JP2002030208A - ポリ乳酸樹脂組成物および成形品 - Google Patents

ポリ乳酸樹脂組成物および成形品

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JP2002030208A JP2000213875A JP2000213875A JP2002030208A JP 2002030208 A JP2002030208 A JP 2002030208A JP 2000213875 A JP2000213875 A JP 2000213875A JP 2000213875 A JP2000213875 A JP 2000213875A JP 2002030208 A JP2002030208 A JP 2002030208A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い耐熱性と高い耐加水分解性を兼ね備えたポ
リ乳酸樹脂組成物および繊維やフィルムなどの成形品を
提供する。 【解決手段】ポリL−乳酸とポリD−乳酸とのブレンド
物からなり、該ポリL−乳酸および/またはポリD−乳
酸のカルボキシル基末端の少なくとも一部が封鎖されて
いることを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリ乳酸樹脂組成
物および成形品に関するものである。さらに詳細には、
高い耐熱性と高い耐加水分解性を兼ね備えたポリ乳酸樹
脂組成物および成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、繊維やフィルムなどの成形品
の材料としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル、ポリアミドなどが用いられており、消費量が年々
増加している。それに伴い、使用後の廃棄物の量も増加
している。これら廃棄物は現在焼却あるいは埋め立てに
より処理されるため、様々の環境問題や処分場確保など
の問題が起こっている。
【0003】このような問題に対処するため、近年、土
中や水中に存在する微生物の作用により自然環境下で樹
脂が分解される種々の生分解性ポリマーの検討が各方面
で盛んに行われている。中でも、ポリL−乳酸は比較的
融点および結晶性が高く成形品としたときの機械的物性
が高いなどの優れた特徴を有しているため、実用的な生
分解性樹脂成形品として工業的に生産化するための検討
が活発になされている。
【0004】しかしながら、ポリL−乳酸の融点は17
0℃程度であり、例えば、衣料用繊維として用いる場合
ではアイロン可能な温度が低温に限られてしまうこと
や、産業用繊維として用いる場合ではゴム資材や樹脂コ
ート布帛など成形品の製造工程で150℃程度の高温に
さらされる用途には適さないなどの問題があった。
【0005】一方、乳酸には光学異性体が存在し、それ
ぞれL−乳酸とD−乳酸の重合体であるポリL−乳酸と
ポリD−乳酸の混合物からなるステレオコンプレックス
結晶を形成させるとポリL−乳酸あるいはポリD−乳酸
単独結晶よりも融点が上昇することが知られている。特
開昭61−36321号公報には、ポリL−乳酸とポリ
D−乳酸をブレンドすることにより上記の特異な特性を
工業的に利用することが初めて開示されている。また、
特開昭63−264913号公報には、ポリL−乳酸と
ポリD−乳酸を溶液状態でブレンドした後に溶液紡糸に
供する技術についての開示があるが、この方法ではブレ
ンドした溶液の安定性が低くポットライフが短いために
安定した製糸ができず得られる繊維も品位に欠ける、あ
るいは巻取速度が高々数十m/分であり工業的に効率の
高い生産を行うことができないといった問題があった。
さらに、特開昭63−241024号公報では、ポリL
−乳酸とポリD−乳酸を等モル量含む組成物を用いた溶
融紡糸についての実施例が開示されているが、得られた
繊維の物性は高々0.5cN/dTex程度であり、実
用的強度を有する繊維を得るには至っていなかった。
【0006】さらに、京都工芸繊維大学の山根らはポリ
L−乳酸とポリD−乳酸の溶融ブレンド物を溶融紡糸し
た未延伸糸あるいはこれを延伸した延伸糸を熱処理する
ことでステレオコンプレックス結晶を含むポリ乳酸繊維
を得ている(Sen-i Gakkai Preprints 1989)。しかし
ながら、この方法では未延伸糸および延伸糸の内部構造
としてポリL−乳酸分子とポリD−乳酸分子が十分に分
散しておらず部分的にドメイン構造を作っているためス
テレオコンプレックス結晶を生成・成長させるためには
製糸後に200℃で2〜10分間熱処理する必要があ
る。そのため、熱処理時に繊維内部の分子配向が緩和し
てしまい、得られる繊維の強度は高々2.3cN/dT
ex程度に留まっている。また、熱処理前の延伸糸では
4.2cN/dTexの強度が得られるものの、ポリL
−乳酸あるいはポリD−乳酸単独結晶が相当量存在し、
ステレオコンプレックス結晶の生成が不十分であるため
に耐熱性が不十分であった。
【0007】また、特開平9−25400号公報および
特開2000−17164号公報では、ポリL−乳酸と
ポリD−乳酸の混合物を加熱溶融する方法あるいはそれ
ぞれを加熱溶融した後混合することにより高結晶化した
ポリ乳酸成形品を得る方法についての技術が開示されて
いるが、いずれも繊維化に関する具体的示唆はされてい
ない。
【0008】他方、ポリ乳酸は室温や高温の水中におけ
る加水分解性が非常に高く、さらには空気中の水分によ
っても分解されうるという性質を持っている。このよう
に容易に加水分解される性質により、例えば繊維やスリ
ットフィルムとして使用する場合では、染料の水分散溶
液による高温での染色を行うと布帛の引裂強度が急激に
低下してしまうことから比較的低温での染色しか行え
ず、濃色に染めることができない、あるいは漁網などの
水産資材用として水中で使用する場合にはその使用可能
期間がごく短期間に限定されてしまう、さらには経時安
定性に乏しく製造後長期間経た後では劣化のため当初の
性能が発揮できないといった問題点があった。また、繊
維やフィルム関連で種々の乾熱加工時や高温雰囲気中で
の使用に際して、空気中の水分による加水分解が問題と
なる場合があった。そのため、従来から医療用途などご
く限られた用途でしか使用できず、汎用用途への展開に
おいては、これらの問題の解決が必要であった。
【0009】このような問題点を解決する手段として、
特開平7−316273号公報には、ポリ乳酸のカルボ
キシル基末端を脂肪族アルコールとの縮合反応により末
端封鎖する技術が開示されている。また、特開平9−2
1017号公報には、脂肪族アルコールによるカルボキ
シル基末端の封鎖に加えて紡糸温度を低くすることによ
りポリ乳酸繊維のカルボキシル基末端濃度を下げる技術
が開示されている。しかしながら、これらの技術ではポ
リ乳酸の耐加水分解性を向上させる効果は得られるもの
の、同時にポリ乳酸の耐熱性を向上させることについて
は具体的な示唆はされていない。
【0010】以上のように高い耐熱性と高い耐加水分解
性を兼ね備えたポリ乳酸樹脂組成物および成形品につい
ては、未だ達成されていないのが実状であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前述
のような従来技術ではなしえなかった、高い耐熱性と高
い耐加水分解性を兼ね備えたポリ乳酸樹脂組成物および
繊維やフィルムなどの成形品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のポリ乳酸樹脂組成物および成形品は、次の構成
を有する。すなわち、 (1)ポリL−乳酸とポリD−乳酸とのブレンド物から
なり、該ポリL−乳酸および/またはポリD−乳酸のカ
ルボキシル基末端の少なくとも一部が封鎖されているこ
とを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物。
【0013】(2)付加反応型の化合物によりポリL−
乳酸および/またはポリD−乳酸のカルボキシル基末端
の少なくとも一部が封鎖されていることを特徴とする前
記(1)に記載のポリ乳酸樹脂組成物。
【0014】(3)カルボキシル基末端濃度が10当量
/103 kg以下であることを特徴とする前記(1)ま
