JPH08109515A - 染色性の改善された滅菌布帛用ポリエステルマルチフィラメント - Google Patents

染色性の改善された滅菌布帛用ポリエステルマルチフィラメント

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JPH08109515A
JPH08109515A JP23996694A JP23996694A JPH08109515A JP H08109515 A JPH08109515 A JP H08109515A JP 23996694 A JP23996694 A JP 23996694A JP 23996694 A JP23996694 A JP 23996694A JP H08109515 A JPH08109515 A JP H08109515A
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JP
Japan
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polyester
polycarbodiimide
multifilament
ton
dyeing
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JP23996694A
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English (en)
Inventor
Kunio Minamisono
邦夫 南園
Motoyoshi Suzuki
東義 鈴木
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 過酷な滅菌処理に耐えることができ、且つ濃
染効果を有し、更に、布帛熱セット加工時に分解ガスに
よる悪臭の発生のない、単糸繊度が5de以下のポリエ
ステルマルチフィラメントを提供すること。 【構成】 カルボキシル末端基濃度が20eg/ton
以下のポリエステルに対して下記一般式(I) で表わされるポリカルボジイミドを0.05〜5.0w
t%添加し、しかる後、溶融紡糸、単糸繊度が5de以
下であり、カルボキシル末端基濃度が10eq/ton
以下である滅菌布帛用ポリエステルマルチフィラメント
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、滅菌布帛用ポリエステ
ルマルチフィラメントに関する。更に詳しくは、本発明
は、オートクレーブまたはスチーム等による高温、高湿
滅菌の繰り返しに耐え、特に医療用衣服に代表される滅
菌布帛用ポリエステルマルチフィラメントに関する。
【0002】
【従来技術】従来、病院においては、医療用布帛(衣服
等)に対し、相対湿度100%、115℃の条件下25
分間程度の滅菌処理工程が施されていたが、近年は耐熱
性細菌の問題から、相対湿度100%、135℃の条件
下25分間の処理工程を少なくとも50回〜70回繰り
返すという、過酷な滅菌処理を行うことが要求されるよ
うになってきた。又、素材から発塵、耐加水分解劣化に
よる布帛の発塵防止は、手術着等の滅菌用布帛、又無菌
室使用着、無塵衣としては必要不可欠な性能として要求
されつつある。
【0003】単糸繊度が工業用途と比較して小さい、一
般衣料用ポリエステルマルチフィラメントでは、これま
で、120℃〜135℃の範囲で、1時間程度の染色処
理に耐えられれば十分で、それ以上の耐加水分解性が要
求されることは皆無であり、専ら染色性、制電性、吸水
性、吸湿性、防汚性等を改善、高機能化する努力がなさ
れてきた。
【0004】上述の様な、過酷な滅菌処理に耐え得る衣
料用高耐加水分解性ポリエステルマルチフィラメントは
実現されていなかった。
【0005】一方、抄紙用ドライキャンバスやタイヤコ
ード等に用いられている単糸繊度の大きい工業用ポリエ
ステルフィラメントでは、耐加水分解性を改善する検討
が種々行なわれており、その代表的なものとして種々の
エポキシ化合物を添加して、ポリエステルフィラメント
のカルボキシル末端基濃度を低下させる方法がよく知ら
れている。例えば、フェニルグリシジルエーテル(特公
昭44―27911号公報)、N―グリシジルフタルイ
ミド(特開昭54―6051号公報)等を末端封鎖剤と
して使用することが開示されている。
【0006】しかしながら、該エポキシ化合物は、重合
過程または溶融紡糸工程で添加しても、新たに生じるア
ルコール末端基がゲル化することにより、フィラメント
の伸度が低下し、更には、末端封鎖剤としての反応性が
劣るために、各種開環触媒、例えばトリフェニルホスフ
ィン等の各種リン酸化合物やヨウ化カリウム等をあらか
じめ加える必要がある。
【0007】その結果、重合度が低下し、ポリエステル
フィラメントの耐加水分解性の向上も不十分であるとい
う問題があった。
【0008】また、添加する末端封鎖剤の、ポリエステ
ルに対する悪影響をできるだけ少なくし、且つ耐加水分
解性向上の為にカルボキシル末端基濃度を低下させる方
法として、ジフェニルカーボネート、ポリエチレンオキ
