JPH06344677A - 熱転写フイルム及び熱転写方法 - Google Patents
熱転写フイルム及び熱転写方法Info
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- JPH06344677A JPH06344677A JP5158045A JP15804593A JPH06344677A JP H06344677 A JPH06344677 A JP H06344677A JP 5158045 A JP5158045 A JP 5158045A JP 15804593 A JP15804593 A JP 15804593A JP H06344677 A JPH06344677 A JP H06344677A
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Abstract
種耐久性、特に耐摩耗性に優れた画像を形成することが
出来る熱転写フイルムを提供すること。 【構成】 基材フイルム上に、熱溶融性インキ層及び転
写性保護層を面順次に設けてなることを特徴とする熱転
写フイルム。
Description
更に詳しくは身分証明書等の印字に要求される如く、耐
久性に優れた画像形成が可能な熱転写フイルムに関す
る。
して熱溶融型(ワックス型)の熱転写方法が広く使用さ
れる様になった。これらの熱転写方法では、各種の文字
や画像が簡便に形成されるので、印刷枚数が比較的少な
くてもよい印刷物、例えば、身分証明書等のIDカード
の作成等に利用される様になっている。以上の如き熱転
写フイルムで、身分証明書等のIDカード等に印字する
場合には、鮮明且つ高濃度の文字や数字等の如き画像が
形成されるが、これらの文字や画像は、耐摩擦性、耐溶
剤性、耐熱性等の耐久性が劣り、画像の表面に他物体が
接触した場合には画像が崩れたり、尾引きを生じたり、
接触した他物品を汚染するという問題がある。
比較的高い工場等において各種部品のラベル等に印字し
た場合、該印字物は耐洗濯性や、耐アイロン性、耐熱
性、耐薬品性等が劣り、印字文字が不鮮明になったり、
消滅したりするという問題がある。この様な問題点を解
決する方法としては、形成された画像面に透明フイルム
をラミネートする方法が行われているが、この方法は操
作が2工程になり、煩雑であると共に、更にラミネート
の操作上あまり薄いフイルムは使用することが出来ず、
コスト高であると共に該物品の柔軟性が低下する等の問
題がある。従って、本発明の目的は、上記従来技術の問
題点を解決し、簡便な操作で各種耐久性、特に耐摩耗性
に優れた画像を形成することが出来る熱転写フイルムを
提供することである。
によって達成される。即ち、本発明は、基材フイルム上
に、熱溶融性インキ層及び転写性保護層を面順次に設け
てなることを特徴とする熱転写フイルムである。
性保護層を面順次に設けた熱転写フイルムを使用し、熱
溶融性インキ層で必要な文字や画像を形成し、続いて転
写性保護層を必要領域に転写させることによって、簡便
な操作で各種耐久性に優れた画像が形成することが出来
る。
示す添付図面を参照して本発明を更に具体的に説明す
る。図1は本発明の好ましい1実施例の熱転写フイルム
の断面を図解的に示す図であり、図2はその平面図であ
る。この実施態様の熱転写フイルムは、基材フイルム1
上に熱溶融性インキ層2及び転写性保護層3が面順次に
形成されている。
ンキ層2及び転写性保護層3の転写を容易にする作用を
有する。又、5は背面耐熱層であり、プリンタのサーマ
ルヘッドの粘着を防止する作用を有し、又、6はプライ
マー層であって、基材フイルム1に対する剥離層4の密
着性を良好にする作用を有し、更に7,7’は接着剤層
を示し、熱溶融性インキ層2及び/又は転写性保護層3
の転写性を容易にする作用を有する。上記剥離層4は、
基材フイルム1が剥離性の良いものである場合には不要
である。又、接着剤層7,7’はインキ層2及び保護層
3の転写性が良い場合には無くてもよい。尚、図中8は
インキ層用保護層であり、適宜省略してもよい。又、基
材フイルム1が易接着処理済の時にはプライマー層6は
不要である。
の熱転写フイルムを更に詳しく説明する。本発明で用い
られる基材フイルムとしては、従来の熱転写フイルムに
使用されていると同じ基材フイルムがそのまま用いるこ
とが出来ると共に、その他のものも使用することが出
来、特に制限されない。好ましい基材フイルムの具体例
としては、例えば、グラシン紙、コンデンサ紙、パラフ
イン紙等の薄葉紙が有用であり、その他に、例えば、ポ
リエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネ
ート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビ
ニリデン、アイオノマー等のプラスチック或いはこれら