たは(2)に記載のポリ乳酸樹脂組成物。
【0015】(4)カルボキシル基末端に付加する化合
物が、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサ
ゾリン化合物、オキサジン化合物、アジリジン化合物か
ら選ばれる1種または2種以上の化合物であることを特
徴とする前記(1)から(3)のいずれかに記載のポリ
乳酸樹脂組成物。
【0016】(5)カルボジイミド化合物が、N,N´
−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド
であることを特徴とする前記(4)に記載のポリ乳酸樹
脂組成物。
【0017】(6)前記(1)から(5)のいずれかに
記載のポリ乳酸樹脂組成物からなることを特徴とする成
形品。
【0018】(7)成形品が繊維であることを特徴とす
る前記(6)に記載の成形品。
【0019】(8)繊維が、溶融紡糸法により得られた
繊維であって、DSC測定により求められるポリL−乳
酸単独結晶およびポリD−乳酸単独結晶の結晶融解に基
づく吸熱量ΔHlとポリL−乳酸およびポリD−乳酸か
らなるステレオコンプレックス結晶の結晶融解に基づく
吸熱量ΔHhの比ΔHh/ΔHlが10以上であること
を特徴とする前記(7)に記載の成形品。
【0020】(9)繊維の強度が2.6cN/dTex
以上であることを特徴とする前記(7)または(8)に
記載の成形品。
【0021】(10)繊維の複屈折Δnが18以上であ
ることを特徴とする前記(7)から(9)のいずれかに
記載の成形品。
【0022】(11)繊維の沸騰水収縮率Sbが3%以
上であることを特徴とする前記(7)から(10)のい
ずれかに記載の成形品。
【0023】(12)成形品がフィルムであることを特
徴とする前記(6)に記載の成形品。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明のポリ乳酸樹脂組成
物についてさらに詳しく説明する。
【0025】本発明のポリ乳酸樹脂組成物はポリL−乳
酸とポリD−乳酸とのブレンド物からなることを特徴と
する。
【0026】ポリL−乳酸およびポリD−乳酸の製造方
法には、それぞれL−乳酸、あるいはD−乳酸を原料と
して一旦環状2量体であるラクチドを生成せしめ、その
後開環重合を行う2段階のラクチド法と、当該原料を溶
媒中で直接脱水縮合を行う一段階の直接重合法が知られ
ている。本発明で用いるポリ乳酸はいずれの製法によっ
て得られたものであってもよいが、ポリマー中に含有さ
れる環状2量体が溶融紡糸時に気化して糸斑の原因とな
るため、繊維として溶融紡糸する場合には、溶融紡糸以
前の段階でポリマー中に含有される環状2量体の含有量
を0.3wt%以下とすることが望ましい。直接重合法
の場合には環状2量体に起因する問題が実質的にないた
め、製糸性の観点からはより好適である。
【0027】本発明に用いるポリL−乳酸はL−乳酸を
主たるモノマー成分とする重合体であり、L−乳酸のほ
かにD−乳酸成分を15モル%以下含有する共重合ポリ
L−乳酸であっても良いが、ステレオコンプレックス結
晶の形成性を高める観点から、ポリL−乳酸中のD−乳
酸成分は少ないほど好ましく、ホモポリL−乳酸を用い
ることがさらに好ましい。
【0028】同様に、本発明に用いるポリD−乳酸はD
−乳酸を主たるモノマー成分とする重合体であり、D−
乳酸のほかにL−乳酸成分を15モル%以下含有する共
重合ポリD−乳酸であっても良いが、ステレオコンプレ
ックス結晶の形成性を高める観点から、ポリD−乳酸中
のL−乳酸成分は少ないほど好ましく、ホモポリD−乳
酸を用いることがさらに好ましい。
【0029】さらに、本発明に用いるポリL−乳酸およ
び/またはポリD−乳酸は、本発明の効果を損なわない
範囲で、他のエステル形成能を有するモノマー成分を共
重合しても良い。共重合可能なモノマー成分としては、
グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪
酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸
などのヒドロキシカルボン酸類の他、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、ポリエチレングリコール、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール等の分子内に複数の水酸基を
含有する化合物類またはそれらの誘導体、コハク酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、フマル酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナト
リウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニ
ウムスルホイソフタル酸等の分子内に複数のカルボン酸
基を含有する化合物類またはそれらの誘導体が挙げられ
る。
【0030】上述したポリL−乳酸およびポリD−乳酸
の重量平均分子量は好ましくは5万以上、さらに好まし
くは10万以上、より好ましくは15万以上とするもの
である。重量平均分子量が10万に満たない場合には繊
維の強度物性を優れたものとすることができにくくなる
ので好ましくない。なお、一般にポリL−乳酸あるいは
ポリD−乳酸の平均分子量を50万以上とすることは困
難である。
【0031】なお、本発明で用いるポリL−乳酸および
ポリD−乳酸には本発明の効果を損なわない範囲で主体
をなすポリマー以外の成分を含有してもよい。例えば、
可塑剤、紫外線安定化剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、
糸摩擦低減剤、抗酸化剤あるいは着色顔料等として無機
微粒子や有機化合物を必要に応じて添加してもよい。特
に、紫外線安定化剤としては、ベンゾフェノン系、ベン
ゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系薬剤を好ましく
用いることができる。この際の配合量は繊維重量に対し
て0.005〜1.0wt%が好ましい。着色顔料とし
ては酸化チタン、カーボンブラックなどの無機顔料の
他、シアニン系、スチレン系、フタロシアイン系、アン
スラキノン系、ペリノン系、イソインドリノン系、キノ
フタロン系、キノクリドン系、チオインディゴ系などの
ものを使用することができる。
【0032】本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、ポリL−
乳酸および/またはポリD−乳酸のカルボキシル基末端
の一部または全部が封鎖されていることを特徴とする。
ポリL−乳酸および/またはポリD−乳酸のカルボキシ
ル基末端を封鎖する方法としては、例えば、脂肪族アル
コールやアミド化合物などの縮合反応型化合物や、カル
ボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合
物、オキサジン化合物、アジリジン化合物などの付加反
応型の化合物などをカルボキシル基末端に反応させて封
鎖すれば良い。後者の付加反応型の化合物を用いれば、
例えば、アルコールとカルボキシル基の脱水縮合反応に
よる末端封鎖のように余分な副生成物を反応系外に排出
する必要がないため、例えばポリL−乳酸とポリD−乳
酸のブレンド物を溶融成形する際に付加反応型の化合物
を添加・混合・反応させることにより、最適な条件での
ポリマー重合と成形時のカルボキシル基末端生成の抑制
による十分な末端封鎖を両立することができ、実用的に
十分な高い分子量や耐熱性および耐加水分解性を兼ね備
えた繊維およびフィルム等の成形物を得るにあたり有利
である。
【0033】本発明においては、ポリL−乳酸および/
またはポリD−乳酸のカルボキシル基末端の一部または
全部が封鎖されていることを特徴とするものであるが、
カルボキシル基末端を全量封鎖できるに十分な量の末端
封鎖剤を添加した場合に、滴定などにより、酸末端量を
測定すると0(ゼロ)にはならないような場合において
も、本発明のカルボキシル基末端の全部が封鎖されてい
る範疇とする。