ザレート等のエステル化合物を重合段階で添加する方法
も提案されている。しかし、これらの方法では重合反応
中にフェノール等のアルコール成分が発生することによ
り、分離と回収が困難であり、また着色等の問題があっ
た。エチレンカーボネート等の環状エステル化合物に関
しては上記エポキシ化合物添加時と同様に開環触媒が必
要となり末端封鎖剤としての活性が乏しかった。
【0009】更に、カルボジイミド化合物をポリエステ
ル中に添加することにより耐加水分解性を向上させる方
法も知られている。例えば、モノカルボジイミド化合物
を添加し、短時間で溶融混練後紡糸して、未反応カルボ
ジイミド剤を含有しないフィラメントを成形する方法
(特開昭50―95517号公報)、特定のカルボジイ
ミド化合物を未反応の状態で特定量残存させたポリエス
テルモノフィラメント(特公平1―15604号公
報)、特定量のリン原子を含むポリエステルに特定のカ
ルボジイミド化合物を添加する方法(特公平1―466
07号公報)などが提案されている。
【0010】しかしながら、これらの方法は、単糸繊度
の大きい(即ち、比表面積が小さい)モノフィラメント
では有効な手段であるが、単糸繊度の小さい(即ち、比
表面積が大きい)マルチフィラメントにおいては、熱水
処理に際して固有粘度の低下、強度の低下、著しい着色
等が生じ、更には染着率向上の効果も見られない。
【0011】特公平3―47326号公報には、カルボ
キシル末端基濃度が30eq/tonを越え47eq/
ton以下であるポリエステルチップを用いて、100
0デニール/129フィラメントの、単糸繊度が大きい
ポリエステルフィラメントを製造することが開示されて
いるが、この方法によっても未反応のカルボジイミド化
合物を無くすことは困難で、未反応物の存在による障害
は解決されない。しかも、この方法では、より優れた耐
加水分解性を発揮する為に必要とされる10eq/to
n以下のカルボキシル末端基濃度を達成することができ
ない。更に、この方法において、本発明で特定していな
いカルボジイミド化合物を用いた場合、得られるポリエ
ステルマルチフィラメントは黄色に着色し、衣料用とし
ては使用しがたいものとなってしまう。
【0012】ポリカルボジイミドを取り扱った従来技術
として特開平3―104919号公報、特開平4―28
9221号公報等があるが、これらは、ポリカルボジイ
ミドとモノないしジカルボジイミドとを混合して工業用
モノフィラメントを製造する方法であり衣料用マルチフ
ィラメントには適用できない。
【0013】上記のカルボジイミド混合物は熱安定性が
悪く、この剤を含む布帛を染色前熱セット(190℃、
40秒)、染色後仕上げ熱セット(190℃、40秒)
を行なうと布帛が著しい悪臭ガスを発生し作業環境、作
業を行なう人の健康を害し、更に加えて生産した布帛の
耐加水分解性の低下を引き起こすという大きな欠点も見
られ問題であった。
【0014】なおこれらの問題点は単糸繊度の大きい
(即ち、比表面積が小さい)モノフィラメントでは無視
できたが、単糸繊度の小さい(即ち、比表面積が大き
い)マルチフィラメントにおいて、その悪影響は拡大
し、本技術の実用化を極めて困難なものにしていた。
【0015】上記したように、単糸繊度の大きい(比表
面積の小さい)工業用ポリエステルフィラメントの耐加
水分解性を改善する公知技術を、単糸繊度の小さい(比
表面積の大きい)衣料用マルチフィラメントに適用して
も、満足できる結果が得られない。
【0016】単糸繊度の小さな衣料用マルチフィラメン
トは、比表面積が著しく大きいため、熱セット等のフィ
ラメントを加熱する工程での分解ガスの発生が著しく、
更に湿熱処理でフィラメントの受ける固有粘度の低下、
強度の低下も、極めて大きい。更に、工業用フィラメン
トでは、着色が大きな問題とはならないが、衣料用フィ
ラメントで着色があることは、致命的であり、絶対に避
けなければならない。
【0017】現在、通常に使用されている工業用ポリエ
ステルモノフィラメントは、約3000デニール/1フ
ィラメントであり、これに対して衣料用ポリエステルマ
ルチフィラメントは30デニール/12フィラメント〜
300デニール/72フィラメント近傍が一般的であ
り、例えば75デニール/24フィラメント程度が標準
的である。3000デニール/1フィラメントと75デ
ニール/24フィラメントの両者の単位重量あたりのフ
ィラメントの表面積は約1:31の比率になり、衣料用
マルチフィラメントが工業用モノフィラメントに対して
極めて異なる構造であることが示唆される。
【0018】更に、前記従来技術では、分散染料に対す
る染着率を向上させ、濃染効果を高めることができな
い。
【0019】また、一つ以上のオキサゾリン環を分子骨
格に持つカルボキシル末端封鎖剤を用いることも知られ
ている。この方法ではポリエステルポリマーのカルボキ
シル末端基濃度を一時的に下げることは可能であるが、
その後の加熱処理時におけるポリエステルポリマー内の
カルボキシル末端基の増加を抑制する作用が乏しい。特
に、ビスオキサゾリン系統などは、ポリエステルの分子
鎖中にシュウ酸アミド結合をつくる為に、熱劣化等が著
