JPH0810827A - 伸線装置 - Google Patents

伸線装置

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JPH0810827A
JPH0810827A JP14356494A JP14356494A JPH0810827A JP H0810827 A JPH0810827 A JP H0810827A JP 14356494 A JP14356494 A JP 14356494A JP 14356494 A JP14356494 A JP 14356494A JP H0810827 A JPH0810827 A JP H0810827A
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JP
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speed
wire
wire rod
temperature
die
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JP14356494A
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Takashi Tanaka
隆 田中
Kenji Tomokiyo
憲治 友清
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は線材を適切な安定した温度で加熱して
伸線を行い均一で良質な線材を得ることができる伸線装
置を提供することを目的とする。 【構成】ダイス入側の前記線材の速度を測定する速度測
定手段と、前記巻き取り体を回転駆動する巻き取り体駆
動装置と、前記速度計が測定した実際の線材の速度と設
定とする線材の速度とを比較し、この偏差に基づいて前
記ダイス入側の線材の速度を設定線材の速度と一致させ
るために必要な前記巻き取り体の巻き取り速度を算出
し、この巻き取り速度に基づいて前記巻き取り体駆動装
置を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は線材を加熱炉で加熱した
後にダイスに通して巻き取ることにより伸線を行う装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば高融点金属材料のタングステンや
モリブデンからなる線材を伸線加工を行う場合には、そ
の延性ー脆性遷移温度が室温以上であるために、線材を
加熱炉に通して加熱した後にダイスに通して引いて巻き
取り体で巻き取るようにしている。この時の線材の加熱
温度は600〜700℃であり、加熱炉としてはガス加
熱炉、高周波加熱炉などが挙げられる。この伸線加工に
おいて重要なことは、線材を加熱する温度を前述したよ
うに高融点金属材料として適切な安定した所定の温度で
加熱することである。
【0003】すなわち、線材の温度が低いと、線材に亀
裂が発生して不良発生の原因となり、逆に温度が高いと
線材引き抜き用の潤滑剤が劣化して、同様に線材に亀裂
が発生する原因となる。
【0004】そこで、従来から線材の加熱に際してはそ
の材料に適した適切な温度で安定して加熱するために幾
つかの方法が考えられている。第一に、加熱炉の温度が
一定であることを前提とすると、線材の加熱炉通過時間
によって線材の温度が左右されることから、線材の加熱
炉内の速度を一定に保持する方法がある。
【0005】第二に、線材の速度が一定であることを前
提とすると、加熱炉の温度を調整して炉内温度を一定に
保持する方法が挙げられ、また第三にダイス入側で線材
の温度を測定して加熱炉温度を調整する方法が挙げられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した各方
法には夫々問題がある。すなわち、第一の方法には次に
述べる問題がある。現実には伸線工程において加熱炉内
部の線材の速度は伸線条件によって変化することがあ
り、それによる線材の温度の変動も生じる。
【0007】第二の方法には次に述べる問題がある。線
材をダイスに通して引き抜く時に、引き抜かれた線材の
線径がダイスの出側寸法よりも小さいという引き細りま
たは裏焼けと呼ばれる現象が発生することがある。この
ため、線材の引き抜き速度を一定とした場合にはダイス