【0034】本発明に用いることのできる末端封鎖剤の
うちカルボジイミド化合物の例としては、例えば、N,
N´−ジ−o−トリイルカルボジイミド、N,N´−ジ
フェニルカルボジイミド、N,N´−ジオクチルデシル
カルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジメチルフェ
ニルカルボジイミド、N−トリイル−N´−シクロヘキ
シルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジイソプ
ロピルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6
−ジ−tert. −ブチルフェニルカルボジイミド、N−ト
リイル−N´−フェニルカルボジイミド、N,N´−ジ
−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−
p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p
−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−
シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ト
リイルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ−o
−トリイルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ
シクロヘキシルカルボジイミド、ヘキサメチレン−ビス
−ジシクロヘキシルカルボジイミド、エチレン−ビス−
ジフェニルカルボジイミド,N,N′−ベンジルカルボ
ジイミド、N−オクタデシル−N′−フェニルカルボジ
イミド、N−ベンジル−N′−フェニルカルボジイミ
ド、N−オクタデシル−N′−トリルカルボジイミド、
N−シクロヘキシル−N′−トリルカルボジイミド、N
−フェニル−N′−トリルカルボジイミド、N−ベンジ
ル−N′−トリルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−
エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−エ
チルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソ
プロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−
イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−
o−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ
−p−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−
ジ−2,6−ジエチルフェニルカルボジイミド、N,
N′−ジ−2−エチル−6−イソプロピルフェニルカル
ボジイミド、N,N′−ジ−2−イソブチル−6−イソ
プロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,
4,6−トリメチルフェニルカルボジイミド、N,N′
−ジ−2,4,6−トリイソプロピルフェニルカルボジ
イミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソブチルフ
ェニルカルボジイミド、芳香族ポリカルボジイミドなど
が挙げられる。さらには、これらのカルボジイミド化合
物の中から1種または2種以上の化合物を任意に選択し
てポリ乳酸のカルボキシル末端を封鎖すればよいが、反
応性および耐熱性の点でN,N´−ジ−2,6−ジイソ
プロピルフェニルカルボジイミドが好ましい。
【0035】本発明に用いることのできる末端封鎖剤の
うちエポキシ化合物の例としては、例えば、N−グリシ
ジルフタルイミド、N−グリシジル−4−メチルフタル
イミド、N−グリシジル−4,5−ジメチルフタルイミ
ド、N−グリシジル−3−メチルフタルイミド、N−グ
リシジル−3,6−ジメチルフタルイミド、N−グリシ
ジル−4−エトキシフタルイミド、N−グリシジル−4
−クロルフタルイミド、N−グリシジル−4,5−ジク
ロルフタルイミド、N−グリシジル−3,4,5,6−
テトラブロムフタルイミド、N−グリシジル−4−n−
ブチル−5−ブロムフタルイミド、N−グリシジルサク
シンイミド、N−グリシジルヘキサヒドロフタルイミ
ド、N−グリシジル−1,2,3,6−テトラヒドロフ
タルイミド、N−グリシジルマレインイミド、N−グリ
シジル−α,β−ジメチルサクシンイミド、N−グリシ
ジル−α−エチルサクシンイミド、N−グリシジル−α
−プロピルサクシンイミド、N−グリシジルベンズアミ
ド、N−グリシジル−p−メチルベンズアミド、N−グ
リシジルナフトアミド、N−グリシジルステラミド、N
−メチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−
ジカルボン酸イミド、N−エチル−4,5−エポキシシ
クロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−フェ
ニル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカ
ルボン酸イミド、N−ナフチル−4,5−エポキシシク
ロヘキサン−1,2−ジカルボン酸イミド、N−トリル
−3−メチル−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,
2−ジカルボン酸イミド、オルソフェニルフェニルグリ
シジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル、3−(2−キセニル
オキシ)−1,2−エポキシプロパン、アリルグリシジ
ルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ラウリルグリ
シジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、シクロ
ヘキシルグリシジルエーテル、α−クレシルグリシジル
エーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテ
ル、メタクリル酸グリシジルエーテル、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、スチレンオキサイド、オ
クチレンオキサイド、ヒドロキノンジグリシジルエーテ
ル、レゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノール
A−ジグリシジルエーテルなどが挙げられ、さらには、
テレフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタ
ル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグ
リシジルエステル、フタル酸ジメチルジグリシジルエス
テル、フェニレンジグリシジルエーテル、エチレンジグ
リシジルエーテル、トリメチレンジグリシジルエーテ
ル、テトラメチレンジグリシジルエーテル、ヘキサメチ
レンジグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらの
エポキシ化合物の中から1種または2種以上の化合物を
任意に選択してポリ乳酸のカルボキシル末端を封鎖すれ
ばよいが、反応性の点でエチレンオキサイド、プロピレ
ンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル、オルソフ
ェニルフェニルグリシジルエーテル、p−t−ブチルフ
ェニルグリシジルエーテル、N−グリシジルフタルイミ
ド、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、レゾルシンジ
グリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリ
シジルエーテル、水添ビスフェノールA−ジグリシジル