しく、強度が低く且つ着色するといった問題点があっ
た。またこの方法は、単糸繊度の大きい工業用モノフィ
ラメントにおいては有効であるが、単糸繊度が5デニー
ル以下の、特に衣料用マルチフィラメントにおいては期
待する耐加水分解性効果が得られないばかりか、紡糸工
程において、上記添加剤自体の熱分解によるポリマーへ
の着色が著しく、商品価値が低下してしまい、実用化す
るまでには至ってはいない。
【0020】更に英国特許1231975号明細書で
は、本発明におけるポリカルボジイミドを重合反応前に
添加し、安定剤として使用することが開示されている
が、実際に本発明と同じポリカルボジイミドを重合前に
添加すると著しい着色が生じ、滅菌布帛用ポリエステル
マルチフィラメントとしては実用に供し得ない。更に、
重合前に該ポリカルボジイミドを添加すると著しいゲル
化を生じ、ポリマー吐出が困難になるか、もしくは、得
られたポリマーを紡糸する際にパック圧が急上昇する等
のトラブルが発生し好ましくいない。
【0021】以上述べたように、ポリエステルの耐加水
分解性に関するこれまでの技術では、課題となっている
滅菌布帛用ポリエステルを提供することはできない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐加
水分解性に優れ、過酷な滅菌処理に耐えることができ、
且つ分散染料に対する染着率が高いので濃染効果を有す
る、滅菌布帛用ポリエステルマルチフィラメントおよび
その製造方法を提供することにある。
【0023】本発明の他の目的は、染色前熱セット、染
色後仕上げ熱セット等の加熱処理を行う各工程において
悪臭ガスを発生しない滅菌布帛用ポリエステルマルチフ
ィラメントを提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために、各種のモノ、ジ、およびポリカルボ
ジイミド化合物について鋭意検討を重ねた。その結果、
検討した多数のカルボジイミド化合物のなかでも、下記
一般式(I)
【0025】
【化3】
【0026】で表わされるポリカボジイミドを用いた場
合は、マルチフィラメント中のカルボキシル末端基濃度
を10eq/ton以下まで下げることが可能であり、
布帛熱セット時の悪臭の発生は見られなかった。また耐
加水分解性に優れ、過酷な滅菌処理に耐えることがで
き、しかも分散染料に対する染着率が高く、濃染効果を
有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0027】即ち、本発明は、カルボジイミド化合物に
よって末端封鎖されたポリエステルからなるカルボキシ
ル末端基濃度が10eq/tonであるフィラメント糸
において、該ポリカルボジイミド化合物として、上記一
般式(I)で表わされるポリカルボジイミドが、モノな
いしジカルボジイミドを併用しないで添加されたポリエ
ステルからなるマルチフィラメント糸であり、その単糸
繊度が0.1de〜5.0deである滅菌布帛用ポリエ
ステルマルチフィラメントを提供するものである。
【0028】本発明において、上記一般式(I)で表わ
されるポリカルボジイミドの具体的な例としては、化合
物の両末端が芳香族基で末端封鎖されているものがよ
く、特にカルボジイミド基に対するオルト位のうち少な
くとも1つに炭素数2〜7のアルキル基を有しているこ
とが望ましい。繰り返し単位数nは1〜100の範囲内
にあればよいが、好ましくは1〜70、更に好ましくは
1〜50である。
【0029】繰り返し単位中におけるR1 、R2
3 、R4 のうち少なくとも2つは、同一もしくはそれ
ぞれ異なり炭素数1〜7のアルキル基であることが必須
であり、該アルキル基としては例えば、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、ペンチル基、ネオペンチル基、
ヘキシル基等が挙げられる。
【0030】R1 、R2 、R3 、R4 のうち、前述した
アルキル基が結合していない部位には、水素原子が結合
していればよい。
【0031】最も好ましい化合物は、下記一般式(II)
【0032】
【化4】
【0033】で表わされるようなR1 、R2 、R3 、R
4 がイソプロピル基でR4 が水素原子である化合物であ
った。
【0034】公知の他の末端封鎖剤を用いたのでは、単
糸繊度が0.1de〜5deのポリエステルマルチフィ
ラメントにおいて、布帛の熱セット時に分解ガスが生じ
る等のトラブルが生じ、十分な耐加水分解性が得られ
ず、固有粘度の低下、強度の低下、着色等を招き、更に
は分散染料に対する染着率向上も認められない。
【0035】本発明において、上記一般式(I)で表す
ポリカルボジイミドを添加した場合は、未反応の該ポリ
カルボジイミドが存在していても、熱水処理においても
固有粘度の低下、強度低下、着色等が起こらず、むしろ
該ポリカルボジイミドが残存することでカルボキシル末
端基濃度の更なる増加を防ぎ、耐加水分解性の向上に特
異的な効果を示すという意外な結果も得られる。更に驚
くべきことは、上述の該ポリカルボジイミドが紡糸の際
にマルチフィラメントに含有されていることによって、