入側の線材の速度が遅くなる。また、加熱炉温度を一定
にした場合、線材の引き細り現象が発生すると、線材の
温度が上昇し、このため線材の引き抜き力の変化を生じ
一層線材の温度の上昇が生じることがある。このため、
線材の温度の安定化が難しい。
【0008】第三の方法には次に述べる問題がある。線
材の温度を直接測定する場合には、線材の線径が直径
1.5mm以下のものではスポット径が合わず、また線材
の振れなどにより線材がスポットから外れる。そして、
線材の温度が高温であるために水冷ジャケットなどが必
要となり、非常に高価となり、且つ作業の邪魔になりや
すい。
【0009】なお、線材の線径は従来仕上がり品の寸法
を測定することにより確認している。しかし、線材の引
き細り現象が発生すると規格外となったり、次の伸線で
軽減面率となり、線材に歪みの不均一を生じ、亀裂を発
生する原因となる。また、仕上がり線径の測定では、す
でに引き細り現象が生じた後であり、対策を講じること
ができない。
【0010】本発明は前記事情に基づいてなされたもの
で、線材を適切な安定した温度で加熱して伸線を行い均
一で良質な線材を得ることができる伸線装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に請求項1の発明の伸線装置は、線材を加熱炉で加熱し
た後にダイスに通して巻き取り体で巻き取ることにより
伸線を行う装置において、ダイス入側の前記線材の速度
を測定する速度測定手段と、前記巻き取り体を回転駆動
する巻き取り体駆動装置と、前記速度測定手段が測定し
た線材の速度と予め設定した線材の速度とを比較し、こ
の偏差に基づいて前記ダイス入側の線材の速度を設定線
材の速度と一致させるために必要な前記巻き取り体の巻
き取り速度を算出し、この巻き取り速度を前記巻き取り
体駆動装置に指示する制御手段とを具備することを特徴
とする。
【0012】請求項4の発明の伸線装置は、線材を加熱
炉で加熱した後にダイスに通して巻き取り体で巻き取る
ことにより伸線を行う装置において、ダイス入側の前記
線材の速度を測定する速度測定手段と、前記加熱炉の炉
内温度を調節する加熱炉温度調節装置と、前記速度測定
手段が測定した線材の速度から予め設定した線材の温度
となるように前記加熱炉の炉内温度を算出し、この炉内
温度を前記加熱炉温度調節装置に指示する制御手段とを
具備することを特徴とする。
【0013】請求項2、5の発明の伸線装置は、速度測
定手段がダイス入側の線材の速度を直接測定するもので
あることを特徴とする。請求項3、6の発明の伸線装置
は、ダイス出側の前記線材の直径を測定して、この直径
からダイス入側の線材の速度を推定するものであること
を特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1の発明について説明する。速度測定手
段によりダイス入側の線材の速度を測定して、制御手段
が線材の速度が一定になるように巻き取り速度を算出し
て巻き取り体駆動装置を指示し、巻き取り体駆動装置が
巻き取り体を動作して、線材の速度が一定になるように
巻き取り体の巻き取り速度を制御することにより、加熱
炉内での線材の滞留時間を一定にして線材の温度を安定
化させる。
【0015】速度測定手段はダイス入側の線材の動きか
らその速度を直接測定するものがあげられ、これは精度
良く測定できるという利点がある。また、速度測定手段
には、ダイス出側の線材の直径からダイス入側の線材の
速度を推定するものがある。すなわち、ダイス出側の線
材の直径が一定であれば、加熱炉内滞留時間が一定であ
ることから、ダイス出側の線材直径に応じて巻き取り速
度を制御する方法である。この方法では、線材の速度を
直接する測定する場合に比較して線材の直径の管理と併
用できるという利点がある。
【0016】高温伸線においては、前述したように引き
抜き伸線後の線材直径がダイス出側径より小さくなる現
象が発生することがあるが、これはダイス出側で線材が
巻き取り力(引き抜き力)によって延ばされるためであ
る。この現象により伸線後の線材の断面積がダイス断面
積よりも約10%ほど小さくなることがある。このた
め、巻き取り速度(引き抜き速度)が一定である場合、
ダイス入側の線材は約10%程度速度低下する。これに
より線材の加熱炉内滞留時間が約10%程度増加し、線