エーテルなどが好ましい。
【0036】本発明に用いることのできる末端封鎖剤の
うちオキサゾリン化合物の例としては、例えば、2−メ
トキシ−2−オキサゾリン、2−エトキシ−2−オキサ
ゾリン、2−プロポキシ−2−オキサゾリン、2−ブト
キシ−2−オキサゾリン、2−ペンチルオキシ−2−オ
キサゾリン、2−ヘキシルオキシ−2−オキサゾリン、
2−ヘプチルオキシ−2−オキサゾリン、2−オクチル
オキシ−2−オキサゾリン、2−ノニルオキシ−2−オ
キサゾリン、2−デシルオキシ−2−オキサゾリン、2
−シクロペンチルオキシ−2−オキサゾリン、2−シク
ロヘキシルオキシ−2−オキサゾリン、2−アリルオキ
シ−2−オキサゾリン、2−メタアリルオキシ−2−オ
キサゾリン、2−クロチルオキシ−2−オキサゾリン、
2−フェノキシ−2−オキサゾリン、2−クレジル−2
−オキサゾリン、2−o−エチルフェノキシ−2−オキ
サゾリン、2−o−プロピルフェノキシ−2−オキサゾ
リン、2−o−フェニルフェノキシ−2−オキサゾリ
ン、2−m−エチルフェノキシ−2−オキサゾリン、2
−m−プロピルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−p
−フェニルフェノキシ−2−オキサゾリン、2−メチル
−2−オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾリン、
2−プロピル−2−オキサゾリン、2−ブチル−2−オ
キサゾリン、2−ペンチル−2−オキサゾリン、2−ヘ
キシル−2−オキサゾリン、2−ヘプチル−2−オキサ
ゾリン、2−オクチル−2−オキサゾリン、2−ノニル
−2−オキサゾリン、2−デシル−2−オキサゾリン、
2−シクロペンチル−2−オキサゾリン、2−シクロヘ
キシル−2−オキサゾリン、2−アリル−2−オキサゾ
リン、2−メタアリル−2−オキサゾリン、2−クロチ
ル−2−オキサゾリン、2−フェニル−2−オキサゾリ
ン、2−o−エチルフェニル−2−オキサゾリン、2−
o−プロピルフェニル−2−オキサゾリン、2−o−フ
ェニルフェニル−2−オキサゾリン、2−m−エチルフ
ェニル−2−オキサゾリン、2−m−プロピルフェニル
−2−オキサゾリン、2−p−フェニルフェニル−2−
オキサゾリンなどが挙げられ、さらには、2,2′−ビ
ス(2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−メチル
−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4,4′−ジ
メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−エ
チル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4,4′
−ジエチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4
−プロピル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4
−ブチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−
ヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−
フェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−
シクロヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス
(4−ベンジル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−
フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−m−
フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−o−
フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−
フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、
2,2′−p−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−
2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス
(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フ
ェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリ
ン)、2,2′−エチレンビス(2−オキサゾリン)、
2,2′−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン)、
2,2′−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、
2,2′−オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、
2,2′−デカメチレンビス(2−オキサゾリン)、
2,2′−エチレンビス(4−メチル−2−オキサゾリ
ン)、2,2′−テトラメチレンビス(4,4′−ジメ
チル−2−オキサゾリン)、2,2′−9,9′−ジフ
ェノキシエタンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−
シクロヘキシレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′
−ジフェニレンビス(2−オキサゾリン)などが挙げら
れる。さらには、上記した化合物をモノマー単位として
含むポリオキサゾリン化合物など、例えばスチレン・2
−イソプロペニル−2−オキサゾリン共重合体などが挙
げられる。これらのオキサゾリン化合物の中から1種ま
たは2種以上の化合物を任意に選択してポリ乳酸のカル
ボキシル末端を封鎖すればよい。
【0037】本発明に用いることのできる末端封鎖剤の
うちオキサジン化合物の例としては、例えば、2−メト
キシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、
2−エトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキ
サジン、2−プロポキシ−5,6−ジヒドロ−4H−
1,3−オキサジン、2−ブトキシ−5,6−ジヒドロ
−4H−1,3−オキサジン、2−ペンチルオキシ−
5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ヘ
キシルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキ
サジン、2−ヘプチルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H
−1,3−オキサジン、2−オクチルオキシ−5,6−
ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2−ノニルオキ
シ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、2
−デシルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オ
キサジン、2−シクロペンチルオキシ−5,6−ジヒド
ロ−4H−1,3−オキサジン、2−シクロヘキシルオ
キシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン、
2−アリルオキシ−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−
オキサジン、2−メタアリルオキシ−5,6−ジヒドロ
−4H−1,3−オキサジン、2−クロチルオキシ−
5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジンなどが挙
