JPH0810884Y2 - デイスクプレ−ヤのピツクアツプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はデジタル信号を用いて音楽などを記録したデ
ィスクをターンテーブルに装着し、レザーピックアップ
によりそのディスクの記録を読取り再生するディスクプ
レーヤのピックアップ装置に関する。

「従来の技術」 従来、ピックアップを移動させるモータをシャーシ下
面側に取付け、モータの出力軸をシャーシ上面に突出さ
せ、ピックアップに連結したラックギヤと、モータの出
力軸に設けたギヤとを減速連結する技術が実開昭59-500
69号公報などに記載されている。

「考案が解決しようとする問題点」 前記従来技術は、ピックアップ又はピックアップ移動
モータの組立てと、この間の伝動機構の組立てとを、同
時に行う必要があり、組立てに手間取る問題があった。

「問題点を解決するための手段」 然るに、本考案は、ピックアップを上面に摺動自在に
取付けるシャーシ下面側にピックアップ移動モータを配
設し、シャーシ上面側からビスを介して前記モータを締
付け固定し、シャーシ上面側に前記モータの出力軸を突
出し、その出力軸にウォームギヤを嵌合させ、一端をピ
ックアップに連結するラックギヤに減速ギヤの出力側を
噛合せ、前記ウォームギヤに同減速ギヤの入力側を噛合
せ、ピックアップを直線移動させるディスクプレーヤの
ピックアップ装置において、前記減速ギヤの軸端を支持
する一対の軸受をシャーシ上に対向させて固定すると共
に、軸受の間に前記ラックギヤを上向き姿勢で延出さ
せ、ウォームギヤに噛合う減速ギヤの軸端を一方の軸受
に係止爪で回転自在に固定し、ラックギヤに上方から噛
合う減速ギヤの他方側軸端を他方の軸受にビスで回転自
在に固定したものである。

「作用」 従って、ピックアップ及びピックアップ移動モータを
組立てた後で、減速ギヤを組立てることができるから、
組立て作業が従来に比べて簡単に行い得ると共に、組立
て後にビスの締付け調節により、減速ギヤの小径側とラ
ックギヤとの噛合い調節を適正に行い得、減速ギヤとラ
ックギヤ間のバックラッシュを取除いてピックアップに
適正に送りを与え得るものである。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。第
１図はトレーを装着した全体平面図であり、ディスクプ
レーヤキャビネット（１）に内設するシャーシ（２）中
央の下面側にターンテーブルモータ（３）を固設し、前
記モータ（３）の出力軸（４）をシャーシ（２）上面側
に突出させて上端にターンテーブル（５）を設けると共
に、レザーピックアップ（６）を取付ける受台（７）を
柱状レール（８）及びガイド（９）を介してシャーシ
（２）に設けるもので、上向き姿勢のラックギヤ（10）
の一端を前記受台（７）にビス（11）で固定させる一
方、前記シャーシ（２）下面側にピックアップ移動モー
タ（12）を固設し、シャーシ（２）上面からビス（13）
（13）をモータ（12）に螺着させて取付け、前記モータ
（12）の出力軸（14）をシャーシ（２）上面側に突出さ
せ、その出力軸（14）に上方からウォームギヤ（15）を
嵌合させる。また前記シャーシ（２）上面側に軸受（1
6）（16）を介して減速ギヤ（17）を設け、このギヤ（1
7）軸の一端を係止爪（19）で、また他端をビス（18）
で回転自在に固定させると共に、前記ギヤ（17）の大径
側をウォームギヤ（15）に、また小径側をラックギヤ
（10）に夫々噛合させ、前記モータ（12）の正逆転によ
りピックアップ（６）を往復摺動させるように構成して
いる。

さらにディスク（20）を載せてターンテーブル（５）
上に出入させるトレー（21）を備え、トレー（21）のデ
ィスク載せ面（21a）に対しディスク（20）を持上げ支
持するディスクホルダ（22）をトレー（21）に設けると
共に、前記トレー（21）の下面側に設けた軸受（23）の
係止爪（24）にホルダ（22）の軸（25）を回転自在に支
持させ、ホルダ（22）先端をトレー（21）上面側に突出
支持するバネ（26）をトレー（21）とホルダ（22）基端
の間に設ける。

また前記ターンテーブル（５）上面との間にディスク
（20）を挾持するチャック板（27）を備え、チャックア
ーム（28）先端にチャック板（27）を回転自在に取付
け、板バネ（29）によりそのチャック板（27）を下方に
弾圧すると共に、チャックアーム（28）基端の軸（30）
（30）をシャーシ（２）上の軸受（31）（31）に係止爪
（32）及びビス（33）を介して上下に回転自在に固定さ
せる。