材の温度が上昇する。
【0017】請求項4について説明する。速度測定手段
によりダイス入側の線材の速度を測定して、制御手段が
線材の温度が一定になるように加熱炉温度を算出して加
熱炉温度調節装置を指示し、加熱炉温度調節装置が動作
して加熱炉の温度を調節し、線材の温度が一定になるよ
うに加熱炉の温度を制御することにより線材の温度を安
定化させる。
【0018】本発明の発明者は、線材の温度と加熱炉内
部温度との関係について考察を行った結果次のことを見
出した。すなわち、線材の速度が一定の場合には、加熱
炉の炉内温度と線材の温度が相関関係があり、線材の温
度が一定の場合には、炉内温度と線材の速度が相関関係
があり、線材の速度から炉内温度を設定し、炉内温度を
調節することにより線材の温度をある範囲内で安定させ
ることができる。
【0019】ここで、線材をダイスから引き抜いた後の
線材の直径は、d1 =d0 ×(V0/V1 )1/2 で示さ
れる。ここで、d1 は引き抜き後の線材の直径、d0 は
引き抜き前の線材の直径、V1 は線材の引き抜き速度、
V0 はダイス入側での線材の速度である。線材の直径d
0 、線材の引き抜き速度V1 は一定であるので、線材の
速度より引き抜き後の線材の直径d1 が求められ、この
直径d1 が許容範囲を超えた場合には、マスフロー一定
の法則により加熱炉を線材の温度が下限にくるように低
くしてしまうことで、引き抜き伸線後の線材直径がダイ
ス出側径より小さくなる現象を解消することができる。
【0020】
【実施例】請求項1の発明の一実施例について図1を参
照して説明する。この実施例の伸線装置の構成について
述べる。図1において1は払い出しリールで、これには
コイル状に巻回された例えばタングステン、モリブデン
などの高融点金属からなる線材Pが支持されている。2
は巻き取りリールで、これは後述するように伸線を終え
た線材Pを巻き取るもので、巻き取り体駆動装置である
サーボモータなどのモータ3により巻き取り方向に回転
される。4は払い出しリール1と巻き取りリール2との
間に設けられた加熱炉で、これは払い出しリール1から
払い出された線材Pを加熱するもので、ガス炉、高周波
炉などが用いられる。5は加熱炉4の出側に設けられた
ダイスで、これは加熱炉4で加熱された線材Pを通して
引き抜いて所定の直径に減面するものである。
【0021】また、6は加熱炉3の入側に設けられた速
度測定器で、これは移動する線材Pの速度を直接測定す
るもので、例えば非接触式のレーザ速度計、ローラを線
材に接触させてローラの回転速度で線材の速度を測定す
る速度計などが用いられている。図1では非接触式のレ
ーザ速度計を示している。
【0022】7は制御回路で、これは速度測定器6が測
定した線材Pの速度と予め設定した線材の速度とを比較
し、この偏差に基づいてダイス入側の線材の速度を設定
した線材の速度と一致させるために必要な巻き取りリー
ル2の巻き取り速度を算出するものである。8はモータ
3の回転駆動を制御するモータ駆動回路で、これは制御
回路7で算出した巻き取り速度でモータ3を回転駆動さ
せるものである。
【0023】このように構成した伸線装置における作動
について述べる。払い出しリール1から払い出した線材
Pを加熱炉4に通して加熱した後にダイス5に通して減
面し、巻き取りリール2で巻き取る。
【0024】この伸線加工において、線材Pの伸線加工
を連続して行っていると、線材Pをダイス5に通して引
き抜く時に、引き抜かれた線材の線径がダイスの出側寸
法よりも小さいという引き細りまたは裏焼けという現象
が発生することがある。この場合、ダイス5の入側の線
材Pの速度が遅くなるために、線材Pの加熱炉4での滞
在時間が長くなり、線材Pの温度もかなり高くなる。こ
のため、前記現象が激しくなり悪循環となる。
【0025】そこで、速度測定器6により加熱炉4の入
側で線材Pの速度を測定する。この速度測定器6が検出
した情報は制御回路7に送られる。制御回路7では、速
度測定器6が測定した実際の線材の速度と設定とする線
材の速度とを比較し、この偏差に基づいてダイス入側の
線材の速度を設定線材の速度と一致させるために必要な
巻き取りリール2の巻き取り速度を算出する。制御回路
7で算出した巻き取り速度情報はモータ駆動回路8に送
られる。モータ駆動回路8は制御回路7が算出した巻き
取り速度でモータ3を回転する。モータ3は巻き取りリ