げられ、さらには、2,2′−ビス(5,6−ジヒドロ
−4H−1,3−オキサジン)、2,2′−メチレンビ
ス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、
2,2′−エチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−
1,3−オキサジン)、2,2′−プロピレンビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、
2,2′−ブチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−
1,3−オキサジン)、2,2′−ヘキサメチレンビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、
2,2′−p−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4
H−1,3−オキサジン)、2,2′−m−フェニレン
ビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン)、2,2′−ナフチレンビス(5,6−ジヒドロ−
4H−1,3−オキサジン)、2,2′−P,P′−ジ
フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オ
キサジン)などが挙げられる。さらには、上記した化合
物をモノマー単位として含むポリオキサジン化合物など
が挙げられる。これらのオキサジン化合物の中から1種
または2種以上の化合物を任意に選択してポリ乳酸のカ
ルボキシル末端を封鎖すればよい。
【0038】さらには、既に例示したオキサゾリン化合
物および上述のオキサジン化合物などの中から1種また
は2種以上の化合物を任意に選択し併用してポリ乳酸の
カルボキシル末端を封鎖してもよいが、耐熱性および反
応性や脂肪族ポリエステルとの親和性の点で2,2′−
m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)や2,2′−
p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)が好ましい。
【0039】本発明に用いることのできる末端封鎖剤の
うちアジリジン化合物の例としては、例えば、モノ,ビ
スあるいはポリイソシアネート化合物とエチレンイミン
との付加反応物などが挙げられる。
【0040】また、本発明に用いることのできる末端封
鎖剤として上述したカルボジイミド化合物、エポキシ化
合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合物、アジリ
ジン化合物などの化合物うち、2種以上の化合物を末端
封鎖剤として併用することもできる。
【0041】本発明のポリ乳酸樹脂組成物では、用途に
応じて適度にカルボキシル末端基の封鎖を行えばよい
が、具体的なカルボキシル基末端封鎖の程度としてはポ
リ乳酸樹脂組成物のカルボキシル基末端の濃度が10当
量/103 kg以下であることが耐加水分解性向上の点
から好ましく、6当量/103 kg以下であることがさ
らに好ましい。ここでカルボキシル基末端の濃度とは実
施例中に記載の方法によって測定した値を指す。
【0042】本発明のポリ乳酸樹脂組成物に用いるポリ
L−乳酸および/またはポリD−乳酸のカルボキシル基
末端を封鎖する方法としては縮合反応型あるいは付加反
応型などの末端封鎖剤を反応させればよく、縮合反応に
よりカルボキシル基末端を封鎖する方法としては、ポリ
マー重合時に重合系内に脂肪族アルコールやアミド化合
物などの縮合反応型の末端封鎖剤を適量添加して減圧化
で脱水縮合反応させるなどしてカルボキシル基末端を封
鎖することができるが、ポリマーの高重合度化の観点か
ら、重合反応終了時に縮合反応型の末端封鎖剤を添加す
ることが好ましい。縮合反応型の末端封鎖剤を使用する
場合は、あらかじめカルボキシル基末端が封鎖されたポ
リL−乳酸とポリD−乳酸をブレンドすれば良い。
【0043】付加反応によりカルボキシル基末端を封鎖
する方法としては、ポリ乳酸の溶融状態でカルボジイミ
ド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、オキ
サジン化合物、アジリジン化合物などの末端封鎖剤を適
量反応させることで得ることができるが、ポリ乳酸の高
重合度化、残存低分子量物の抑制などの観点から、ポリ
マーの重合反応終了後に末端封鎖剤を添加・反応させる
ことが好ましい。上記した末端封鎖剤とポリ乳酸との混
合・反応としては、例えば、重合反応終了直後の溶融状
態のポリ乳酸ポリマーに末端封鎖剤を添加し攪拌・反応
させる方法、ポリ乳酸のチップに末端封鎖剤を添加・混
合した後に反応缶あるいはエクストルーダなどで混練・
反応させる方法、エクストルーダでポリ乳酸に液状の末
端封鎖剤を連続的に添加し、混練・反応させる方法、末
端封鎖剤を高濃度含有させたポリ乳酸のマスターチップ
とポリ乳酸のホモチップとを混合したブレンドチップを
エクストルーダなどで混練・反応させる方法などにより
行うことができる。
【0044】ポリL−乳酸とポリD−乳酸のブレンド方
法としては、例えば、ポリL−乳酸チップとポリD−乳
酸チップのチップブレンド(ドライブレンド)物を溶融
押出し機に供する方法や、クロロホルム、塩化メチレ
ン、トリクロロメタン、ジオキサンなどの溶媒を用いた
ポリL−乳酸溶液とポリD−乳酸溶液とを溶液状態で混
合した後に溶媒を除去する方法などが挙げられる。溶融
押出し機に供する場合は、プレッシャーメルター型や1
軸あるいは2軸エクストルーダー型など通常の溶融押出
し機を使用することができるが、ポリL−乳酸とポリD
−乳酸を十分混練しステレオコンプレックス結晶を形成
しやすくする観点から1軸あるいは2軸エクストルーダ
ー型が好まい。さらには、溶融押出し後のポリマー流路
中に静止混練機を組み込む方法、ポリL−乳酸チップと
ポリD−乳酸チップのチップブレンド物を2軸エクスト
ルーダー型の混練機にて溶融・混練した後チップ化する
ことで予備混練されたポリL−乳酸とポリD−乳酸のブ
レンド物からなるチップをあらかじめ用意し、この予備
混練されたチップを溶融成形機に供する方法などが好ま
しい。あるいは、ポリL−乳酸とポリD−乳酸を別々の
溶融押出し機で溶融の後混合しても良い。上述のいずれ
の場合においても濾過層や吐出部口金通過時の剪断応力
による混練が期待されるが、特にポリL−乳酸とポリD
−乳酸を別々の溶融押出し機で溶融後混合する場合は、
混練強化の観点から混合後に静止混練機を組み込むこと
が好ましい。
【0045】ポリL−乳酸とポリD−乳酸のブレンドは
それぞれのカルボキシル基末端を封鎖してから行っても
良いし、ポリL−乳酸とポリD−乳酸をブレンドした後
にカルボキシル基末端を封鎖しても良いが、ポリマーの
熱分解あるいは熱劣化抑制の観点から、ポリL−乳酸と
ポリD−乳酸のブレンドおよびカルボキシル基末端の封
鎖を同時に行うことが好ましい。上記したブレンドと末
端封鎖を同時に行う方法としては、例えば、ポリL−乳
酸チップとポリD−乳酸チップのチップブレンド(ドラ
イブレンド)物を溶融押出し機に供する際に、溶融直前
のチップあるいは溶融押出し機内の溶融ポリマーへ液状
の末端封鎖剤を連続的に直接添加すれば良い。
【0046】また、本発明のポリ乳酸樹脂組成物に用い
るポリL−乳酸とポリD−乳酸のブレンド割合としては
重量比で、ポリL−乳酸:ポリD−乳酸が30:70か
ら70:30の間であることが好ましいが、ステレオコ
ンプレックス結晶の生成促進および含有割合向上の観点
から、40:60から60:40の間であることがさら
に好ましく、50:50であることがより好ましい。
【0047】本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、溶融・溶
液状態から繊維・フィルム、シート、また各種成形品に
成形加工することが可能であり、高い耐熱性と高い耐加
水分解性を兼ね備えていることで、従来以上に広い分野
での利用が可能である。例えば、繊維分野では衣料用
途、釣り糸、漁網、海苔網、植生保護用不織布、土木用
ネット、土嚢、育苗用ポット、農業用資材、水切り袋な