110℃での分散染料を用いた染色において染着率が著
しく向上し、また130℃でも分散染料に対する染着率
が良好であった。このことは従来の末端封鎖剤技術が、
単にカルボキシル末端基濃度の低減にのみ注力してきた
ことに照らすとき全く予期することのできなかった驚く
べき事実である。
【0036】本発明のポリエステルマルチフィラメント
を製造する方法の好ましい例においては、カルボキシル
末端基濃度が20eq/ton以下、7eq/tonを
超えるポリエステルポリマーに、該ポリマーの重量を基
準として上記一般式(I)で表わされるポリカルボジイ
ミドを0.05〜5.0wt%、好ましくは0.1〜3
wt%添加して、均一に混合した後常法により溶融紡糸
して、カルボキシル末端基濃度を7eq/ton以下の
フィラメントを得る。該ポリカルボジイミドの添加量が
0.05wt%よりも少ないと本発明の目的が達成され
ず、逆に5.0wt%を越えるとポリマーが着色した
り、ゲル化し、フィラメントの物性が低下する傾向が認
められるようになる。また本発明に供されるポリエステ
ルのカルボキシル末端基濃度が20eq/tonを越え
ると、本発明の効果は奏さず、カルボキシル末端基濃度
が、耐加水分解性を十分発揮できるレベルには低くなら
ない。更に、該ポリエステルがゲル化を生じて紡糸工程
でトラブルが生じる。
【0037】本発明のポリエステルマルチフィラメント
は末端封鎖剤を添加することにより、カルボキシル末端
基濃度を10eq/ton以下とする必要がある。カル
ボキシル末端基濃度が10eq/tonを超える場合
は、十分な耐加水分解性が得られず、過酷な滅菌処理に
耐えることのできるポリエステルマルチフィラメントが
得られない。カルボキシル末端基濃度は好ましくは8e
q/ton以下、より好ましくは5eq/ton以下で
ある。
【0038】本発明に供されるポリエステルポリマーの
固有粘度は、0.55〜0.8の範囲内にあればよい。
固有粘度が0.55より小さいと、得られるポリエステ
ルマルチフィラメント糸の強度が低くなり、0.8を超
えると、溶融粘度が高くなりすぎて、本発明のポリカル
ボジイミドが均一に混合されることが困難になる。
【0039】固有粘度が0.55〜0.8のポリエステ
ルポリマーを得るには、重縮合反応のみで得てもよい
し、固相重縮合反応を併用してもよい。
【0040】本発明のポリエステルマルチフィラメント
は、固有粘度が0.50以上であればよい。該固有粘度
が0.5未満であると衣料用としてのフィラメント糸の
強度が低くなり好ましくない。
【0041】本発明におけるポリエステルマルチフィラ
メントは、分子鎖中にエチレンテレフタレート繰り返し
単位を90mol%以上、好ましくは95mol%以上
含むポリエステルもしくは改質ポリエステルで構成され
る。かかるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフ
タレートが好適であるが、該分子鎖中に10mol%以
下、好ましくは5mol%以下の共重合成分を含む改質
ポリエチレンテレフタレートでもよい。このような共重
合成分としては、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカ
ルボン酸、アジピン酸、オキシ安息香酸、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、トリメリット酸、ペ
ンタエリスリトール、テトラエチレングリコール、CH
DM等があげられる。また、該ポリエステルは、安定
剤、着色剤等の添加剤を必要に応じて含んでいてもよ
い。
【0042】本発明において、ポリエステルと末端封鎖
剤を溶融混練する方法は、特に限定されるものではな
く、ポリエステルと末端封鎖剤をロールミキサー等の解
放型回分式混練装置、バンバリーミキサーやニーダー等
の密閉型回分式混練装置、さらには1軸ないし2軸以上
のスクリュー型連続式混練装置、1軸または2軸のディ
スク型連続式混練装置、1軸および2軸のロータ型連続
式混練装置を用いて溶融混練する等の公知の方法を採用
することができる。
【0043】本発明においてポリエステルと末端封鎖剤
を溶融混練する際の温度は、溶融混練するポリエステル
の種類等によって異なるが一般には、ポリエステルの融
点〜分解点の範囲にある温度で行い、温度の影響による
ポリエステルの熱劣化を抑制するために、温度はでき得
る限り、低い方が好ましい。
【0044】本発明において、該ポリカルボジイミドは
ポリエステルと溶融混練する必要がある。該ポリカルボ
ジイミドが、ポリエステルのカルボキシル末端基と反応
するのに必要な時間は非常に短く、10分間、できれば
より短時間溶融混練状態に保たれることが望ましい。該
溶融混練時間はできるだけ短い方が好ましく、10分間
を超えることは、ポリエステルが受ける熱履歴(IV劣
化、カラーの劣化等)の面から好ましくない。
【0045】更に、ポリエステルと末端封鎖剤とを溶融
混練する雰囲気は、不活性雰囲気とするのが好ましく、
その場合加圧下、常圧下、減圧下のいずれでもよいが、
本発明における末端封鎖剤は熱分解等による分解ガスの