と前該紙とを複合した基材フイルム等が挙げられる。こ
の基材フイルムの厚さは、その強度及び耐熱性等が適切
になる様に、材料に応じて適宜変更することが出来る
が、その厚さは、好ましくは、3〜100μmである。
用のインキは、着色剤とビヒクルとからなり、更に必要
に応じて種々の添加剤を加えたものでもよい。上記着色
剤としては、有機又は無機の顔料若しくは染料のうち、
記録材料として良好な特性を有するもの、例えば、十分
な着色濃度を有し、光、熱、温度等により変褪色しない
ものが好ましい。着色剤としては、本発明の目的には高
濃度で明瞭な文字や記号を印字することが出来るカーボ
ンブラック、赤色顔料、青色顔料或は黄色顔料が好まし
い。
耐スクラッチ性の観点から以下の如き樹脂バインダーを
使用することが好ましい。 アクリル樹脂 アクリル樹脂+塩化ゴム アクリル樹脂+塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂 アクリル樹脂+セルロース系樹脂 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂 又、上記樹脂に代えて又は加えてワックス等を使用又は
併用してもよい。ワックスの代表例としては、マイクロ
クリスタリンワックス、カルナウバワックス、パラフィ
ンワックス等がある。更に、フィッシャートロプシュワ
ックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロ
ウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワック
ス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性
ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワ
ックスが用いられる。
離層上に熱溶融性インキ層を形成する方法としては、ホ
ットメルトコートの外、ホットラッカーコート、グラビ
アコート、グラビアリバースコート、ロールコートその
他多くの手段で上記インキを塗布する方法等が挙げられ
る。形成されるインキ層の厚さは、必要な濃度と熱感度
との調和がとれる様に決定すべきであって、例えば、通
常はインキ層の厚みが約0.2〜10μmの範囲が好ま
しい。これらの熱溶融性インキ層は、図示していない
が、色相の異なるインキ層を基材フルム面に面順次に設
けてもよいのは当然である。又、上記インキ層と剥離層
又は基材フイルムとの間には、転写後のインキ層の耐久
性を向上させる為に、後述の保護層と同様な保護層8
(図1参照)を薄く、即ち箔切れ可能な厚みに形成する
ことが出来る。
記熱溶融性インキ層及び転写性保護層の形成に先立っ
て、基材フイルムの面に剥離層を形成することが好まし
い。かかる剥離層は前記の如きワックス類、シリコーン
ワックス、シリコーン樹脂、弗素樹脂、アクリル樹脂、
セルロース樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、
硝化面樹脂等の剥離剤から形成する。形成方法は熱溶融
性インキ層の形成方法と同様でよく、その厚みは0.1
〜5μm程度で十分である。又、転写後に艶消し印字や
艶消し保護層が望ましい場合には、剥離層中に各種の粒
子を包含させて、表面マット状にすることが出来る。基
材フイルムが剥離性の良いものである場合には、その面
に直接熱溶融性インキ層及び転写性保護層を形成するこ
とが出来る。
る転写性保護層3は、例えば、アクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン樹脂等の透明性、耐摩耗性、耐
薬品性等に優れた樹脂から形成する。形成方法は、前記
インキ層と同様に、適当な樹脂の溶液を調製し、これを
前記の如き塗布方法や印刷方法で、例えば、0.2〜1
0μm程度の厚みに形成すればよい。これらの保護層を
形成する場合には熱転写時における膜切れを容易にする
為に、その中に透明性を損なわない程度のシリカやアル
ミナ等の充填剤を加えることも出来る。この他、耐摩耗
性、滑り性を持たせる為に、保護層中にポリエチレンワ
ックス等のワックス類を添加してもよい。
護層の表面には、これらの層の転写性を良好にする為
に、接着剤層を設けることも出来る。これらの接着剤層
は、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂等の如く
熱時接着性に良好な樹脂溶液を塗布及び乾燥することに
よって、好ましくは0.1〜5μm程度の厚みに形成す
る。以上の如くして本発明の熱転写フイルムが提供され
るが、本発明はこれらの方法に限定されず、熱溶融性イ
ンキ層、転写性保護層等の形成順序は特に限定されな
い。又、熱溶融性インキ層及び転写性保護層は、夫々被
転写材の転写画像を形成すべき箇所に対応する基材フイ