そして前記トレー（21）一側のラックギヤ（34）に噛
合せるトレー出入ギヤ（35）をシャーシ（２）上面に軸
支させ、ベルト（36）及びプーリ（37）（38）及びギヤ
（39）（40）を介してシャーシ（２）下面側に設けたト
レー出入モータ（41）に前記出入ギヤ（35）を連結さ
せ、シャーシ（２）上面にガイド（42）…を介してトレ
ー（21）を摺動自在に装着し、前記モータ（41）の正逆
転によりトレー（21）を出入させると共に、前記チャッ
クアーム（28）基端下面に突出させた昇降ピン（43）を
トレー出入ギヤ（35）上面の溝カム（44）に係入させ、
トレー（21）の進入終端においてカム（35）の遊転部
（35a）でカム（44）によりチャックアーム（28）を下
動させる一方、それ以外のときでトレー（21）の進入途
中及び退出時にチャックアーム（28）を上動支持するよ
うに構成している。

また前記シャーシ（２）上面にビス（45）（46）及び
長孔（47）を介して揺動自在にホルダ開閉レバー（48）
を設け、チャックアーム（28）下面に突設する揺動ピン
（49）を前記レバー（48）一端に係止させると共に、前
記レバー（48）他端に下降案内アーム（50）を一体連設
させ、トレー（21）進入時、チャックアーム（28）の下
動により前記レバー（48）を揺動させ、ディスクホルダ
（22）の係止軸体（51）に前記案内アーム（50）を係合
させ、このアーム（50）の当接によりホルダ（22）を下
降させるもので、チャックアーム（28）のディスク挾着
動作と連動して前記レバー（48）を揺動させ、トレー
（21）の収納動作によりディスクホルダ（22）を退入さ
せてディスク（20）から離反させ、ターンテーブル
（５）及びチャック板（27）によりディスク（20）を支
持させるように構成している。

さらに、前記シャーシ（２）上面にロック部材である
ロックピン（52）を立設固定すると共に、上向き円錐台
形の開口（53）をディスクホルダ（22）先端側に開設
し、トレー（21）の収納動作によりディスクホルダ（2
2）が退入して下降したとき、そのホルダ（22）の開口
（53）にロックピン（52）が係入し、トレー（21）の出
入（前後）方向の遊動を阻止すべく構成している。

次いで、前記シャーシ（２）をキャビネット（１）に
固定する中空形のボス（54）…をシャーシ（２）下面に
突設固定し、ボス（54）下端とキャビネット（１）の間
にクッションゴム（55）を挾み、前記トレー（21）及び
チャックアーム（28）に形成する貫通孔（56）（57）を
介してボス（54）の中空内にビス（58）を挿入装着さ
せ、クッションゴム（55）を貫通させた状態で前記ビス
（58）をキャビネット（１）に螺着固定し、クッション
ゴム（55）を介してシャーシ（２）を揺振自在に支持さ
せるもので、ボス（54）を取付けたシャーシ（２）下面
とは反対側のシャーシ（２）上面からボス（54）をキャ
ビネット（１）に固定操作可能に構成している。

本実施例は上記の如く構成するもので、トレー出入モ
ータ（41）制御によりトレー（21）をキャビネット
（１）から退出させ、トレー（21）のディスク載せ面
（21a）にディスク（20）を載せ、ディスクホルダ（2
2）によりディスク（20）を持上げ支持させると共に、
前記モータ（41）の逆転によりトレー（21）をシャーシ
（２）上に進入させ、トレー（21）を設定位置に収納さ
せることにより、トレー出入ギヤ（35）が遊転し、溝カ
ム（44）により昇降ピン（43）を押してチャックアーム
（28）を下降させ、チャック板（27）と下方のターンテ
ーブル（５）の間にディスク（20）を挾む。前記チャッ
クアーム（28）の下降と連動して揺動ピン（49）により
開閉レバー（48）を揺動させ、レバー（48）の案内アー
ム（50）をディスクホルダ（22）の軸体（51）に当接さ
せ、そのアーム（50）により軸体（51）を介してディス
クホルダ（22）を下降させ、このホルダ（22）をディス
ク（20）から離反させてディスク（20）の装着を完了す
る。前記ディスクホルダ（22）の下降により、シャーシ
（２）上面のロックピン（52）にホルダ（22）の開口
（53）が係入し、トレー（21）が出入方向に遊動するの
を防ぐ。