発生がないことから通常は常圧下でよい。
【0046】このような方法の具体例として、エクスト
ルーダーのチップ供給口に該熱溶融ポリカルボジイミド
を計量しながら、連続的に添加する方法を挙げることが
できる。また、該ポリカルボジイミドをジクロロメタン
などの有機溶媒に溶解してポリエステルチップに付着さ
せ、有機溶媒を留去させた後、エクストルーダーで溶融
紡糸するか、あるいはそのチップを一旦高温乾燥後、エ
クストルーダーで溶融紡糸を行なうことも可能である。
あるいはポリエステルポリマーで該ポリカルボジイミド
のマスターチップをあらかじめ作り、これを紡糸の際に
紡糸用チップと混ぜて紡糸を行なう方法も可能である。
【0047】更に、ポリエステルと該ポリカルボジイミ
ドとの混合をより均一にするためには、ポリエステルチ
ップを、紡糸前あるいは固相重合前にあらかじめ100
メッシュ以下、更に好ましくは50メッシュ以下に粉砕
し、且つ粉砕したポリマーの粒径を揃えておくことが好
ましい。
【0048】ポリエステルチップを100メッシュ以下
に粉砕することで該ポリカルボジイミドの添加効果を格
段に向上させることが可能であり、得られるマルチフィ
ラメントのカルボキシル末端基濃度を5eq/ton以
下、更には2eq/ton以下にまで引き下げることが
可能となるので耐加水分解性を大幅に改善することがで
きる。更に、溶融紡糸の際に生じるポリエステルの固有
粘度低下を著しく抑制することができ、場合によっては
溶融紡糸で用いたポリエステルチップの固有粘度より
も、得られたマルチフィラメントの固有粘度の方が高く
なることさえある。
【0049】これらの方法は、必要であればスタティッ
クミキサー等を用いた静的混練法を併用してもよい。ま
た、ポリエステルをチップ化せずに、重合反応から引き
続き連続して紡糸を行なう、直接紡糸法を採用する場合
は、重合完結後から、溶融ポリマーを計量ポンプで計量
吐出するまでの間で、該ポリカルボジイミドを添加して
もよい。
【0050】溶融紡糸は、常法に従ってエクストルーダ
紡糸により実施すればよく、紡糸時のポリエステルの溶
融温度は250℃から300℃の範囲が適当であり、ポ
リエステルの熱分解、副反応を防止し、安定な紡糸性を
確保するために270℃から290℃とするのが好まし
い。
【0051】紡糸孔より押し出されたポリエステルは、
冷却固化し、油剤を付与した後、未延伸糸として一旦取
り、そのあと延伸を行うか、あるいは一旦巻き取ること
なく、連続して延伸を行い、単糸繊度0.1de〜5d
eのポリエステルマルチフィラメントを得る。
【0052】本発明において用いられるポリカルボジイ
ミド剤と、カルボキシル末端基またはアルコール末端基
との反応性を向上させるために、また、ポリエステルマ
ルチフィラメントの物性を安定化させるために、リン化
合物を重合触媒と同時に添加してもよい。
【0053】また、該ポリカルボジイミドを、ゲルマニ
ウム重合触媒を使用して得られたポリエステルに添加す
る前処理として、ポリエステルチップ等を室温〜130
℃の水または熱水中で1時間〜10日間程度洗浄または
放置すると、紡糸後のポリエステルマルチフィラメント
の性能が飛躍的に向上するので好ましい。この水または
熱水洗浄によって、チップ中のゲルマニウム重合触媒の
失活、オリゴマーの除去、エステル再分配反応の抑制が
可能となり、更に有効な結果が得られる。
【0054】なおポリエステルの重合触媒としてチタン
触媒を使用してもよい。
【0055】
【作用】本発明において使用されるポリカルボジイミド
をモノないし、ジカルボジイミドと併用することなく添
加した場合は未反応の剤が残存しているにもかかわら
ず、耐加水分解性の向上に特異的な効果を示す。
【0056】この理由は明らかではないが、該ポリカル
ボジイミド、特に下記一般式(II)
【0057】
【化5】
【0058】で表わされるポリカルボジイミドの、繰り
返し単位中における複数のイソプロピル基が、該カルボ
ジイミドの沸点を高めて昇華を防ぐと共に、立体効果に
より、該剤同志のカップリング反応、または該剤自体の
熱分解を阻止し、ポリエステルのカルボキシル末端基を
選択的に封鎖することを可能にしているものと推定され
る。
【0059】また、該ポリカルボジイミドの添加によっ
て、分散染料を用いた染色における染着率が向上するこ
とは全く驚くべきことであり、その理由は不明である。
【0060】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、実施例中における数値は下記の方法により
測定した。
【0061】(1)カルボキシル末端基の定量:常法に
より、試料100mgを、単蒸留したベンジルアルコー
ル10mlに加え、180℃、10分間で試料を撹拌し
て溶解した。25℃に冷却した後0.02mol/lの
NaOH、ベンジルアルコール溶液と0.1重量%のフ
ェノールレッド、ベンジルアルコール溶液(指示薬)を
用いて滴定し、その消費量(ブランクの消費量との差)
からカルボキシル末端基濃度を算出した。単位はeq/
tonに換算して示した。
【0062】(2)固有粘度:オルソクロロフェノール