ルムの特定位置にパターン状に設けてもよい。
を形成する為に使用する被転写材は、ポリエステルシー
ト等のプラスチックフイルム、染料受容層を設けたプラ
スチックフイルムや紙の外に、ポリエステル繊維、ポリ
アミド繊維、ポリプロピレン繊維、ビニロン繊維等の合
成繊維からなる織布又は不織布等も使用出来るが、本発
明において好ましいのは、ポリエステル樹脂や塩化ビニ
ル樹脂等からなるカード基材である。勿論、これらのカ
ード基材には、予め他の画像、例えば、昇華熱転写方法
による顔写真等、エンボス、サイン、ICメモリー、磁
気層、他の印刷等が設けられていてもよい。
方法の1例として、カードの製造例を図3を参照して説
明する。先ず、カード基材9の表面に、熱溶融性インキ
層2を用い常法により所望の文字、記号等10を印字す
る。更に転写保護層3を用いて上記文字等の画像10上
に保護層3を転写形成する。この様にして所望のカード
が得られる。この際カード基材9に、例えば、昇華熱転
写方法による顔写真11(昇華転写方式による画像は特
に表面特性の向上が要求されている)等を形成してお
き、この顔写真等の画像11の表面にも前記保護層3を
転写させ、熱溶融性インキによる画像10と共に全体の
画像の耐久性を向上させることが出来る。上記の転写に
際しては、サーマルプリンターは、熱溶融性インキ転写
用、保護層転写用と別々に(好ましくは連続して)設定
してもよいし、又、これらの転写は、共通のプリンター
で夫々印字エネルギーを適切に調整して行ってもよい。
明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのない
限り重量基準である。 実施例1 背面に耐熱スリップ層(厚み1μm)を形成し、且つ表
面にポリウレタン系樹脂からなるプライマー層(厚み
0.5μm)を形成してある厚さ6.0μmのポリエス
テルフイルム(商品名「ルミラー」東レ製)(この代わ
りの予め接着処理してあるポリエステルフイルムを用い
てもよい)の表面に、塗布量が約1g/m2 になる様
に、下記剥離層用インキをグラビアコート法により全面
に塗布及び乾燥して剥離層を形成した。剥離層用インキ 剥離性ポリウレタン樹脂 70部 ポリビニルアルコール 30部 蛍光増白剤 0.5部 水 1,500部 エタノール 500部
を置いて、塗布量が約1.0g/m2 になる様にグラビ
アコート法により下記インキを幅30cmに塗布及び乾
燥してインキ層用の保護層を形成した。保護層インキ アクリル樹脂 88部 ポリエチレンワックス 11.5部 ポリエステル樹脂 0.5部 蛍光増白剤 0.5部 トルエン 250部 MEK 250部
て塗布量が約0.5g/m2 になる様にグラビアコート
法により下記インキを幅30cmに塗布及び乾燥して熱
溶融性インキ層を形成した。熱溶融性インキ 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体系樹脂 60部 カーボンブラック 40部 トルエン 150部 MEK 150部
0cm)に下記インキを固形分基準で1g/m2 の割合
で塗工及び乾燥して転写性保護層を形成した。保護層インキ アクリル樹脂 77部 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体系樹脂 19部 ポリエチレンワックス 3.5部 ポリエステル樹脂 0.5部 蛍光増白剤 0.5部 トルエン 250部 MEK 250部
層の表面に、下記組成のインキを固形分基準で3g/m
2 の割合で塗工及び乾燥して接着剤層を形成して本発明
の熱転写フイルムを得た。接着剤層用インキ 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 10部 蛍光増白剤 0.05部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部
き、実施例1と同様のポリエステルフイルムを基材シー
トとして使用し、且つインキ層の顔料としてフタロシア
ニンブルー顔料を使用し、他は実施例1と同様にして本
発明の熱転写フイルムを得た。 実施例3 実施例2における顔料としてアゾ系赤色顔料を使用し、
他は実施例2と同様にして本発明の熱転写フイルムを得
た。
(重合度 800)コンパウンド100部、白色顔料(酸化
チタン)10部及び可塑剤(DOP)0.5部からなる
カード基材の面に、市販の昇華型熱転写フイルムを用い
てフルカラー顔写真を形成し、次に余白部分に上記実施
例1〜3の熱溶融性インキ層を用いて3色の文字及び記
号を転写形成し、更に保護層を用いて各顔写真部分を含
む画像部分に転写性保護層を転写させ、顔写真と各種必
要情報を有するカードを得た。上記カードの表面をイソ
プロピルアルコールを含浸させたガーゼで100回擦っ
たところ、ガーゼは全く汚染しなかった。これに対して
