記録装置において、光エネ
    ルギーを熱エネルギーに変換することによって中間転写
    記録媒体を発熱させ、受容層を被転写体上へ転写させる
    ために、画像の形成された中間転写記録媒体の受容層面
    と被転写体とを重ね合わせた状態で光を照射する手段を
    設けたことを特徴とする熱転写記録装置。
  3. 【請求項3】 画像の形成された中間転写記録媒体を搬
    送する手段と、被転写体を搬送する手段と、中間転写記
    録媒体上に形成された画像を受容層と共に、普通紙等の
    被転写体上へ転写する手段とを具備する熱転写記録装置
    において、光エネルギーを熱エネルギーに変換すること
    によって中間転写記録媒体を発熱させ、受容層を被転写
    体上へ転写させるために、画像の形成された中間転写記
    録媒体の受容層面と被転写体とを重ね合わせた状態で光
    を照射する手段を設けたことを特徴とする熱転写記録装
    置。
JP24904394A 1994-10-14 1994-10-14 熱転写記録方法及び熱転写記録装置 Pending JPH08112918A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009051144A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Sony Corp 画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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