中にサンプルを各種濃度[c](g/100ml)で溶
解させ、溶解している溶液について、35℃で測定して
[ηsp(比粘度)/c]を、濃度零に外挿した値[η]
を固有粘度とした。
【0063】(3)耐加水分解性テスト:ポリエステル
マルチフィラメント(75デニール/72フィラメン
ト)試料を円筒編みして、134℃熱水下、30時間、
オートクレーブ中で処理をした。未処理の試料の強度を
ST、処理後の試料の強度をST′として下記式により
強度保持率(%)を求めた。
【0064】強度保持率(%)=(ST′/ST) 同時に、処理前と処理後のフィラメントの固有粘度の
差、カルボキシル末端基濃度差、伸度の差も測定を行っ
た。
【0065】(4)強度、伸度 引張試験機を使用し、糸長25cm、引張速度20cm
/分、温度20℃、相対湿度65%の条件下で測定し
た。
【0066】(5)染料の染着テスト 得られたマルチフィラメントサンプルの円筒編みを、精
練液((スクアロール#400 0.5g+炭酸ニナト
リウム0.5g/L aq)を用いて、80℃で20分
間精練後、染色液[(青色の分散染料(Suk Nav
y BlueS―2GL)0.8g+界面活性剤(ディ
スパーVG)0.5+酢酸0.3g)/L aq)で浴
比1:50(布帛重量:染色液重量)にて110℃なら
びに130℃で各々1時間染色処理を行なった。染料の
染着率は染色残液の吸光度を分光光度計で測定して算出
した。
【0067】(6)熱セット時の分解ガス測定(GC―
MS) 布帛10mgをサンプルチューブ(cell)に入れG
C―MSにセットし190℃で2分間セル中で保持さ
せ、生じたガスを一時液体チッ素で固定し、再加熱して
カラムにサンプルガスを追い出しGC―MS分析を下記
の条件により実施した。 GC―MS測定条件: Column:DB―10.25mm×30mm Carrier :He Oven:60℃×5min 、60〜300℃(20℃/min ) Inject:In Cell 190℃×2min (試料加熱) →200℃×5min (追い出し) Detector:MSD(HP5971A)35〜400m/ z(Mass Range).
【0068】(7)熱セット時の分解ガス測定(窒素分
析) ポリエステル布帛中の窒素濃度を元素分析で測定を行な
い、次に布帛に190℃、80秒の熱セットを行い、セ
ット後の布帛中窒素濃度を元素分析で測定して布帛中の
モノ、またはポリカルボジイミドの窒素濃度(ppm)
を測定する。熱セット未処理の布帛中の窒素濃度を10
0%として、熱セット処理した布帛中の窒素濃度減少率
を%で示した。
【0069】[参考例1] ポリエチレンテレフタレートの合成:ジメチルテレフタ
レート100mol%に対して、190mol%のエチ
レングリコールとエステル交換触媒として21mmol
%の酢酸マンガンを添加後、常圧下130℃から230
℃で、30分かけてメチルアルコール等を留去させた。
次いで、リン酸を22mmol%加え、常圧下235℃
で、20分かけて余分なエチレングリコールを留去させ
た後、得られたモノマーを減圧下で235℃から265
℃に昇温して重合を行ない(重合触媒として三酸化アン
チモンを使用)、固有粘度0.60、カルボキシル末端
基濃度7.5eq/tonのポリエチレンテレフタレー
トチップを得た。
【0070】[実施例1]参考例1で得られたポリエチ
レンテレフタレートチップに、末端封鎖剤として下記一
般式(II)
【0071】
【化6】
【0072】で表わされる繰り返し単位数nが約41で
あるポリカルボジイミド(バイエル社製 Stabaxol P1
00)を1.00wt%の割合で混ぜ、乾燥させた後、
エクストルーダーを用いて、溶融温度を283℃、ポリ
マー平均滞留時間5分間の条件下で溶融紡糸を行ない、
その後油剤を付着させて巻取り、延伸して、固有粘度
0.55、カルボキシル末端基濃度2.0eq/ton
のマルチフィラメント(75デニール/72フィラメン
ト)を得た。このマルチフィラメントについて分析を行
なった。結果を表1および2に示す。
【0073】[比較例1]実施例1において、末端封鎖
剤として使用したポリカルボジイミドを使用しないこと
以外は、実施例1と同様に実施してマルチフィラメント
を得た。得られたマルチフィラメントの分析測定結果を
表1および2に示す。
【0074】[実施例2]参考例1において得られたポ
リエステルチップに代えて、モノマーを減圧下235℃
から275℃に昇温して重合を行なって得た、固有粘度
0.65、カルボキシル末端基濃度19.5eq/to
nのポリエステルチップを使用すること以外は、実施例
1と同様の操作を実施した。結果を表1および2に示
す。
【0075】[比較例2]参考例1において得られたポ
リエステルチップに代えてモノマーを減圧下で235℃
から285℃に昇温して重合を行って得た、固有粘度
0.65、カルボキシル末端基濃度32.1eq/to
nを使用すること以外は実施例1と同様の操作を使用し
た。結果を表1および2に示す。
【0076】[参考例2] ポリエチレンテレフタレートチップの固相重合:参考例
1で得たポリエステルチップを、真空下、僅かな窒素気