保護層を転写させなかった場合には、ガーゼが著しく汚
染された。
に、熱溶融性インキ層及び転写性保護層を面順次に設け
た熱転写フイルムを使用し、熱溶融性インキ層で必要な
文字や画像を形成し、続いて転写性保護層を必要領域に
転写させることによって、簡便な操作で各種耐久性に優
れた画像が形成することが出来る。
する図
Claims (7)
- 【請求項1】 基材フイルム上に、熱溶融性インキ層及
び転写性保護層を面順次に設けてなることを特徴とする
熱転写フイルム。 - 【請求項2】 基材フイルムと熱溶融性インキ層との間
及び基材フイルムと転写性保護層との間に剥離層が設け
られている請求項1に記載の熱転写フイルム。 - 【請求項3】 熱溶融性インキ層が着色剤と樹脂バイン
ダーとからなる請求項1に記載の熱転写フイルム。 - 【請求項4】 熱溶融性インキ層と剥離層との間に転写
性保護層が設けられている請求項1に記載の熱転写フイ
ルム。 - 【請求項5】 インキ層及び転写性保護層の表面に接着
剤層が設けられている請求項1に記載の熱転写フイル
ム。 - 【請求項6】 請求項1〜5に記載の熱転写フイルムの
熱溶融性インキ層領域を受像シートに重ね、背面より画
像状に熱を印加して、受像シートに画像を形成し、次い
で転写層保護領域を上記画像面に重ね、熱転写フイルム
の背面から熱を印加して少なくとも上記画像面を含む領
域に保護層を転写することを特徴とする熱転写方法。 - 【請求項7】 受像シートには予め他の画像が形成され
ている請求項6に記載の熱転写方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15804593A JP3231146B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 熱転写フイルム及びカード作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15804593A JP3231146B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 熱転写フイルム及びカード作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06344677A true JPH06344677A (ja) | 1994-12-20 |
JP3231146B2 JP3231146B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=15663090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15804593A Expired - Lifetime JP3231146B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 熱転写フイルム及びカード作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3231146B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100364850B1 (ko) * | 2000-05-29 | 2002-12-26 | 최한택 | 열전사지 제조방법 및 그 물품 |
KR100416635B1 (ko) * | 2000-12-05 | 2004-02-05 | 김정열 | 전사지 제조방법 |
JP2014065166A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Dainippon Printing Co Ltd | 転写シート |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP15804593A patent/JP3231146B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100364850B1 (ko) * | 2000-05-29 | 2002-12-26 | 최한택 | 열전사지 제조방법 및 그 물품 |
KR100416635B1 (ko) * | 2000-12-05 | 2004-02-05 | 김정열 | 전사지 제조방법 |
JP2014065166A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Dainippon Printing Co Ltd | 転写シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3231146B2 (ja) | 2001-11-19 |
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