ど、フィルムやシートでは包装用フィルム、農園芸用フ
ィルム、ショッピングバック、ごみ袋、堆肥袋など、そ
の他の成形品では飲料や化粧品のボトル、ディスポーザ
ブルカップ、トレイ、ナイフ、フォーク、スプーンなど
の容器・食器類、植木鉢、育苗床などが挙げらる。
【0048】本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、上述した
形態のなかでも体積比表面積が大きく実用に共されたと
き十分な耐加水分解性が求められる繊維およびフィルム
分野において特に有効である。
【0049】本発明のポリ乳酸樹脂組成物を、例えば、
繊維として使用する場合では、染料の水分散溶液による
高温での染色が可能となり、布帛の引裂強度を損なうこ
となく濃色あるは鮮明な色合いに染めることができる。
また、漁網などの水産資材用として水中で使用する場合
には、その使用期間中は実用的に必要十分な強度が発揮
される繊維を得ることができる。さらには経時安定性に
富んでおり製造後長期間経た後でも劣化することもなく
当初の性能を発揮する繊維を得ることができる。また、
繊維やフィルム関連で種々の乾熱加工時や高温雰囲気中
での使用においても、安定した強度物性や耐久性を発揮
する繊維やフィルムを得ることができる。
【0050】また、本発明のポリ乳酸樹脂組成物からな
る繊維は衣料用あるいは産業用として広く実用に供する
観点から、強度が2.6cN/dTex以上であること
が好ましく、3.5cN/dTex以上であることがさ
らに好ましい。さらに、同様の観点から、本発明のポリ
乳酸樹脂組成物からなる繊維では、複屈折Δnが18以
上であることが好ましい。
【0051】本発明のポリ乳酸樹脂組成物からなる繊維
では、耐熱性の観点から、DSC測定により求められる
ポリL−乳酸単独結晶およびポリD−乳酸単独結晶の結
晶融解に基づく吸熱量ΔHlとポリL−乳酸およびポリ
D−乳酸からなるステレオコンプレックス結晶の結晶融
解に基づく吸熱量ΔHhの比ΔHh/ΔHlが10以上
であることが好ましく、さらに好ましくはΔHh/ΔH
lが20以上である。なお、ホモポリL−乳酸およびホ
モポリD−乳酸のブレンド物からなるポリ乳酸繊維の場
合、ΔHlのピーク温度は160〜180℃付近に存在
し、ΔHhのピーク温度は210℃〜230℃付近に存
在する場合が多い。
【0052】さらには、製糸時における延伸・弛緩・熱
処理などの行程における糸たるみの抑制あるいは布帛の
仕上げ行程におけるセット性確保などの観点から、本発
明のポリ乳酸樹脂組成物からなる繊維では沸騰水収縮率
Sbが3%以上であることが好ましい。
【0053】本発明のポリ乳酸樹脂組成物からなる繊維
は、湿式あるいは乾式などの溶液紡糸法や溶融紡糸法な
どの製糸方法によればよいが、工業的に効率の高い生産
を行う観点から、溶融紡糸法によることが好ましい。例
えば、溶融紡糸法により本発明のポリ乳酸樹脂組成物か
らなる繊維を得るには以下の方法とすればよいが、以下
に説明する方法に限られるものではない。
【0054】前述の方法により得られたポリ乳酸樹脂組
成物は、エクストルーダー型やプレッシャーメルター型
の溶融押出し機で溶融された後、メタリングポンプによ
って計量され、紡糸パック内等で濾過を受けた後、所望
の口金形状や口金数を有する口金から吐出される。吐出
された糸はポリマーの融点よりも温度の低い気体中を通
過させることによって冷却・固化された後、油剤を付与
されて引き取られるが、紡糸時の分子配向を上げること
により、ポリ乳酸ステレオコンプレックス結晶が形成さ
れやすくなることから、300m/分以上で引き取るこ
とが好ましい。同様の観点から、紡糸ドラフトは50以
上であることが好ましい。また、冷却の上流側または冷
却部では吐出糸条からの昇華物を除去するために、気流
吸引装置を用いることが好ましい。さらに、紡出直下、
冷却・固化の前には加熱帯を設置して糸条をポリマーの
融点以上の温度に加熱することが、繊維の強度を高める
点からは好ましい。冷却は環状チムニー、ユニフロチム
ニーのいずれを用いることもできる。引き取られた未延
伸糸はその後延伸に供される。延伸の前に一旦巻き取る
2工程法を用いても、紡糸後巻き取ることなく引き続い
て延伸を行う直接紡糸延伸法を用いてもどちらでも構わ
ないが、生産性の観点からは直接紡糸延伸法が好まし
い。
【0055】延伸工程は1段でも2段以上の多段でも良
いが、高強度化の観点から2段以上の多段延伸を行うこ
とが好ましい。また、延伸倍率が高すぎると繊維の白化
現象が生じ強度が低下してしまうため、繊維の白化現象
が起こらないような延伸倍率とすることが好ましい。延
伸熱源としては通常用いられる任意の方法を採れば良
く、例えばホットローラー、接触式熱板、非接触熱板、
熱媒浴、ピンなどでも良い。
【0056】延伸に引続いて、巻き取り前にはポリマー
の融点より10〜80℃程度低い温度で熱処理が行われ
ることが好ましい。熱処理には、ホットローラー、接触
式熱板、非接触式熱板など任意の方法を採ることができ
る。また寸法安定性の観点から、熱処理に引き続いて0
〜20%の弛緩処理が行われることが好ましい。
【0057】本発明のポリ乳酸樹脂組成物からなる繊維
では、用途に応じてモノフィラメントやマルチフィラメ
ント、ステープル、不織布など任意の形態を選択でき
る。マルチフィラメントとして使用する場合には単繊維
繊度は使用形態に応じて選択すればよいが、通常0.1
dTex以上、22dTex以下とするのが好ましい。
また、マルチフィラメントの総繊度は、5dTex以
上、3330dTex以下とするのが好ましい。さら
に、断面形状は、丸、扁平、中空、Y型、T型、多角形
など任意であるが、高強度を容易に達成しやすい観点か
らは、丸断面が好ましい。
【0058】また、本発明のポリ乳酸樹脂組成物からな
るフィルムの厚さは特に制限はなく、用途に応じて要求
される性能、例えば、機械的強度、生分解速度、価格な
どにより適宜な厚さにすればよいが、通常5μm以上、
1mm以下であり、特に10μm以上、200μm以下
の範囲が好んで選択される。また、実用的な観点から、
縦方向と横方向の引張弾性率(ヤング率)の平均値が、
1GPa以上、さらには、2GPa以上であることが好
ましく、縦方向と横方向の引張強度の平均値が50MP
a以上、さらには100MPa以上であることが好まし
い。また、製膜時のフィルム破れを抑制し、工業的に生
産する観点からは、引張弾性率の平均値が10GPa以
下、引張強度の平均値が1GPa以下であることが好ま
しい。
【0059】さらに、本発明のポリ乳酸樹脂組成物から
なるフィルムは、印刷性、ラミネート適性、コーティン
グ適性などを向上させる目的で各種の表面処理を施して
も良い。表面処理の方法としては、コロナ放電処理、プ
ラズマ処理、火炎処理、酸処理などが挙げられ、いずれ
の方法をも用いることができが、連続処理が可能であ
り、既存の製膜設備への装置設置が容易な点や処理の簡
便さからコロナ放電処理が最も好ましいものとして例示
できる。
【0060】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより具体的
に説明する。
【0061】なお、実施例中の物性は次の方法で測定し
た値である。 (1)カルボキシル基末端濃度(当量/103kg):
精秤した試料をo−クレゾール(水分5%)調整液に溶
解し、この溶液にジクロロメタンを適量添加の後、0.
02規定のKOHメタノール溶液にて滴定することによ
り測定した。 (2)強度Te(cN/dtex):(株)オリエンテ
ック社製“テンシロン”引張試験機タイプを用い、試料
長25cm、引張速度30cm/分の条件で測定した。 (3)強度保持率Rt(%):サンプル30gと水30
0mlを密閉可能な容器に入れた後、容器内の水温が1
20℃となるように加熱して2時間保持した後に冷却・
水洗を行って熱水処理後の試料を作製して強度を評価
し、熱水処理後試料の強度の、熱水処理前の強度に対す
る割合として求めた。 (4)複屈折Δn:OLYMPUS(株)社製BH−2
型偏光顕微鏡を用い、フィルターにより光源の波長を5
89nmとしてコンペンセーター法により測定した。 (5)沸騰水収縮率Sb(%):測定に供する糸を常圧
において沸騰水中・無加重で15分間処理する際、0.