流の下で220℃、16時間の条件で固相重合を行い、
固有粘度0.72、カルボキシル末端基濃度7.0eq
/tonのポリエステルチップを得た。
【0077】[実施例3〜7、比較例3および4]参考
例2で得たポリエステルチップに対するポリカルボジイ
ミドの混合量を表1に示すように変えること以外は実施
例1と同様の操作を実施した。結果を表1および2に示
す。
【0078】[実施例8]実施例5で得たマルチフィラ
メントを布帛となし、熱セット時の分解ガス測定、なら
びに熱セット時の分解ガス測定(窒素分析)を行った。
結果を表3に示す。
【0079】[比較例5]末端封鎖剤として、上記一般
式(II)で表わされるポリカルボジイミドから代えて、
2,6,2′,6′―テトライソプロピルジフェニルカ
ルボジイミドを添加すること以外は実施例5と同様の操
作を実施して布帛となし、熱セット時の分解ガス測定
(GC―MS)および熱セット時の分解ガス測定(窒素
分析)を行なった。結果を表3に示す。
【0080】[実施例9]末端封鎖剤として、ポリカル
ボジイミド(バイエル社製 Stabaxol P100)から代
えて、繰り返し単位数nが約12であるポリカルボジイ
ミド(バイエル社製 Stabaxol P)を用いること以外は
実施例1と同様の操作を実施したところ、得られたマル
チフィラメントの固有粘度は0.56、カルボキシル末
端基濃度は2.3eq/tonであった。
【0081】更に実施例1と同様に得られたマルチフィ
ラメントについて分析を行った。結果を表1および2に
示す。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】
【0085】以上の結果から明らかなように、本発明で
特定するポリカルボジイミドを用いて、カルボキシル末
端濃度を10eq/ton以下としたポリエステルから
なるマルチフィラメント(実施例1〜7に対応)に限っ
て、単糸繊度が5デニール以下であっても、耐加水分解
性に優れ、分散染料に対する染着率も高くなることが理
解される。また比較例2でも明白なようにベースポリエ
ステルチップが20eq/tonを上回るチップに本発
明で特定されるポリカルボジイミドを用いてもゲル化が
生じ、紡糸ができなかった。前述の事象は、本発明のマ
ルチフィラメントを得るにあたり、より低いカルボキシ
ル末端基濃度を持つポリエステルを使用することが不可
欠であることを示唆する。
【0086】これに対して、本発明で特定されるポリカ
ルボジイミドを用いない場合(比較例1および3に対
応)および添加量が少ない場合(比較例4に対応)は耐
加水分解性、分散染料に対する染着性が改善されなかっ
た。
【0087】また2,6,2′,6′―テトライソプロ
ピルジフェニルカルボジイミド等のモノカルボジイミド
化合物を使用した場合(比較例5に対応)は得られた布
帛に熱セット処理を施すと、著しい剤自体の分解が生じ
ていることが表3の結果より理解される。
【0088】一方、本発明で特定されるポリカルボジイ
ミドを用いた場合(実施例8に対応)は、分解ガスの発
生が全くなく非常に熱安定性がよいことがわかる。
【0089】
【発明の効果】本発明のポリエステルマルチフィラメン
ト糸は、耐加水分解性に優れるので、過酷な滅菌処理に
耐え、且つ濃染された医療用布帛が提供される。更に剤
自体の熱安定性が高いので、従来問題であった、布帛の
熱セット加工時の分解ガス発生による悪臭問題を改善す
ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来技術】従来、病院においては、医療用布帛(衣服
等)に対し、相対湿度100%、115℃の条件下25
分間程度の滅菌処理工程が施されていたが、近年は耐熱
性細菌の問題から、相対湿度100%、135℃の条件
下25分間の処理工程を少なくとも50回〜200回繰
り返すという、過酷な滅菌処理を行うことが要求される
ような素材が必要となってきた。又、素材から発塵、耐
加水分解劣化による布帛の発塵防止は、手術着等の滅菌
用布帛、又無菌室使用着、無塵衣としては必要不可欠な
性能として要求されつつある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】本発明におけるポリエステルマルチフィラ
メントは、分子鎖中にエチレンテレフタレート繰り返し
単位を85mol%以上、好ましくは95mol%以上
含むポリエステルもしくは改質ポリエステルで構成され
る。かかるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフ
タレートが好適であるが、該分子鎖中に10mol%以
下、好ましくは5mol%以下の共重合成分を含む改質
ポリエチレンテレフタレートでもよい。このような共重
合成分としては、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカ
ルボン酸、アジピン酸、オキシ安息香酸、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、トリメリット酸、ペ
ンタエリスリトール、テトラエチレングリコール、CH