ール2を制御回路7が算出した巻き取り速度で回転す
る。すなわち、ダイス5の入側の線材の速度が一定にな
るように巻き取り速度を調節する。
【0026】このように線材Pの速度の変動を捕らえ、
その変動量に応じて巻き取りリール2の回転数を変え、
ダイス5の入側の線材の速度が一定になるようにフィー
ドバック制御する。以上のようにダイス5の入側の線材
の速度を一定にすることで、線材Pの温度を一定に保持
して、線材を適切な安定した温度で加熱して伸線を行い
均一で良質な線材を得ることができ、特に高融点金属か
らなる線材の伸線加工に適している。
【0027】具体例について述べる。直径1.5mmのタ
ングステン線材をダイスを通して直径1.32mmの減面
率で伸線加工する。加熱炉の温度は600〜700℃、
線材の速度は10m /分である。
【0028】前述した実施例は、ダイス5の入側の線材
の速度を速度測定器6で直接測定しているので、測定値
の精度が良いという利点がある。また、ダイス5の出側
に線材Pの直径を直径測定器9で測定し、その測定した
直径の情報を制御回路7に送り、制御回路7でダイス5
の入側の線材の速度を推定するようにしても良い。この
場合には、線材の直径の管理と併用できるという利点が
ある。
【0029】請求項4の発明の実施例について図2を参
照して説明する。この実施例の伸線装置の構成について
述べる。図2において図1と同じ部分は同じ付して示し
ている。すなわち、1は払い出しリール、2は巻き取り
リール、3はモータ、4は加熱炉、5はダイス、6は速
度測定器である。図2では速度測定器6としてローラ接
触式のものを示している。
【0030】なお、この実施例では加熱炉4としてガス
炉が用いられ、ガスバーナ11を備えている。ガスバー
ナ11には図示しないガス供給源からガスを供給される
ガス供給管12が接続され、このガス供給管12にはガ
ス供給量を調節する加熱炉温度調節装置であるガス調節
弁13が設けられている。このガス調節弁13は弁体を
駆動する電動弁駆動装置を備え、この電動弁駆動装置に
より弁体を駆動してその開放度を調節するようになって
いる。
【0031】14は温度計で、これは加熱炉4の温度を
測定するもので、熱電対などが用いられる。15は制御
回路で、これは速度測定器6が測定した実際の線材の速
度と設定した線材の温度より加熱炉4の炉内温度を算出
し、さらにこの炉内温度を得る上で必要なガス量を加熱
炉4のガスバーナ11に供給する弁体の開度を算出し
て、そのための駆動信号をガス調節弁13の弁駆動装置
に指示する。
【0032】このように構成された伸線装置の作動につ
いて説明する。請求項1の発明の実施例と同様に払い出
しリール1から払い出した線材Pを加熱炉4に通して加
熱した後にダイス5に通して減面し、巻き取りリール2
で巻き取る。
【0033】この伸線加工において、速度測定器6によ
り加熱炉4の入側で線材Pの速度を測定する。この速度
測定器6が検出した情報は制御回路15に送られる。制
御回路15では、速度測定器6が測定した実際の線材P
の速度と設定とする線材Pの温度より加熱炉4の炉内温
度を算出し、さらにこの炉内温度を得る上で必要なガス
量を加熱炉4のガスバーナ11に供給することが可能な
ガス調節弁13弁体の開度を算出して、そのための駆動
信号をガス調節弁13の弁駆動装置に指示する。弁駆動
装置はガス調節弁13の弁体を所定の炉内温度を得る上
で必要なガス量を加熱炉4のガスバーナ11に供給する
開度を持って駆動する。これにより加熱炉4のガスバー
ナ11には所定の炉内温度を得るに必要なガスが供給さ
れ、加熱炉4内部の温度が所定の炉内温度となる。この
場合、温度計14が加熱炉4内部の温度を測定して制御
回路15に送り、制御回路15はこの温度情報を見なが
らガス調節弁13の弁駆動装置に対する指令を行う。
【0034】このように線材Pの速度の変動を捕らえ、
その変動量に応じて加熱炉4の温度を変え、ダイス5の
入側の線材の温度が一定になるようにフィードバック制
御する。以上のようにダイス5の入側の線材の速度、温
度および加熱炉4の炉内温度の相関関係から、線材Pの
温度を一定に保持して、線材を適切な安定した温度で加
熱して伸線を行い均一で良質な線材を得ることができ、
特に高融点金属からなる線材の伸線加工に適している。
【0035】具体例について述べる。直径1.5mmのタ