0882cN/dTexの加重下において処理前と処理
後の糸長を測定し、処理前の糸長に対する処理後の糸長
の収縮割合として求めた。 (6)ポリL−乳酸単独結晶およびポリD−乳酸単独結
晶の結晶融解に基づく吸熱量ΔHl(J/g)とポリL
−乳酸およびポリD−乳酸からなるステレオコンプレッ
クス結晶の結晶融解に基づく吸熱量ΔHh(J/g):
セイコー電子工業(株)社製“SSC5200/DSC
120”示差走査熱量計を用い、昇温速度10℃/分で
測定を行って得られたDSCカーブから求めた。 (7)200℃耐熱性:テストする繊維を用いて10c
m四方の布帛を成し、200℃に温度を調整したアイロ
ンに30秒間接触させた後の布帛の様子を観察した。
【0062】○:単糸間の熱融着もなく処理前の布帛形
状を保っていた。
【0063】×:単糸間の熱融着や布帛の熱変形あるい
は熱溶融が見られた。
【0064】(実施例1)L−ラクチドに対しオクチル
酸錫を150ppm混合し、撹拌装置付きの反応容器中
で窒素雰囲気中192℃で10分間重合し、さらに2軸
混練押出し機にてチップ化後、140℃の窒素雰囲気中
で固相重合して、融点176℃、重量平均分子量15.
1万のポリL−乳酸ホモポリマー(PLLA)チップを
得た。また、ポリD−乳酸ホモポリマーとしては重量平
均分子量が30.2万のPURAC社製ポリD−乳酸
(PDLA)チップを用いた。このPLLAとPDLA
とをPLLA:PDLA=50:50の重量割合でチッ
プブレンドした後、100℃で12時間減圧乾燥し、2
軸混練押出し機にて溶融混練・チップ化して、PLLA
(50部)とPLDA(50部)からなる混合物の予備
混練チップを作製した。
【0065】この予備混練チップを100℃で12時間
減圧乾燥し、予備混練チップ:N,N´−ジ−2,6−
ジイソプロピルフェニルカルボジイミド=99.28:
0.72(重量部)となるように加熱溶融したN,N´
−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド
(バイエル社製品“スタバクゾール”(登録商標)I。
以下、TICという。)を計量して連続的に予備混練チ
ップに添加しながらシリンダー温度260℃のエクスト
ルーダー型溶融紡糸機に供することで両者を反応させ、
0.6φの吐出孔を36個持つ口金から吐出させ、吐出
直後に長さ100mm、温度280℃の加熱筒内の雰囲
気を通過させた後、風速30m/分のチムニー風により
冷却し油剤を付与した後、1000m/分の速度で引取
ることにより333dTex/36filの未延伸糸を
一旦巻き取った。この未延伸糸をそれぞれ80℃と12
0℃の2対のネルソンローラーを用いて、総延伸倍率
2.8倍として1段延伸を行い延伸糸を巻き取った。こ
の延伸糸の強度Te、複屈折Δn、沸騰水収縮率Sb、
ΔHh/ΔHlを評価したところ、それぞれTe:2.
8(cN/dTex)、Δn:20、Sb:10.8
(%)、ΔHh/ΔHl:48であった。さらに、耐加
水分解性、耐熱性の評価結果を表1に示す。巻き取った
延伸糸は200℃耐熱性のテストの結果からわかるよう
に良好な耐熱性を有しており、さらに2h熱水処理後に
おいても高い強度保持率を示した。
【0066】
【表1】
【0067】(実施例2) 予備混練チップ:TIC=98.91:1.09(重量
部)となるように加熱溶融したTICを計量して連続的
に予備混練チップに添加したこと、および巻き取った未
延伸糸をそれぞれ80℃、120℃、180℃の3対の
ネルソンローラーを用いて、総延伸倍率3.6倍として
2段延伸を行ったこと以外は実施例1と同様にして延伸
糸を巻き取った。この延伸糸の強度Te、複屈折Δn、
沸騰水収縮率Sb、ΔHh/ΔHlを評価したところ、
それぞれTe:3.7(cN/dTex)、Δn:2
8、Sb:15.9(%)、ΔHh/ΔHl:62であ
った。さらに、耐加水分解性、耐熱性の評価結果を表1
に示す。巻き取った延伸糸は200℃耐熱性のテストの
結果からわかるように良好な耐熱性を有しており、さら
に2h熱水処理後においても非常に高い強度保持率を示
した。
【0068】(実施例3) PLLAとPDLAとをPLLA:PDLA=60:3
5の重量割合でチップブレンドしたこと、および予備混
練チップ:TIC=99.35:0.65(重量部)と
なるように加熱溶融したTICを計量して連続的に予備
混練チップに添加したこと以外は実施例1と同様にして
延伸糸を巻き取った。この延伸糸の強度Te、複屈折Δ
n、沸騰水収縮率Sb、ΔHh/ΔHlを評価したとこ
ろ、それぞれTe:2.7(cN/dTex)、Δn:
19、Sb:9.9(%)、ΔHh/ΔHl:17であ
った。さらに、耐加水分解性、耐熱性の評価結果を表1
に示す。巻き取った延伸糸は200℃耐熱性のテストの
結果からわかるように良好な耐熱性を有しており、さら
に2h熱水処理後においても高い強度保持率を示した。
【0069】(実施例4)末端封鎖剤として2,2′−
m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)(以下、PB
Oという)を使用し、予備混練チップ:PBO=99.