DM等があげられる。また、該ポリエステルは、安定
剤、着色剤等の添加剤を必要に応じて含んでいてもよ
い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】また、該ポリカルボジイミドを、ゲルマニ
ウム重合触媒を使用して得られたポリエステルに添加す
る前処理として、ポリエステルチップ等を室温〜130
℃の水または熱水中で10分〜10日間程度洗浄または
放置すると、紡糸後のポリエステルマルチフィラメント
の性能が飛躍的に向上するので好ましい。この水または
熱水洗浄によって、チップ中のゲルマニウム重合触媒の
失活、オリゴマーの除去、エステル再分配反応の抑制が
可能となり、更に有効な結果が得られる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】(6)熱セット時の分解ガス測定(GC―
MS) 布帛10mgをサンプルチューブ(cell)に入れG
C―MSにセットし190℃で2分間セル中で保持さ
せ、生じたガスを一時液体チッ素で固定し、再加熱して
カラムにサンプルガスを追い出しGC―MS分析を下記
の条件により実施した。 GC―MS測定条件: Column:DB―1, 0.25mm×30mm Carrier :He Oven:60℃×5min 、60〜300℃(20℃/min ) 300℃15分間保持 Inject:In Cell 190℃×2min (試料加熱) →200℃×5min (追い出し) Detector:MSD(HP5971A)35〜400m/ z(Mass Range).
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】[参考例1] ポリエチレンテレフタレートの合成:ジメチルテレフタ
レート100mol%に対して、190mol%のエチ
レングリコールとエステル交換触媒として21mmol
%の酢酸マンガンを添加後、常圧下130℃から230
℃で、30分かけてメチルアルコール等を留去させた。
次いで、リン酸を22mmol%加え、常圧下235℃
で、20分かけて余分なエチレングリコールを留去させ
た後、得られたモノマーを減圧下で235℃から265
℃に昇温して重合を行ない(重合触媒として三酸化
ンチモンを使用)、固有粘度0.60、カルボキシル末
端基濃度7.5eq/tonのポリエチレンテレフタレ
ートチップを得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 63/91 NLL D01F 6/92 301 F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボジイミド化合物によって末端封鎖
    されたポリエステルからなる、カルボキシル末端基濃度
    が10eg/tonであるフィラメント糸において、 該カルボジイミド化合物として、下記一般式(I) 【化1】 で表わされるポリカルボジイミドが、モノないしジカル
    ボジイミドと併用することなく添加されたポリエステル
    からなるマルチフィラメント糸であり、 その単糸繊度が0.1de〜5.0deであることを特
    徴とする染色性の改善された滅菌布帛用ポリエステルマ
    ルチフィラメント。
  2. 【請求項2】 カルボジイミド化合物が下記一般式(I
    I) 【化2】 で表わされるポリカルボジイミドである請求項1記載の
    滅菌布帛用ポリエステルマルチフィラメント。
  3. 【請求項3】 ポリカルボジイミド化合物の添加量が、
    ポリエステルの重量を基準として0.05〜5.0wt
    %である、請求項1または2記載の滅菌布帛用ポリエス
    テルマルチフィラメント。
  4. 【請求項4】 ポリエステルが、ポリエチレンテレフタ
    レートである請求項1、2または3記載の滅菌布帛用ポ
    リエステルマルチフィラメント。
JP23996694A 1994-10-04 1994-10-04 染色性の改善された滅菌布帛用ポリエステルマルチフィラメント Pending JPH08109515A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002030208A (ja) * 2000-07-14 2002-01-31 Toray Ind Inc ポリ乳酸樹脂組成物および成形品
JP2006124861A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Toray Ind Inc 耐滅菌布帛用ポリエステルフィラメントおよび耐滅菌布帛
JP2006274481A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Toray Ind Inc 衛生用品用布帛
JP2009249450A (ja) * 2008-04-03 2009-10-29 Teijin Ltd ポリ乳酸成形品および製造法

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