ングステン線材をダイスを通して直径1.32mmの減面
率で伸線加工する。加熱炉の温度は600〜800℃、
線材の速度は10m /分である。図3は本発明における
線材および加熱炉の温度と時間との関係を示し、図4は
従来例における線材および加熱炉の温度と時間との関係
を示している。図中横軸は線材の温度(℃)または加熱
炉の温度(℃)を示しており、縦軸は測定開始(右端)
からの経過時間(分)を示している。本発明では線材の
温度は時間が経過しても所定の温度範囲にあることが分
り、線材Pの直径は1.29〜1.32mmと良好であっ
た。これに対して従来のように炉内温度を一定にした場
合には線材の温度が時間の経過とともに上昇して行き、
所定温度を超えてゆき、ダイス出側の線材直径が1.2
2〜1.30cmと細くなった。
【0036】加熱炉は電気炉であっても良く、この場合
には電気炉に通電する電流、電圧を制御する。前述した
実施例は、ダイス5の入側の線材の速度を速度測定器6
で直接測定しているので、安価で、容易且つ精度良くで
きるという利点がある。また、ダイス5の出側に線材P
の直径を直径測定器9で測定し、その測定した直径情報
を制御回路7に送り、制御回路7でダイス5の入側の線
材Pの速度を推定するようにしても良い。この場合に
は、線材Pの直径の管理と併用できるという利点があ
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明の伸
線装置によれば、速度測定手段によりダイス入側の線材
の速度を測定して、制御手段が線材の速度が一定になる
ように巻き取り速度を算出して巻き取り体駆動装置を指
示し、巻き取り体駆動装置が巻き取り体を前記巻き取り
速度で動作させて、線材の速度が一定になるように巻き
取り速度を制御することにより、加熱炉内での線材の滞
留時間を一定にして線材の温度を安定にすることができ
る。従って、線材を適切な安定した温度で加熱して伸線
を行い均一で良質な線材を得ることができる。
【0038】請求項4の発明の伸線装置によれば、速度
測定手段によりダイス入側の線材の速度を測定して、制
御手段が線材の温度が一定になるように加熱炉温度を算
出して加熱炉温度調節装置を指示し、加熱炉温度調節装
置が動作して加熱炉の温度を調節し、線材の温度が一定
になるように加熱炉の温度を制御することにより線材の
温度を安定化させる。従って、線材を適切な安定した温
度で加熱して伸線を行い均一で良質な線材を得ることが
できる。
【0039】請求項2、5の発明の伸線装置によれば、
速度測定手段がダイス入側の線材の動きからその速度を
直接測定するものであるから、安価で、容易且つ精度良
くできるという利点がある。請求項3、6の発明の伸線
装置によれば、線材Pの直径の管理と併用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例の伸線装置を示す概
略的構成図。
【図2】請求項4の発明の一実施例の伸線装置を示す概
略的構成図。
【図3】請求項4の発明における加熱炉および線材の温
度と時間との関係を示す線図。
【図4】従来例における加熱炉および線材の温度と時間
との関係を示す線図。
【符号の説明】
1…払い出しリール、 2…巻き取りリール、 3…モ
ータ、4…加熱炉、 5…ダイス、
6…速度測定器、7…制御回路、 8…モータ駆
動回路、11…ガスバーナ、13…ガス量調節装置、
15…制御回路。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年6月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】第二の方法には次に述べる問題がある。線
材をダイスに通して引き抜く時に、引き抜かれた線材の
線径がダイスの出側寸法よりも小さいという引き細りと
呼ばれる現象が発生することがある。このため、線材の
引き抜き速度を一定とした場合にはダイス入側の線材の
速度が遅くなる。また、加熱炉温度を一定にした場合、
線材の引き細り現象が発生すると、線材の温度が上昇
し、このため線材の引き抜き力の変化を生じ一層線材の
温度の上昇が生じることがある。このため、線材の温度
の安定化が難しい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】この伸線加工において、線材Pの伸線加工