40:0.60(重量部)となるように加熱溶融したP
BOを計量して連続的に予備混練チップに添加したこと
以外は実施例1と同様にして延伸糸を巻き取った。この
延伸糸の強度Te、複屈折Δn、沸騰水収縮率Sb、Δ
Hh/ΔHlを評価したところ、それぞれTe:2.8
(cN/dTex)、Δn:20、Sb:11.0
(%)、ΔHh/ΔHl:51であった。さらに、耐加
水分解性、耐熱性の評価結果を表1に示す。巻き取った
延伸糸は200℃耐熱性のテストの結果からわかるよう
に良好な耐熱性を有しており、さらに2h熱水処理後に
おいても非常に高い強度保持率を示した。
【0070】(実施例5)実施例1と同様にしてPLL
AとPDLAとをPLLA:PDLA=50:50の重
量割合でチップブレンドした後、100℃で12時間減
圧乾燥し、PLLA/PDLAブレンドチップ:p−t
−ブチルフェニルグリシジルエーテル=99.00:
1.00(重量部)となるように加熱溶融したp−t−
ブチルフェニルグリシジルエーテル(ナガセ化成社製品
“デナコールEX−146”(登録商標) 以下、BP
Gという)を計量して連続的にPLLA/PDLAブレ
ンドチップに添加しながらシリンダー温度260℃のエ
クストルーダー型溶融紡糸機に供することで両者を反応
させ、0.6φの吐出孔を36個持つ口金から吐出さ
せ、吐出直後に長さ150mm、温度280℃の加熱筒
内の雰囲気を通過させた後、風速30m/分のチムニー
風により冷却し油剤を付与した後、1000m/分の速
度で引取ることにより333dTex/36filの未
延伸糸を一旦巻き取った。この未延伸糸をそれぞれ80
℃と120℃の2対のネルソンローラーを用いて、総延
伸倍率2.8倍として1段延伸を行い延伸糸を巻き取っ
た。この延伸糸の強度Te、複屈折Δn、沸騰水収縮率
Sb、ΔHh/ΔHlを評価したところ、それぞれT
e:2.7(cN/dTex)、Δn:20、Sb:1
0.3(%)、ΔHh/ΔHl:44であった。さら
に、耐加水分解性、耐熱性の評価結果を表1に示す。巻
き取った延伸糸は200℃耐熱性のテストの結果からわ
かるように良好な耐熱性を有しており、さらに2h熱水
処理後においても非常に高い強度保持率を示した。
【0071】(実施例6)末端封鎖剤としてフェニルグ
リシジルエーテル(ナガセ化成社製品“デナコールEX
−141”(登録商標) 以下、PGEという)を使用
し、PLLA/PDLAブレンドチップ:PGE=9
9.58:0.42(重量部)となるように加熱溶融し
たPGEを計量して連続的にPLLA/PDLAブレン
ドチップに添加したこと以外は実施例5と同様にして延
伸糸を巻き取った。この延伸糸の強度Te、複屈折Δ
n、沸騰水収縮率Sb、ΔHh/ΔHlを評価したとこ
ろ、それぞれTe:2.7(cN/dTex)、Δn:
19、Sb:10.9(%)、ΔHh/ΔHl:41で
あった。さらに、耐加水分解性、耐熱性の評価結果を表
1に示す。巻き取った延伸糸は200℃耐熱性のテスト
の結果からわかるように良好な耐熱性を有しており、さ
らに2h熱水処理後においても高い強度保持率を示し
た。
【0072】(実施例7)末端封鎖剤としてN−グリシ
ジルフタルイミド(ナガセ化成社製品“デナコールEX
−731”(登録商標) 以下、GPIという)を使用
し、PLLA/PDLAブレンドチップ:GPI=9
9.39:0.61(重量部)となるように加熱溶融し
たPGEを計量して連続的にPLLA/PDLAブレン
ドチップに添加したこと以外は実施例5と同様にして延
伸糸を巻き取った。この延伸糸の強度Te、複屈折Δ
n、沸騰水収縮率Sb、ΔHh/ΔHlを評価したとこ
ろ、それぞれTe:2.6(cN/dTex)、Δn:
18、Sb:9.7(%)、ΔHh/ΔHl:39であ
った。さらに、耐加水分解性、耐熱性の評価結果を表1
に示す。巻き取った延伸糸は200℃耐熱性のテストの
結果からわかるように良好な耐熱性を有しており、さら
に2h熱水処理後においても高い強度保持率を示した。
【0073】(比較例1)予備混練チップに末端封鎖剤
を添加することなく溶融紡糸に供したこと以外は実施例
1と同様にして延伸糸を巻き取った。この延伸糸の強度
Te、複屈折Δn、沸騰水収縮率Sb、ΔHh/ΔHl
を評価したところ、それぞれTe:2.8(cN/dT
ex)、Δn:21、Sb:12.0(%)、ΔHh/
ΔHl:49であった。さらに、耐加水分解性、耐熱性
の評価結果を表1に示す。巻き取った延伸糸は200℃
耐熱性のテストの結果からわかるように良好な耐熱性を
有していが、さらに2h熱水処理を行ったところ強度が
急激に低下し強度保持率は非常に低い値となった。
【0074】(比較例2)PLLAとPDLAをブレン
ドすることなくPLLAチップのみ溶融紡糸に供したこ
と、PLLA:TIC=98.90:1.10(重量
部)となるように加熱溶融したTICを計量して連続的
にPLLAチップに添加したこと以外は実施例1と同様
にして延伸糸を巻き取った。この延伸糸の強度Te、複
屈折Δn、沸騰水収縮率Sb、ΔHh/ΔHlを評価し
たところ、それぞれTe:2.9(cN/dTex)、
Δn:22、Sb:12.8(%)、ΔHh/ΔHl:
51であった。さらに、耐加水分解性、耐熱性の評価結
果を表1に示す。巻き取った延伸糸は2h熱水処理後に
おいても非常に高い強度保持率を示したものの、200
℃耐熱性のテストの結果からわかるように耐熱性が不十
分であった。
【0075】
【発明の効果】本発明のポリ乳酸樹脂組成物および成形
品では、高い耐熱性と高い耐加水分解性を兼ね備えてい
ることで、従来以上に広い分野での利用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D01F 6/62 305 D01F 6/62 305Z 6/92 307 6/92 307A Fターム(参考) 4F071 AA43 AC12 AH01 AH04 AH05 BA01 BB06 BB07 BC01 BC07 4J002 CF18W CF18X FD050 FD090 GA00 GG01 GG02 GK01 4J029 AA02 AB02 AB07 AC01 AD02 AE01 AE02 AE03 AE18 EA05 HA01 HB01 JB112 JB113 JB142 JB143 JC142 JC143 JC222 JC223 JC232 JC233 JF371 KH01 4L035 EE01 EE07 EE08 EE20 GG08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリL−乳酸とポリD−乳酸とのブレンド
    物からなり、該ポリL−乳酸および/またはポリD−乳
    酸のカルボキシル基末端の少なくとも一部が封鎖されて
    いることを特徴とするポリ乳酸樹脂組成物。
  2. 【請求項2】付加反応型の化合物によりポリL−乳酸お
    よび/またはポリD−乳酸のカルボキシル基末端の少な
    くとも一部が封鎖されていることを特徴とする請求項1
    に記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  3. 【請求項3】カルボキシル基末端濃度が10当量/10
    3 kg以下であることを特徴とする請求項1または2に
    記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  4. 【請求項4】カルボキシル基末端に付加する化合物が、
    カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン
    化合物、オキサジン化合物、アジリジン化合物から選ば
    れる1種または2種以上の化合物であることを特徴とす
    る請求項1から3のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】カルボジイミド化合物が、N,N´−ジ−
    2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドである
    ことを特徴とする請求項4に記載のポリ乳酸樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかに記載のポリ乳
    酸樹脂組成物からなることを特徴とする成形品。
  7. 【請求項7】成形品が繊維であることを特徴とする請求
    項6に記載の成形品。
  8. 【請求項8】繊維が、溶融紡糸法により得られた繊維で
    あって、DSC測定により求められるポリL−乳酸単独
    結晶およびポリD−乳酸単独結晶の結晶融解に基づく吸
    熱量ΔHlとポリL−乳酸およびポリD−乳酸からなる
    ステレオコンプレックス結晶の結晶融解に基づく吸熱量
    ΔHhの比ΔHh/ΔHlが10以上であることを特徴
    とする請求項7に記載の成形品。
  9. 【請求項9】繊維の強度が2.6cN/dTex以上で
    あることを特徴とする請求項7または8に記載の成形
    品。
  10. 【請求項10】繊維の複屈折Δnが18以上であること
    を特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の成形
    品。
  11. 【請求項11】繊維の沸騰水収縮率Sbが3%以上であ
    ることを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載
    の成形品。
  12. 【請求項12】成形品がフィルムであることを特徴とす
    る請求項6に記載の成形品。
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