そしてターンテーブルモータ（３）を駆動してターン
テーブル（５）を回動させると共に、各ギヤ（10）（1
5）（17）を介してピックアップモータ（12）の正逆転
により受台（７）を往復動させ、ディスク（20）を支持
するターンテーブル（５）に対し放射方向にピックアッ
プ（６）を直線移動させ、ピックアップ（６）によりデ
ィスク（20）の記録信号を読取って再生するものであ
る。

またキャビネット（１）にシャーシ（２）を取付ける
場合、シャーシ（２）のボス（54）上方にトレー（21）
の貫通孔（56）を位置させ、トレー（21）及びチャック
アーム（28）の孔（56）（57）又はトレー（21）の孔
（56）を介して上面側からビス（58）を装着させ、ボス
（54）下端に係止させるクッションゴム（55）を介して
ボス（54）をキャビネット（１）に支持させる。

「考案の効果」 以上実施例から明らかなように本考案は、ピックアッ
プ（６）を上面に摺動自在に取付けるシャーシ（２）下
面側にピックアップ移動モータ（12）を配設し、シャー
シ（２）上面側からビス（13）（13）を介して前記モー
タ（12）を締付け固定し、シャーシ（12）上面側に前記
モータ（12）の出力軸（14）を突出し、その出力軸（1
4）にウォームギヤ（15）を嵌合させ、一端をピックア
ップ（６）に連結するラックギヤ（10）に減速ギヤ（1
7）の出力側を噛合せ、前記ウォームギヤ（15）に同減
速ギヤ（17）の入力側を噛合せ、ピックアップを直線移
動させるディスクプレーヤのピックアップ装置におい
て、前記減速ギヤ（17）の軸端を支持する一対の軸受
（16）（16）をシャーシ（２）上に対向させて固定する
と共に、軸受（16）（16）の間に前記ラックギヤ（10）
を上向き姿勢で延出させ、ウォームギヤ（15）に噛合う
減速ギヤ（17）の軸端を一方の軸受（16）に係止爪（1
9）で回転自在に固定し、ラックギヤ（10）に上方から
噛合う減速ギヤ（17）の他方側軸端を他方の軸受（16）
にビス（18）で回転自在に固定したもので、ピックアッ
プ（６）及びピックアップ移動モータ（12）を組立てた
後で、減速ギヤ（17）を組立てることができるから、組
立て作業を従来に比べて簡単に行うことができると共
に、組立て後にビス（18）の締付け調節により、減速ギ
ヤ（17）の小径側とラックギヤ（10）との噛合い調節を
適正に行うことができ、減速ギヤ（17）とラックギヤ
（10）間のバックラッシュを取除いてピックアップ
（６）に適正に送りを与えることができる等顕著な効果
を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体平面図、第２図は
同底面図、第３図はトレーの平面図、第４図は同底面
図、第５図はピックアップモータ取付説明図、第６図は
キャッチアーム取付説明図、第７図はホルダ開閉レバー
取付説明図、第８図はディスクホルダ取付説明図、第９
図はシャーシ支持構造を示す説明図である。 （２）…シャーシ （５）…ターンテーブル （６）…ピックアップ （10）…ラックギヤ （12）…ピックアップ移動モータ （14）…出力軸 （15）…ウォームギヤ （20）…ディスク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ピックアップ（６）を上面に摺動自在に取
   付けるシャーシ（２）下面側にピックアップ移動モータ
   （12）を配設し、シャーシ（２）上面側からビス（13）
   （13）を介して前記モータ（12）を締付け固定し、シャ
   ーシ（12）上面側に前記モータ（12）の出力軸（14）を
   突出し、その出力軸（14）にウォームギヤ（15）を嵌合
   させ、一端をピックアップ（６）に連結するラックギヤ
   （10）に減速ギヤ（17）の出力側を噛合せ、前記ウォー
   ムギヤ（15）に同減速ギヤ（17）の入力側を噛合せ、ピ
   ックアップを直線移動させるディスクプレーヤのピック
   アップ装置において、前記減速ギヤ（17）の軸端を支持
   する一対の軸受（16）（16）をシャーシ（２）上に対向
   させて固定すると共に、軸受（16）（16）の間に前記ラ
   ックギヤ（10）を上向き姿勢で延出させ、ウォームギヤ
   （15）に噛合う減速ギヤ（17）の軸端を一方の軸受（1
   6）に係止爪（19）で回転自在に固定し、ラックギヤ（1
   0）に上方から噛合う減速ギヤ（17）の他方側軸端を他
   方の軸受（16）にビス（18）で回転自在に固定したこと
   を特徴とするディスクプレーヤのピックアップ装置。