を連続して行っていると、線材Pをダイス5に通して引
き抜く時に、引き抜かれた線材の線径がダイスの出側寸
法よりも小さいという引き細りという現象が発生するこ
とがある。この場合、ダイス5の入側の線材Pの速度が
遅くなるために、線材Pの加熱炉4での滞在時間が長く
なり、線材Pの温度もかなり高くなる。このため、前記
現象が激しくなり悪循環となる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】具体例について述べる。直径1.5mmのタ
ングステン線材をダイスを通して直径1.32mmの減面
率で伸線加工する。加熱炉の温度は600〜800℃、
線材の速度は10m /分である。図は本発明における
線材および加熱炉の温度と時間との関係を示し、図
従来例における線材および加熱炉の温度と時間との関係
を示している。図中軸は線材の温度(℃)または加熱
炉の温度(℃)を示しており、軸は測定開始(右端)
からの経過時間(分)を示している。本発明では線材の
温度は時間が経過しても所定の温度範囲にあることが分
り、線材Pの直径は1.29〜1.32mmと良好であっ
た。これに対して従来のように炉内温度を一定にした場
合には線材の温度が時間の経過とともに上昇して行き、
所定温度を超えてゆき、ダイス出側の線材直径が1.2
2〜1.30cmと細くなった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例の伸線装置を示す概
略的構成図。
【図2】請求項4の発明の一実施例の伸線装置を示す概
略的構成図。
【図3】従来例における加熱炉および線材の温度と時間
との関係を示す線図。
【図4】請求項4の発明における加熱炉および線材の温
度と時間との関係を示す線図。
【符号の説明】 1…払い出しリール、 2…巻き取りリール、 3…
モータ、4…加熱炉、 5…ダイス、
6…速度測定器、7…制御回路、 8…モ
ータ駆動回路、11…ガスバーナ、13…ガス量調節装
置、 15…制御回路
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材を加熱炉で加熱した後にダイスに通
    して巻き取り体で巻き取ることにより伸線を行う装置に
    おいて、ダイス入側の前記線材の速度を測定する速度測
    定手段と、前記巻き取り体を回転駆動する巻き取り体駆
    動装置と、前記速度測定手段が測定した線材の速度と予
    め設定した線材の速度とを比較し、この偏差に基づいて
    ダイス入側の線材の速度を前記設定した線材の速度と一
    致させるために必要な前記巻き取り体の巻き取り速度を
    算出し、この巻き取り速度を前記巻き取り体駆動装置に
    指示する制御手段とを具備することを特徴とする伸線装
    置。
  2. 【請求項2】 前記速度測定手段は、ダイス入側におけ
    る線材の速度を直接測定するものである請求項1記載の
    伸線装置。
  3. 【請求項3】 前記速度測定手段は、ダイス出側におけ
    る線材の直径を測定し、その直径からダイス入側の線材
    の速度を推定するものである請求項1記載の伸線装置。
  4. 【請求項4】 線材を加熱炉で加熱した後にダイスに通
    して巻き取り体で巻き取ることにより伸線を行う装置に
    おいて、ダイス入側の前記線材の速度を測定する速度測
    定手段と、前記加熱炉の炉内温度を調節する加熱炉温度
    調節装置と、前記速度測定手段が測定した実際の線材の
    速度から予め設定した線材の温度となるように前記加熱
    炉の炉内温度を算出し、この炉内温度を前記加熱炉温度
    調節装置に指示する制御手段とを具備することを特徴と
    する伸線装置。
  5. 【請求項5】 速度測定手段はダイス入側における線材
    の速度を直接測定するものである請求項4記載の伸線装
    置。
  6. 【請求項6】 速度測定手段はダイス出側における線材
    の直径を測定し、その直径からダイス入側の線材の速度
    を推定するものである請求項4記載の伸線装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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